JP3170807B2 - 耐熱性ガラスマット - Google Patents

耐熱性ガラスマット

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JP3170807B2
JP3170807B2 JP05964191A JP5964191A JP3170807B2 JP 3170807 B2 JP3170807 B2 JP 3170807B2 JP 05964191 A JP05964191 A JP 05964191A JP 5964191 A JP5964191 A JP 5964191A JP 3170807 B2 JP3170807 B2 JP 3170807B2
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glass mat
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啓吾 笹本
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、断熱性、吸音性を有す
ると共に、耐熱性、耐火性が付与され、アルミサイディ
ングと組合わせて防火サイディングとしたり、或いは防
火断熱壁等として好適に用いられる耐熱性ガラスマット
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維からなるガラスマット
は不燃性にして断熱性、吸音性に優れているため、住宅
の断熱材として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
マットはガラス繊維の軟化点が500〜600℃であ
り、このため鉄骨の耐火、被覆等に使用するには耐熱
性、耐火性が不十分である。一方、ガラス組成から耐熱
性、耐火性の向上も提案されているが、耐熱性、耐火性
を向上させたガラスマットはセラミックガラスの如く高
価なものとなり、一般の建築部材としては使用し難い。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ガラスマットの耐熱性、耐火性を改良した安価な耐熱性
ガラスマットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、ガラス繊維からなるガラスマットを無機質
発泡硬化物で被覆してなる耐熱性ガラスマットであっ
て、上記無機質発泡硬化物が、珪酸塩及び/又はメタ珪
酸塩を主成分とし、且つ界面活性剤が配合された無機自
硬性組成物の発泡組成物を上記ガラスマット中に浸入さ
せた状態において硬化させてなり、その密度が0.2〜
0.9g/cm3であることを特徴とする耐熱性ガラス
マットを提供する。
【0006】
【作用】本発明の耐熱性ガラスマットは、上述したよう
に、ガラスマットを珪酸塩及び/又はメタ珪酸塩を主成
分とし、且つ界面活性剤が配合された無機自硬性組成物
(無機質珪酸塩ポリマー)の発泡硬化物で被覆したもの
で、かかる無機質珪酸塩ポリマーの硬化物は耐熱温度が
800〜1100℃で、耐熱性、耐火性に優れており、
しかも無機質珪酸塩ポリマーの発泡硬化物がガラス繊維
内に浸入した状態をなしているので、ガラスマット(ガ
ラス繊維)との密着性に優れ、高温時にも剥離、崩壊等
の現象を発生せず、強度的にも優れた特性を示すもので
ある。従って、本発明の耐熱性ガラスマットはガラス繊
維の軟化点(500〜600℃)を超える温度に対して
も十分耐え、耐熱性、耐火性が顕著に改良されたもので
あり、しかも安価に製造し得る。また、無機質珪酸塩発
泡ポリマーの発泡硬化物で被覆したガラスマットは、こ
の発泡硬化物の密度が0.2〜0.9g/cm3と軽量
であるので、耐熱性ガラスマット全体の重量が発泡硬化
物により著しく増大するというような不都合がなく、軽
量なものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明すると、図1の実施例に係る耐熱性ガラスマット
1はガラス繊維2からなるガラスマット3を珪酸塩及び
/又はメタ珪酸塩を主成分とし、且つ界面活性剤が配合
された無機自硬性組成物(無機質珪酸塩ポリマー)の発
泡硬化物4で上記ガラスマット3中に該発泡硬化物4を
浸入させた状態において被覆したものである。
【0008】ここで、ガラスマットとしては、使用目的
に応じて種々選定し得るが、ガラス繊維の太さは3〜3
0μm、マットの厚みは2〜200mm、密度は5〜1
50kg/m3程度のものを好適に用いることができ
る。
【0009】この場合、無機質珪酸塩ポリマーは珪酸
塩、メタ珪酸塩を主成分とし、界面活性剤が配合されて
なる無機自硬性組成物より形成されるもので、この組成
物を撹拌発泡させたものの中にガラスマットを浸漬する
か、この組成物を撹拌発泡させたものをガラスマット表
面に塗布もしくは噴霧した後、硬化させることにより、
軽量で断熱性に優れる耐熱性ガラスマットが得られるも
のである。
【0010】上記無機自硬性組成物につき更に詳述する
と、その組成としては下記の通りである(なお、%は重
