JP3192720B2 - 複数吐出部を備えた液体噴射器およびこれを用いた記録装置 - Google Patents

複数吐出部を備えた液体噴射器およびこれを用いた記録装置

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JP3192720B2
JP3192720B2 JP597092A JP597092A JP3192720B2 JP 3192720 B2 JP3192720 B2 JP 3192720B2 JP 597092 A JP597092 A JP 597092A JP 597092 A JP597092 A JP 597092A JP 3192720 B2 JP3192720 B2 JP 3192720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の吐出部を形成す
るオリフィスプレート単体或は該オリフィスプレートを
一体的に備えた液体噴射器およびそれを用いた記録装置
に関する。
【0002】特に、本発明は、インクジェットヘッドお
よびインクジェット装置に有効で、複数のインク吐出口
が形成される吐出口形成部材が液路および共通液室を形
成するための天板と一体に形成される形態のインクジェ
ットヘッドおよびインクジェット装置にも関する。本発
明は、プリンターおよび該プリンターを備えた複合機器
において、液体噴射器の信頼性を向上できるものであ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、液体噴射器は多くの分野で利用さ
れ、中でも記録用に実用化されていることが注目に値す
る。この代表的な液滴形成方法としては、米国特許第4
723129号,同第4740796号に開示されてい
る熱エネルギーによる気泡形成方式がある。この方式
は、記録信号に応答した液滴を吐出することができ有効
である。他方、電気機械変換体を用いる方式も利用され
ている。
【0004】ところで、これらの公報に開示されている
複数吐出部は、高密度に形成されるもので、通常は断面
円形である。又、この吐出部を効率よく形成する方法と
して、この公報にはレーザーを利用して加工することも
開示されている。これらの公報の記録ヘッドの製造方法
では、複数の部材の一方を溝付のプレートとして接合し
積層端部を吐出口とすることや、オリフィスプレートを
用いて多数吐出口を形成している。この接合部を明確に
図示しているものとしては、米国特許第4,678,5
29号明細書がある。この公報には吐出口およびそれに
連通する液路を三角形の断面形状とすることが開示され
ている。
【0005】従来の吐出部構成については、吐出口を多
角形にするか真円形にするかは選択的なものとして理解
されており、同様に液供給路もその断面形状自体に着目
した発明は少ない。この断面形状に着目している発明と
しては、米国特許第4,752,787号明細書を挙げ
ることができる。いずれにしても従来知られている技術
分献においては、吐出部を高密度にすることができるこ
とは知られているが、実用上360dpiを越える記録
を行う液体噴射の吐出構成を具体的に実現したものは知
られていない。
【0006】
【背景技術】このような従来技術に対して、本件出願人
であるキヤノン株式会社が出願した以下の発明は、高密
度配置の吐出部構成を提供する上で有効なものである。
【0007】第1には、オリフィスプレートと液路形成
用の溝付部材を一体成型した構成とし、吐出口側では接
着剤を用いずに、オリフィスプレートと基板とを凹凸係
合した発明である。この発明は、米国特許第53899
57号に開示されている。この発明は、吐出口域に接着
剤が進入して吐出口域の形状を乱すことを防止する他、
製造バラツキを極めて小さくする利点がある。この発明
の応用を含め、共通液室に3方向のテーパを形成した発
明も含むものとして、特許第2714181号もある。
【0008】第2には、この凹凸係合の密着をより安定
化するため、吐出口配置方向に線圧を集中して与える弾
性加圧部材を開示したものとして米国特許第54366
49号がある。これにより、吐出口領域の安定状態が保
全できる。
【0009】第3には、液体供給路である溝部を断面等
脚台形とし、この溝部を利用して吐出口を(焦点型)エ
キシマレーザで形成し、精度を向上した発明である。こ
の発明は、米国特許第5508725号に開示されてい
る。このレーザ加工は、吐出口を液路側から形成して吐
出口を最小の断面積に形成できる他、等脚台形の吐出口
を形成できる利点がある。
【0010】これらの発明は、後述する本発明実施例中
からも理解できるように、本発明にとって有効なもので
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液路断面を
多角形状或は真円形状にしたとしても、吐出口近傍の液
路を形成するオリフィスプレートにおいて、吐出効率を
向上するためには、吐出口は真円に対して多角形の線分
を持つ方が好ましいことが判明した。この傾向は、高密
度で吐出部を形成すればするほど顕著である。このた
め、本件発明者等は、多角形の断面形状の吐出部を高密
度に形成して、各種の環境条件を変化させた耐久実験を
行ってみた。
【0012】ところが、これらの実験中に吐出素子の寿
命、すなわち記録ヘッドの寿命を満足しないうちに、図
10で示すような亀裂40の発生が観察された。この亀
裂は、オリフィスプレートの表面側から発生していた
が、その発生原因は不明であった。
【0013】この亀裂発生は特異的な発生と考えられる
が、さらなる実験を繰返していくと、複雑な耐久条件を
与えるもの程、この亀裂の発生が見られることがわかっ
た。例えば、急激な温度変化を与えたものや、低温環境
下での連続吐出条件を過度にしたもの等であった。特
に、通常の使用環境では問題がなかったものも、耐久実
施後の落下試験では亀裂が発生したり、落下試験では問
題ないが、落下試験後の耐久試験中に亀裂の発生が見ら
れるものが部分的に発生したりした。
【0014】上述の問題は、従来では見られなかったも
ので、本発明者等はこの原因について検討し、これを解
決すべく発明するに至ったものである。
【0015】
【目的】本発明は、上述した新たな技術課題を解決し、
耐久性に優れた液体噴射器およびそれに用いられる吐出
口形成部材を提供することを主たる目的とするものであ
る。
【0016】本発明の他の目的は、上記技術課題が発生
する原因に対して適正な条件構成を与えることで、用途
範囲を拡大し、適正な液体噴射を達成できる液体噴射器
を提供するものである。
【0017】又、本発明の別の目的は、高密度の吐出部
構成に有効な条件を適用することによって上記亀裂の発
生が増加するような場合に対しても、これを解決して他
の構成の選択範囲を広げ、耐久性・吐出効率を満足しつ
つ良好な液体噴射が行える液体噴射器を提供することに
ある。
【0018】さらに、本発明の別の目的は、上述した各
目的を満足した液体噴射器を用いて記録を行うための記
