JP3191438B2 - 光学記録方法及び光学記録装置 - Google Patents

光学記録方法及び光学記録装置

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JP3191438B2
JP3191438B2 JP25353792A JP25353792A JP3191438B2 JP 3191438 B2 JP3191438 B2 JP 3191438B2 JP 25353792 A JP25353792 A JP 25353792A JP 25353792 A JP25353792 A JP 25353792A JP 3191438 B2 JP3191438 B2 JP 3191438B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一面に形成され
たフォトレジスト膜に対してレーザ光を照射することに
より、フォトレジスト膜にレーザ光の照射軌跡に応じた
記録パターンを形成(描画)する光学記録方法及び光学
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路やディスプレイ
デバイス(液晶ディスプレイ等)のフォトレソグラフィ
工程において、基板上のフォトレジスト膜にパターンを
焼き付けるための露光方式として、コンタクト方式、近
接方式、プロジェクション方式(縮小投影方式による露
光)が知られている。これらの露光方式においては、そ
の光源として主に高圧水銀灯やキセノンランプが用いら
れている。
【0003】コンタクト方式は、最初、マスクと基板上
のフォトレジスト膜とを離しておき、マスクと基板との
位置を合わせた後、両者を密着させてから光を当てて基
板上のフォトレジスト膜をマスクのパターンに沿って感
光させる方式である。この方式は、露光装置自体が簡単
な構成で済むという利点があるが、マスクがフォトレジ
スト膜によって汚染され、マスクの寿命が短くなるとい
う欠点がある。また、マスクと基板とを位置合わせした
後、実際にマスクとフォトレジスト膜とを密着させる段
階で位置がずれてしまうなどの欠点があり、高精度のパ
ターンを露光することが困難である。
【0004】近接方式は、上記コンタクト方式の欠点を
除いたもので、マスクとフォトレジスト膜とを数μm離
して対面させた位置で位置合わせを行い、そのままの状
態で露光する方式である。この方式の場合、フォトレジ
スト膜によるマスクの汚れはなく、位置合わせ後の位置
ずれの心配もなくなる。しかし、マスクと基板との平行
性が常に保証されていなければならず、その関係から露
光装置の構造が複雑になり、高価になるという欠点があ
る。上記コンタクト方式及び近接方式による露光は、2
次元のパターンを一括で転写することはできるが、特
に、近接方式の場合、3μm以下の線幅を転写できない
という欠点があった。
【0005】プロジェクション方式は、マスクと基板の
間に縮小投影レンズを配し、縮小投影レンズにて縮小・
集光されたマスクの縮小投影像により露光する方式であ
る。この方式では、普通、1/5縮小、1/10縮小を
行うことから、サブミクロンのパターンを形成する場合
において有利であり、最近の高集積化傾向にある半導体
集積回路及びディスプレイデバイスにおいて主流の方式
となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ロジェクション方式においては、15mm角エリア程度
の小面積しか一度に露光できないという問題があった。
また、基板が大型化し、パターンが微細化してくると、
フォトレジスト膜全面を均一に露光することもますます
困難になっていくという問題があった。特に、ディスプ
レイデバイスの分野では、上記プロジェクション方式に
よる露光は、スループットとショット毎のつなぎ目が見
えてしまうという問題もあった。
【0007】即ち、従来の露光方式においては、大面積
の基板上に塗布されたフォトレジスト膜全面に対して均
一に、かつ高速に露光することができないという問題が
あった。
