JP3192162B2 - 防火ドア - Google Patents
防火ドアInfo
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- JP3192162B2 JP3192162B2 JP11114291A JP11114291A JP3192162B2 JP 3192162 B2 JP3192162 B2 JP 3192162B2 JP 11114291 A JP11114291 A JP 11114291A JP 11114291 A JP11114291 A JP 11114291A JP 3192162 B2 JP3192162 B2 JP 3192162B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、防火ドアに関し、特
に、ドアのフレームが有機材と無機材料との一体成形部
材からなり、耐火性を持たせた防火ドアに関する。
に、ドアのフレームが有機材と無機材料との一体成形部
材からなり、耐火性を持たせた防火ドアに関する。
【０００２】
【従来の技術】高層建築物、デパート、ホテルなど火災
が発生すると被害が大きいと予想される場所において
は、消防法により防火ドアを備えることが義務づけられ
ており、延焼防止により被害を最小限に押さえている。
が発生すると被害が大きいと予想される場所において
は、消防法により防火ドアを備えることが義務づけられ
ており、延焼防止により被害を最小限に押さえている。
【０００３】実際に火災が発生すると、数百度以上の温
度にさらされるため、壁、天井、床などの防火構造物ま
たは防火ドアに要求される性能として、遮炎性、遮煙
性、遮熱性、耐熱強度等があるが、一般のドアとしての
軽量性も重要である。
度にさらされるため、壁、天井、床などの防火構造物ま
たは防火ドアに要求される性能として、遮炎性、遮煙
性、遮熱性、耐熱強度等があるが、一般のドアとしての
軽量性も重要である。
【０００４】従来、防火ドアの構造として、適宜素材か
らなる芯材の両側に、繊維質素材とスラグ、石膏、セメ
ント等を適宜組み合わせて形成した窯業系板体を張り、
更に外周囲を金属性枠により固定してなる不燃扉が、提
案されている（実開昭６０−１７９７９１号公報）。
らなる芯材の両側に、繊維質素材とスラグ、石膏、セメ
ント等を適宜組み合わせて形成した窯業系板体を張り、
更に外周囲を金属性枠により固定してなる不燃扉が、提
案されている（実開昭６０−１７９７９１号公報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドアの
外周囲に金属性枠を固定したものは、耐熱強度の点で問
題はないが、必然的に重量が増加する傾向にある。特
に、通常のドアは回動可能な蝶番を中心軸にして動くた
め、中心軸の回りの慣性モーメントの大小がドアの操作
性を左右する。ドアの慣性モーメントは、中心軸から質
点までの距離の二乗に比例する。従って、ドアの外周面
に重量物を固定するほど、開け閉めの際の重量感が増加
するという課題があった。
外周囲に金属性枠を固定したものは、耐熱強度の点で問
題はないが、必然的に重量が増加する傾向にある。特
に、通常のドアは回動可能な蝶番を中心軸にして動くた
め、中心軸の回りの慣性モーメントの大小がドアの操作
性を左右する。ドアの慣性モーメントは、中心軸から質
点までの距離の二乗に比例する。従って、ドアの外周面
に重量物を固定するほど、開け閉めの際の重量感が増加
するという課題があった。
【０００６】また、ドアの外周囲にある金属性枠に蝶番
等のドア金具を取り付けた場合、ドアの開け閉め回数が
累積するにつれて、金属の塑性変形により止め孔が磨耗
して大きくなり、ドアが次第にガタついてくるという課
題があった。
等のドア金具を取り付けた場合、ドアの開け閉め回数が
累積するにつれて、金属の塑性変形により止め孔が磨耗
して大きくなり、ドアが次第にガタついてくるという課
題があった。
【０００７】前記課題を解決するため、本発明は、防火
ドアのフレームが有機材と無機材料との一体成形部材か
らなり、耐火性を持たせた防火ドアを提供することを目
的とする。
ドアのフレームが有機材と無機材料との一体成形部材か
らなり、耐火性を持たせた防火ドアを提供することを目
的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の防火ドアは、フレームの中空部に断熱性の
芯材を装填したドア本体の少なくとも片面側に、耐火性
板が貼着されている防火ドアであって、前記フレームが