録装置を提供することにある。
【0019】さらにまた本発明は、吐出口に線分縁を備
えさせ、多角形の吐出効率の利点を生かしつつ、上述し
た課題を解決できる液体噴射器を提供することも目的の
一つとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の液体噴射器は、
略断面多角形の吐出口と該吐出口に連通する液体供給路
とをそれぞれ備える複数の吐出部であって、該吐出部は
前記吐出口の略断面多角形の少なくとも2辺を画成し非
金属材料で形成された1部材を有しており、この部材自
体が前記吐出口の少なくとも吐出面側で角部に相当する
位置に曲線部位を具備し、該曲線部位は少なくとも隣接
する吐出口の最近接領域の角部に設けられており、か
つ、液体供給路内の液体に吐出エネルギーを供給して液
体を前記吐出口から吐出させる素子を備えることを特徴
とする。
【0021】これにより、新規な課題は基本的に解決で
きた。この曲線部位の好ましい実用的数値は半径2μm
以上半径12μm以下であり、より最適には、半径4μ
m以上である。加えて、好ましい条件は、上記部材を、
上記液体供給路のそれぞれの少なくとも一部を形成する
覆い部材を一体成型により備えた樹脂部材とすることで
上記部材の供給路側の機械的強度を増すことである。さ
らに好ましい条件は実施例の説明から理解されよう。
【0022】また、本発明の液体噴射器用吐出口形成部
材は、略断面多角形の複数の吐出口のそれぞれの略断面
多角形の少なくとも2辺と前記各吐出口のそれぞれに連
通する液体供給路に対応した凹部を形成する壁部とを画
成する樹脂材料で形成された1部材であって、この部材
自体が前記吐出口の少なくとも吐出面側で角部に相当す
る位置に半径2μm以上半径12μm以下の曲線部位を
具備し、前記部材の前記吐出口が存在する領域の厚みが
60μm以下で、かつ前記吐出面側から前記液体供給路
に向って曲線部の半径が連続して大きくなっている吐出
口を備えていることを特徴とする。
【0023】さらに、本発明の液体噴射記録装置は、略
断面多角形の吐出口と該吐出口に連通する液体供給路と
をそれぞれ備える複数の吐出部であって、該吐出部は、
前記吐出口の略断面多角形の少なくとも2辺を画成し樹
脂材料で形成された1部材を有しており、この部材自体
が前記吐出口の少なくとも吐出面側で角部に相当する位
置に半径2μm以上半径12μm以下の曲線部位と前記
吐出面側から前記液体供給路に向って前記曲線部の半径
が連続して大きくなっている吐出口を具備すると共に、
前記液体供給路内それぞれの液体に膜沸騰を生じせしめ
る電気熱変換体とを備え、前記吐出口が400dpi以
上の記録を行えるように配置された液体噴射器と、吐出
された液体により記録される記録材を搬送する機構と、
前記電気熱変換体に記録信号に応じて駆動信号を供給す
る駆動手段とを有することを特徴とする。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
るが、まずインクジェット記録ヘッドとして、液路や共
通液室を溝部として天板に形成した上、さらにレーザビ
ームにより吐出口形成部材に貫通孔を穿設することで吐
出口を形成する点について説明する。
【0025】次に、このようにして得られた天板を電気
熱変換体などのエネルギ変換素子およびその電極等が形
成された基板と接合して一体化し、さらに共通液室には
インクの供給口が設けられるように構成したものを説明
する。
【0026】図6および図7は、上述したような吐出口
形成部材20と一体型で液路としての溝部21が形成さ
れた天板22に、レーザビーム23を用いて貫通孔
(1,11)を穿設する装置およびその動作を示す。
【0027】図6において、25はKrFエキシマレー
ザ光を発振するレーザ発振装置、26はレーザビーム2
3を収光するための合成石英レンズ、27はレーザビー
ム23に対して遮蔽可能なようにアルミニウム等を蒸着
した投影マスクであり、マスク27にはインク吐出口を
含む貫通孔(1,11)の形成ピッチに対応して複数の
透光孔が設けられている。
【0028】なお、用意された天板22の方は耐インク
性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサルフォン,
ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレン等の樹脂で
吐出口形成部材20と金型により一体成形されたもの
で、溝部21も型によって同時に形成されている。そこ
でこのような天板22に対し、その吐出口形成部材20
の内面側からマスク27を介してエキシマレーザビーム
23を照射すると、図7に示すように吐出口形成部材2
0に先すぼまりのテーパ形状とした貫通孔(1,11)
を得ることができる。なおここで、28はレーザビーム
23の光軸を示し、このように光軸28を天板22の基
板接合面29に対し、例えばθ2 =10°傾けた状態で
θ1 =2°に収光されたレーザビーム23が照射され
る。
【0029】図8は天板22の基板接合面29に接合さ
れる基板(以下でヒータボードという)30の構成を示
す。ここで、31は各液路に対応して設けられた電気熱
変換体、32はその配線、33は基板30の温度を検知
するための温度センサ部、34は保温ヒータである。
【0030】かくして、上記のように構成された天板2
2は、ヒータボード30と一体に接合された上、例えば
図9に示すように、インクジェットヘッドユニットIJ
UとしてインクジェットヘッドカートリッジIJCに組
込まれ、この場合、IJC内に設けられている不図示の
インクタンクからインクが供給されてインクジェットヘ
ッドの貫通孔である吐出口(1,11)からインクが吐
出され記録が行われる。
【0031】上述したような過程を経て構成されるイン
クジェットヘッドにおいては、図6および図7によって
示したようなレーザビーム23の照射の仕方により、先
すぼまりの安定した吐出速度が得られる貫通孔(1,1
1)の形成が可能である。さらにまた、後述するよう
に、その吐出口の形状を方形に近い形状(実際には光軸
28が吐出形成部材20に対して鉛直ではないので図1
等の如く略台形となる)に形成することで、十分なイン
ク吐出量が確保され、かつ、濃い記録濃度が保たれる。
【0032】レーザとしては、紫外光を発振可能なエキ
シマレーザが好ましく、エキシマレーザは、高強度で、
単色性が良い、指向性がある、短パルス発振できる、レ
ンズで集光することでエネルギ密度を非常に大きくでき
るなどの利点を有する。
【0033】また、エキシマレーザ発振器は希ガスとハ
ロゲンの混合気体を放電励起することで、短パルス(1
5〜35ns)の紫外光を発振できる装置であり、Kr
−F,Xe−Cl,Ar−Fレーザがよく用いられる。
これらの発振エネルギは数100mJ/パルス、パルス
繰返し周波数は30〜100Hzである。
【0034】このようなエキシマレーザビームの高輝度
の短パルス紫外光をポリマー樹脂表面に照射すると、照
射部分が瞬間的にプラズマ発光と衝撃音を伴って分解、
