JP3192619B2 - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents

配線基板及びその製造方法

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JP3192619B2 JP27484097A JP27484097A JP3192619B2 JP 3192619 B2 JP3192619 B2 JP 3192619B2 JP 27484097 A JP27484097 A JP 27484097A JP 27484097 A JP27484097 A JP 27484097A JP 3192619 B2 JP3192619 B2 JP 3192619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板及びその
製造方法に関し、さらに詳しくは、絶縁層を介して配置
された複数の配線層等の間をワイヤ等で接続した配線基
板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂製配線基板においては、
コア基板としてガラス−エポキシ樹脂複合材料(以下、
ガラスエポキシともいう)等の複合材料を用い、銅等の
配線層と、樹脂あるいは複合材料からなる絶縁層とを交
互に積層した配線基板が知られている。
【0003】例えば、図18に示す配線基板20は、ガ
ラスエポキシからなるコア基板1を有する。このコア基
板1には、その上下面1a,1bの間を貫通する貫通孔
2が形成されている。この貫通孔2のその内周及び上下
面周縁には、銅からなり上下面を接続するスルーホール
導体3が形成されており、コア基板1の上面1a側の配
線と下面1b側の配線とを電気的に接続している。ま
た、このコア基板1の上面1a側および下面1b側に
は、それぞれ、配線層と絶縁層が交互に形成されてい
る。本例では、配線層が5a,5b,6a,6bの各2
層、絶縁層が7a,7b,8a,8bの各2層ずつ形成
されている。さらに、絶縁層をそれぞれ貫通して各配線
層の間を接続するビア(ビア配線)9a,9b,10
a,10bも形成されている。
【0004】このような配線基板20を形成するには、
まず、既に硬化させたガラスエポキシからなるコア基板
1にドリル等で穿孔して貫通孔2を形成し、その後、銅
メッキ及びエッチングによって所定パターンのスルーホ
ール導体3を形成する。さらに、樹脂ペーストを塗布
し、所定位置にビア用の貫通孔を開口させ、その後に硬
化させて絶縁層7a,8aとする。ついで、ビア用貫通
孔内に銅メッキによりビア9a,10aを形成し、絶縁
層7a,8a,の表面を整面する。その後、絶縁層7
a,8aの表面上にサブトラクディブ法等の周知の方法
によりメッキによって配線層5a,6aを形成する。さ
らに、同様にして絶縁層7b,8b、ビア9b,10b
および配線層5b,6bを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような配線基板2
0においては、上述したように、配線基板の強度を保持
するため、コア基板1には、ガラスクロス等にエポキシ
等の樹脂を含浸させたガラス−エポキシ樹脂複合材料等
の複合材料を用いることが多い。しかし、コア基板1に
貫通孔2を形成するときに、ガラス繊維と含浸されて既
に硬化した樹脂との間に微細なクラックが発生し、スル
ーホール導体3を形成するときのメッキや洗浄工程等に
おいて、クラック内に水分が侵入することがある。この
ため、マイグレーション等の発生による絶縁抵抗の低下
を引き起こすことがあり、甚だしい場合には、近接して
いるスルーホール導体3間で電気的にショートすること
もある。従って、ある程度の絶縁距離を稼ぐため、スル
ーホール導体3相互、従って、貫通孔2相互の間隔を比
較的大きくしておく必要があった。
【0006】また、スルーホール導体3を形成するとき
には、貫通孔2内周に確実にメッキを施す必要がある
が、スルーホール導体3相互の間隔を狭くし、スルーホ
ール導体3の径(貫通孔2の径)を小さくしようとする
と、貫通孔2内にメッキを施すのが困難になり、歩留ま
りが低下する。さらに、スルーホール導体3を形成する
には、上記説明では省略したメッキレジストの形成や、
メッキによるスルーホール導体の形成や洗浄、エッチン
グ等の工程を経る必要があり、工程が面倒である。ま
た、メッキや洗浄、エッチング等のための装置や化学薬
品を処理するための装置を要し、費用も掛かる。
【0007】同様に、配線層間を接続するビア(例えば
9a)についても、配線層を微細配線にするのに伴い、
ビアの径を小さくする必要があるが、ビアの径を小さく
すると、ビア用貫通孔内に確実にメッキを施すことが困
難になってくる。また、メッキのために多くの工程や装
置が必要なことは、ビアを形成する場合にも同様であ
る。
【0008】また、メッキで形成したスルーホール導体
やビアは、予め成形された金属板やワイヤに比較して、
導電率が低いため若干抵抗が高くなる。また、強度も低
いため、銅等の金属製の配線層と、樹脂製あるいは複合
材料製のコア基板や絶縁層との熱膨張率の違いから、ビ
ア等に応力が掛かった場合に、スルーホール導体やビア
にクラックが生じて、破断することも考えられる。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、配線基板の強度を保ちつ
つ、上下方向の配線間の接続を行い、かつ絶縁抵抗の低
下を引き起こさない、信頼性の高い配線基板及びその製
造方法を提供することにある。また、他の目的は、面倒
なメッキ工程を用いることなく配線層間を接続するビア
を形成した配線基板及びその製造方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段および効果】まず、請求項
1に記載の解決手段は、上面及び下面を有し、複数の貫
通孔を備えるコア基板と、該貫通孔内に充填されてなる
孔内絶縁層と、上記コア基板の上面に形成された第1絶
縁層と、上記コア基板の下面に形成された第2絶縁層
と、上記第1絶縁層の上面に形成された複数の第1配線
層と、上記第2絶縁層の下面に形成された複数の第2配
線層と、上記第1絶縁層と孔内絶縁層と第2絶縁層とを
貫通し、上記複数の第1配線層のうちのいずれかと上記
複数の第2配線層のうちのいずれかとを接続する金属柱
であって、予め成形され、上記第1絶縁層、第2絶縁層
および孔内絶縁層内に埋め込まれてなる層間用金属柱
と、を有することを特徴とする配線基板である。
【0011】本発明によれば、貫通孔の内周面にスルー
ホール導体を形成せず、貫通孔内を通る層間用金属柱と
貫通孔との間には、孔内絶縁層が介在している。この孔
内絶縁層は、層間用金属柱とコア基板との間や隣接する
層間用金属柱同士の絶縁を保つ。さらに、孔内絶縁層を
貫通する層間用金属柱は、予め成形されたものを用いて
おり、メッキ工程を経ない。このため、従来の配線基板
にように、コア基板に生じたクラックに水分が侵入して
絶縁抵抗が低下することがないので、信頼性の高い配線
基板とすることができる。また、第1、第2絶縁層や孔
内絶縁層が、その中に層間用金属柱を埋め込んで絶縁を
保っているので、金属柱同士(従ってコア基板の貫通孔
同士)の間隔を小さくして、高密度配線の配線基板とす
ることが出来る。
【0012】しかも、第1絶縁層と第2絶縁層とでコア
基板を挟んだ構造となっているので、コア基板の材質や
厚さの選択により、配線基板全体の曲げ強度等の強度や
剛性も調節することが出来る。さらに、層間用金属柱
は、予め成形されたものであるので、メッキで形成され
たスルーホール導体等に比して、緻密で導電率が高い。
また、引張り応力や繰り返し屈曲応力などに対する耐久
性が高いため、応力によるクラックで破断することがな
い。
【0013】ここで、コア基板は、孔内絶縁層によって
層間用金属柱と絶縁されているので、熱膨張率や熱伝導
率、曲げ強度、曲げ剛性等を勘案して選択すればよく、
その材質としては、絶縁性(非導電性)のものだけでな
く、導電性のものでも良い。従って、アルミナ、ムライ
ト、窒化アルミニウム等のセラミックやガラス、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂等の樹脂、あるい
は、これらの樹脂とガラス繊維やポリエステル繊維等の
ポリマー繊維、金属繊維、カーボン繊維との複合材料
(例えば、ガラスエポキシ)、これらの樹脂とセラミッ
ク粉末との複合材料などが挙げられる。さらに、銅、銅
合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属でもよ
い。さらに、片面あるいは両面のみが金属からなるもの
も挙げられる。例えば、ガラスエポキシ等からなる絶縁
板の片面あるいは両面に、銅板等の金属板を貼り付け
た、片面あるいは両面銅張り絶縁板のような、金属板と
絶縁板との層状複合材でもよい。
【0014】さらに、孔内絶縁層の材質としては、耐熱
性や吸湿性等を考慮して選択すればよいが、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂等の樹脂が挙げられる。
なお、樹脂の中には、シリカ等の無機物やプラスチック
粉末の充填剤等を含んでいても良い。また、樹脂とセラ
ミック粉末の複合材料を用いても良い。また、第1、第
2絶縁層の材質についても、耐熱性や吸湿性等を考慮し
て選択すればよいが、具体的には、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、BT樹脂等の樹脂や、ガラスーエポキシ樹
脂複合材料、ガラス−BT樹脂複合材料、ポリエステル
繊維−エポキシ樹脂複合材料等の樹脂とガラス繊維やポ
リマー繊維との複合材料、樹脂とセラミック粉末の複合
材料などが挙げられる。
【0015】また、層間用金属柱の材質は、導電性が高
く、適度な剛性を有しているものがよく、例えば、銅、
金、銀、アルミニウム等が挙げられる。また具体的に
は、ワイヤボンディングに用いるワイヤ(ボンディング
ワイヤ)を用いる、入手が容易で好ましい。また、第
1及び第2配線層の材質も、導電性等を考慮して選択す
ればよいが、銅、銀、金、ニッケル等が挙げられる。な
お、本明細書において、上面、下面の表現を用いている
が、各面を区別するために便宜的に用いたものであっ
て、例えば、本発明の配線基板の使用等における上下方
向を定めたものではない。また、ある層の上面あるいは
下面に別の層などを形成する場合に、上面上、下面上等
の表現をすることがあるが、例えば、下面上とは、ある
層の下面の図中下側を指す。
【0016】ついで、請求項2に記載の解決手段は、請
求項1に記載の配線基板であって、前記コア基板は、少
なくとも上面及び下面のいずれかが金属からなる金属表
面コア基板であることを特徴とする配線基板である。
【0017】本発明によれば、コア基板の少なくとも上
面及び下面のいずれかが金属からなるので、金属表面コ
ア基板の上下に形成する第1,第2配線層の間でのシー
ルド効果が得られ、信号配線等に雑音が入り込むのを防
ぐことができる。また、コア基板の少なくとも上面及び
下面のいずれかが金属からなるので、配線基板全体の熱
伝導性が良くなり、例えば、集積回路チップ等からの発
熱を、素早く配線基板全体に逃がすことができるなど、
放熱性を向上させることができる。
【0018】ここで、金属表面コア基板の上面及び下面
を構成する金属としては、導電性が高く、適度な剛性を
有し、加工が容易なものがよく、具体的には、銅、黄
銅、青銅、銀、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙
げられる。かかる金属表面コア基板としては、コア基板
全体が、金属製のものが挙げられる他、片面あるいは両
面のみが金属からなるものも挙げられる。例えば、エポ
キシ等の樹脂板や、ガラスエポキシ等の複合材料、セラ
ミック等からなる絶縁板の片面あるいは両面に、銅板等
の金属板を貼り付けた、片面あるいは両面銅張り絶縁板
のような、金属板と絶縁板との層状複合材でもよい。
【0019】さらに、請求項3に記載の解決手段は、請
求項2に記載の配線基板であって、前記第1絶縁層を貫
通し、前記複数の第1配線層のうちのいずれかと前記金
属表面コア基板の金属からなる上面とを接続する金属柱
であって、予め成形され、上記第1絶縁層内に埋め込ま
れてなる第1コア用金属柱、および、前記第2絶縁層を
