JP3192303U - 日常清掃作業時間決定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋内の清掃対象区域の汚染状態に応じて、過不足のない日常清掃作業時間を算出することのできる日常清掃作業時間決定装置を提供する。【解決手段】清掃対象の汚染状態の分布に応じて、清掃対象を清掃対象区域に区分けし、各清掃対象区域について評価基準12を用いて得られた評価結果11を入力する評価結果入力部と、前記評価結果入力部によって入力された評価結果を記憶する評価結果記憶部と、評価結果に対応する評価点を格納する評価点格納部と、評価結果記憶部に記憶された評価結果及び評価点格納部に格納された評価点に基づいて各清掃対象区域の汚染状態を標準状態に保つのに過不足のない日常清掃作業時間を算出し、複数の日常清掃作業時間を合算することにより清掃対象全体の日常清掃作業時間を算出する計算部と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は日常清掃作業時間決定装置に関し、更に詳しくは、屋内の清掃対象区域の汚染状態に応じて、過不足のない日常清掃作業時間を算出することのできる日常清掃作業時間決定装置に関する。
オフィスビルやデパート等の各種ビル内では、清掃対象、例えば床面の汚染状態を、甚だしい汚染が目立たない標準程度に維持するために、日常清掃作業が行われている。日常清掃作業は、通常、ビルのオーナー又はビル管理会社からビル清掃業者に対して業務委託することによって行われる。清掃対象全体の日常清掃作業に要する時間は、日常清掃作業時間とも称される。日常清掃作業時間によって、日常清掃作業にかかるコストが変動する。
日常清掃作業時間は、清掃対象における汚染の程度、分布等に関わらず、面積あたり一律に決められることが一般的である。例えば、オフィスビルのある廊下の床面の清掃を清掃業者が請け負う場合には、廊下の床面の材質に応じて決められた標準的な日常清掃作業時間と、床面の面積とを乗算することにより、必要となる日常清掃作業時間が算出される。
しかし、実際には、清掃対象における汚染の程度、分布は一律ではない。人通りの多さ、設置してある設備の種類等に応じて、清掃対象の汚染の程度、分布はそれぞれ異なる。例えば、清掃対象が廊下の例だと、人が頻繁に出入りすると共に水道施設が設置されている給湯室前の区域Aは汚れやすい一方で、日常的に人の歩行することが少なく、出入口から遠いと共に壁面に近い通路部である区域Bは汚れにくいことが多い。従来、区域Aと区域Bとは、床面の材質が同じであれば、汚染の程度、分布等に関わらず、同じ日常清掃作業時間が適用されている。よって、汚れやすい区域Aでは日常清掃作業時間が不足し、汚れにくい区域Bでは日常清掃作業時間が過剰になるという問題がある。
汚れやすい前記区域Aでは、日常清掃作業時間が不足することによって、常に甚だしい汚染が目立つ状態になる。このような汚染状態が維持されると、区域Aの床面は傷みやすい状態のまま放置されていることとなり、甚だしい汚染が目立たない標準状態に汚染状態が維持されている床面に比べて、早めに床材の交換等のメンテナンスが必要になる。
また、汚れにくい前記区域Bは、必要以上に日常清掃作業が行われることによって、床材の表面が劣化しやすくなる。
よって、清掃対象の汚染状態に応じて過不足のない日常清掃作業時間分だけ清掃対象区域を清掃するようにしないと、清掃対象の寿命が短くなってしまう。
汚れにくい前記区域Bに、過剰な時間の日常清掃作業を行うことによって、日常清掃作業に使用される水、及び清掃機械を運転させるための電気等のエネルギーを余分に使用することになる。また、日常清掃作業において発生する汚水は、ビル建物から下水道へ排出されることが一般的であり、汚水の浄化に必要な下水道施設等における浄化エネルギー、及び河川への放流による環境負荷も大きくなる。このように、過剰な時間の日常清掃作業を行うことは、環境負荷を増大させるという問題もある。
本考案が解決しようとする課題は、屋内の清掃対象区域の汚染状態に応じて、過不足のない日常清掃作業時間を算出することのできる日常清掃作業時間決定装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段は、