飛散するAblative Photodecompo
sition(APD)過程が生じ、この過程によって
ポリマー樹脂に対する穿孔加工が可能となる。
【0035】このようにエキシマレーザによる加工精度
と他のレーザによるそれとを比較した場合、例えばポリ
イミド(PI)フィルムにエキシマレーザとしてのレー
ザと、他のYAGレーザおよびCO2 レーザとを照射し
てみると、PIの光を吸収する波長がUV領域であるた
めKrFレーザの場合はきれいな穴が開くが、UV領域
にないYAGレーザでは穴が開くもののエッジ面が荒
れ、赤外線であるCO2レーザでは穴の周囲にクレータ
を生じてしまう。
【0036】また、SUS等の金属,不透明なセラミッ
クス,Si等は大気の雰囲気において、エキシマレーザ
光の照射によって影響を受けないため、エキシマレーザ
による加工におけるマスク材として用いることができ
る。
【0037】そこで、上述したようなエキシマレーザ発
振器25を用い、図6によって示したのと同様の装置を
用いてポリマー樹脂系材料で形成された吐出口形成部材
20に吐出口を形成することとした。
【0038】図1は、その結果吐出口形成部材20に形
成された貫通孔による吐出口1形状の一例を示す。なお
ここで、1Aは吐出口1のインク吐出面20A側の開口
形状を、また、1Bは部材20の液路用溝部21側の開
口形状をそれぞれ示し、当然ながら、このように吐出口
1の双方の開口形状1Aと1Bとは略等脚台形として相
似形に形成される。そして、この図に示すように、吐出
口1の開口1Aとしては、台形をなしつつもその台形底
辺の両隅部にあたる部分に曲線部である丸み(半径R
1)を持たせた形状とした。本例では、マスクの開口は
この丸みを与える形状の丸み部を有している。このため
開口形状1Bにも同様に曲線部(半径R3)は形成され
る。この大きさは、R1<R3である。この点は図11
を用いて後述する。
【0039】ところで、前述したように、亀裂が見られ
たオリフィスプレートは、図10に示すように、隣接す
る吐出口24,24間の最近接領域に亀裂40が生じて
いる。従って、図1に示す実施例では、略多角形の最近
接領域に対しては角部をなくし、実質的な曲面領域に置
き換えた構成としている。従って、吐出口形成部材自体
が、過度の環境変化や衝撃等の負荷に対して許容力を満
足したものとなっている。つまり、実施例に対応させる
と、吐出口の少なくとも等脚台形の底辺の両側の隅部に
丸みを持たせることによって、切欠き効果のために繰返
しの温度変化や衝撃等で破損し易い応力集中部の強度を
補強した構成を提供できた。
【0040】さらに、好ましくは、先すぼまりにインク
吐出口を形成することで、吐出されるインクに対して正
確な吐出方向と吐出速度を保持させることができる。加
えて、本実施例は、吐出口の断面形状を略多角形とする
ことにより、十分なインク吐出量を確保することがで
き、効率を向上できる。
【0041】図2は、図6,図7で説明したように、イ
ンク吐出口1の形成された吐出口形成部材と一体成型さ
れた天板22を、吐出素子としての電気熱変換体を備え
たヒータボード30と接合させて構成したインクジェッ
トヘッドの構成例を示す。このように一体化されること
により、予め天板22に形成された溝部21により液路
2が形成され、さらにまた共通液室3が形成される。こ
の図では吐出口,液路を含む吐出部は2個のみ示してあ
るが、3個以上はもちろんのこと、400dpi以上の
高密度配置を行っても上述の亀裂は発生しなかった。
【0042】本構成における電気熱変換体は、液体に膜
沸騰を生じせしめるもので、その供給電気信号に対する
液滴の吐出応答性は極めて優れたものである。しかし、
この利点は、上述した亀裂の発生を引き起こす要因とな
る場合がある。つまり、繰返しの熱エネルギーは液体に
300℃以上の急激な温度上昇を与えるため、吐出口は
外気による冷却と高温度に加熱された液体の通過による
加温で、繰返し温度変化の耐久を強いられる。この現象
は外気温度が低くなる程、過度の耐久性を要求すること
になる。
【0043】従って、本実施例のように、吐出口に曲面
部と直線部とで補強した部位をもたせることで、熱エネ
ルギーによる高周波数の繰返し駆動に対して許容力を増
大させることができたことになる。言い換えれば、本構
成は、熱エネルギー利用方式の液体吐出状態より安定し
た状態で耐久性を確保し、その応用範囲を拡大できるも
のである。
【0044】本実施例の効果を具体的な実験例を示すこ
とで理解を深めることとする。ここで実験に使用した温
度サイクルテスト条件としては、−30℃,常温,60
℃,常温で各2時間ずつ、1サイクル8時間、合計3サ
イクル24時間行った。また、台形の基本的形状は上辺
を18μm、下辺を25μm、高さを18μmとしたも
のをベースにして、上述の丸み(R)を種々変えてテス
トした。これに用いた構成は、上述のインクジェットヘ
ッドである。そのインク吐出口1の開口1Aにおける隅
部の曲線の半径値を下記の表1の左欄に示すように変化
させて耐久試験を行い、その結果右欄に示すような成績
が得られた。ここで、×は不良の場合がみられる、△は
稍量、○は良の判定結果を示す。
【0045】
【表1】
【0046】この結果からわかるように、半径R1の大
きさは、半径2μm以上あれば良く、吐出口全体形状は
略多角形で吐出効率を向上しているものが良い。上限例
としての半径12μmの数値は、記録装置にとって高精
細記録を安定して行え、吐出効率を高めた略多角形の吐
出口にとって有効な上限値である。尚、半径1μmの曲
面部は、吐出口形成上の製造誤差によって十分な曲面を
形成できない場合が見られたので、曲面部の下限として
は半径2μm以上が良い。
【0047】ところで、吐出口形成部材(いわゆるオリ
フィスプレート)を形成する材料として非金属材料を用
いて行う場合は上述したレーザ加工による吐出口形成が
できるが、特に金属材料の場合も含めて打ち抜きによる
貫通口形成も可能である。この場合は打ち抜きによる応
力集中が多角形の角部にひずみとして残り、使用中に亀
裂を生む問題もある。この場合は、上述の曲面部は、略
多角形の角部(変曲部)すべてに設けることが好まし
い。この変曲部に曲面部を設けることによって、応力集
中が防止できる。一方、上記曲面部の半径はできるだけ
小さいものの方が、吐出効率を向上できるので効果的で
ある。この半径を8μm以下にできる条件としては、上
記実施例のように吐出口形成部材と上記液体供給路形成
部材とを一体成型して、機械的強度を向上させ、応力集
中を拡散することや、略多角形の変曲部の過半数以上
(好ましくはすべての変曲部)に上記曲面部を設けるこ
とを挙げることができる。
【0048】次に、図3,図4を用いて、上記半径R1
を減少し、耐久性を向上できる構成として他の実施例に
よる略等脚台形の吐出口について説明する。以下の構成
においては、特に、過度の悪条件においても、温度の変
化や衝撃により強く、一層耐久性に富んだヘッドを提供
できる。
【0049】図3,図4の構成は図1,図2に類似する