少なくとも有機材と無機材料との一体成形部材からな
り、しかも前記無機材料は少なくともセラミックス繊維
層と無機微粒子及びバインダーを含む層からなってい
て、かつ前記一体成形部材の無機材料が前記フレームの
外周面側に存在していることを特徴とする。
め、本発明の防火ドアは、フレームの中空部に断熱性の
芯材を装填したドア本体の少なくとも片面側に、耐火性
板が貼着されている防火ドアであって、前記フレームが
少なくとも有機材と無機材料との一体成形部材からな
り、しかも前記無機材料は少なくともセラミックス繊維
層と無機微粒子及びバインダーを含む層からなってい
て、かつ前記一体成形部材の無機材料が前記フレームの
外周面側に存在していることを特徴とする。
【０００９】
【００１０】
【００１１】
【作用】本発明の防火ドアの構成によれば、前記フレー
ムが少なくとも有機材と無機材料との一体成形部材から
なるため、ドア全体の軽量化を図ることができると共
に、ドアの慣性モーメントも減少させることができ、開
け閉めの際の重量感が減らすことができる。また、木材
等の有機材の加工容易性をそのまま維持しているため、
従来の木材加工技術をそのまま使用することができる。
ムが少なくとも有機材と無機材料との一体成形部材から
なるため、ドア全体の軽量化を図ることができると共
に、ドアの慣性モーメントも減少させることができ、開
け閉めの際の重量感が減らすことができる。また、木材
等の有機材の加工容易性をそのまま維持しているため、
従来の木材加工技術をそのまま使用することができる。
【００１２】
【００１３】しかも、前記無機材料が少なくともセラミ
ックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層とか
らなるため、フレーム全体の強度が増加すると共に、高
温でも強度が劣化し難くく、軽量なドアで防火性能を発
揮することができる。また、繊維層が縦横に多数分散し
ているため、音の吸収や散乱が効率的に行われ、吸音性
や遮音性も良好になる。
ックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層とか
らなるため、フレーム全体の強度が増加すると共に、高
温でも強度が劣化し難くく、軽量なドアで防火性能を発
揮することができる。また、繊維層が縦横に多数分散し
ているため、音の吸収や散乱が効率的に行われ、吸音性
や遮音性も良好になる。
【００１４】また、フレームに釘等を用いてドア金具を
固定する場合、無機材料の弾性により、釘の緩みを防止
することができる。そのため、ドアが頻繁に開け閉めさ
れる場合も、ドア金具や釘が長期間ガタつくことがな
い。
固定する場合、無機材料の弾性により、釘の緩みを防止
することができる。そのため、ドアが頻繁に開け閉めさ
れる場合も、ドア金具や釘が長期間ガタつくことがな
い。
【００１５】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、本発明は下記の実施例によって限定
されるものではない。図１は、本発明の防火ドアのフレ
ームに用いる有機材と無機材料との一体成形部材の斜視
図である。一体成形部材の有機材４は、天然木材、天然
木材に防火剤を注入したもの等が例示され、その表面の
部分又は全面には無機材料７が一体的に成形されてい
る。
に説明する。なお、本発明は下記の実施例によって限定
されるものではない。図１は、本発明の防火ドアのフレ
ームに用いる有機材と無機材料との一体成形部材の斜視
図である。一体成形部材の有機材４は、天然木材、天然
木材に防火剤を注入したもの等が例示され、その表面の
部分又は全面には無機材料７が一体的に成形されてい
る。
【００１６】また、無機材料７は少なくともセラミック
ス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層からな
り、有機材４と一体的成形する方法は、 (1) 天然木材等の有機材４の表面上に、セラミック繊維
からなるシートを置いて、乾燥重量で４００ｇ／ｍ2 の
無機微粒子及びバインダーを含む液をロールコーターを
用いて塗布し、以下同様に、セラミック繊維シートを置
いて同じ液を塗布する工程を５回繰り返した後、約１０
ｋｇ／ｃｍ2の圧力をかけて密着させ、その後乾燥する
方法。 (2) 天然木材等の有機材４の表面上に、接着剤を塗布
し、セラミックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを
含む層からなる無機材料を重ねた後、約１０ｋｇ／ｃｍ