(1)清掃対象の汚染状態の分布に応じて、清掃対象を清掃対象区域に区分けし、各清掃対象区域について評価基準を用いて得られた評価結果を入力する評価結果入力部と、前記評価結果入力部によって入力された評価結果を記憶する評価結果記憶部と、評価結果に対応する評価点を格納する評価点格納部と、評価結果記憶部に記憶された評価結果及び評価点格納部に格納された評価点に基づいて各清掃対象区域の汚染状態を標準状態に保つのに過不足のない日常清掃作業時間を算出し、複数の日常清掃作業時間を合算することにより清掃対象全体の日常清掃作業時間を算出する計算部と、を備える日常清掃作業時間決定装置であり、
(2)評価結果入力部は、2種類の評価基準を用いて得られた評価結果を入力することを特徴とする前記(1)に記載の日常清掃作業時間決定装置であり、
(3)2種類の評価基準のうち、1種類が測定装置による測定結果を順位づける評価基準であり、他の1種類が観察者の印象を順位づける評価基準であることを特徴とする前記(2)に記載の日常清掃作業時間決定装置であり、
(4)清掃対象は、屋内施設の床面であることを特徴とする前記(1)から(3)までのいずれか一項に記載の日常清掃作業時間決定装置であり、
(5)評価結果入力部は、清掃対象区域の評価結果を表示する評価結果表示画像を備え、前記評価結果表示画像は、m×nの行列状に配列された複数の評価欄と、前記評価欄の外側において行方向及び列方向に配列され、前記2種類の評価基準にそれぞれ対応する評価基準欄とを有し、前記評価基準欄には昇順又は降順に評価を順位付けるマークが表示され、前記複数の評価欄は評価に応じて色分けされてなることを特徴とする前記(1)から(4)までのいずれか一項に記載の日常清掃作業時間決定装置であり、
(6)評価欄は、順位付けの上位から下位に向かって、青色、黄色、及び赤色より選択されるいずれか一種に色分けされてなることを特徴とする前記(5)に記載の日常清掃作業時間決定装置であり、
(7)評価欄の形状は、正方形又は長方形であることを特徴とする前記(5)又は(6)に記載の日常清掃作業時間決定装置である。
本考案によると、細かく区分けされた清掃対象区域における汚染状態に応じた評価点を用いることによって、清掃対象の汚染の分布及び清掃対象区域の汚染状態を反映して、過不足のない日常清掃作業時間を算出することができる。故に、日常清掃作業時間が多すぎることによって、日常清掃に係るコストを過剰に見積もったり、余分に環境負荷を増大させたり、過剰な清掃による清掃対象の寿命を低下させたりすることがない。また、本考案によると、汚れやすい区域において甚だしい汚染状態が持続すること、及び、過剰な日常清掃作業を行うことによって、清掃対象の寿命が短くなることを防止することができる。
また、本考案によると、2種類の評価基準を用いることによって、清掃対象の汚染の状態を的確に評価することができるので、精度よく過不足のない日常清掃作業時間を算出することができる。
図1は、本考案における評価結果表示画像の一例を示す、平面図である。
清掃対象は、例えば、屋内施設において日常清掃作業が行われる対象であればよい。屋内施設とは、例えば、エレベーターホール、玄関、会議室、オフィスルーム、トイレ、階段、給湯室、廊下等が挙げられる。清掃対象は、屋内施設において表面を有する物であり、例えば、床、天井、壁、棚、ガラス、机、鏡、洗面台、流し台又はトイレの便器等が挙げられる。清掃対象は、屋内施設の床面であることが特に好ましい。床面の好適例としては、例えば、カーペット床、化学床、石床、木床、及びリノリウム等のその他の床の床面が挙げられる。
清掃対象は、汚染状態の分布に応じて、2以上の清掃対象区域に区分けされる。例えば、汚染の状態が著しい箇所は小さい面積の区域となるように、汚染の状態が軽い箇所は大きい面積の区域となるように、区分けされることが好ましい。清掃対象区域の面積は、2m以上50m以下であることが好ましい。清掃対象区域毎に、後述する評価基準を用いて汚染状態に関する評価結果が得られる。
評価基準は、清掃対象の汚染状態を評価するのに用いられる。評価基準としては、主観的な評価基準と客観的な評価基準とが挙げられる。主観的な評価基準は、人の五感のいずれかを用いて得られる印象に基づく評価基準である。五感のうち、視覚又は嗅覚によって得られる印象であることが好ましい。