ものであるので簡単に要部を説明する。本例は基本的に
は断面台形をなす吐出口11の開口11Aの底辺(下
辺)の両隅の曲線部(半径R1)に加えて、上辺の両隅
にも曲線部(半径R2)を持たせるように形成したもの
で、図3に示す貫通孔による吐出口11においてもその
吐出面20A側の開口形状11Aと液路用溝部21側の
開口形状11Bとは相似形をなす。つまり、R2:R4
=R1:R3である。
【0050】図3のように吐出口11の形成された天板
22により構成したインクジェットヘッドを図4に示
す。なお、このようにして構成したインクジェットヘッ
ドにおいては、その吐出口11周りにより十分な強度が
保たれ、亀裂の生じたりする虞がなく良好な記録を行え
ることは勿論である。
【0051】図3,図4において、吐出口11は、液体
供給路側の開口形状11Bから吐出面側の開口形状11
Aまで連続的且つ単調に断面積が減少しており、R4>
R2,R3>R1を満足している。このように略多角形
の角部に曲面部が構成されていることで応力集中の分散
作用は高められ、吐出された液体の吐出方向の安定化が
向上される。これらの図示とは異なり、形状11Bと1
1Aとを同一とし、R4=R2,R3=R1を満足させ
た構成も本願には含まれるものである。
【0052】図3において、隣り合う複数吐出口の最近
接部に存在する曲面部の半径R1(R3)に対して他の
曲面部の半径R2(R4)はR1(R3)よりも小さい
値で良い。流体の抵抗が各曲面部で異なることは、記録
に用いられる液体噴射としては不安定要因となることが
あるので、記録用としては、R2=R1,R3=R4で
あることが好ましい。又、吐出口すべての曲面部の半径
が等しいこと(図3ではR2=R1)は、一層応力集中
箇所を分散できるので耐久性は最も好ましいものとな
る。
【0053】ここで、図3における実施例の数値条件と
して好ましいものを挙げることにする。これは、実験に
よるもので、400dpi以上の高密度記録ができるよ
うに複数吐出口をほぼ一直線上に配置し、各吐出口間ピ
ッチを63.5μm、隣接吐出口間最短距離を12μm
とし、曲面各部の半径R1,R2を同一の値として表1
と同様の実験を行った結果によるものである。表2はこ
の結果を示している。
【0054】
【表2】
【0055】この表は、各曲面半径(μm)に対して、
亀裂発生の有無と、表1と同等の効果の場合は表1の
○,△を表示した。吐出特性は、一定の吐出駆動条件を
与えた場合の吐出効率や吐出方向のバラツキを考慮し
て、相対的に優れているものを○、これよりは劣るが実
用上問題ないものを△とした。評価はこれらの総合によ
るもので、最善なものをA、適正なものをB、準適正を
B′、表1と同等のものをCとした。
【0056】表2の曲面半径2μmが、表1と同等であ
った以外は各半径において表1より優れた効果を得るこ
とができた。なお、表2中の最右欄は比較例で、400
dpi以上の各条件は同じにして、角部が隣接吐出口の
最短距離をなす位置に存在する場合を示している。これ
らの比較でわかるように、亀裂発生においては、実用上
問題ないものとする条件は400dpi以上の構成では
2μm以上12μm以下の半径が形成する曲面部が有効
であった。また、総合的に見て、この半径が4μm以上
9μm以下は最適な条件ということができる。
【0057】オリフィスプレート単体を吐出口形成部材
とするものにおいては、補強条件がなければ、表2の条
件下で図3の半径R1=R2=R3=R4であることは
好ましい。ただし、補強条件例えば図4の如く天板22
を一体成型した吐出口形成部材とするときは、半径R
3,R4の条件は緩和される。吐出効率をより向上させ
る観点からR3,R4の数値条件を見ると、表2の条件
下で、半径R3,R4は8μm以上16μm以下の範囲
内とすることが好ましい条件となった。
【0058】ついで、図5に上記液体噴射器を適用した
インクジェット装置の一例を示す。ここで、4は本発明
によるインクジェットヘッドを不図示のインクタンクと
一体化して、キャリッジ5に着脱可能とする交換型イン
クジェットヘッドカートリッジであり、本例の場合、そ
れぞれ異なるインクを用いる2個のこのようなカートリ
ッジ4がキャリッジ5上に押え部材5Aを介して固定さ
れている。6はキャリッジ5の案内軸、7はキャリッジ
5に連結された駆動ワイヤ、8はその駆動モータ、9は
シートPを保持するプラテン、10はプラテン9を駆動
するシート送り用のモータである。WPは、吐出口面を
クリーニングするクリーニング部材としてのワイパーで
ある。ワイパーWPは、吐出口面を定期的或は必要に応
じてクリーニングするものである。上記各実施例の条件
を持つ液体噴射器は、ワイパーWPによる衝撃が加わっ
てもその耐久性は低下しなかった。なお、上記曲面部を
持たない多角形の角部のままの吐出口では、400dp
i以上の配置条件では亀裂発生数も増加していた。
【0059】このように構成したインクジェット装置で
は、カートリッジ4の有する不図示の配線基板にキャリ
ッジ5上のこれも不図示のコネクタがカートリッジ4の
キャリッジ5への装着時に接続され、各液路2に設けら
れた電気熱変換体31に選択的に電気信号を送給するこ
とができる。よって、駆動モータ8によりキャリッジ5
が案内軸6に沿って移動される間に、カートリッジ4に
組込まれたインクジェットヘッドの複数のインク吐出口
(図2ないし図4参照)から移動のタイミングに合わせ
て選択的にインクが吐出され、シートP上に記録がなさ
れるもので、一走査ごとに、シート送り用モータ10に
よりプラテン9上のシートが記録幅分ずつシート送りさ
れる。なお、以上に述べた実施例ではインク吐出口の基
本的断面形状が台形の場合について述べたが、その基本
的断面形状が方形の場合でも本発明が適用できることは
いうまでもない。
【0060】図11は、エキシマレーザを焦点型(レン
ズ使用)の光学装置OpDとして用いたマスクMの1つ
のレーザ光束通過部M1を示したものである。20は吐
出口形成部材で、樹脂系材料で形成されたもので、説明
簡略のため同一形状の吐出口ORのみを3つ隣接して図
示してある。この図では、前述した各部の関係の定義の
意味を補足するものである。
【0061】図11中、L1,L2は、曲面部をもたな
い場合の多角形のマスクと吐出口OR1に対応する形状
を基準として与えられており、本発明でいう「多角形の
角部に相当する部分」間の距離を示している。L1は隣
接する吐出口間の最短距離を示し、L2はその最短距離
を与える断面多角形の吐出口に相当する台形の底辺の長
さを示している。つまりマスクの多角形の底辺x・L2
を1/xに縮小した長さが吐出口ORの底辺の長さとな
ることを示している。この焦点型レーザ光学装置を用い
る場合、ほぼその縮小率に相当する吐出口が得られるの
で有効であり、貫通孔からなる吐出口の表面をなめらか
且つ吐出面側に向って断面が減少するようにできる利点
がある。Cは、各吐出口の中心点を示し、隣接吐出口の
C−C間距離がピッチPとなる。このピッチPも各曲面