貫通し、前記複数の第2配線層のうちのいずれかと前記
金属表面コア基板の金属からなる下面とを接続する金属
柱であって、予め成形され、上記第2絶縁層内に埋め込
まれてなる第2コア用金属柱、の少なくともいずれかを
有することを特徴とする配線基板である。
【0020】即ち、本発明においては、銅板のようにコ
ア基板全体が金属からなり、その上面及び下面の少なく
ともいずれかにコア用金属柱が設けられたもの、両面銅
張り絶縁板のように両面(上面及び下面)が金属からな
り、その上下面の少なくともいずれかにコア用金属柱が
形成されたもの、および、片面銅張り絶縁板のようにコ
ア基板の上面および下面のいずれかが金属からなり、そ
の金属からなる面にコア用金属柱が形成されたものが含
まれる。
【0021】本発明によれば、金属表面コア基板の金属
からなる上面又は下面が、第1または第2コア用金属柱
を介して、第1または第2配線層と接続している。この
ため、コア基板の上面又は下面も、第1、第2配線層と
同じく、電源電位層やグランド電位層、あるいは信号配
線として利用することができる。特に、金属表面コア基
板の上面や下面を電源電位あるいはグランド電位にして
用いる場合、即ち、コア基板の上面や下面をパワープレ
ーンあるいはグランドプレーンとして用いる場合には、
配線層をパワープレーン等として用いる場合に比較し
て、面積が大きく取れるため、必要な位置から容易に電
源やグランドの電位を取り出すことができる。また、容
易に電源やグランド配線と接続することが出きる。その
上、金属表面コア基板の金属の厚さは、配線層に比較し
て厚くできるので、プレーン内で生じる抵抗やインダク
タンスを小さくでき、配線基板の電気的特性を向上させ
ることができる。
【0022】特に、金属表面コア基板として、ガラスエ
ポキシ等の絶縁板の上下面を金属の薄板で挟んだ構造の
ものを使用した場合には、金属表面コア基板の上面と下
面とで、例えば上面はグランド、下面は電源というよう
に、別の電位になるようにすることができる。この場合
には、金属表面コア基板は、コンデンサとしての役割を
も果たすことが出来る。
【0023】ここで、第1コア用金属柱および第2コア
用金属柱の材質は、層間用金属柱と同様な材質が好まし
い。即ち、導電性が高く、適度な剛性を有しているもの
がよく、例えば、銅、銅合金、金、銀、アルミニウム、
アルミニウム合金等が挙げられる。また具体的には、ワ
イヤボンディングに用いるワイヤ(ボンディングワイ
ヤ)を用いると、入手が容易で好ましい。
【0024】ついで、請求項4に記載の解決手段は、上
面及び下面を有し、複数の貫通孔を備えるコア基板と、
底板と該底板の上面のうち上記コア基板の貫通孔に対応
した位置に立設された層間用金属柱とを備える金属柱立
設体とを、上記コア基板の下面と上記底板の上面とを向
き合わせて上記貫通孔内を上記層間用金属柱が貫通する
ようにして組み合わせ、かつ、少なくとも上記コア基板
の下面と上記底板の上面との間およびコア基板の上面上
に未硬化絶縁物を配置する工程と、加熱して上記未硬化
絶縁物を硬化させ、コア基板の下面側の第2絶縁層およ
び上面側の第1絶縁層を形成する工程と、上記底板を除
去し、上記第1絶縁層の上面および第2絶縁層の下面
を、それぞれ整面し、上記層間用金属柱の上端部及び下
端部をそれぞれ露出させる工程と、上記第1絶縁層の上
面上および第2絶縁層の下面上に、上記露出させた層間
用金属柱とそれぞれ接続する第1配線層および第2配線
層を形成する工程と、を有する配線基板の製造方法であ
る。
【0025】本発明によれば、コア基板の貫通孔内を層
間用金属柱が貫通するように組み合わせ、その後、未硬
化絶縁物を硬化させるので、層間用金属柱のまわりを取
り囲むようにして孔内絶縁層や第1、第2絶縁層が形成
される。このため、層間用金属柱に接する孔内絶縁層や
第1、第2絶縁層にクラックを生じることもなく、メッ
キ液等を用いることもないので、信頼性の高い配線基板
とすることができる。また、従来のスルーホール導体の
ように、メッキによらず上下を導通する層間用金属柱を
形成することが出来るので、工程が簡単になる。また、
予め成形された層間用金属柱を第1、第2及び孔内絶縁
層内に埋め込むので、メッキで形成されたスルーホール
導体と異なり、導電性が高くなる。また、応力に対する
耐久性も高くなるので、応力による破断を生じなくな
る。
【0026】ここで、未硬化絶縁物は、未硬化樹脂を含
んでいるものであり、未硬化樹脂のみであってもよい
が、一部にガラス繊維やポリエステル等のポリマー繊維
を含んだものでも良い。ここで、未硬化樹脂としては、
エポキシ、ポリイミド、BTその他の熱硬化性樹脂の未
硬化状態のものが挙げられる。なお、未硬化樹脂中に
は、シリカ等の無機物やプラスチック粉末等の充填剤を
含んでいても良い。具体的に言えば、エポキシ樹脂ペー
スト等の樹脂ペーストの他、エポキシ樹脂等の樹脂ペー
ストを半硬化状態としたプリプレグや、ガラス不織布等
の繊維にエポキシ樹脂等の樹脂ペースト含浸させ半硬化
状態としたプリプレグ等が挙げられる。
【0027】また、底板の材質は、層間用金属柱の材質
や金属柱立設体の形成方法等を考慮して選択するが、
銅、黄銅、アルミニウム等の金属板、あるいはガラスエ
ポキシ等の樹脂基板表面に、銅層などを貼付けあるいは
メッキして形成したものなどが挙げられる。また、整面
の手法としては、研削砥石による平面研削やバフ研磨等
が挙げられる。
【0028】さらに、金属柱立設体としては、底板の表
面の所定位置にワイヤボンディング法によりワイヤを立
設して金属体としたものが挙げられる。即ち、請求項4
に記載の配線基板の製造方法において、前記金属柱立設
体は、ワイヤボンディング法により、ワイヤの一端を前
記底板の表面の所定位置に固着し、かつ該ワイヤを立設
して金属体としてなる金属柱立設体であることを特徴と
すると良い。このようにすると、所望の位置に所望の高
さの金属柱を容易に形成できる。このため、少数ロット
の製品の製作や、設計の変更や試作品の製作に容易に対
応することも出来る。なお、このようにした場合には、
底板は、金属板であっても、ガラスエポキシ等の樹脂基
板表面に、銅層などを貼付けあるいはメッキして形成し
たものでもよい。
【0029】さらに、金属柱立設体としては、金属板を
一方の面からエッチング加工し、金属柱と他方の面近傍
の部分を残すようにして形成したものも挙げられる。即
ち、請求項4に記載の配線基板の製造方法において、前
記金属柱立設体は、立設体用金属板を一方の面からエッ
チング加工し、金属柱と他方の面近傍の部分を残して成
形してなる金属柱立設体であることを特徴とすると良
い。
【0030】このようにすると、多くの金属柱が立設さ
れた金属柱立設体が一挙に形成できる。このため、多数
の金属柱を必要とするものにおいて、安価に製造出来
る。また、金属柱と底板とが一体となっているので、金
属柱の脱落を生じることがない。さらに、金属柱立設体
の形成手法としては、底板に金属ワイヤあるいは金属柱
をロウ材を介して溶接する方法も挙げられる。
【0031】また、未硬化絶縁物の配置方法としては、
樹脂ペーストを用いる場合には、スプレー法、静電スプ
レー法、カーテンコート法、ダイコート法、スピンコー
ト法等により、樹脂ペーストを金属柱立設体の底板上面
やコア基板の上下面等に塗布する方法が挙げられる。即
ち、請求項4に記載の配線基板の製造方法において、前
記未硬化絶縁物を配置する工程は、樹脂ペーストを前記
底板の上面及び前記コア基板の下面の少なくともいずれ
かに塗布し、金属柱立設体とコア基板とを重ね、さら
に、コア基板の上面に樹脂ペーストを塗布する工程であ
ることを特徴とすると良い。このようにすると、金属柱
や貫通孔の配置に拘わらず、確実に未硬化絶縁物を配置
でき、金属柱に対応させた位置に予め貫通孔を形成した
プリプレグを用意しておく等の作業が不要となる。
【0032】また、未硬化絶縁物の配置方法として、予
め層間用金属柱に対応する位置に貫通孔(金属柱用貫通
孔)を空けたプリプレグを用意し、この貫通孔に層間用
金属柱が貫通するようにして、プリプレグを底板の上面
に重ね、あるいはプリプレグをコア基板の上面に重ねる
方法が挙げられる。即ち、請求項4に記載の配線基板の
製造方法において、前記未硬化絶縁物を配置する工程
は、前記金属柱立設体と、予め前記層間用金属柱に対応
する位置に金属柱用貫通孔を空けた第2プリプレグと、
前記コア基板と、予め前記層間用金属柱に対応する位置
に金属柱用貫通孔を空けた第1プリプレグと、を重ねる
工程であることを特徴とすると良い。
【0033】このようにすれば、金属柱立設体やコア基
板とプリプレグとを重ねて、プリプレグを硬化させるだ
けで、容易に第1及び第2絶縁層を形成できる。なお、
プリプレグを硬化させるには、単に加熱するだけでも良
いが、真空熱プレスによって、プレスしつつ加熱するの
が望ましい。コア基板の貫通孔や金属柱用貫通孔にも確
実に樹脂が流動して、これらの貫通孔を確実に埋めるこ
とが出来るからである。
【0034】なお、加熱によりプリプレグの樹脂が流動
してコア基板の貫通孔内に充填されるので、孔内絶縁層
も形成される。即ち、使用するプリプレグが樹脂を半硬
化させたものである場合には、孔内絶縁層も第1及び第
2絶縁層も樹脂製の絶縁層となる。一方、プリプレグ
に、繊維(ガラス不織布等)に樹脂ペーストを含浸させ
て半硬化状態としたものを用いた場合には、樹脂のみが
流動してコア基板の貫通穴内に充填されるので、孔内絶
縁層は樹脂製となり、第1及び第2絶縁層は樹脂とガラ
ス繊維等の繊維との複合材製となる。この場合、第1及
び第2絶縁層がガラス繊維等で強化されるので、配線基
板全体の強度を向上させることもできる。
【0035】その他、第1、第2プリプレグをコア基板
や金属柱立設体と重ねる前に、予め、あるいは重ねる途
中で、コア基板の貫通穴内に、樹脂ペーストを充填する
ようにしても良い。このようにすれば、さらに確実に貫
通孔内に樹脂が充填されて、孔内絶縁層を確実に形成す
ることができる。
【0036】なお、場合によっては、これらを組み合わ
せる方法でも良い。即ち、金属立設体の底板とコア基板
との間には、プリプレグを挟み、コア基板の上面には、
樹脂ペーストを塗布しても良い。また、この逆に、底板
の上面に樹脂ペーストを塗布しコア基板を重ね、コア基
板の上面にはプリプレグを重ねてもよい。
【0037】さらに、請求項5に記載の解決手段は、請
求項4に記載の配線基板の製造方法であって、前記コア
基板は、少なくとも前記上面及び下面のいすれかが金属
からなり、金属からなる上面に形成された第1コア用金
属柱および金属からなる下面に形成された第2コア用金
属柱の少なくともいずれかを有する金属表面コア基板で
あり、前記層間用金属柱の上下端部を露出させる工程に
おいて、上記金属表面コア基板に形成された上記第1コ
ア用金属柱および第2コア用金属柱の頂部をも露出さ
せ、前記第1、第2配線層を形成する工程において、上
記露出させた第1、第2コア用金属柱と接続する第1、
第2配線層をも形成する、ことを特徴とする配線基板の
製造方法である。
【0038】本発明によれば、コア基板は、少なくとも
上面及び下面のいずれかが金属からなり、この金属表面
コア基板には、第1コア用金属柱および第2コア用金属
柱の少なくともいずれかが形成されている。しかも、層
間用金属柱の上下端部を露出させる工程において、金属
表面コア基板に形成された第1コア用金属柱および第2
コア用金属柱の頂部をも露出させる。さらに、第1、第
2配線層を形成する工程において、この露出させた第
1、第2コア用金属柱と接続する第1、第2配線層をも
形成する。
【0039】即ち、金属表面コア基板上面に第1コア用
金属柱が形成されている場合には、層間用金属柱の上下
端部を露出させる工程において、この第1コア用金属柱
の頂部を露出させ、さらに、第1、第2配線層を形成す
る工程において、これと接続する第1配線層を形成す
る。同様に、金属表面コア基板下面に第2コア用金属柱
が形成されている場合には、この第2コア用金属柱の頂
部を露出させ、さらに、これと接続する第2配線層を形
成する。さらに、金属表面コア基板上面に第1コア用金
属柱が、下面に第2コア用金属柱が形成されている場合
には、これら第1、第2コア用金属柱の頂部をそれぞれ
露出させ、さらに、これとそれぞれ接続する第1、第2
配線層を形成する。
【0040】従って、金属表面コア基板の少なくとも上
面及び下面のいずれかは、第1、第2コア用金属柱によ
って、第1、第2配線層と接続するので、金属表面コア