2 の圧力をかけて密着させ、その後乾燥する方法。 等がある。
ス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層からな
り、有機材４と一体的成形する方法は、 (1) 天然木材等の有機材４の表面上に、セラミック繊維
からなるシートを置いて、乾燥重量で４００ｇ／ｍ2 の
無機微粒子及びバインダーを含む液をロールコーターを
用いて塗布し、以下同様に、セラミック繊維シートを置
いて同じ液を塗布する工程を５回繰り返した後、約１０
ｋｇ／ｃｍ2の圧力をかけて密着させ、その後乾燥する
方法。 (2) 天然木材等の有機材４の表面上に、接着剤を塗布
し、セラミックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを
含む層からなる無機材料を重ねた後、約１０ｋｇ／ｃｍ
2 の圧力をかけて密着させ、その後乾燥する方法。 等がある。
【００１７】図３は、セラミックス繊維層と無機微粒子
及びバインダーを含む層からなる無機材料の一例の断面
図であり、図３ａは全体断面図で、図３ｂは図３ａのＣ
−Ｃ´部分断面図である。無機材料７は高温流体や炎を
遮断する機能を有する。また耐熱性繊維層を含むので、
高温流体の圧力によって破壊される恐れがない。このよ
うな無機材料７を構成する耐熱性繊維は、アルミナ繊
維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、炭化ケイ素繊
維（以上をセラミックス繊維ともいう）などの耐熱性１
０００℃以上の無機繊維を使用することが好ましい。な
お、ガラス繊維などのように耐熱性がやや低い繊維であ
っても、これらのセラミックス繊維と併用することによ
り使用できる。そして、無機材料７はセラミックス繊維
層３２、３２´と無機微粒子及びバインダー３４を含む
層とで形成される。
及びバインダーを含む層からなる無機材料の一例の断面
図であり、図３ａは全体断面図で、図３ｂは図３ａのＣ
−Ｃ´部分断面図である。無機材料７は高温流体や炎を
遮断する機能を有する。また耐熱性繊維層を含むので、
高温流体の圧力によって破壊される恐れがない。このよ
うな無機材料７を構成する耐熱性繊維は、アルミナ繊
維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、炭化ケイ素繊
維（以上をセラミックス繊維ともいう）などの耐熱性１
０００℃以上の無機繊維を使用することが好ましい。な
お、ガラス繊維などのように耐熱性がやや低い繊維であ
っても、これらのセラミックス繊維と併用することによ
り使用できる。そして、無機材料７はセラミックス繊維
層３２、３２´と無機微粒子及びバインダー３４を含む
層とで形成される。
【００１８】前記無機材料を形成するための好ましいセ
ラミックス繊維層は、乾式法または湿式法により不織布
や抄紙シートのように形成してもよいし、織物布または
編物を形成してもよい。このようにして得られたセラミ
ックス繊維層の表面に無機微粒子を含浸または塗布し、
さらにその上にバインダーを塗布するか、または無機微
粒子とバインダーを混合した組成物を含浸または塗布
し、乾燥または熱処理などによって接着一体化させる。
前記バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、
ジルコニアゾル、ケイ酸塩、リン酸塩、またはシリカセ
メント、アルミナセメント、マグネシアセメント、ジル
コニアセメントのような耐熱セメント類から選ばれるも
のを例示できる。次に無機微粒子としては、ロウ石、長
石、マグネシア、ケイソウ土、シリカ、シリカーアルミ
ナ、ムライトアルミナ、水酸化アルミニウム、炭化ケイ
素、ジルコン、ジルコニア、酸化チタン、酸化マグネシ
ア、酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、シラス、シラスバルーン、ガラス、ガラスバル
ーン、パーライト、ドロマイト、カオリン、シャモッ
ト、雲母、コージェライト、窒化ケイ素、窒化ホウ素、
セピオライト、アタパルジャイト、ベントナイト、ヘク
トライト、合成フッ素雲母、モンモリロナイト、各種ウ
ィスカー、炭素粉末、金属粉末などを例示できる。
ラミックス繊維層は、乾式法または湿式法により不織布
や抄紙シートのように形成してもよいし、織物布または
編物を形成してもよい。このようにして得られたセラミ
ックス繊維層の表面に無機微粒子を含浸または塗布し、
さらにその上にバインダーを塗布するか、または無機微