部R1,R2も含めて、吐出口ORはマスクMの通過部
M1の曲面部R0や高さ、辺の長さに対してほぼ1/x
で形成することができる。ここでほぼ1/xと表現した
のは、樹脂材料によってはわずかに縮小率が1/xより
小さくなることがあるためである。いずれにしても、こ
の図11により前述した各実施例の意味をより正確に理
解されよう。
【0062】図12〜図14は、吐出口形成部材20の
補強を行い液室CEおよび液路が形成される天板が一体
化されている構成を説明するための図であり、図12は
背面図、図13は底面図、図14は正面図である。図1
5は、この図12〜図14に示す吐出口形成部材を用い
た液体噴射器の液路に沿った断面を示し、図16はその
吐出部の拡大図を示している。図12〜図16を用いて
説明すべき構成は、吐出口形成部材20の厚みの条件お
よびこれに関するヒータボード30との凹凸係合と、ヒ
ータボード30と吐出口形成部材の接着,接合関係であ
る。
【0063】図14における吐出口は微細であるから図
示されていないが、吐出口存在領域OREに、ほぼ一直
線状に400dpiの記録を行えるように128個の吐
出口として形成されている。その断面形状は前述した表
2の半径4μm以上9μm以下の範囲内で4.7μmの
曲面部を有した略等脚台形である。このように高密度記
録を行えるような高密度の吐出口配置や、吐出口存在域
がその個数の増大から長くなると、前述した応力集中が
生じやすい。そのため、上記吐出口の形状による亀裂防
止効果が著しい。
【0064】図12〜図14では、製造上の精度や液体
噴射特性を向上させたり、ヒータボード30と吐出口形
成部材20の位置合わせ精度を向上する構成を用いてい
る。これらはいずれも本願で認識した新規な課題を生起
せしめる要因となるが、上記吐出口形状により有効且つ
確実に採用できるものとなる。
【0065】第1構成は、図14に示してある吐出口存
在領域ORE周辺の凹部(図15参照)構造である。こ
の凹部は2つの異なる傾斜面OP2,OP3が連続的に
接合した領域で形成されている。これは吐出口からの液
体吐出性や吐出口面のクリーニング効果を高めるための
構成であるが、応力集中を招きやすいものとなる。
【0066】第2構成は、ヒータボード30と吐出口形
成部材20の天板部との接着領域70を吐出口領域から
離れた端部に有している構成である。この接着領域70
は中央域を除く両端部(図12,図13参照)に設けら
れ、接着剤流し込み用の多数の溝71を吐出口の配列方
向に沿った形で有している。この接着領域は強力な固着
状態となって、他の弾性加圧による係合部(後述する)
との相対差を生じ、応力集中を部分的に生起させやす
い。この構成は特に温度変化に対して大きな変動要因と
なる。この利点は、位置決め部60とヒータボード30
表面との仮固定にあり、後述する係合部をより精度良く
位置決めするためには好ましいものである。この利点を
生かし、応力集中の緩和は、上記実施例の吐出口形状に
より達成することができた。
【0067】なお、図12〜図14中、OPBは吐出口
形成部材の背面を、OPFはその正面を示している。5
0は共通液室CEのインク受け部である。共通液室CE
は、吐出口からの吸引回復特性を向上し、インク供給性
を向上するため、図13,図14に示すような斜面CE
2,CE2と、図13,図15とから理解される斜面1
21とを備えている。
【0068】図15からわかるように、共通液室CE
は、液路21に連続し断面積が増加する領域Zと、上記
斜面121と、を有し、該斜面121の延長線が領域Z
に対する上記液路の上記吐出エネルギー発生手段Hの配
置側面であるヒータボードとしての基板30の表面位置
0 に至っている。本実施例では、この斜面121がイ
ンク液路の中心線C2 および液路の延長線に対して角度
が22度で、図14で示した左右の斜面CE2,CE2
の角度が15度である。
【0069】この領域Zが存在することによって、微小
気泡の集約をここで行うだけではなく、集約された気泡
が吐出エネルギー発生手段Hのある液路の延長上から離
れた領域に気泡を保持しているだけで、仮に大型化した
場合でも上記斜面に沿って液路から遠ざかる方向に気泡
を案内するので、記録不良の発生を大幅に遅らせること
ができる。
【0070】141は、液路のオリフィスプレート側端
部開口の略等脚台形形状を示し、111はこれに接する
オリフィスプレートの内側開口の前述の略等脚台形形状
を示し、ORは、前述した吐出口の略等脚台形形状の開
口を示している。本実施例は、液路から吐出口形成部材
までのインク供給路が等脚台形の断面形状となってい
る。つまり、吐出エネルギー発生手段側を底辺とする断
面台形形状の液路とすれば、気泡の発生に対して、液路
の内面全体に分散する条件が不均一化できているので、
発生又は侵入した気泡はこの台形形状の短辺側に集約さ
れていく他、回復時の気泡の排出ルートを集中化できる
ので、気泡排出効果を一層向上できる。
【0071】また、上記断面台形形状の液路に対応する
吐出口が、液路の上記断面台形形状の短辺側を短辺と
し、この長辺側を長辺とする台形形状である構成によれ
ば、回復時のインク乱流状態の発生を防止でき気泡排出
効果を安定化できる。さらに、この形状を等脚台形形状
とすれば一層好ましい。本実施例では最も好ましい形状
として、該液路の吐出部近傍に等脚台形形状のまま液路
が広がっている第1領域(ラインP1 から開口141、
111までの液路)と、前述の略等脚台形形状ではある
が液路よりも狭くなって前述曲面部をもつ略等脚台形形
状の吐出口開口ORにつながる第2領域とを有している
ので、上記インクの乱流はほとんど発生することなく気
泡を確実に除去できる。
【0072】さらに本実施例では、図15上で上記液路
の断面等脚台形の脚の中点同士を結んで形成される面
(ラインC1 ,C2 を含む)に関して、上記第1、2領
域は対称であるので、回復時に加わる圧力分布を均一化
して、排出領域での微小乱流の発生を大幅に減少でき
る。なお、ラインC1の延長線は熱発生素子Hの面上地
点P3 に至っているため、吐出エネルギーは効率よく吐
出に使われる。
【0073】また、共通液室を形成する天板部材と吐出
口形成部材とを一体化し、基板に係合するための段差部
を有する液路形成部材と、上記液路形成部材の上記液路
の上方から該液路の配列方向に線加圧して上記段差部に
上記基板の先端部が係合した状態で加圧保持する加圧部
材(不図示)と、による簡単な構成を採用しても気泡の
発生による上述した不都合がほとんどない、優れた記録
を行うことが可能になる。
【0074】本実施例では、オリフィスプレートの正面
が異なる傾斜面(変曲点J,I)OP1、OP2、OP
3から形成されている。そして、吐出口の開口ORが設
けられた側の面が勾配の緩やかな段状の側断面形状を有
するので、キャップ内外に特別な部品をとりつけること
なくワイピングの際の清浄化の確実性が一層向上する
上、キャッピングの際の吐出口におけるインクのメニス
カスの後退を防ぐ効果も向上し、故にインクの吐出不良