基板の上面や下面が、グランド電位層や電源電位層、あ
るいは信号配線として利用できるようなる。しかも、第
1、第2コア用金属柱は、予め金属表面コア基板の上面
や下面に形成されているものを用い、これらのコア用金
属柱も第1、第2絶縁層内に埋め込むので、メッキ工程
を経ないで形成でき、工程が簡単になる。
【0041】なお、第1、第2コア用金属柱の形成方法
としては、金属表面コア基板の上面及び下面の所定位置
に、ワイヤボンディング法によりワイヤを立設したもの
が挙げられる。即ち、請求項5に記載の配線基板の製造
方法において、前記第1コア用金属柱および第2コア用
金属柱は、ワイヤボンディング法により、ワイヤの一端
を前記金属表面コア基板の上面及び下面の所定位置に固
着し、かつ該ワイヤを立設して形成したことを特徴とす
ると良い。このようにすると、所望の位置に所望の高さ
の第1,第2金属柱を容易に形成できる。このため、少
数ロットの製品の製作や、設計の変更や試作品の製作に
容易に対応することも出来る。
【0042】さらに、第1、第2コア用金属柱の形成方
法としては、金属板を一方あるいは両方の面からエッチ
ング加工し、第1、第2コア用金属柱の少なくともいず
れかと金属からなる金属表面コア基板の部分を残すよう
にして形成したものも挙げられる。即ち、請求項5に記
載の配線基板の製造方法において、前記第1コア用金属
柱および第2コア用金属柱の少なくともいずれかを有す
る金属表面コア基板は、コア用金属板を一方または両方
の面からエッチング加工し、第1コア用金属柱及び第2
コア用金属柱の少なくともいずれかと金属からなる金属
表面コア基板の部分を残して成形してなる金属柱立設体
であることを特徴とすると良い。
【0043】このようにすると、多くの第1,第2金属
柱が立設された金属表面コア基板が一挙に形成できる。
このため、多数の第1、第2コア用金属柱を必要とする
ものにおいて、安価に製造出来る。また、第1、第2コ
ア用金属柱と金属表面コア基板とが一体となっているの
で、第1,第2コア用金属柱の脱落を生じることがな
い。さらに、第1,第2コア用金属柱を有する金属表面
コア基板の形成手法としては、金属表面コア基板の金属
表面に金属ワイヤあるいは第1,第2コア用金属柱をロ
ウ材を介して溶接する方法も挙げられる。また、金属表
面コア基板の上面等に、メッキによって第1、第2コア
用金属柱を形成しても良い。
【0044】さらに、下部配線層と、上部配線層と、上
記下部配線層と上部配線層との間に介在し、上面が平坦
に整面された層間絶縁層と、上記下部配線層と上部配線
層とを接続するビアであって、予め成形されたワイヤか
らなり、上記層間絶縁層内に埋め込まれてなり、頂部が
上記層間絶縁層の上面から露出するビアと、を有する配
線基板とすることもできる
【0045】このようにすると、ビアが予め成形された
ワイヤで出来ているので、ビアをメッキ等で形成する場
合に比較して、ビアの導電性を高くできる。また、強度
が高いため、上部配線層や下部配線層と層間絶縁層との
熱膨張率の違いなどによって生じる応力がビアに掛かっ
ても、ビアにクラックが入ることがない。また、導電性
や強度を考慮してビアの径を変えるのに、ワイヤの径を
変えれば足りる。
【0046】ここで、ビアを構成するワイヤの材質とし
ては、銅、銅合金銀、金、アルミニウム、アルミニウム
合金等が挙げられ、下部及び上部配線層の材質を考慮し
て選択するとよい。また、下部配線層、上部配線層の材
質には、銅、銀、金、ニッケル等が挙げられる。さら
に、層間絶縁層の材質としては、エポキシ、ポリイミ
ド、BT等の樹脂や、これらの樹脂とガラス繊維やポリ
マー繊維等との複合材料等を用いることができる。
【0047】さらに、下部絶縁層上に形成された下部配
線層の上面の所定位置に、ワイヤボンディング法によ
り、ワイヤの一端を固着し、かつ該ワイヤを所定高さに
立設したビアを形成する工程と、上記ビアを立設したま
ま、上記下部絶縁層の上面および下部配線層の上面に未
硬化絶縁物を配置する工程と、加熱して上記未硬化絶縁
物を硬化させて、層間絶縁層とする工程と、該層間絶縁
層の上面を整面し、上記ビアの頂部を露出させる工程
と、上記層間絶縁層の上面に、上記露出したビアと接続
する上部配線層を形成する工程と、を有する配線基板の
製造方法とすることもできる
【0048】このようにすると、ワイヤボンディング法
により予め成形されたワイヤを用いたビアを形成するこ
とが出来る。ワイヤは予め成形されているので、従来の
ようにメッキ等で形成する工程が不要であり、様々な薬
品を使用するメッキ液やメッキ装置、洗浄装置等が不要
となるので、安価に形成できる。また、予め成形された
ワイヤを用いるので、ビアの導電性が高く、かつ強度が
高い。
【0049】ここで、下部配線層の上面の所定部位に、
ワイヤボンディング法によりワイヤを立設する方法とし
ては、公知の技法によればよく、例えば、熱圧着や超音
波圧着によってワイヤの一端を下部配線層に固着する。
【0050】また、未硬化絶縁物を配置する方法として
は、樹脂ペーストを用いる場合には、スプレー法、カレ
ンダー法、スピンコート法等により、下部絶縁層および
下部配線層上に樹脂ペーストを塗布する方法が挙げられ
る。即ち、上記配線基板の製造方法において、前記未硬
化絶縁物を配置する工程は、樹脂ペーストを前記下部絶
縁層及び下部配線層の上面に塗布する工程であることを
特徴とすると良い。このようにすると、立設したビアの
配置に拘わらず、確実に未硬化絶縁物を配置でき、予め
プリプレグに貫通孔を形成しておく等の作業が不要とな
る。
【0051】また、未硬化絶縁物の配置方法として、予
め立設したビアに対応する位置に貫通孔(ビア用貫通
孔)を空けたプリプレグを用意し、この貫通孔をビアが
貫通するようにして、プリプレグを下部絶縁層および下
部配線層の上面に重ねる方法が挙げられる。即ち、上記
配線基板の製造方法において、前記未硬化絶縁物を配置
する工程は、予め前記立設したビアに対応する位置にビ
ア用貫通孔を空けたプリプレグを前記下部絶縁層および
下部配線層の上面に重ねることを特徴とすると良い。
【0052】即ち、下部絶縁層上に形成された下部配線
層の上面の所定位置に、ワイヤボンディング法により、
ワイヤの一端を固着し、かつ該ワイヤを所定高さに立設
したビアを形成する工程と、上記ビアを立設したまま、
予め上記立設したビアに対応する位置にビア用貫通孔を
空けたプリプレグを上記下部絶縁層の上面および下部配
線層の上面に重ねる工程と、加熱して上記プリプレグを
硬化させて、層間絶縁層とする工程と、該層間絶縁層の
上面を整面し、上記ビアの頂部を露出させる工程と、上
記層間絶縁層の上面に、上記露出したビアと接続する上
部配線層を形成する工程と、を有する配線基板の製造方
法とすると良い。
【0053】このようにすれば、上記作用及び効果に加
え、下部絶縁層および下部配線層とプリプレグとを重ね
て、プリプレグを硬化させるだけで、容易に層間絶縁層
を形成できる。なお、プリプレグには、前述したよう
に、樹脂ペーストを半硬化状態としたものや、ガラス不
織布等の繊維に樹脂ペーストを含浸させて半硬化状態と
したものなどがあるまた、プリプレグを硬化させるに
は、単に加熱するだけでも良いが、真空熱プレスによっ
て、プレスしつつ加熱するのが望ましい。ビア用貫通孔
にも樹脂が流動して、これらの貫通孔を確実に埋めるこ
とが出来るからである。
【0054】さらに、上面を有し、ビアを立設するため
のビア立設用パッドをこの上面に有し、上面が平坦に整
面されたベース基板と、上部配線層と、上記ビア立設用
パッドと上部配線層との間に介在するパッド配線間絶縁
層と、上記ビア立設用パッドと上部配線層とを接続する
ビアであって、予め成形されたワイヤからなり、上記パ
ッド配線間絶縁層内に埋め込まれてなり、頂部が上記層
間絶縁層の上面から露出するビアと、を有する配線基板
とすることもできる
【0055】このようにすると、ビアが予め成形された
ワイヤで出来ているので、ビアをメッキ等で形成する場
合に比較して、ビアの導電性を高くできる。また、強度
が高いため、上部配線層とベース基板やパッド配線間絶
縁層との熱膨張率の違いなどによって生じる応力がビア
に掛かっても、ビアにクラックが入ることがない。ま
た、導電性や強度を考慮してビアの径を変えるのに、ワ
イヤの径を変えれば足りる。
【0056】ここで、ビアを構成するワイヤの材質とし
ては、銅、銅合金、銀、金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金等が挙げられ、ビア立設用パッド及び上部配線層
の材質を考慮して選択するとよい。上部配線層の材質に
は、銅、銀、金、ニッケル等が挙げられる。また、ビア
立設用パッドの材質も、銅、銀、金、ニッケル等が挙げ
られるが、さらに、タングステンやモリブデン等を基材
とし、表面に銅、銀、金、ニッケル等からなる層を形成
しても良い。さらに、パッド配線間絶縁層の材質として
は、エポキシ、ポリイミド、BT等の樹脂や、これらの
樹脂とガラス繊維やポリマー繊維等との複合材料等を用
いることができる。
【0057】また、ベース基板の材質としては、その上
面にビア立設用パッドを形成でき、パッド配線間絶縁層
等を形成する際の加熱等に耐えられる耐熱性を有するも
のの中から適宜選択すればよい。具体的には、アルミ
ナ、窒化アルミニウム等のセラミックからなる基板や、
ガラスエポキシ等の複合材料からなる基板等が挙げられ
る。特に、セラミック製のベース基板を用いると、配線
基板全体の剛性が向上するので、好ましい。なお、この
ベース基板内にも、配線が形成されたものを用いると、
さらに、高密度配線を実現することが出来る。
【0058】さらに、ベース基板の上面に形成されたビ
ア立設用パッドに、ワイヤボンディング法により、ワイ
ヤの一端を固着し、かつ該ワイヤを所定高さに立設した
ビアを形成する工程と、上記ビアを立設したまま、上記
ベース基板の上面に未硬化絶縁物を配置する工程と、加
熱して上記未硬化絶縁物を硬化させ、パッド配線間絶縁
層とする工程と、該パッド配線間絶縁層の上面を整面
し、上記ビアの頂部を露出させる工程と、上記パッド配
線間絶縁層の上面に、上記露出したビアと接続する上部
配線層を形成する工程と、を有する配線基板の製造方法
とすることもできる
【0059】このようにすると、ワイヤボンディング法
により予め成形されたワイヤを用いたビアを形成するこ
とが出来る。ワイヤは予め成形されているので、従来の
ようにメッキ等で形成する工程が不要であり、様々な薬
品を使用するメッキ液やメッキ装置、洗浄装置等が不要
となるので、安価に形成できる。また、予め成形された
ワイヤを用いるので、ビアの導電性が高く、かつ強度が
高い。
【0060】ここで、ビア立設用パッドに、ワイヤボン
ディング法によりワイヤを立設する方法としては、既に
公知の技法によって形成すればよく、例えば、熱圧着や
超音波圧着によってワイヤの一端をビア立設用パッドに
固着する。
【0061】また、未硬化絶縁物を配置する方法として
は、樹脂ペーストを用いる場合には、スプレー法、カレ
ンダー法、スピンコート法等により、ベース基板上に樹
脂ペーストを塗布する方法が挙げられる。即ち、上記
線基板の製造方法において、前記未硬化絶縁物を配置す
る工程は、樹脂ペーストを前記ベース基板の上面に塗布
する工程であることを特徴とすると良い。このようにす
ると、立設したワイヤの配置に拘わらず、確実に未硬化
絶縁物を配置でき、予めプリプレグに貫通孔を形成して
おく等の作業が不要となる。
【0062】また、未硬化絶縁物の配置方法として、予
め立設したビアに対応する位置に貫通孔(ビア用貫通
孔)を空けたプリプレグを用意し、この貫通孔をビアが
貫通するようにして、プリプレグをベース基板の上面に
重ねる方法が挙げられる。即ち、上記配線基板の製造方
法において、前記未硬化絶縁物を配置する工程は、予め
前記立設したビアに対応する位置にビア用貫通孔を空け
たプリプレグを前記ベース基板の上面に重ねることを特
徴とすると良い。
【0063】即ち、ベース基板の上面に形成されたビア
立設用パッドに、ワイヤボンディング法により、ワイヤ
の一端を固着し、かつ該ワイヤを所定高さに立設したビ
アを形成する工程と、上記ビアを立設したまま、予め上
記立設したビアに対応する位置にビア用貫通孔を空けた
プリプレグを上記ベース基板の上面に重ねる未硬化絶縁
物を配置する工程と、加熱して上記プリプレグ未硬化絶
縁物を硬化させ、パッド配線間絶縁層とする工程と、該