客観的な評価基準は、測定装置を用いて得られる測定値に基づく評価基準である。測定装置として、粉塵量計、色差計、ATP測定装置、及び光沢計等が挙げられる。粉塵量計、色差計、ATP測定装置、及び光沢計等の測定装置としては、市販されている従来公知の装置を用いることができる。
例えば、清掃対象が石床又は化学床である例においては、床面には床用樹脂仕上げ剤の被膜が形成されていることが多いので、光沢度を測定することによって、床用樹脂仕上げ剤の被膜の損傷及び汚れの蓄積等の程度を評価することができる。清掃対象の一例であるカーペット床は、経年劣化により変色又は退色等することがあり、色差の値を測定することによって、カーペット床の変色、退色、及び汚れの付着等の程度を評価することができる。さらに、粉塵量計を用いて清掃対象のカーペットパイル繊維の間又は繊維表面に付着したごみ、埃等の量を測定することによって、清掃対象において吸塵作業が適切に行われているか否かを評価することができる。また、清掃対象がトイレの床、給湯室の床、厨房の床、又はキッチンの床等である例では、ATP測定装置によってATPの量を測定することによって、床面の衛生状態を評価することができる。さらに、粉塵量計を用いて清掃対象の表面に付着したごみ、埃等の付着物の量を測定することによって、清掃対象において除塵作業が適切に行われているかを評価することができる。
本考案において用いられる評価基準の数は、特に制限されないが、特に1種類又は2種類の評価基準が用いられることが好ましい。1種類の評価基準が用いられる場合には、主観的な評価基準を用いてもよいし、客観的な評価基準を用いてもよい。また、2種類の評価基準を用いる場合には、主観的な評価基準のみ、又は客観的な評価基準のみを用いてもよいが、主観的な評価基準と客観的な評価基準とを用いることが好ましい。主観的な評価基準と客観的な評価基準とを用いることによって、精度よく清掃対象の汚染状態を評価することができる。尚、客観的な評価基準を用いる際には、1つの清掃対象区域において複数回の測定を行い、得られた複数の測定値の平均値を、清掃対象区域における客観的な評価基準に基づく評価結果とすることが好ましい。さらに具体的には、客観的な評価基準を用いる際には、1つの清掃対象区域における複数の異なった箇所において測定装置を用いた測定を行うことが好ましい。
評価結果入力部は、本考案に係る日常清掃作業時間決定装置の使用者が、清掃対象区域毎の評価結果を入力するのに用いられる。
客観的な評価基準を用いる例では、測定装置を用いて得られる測定値に基づいて評価結果が得られる。例えば、測定装置として光沢計を用いる例では、「75以上100以下」、「50以上75未満」、「25以上50未満」、及び「0以上25未満」という測定値を、それぞれ「1」、「2」、「3」及び「4」という4つの段階に分類し、これら4つの段階のいずれかに測定値を分類することによって評価結果が得られる。
また、主観的な評価基準を用いる例では、「良好」、「やや良好」、「やや不良」、「不良」等の印象に基づく分類が評価結果として得られる。
評価結果入力部は、評価結果を入力できる機能を有する限り特に制限されないが、例えば、ディスプレイを有する電子機器、タッチパネル等が挙げられる。
評価結果入力部は、清掃対象区域の評価結果を表示する評価結果表示画像を備えることが好ましい。例えば、評価結果入力部がディスプレイを有していると、このディスプレイに評価結果表示画像が表示されるようにすればよい。
図1で示されるように、評価結果表示画像は、m×nの行列状に配列された複数の評価欄11と、前記評価欄11の外側において行方向及び列方向に配列され、前記2種類の評価基準にそれぞれ対応する評価基準欄12とが形成される。図1における例では、正方形状である評価欄11が4×4の行列状に配列される。評価欄11の外側において、列方向の評価基準欄12aが1列設けられ、行方向の評価基準欄12bが1行設けられる。図1における例では、評価基準欄12は、評価欄11と同じ正方形状である。列方向の評価基準欄12aには、評価を順位付ける1〜4の文字とカッコ書きにて測定値の数値範囲とが表示され、行方向の評価基準12bには、評価を順位付けるA〜Dの文字とカッコ書きにて観察者の印象に基づく評価結果を示す文字列とが表示される。また、1行A列、1行B列、及び2行A列の評価欄11aは青色で色分けされ、1行C列、2行B列、2行C列、3行A列、及び3行B列の評価欄11bは黄色で色分けされ、1行D列、2行D列、3行C列、3行D列、及び4行A列〜D列の評価欄11cは、赤色で色分けされてなる。