粒子とバインダーを混合した組成物を含浸または塗布
し、乾燥または熱処理などによって接着一体化させる。
前記バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、
ジルコニアゾル、ケイ酸塩、リン酸塩、またはシリカセ
メント、アルミナセメント、マグネシアセメント、ジル
コニアセメントのような耐熱セメント類から選ばれるも
のを例示できる。次に無機微粒子としては、ロウ石、長
石、マグネシア、ケイソウ土、シリカ、シリカーアルミ
ナ、ムライトアルミナ、水酸化アルミニウム、炭化ケイ
素、ジルコン、ジルコニア、酸化チタン、酸化マグネシ
ア、酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、シラス、シラスバルーン、ガラス、ガラスバル
ーン、パーライト、ドロマイト、カオリン、シャモッ
ト、雲母、コージェライト、窒化ケイ素、窒化ホウ素、
セピオライト、アタパルジャイト、ベントナイト、ヘク
トライト、合成フッ素雲母、モンモリロナイト、各種ウ
ィスカー、炭素粉末、金属粉末などを例示できる。
【００１９】無機材料７の好ましい見掛密度は０．２〜
１．０ｇ／cm3程度である。無機材料７の厚さは２ｍｍ
以上が好ましい。
１．０ｇ／cm3程度である。無機材料７の厚さは２ｍｍ
以上が好ましい。
【００２０】次に、無機材料７の製造方法の一例を説明
する。繊維直径２〜３μｍのシリカーアルミナ系セラミ
ック繊維集合体シートを湿式抄造法によって作成する。
この繊維集合体シートは、２wt％アクリルエマルジョン
を含む、目付９０ｇ／ｍ2 、見掛密度０．１８ｇ／c
m3 、厚さ０．５ｍｍのものである。この繊維集合体シ
ートを８枚用意し、下記に示す配合により作成した粘度
１０００cps のバインダーを、１枚の繊維シート上に乾
燥重量で４７０ｇ／ｍ2 塗布した。このようにして得ら
れた繊維シート上無機微粒子を含むバインダーを塗布し
たものを８枚積層し、１０kg／cm2 の圧力を掛けて密着
させた後、乾燥し、目付４０００ｇ／ｍ2 、見掛密度
０．７０ｇ／cm3 、厚さ５．７ｍｍの板状に成形した。
する。繊維直径２〜３μｍのシリカーアルミナ系セラミ
ック繊維集合体シートを湿式抄造法によって作成する。
この繊維集合体シートは、２wt％アクリルエマルジョン
を含む、目付９０ｇ／ｍ2 、見掛密度０．１８ｇ／c
m3 、厚さ０．５ｍｍのものである。この繊維集合体シ
ートを８枚用意し、下記に示す配合により作成した粘度
１０００cps のバインダーを、１枚の繊維シート上に乾
燥重量で４７０ｇ／ｍ2 塗布した。このようにして得ら
れた繊維シート上無機微粒子を含むバインダーを塗布し
たものを８枚積層し、１０kg／cm2 の圧力を掛けて密着
させた後、乾燥し、目付４０００ｇ／ｍ2 、見掛密度
０．７０ｇ／cm3 、厚さ５．７ｍｍの板状に成形した。
【００２１】 （配合） アルミナ粉末（平均粒子直径：３μｍ） ３２重量％ シリカ粉末（平均粒子直径：２μｍ） １６重量％ コロイダルシリカ（濃度３０wt％） ３９重量％ セピオライト ６．５重量％ 水 ６．５重量％図２ は、本発明の防火ドアの一実施例であるフレームの
斜視図である。フレーム２は、一般に、方形状枠の形状
に組み立てられる。フレーム２の外周面側に無機材料７
を向けて、防火ドアが組み立てられる。フレーム２の固
定は、耐熱性の接着剤や釘等を用いたり、又はこれらの
併用により行う。なお、強度を増すために、フレーム２
を構成する辺の間に中桟を組み込むのが好ましい構成で
ある。
斜視図である。フレーム２は、一般に、方形状枠の形状
に組み立てられる。フレーム２の外周面側に無機材料７
を向けて、防火ドアが組み立てられる。フレーム２の固
定は、耐熱性の接着剤や釘等を用いたり、又はこれらの
併用により行う。なお、強度を増すために、フレーム２
を構成する辺の間に中桟を組み込むのが好ましい構成で
ある。
【００２２】図４は、本発明の防火ドアの一実施例の部
分破断斜視図である。フレーム２の中空部には、断熱性
の芯材３が装填され、ドア本体を構成する。断熱性の芯
材３に使用する可能な耐熱性繊維としては、一例として
ロックウール、ガラス繊維、炭化ケイ素繊維、炭素繊
維、シリカーアルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ繊
維、金属繊維などを１種類以上使用するのが好ましい。
別の繊維としては、メタ系またはパラ系芳香族ポリアミ
ド繊維（アラミド繊維）、ポリアミドイミド繊維、ポリ
テトラフルオロエチレンなどのフッ素繊維、芳香族ポリ