パッド配線間絶縁層の上面を整面し、上記ビアの頂部を
露出させる工程と、上記パッド配線間絶縁層の上面に、
上記露出したビアと接続する上部配線層を形成する工程
と、を有する配線基板の製造方法とすると良い。
【0064】このようにすれば、上記作用及び効果に加
え、ベース基板とプリプレグとを重ねて、プリプレグを
硬化させるだけで、容易にパッド配線間絶縁層を形成で
きる。なお、プリプレグには、前述したように、樹脂ペ
ーストを半硬化状態としたものや、ガラス不織布等の繊
維に樹脂ペーストを含浸させて半硬化状態としたものな
どがある。また、プリプレグを硬化させるには、単に加
熱するだけでも良いが、真空熱プレスによって、プレス
しつつ加熱するのが望ましい。ビア用貫通孔にも樹脂が
流動して、これらの貫通孔を確実に埋めることが出来る
からである。
【0065】
【発明の実施の形態】(実施形態1) 本発明の第1の実施の形態を、図面と共に説明する。図
1は、本実施形態に掛かる配線基板100の構造を説明
するための部分拡大断面図である。この配線基板100
は、コア基板である金属板101を中心として、図中上
下方向に、それぞれ3層の絶縁層を有し、またそれぞれ
3層の配線層を備えている。金属板101は、銅からな
り、上面101aと下面101bの間を貫通する貫通孔
101hが所定位置に形成されている。また、金属板1
01の上面101aおよび下面101bには、それぞれ
エポキシ樹脂からなる第1絶縁層103および第2絶縁
層105が形成されており、さらに、貫通孔101h内
には、孔内絶縁層107としてエポキシ樹脂が充填され
ている。
【0066】また、銅からなる層間用金属柱109が、
貫通孔101hの中心、即ち、孔内絶縁層107の中心
を貫き、さらに第1および第2絶縁層103,105を
も貫いて形成されている。またこの層間用金属柱109
は、予め成形された銅ワイヤを各絶縁層内に埋め込んだ
ものであり、第1絶縁層103の上面103a上に形成
された複数の第1配線層111と、第2絶縁層105の
下面105b上に形成された複数の第2配線層112と
の間を接続している。なお、これらの配線層はいずれも
銅からなる。
【0067】さらに、この第1配線層111の所定位置
には、銅ワイヤからなる第1ビア113が立設されてお
り、第1絶縁層103および第1配線層111上に形成
されたエポキシ樹脂からなる第1層間絶縁層115内に
埋め込まれている。また、この第1ビア113は、第1
配線層111と、第1層間絶縁層115の上面115a
上に形成された銅からなる第3配線層117と、を接続
している。同様に、第2配線層112の所定位置には、
銅ワイヤからなる第2ビア114が立設されており、第
2絶縁層105および第2配線層112上に形成された
第2層間絶縁層116内に埋め込まれている。また、こ
の第2ビア114は、第1配線層112と、第2層間絶
縁層116の下面116b上に形成された第4配線層1
18と、を接続している。
【0068】さらに同様に、第3配線層117の所定位
置には、第3ビア119が立設されており、第1層間絶
縁層115の上面115a上に形成された第3層間絶縁
層121内に埋め込まれている。また、この第3ビア1
17は、第3配線層117と、第3層間絶縁層121の
上面121a上に形成された第5配線層123と、を接
続している。また同様に、第4配線層118の所定位置
には、第4ビア120が立設されており、第2層間絶縁
層116の下面116b上に形成された第4層間絶縁層
122内に埋め込まれている。また、この第4ビア12
0は、第4配線層118と、第4層間絶縁層122の下
面122b上に形成された第6配線層124と、を接続
している。
【0069】かかる配線基板100においては、中心の
コア基板として金属板101を用いており、従来のよう
にガラス−エポキシ樹脂複合材料等をコア基板としてい
ないので、貫通孔101hを穿孔したときにクラックを
生じない。また、層間用金属柱109は、予め成形され
た銅ワイヤであり、メッキによって貫通孔内に形成され
たものではないので、メッキ液や洗浄液が貫通孔101
hに触れることもない。従って、貫通孔101h(従っ
て、層間用金属柱109)の間隔を小さくしても、絶縁
抵抗が低下することはない。
【0070】さらに、層間用金属柱109は、予め成形
された銅ワイヤであるので、例えば、同様な寸法の層間
用金属柱をメッキによって形成した場合に比較して、導
電率も高く、第1配線層111と第2配線層112とを
低抵抗で接続することができる。さらに、銅ワイヤであ
るため、緻密で強度も高い。従って、金属板101と第
1、第2絶縁層103,105等との熱膨張率の違いに
起因する応力等が層間用金属柱109に掛かっても、ク
ラックを生じて破断することがないため、信頼性の高い
配線基板100とすることができる。
【0071】また、この配線基板100は、例えば、第
1配線層111を下部配線層とし、第3配線層117を
上部配線層とすると、この間に形成された第1層間絶縁
層115内には、第1配線層(下部配線層)111と第
3配線層(上部配線層)117とを接続し、ワイヤから
なる第1ビア113が埋め込まれた状態で形成されてい
る。
【0072】ビア113も、予め成形された銅ワイヤか
らなるので、例えば、同様な寸法のビアをメッキによっ
て形成した場合に比較して、導電率も高くなり、第1配
線層111と第3配線層117とを低抵抗で接続するこ
とができる。さらに、銅ワイヤは、緻密で強度も高い。
従って、第1、第3配線層111,117等と、第1層
間絶縁層115等との熱膨張率の違いに起因する応力等
がビア113に掛かっても、クラックを生じて破断する
ことがないため、信頼性の高い配線基板100とするこ
とができる。なお、同様な関係は、第2〜第4ビア11
4,119,120についても言えることである。
【0073】ついで、この配線基板100の製造方法に
ついて説明する。図2〜図4は、配線基板100の製造
工程を説明する説明図である。まず、銅からなる金属板
101を用意し、図2(a) に示すように、所定位置に貫
通孔101hを穿孔する。別途、銅からなる底板Hを用
意し、この上面Haのうち、貫通孔101hに対応する
位置に、ワイヤボンディング法により、銅からなるワイ
ヤの一端を固着し、さらに所定長さに切断して立設し
て、層間用金属柱W0を備える金属柱立設体Sを形成す
る(図2(b) 参照)。本例では、銅線の先端をトーチで
溶融させてボール状とし、キャピラリで底板H上に圧着
しつつ加熱して、底板上面Haに金属柱W0を固着した
ため、図2(b) に示すように、固着部分W0hは、径大
のネイルヘッド(釘頭)状の形状となる。
【0074】なお、金属板101の上下面101a、1
01bおよび貫通孔101h内、さらに層間用金属柱W
0の表面は、後で形成する第1、第2絶縁層及び孔内絶
縁層との密着性を向上させるため、表面を粗化しておく
のが良く、具体的には、公知の手法である、黒化処理、
マイクロエッチング、あるいは針状Ni−Cuメッキ等
の手法が挙げられる。本例では、図示しないが、黒化処
理を用いた。
【0075】ついで、金属板101と金属柱立設体Sの
2者を組み合わせる。即ち、まず金属柱立設体Sの底板
上面Haに、エポキシ樹脂ペーストをスピンコート法に
より塗布し、さらに、この上に金属板101の下面10
1bと底板上面Haとが向き合うようにして金属板10
1を載せる。このとき、貫通孔101h内を層間用金属
柱W0が貫通するように配置する。さらに、金属板10
1の上面に、スピンコート法により同じエポキシ樹脂ペ
ーストを塗布する。
【0076】このようにすると、貫通孔101h内にも
エポキシ樹脂ペーストが充填される。その後、加熱して
エポキシ樹脂を硬化させることで、図2(c) に示すよう
に、金属板下面101bと底板上面Haとの間には、第
2絶縁層105’が形成され、同様に、金属板上面10
1aには、第1絶縁層103’が形成される。また、貫
通孔101h内には、孔内絶縁層107が形成される。
このようにすることにより、底板Hに立設された層間用
金属柱W0は第1、第2絶縁層103’,105’およ
び孔内絶縁層107内に埋め込まれた状態となる。
【0077】その後、底板Hをエッチングにより溶解し
て除去し、さらに、第1絶縁層103’の上面および第
2絶縁層105’下面を所定の厚さに研磨して整面する
と共に、層間用金属柱W0の上下端面をそれぞれ露出さ
せる。これにより、図2(d)に示すように、金属板10
1の上下に第1絶縁層103および第2絶縁層105が
形成される。また、第1、第2絶縁層103,105お
よび孔内絶縁層107を貫通し、端面109a,bがそ
れぞれ第1絶縁層上面103aおよび第2絶縁層下面1
05bから露出した層間用金属柱109が形成される。
このように、以上の工程においては、メッキ法を用いる
ことも無く、また、樹脂層にドリル等によって穿孔する
こともないので、従来のように、コア基板として用いた
ガラス−エポキシ樹脂複合材料等にクラックが生じ、こ
のクラック内にメッキ液や洗浄液が浸透する心配がな
い。
【0078】さらに、第1絶縁層上面103a上及び第
2絶縁層下面105b上に、サブトラクティブ法により
第1、第2配線層111,112を形成する。即ち、図
3(a) に示すように、無電解メッキおよび電解メッキに
より、第1絶縁層上面103a上および第2絶縁層下面
105b上の全面に、それぞれ銅層C1,C2を形成す
る。この銅層C1,C2は、後述する第1、第2配線層
を形成するためのもので、層間用金属柱109と銅層C
1,C2とは、端面109a,bでそれぞれ接続・導通
している。
【0079】なお、銅層C1,C2(第1、第2配線層
111,112)を形成するのに先立ち、整面された第
1絶縁層上面103aおよび第2絶縁層上面105bを
粗化処理し、銅層C1,C2(第1,第2配線層11
1,112)との密着性を向上させるのが好ましい。具
体的には、公知の手法として、過マンガン酸カリウムや
過マンガン酸ナトリウム等の酸化剤を用いて粗化処理す
る方法が挙げられる。本例では、図示しないが、過マン
ガン酸ナトリウムで粗化処理をした。
【0080】ついで、この銅層C1,C2上に、それぞ
れ所定パターンのエッチングレジストD1,D2を形成
する。具体的には、フォトレジストを銅層C1,C2上
に全面に塗布し、露光・現像してエッチングレジストD
1,D2を形成する。
【0081】その後、露出した銅層C1,C2をエッチ
ングにより除去し、さらにエッチングレジストD1,D
2も除去することにより、図3(b) に示すように、第
1、第2絶縁層103,105上に第1、第2配線層1
11,112をそれぞれ形成する。第1配線層111と
第2配線層112とは、層間用金属柱109を介して電
気的に接続している。
【0082】さらに、第1配線層111の上面111a
の所定位置および第2配線層112の下面112bの所
定位置に、ワイヤボンディング法により銅からなるワイ
ヤを用いて、それぞれ第1ビア113および第2ビア1
14を形成する。即ち、銅からなるワイヤの一端を固着
し、さらに所定長さに切断して立設し、ビアとする。本
例では、銅線の先端をトーチで溶融させてボール状と
し、キャピラリで第1、第2配線層111,112上に
圧着しつつ加熱してワイヤを固着したため、図3(c) に
示すように、ビアの固着部分113h,114hは、ネ
イルヘッド状の形状となる。その後、第1、第2配線層
111,112の表面、およびビア113,114の表
面を、前記したのと同様に粗化処理すると良い。本例で
は、黒化処理を行った。
【0083】ついで、第1絶縁層上面103aおよび第
1配線層上面111a上に、また、第2絶縁層下面10
5bおよび第2配線層下面112b上に、カレンダーコ
ート法により、エポキシ樹脂ペーストを塗布し、第1、
第2ビア113,114を立設したまま樹脂ペーストで
埋めるようにする。さらに、加熱して、エポキシ樹脂ペ
ーストを硬化させ、第1層間絶縁層115’及び第2層
間絶縁層116’を形成する。このように、ビア(第
1、第2ビア)を形成するのに、ワイヤを用いたので、
ビア製造工程において、メッキや洗浄工程を経る必要が
無く、細い径の貫通孔内にメッキによってビアを形成す
る場合よりも、確実にビアが形成できる。
【0084】この第1、第2層間絶縁層115’,11
6’の表面を所定厚さに研磨し、図4(a) に示すよう
に、平坦に整面する。これにより、第1層間絶縁層11
5、第2層間絶縁層116が形成される。このとき、各