とそれから派生する種々の問題を簡易な構成のまま一層
良好に解決することができる。
【0075】上記領域Zの図15での高さは液路の高さ
と同じかそれより小さいことが好ましく、上記領域Zが
形成する図中の角度θ3は、10度としてあり、上記斜
面21の角度θ4に対して、半分以下が好ましい。
【0076】図16の拡大図を用いてさらにこの液体噴
射器を説明する。この図で注目すべき構成は、第1に吐
出口形成部材の吐出口近傍に凹部が形成されており、こ
の凹部にヒータボード30のエッジが係合する構成であ
る。第2には、この凹凸係合を保持するための弾性加圧
機構(不図示:バネ材等)を用いて、この係合部に対し
て少なくとも一方向或は異なる方向からの加圧力が作用
する構成である。第3には、吐出口形成部材の厚みが6
0μm以下になる構成である。これらの構成はいずれも
吐出特性を安定させ、接着によるときの不要な接着剤が
液体中に入ることを防ぎ、液路や吐出口自体の形状を乱
したりしないためのものである。ところで、これらの構
成は応力集中による亀裂発生をもたらす傾向にある。ま
た、接着剤を液路構成部に使用する場合は、接着剤自体
の耐液性や熱的変動要因(熱膨張係数やクラック発生)
の方が大きな問題となるので、この原因自体を根本的に
なくすという利点を上記構成は満たす。
【0077】しかしながら、これらは吐出口近傍に応力
集中をもたらすことで、上記構成の精度を満たしている
ことが多い。従って、本発明の吐出口形状は、上述の各
構成のそれぞれに対して或はこれらの構成の2つ以上の
組合わせに対して極めて優れた効果を奏し、上記第1な
いし第3の構成をもった液体噴射器の実現を可能とした
のである。
【0078】また、これらの構成は、多数(128個以
上)の吐出口を有する場合や400dpiの配置をもつ
吐出口の場合に特に有効であるため、高精細な記録を上
記吐出口形状とで実現可能にするものである。
【0079】第1の構成は、図15,図16からわかる
ように、ヒータボード30の端部角部Xに対して精度良
く係合する凹部Yが吐出口形成部材20に備えられてい
ることである。この角部の頂点は、吐出口ORの略台形
の底辺側へ向っており、これによる応力集中部は、上述
の亀裂発生の引き金ともいうべき状況を形成する。これ
は同時に吐出口形成部材自体の強度を低下させ、熱変動
に対する熱膨張,収縮の度合も相対的差異として大きく
なりやすい。従って、第1の構成の利点を生かしつつ、
安定吐出を長期的に満足するために、吐出ORの形状は
上述した曲面部と線分とによる略多角形が安全係数を増
す意味でも重要となる。この場合最適には半径R1は4
μm以上9μm以下であり、好ましくはR1=R2であ
る。
【0080】第2の構成は、図16に示すように、加圧
力として角部Xの2面それぞれに対して第1弾性加圧力
SPF1と第2弾性加圧力SPF2とが作用している構
成である。これによると、貫通孔である吐出口OR近傍
には大きな応力集中が生じており、吐出口の高密度配置
に対しては亀裂発生の原因となりやすい。従って、この
場合も本発明の各実施例が有効となった。この加圧力は
公知の各種機構が利用でき、本明細書ではこれらすべて
を含めて加圧手段と呼ぶことにする。
【0081】第3の構成は、吐出口形成部材の貫通孔の
貫通方向に関する厚さtに関するものである。この厚さ
tを厚くすることは、第2の液路を形成して、吐出素子
の吐出力効率を低下させてしまい、逆に薄くすると強度
低下となることがある。そのため厚さtは、本例では4
5μmとしているように50μm以下であり、20μm
以上とすることが良い。しかし、この厚さが小さくなる
程、大きな吐出口形成部材中の吐出口付近には応力集中
が生じ易くなる。このため、上述した本発明の吐出口形
状は有効となる。
【0082】なお、図16中のHは電気抵抗体でHEは
抵抗体Hに電気信号を供給するための電極部、HCは液
体に対して抵抗体H,電極部HEを絶縁保護する保護層
である。θ5はレーザ照射角θ2の10度に対して吐出
口の先すぼまり角で、本例では9度である。
【0083】また、S1はヒータボード30上に吐出口
形成部材20が載置される長さで本実施例は15μmで
ある。この長さS1は、10μm以上20μm,以下、
好ましくは15μm以上とすることが良く、この場合の
長さS1を吐出口形成部材の厚み方向への換算値として
見た場合は、10μm以上15μm以下が好ましい。こ
れは互いの係合状態を良好にするためで、吐出口数が増
加する程、長さS1は大きい方が良い。
【0084】図17は接合端部を吐出口とする場合に本
発明思想を適用したものである。ヒータボード30の接
合面は略平面であるので、溝付天板101に略多角形の
曲面部Rの部分を形成している溝部100を形成したこ
とに特徴がある。
【0085】この場合、接着剤を使用しても接着剤の塗
布域は従来より均等分布され、液路内へ進入してくるこ
とが少ない。また、天板101自体が曲面部を既に形成
しているので応力集中が生じても接着剤の分離や亀裂の
発生をもたらすことが防止できる。この曲面部の半径R
は前述した条件値であることが好ましい。ここでHは電
気熱変換体である。
【0086】図17では、本発明の電気熱変換体Hを駆
動する駆動手段DVをブロック表示し、これは噴射信号
DSによって電気熱変換体を駆動して液体に膜沸騰を生
じせしめる電気信号を供給するものすべてを含むもので
ある。
【0087】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のイン
クジェットヘッド、インクジェット装置において優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の
高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0088】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内に気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0089】インクジェットヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電
気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流
路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構
成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国
特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に
含まれるものである。
【0090】さらに、インクジェット装置が記録できる
記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタ
イプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用でき
る。そのようなインクジェットヘッドとしては、複数の
ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体
的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でもよい。加えて、上例のようなシリアルタイプのもの
でも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置
本体に装着されることで本実施例として述べた装置本体
との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能
になる交換自在のチップタイプのインクジェットヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
【0091】また、本発明にインクジェット装置の構成
として設けられる、ヘッドに対しての回復手段、予備的
な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定
できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙
げれば、ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0092】また、搭載されるインクジェットヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であってもよい。
【0093】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0094】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明は、新
規な課題を見い出し、その原因を追求して吐出口の略多
角形の角部に相当する部分に曲面部をもたせることで十
分な吐出量のインクを安定した吐出速度および吐出方向
を保って各インク吐出口から吐出させ、記録品位の向上
に貢献するのみならず、インク吐出口まわりの吐出口形
成部材に繰返しの温度変化や衝撃によって亀裂が発生す
るのを防止することができ、耐久性のある液体噴射器を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインク吐出口の形状の一例を示
す正面図である。
【図2】図1のインク吐出口を具えたインクジェットヘ
ッドの構成を示す斜視図である。
【図3】本発明にかかるインク吐出口の形状の他の例を
示す正面図である。
【図4】図3のインク吐出口を具えたインクジェットヘ
ッドの構成を示す斜視図である。
【図5】本発明によるインクジェット装置の構成の一例
を示す斜視図である。
【図6】レーザビームによるインク吐出口形成装置の構
成図である。
【図7】レーザビームによるインク吐出口形成動作の説
明図である。
【図8】ヒータボードの構成の一例を示す平面図であ
る。
【図9】インクジェットヘッドユニットの構成の一例を
示す斜視図である。
【図10】本発明の課題を説明するためのインク吐出口
の形状を示す平面図である。
【図11】本発明の焦点型レーザ穴明けの概念を示す説
明図である。
【図12】本発明の吐出口形成部材を示す背面図であ
る。
【図13】本発明の吐出口形成部材を示す底面図であ
る。
【図14】本発明の吐出口形成部材を示す正面図であ
る。
【図15】本発明の記録ヘッドを示す断面図である。
【図16】図15の一部拡大図である。
【図17】本発明液体噴射器の吐出口面の他の実施例を
含めた駆動概略図である。
【符号の説明】
1,11 インク吐出口 1A,11A,1B,11B インク吐出口の開口 2 液路 3 共通液室 4 インクジェットヘッドカートリッジ 5 キャリッジ 6 案内軸 8,10 モータ 20 吐出口形成部材 20A インク吐出面 21 液路用溝部 22 天板 23 レーザビーム 28 光軸 30 ヒータボード 31 電気熱変換体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益田 和明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−266645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/135 B41J 2/05

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略断面多角形の吐出口と該吐出口に連通
    する液体供給路とをそれぞれ備える複数の吐出部であっ
    て、該吐出部は前記吐出口の略断面多角形の少なくとも
    2辺を画成し非金属材料で形成された1部材を有してお
    り、この部材自体が前記吐出口の少なくとも吐出面側で
    角部に相当する位置に曲線部位を具備し、該曲線部位は
    少なくとも隣接する吐出口の最近接領域の角部に設けら
    れており、かつ、液体供給路内の液体に吐出エネルギー
    を供給して液体を前記吐出口から吐出させる素子を備え
    ることを特徴とする液体噴射器。
  2. 【請求項2】 前記部材は、前記液体供給路のそれぞれ
    の少なくとも一部を形成する覆い部材を一体成型により
    備えた樹脂部材であることを特徴とする請求項1の液体
    噴射器。
  3. 【請求項3】 前記液体噴射器は、さらに前記吐出素子
    を具備した支持部材を有し、前記樹脂部材は、該支持部
    材と係合する係合部を前記吐出口の該支持部材側に備
    え、前記曲線部位を該係合部側に備えていることを特徴
    とする請求項2の液体噴射器。
  4. 【請求項4】 前記液体噴射器は、前記樹脂部材と前記
    支持部材との係合を弾性的に保持する加圧部材を有し、
    前記吐出素子は液体に膜沸騰を生じせしめる電気熱変換
    体であって、前記樹脂部材と前記支持部材は少なくとも
    上記係合部から離れた部分で接着されていることを特徴
    とする請求項3の液体噴射器。
  5. 【請求項5】 前記曲線部位は、半径2μm以上半径1
    2μm以下であることを特徴とする請求項4の液体噴射
    器。
  6. 【請求項6】 前記樹脂部材の前記吐出口が存在する領
    域の厚みは60μm以下で、前記吐出口の断面積は30
    0μm2 以上450μm2 以下で、前記曲線部位は半径
    4μm以上半径9μm以下で、前記吐出口は400dp
    i以上の記録を行える関係に配置されていることを特徴
    とする請求項5の液体噴射器。
  7. 【請求項7】 前記係合部の前記吐出口の液体吐出方向
    における長さは、10μm以上であることを特徴とする
    請求項6の液体噴射器。
  8. 【請求項8】 略断面多角形の吐出口と該吐出口に連通
    する液体供給路とをそれぞれ備える複数の吐出部であっ