エーテルアミド繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、フ
ェノール繊維、セルロース繊維などのように有機繊維で
あっても３００℃以上で形状を保持できる繊維であれば
使用できる。これらの中でも特に好ましいのはロックウ
ールである。断熱性の芯材３を形成するには耐熱性の接
着剤を用いることもできる。
分破断斜視図である。フレーム２の中空部には、断熱性
の芯材３が装填され、ドア本体を構成する。断熱性の芯
材３に使用する可能な耐熱性繊維としては、一例として
ロックウール、ガラス繊維、炭化ケイ素繊維、炭素繊
維、シリカーアルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ繊
維、金属繊維などを１種類以上使用するのが好ましい。
別の繊維としては、メタ系またはパラ系芳香族ポリアミ
ド繊維（アラミド繊維）、ポリアミドイミド繊維、ポリ
テトラフルオロエチレンなどのフッ素繊維、芳香族ポリ
エーテルアミド繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、フ
ェノール繊維、セルロース繊維などのように有機繊維で
あっても３００℃以上で形状を保持できる繊維であれば
使用できる。これらの中でも特に好ましいのはロックウ
ールである。断熱性の芯材３を形成するには耐熱性の接
着剤を用いることもできる。
【００２３】芯材３は断熱性や遮音性としての機能と実
際の使用上の厚みの比較衡量から、約１０〜４０mm程度
の厚さにするのが好ましい。芯材３を形成する手段は、
前記耐熱性繊維を使用して乾式法または湿式法により繊
維集合体を形成させたり、あらかじめ耐火性板５内部に
前記耐熱性繊維を詰め込む手段などがある。また芯材３
の好ましい見掛比重は０．０５〜０．３ｇ／cm3の範囲
である。断熱性、軽量化、および耐火性板５に外力が加
わった際の緩衝機能などを発揮させるためである。
際の使用上の厚みの比較衡量から、約１０〜４０mm程度
の厚さにするのが好ましい。芯材３を形成する手段は、
前記耐熱性繊維を使用して乾式法または湿式法により繊
維集合体を形成させたり、あらかじめ耐火性板５内部に
前記耐熱性繊維を詰め込む手段などがある。また芯材３
の好ましい見掛比重は０．０５〜０．３ｇ／cm3の範囲
である。断熱性、軽量化、および耐火性板５に外力が加
わった際の緩衝機能などを発揮させるためである。
【００２４】ドア本体の片面又は両面には、耐火性板５
と可燃性板６とが順に部分又は全面に渡って積層され
る。可燃性板６は、天然木の挽材、単板、合板やパーチ
クルボード、繊維板等からなり、２mm〜５mm程度の厚さ
にするのが好ましい。
と可燃性板６とが順に部分又は全面に渡って積層され
る。可燃性板６は、天然木の挽材、単板、合板やパーチ
クルボード、繊維板等からなり、２mm〜５mm程度の厚さ
にするのが好ましい。
【００２５】図５は、本発明の防火ドアに蝶番等のドア
金具を取り付けた状態の断面図である。フレーム２の外
周面に一体成形部材の無機材料７があり、上部と下部に
それぞれ２つのドア金具１５が、釘等の針状固定体１４
により固定される。フレーム２は有機材４と無機材料７
の一体成形部材で形成されるため、針状固定体１４をそ
の内部まで固着することにより、ドア金具の固定力が増
加する。
金具を取り付けた状態の断面図である。フレーム２の外
周面に一体成形部材の無機材料７があり、上部と下部に
それぞれ２つのドア金具１５が、釘等の針状固定体１４
により固定される。フレーム２は有機材４と無機材料７
の一体成形部材で形成されるため、針状固定体１４をそ
の内部まで固着することにより、ドア金具の固定力が増
加する。
【００２６】特に、無機材料７に繊維層とバインダー層
からなるものを用いることにより、剛性と弾性を兼ね備
えるため、針状固定体１４の緩み防止効果が現れる。そ
のため、ドアが頻繁に開け閉めされる場合も、ドア金具
１５や針状固定体１４が長期間ガタつくことがない。
からなるものを用いることにより、剛性と弾性を兼ね備
えるため、針状固定体１４の緩み防止効果が現れる。そ
のため、ドアが頻繁に開け閉めされる場合も、ドア金具
１５や針状固定体１４が長期間ガタつくことがない。
【００２７】また、火災発生時には、無機材料７の耐火
性により針状固定体１４の固着部分が保護されるため、
ドア金具１５や針状固定体１４の緩みが無くなり、防火
ドアがドア枠から外れることが無く、延焼を止めること
ができる。
性により針状固定体１４の固着部分が保護されるため、