評価基準欄12には、昇順又は降順に評価を順位づけるマークが表示されていてもよい。マークは、昇順又は降順に評価を順位づけることができる限りにおいて特に制限されず、例えば、数字、文字、又は記号等が挙げられる。
数字の書式は特に限定されず、例えば、図1に示すようなアラビア数字であってもよいし、漢数字であってもよいし、ローマ数字であってもよい。また、数字の大きさは特に限定されないが、0以上99以下の数字を表示すれば、数字の大小関係が認識しやすいので好ましい。
文字の種類も特に限定されず、図1に示すようなアルファベットであってもよいし、平仮名、片仮名、又は漢字等であってもよい。例えば、「甲、乙、丙、丁」のように、順位付けを示す際に広く用いられている文字を使用すると、評価の順位を認識しやすくなるので好ましい。
記号も特に制限されるものではないが、例えば、「○、△、×」のように、順位付けを示す際に広く用いられている記号を使用すると、評価の順位を認識しやすくなるので好ましい。
数字、文字、及び記号以外のマークの一例として、一定の数値範囲が挙げられる。例えば、「30〜50」又は「50〜70」といった数値範囲をマークとして用いてもよいし、「良好」又は「不良」といった観察者の印象に基づく評価結果を示す文字列をマークとして用いてもよい。
評価欄11は、評価に応じて色分け及び/又は数字の記載がされてなることが好ましい。評価に応じた色分けの順序、色の種類等については特に制限がないが、順位付けの上位から下位に向かって、評価欄11は、青色、黄色、及び赤色より選択されるいずれか一種に色分けされることが好ましい。このような色分けは、信号機の色分けと同じ構成なので、青色の評価欄11aは良好であり、赤色の評価欄11cは不良であり、黄色の評価欄11bは良好と不良の中間という評価であることを、使用者が一目で直観的に判断することができる。本願における青色は、例えば、水色、緋色、群青色、藍色、青信号に用いられるような青緑色、又は緑色であってもよい。
評価欄11には、評価に応じて、言い換えると評価の優劣を示す数字が記載されてなることが好ましい。評価欄11に数字が記載されてなると、各評価欄11に記載された数字の大小関係によって各評価欄11同士の優劣を比較することができ、使用者が簡便に評価欄11同士の優劣を判断することができる。評価欄11に対応する評価が優れていればいるほど、評価欄11における数字が小さくなるようにすることが好ましい。また、後述する評価点と評価欄11に記載される数字とが相関関係を有することが更に好ましい。図1において、評価欄11には、各評価欄11に応じた評価点に100を乗算した値が記載されてなる。
評価欄11はm×nの行列状であれば特に制限はないが、m及びnは3以上10以下の整数であることが好ましい。m及びnが3以上10以下であれば、評価欄11を十分に細分化することができることにより、詳細な評価結果を表示できるとともに、評価欄11を視覚的に確認しやすくなる。
前記mとnとは同じ整数であることが好ましい。言い換えると、評価欄11は列方向及び行方向に同じ数だけ配列されてなることが好ましい。mとnとが同じ整数であることによって、列方向における評価基準と行方向における評価基準とを同程度に細分化でき、2つの評価基準を同程度に詳細に表示することができる。
評価欄11の形状は特に制限されないが、正方形、長方形、四角形以外の多角形、円形、楕円形等を好適例として挙げることができる。評価欄11の形状は、正方形又は長方形であることが特に好ましい。評価欄11の形状が正方形又は長方形であると、行方向及び列方向に隣接する評価欄同士を隙間なく升目状に配列することができるので、複数の評価欄11全体の占める面積を小さくすることができる。
評価結果記憶部は、評価結果入力部によって入力された評価結果を記憶する機能を有する。評価結果記憶部としては、例えば、コンピュータの記憶装置を使用することができ、特にキャッシュメモリやメインメモリ等の一時的に評価結果を記憶する装置を使用してもよいし、ハードディスク、USBフラッシュメモリ等の外部記憶装置に記憶させてもよい。