【0008】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、フォトレジスト膜に対
する大面積のパターニングが可能で、かつフォトレジス
ト膜全面にわたって再現性の高い露光ができ、しかも高
速に露光を行うことができる光学記録方法及び光学記録
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続発振して
いるレーザ光Lrを印加記録信号Swに基づいて強度変
調し、この強度変調されたレーザ光Lrを焦点調整のさ
れる対物レンズ3にて集光させて直交XY軸平面上に置
かれた被記録体2に照射することにより、上記被記録体
2に記録パターンを描画する光学記録方法において、
ず、連続発振しているレーザ光を光出力安定化手段にて
その光出力が一定となるように制御し、その後上記強度
変調を行う。一方、X−Yステージは、Y軸方向にステ
ップ送りを行って、上記被記録媒体2中、上記対物レン
ズ3の視野内幅で決定される短冊状の露光領域Znを順
次選定し、次いで上記強度変調されたレーザ光LrをY
軸方向に一定のスキャン幅で偏向すると共に、X軸方向
に連続送りを行って上記選定された露光領域Znに記録
パターンを描画し、これらY軸方向へのステップ送りと
X軸方向への連続送りをそれぞれ繰り返して、被記録体
2に記録パターンを描画する。
【0010】また、本発明は、レーザ光Lrを連続発振
するレーザ光源11からの上記レーザ光Lrを光変調器
13にて強度変調し、この強度変調されたレーザ光Lr
を対物レンズ3にて集光させて直交XY軸平面上に置か
れた被記録体2に照射することにより、上記被記録体2
に記録パターンを描画する光学記録装置において、上記
光変調器13からのレーザ光LrをX軸方向に掃引する
光偏向器15と、上記対物レンズ3の上記被記録媒体2
に対する焦点調整を行うフォーカスサーボ機構46と、
上記被記録媒体2をX軸方向に連続送りする第1の移送
手段(5,7,9)と、上記被記録媒体2をY軸方向に
ステップ送りする第2の移送手段(6,8,10)とを
具備して構成する。
【0011】この場合、例えば上記光変調器13を、印
加記録信号Swにて変調された超音波UP1 に基づいて
レーザ光Lrを強度変調する音響光学変調器(AOM)
にて構成する。また、上記レーザ光源11と上記光変調
器13との間に、光出力安定化手段を配して構成する。
この光出力安定化手段は、印加信号電界Vに基づいて上
記レーザ光Lrを強度変調する電気光学変調器(EO
M)と、上記レーザ光Lrの一部を検出し、上記レーザ
光Lrの光出力が一定となるように上記電気光学変調器
(EOM)を制御するフィードバック系22とで構成す
る。
【0012】また、上記光偏向器15を、多面体ミラー
にて構成する。そして、上記光変調器13と上記光偏向
器15との間に、上記レーザ光LrをX軸方向に微小角
偏向させて、レーザ光Lrのスキャン方向を補正する補
正手段14を配して構成する。この補正手段14として
は、音響光学偏向器(AOD)にて構成することができ
る。
【0013】
【作用】本発明に係る光学記録方法においては、例え
ば、直交XY軸平面上に置かれた被記録体2が、Y軸方
向にステップ送りされて、上記被記録媒体2中、上記対
物レンズ3の視野内幅で決定される短冊状の露光領域Z
nが選定される。その後、レーザ光源11から出射され
たレーザ光Lrが、例えば光変調器13にて、その印加
記録信号Swに基づいて強度変調され、更にY軸方向に
一定のスキャン幅で偏向されて被記録媒体2に照射され
る。このとき、被記録媒体2がX軸方向に連続送りされ
ることから、レーザ光Lrがその選定された露光領域Z
n内において高速にラスタスキャンされる。
【0014】X方向への連続送りが一旦終了すると、今
度は、被記録媒体2がY軸方向にステップ送りされて、
次の露光領域Zn+1 が選定される。その後は、上記と同
様に強度変調されたレーザ光LrがY軸方向に偏向され
ると共に、被記録媒体2がX軸方向に連続送りされて、
選定された露光領域Zn+1 内においてレーザ光Lrが高
速にラスタスキャンされる。上記一連の動作が順次繰り
返されて、被記録媒体2全面がレーザ光により均一に露