ドア金具１５や針状固定体１４の緩みが無くなり、防火
ドアがドア枠から外れることが無く、延焼を止めること
ができる。
【００２８】図６は、本発明の防火ドアの他の実施例の
部分破断斜視図である。フレーム２の内側の中空部には
断熱性の芯材３が装填され、フレームの外側面に無機材
料７が向けられる。この両面には、耐火性板５、５´及
び可燃性板６、６´が部分又は全面に渡って釘等の針状
固定体により固定される。この外側面の無機材料７の上
には、熱膨張率の大きい膨脹材１２が板状に貼着され
る。そして、部分又は全面にベニヤ板やクロス等の化粧
材１１、１３を貼着して、防火構造物の装飾を行う。
部分破断斜視図である。フレーム２の内側の中空部には
断熱性の芯材３が装填され、フレームの外側面に無機材
料７が向けられる。この両面には、耐火性板５、５´及
び可燃性板６、６´が部分又は全面に渡って釘等の針状
固定体により固定される。この外側面の無機材料７の上
には、熱膨張率の大きい膨脹材１２が板状に貼着され
る。そして、部分又は全面にベニヤ板やクロス等の化粧
材１１、１３を貼着して、防火構造物の装飾を行う。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防火ドア
は、ドアのフレームが少なくとも有機材と無機材料との
一体成形部材からなり、しかも前記無機材料は少なくと
もセラミックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含
む層からなっていて、かつ前記一体成形部材の無機材料
が前記フレームの外周面側に存在しているため、防火機
能を維持したままドアの重量及び慣性モーメントが減少
して、一般のドアと同等な操作性を有する防火ドアを得
ることができる。また、木材等の有機材の加工容易性を
そのまま維持しているため、切断、切削、穴あけ等の加
工性も優れた部材を得ることができ、従来の木材加工技
術をそのまま使用することができる。
は、ドアのフレームが少なくとも有機材と無機材料との
一体成形部材からなり、しかも前記無機材料は少なくと
もセラミックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含
む層からなっていて、かつ前記一体成形部材の無機材料
が前記フレームの外周面側に存在しているため、防火機
能を維持したままドアの重量及び慣性モーメントが減少
して、一般のドアと同等な操作性を有する防火ドアを得
ることができる。また、木材等の有機材の加工容易性を
そのまま維持しているため、切断、切削、穴あけ等の加
工性も優れた部材を得ることができ、従来の木材加工技
術をそのまま使用することができる。
【００３０】
【００３１】また、無機材料として、少なくともセラミ
ックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層とか
らなるので、強度が増加すると共に、高温でも強度が急
激に劣化し難く、且つ、吸音性や遮音性も良好な防火ド
アを提供することができる。
ックス繊維層と無機微粒子及びバインダーを含む層とか
らなるので、強度が増加すると共に、高温でも強度が急
激に劣化し難く、且つ、吸音性や遮音性も良好な防火ド
アを提供することができる。
【００３２】また、本発明の防火ドアにドア金具を固定
する場合、繊維層の弾性により、釘の緩み防止効果が現
れるため、ドアが頻繁に開け閉めされる場合も長期間ガ
タつくことがなくなり、使用上の耐久性が良好になる。
する場合、繊維層の弾性により、釘の緩み防止効果が現
れるため、ドアが頻繁に開け閉めされる場合も長期間ガ
タつくことがなくなり、使用上の耐久性が良好になる。
【図１】本発明の防火ドアのフレームに用いる有機材と
無機材料との一体成形部材の斜視図である。
無機材料との一体成形部材の斜視図である。
【図２】本発明の防火ドアの一実施例であるフレームの
斜視図である。
斜視図である。
【図３】セラミックス繊維層と無機微粒子及びバインダ
ーを含む層からなる無機材料の断面図であり、図３ａは
全体断面図で、図３ｂは図３ａのＣ−Ｃ´部分断面図で
ある。
ーを含む層からなる無機材料の断面図であり、図３ａは
全体断面図で、図３ｂは図３ａのＣ−Ｃ´部分断面図で
ある。
【図４】本発明の防火ドアの一実施例の部分破断斜視図
である。
である。
【図５】本発明の防火ドアにドア金具を取り付けた状態
の断面図である。
の断面図である。
【図６】本発明の防火ドアの他の実施例の部分破断斜視
図である。
図である。