ビアの頂部、即ち、第1ビア113の上端113aおよ
び第2ビア114の下端114bが、それぞれ第1層間
絶縁層上面115aおよび第2層間絶縁層下面116b
から露出するようにする。さらに、第1、第2配線層1
11,112を形成したのと同様に、第1、第2層間絶
縁層の上下面115a,116bの表面をそれぞれ粗化
した上で、サブトラクティブ法により、第1層間絶縁層
上面115a上および第2層間絶縁層下面116b上
に、第3配線層117および第4配線層118を形成す
る。これにより、例えば、下部配線層となる第1配線層
111と、上部配線層となる第3配線層117とが、第
1層間絶縁層115を挟んで形成されており、この2つ
の配線層を第1ビア113が接続した構造となる。
【0085】同様にして、第3配線層上面117a及び
第4配線層下面118bに、ワイヤボンディング法によ
り第3、第4ビア119,120を形成し、各配線層お
よびビアを黒化処理する。その後、さらに、第1層間絶
縁層上面115aおよび第3配線層上面117a上に、
また、第2層間絶縁層下面116bおよび第4配線層下
面118b上に、エポキシ樹脂を塗布し硬化させて、第
3、第4層間絶縁層121’,122’を形成する(図
4(b)参照)。なお、第3、第4ビアを形成する位置
は、その下方又は上方に第1または第2ビア113,1
14がある位置でも良いし、無い位置でも良い。例え
ば、第1ビアと第3ビアが積み重ねられて形成された場
合には、いわゆるスタックドビアの構造となる。即ち、
本発明では、スタックドビアを容易に形成することがで
きる。
【0086】ついで、第3、第4層間絶縁層121’、
122’の表面を研磨して整面し、所定厚さの第3、第
4層間絶縁層121,122とし、さらに、その表面1
21a,122bから第3、第4ビアの頂部119a,
120bを露出させる(図4(c)参照)。
【0087】その後、前記した第1層間絶縁層等と同様
に、第3,第4絶縁層121,122の表面を粗化した
上で、サブトラクティブ法により、第3層間絶縁層上面
121aおよび第4層間絶縁層下面122b上に、それ
ぞれ第5,第6配線層123、124を形成し、図1に
示す配線基板100を完成した。なお、本実施形態で
は、例えば、下部配線層となる第3配線層117と、上
部配線層となる第5配線層123とが、第3層間絶縁層
121を挟んで形成されており、この2つの配線層を第
3ビア119が接続した構造となっている。
【0088】上記実施形態1においては、第1〜第6配
線層を、いずれもサブトラクティブ法によって形成した
例を示したが、セミアディティブ法やフルアディティブ
法等いずれの方法を用いて各配線層を形成しても良い。
即ち、例えば、セミアディティブ法によれば、一旦、絶
縁層(例えば第1絶縁層103)上全面に無電解メッキ
層を形成し、ついで所定パターンのメッキレジストを形
成する。さらに、無電解メッキ層を電極として電解メッ
キを施して露出部に電解メッキ層を立ち上げる。その
後、メッキレジストを除去し、エッチングにより露出し
た無電解メッキ層を除去することで独立パターンの配線
層(例えば、第1配線層111)を形成する。
【0089】(実施形態2) つぎに、本発明の第2の実施の形態を図5〜図7と共に
説明する。本実施形態における配線基板200は、上記
実施形態1において説明した配線基板100(図1参
照)と同様な構造を有しているが、その製造方法や材質
において異なる部分があるので、異なる部分を中心に説
明し、同様な部分については省略する。
【0090】図5(a) に示す金属板201は、実施形態
1で使用したものと同様なものであり、上下面201
a,bの間を貫通する貫通孔201hが形成された銅板
である。一方、図5(b) に示す金属柱立設体S’は、実
施形態1で底板H上にワイヤボンディングによってワイ
ヤからなる層間用金属柱を形成したのとは異なり、底板
H’と層間用金属柱W0’とが、一体の部材から形成さ
れている。具体的には、金属柱立設体S’は、厚い銅板
を片面(図中上面)から、層間用金属柱W0’部分を残
しつつ、エッチングすることによって、形成したもので
ある。このようにすると、複数の層間用金属柱W0’を
同時に形成することができるので、多数の層間用金属柱
W0’を形成する場合に容易に金属柱立設体S’を形成
することができる。
【0091】なお、実施形態1と同様に、金属板201
及び層間用金属柱W0’の表面には、粗化処理として黒
化処理がなされている。また、以降の工程においても、
ビアや配線層に黒化処理を施すことも、実施形態1と同
様である。
【0092】ついで、図5(c) に示すように、この金属
板201と金属柱立設体S’とを組み合わせる。本実施
形態では、予め、層間用金属柱W0’に対応した位置に
貫通孔(金属柱用貫通孔)P1h,P2hをそれぞれ穿
孔した板状の第1、第2プリプレグP1,P2を用い
る。即ち、まず、底板H’の上面Ha’上に第2プリプ
レグP2を重ねる。このとき貫通孔P2hを層間用金属
柱W0’が貫通するようにする。ついで、金属板201
を第2プリプレグP2上に重ね、さらに、第1プレプレ
グP1を重ねる。このとき、貫通孔201hおよびP1
hを層間用金属柱W0’が貫通するようにする。
【0093】なお、第1、第2プリプレグP1,P2
は、いずれもガラス不織布にエポキシ樹脂ペーストを含
浸させて半硬化状態としたものであり、板状の形状を有
し、加熱によってエポキシ樹脂が軟化し、その後硬化し
てガラス繊維とエポキシ樹脂との複合材となるものであ
る。
【0094】このようにして組み合わせた後、図中上下
方向から真空中でプレスしつつ加熱する。すると、第
1、第2プリプレグP1,P2中のエポキシ樹脂が軟化
・流動して、貫通孔201h内、および貫通孔P1h、
P2h内に充填され、その後硬化する。これにより、貫
通孔201h内には、エポキシ樹脂からなる孔内絶縁層
207が形成され、一方、金属板201の上下には、ガ
ラス−エポキシ樹脂複合材料からなる第1、第2絶縁層
203,205が形成される。また、金属柱W0’は、
孔内絶縁層207及び第1,第2絶縁層203,205
に埋め込まれた状態となる。
【0095】第1、第2プリプレグP1,P2を用いる
と、予め貫通孔P1h、P2hを形成しておく必要があ
るが、実施態様1で説明した樹脂ペーストを用いる場合
に比して、単に重ねるだけで済むので、工程が容易にな
る。また、絶縁層の厚さを所定の値に制御するのが容易
である利点もある。さらに、配線基板の強度や熱膨張率
を考慮すると、ガラス繊維等と樹脂とを複合化したもの
(複合材)を用いるのが好ましい。ガラス繊維等が含ま
れたプリプレグを用いた場合には、このような複合材を
用いた絶縁層を容易に形成できる点でも都合がよい。
【0096】なお、プリプレグに貫通孔(例えばP1
h)を穿孔する際に、ガラス繊維とエポキシ樹脂との間
にクラックが発生するように考えられる。しかし、たと
えクラックが発生していたとしても、実際には、その後
の加熱処理により、エポキシ樹脂は軟化してガラス繊維
と密着するので、プリプレグの状態で貫通孔を穿孔する
ことによるクラック等の問題は生じない。
【0097】その後、前記実施形態1と同様に、底板
H’を除去し、第1絶縁層203の上面203aおよび
第2絶縁層205の下面205bを研磨して整面し、層
間用金属柱209の上下面209a,bをそれぞれ露出
させる(図5(d)参照)。
【0098】ついで、前記実施形態1と同様に、第1絶
縁層上面203aおよび第2絶縁層下面205b上に、
第1、第2配線層211,212を形成する(図6(a)
参照)。なお、第1、第2配線層を、サブトラクティブ
法の他、セミアディティブ法やフルアディティブ法等を
用いて形成しても良いこと、整面された第1、第2絶縁
層の上下面203a,205bを粗化しておくことも、
実施形態1と同様である。さらに、後述する絶縁層の表
面(上下面)を粗化しておくのも同様である。
【0099】さらに、図6(b) に示すように、この第
1,第2配線層211,212の所定位置に、ワイヤボ
ンディング法により、銅ワイヤからなる第1、第2ビア
213,214を形成する。この第1、第2ビア21
1,212の形成方法は、実施形態1と同様な方法によ
る。別途、予め第1、第2ビア211,212に対応す
る位置にそれぞれ貫通孔(ビア用貫通孔)P3h、P4
hを空けた第3,第4プリプレグP3,P4を用意して
おく。この第3プリプレグP3を、第1ビア211が貫
通孔P3h内に挿入されるようにして、第1配線層21
1の上面211a上に配置し、同様に、第4プリプレグ
P4を、第2ビア212が、貫通孔P4h内に挿入され
るようにして、第2配線層212の下面212b上に配
置する。なお、これらのプリプレグP3,P4も、上記
プリプレグと同様に、板状で、ガラス不織布にエポキシ
樹脂を含浸させて半硬化状態としたものである。
【0100】その後、第3,第4プリプレグP3,P4
を上下から真空中でプレスしつつ加熱する。すると、プ
リプレグ内のエポキシ樹脂が軟化・流動して、貫通孔P
3h、P4h内を埋め、さらに、エポキシ樹脂の流動及
びガラス繊維の変形により、第1、第2配線層211,
212間の第1、第2絶縁層の上下面203a,205
bが露出した部分にも、エポキシ樹脂やガラス繊維が埋
められて、硬化する。これにより、第1絶縁層203お
よび第1配線層211上に、ガラス−エポキシ樹脂複合
材料からなる第1層間絶縁層215が形成される。ま
た、第2絶縁層205および第2配線層212上に、ガ
ラス−エポキシ樹脂複合材料からなる第2層間絶縁層2
16が形成される。また、第1、第2ビア213,21
4は、第1、第2層間絶縁層215,216に埋め込ま
れた状態となる。なお、プリプレグを用いる利点は、上
記プリプレグP1,P2の場合と同様である。
【0101】その後、前記実施形態1と同様に、第1層
間絶縁層215の上面215aおよび第2層間絶縁層2
16の下面216bを研磨して整面し、第1ビア213
の上面213aおよび第2ビア214の下面214bを
それぞれ露出させる。ついで、第1層間絶縁層上面21
5aおよび第2層間絶縁層下面216b上に、サブトラ
クティブ法により、第3、第4配線層217,218を
形成する(図6(c) 参照)。なお、第3、第4配線層2
17,218を、サブトラクティブ法の他、セミアディ
ティブ法やフルアディティブ法等を用いて形成しても良
いことも、実施形態1と同様である。
【0102】以降は、上記と同様にして、ワイヤボンデ
ィング法、プリプレグおよびサブトラクティブ法を用い
て、第3,第4ビア219,220、第3,第4層間絶
縁層221,222及び第5,第6配線層223,22
4を形成することで、実施形態1(図1参照)と同様な
構造の配線基板200が完成する(図7参照)。本実施
形態の配線基板200が、実施形態1の配線基板100
と異なる点は、第1、第2絶縁層203,205や第1
〜第4絶縁層215,216,221,222が、エポ
キシ樹脂ではなくて、ガラス不織布とエポキシ樹脂とが
複合されたガラス−エポキシ樹脂複合材料で構成されて
いる点である。
【0103】なお、本実施形態では、いずれの絶縁層を
形成するのにもプリプレグを用いた例を示したが、例え
ば、第1、第2絶縁層の形成には、第1、第2プリプレ
グP1,P2を用い、第1、第2層間絶縁層の形成に
は、樹脂ペーストを用いてもよく、この逆でも良い。ま
た、第1絶縁層の形成にはプリプレグを用い、第2絶縁
層の形成には樹脂ペーストを用いるなど、適宜組み合わ
せても良い。なお、硬化収縮量や熱膨張率をできるだけ
一致させて、配線基板の反り・曲がりを防止するため
に、第1絶縁層と第2絶縁層、あるいは第1層間絶縁層
と第2層間絶縁層というように、対になって形成される
絶縁層には、同じ材質のものを用いるようにすると良
い。
【0104】(実施形態3) つぎに、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施
形態における配線基板(図示しない)は、上記実施形態
1および2において説明した配線基板100,200
(図1、図5参照)と同様な構造を有しており、同様な
手法で形成する。しかし、実施形態1,2でコア基板に
用いた銅からなる金属板101,201に代えて、コア
基板にアルミナセラミック(アルミナ約92%)からな
るセラミック板を用いた点で異なる。このように、本実
施形態の配線基板は、剛性の高いセラミック板をコア基
板として用いたので、配線基板全体の剛性が高くなり、