評価点格納部は、評価結果に対応する評価点を格納する。評価点は、評価結果が良いほど対応する評価点が低く、評価結果が良くないほど対応する評価点が高くなるように、設定されていることが好ましい。さらに、評価点は、清掃対象区域の汚染状態を標準状態に保つには、後述する標準作業時間の何倍程度の作業時間が必要かということを示す数値であることが好ましい。評価点は、例えば、0.5以上2.0以下となるように設定することができる。
日常清掃作業は、屋内施設に常駐する業者が、概ね1営業日に1回程度、日常的に行う清掃作業である。日常清掃作業は、通常、1週間に5回〜6回行われる。日常清掃作業は、日常的に発生する汚れを除去し、常に清掃対象の汚染状態を標準程度に保つ機能を有する。
清掃対象が化学床、石床、及び木床である例において、日常清掃作業としては、業務用掃除機等を用いて床表面の埃等を除去する除塵作業と、モップ等を用いて床表面に付着した汚れを除去する水拭作業とが挙げられる。清掃対象がカーペット床である例においては、日常清掃作業として、吸塵作業のみが行われることが一般的である。
標準作業時間は、清掃対象の汚染状態を標準状態に維持するために、日常清掃作業に要する時間である。標準状態は、通常清掃業者の経験則により決定されるが、複数の観察者が、甚だしい汚染の目立たない環境であると判断できる程度の汚染状態が標準状態であると決定することができる。清掃対象の汚染状態が標準状態よりも良好である場合には、標準作業時間の分だけ日常清掃作業を行うと、過剰な作業時間が発生する。また、清掃対象の汚染状態が標準状態よりも不良である場合には、標準作業時間の分だけ日常清掃作業を行うと、日常清掃作業の時間が不足し、甚だしい汚染状態が維持されてしまうことがある。
標準作業時間は、清掃対象の種類毎に予め設定される。清掃対象が床面である例では、床の材質によって標準作業時間が設定され、さらに具体的には、カーペット床、化学床、石床、木床、及びその他の床に応じて、それぞれに対応する標準作業時間が設定される。清掃対象が床面の例では、標準作業時間は単位面積当たりの時間として設定される。
計算部は、評価結果と評価点とに基づいて日常清掃作業時間を算出する。具体的には、計算部は、評価点と標準作業時間と清掃対象区域の面積とを乗算することによって、清掃対象区域毎の日常清掃作業時間を算出することができる。
計算部は、清掃対象区域毎に日常清掃作業時間を計算した後に、全ての日常清掃作業時間を合算することによって、清掃対象全体の日常清掃作業時間を算出する。例えば、清掃対象が10個の清掃対象区域に区分けされる例では、10個の日常清掃作業時間を合算することによって、清掃対象全体の日常清掃作業時間が算出される。
計算部は、日常清掃作業時間を算出できる限りにおいて特に制限されず、例えばコンピュータの演算装置を計算部として用いることができる。
次に、本考案の作用について説明する。
清掃業者が、あるオフィスビルの一室における化学床の床面を清掃対象として、日常清掃作業を請け負うにあたり、清掃対象の日常清掃作業時間を決定する必要がある例を考える。化学床の標準作業時間は、「10秒/m」に設定されているとする。
清掃業者は、まず、汚染状態の分布に応じて床面を3つの清掃対象区域へと区分けする。具体的には、会議の行われる会議スペースの床面を清掃対象区域A、デスクの置かれている執務スペースの床面を清掃対象区域B、及び玄関付近の床面を清掃対象区域Cとする。また、清掃対象区域A、B、及びCの面積はそれぞれ30m、25m、及び10mであるとする。次に、清掃対象区域毎に汚染状態を評価する。この例では、観察者の目視による印象と、光沢計によって得られた測定結果とによって、評価結果が得られるものとする。観察者の印象は、「良好」、「やや良好」、「やや不良」、及び「不良」の4段階に分けられ、光沢計によって得られた測定結果は、「75以上100以下」、「50以上75未満」、「25以上50未満」、及び「0以上25未満」の4段階に分けられる。観察者の目視による評価は、1つの清掃対象区域において1回ずつ行う。光沢計による測定については、各清掃対象区域において5つの異なった箇所を設定し各箇所において1回ずつの測定を行うことによって、合計5回の測定を行い、得られた5つの測定値の平均値を測定結果とする。清掃対象区域Aでは、観察者の目視による印象が「良好」であって光沢計による測定値の平均値が「70」であると評価され、清掃対象区域Bでは、観察者の目視による印象が「やや良好」であって光沢計による測定値の平均値が「60」であると評価され、清掃対象区域Cでは、観察者の目視による印象が「不良」であって光沢計による測定値の平均値が「35」であると評価されたとする。