    て、該吐出部は前記吐出口の略断面多角形の少なくとも
    2辺を画成し樹脂材料で形成された1部材を有してお
    り、この部材自体が前記吐出口の少なくとも吐出面側で
    角部に相当する位置に半径2μm以上半径12μm以下
    の曲線部位を具備しており、かつ、液体供給路内の液体
    に吐出エネルギーを供給して液体を前記吐出口から吐出
    させる素子を備えることを特徴とする液体噴射器。
  9. 【請求項9】 前記部材の前記吐出口が存在する領域の
    厚みは60μm以下で、上記部材は吐出面側から前記上
    記液体供給路に向って前記曲線部の半径が連続して大き
    くなっている吐出口を備えていることを特徴とする請求
    項8の液体噴射器。
  10. 【請求項10】 前記液体噴射器は、前記吐出素子を具
    備した支持部材を有し、前記樹脂部材は該支持部材と係
    合する係合部を前記吐出口の該支持部材側に備え、前記
    曲線部位として半径4μm以上の曲線部位を該係合部側
    に備えていることを特徴とする請求項8の液体噴射器。
  11. 【請求項11】 前記係合部の前記吐出口の液体吐出方
    向に関する長さは、10μm以上であることを特徴とす
    る請求項10の液体噴射器。
  12. 【請求項12】 前記吐出素子は液体に膜沸騰を生じせ
    しめる電気熱変換体であって、前記樹脂部材と前記支持
    部材は少なくとも前記係合部から離れた部分で接着され
    ていることを特徴とする請求項11の液体噴射器。
  13. 【請求項13】 前記吐出素子は液体に膜沸騰を生じせ
    しめる電気熱変換体であって、前記樹脂部材と前記支持
    部材は少なくとも前記係合部から離れた部分で接着され
    ていることを特徴とする請求項8の液体噴射器。
  14. 【請求項14】 前記吐出素子は液体に膜沸騰を生じせ
    しめる電気熱変換体であって、前記吐出口は400dp
    i以上の記録を行える関係にされていることを特徴とす
    る請求項8の液体噴射器。
  15. 【請求項15】 前記部材は、さらに前記各吐出口にそ
    れぞれ連通する液体供給路に対応した凹部を形成する壁
    部を画成し、 前記部材の前記吐出口が存在する領域の厚みは60μm
    以下で、前記部材は吐出面側から前記液体供給路に向っ
    て連続して大きくなっている吐出口を備え、前記液体供
    給路側で曲線部の半径が半径8μm以上半径16μm以
    下であることを特徴とする請求項8の液体噴射器。
  16. 【請求項16】 略断面多角形の複数の吐出口のそれぞ
    れの略断面多角形の少なくとも2辺と前記各吐出口のそ
    れぞれに連通する液体供給路に対応した凹部を形成する
    壁部とを画成する樹脂材料で形成された1部材であっ
    て、 この部材自体が前記吐出口の少なくとも吐出面側で角部
    に相当する位置に半径2μm以上半径12μm以下の曲
    線部位を具備し、前記部材の前記吐出口が存在する領域
    の厚みが60μm以下で、かつ前記吐出面側から前記液
    体供給路に向って曲線部の半径が連続して大きくなって
    いる吐出孔を備えていることを特徴とする液体噴射器用
    吐出口形成部材。
  17. 【請求項17】 前記液体供給路側の曲線部の半径が半
    径8μm以上半径16μm以下であることを特徴とする
    請求項16の液体噴射器用吐出口形成部材。
  18. 【請求項18】 略断面多角形の吐出口と該吐出口に連
    通する液体供給路とをそれぞれ備える複数の吐出部であ
    って、該吐出部は、前記吐出口の略断面多角形の少なく
    とも2辺を画成し樹脂材料で形成された1部材を有して
    おり、この部材自体が前記吐出口の少なくとも吐出面側
    で角部に相当する位置に半径2μm以上半径12μm以
    下の曲線部位と前記吐出面側から前記液体供給路に向っ
    て前記曲線部の半径が連続して大きくなっている吐出口
    を具備すると共に、前記液体供給路内それぞれの液体に
    膜沸騰を生じせしめる電気熱変換体とを備え、前記吐出
    口が400dpi以上の記録を行えるように配置された
    液体噴射器と、 吐出された液体により記録される記録材を搬送する機構
    と、 前記電気熱変換体に記録信号に応じて駆動信号を供給す
    る駆動手段とを有することを特徴とする液体噴射記録装
    置。
  19. 【請求項19】 前記装置は、電気熱変換体を具備した
    支持部材を有し、前記樹脂部材は該支持部材と係合する
    係合部を前記吐出口の該支持部材側に備え前記樹脂部材
    と前記支持部材とは少なくとも上記係合部から離れた部
    分で接着されていることを特徴とする請求項18の液体
    噴射記録装置。
  20. 【請求項20】 前記部材は、さらに前記各吐出口にそ
    れぞれ連通する液体供給路に対応した凹部を形成する壁
    部を画成し、前記部材の前記吐出口が存在する領域の厚
    みは60μm以下で、前記吐出口の前記液体供給路側で
    の曲線部の半径が半径8μm以上半径16μm以下であ
    ることを特徴とする請求項19の液体噴射記録装置。
  21. 【請求項21】 複数のインク吐出用貫通孔が形成され
    る吐出口形成部材と、前記インク吐出口からインクを吐
    出させるための液路が溝部として形成された天板とが樹
    脂系材料により一体成形され、前記液路側からレーザビ
    ームにより前記吐出口形成部材に前記複数のインク吐出
    用貫通孔が穿設されるインクジェットヘッドにおいて、 前記インク吐出用貫通孔を、少なくとも底辺の両側の隅
    部にRを有する先すぼまりの形にすると共に、該Rは少
    なくとも隣接する吐出口の最近接領域の角部に設けられ
    ていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  22. 【請求項22】 前記インク吐出口に対応する個々の前
    記液路には前記インクを吐出させるための熱エネルギを
    発生する電気熱変換体が設けられており、該電気熱変換
    体の発生する熱を利用して前記インク中に気泡を生じさ
    せ、前記インクを吐出させることを特徴とする請求項2
    1に記載のインクジェットヘッド。
  23. 【請求項23】 請求項21または22に記載のインク
    ジェットヘッドをキャリッジに搭載し、該キャリッジを
    被記録材に沿って移動させながら該記録材に向けて前記
    インクジェットヘッドの前記複数のインク吐出口から選
    択的にインクを吐出させ記録を行うことを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
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