曲げ等の応力に対して、変形しにくくなる。従って、例
えば、配線基板に集積回路チップ等を取り付けた場合に
も、撓み変形等によって、フリップチップ接続部分が破
断する等の不具合を生じにくく、接続信頼性を高くする
ことが出来る。
【0105】なお、コア基板としてセラミック板を用い
たので、実施形態1,2と異なり、コア基板に粗化処理
(黒化処理等)は出来ないことは言うまでもない。ま
た、本実施形態では、コア基板としてアルミナ製セラミ
ック板を用いたが、その他のセラミック、例えば、ムラ
イト、窒化アルミニウム、ガラスセラミック等を用いて
もよい。また、ガラス板を用いてもよいし、エポキシ樹
脂板等の樹脂板やガラスエポキシ等の複合材料を用いて
も良い。なお、エポキシ樹脂板やガラスエポキシ等の複
合材料をコア基板に用いる場合には、配線基板の剛性
は、セラミック板を用いた場合に比して低下するが、各
絶縁層とコア基板の熱膨張率が近似した値となるので、
熱応力が層間用金属柱やビア等に掛かりにくくなる利点
がある。
【0106】(実施形態4) ついで、本発明の第4の実施の形態について、図8〜図
10と共に説明する。図8に示す本実施形態における配
線基板400は、上記実施形態1において説明した配線
基板100(図1参照)と同様な構造を有しており、同
様な手法で形成する。このため、各部分を表す名称や記
号(番号)も、実施形態1と変わらない部分について
は、同じとして説明する。
【0107】ただし、本実施形態においては、コア基板
である金属板101の上下面101a,101b上に、
それぞれ銅ワイヤからなる第1、第2コア用金属柱40
2,403が形成されている。さらに、図8において、
左右2つずつ形成された第1、第2配線層111,11
2のうち、図中左側に形成された第1,第2配線層11
1A,112Aと、第1、第2コア用金属柱402,4
03とがそれぞれ接続している点で、実施形態1と異な
る。ここで、以下では、図中左側に形成された第1配線
層を、左側第1配線層111A、右側に形成された第1
配線層を右側第1配線層111Bのように、左側、右側
の名称、およびA、Bの記号で区別することとする。こ
のため、本実施形態においては、第5,第6配線層12
3,124の内、図中左側に形成された左側第5,第6
配線層123A,124Aは、金属板101と導通する
ことになる。一方、図中右側第5,第6配線層123
B,124Bは、実施形態1と同様に、金属板101と
は絶縁している。
【0108】このように構成した本実施形態の配線基板
400では、金属板101が、配線基板400の全面に
わたって、共通の電位を持つこととなる。従って、金属
板101が、左側第5配線層123Aあるいは左側第6
配線層124Aを通じて、例えば、グランド電位とされ
た場合、即ち、金属板101が接地された場合、グラン
ド電位が要求される他の位置において、図8に示したよ
うに、第1、第2コア用金属柱402,403を用いる
ことで、容易にグランド電位を取り出すことができる。
また逆に、任意の場所で接続して、容易に金属板101
をグランド電位とすることができる。しかも、金属板1
01は、配線層111等に比較して容易に厚く形成でき
るので、自己インダクタンスも小さく、抵抗も小さなノ
イズの生じにくいグランドプレーンとして活用すること
が出来る。なお、金属板101を、信号配線として用い
ることももちろん可能である。
【0109】また、第1、第2コア用金属柱402,4
03は、いずれも互いに接続している左側第1、第2配
線層111A,112Aに接続しており、しかも、第2
コア用金属柱403は、2つ接続している。これは、金
属板101と一連の配線(配線層123A−111A−
112A−124A)との接続抵抗を小さくするためで
ある。従って、必要に応じて、第1、第2コア用金属柱
の数は増減すればよい。
【0110】つぎに、配線基板400の製造方法につい
て、実施形態1の配線基板100と異なる部分を中心に
説明する。本実施形態においては、図9(a) に示すよう
に、実施形態1と同様な金属板101の上下面101
a,101bに、それぞれ第1,第2コア用金属柱40
2,403を形成する。このコア用金属柱は、いずれ
も、銅ワイヤを公知のワイヤボンディング法により、上
下面101a,101bの所定位置に立設したものであ
る。なお、各コア用金属柱の高さは、後述するように、
第1、第2絶縁層103,105の厚さより高く、かつ
第2絶縁層105’の厚さよりも低くしておくと良い。
第1,第2コア用金属柱402,403の形成方法とし
ては、上記ワイヤボンディング法による他、実施形態2
において、金属柱立設体S’を形成したのと同様にし
て、エッチングにより、金属板上下面101a,101
bに、金属板101と一体のコア用金属柱402,40
3を形成しても良い。
【0111】ついで、実施形態1と同様に、図9(b)に
示す金属柱立設体Sを用い、図9(c)に示すように、金
属板101と金属柱立設体Sとを組み合わせ、絶縁層1
03’、105’を形成する。ただし、図9(c) におい
ては、第1,第2コア用金属柱402,403が形成さ
れている点で異なる。
【0112】さらに、実施形態1と同様に、底板Hを除
去し、第1絶縁層103’の上面および第2絶縁層10
5’の下面を整面し、層間用金属柱109の上下端部を
露出させる。このとき、第1、第2コア用金属柱40
2,403の上下端部402a,403bも露出させる
(図9(d)参照)。
【0113】ついで、実施形態1と同様にして、第1絶
縁層上面103a上及び第2絶縁層下面105b上に、
サブトラクティブ法により第1、第2配線層111,1
12を形成する。即ち、図10(a) に示すように、第1
絶縁層上面103a上および第2絶縁層下面105b上
の全面に、それぞれ銅層C1,C2を形成する。つい
で、この銅層C1,C2上に、それぞれ所定パターンの
エッチングレジストD1,D2を形成する。
【0114】その後、露出した銅層C1,C2をエッチ
ングにより除去し、さらにエッチングレジストD1,D
2も除去することにより、図10(b) に示すように、第
1、第2絶縁層103,105上に第1、第2配線層1
11,112をそれぞれ形成する。第1配線層111と
第2配線層112とは、層間用金属柱109を介して電
気的に接続している。また、第1、第2コア用金属柱4
02,403もそれぞれ、左側第1、第2配線層111
A,112Aと電気的に接続する。従って、金属板10
1が、左側第1、第2配線層111A,112Aと接続
することになる。一方、右側第1、第2配線層111
B,112Bは、金属板101とは絶縁されている。
【0115】さらに、実施形態1と同様に、第1配線層
111の上面111aの所定位置および第2配線層11
2の下面112bの所定位置に、ワイヤボンディング法
により銅からなるワイヤを用いて、それぞれ第1ビア1
13および第2ビア114を形成する。ついで、第1絶
縁層上面103aおよび第1配線層上面111a上に、
また、第2絶縁層下面105bおよび第2配線層下面1
12b上に、カレンダーコート法により、エポキシ樹脂
ペーストを塗布し、第1、第2ビア113,114を立
設したまま樹脂ペーストで埋めるようにする。さらに、
加熱して、エポキシ樹脂ペーストを硬化させ、第1層間
絶縁層115’及び第2層間絶縁層116’を形成する
(図10(c)参照)。以降は、実施形態1と同様な工程
を経て、図8に示す配線基板400が完成する。
【0116】本実施形態によれば、金属板101と、左
側第1,第2配線層111A,112Aとを接続する第
1,第2コア用金属柱402,403にも、ワイヤを用
いているので、メッキや洗浄工程を経る必要が無く、容
易に配線基板400を形成することができる。また、細
い径の第1,第2コア用金属柱402,403でも、確
実に形成することができる。
【0117】(実施形態5) つぎに、本発明の第5の実施の形態を、図11〜図13
と共に説明する。図11に示す本実施形態における配線
基板500は、上記実施形態1および4において説明し
た配線基板100,400(図1、図8参照)と同様な
構造を有しており、同様な手法で形成する。このため、
各部分を表す名称や記号(番号)も、実施形態1と変わ
らない部分については、同じとして説明する。
【0118】ただし、本実施形態では、上記実施形態
1,4でコア基板に用いた銅からなる金属板101に代
えて、コア基板501にガラス−エポキシ樹脂複合材料
(JIS:FR−4)からなる絶縁板501Sの両面に
銅からなる薄板501T、501Uを貼り合わせた、両
面銅張り絶縁板を用いた点で異なる。また、銅薄板50
1Tは、図11中、左右2つの第1配線層111のう
ち、左側第1配線層111Aに、第1コア用金属柱50
2を介して接続しており、一方、銅薄板501Uは、左
右2つの第2配線層112のうち、右側第2配線層11
2Bに、第2コア用金属柱503を介して接続している
点でも異なる。このため、本実施形態においては、第
5,第6配線層123,124のうち、左側第5,第6
配線層123A,124Aは、銅薄板501Tと導通し
ており、一方、右側第5,第6配線層123B,124
Bは、銅薄板501Uと導通している。
【0119】このように構成した本実施形態の配線基板
500では、コア基板501の2つの銅薄板501T,
Uが、それぞれ配線基板500の全面にわたって、共通
の電位を持つこととなる。従って、銅薄板501Tが、
左側第5配線層123Aあるいは左側第6配線層124
Aを通じて、例えば、グランド電位とされた場合、即
ち、銅薄板501Tが接地され、グランドプレーンとさ
れた場合、グランド電位が要求される他の位置におい
て、図11に示したように、第1コア用金属柱502を
用いることで、容易にグランド電位を取り出すことがで
きる。同様に、銅薄板501Uが、右側第6配線層12
3Bあるいは右側第6配線層124Bを通じて、例え
ば、電源電位とされた場合、即ち、銅薄板501Uがパ
ワープレーンとされた場合、電源電位が要求される他の
位置において、図11に示したように、第2コア用金属
柱503を用いることで、容易に電源電位を取り出すこ
とができる。しかも、銅薄板501T,Uは、配線層1
11等に比較して面積を大きく取れ、容易に厚く形成で
きるので、自己インダクタンスも小さく、抵抗も小さな
ノイズの生じにくいグランドプレーン、パワープレーン
として活用することが出来る。
【0120】さらに、銅薄板501Tと501Uとを異
なる電位、例えば、上述したように、グランドプレーン
とパワープレーンとした場合、銅薄板501Tと501
Uとは、絶縁層501Sを誘電体層とするコンデンサを
形成する。従って、このコンデンサにより、電源やグラ
ンド電位に侵入したノイズを効率的に除去することも可
能となる。なお、銅薄板501T,Uを、それぞれある
いは一方のみ信号配線として用いることももちろん可能
である。
【0121】また、図11においては、第1、第2コア
用金属柱502,503は、1つずつ形成されている
が、銅薄板501T,Uと第1、第2配線層111,1
12との接続抵抗を小さくするために、多数のコア用金
属柱を形成して接続して良いことはもちろんである。従
って、必要に応じて、第1、第2コア用金属柱502,
503の数は増減すればよい。
【0122】つぎに、配線基板500の製造方法につい
て、実施形態1および4の配線基板100、400と異
なる部分を中心に説明する。本実施形態においては、図
12(a) に示すように、コア基板501は、ガラス−エ
ポキシ樹脂複合材料からなる絶縁板501Sの両面に銅
薄板501T,Uを貼り付けた両面銅張り絶縁板であ
り、実施形態1と同様に貫通孔501hが穿孔されてい
る。コア基板501の上下面501a,501bには、
それぞれ第1,第2コア用金属柱502,503を形成
する。これらのコア用金属柱は、いずれも、銅ワイヤを
公知のワイヤボンディング法により、上下面501a,
501bの所定位置に立設したものである。なお、各コ
ア用金属柱の高さは、後述するように、第1、第2絶縁
層103,105の厚さより高く、かつ整面前の第2絶
縁層105’の厚さよりも低くしておくと良い。
【0123】ついで、実施形態1,4と同様に、図12
(b) に示す金属柱立設体Sを用い、図12(c) に示すよ
うに、コア基板501と金属柱立設体Sとを組み合わ
せ、絶縁層103’、105’を形成する。ただし、図
12(c) においては、第1,第2コア用金属柱502、