次に、清掃業者は、評価結果入力部を用いて評価結果を入力する。評価結果入力部はディスプレイを備えており、そのディスプレイには図1に示される評価結果表示画像が表示される。行方向におけるマーク「A」は床面の外観が良好であるという評価者による印象を示し、「B」は床面の外観がやや良好であるという評価者による印象を示し、「C」は床面の外観がやや不良であるという評価者による印象を示し、「D」は床面の外観が不良であるという評価者による印象を示すように設定する。また、列方向における「1」は床面の光沢度が75以上100以下であることを示し、「2」は床面の光沢度が50以上75未満であることを示し、「3」は床面の光沢度が25以上50未満であることを示し、「4」は床面の光沢度が0以上25未満であることを示すように設定する。
使用者は、清掃対象区域Aの評価結果が「A列2行」に相当すること、清掃対象区域Bの評価結果が「B列2行」に相当すること、及び清掃対象区域Cの評価結果が「D列3行」に相当することを、評価結果入力部を用いて入力する。入力された評価結果は、評価結果記憶部によって一時的に保存される。
評価結果表示画像1の評価欄11には、汚染状態が標準状態である化学床の汚染状態を維持するのに必要な標準作業時間に対して、各評価欄11に対応する汚染状態の化学床の汚染状態を標準状態に維持するのに必要となる標準作業時間の割合が百分率にて記載されている。評価点は、評価欄11に記載された数値を100で割ることによって求められる。例えば、清掃対象区域Aの評価結果である「A列2行」に対応する評価点は「0.85」であり、清掃対象区域Bの評価結果である「B列2行」に対応する評価点は「1.0」であり、清掃対象区域Cの評価結果である「D列3行」に対応する評価点は「1.4」である。本考案における計算部は、前記評価結果記憶部において記憶された清掃対象区域A、B及びCの評価結果と、評価点格納部に格納された評価結果に対応する評価点と、清掃対象区域の面積とに基づいて、各清掃対象区域の日常清掃作業時間を算出する。尚、計算部による計算に先立って、清掃対象区域A、B、及びCの面積を、本考案に係る日常清掃作業時間決定装置に記憶させておけばよい。
計算部は、まず、以下の式(1)を用いることによって、清掃対象区域毎に日常清掃作業時間を算出する。
(標準作業時間)×(評価点)×(清掃対象区域の面積)
=(各清掃対象区域の日常清掃作業時間) ・・・・・ (1)
例えば、前記清掃対象区域Aの例では、(10×0.85×30)という式により、日常清掃作業時間は「255秒」と計算され、前記清掃対象区域Bの例では、(10×1.0×25)という式により、日常清掃作業時間は「250秒」と計算され、前記清掃対象区域Cの例では、(10×1.4×10)という式により、日常清掃作業時間は「140秒」と算出される。
また、計算部は、清掃対象区域A、B、及びCにおける日常清掃作業時間を合算した時間を算出する。結果は、「255+250+140」という式により、「645秒」と算出される。結果を以下の表1に示す。
Figure 0003192303
汚染状態が標準状態よりも良好であると評価された清掃対象区域Aでは、評価点は1よりも小さく、算出される日常清掃作業時間は、標準作業時間と面積とを乗算した値よりも小さい。よって、汚れが比較的少ない会議室の床面に該当する清掃対象区域Aでは、日常清掃作業を手早く時間をかけずに行ったり、日常清掃作業の一部の作業内容を省略したりすることによって、日常清掃作業の時間を短縮しても、床面の汚染状態を標準程度に維持することができる。
汚染の状態が標準状態であると評価された清掃対象区域Bでは、評価点は1なので、算出される日常清掃作業時間は、標準作業時間と面積とを乗算した値と同じである。よって、汚染状態が中程度である執務スペースの床面に該当する清掃対象区域Bでは、日常清掃作業を手順通り、決められた時間通りに行うことによって、汚染状態を標準程度に維持することができる。