量%を示す)。 珪酸塩 15〜66%、より好ましくは30〜60% カオリン 0〜28%、より好ましくは5〜20% 水溶性マグネシウム塩 0〜1%、より好ましくは0〜0.8% 珪フッ化塩 0〜20%、より好ましくは0〜15% メタ珪酸塩 2〜58%、より好ましくは3〜30% ダイカルシウムシリケート 0〜20%、より好ましくは3〜15% 珪酸カルシウム 0〜10%、より好ましくは0.5〜5% ポートランドセメント 0〜10%、より好ましくは0.5〜5% 界面活性剤 0.1〜2%、より好ましくは0.1〜1% 水 0〜20%、より好ましくは5〜15% この場合、珪酸塩としては珪酸ソーダ、水溶性マグネシ
ウム塩として塩化マグネシウム、珪フッ化塩としては珪
フッ化ソーダ、メタ珪酸塩としてはメタ珪酸ソーダ、ダ
イカルシウムシリケートとしては日本重化学工業株式会
社製JMCパウダー、珪酸カルシウムとしては日本化学
工業株式会社製ケーバインH、界面活性剤としてはラウ
リル硫酸ソーダ等のアニオン系活性剤が好適に用いられ
る。
【0011】図1に示す如き耐熱性ガラスマットは、上
記組成物中にガラスマットを浸漬したり、塗布、噴霧す
る際に組成物を発泡させ、ガラスマットのガラス繊維間
に該組成物を浸入させた状態で該組成物をガラスマット
に被覆し、無機質珪酸塩発泡ポリマーを硬化させること
により得ることができる。この場合、組成物を発泡させ
るには、組成物を十分に撹拌して組成物中に空気を巻き
込んで発泡させることが好適である。なお、この撹拌時
間や撹拌速度は組成物中への空気巻き込み量により相違
するが、通常50〜1000rpmで5〜30分程度の
撹拌が採用される。ここで空気巻き込み量は最終硬化物
の密度が0.2〜0.9g/cm3になるように選定す
る(なお、上記組成物にこのように空気を巻き込まない
で硬化させた場合の密度は通常0.6〜1.4g/cm
3である)。
【0012】上記無機自硬性組成物は自硬性であり、ま
た、発泡組成物は、巻き込まれた空気によりエアボイド
を形成した発泡状態を安定に保ちながら硬化し、ガラス
繊維と密着性良く一体化して耐熱性ガラスマットを形成
する。
【0013】なお、上記(発泡)硬化物のガラスマット
に対する被覆量は、特に制限されないが、ガラスマット
100重量部当り、無機質珪酸塩ポリマーの発泡硬化物
を10〜400重量部とすることが好ましい。この場
合、図1の実施例はガラスマットの内部全体に無機質珪
酸塩ポリマーの発泡硬化物が浸入した例を示したが、こ
の発泡硬化物はガラスマットの表面側にのみ浸入するよ
うに構成してもよい。
【0014】上述した珪酸塩及び/又はメタ珪酸塩を主
成分とし、且つ界面活性剤が配合された無機自硬性組成
物の発泡硬化物は、その耐熱温度が800〜1100℃
で耐熱性、耐火性に優れている上、ガラスとの密着性に
も優れ、高温時にも剥離、崩壊等の現象を発生せず、強
度的にも優れた特性を示すものである。従って、本発明
による耐熱性ガラスマットは、ガラス繊維の軟化点(5
00〜600℃)を超える温度に対しても十分耐え、そ
の耐熱温度は通常700〜1100℃で、耐熱性、耐火
性に優れ、しかも発泡硬化物で被覆しているので軽量で
あり、ガラス繊維の断熱性、吸音性とあいまって耐熱・
耐火用途に好適であり、例えば本発明の耐熱性ガラスマ
ットをアルミサイディングの裏打材として使用すれば、
軽量にして断熱性に優れた木造住宅の防火サイディング
を得ることができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱性ガ
ラスマットは、耐熱性、耐火性に劣るガラスマットの耐
熱性、耐火性を顕著に改良したもので、ガラスマット本
来の断熱性、吸音性とあいまって、耐熱・耐火用途にガ
ラスマットの応用範囲を拡大するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱性ガラスマットの一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 耐熱性ガラスマット 2 ガラス繊維 3 ガラスマット 4 無機質珪酸塩ポリマーの発泡硬化物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−60949(JP,A) 特公 昭29−3778(JP,B1) 実公 昭31−6473(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 25/10 B32B 17/02 D06M 11/79

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維からなるガラスマットを無機
    質発泡硬化物で被覆してなる耐熱性ガラスマットであっ
    て、上記無機質発泡硬化物が、珪酸塩及び/又はメタ珪
    酸塩を主成分とし、且つ界面活性剤が配合された無機自
    硬性組成物の発泡組成物を上記ガラスマット中に浸入さ
    せた状態において硬化させてなり、その密度が0.2〜
    0.9g/cm3であることを特徴とする耐熱性ガラス
    マット。
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