503が形成されている点で異なる。
【0124】さらに、実施形態1,4と同様に、底板H
を除去し、第1絶縁層103’の上面および第2絶縁層
105’の下面を整面し、層間用金属柱109の上下端
部を露出させる。このとき、第1、第2コア用金属柱5
02,503の上下端部502a,503bも露出させ
る。
【0125】ついで、実施形態1と同様にして、第1絶
縁層上面103a上及び第2絶縁層下面105b上に、
サブトラクティブ法により第1、第2配線層111,1
12を形成する。即ち、図13(a) に示すように、第1
絶縁層上面103a上および第2絶縁層下面105b上
の全面に、それぞれ銅層C1,C2を形成する。つい
で、この銅層C1,C2上に、それぞれ所定パターンの
エッチングレジストD1,D2を形成する。
【0126】その後、露出した銅層C1,C2をエッチ
ングにより除去し、さらにエッチングレジストD1,D
2も除去することにより、図13(b) に示すように、第
1、第2絶縁層103,105上に第1、第2配線層1
11,112をそれぞれ形成する。第1配線層111と
第2配線層112とは、層間用金属柱109を介して電
気的に接続している。また、第1、第2コア用金属柱5
02,503もそれぞれ、左側第1配線層111A、お
よび、右側第2配線層112Bと電気的に接続する。従
って、銅薄板501Tが、左側第1配線層111Aと、
銅薄板501Uが、右側第2配線層112Bと接続する
ことになる。
【0127】さらに、第1配線層111の上面111a
の所定位置および第2配線層112の下面112bの所
定位置に、ワイヤボンディング法により銅からなるワイ
ヤを用いて、それぞれ第1ビア113および第2ビア1
14を形成する。ついで、第1絶縁層上面103aおよ
び第1配線層上面111a上に、また、第2絶縁層下面
105bおよび第2配線層下面112b上に、カレンダ
ーコート法により、エポキシ樹脂ペーストを塗布し、第
1、第2ビア113,114を立設したまま樹脂ペース
トで埋めるようにする。さらに、加熱して、エポキシ樹
脂ペーストを硬化させ、第1層間絶縁層115’及び第
2層間絶縁層116’を形成する(図13(c)参照)。
以降は、実施形態1と同様な工程を経て、図12に示す
配線基板500が完成する。
【0128】本実施形態によれば、銅薄板501T,U
と、第1,第2配線層111,112とを接続する第
1,第2コア用金属柱502,503をも、ワイヤを用
いているので、メッキや洗浄工程を経る必要が無く、容
易に配線基板を形成することができる。また、細い径の
第1,第2コア用金属柱502,503でも、確実に形
成することができる。
【0129】本実施形態では、コア基板501としてガ
ラス−エポキシ樹脂複合材料を絶縁板501Aとした両
面銅張り絶縁板を用いたが、絶縁板501Sに、ガラス
−BT樹脂複合材料等の複合材料や、エポキシ樹脂板等
の樹脂板、さらには、アルミナ、ムライト、窒化アルミ
ニウム等のセラミックを用いてもよい。なお、エポキシ
樹脂板やガラスエポキシ等の複合材料を絶縁板501S
に用いる場合には、各絶縁層とコア基板の熱膨張率が近
似した値となるので、熱応力が各金属柱やビア等に掛か
りにくくなる。一方、セラミックを絶縁板501Sに用
いる場合には、配線基板500の剛性を高くできる。さ
らに、両面銅張り絶縁板でなく、片面銅張り絶縁板を用
いても良い。なお、この場合には、コア用金属柱も銅板
の張られた側に形成することは、言うまでもない。
【0130】(実施形態6) つぎに、本発明の第6の実施の形態を、図14,15と
共に説明する。上記実施形態1〜5においては、いずれ
も図中上下方向に略対称に絶縁層や配線層が形成された
配線基板を示したが、本実施形態においては、非対称の
場合の例として、ベース基板の一方の面にのみ、配線層
や絶縁層を形成するものを示す。図14に示す本実施形
態における配線基板600は、セラミック製配線基板6
50をベース基板とし、その上面650a上に、2層の
絶縁層615,621、3層の配線層611,617,
623、およびこれらを接続する2段のビア613,6
19を有している。
【0131】ベース基板650の絶縁層651,652
…は、アルミナを主成分とするアルミナセラミックから
なり、その基板内部に形成され、絶縁層651,652
を貫通するビア661,662、および内部配線層67
1は、いずれもタングステンを主成分とし、同時焼成に
よって形成されたものである。また、ベース基板650
の上面650aは、研磨によって平滑化されており、そ
の上には、第1配線層611が形成されている。この第
1配線層611は、Ti/Mo/Cuの順に積層された
スパッタリング層の上に、Cuメッキが施されたもので
ある。
【0132】さらに、この第1配線層611上の所定位
置には、ワイヤボンディング法により、銅ワイヤからな
る第1ビア613が形成され、エポキシ樹脂からなる第
1層間絶縁層615に、この第1ビア613が埋め込ま
れている。また、第1層間絶縁層615上面には、Cu
メッキからなる第2配線層617が形成され、第1ビア
613を介して第1配線層611と接続している。さら
に、第2配線層617の所定位置には、ワイヤボンディ
ング法により、銅ワイヤからなる第2ビア619が形成
され、エポキシ樹脂からなる第2層間絶縁層621に、
この第2ビア619が埋め込まれている。また、第2層
間絶縁層621上面には、Cuメッキからなる第3配線
層623が形成され、第2ビア619を介して第2配線
層617と接続している。
【0133】従って、第1配線層611と第2配線層6
17との間について着目すると、第1配線層611は下
部配線層となり、第2配線層617は上部配線層とな
る。また、この間には第1層間絶縁層615が形成され
ており、ワイヤからなり第1層間絶縁層615に埋め込
まれた第1ビア613は、下部配線層と上部配線層とを
接続していることになる。なお、同様な関係は、第2配
線層617と第3配線層623との間でも言えることで
ある。
【0134】ついで、この配線基板600の製造方法に
ついて簡単に説明する。まず、図15(a)に示すよう
に、公知の手法により、上記した内部構造を有するアル
ミナセラミック製の配線基板からなるベース基板650
を形成し、上面650aを研磨により平滑化する。つい
で、ベース基板上面650aの略全面に、Ti層、Mo
層、Cu層(いずれも図示しない)を、スパッタリング
によりこの順に堆積させる。その後、フォトレジストを
塗布し、露光現像して、所定パターン開口を形成し、T
i/Mo/Cu層を共通電極として、Cu電解メッキを
施す。これにより、開口部分にCuメッキ層が形成され
る。その後、フォトレジストを除去し、露出する各スパ
ッタ層をエッチングにより除去することで、Ti/Mo
/Cu/Cuメッキの層構成からなる第1配線層611
を形成した。なお、第1配線層611の層構成や材質に
ついては、その他のものでも良いことはもちろんであ
り、例えば、Ti/Mo/Cuスパッタ層+Ni/Au
メッキの層構成や、サブトラクティブ法やセミアディテ
ィブ法により、無電解Cuメッキ+電解Cuメッキの層
構成を有する第1配線層を形成しても良い。
【0135】ついで、前記実施形態1において、第1、
第2ビア113,114や第1、第2層間絶縁層11
5,116を形成したのと同様にして、第1ビア613
や第1層間絶縁層615を形成する。まず、第1配線層
611の上面の所定位置に、ワイヤボンディング法によ
り銅からなるワイヤを用いて、第1ビア613を形成す
る。即ち、銅からなるワイヤの一端を固着し、さらに所
定長さに切断して立設し、第1ビア613とする。
【0136】その後、ベース基板上面650a上および
第1配線層上面611a上に、カレンダーコート法によ
り、エポキシ樹脂ペーストを塗布し、第1ビア613を
立設したまま樹脂ペーストで埋めるようにする。さら
に、加熱して、エポキシ樹脂ペーストを硬化させ、第1
層間絶縁層615’を形成する。このように、ビア(第
1ビア)を形成するのに、ワイヤを用いたので、ビア製
造工程において、メッキや洗浄工程を経る必要が無く、
細い径の貫通孔内にメッキによってビアを形成する場合
よりも、確実にビアが形成できる。
【0137】この第1層間絶縁層615’の表面を所定
厚さに研磨し、図15(c) に示すように、平坦に整面
し、第1層間絶縁層615を形成する。このとき、第1
ビア613の上端613aが、第1層間絶縁層上面61
5aから露出するようにする。さらに、実施形態1にお
いて、第1、第2配線層111,112を形成したのと
同様に、第1層間絶縁層の上面615aを粗化した上
で、サブトラクティブ法により、第1層間絶縁層上面6
15a上に、第2配線層617を形成する。これによ
り、下部配線層となる第1配線層611と、上部配線層
となる第2配線層617とが、第1層間絶縁層615を
挟んで形成されており、この2つの配線層を第1ビア6
13が接続した構造となる。
【0138】その後は、実施形態1において、第3、第
4ビア119,120、第3、第4層間絶縁層121,
122、および第5,第6配線層123、124を形成
したのと同様にして、第2ビア619、第2層間絶縁層
621、および第3配線層623を形成して、配線基板
600を完成させる。これにより、下部配線層となる第
2配線層617と、上部配線層となる第3配線層623
とが、第2層間絶縁層621を挟んで形成されており、
この2つの配線層を第2ビア619が接続した構造とな
る。
【0139】なお、第2ビア619を形成する位置が、
その下方に第1ビア613がある位置でも良いし、無い
位置でも良いことも実施形態1と同様である。従って、
第1ビアと第2ビアを積み重ねて、いわゆるスタックド
ビアの構造を容易に形成できる。本実施形態の配線基板
600は、剛性の高いセラミック配線基板をベース基板
650として用いたので、配線基板600全体の剛性が
高くなり、曲げ等の応力に対して、変形しにくくなる。
従って、例えば、配線基板600に集積回路チップ等を
取り付けた場合にも、撓み変形等によって、フリップチ
ップ接続部分が破断する等の不具合を生じにくく、接続
信頼性を高くすることが出来る。さらに、ベース基板6
50としてセラミック配線基板を用いたので、複雑で高
密度な配線を実現することが出来る。
【0140】(実施形態7) つぎに、本発明の第7の実施の形態を、図16、図17
と共に説明する。本実施形態は、上記実施形態6に近似
しており、その製造方法も似ている。ただし、実施形態
6においては、ベース基板650として、セラミック製
配線基板を用い、ベース基板上面に650aに配線層6
11を形成し、その上に第1ビア613を形成した。一
方、本実施形態においては、上下を接続するビアが多数
形成された単層のセラミック製配線基板を用い、ビアの
上部に形成されたパッド上に第1ビアが形成されている
点で異なる。
【0141】即ち、図16に示す本実施形態における配
線基板700は、セラミック製配線基板750をベース
基板とし、その上面750a上に、2層の絶縁層71
5,721、2層の配線層717,723、および2段
のビア713,719を有している。ベース基板750
は、アルミナを主成分とするアルミナセラミックからな
る単層の絶縁層751を有する。この絶縁層の上下面7
50a,750bを貫通するビア761、および上下面
750a,bでビア761を覆うビア立設用パッド77
1およびパッド772は、いずれもタングステンを主成
分とし、同時焼成によって形成されたものである。な
お、ビア立設用パッド771上面には、Ni/Cuメッ
キ層(図示しない)が、この順に形成され、パッド77
2上面には、Ni/Auメッキ層(図示しない)が、こ
の順に形成されている。ただし、ビア立設用パッド77
1の上面にも、Ni/Cuメッキ層に代えてNi/Au
メッキ層を形成しても良い。
【0142】さらに、ビア立設用パッド771上の所定
位置には、ワイヤボンディング法により、銅ワイヤから
なる第1ビア713が形成され、エポキシ樹脂からなる
パッド配線間絶縁層715に、この第1ビア713が埋
め込まれている。また、パッド配線間絶縁層715上面
には、Cuメッキからなる第2配線層717が形成さ
れ、第1ビア713を介してビア立設用パッド771と
接続している。さらに、第2配線層717の所定位置に
は、ワイヤボンディング法により、銅ワイヤからなる第
2ビア719が形成され、エポキシ樹脂からなる第2層
間絶縁層721に、この第2ビア719が埋め込まれて