汚染の状態が標準状態よりも不良であると評価された清掃対象区域Cでは、評価点は1よりも大きく、算出される日常清掃作業時間は、標準作業時間と面積とを乗算した値よりも大きい。よって、甚だしい汚れの残存する玄関付近の床面に該当する清掃対象区域Cでは、日常清掃作業をゆっくりと時間をかけて行ったり、日常清掃作業の特定の作業内容を繰り返し行ったりして、日常清掃作業の時間を長めに確保することにより、汚染状態を標準程度に維持することができる。
以上より、本考案の日常清掃作業時間決定装置は、汚染の状態が比較的軽微な清掃対象区域Aにおいては、過剰な清掃作業を行うことなく、汚染の状態が比較的顕著である清掃対象区域Cにおいては、十分な清掃作業を行うことができるように、日常清掃作業時間を算出することができる。よって、本考案の日常清掃作業時間決定装置により、清掃対象区域の汚染の状態に応じて、汚染の状態を標準状態に保つのに必要十分な作業時間を算出することができるので、過剰な清掃作業を行うことを防止することができるとともに、日常清掃作業後も清掃対象に汚染が残ることを防止することができる。
11 評価欄
11a 青色の評価欄
11b 黄色の評価欄
11c 赤色の評価欄
12 評価基準欄
12a 列方向の評価基準欄
12b 行方向の評価基準欄

Claims (7)

  1. 清掃対象の汚染状態の分布に応じて、清掃対象を清掃対象区域に区分けし、各清掃対象区域について評価基準を用いて得られた評価結果を入力する評価結果入力部と、
    前記評価結果入力部によって入力された評価結果を記憶する評価結果記憶部と、
    評価結果に対応する評価点を格納する評価点格納部と、
    評価結果記憶部に記憶された評価結果及び評価点格納部に格納された評価点に基づいて各清掃対象区域の汚染状態を標準状態に保つのに過不足のない日常清掃作業時間を算出し、複数の日常清掃作業時間を合算することにより清掃対象全体の日常清掃作業時間を算出する計算部と、
    を備える日常清掃作業時間決定装置。
  2. 評価結果入力部は、2種類の評価基準を用いて得られた評価結果を入力することを特徴とする請求項1に記載の日常清掃作業時間決定装置。
  3. 2種類の評価基準のうち、1種類が測定装置による測定結果を順位づける評価基準であり、他の1種類が観察者の印象を順位づける評価基準であることを特徴とする請求項2に記載の日常清掃作業時間決定装置。
  4. 清掃対象は、屋内施設の床面であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の日常清掃作業時間決定装置。
  5. 評価結果入力部は、清掃対象区域の評価結果を表示する評価結果表示画像を備え、
    前記評価結果表示画像は、m×nの行列状に配列された複数の評価欄と、前記評価欄の外側において行方向及び列方向に配列され、前記2種類の評価基準にそれぞれ対応する評価基準欄とを有し、
    前記評価基準欄には昇順又は降順に評価を順位付けるマークが表示され、前記複数の評価欄は評価に応じて色分けされてなることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の日常清掃作業時間決定装置。
  6. 評価欄は、順位付けの上位から下位に向かって、青色、黄色、及び赤色より選択されるいずれか一種に色分けされてなることを特徴とする請求項5に記載の日常清掃作業時間決定装置。
  7. 評価欄の形状は、正方形又は長方形であることを特徴とする請求項5又は6に記載の日常清掃作業時間決定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102190900B1 (ko) * 2019-07-08 2020-12-14 이상부 청소 서비스 제공 방법 또는 이를 위한 장치
WO2022254880A1 (ja) * 2021-05-31 2022-12-08 伸一 水野 清掃管理システム、清掃管理方法、ゴミ検出装置、サーバ装置、及びプログラム

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