１ 防火ドア ２ フレーム ３ 芯材 ４ 有機材 ５、５´ 耐火性板 ６、６´ 可燃性板 ７ 無機材料 １１、１１´、１３ 化粧材 １２ 膨脹材 ３２、３２´ セラミックス繊維層 ３３、３３´ セラミックス繊維、無機微粒子と無機接
着剤の混合層 ３４ バインダー層
着剤の混合層 ３４ バインダー層
フロントページの続き (72)発明者 速水 勝義 滋賀県守山市勝部町1128 日本バイリー ン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−31340（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−179791（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−73290（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭54−1769（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E06B 5/16 E04B 1/94
Claims (1)
- 【請求項１】 フレームの中空部に断熱性の芯材を装填
したドア本体の少なくとも片面側に、耐火性板が貼着さ
れている防火ドアであって、前記フレームが少なくとも
有機材と無機材料との一体成形部材からなり、しかも前
記無機材料は少なくともセラミックス繊維層と無機微粒
子及びバインダーを含む層からなっていて、かつ前記一
体成形部材の無機材料が前記フレームの外周面側に存在
していることを特徴とする防火ドア。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11114291A JP3192162B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 防火ドア |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11114291A JP3192162B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 防火ドア |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04315692A JPH04315692A (ja) | 1992-11-06 |
| JP3192162B2 true JP3192162B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=14553527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11114291A Expired - Lifetime JP3192162B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 防火ドア |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3192162B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102039667B1 (ko) * | 2017-12-07 | 2019-11-01 | 강무숙 | 동물용 목 보호대 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030051934A (ko) * | 2001-12-20 | 2003-06-26 | 주식회사 열린도어 | 방화 방염 난연성 도어 및 그 제조방법 |
-
1991
- 1991-04-15 JP JP11114291A patent/JP3192162B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102039667B1 (ko) * | 2017-12-07 | 2019-11-01 | 강무숙 | 동물용 목 보호대 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04315692A (ja) | 1992-11-06 |
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Legal Events
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