いる。また、第2層間絶縁層721上面には、Cuメッ
キからなる第3配線層723が形成され、第2ビア71
9を介して第2配線層717と接続している。
【0143】従って、ビア立設用パッド771と第2配
線層717との間について着目すると、第2配線層71
7は上部配線層となる。また、ビア立設用パッド771
と第2配線層717との間にはパッド配線間絶縁層71
5が形成されており、ワイヤからなりパッド配線間絶縁
層715に埋め込まれた第1ビア713は、ビア立設用
パッド717と第2配線層(上部配線層)717とを接
続していることになる。
【0144】ついで、この配線基板700の製造方法に
ついて簡単に説明する。まず、公知の手法により、図1
7(a) に示すような上記した内部構造を有するアルミナ
セラミック製の配線基板を形成し、ビア立設用パッド7
71上面にはNi/Cuメッキ層を形成しておく。ビア
立設用パッド771の上面にCu層を設けておくのは、
後述する銅ワイヤのボンディングにおいて、接続性を向
上させるためである。
【0145】ついで、上記実施形態1において、第1、
第2ビア113,114や第1、第2層間絶縁層11
5,116を形成したのと同様にして、第1ビア713
や第1層間絶縁層715を形成する。まず、ビア立設用
パッド771の上面に、ワイヤボンディング法により銅
からなるワイヤを用いて、第1ビア713を形成する。
即ち、銅からなるワイヤの一端を固着し、さらに所定長
さに切断して立設し、第1ビア713とする。
【0146】その後、ベース基板上面750a上および
ビア立設用パッド771上に、カレンダーコート法によ
り、エポキシ樹脂ペーストを塗布し、第1ビア713を
立設したまま樹脂ペーストで埋めるようにする。さら
に、加熱して、エポキシ樹脂ペーストを硬化させ、パッ
ド配線間絶縁層715’を形成する。このように、ビア
(第1ビア)を形成するのに、ワイヤを用いたので、ビ
ア製造工程において、メッキや洗浄工程を経る必要が無
く、細い径の貫通孔内にメッキによってビアを形成する
場合よりも、確実にビアが形成できる。
【0147】このパッド配線間絶縁層715’の表面を
所定厚さに研磨し、図17(c) に示すように、平坦に整
面し、パッド配線間絶縁層715を形成する。このと
き、第1ビア713の上端713aが、パッド配線間絶
縁層上面715aから露出するようにする。さらに、実
施形態1において、第1、第2配線層111,112を
形成したのと同様に、パッド配線間絶縁層の上面715
aを粗化した上で、サブトラクティブ法により、パッド
配線間絶縁層上面715a上に、第2配線層717を形
成する。これにより、ビア立設用パッド771と、上部
配線層となる第2配線層717とが、パッド配線間絶縁
層715を挟んで形成されており、ビア立設用パッドと
上部配線層とを第1ビア713が接続した構造となる。
【0148】その後は、実施形態1において、第3、第
4ビア119,120、第3、第4層間絶縁層121,
122、および第5,第6配線層123、124を形成
したのと同様にして、第2ビア719、層間絶縁層72
1、および第3配線層723を形成して、配線基板70
0を完成させる。これにより、下部配線層となる第2配
線層717と、上部配線層となる第3配線層723と
が、層間絶縁層721を挟んで形成されており、この2
つの配線層を第2ビア719が接続した構造となる。
【0149】なお、第2ビア719を形成する位置が、
その下方に第1ビア713がある位置でも良いし、無い
位置でも良いことも実施形態1、6と同様である。従っ
て、第1ビアと第2ビアを積み重ねて、いわゆるスタッ
クドビアの構造を容易に形成できる。本実施形態の配線
基板700は、剛性の高いセラミック配線基板をベース
基板750として用いたので、配線基板700全体の剛
性が高くなり、曲げ等の応力に対して、変形しにくくな
る。従って、例えば、配線基板700に集積回路チップ
等を取り付けた場合にも、撓み変形等によって、フリッ
プチップ接続部分が破断する等の不具合を生じにくく、
接続信頼性を高くすることが出来る。
【0150】上記実施形態4〜7においては、各絶縁層
を形成するのに、エポキシ樹脂ペーストを塗布して形成
した例を示したが、実施形態2において示したように、
ガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキ
シのような複合材料を用いて、各絶縁層を形成しても良
いことは言うまでもない。なお、この場合には、実施形
態2に示したように、各金属柱やビアの位置に合わせ
て、予め貫通孔を形成しておくと良い。
【0151】以上においては、本発明を実施形態1〜7
に即して説明したが、本発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、適
宜変更して適用することができることは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかる配線基板の部分拡大断面図
である。
【図2】実施形態1にかかる配線基板の製造方法のう
ち、層間用金属柱を露出させる工程までを説明する説明
図である。
【図3】実施形態1にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第1、第2ビアを埋め込む工程までを説明する説明
図である。
【図4】実施形態1にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第3、第4ビアを露出させる工程までを説明する説
明図である。
【図5】実施形態2にかかる配線基板の製造方法のう
ち、層間用金属柱を露出させる工程までを説明する説明
図である。
【図6】実施形態2にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第3、第4配線層を形成する工程までを説明する説
明図である。
【図7】実施形態2にかかる配線基板の部分拡大断面図
である。
【図8】実施形態4にかかる配線基板の部分拡大断面図
である。
【図9】実施形態4にかかる配線基板の製造方法のう
ち、層間用金属柱およびコア用金属柱を露出させる工程
までを説明する説明図である。
【図10】実施形態4にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第1、第2ビアを埋め込む工程までを説明する説明
図である。
【図11】実施形態5にかかる配線基板の部分拡大断面
図である。
【図12】実施形態5にかかる配線基板の製造方法のう
ち、層間用金属柱およびコア用金属柱を露出させる工程
までを説明する説明図である。
【図13】実施形態5にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第1、第2ビアを埋め込む工程までを説明する説明
図である。
【図14】実施形態6にかかる配線基板の部分拡大断面
図である。
【図15】実施形態6にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第2配線層を形成する工程までを説明する説明図で
ある。
【図16】実施形態7にかかる配線基板の部分拡大断面
図である。
【図17】実施形態7にかかる配線基板の製造方法のう
ち、第2配線層を形成する工程までを説明する説明図で
ある。
【図18】従来の配線基板の構造を説明するための部分
拡大断面図である。
【符号の説明】
100、200,300,400,500,600,7
00 配線基板 101,201 金属板 101h,201h 貫通孔 103,203 第1絶縁層 105,205 第2絶縁層 107,207 孔内絶縁層 109,209 層間用金属柱 111,211 第1配線層 112,212 第2配線層 113,213 第1ビア 114,214 第2ビア 115,215 第1層間絶縁層 116,216 第2層間絶縁層 117,217 第3配線層 118,218 第4配線層 119,219 第3ビア 120,220 第4ビア 121,221 第3層間絶縁層 122,222 第4層間絶縁層 123,223 第5配線層 124,224 第6配線層 402,403、502,503 コア用金属柱 501 コア基板 650,750 ベース基板 771 ビア立設用パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西浦 光二 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−21654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面及び下面を有し、複数の貫通孔を備
    えるコア基板と、 該貫通孔内に充填されてなる孔内絶縁層と、 上記コア基板の上面に形成された第1絶縁層と、 上記コア基板の下面に形成された第2絶縁層と、 上記第1絶縁層の上面に形成された複数の第1配線層
    と、 上記第2絶縁層の下面に形成された複数の第2配線層
    と、 上記第1絶縁層と孔内絶縁層と第2絶縁層とを貫通し、
    上記複数の第1配線層のうちのいずれかと上記複数の第
    2配線層のうちのいずれかとを接続する金属柱であっ
    て、予め成形され、上記第1絶縁層、第2絶縁層および
    孔内絶縁層内に埋め込まれてなる層間用金属柱と、 を有することを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の配線基板であって、 前記コア基板は、少なくとも上面及び下面のいずれかが
    金属からなる金属表面コア基板であることを特徴とする
    配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の配線基板であって、 前記第1絶縁層を貫通し、前記複数の第1配線層のうち
    のいずれかと前記金属表面コア基板の金属からなる上面
    とを接続する金属柱であって、予め成形され、上記第1
    絶縁層内に埋め込まれてなる第1コア用金属柱、 および、前記第2絶縁層を貫通し、前記複数の第2配線
    層のうちのいずれかと前記金属表面コア基板の金属から
    なる下面とを接続する金属柱であって、予め成形され、
    上記第2絶縁層内に埋め込まれてなる第2コア用金属
    柱、 の少なくともいずれかを有することを特徴とする配線基
    板。
  4. 【請求項4】 上面及び下面を有し、複数の貫通孔を備
    えるコア基板と、 底板と該底板の上面のうち上記コア基板の貫通孔に対応
    した位置に立設された層間用金属柱とを備える金属柱立
    設体とを、 上記コア基板の下面と上記底板の上面とを向き合わせて
    上記貫通孔内を上記層間用金属柱が貫通するようにして
    組み合わせ、 かつ、少なくとも上記コア基板の下面と上記底板の上面
    との間およびコア基板の上面上に未硬化絶縁物を配置す
    る工程と、 加熱して上記未硬化絶縁物を硬化させ、コア基板の下面
    側の第2絶縁層および上面側の第1絶縁層を形成する工
    程と、 上記底板を除去し、上記第1絶縁層の上面および第2絶
    縁層の下面を、それぞれ整面し、上記層間用金属柱の上
    端部及び下端部をそれぞれ露出させる工程と、 上記第1絶縁層の上面上および第2絶縁層の下面上に、
    上記露出させた層間用金属柱とそれぞれ接続する第1配
    線層および第2配線層を形成する工程と、 を有する配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の配線基板の製造方法で
    あって、 前記コア基板は、少なくとも前記上面及び下面のいすれ
    かが金属からなり、金属からなる上面に形成された第1
    コア用金属柱および金属からなる下面に形成された第2
    コア用金属柱の少なくともいずれかを有する金属表面コ
    ア基板であり、 前記層間用金属柱の上下端部を露出させる工程におい
    て、上記金属表面コア基板に形成された上記第1コア用
    金属柱および第2コア用金属柱の頂部をも露出させ、 前記第1、第2配線層を形成する工程において、上記露
    出させた第1、第2コア用金属柱と接続する第1、第2
    配線層をも形成する、 ことを特徴とする配線基板の製造方法。
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