光される。
【0015】次に、本発明の光学記録装置においては、
例えば、直交XY軸平面上に置かれた被記録体2が、第
2の移送手段(6,8,10)によって、Y軸方向にス
テップ送りされて、上記被記録媒体2中、上記対物レン
ズ3の視野内幅で決定される短冊状の露光領域Znが選
定される。
【0016】その後、レーザ光源11から出射されたレ
ーザ光Lrが、光出力安定化手段において、その光出力
が一定となるように制御される。即ち、レーザ光源11
からのレーザ光Lrは、電気光学変調器(EOM)にお
いて、この電気光学変調器(EOM)に供給される信号
電界Vに基づいて強度変調され、レーザ光Lrは、供給
される信号電界Vに応じてそのビーム径が一定となるよ
うに整形される。
【0017】このとき、温度変化やバイアス電位の変動
によって、電気光学変調器(EOM)の動作点が容易に
変動することになるが、本発明に係る光学記録装置にお
いては、フィードバック系22によって、レーザ光Lr
の一部を検出して、レーザ光Lrの光出力(光量)が一
定となるように上記電気光学変調器(EOM)をフィー
ドバック制御するため、この電気光学変調器(EOM)
を透過するレーザ光Lrの光出力は安定化する。しか
も、レーザ光Lrに含まれているノイズ、特に、フィー
ドバックの帯域内における高周波ノイズが低減される。
【0018】従って、電気光学変調器(EOM)から
は、ノイズ及び光量変動の少ない良質の連続光が出力さ
れる。
【0019】そして、この電気光学変調器(EOM)を
透過したレーザ光Lrは、後段の光変調器13におい
て、この光変調器13に供給される記録信号Swに基づ
いて強度変調される。この光変調器3を音響光学変調器
(AOM)にて構成した場合、記録信号Swによって変
調された超音波UP1 が上記音響光学変調器(AOM)
に供給されることになる。この場合、原理的に上記電気
光学変調器(EOM)のような動作点変動はない。ま
た、フィードバック制御を行わないため、どのようなデ
ューティの信号や低周波の信号に対しても安定に強度変
調される。
【0020】その後、上記光変調器13を透過したレー
ザ光Lrは、後段の光偏向器15にてY軸方向に一定の
スキャン幅で偏向され、その偏向を受けたレーザ光Lr
は、対物レンズ3を介して被記録媒体2に照射される。
このとき、フォーカスサーボ機構46によって、対物レ
ンズ3の被記録媒体2に対する焦点調整が同時に行われ
る。また、このレーザ光Lrの被記録媒体2への照射
時、第1の移送手段(5,7,9)によって被記録媒体
2がX軸方向に連続送りされる。従って、光偏向器15
にて偏向されたレーザ光Lrは、一定のスキャン幅、正
確には、対物レンズ3の視野内幅で決定される短冊状の
露光領域Zn内をラスタスキャンしながら、光変調器1
3に供給された記録信号Swに応じた記録パターンを描
画して行くことになる。
【0021】この場合、光偏向器15によって、レーザ
光LrがY軸に平行に掃引されたとしても、被記録媒体
2が、第1の移送手段(5,7,9)によって、X軸方
向に連続送りされていることから、例えばレーザ光Lr
で線を描いた場合、X軸方向にわずかに流れて、Y軸方
向に対し、ある傾斜角θをもって斜めに線を描くことに
なる。しかし、本発明に係る光学記録装置では、光変調
器13と光偏向器15との間に、レーザ光LrをX軸方
向に微小角偏向させて、レーザ光Lrのスキャン方向を
補正する補正手段14(AOD)を配しているため、補
正手段14に印加する超音波UP2 を適宜制御すること
により、レーザ光LrをY軸に平行に走査させることが
できる。
【0022】第1の移送手段(5,7,9)によるX軸
方向への連続送りが終了すると、第2の移送手段(6,
8,10)によるステップ送りによって、次の露光領域
n+1 が選定され、その後は上記と同様に、レーザ光源
11から出射されたレーザ光Lrを光出力安定化手段で
その光出力を一定にし、光変調器13にて記録信号Sw
に応じた強度変調を行い、光偏向器15にてY軸方向に
掃引し、更に補正手段14にて、レーザ光LrをY軸に
平行に掃引されるように補正することにより、その選定
された露光領域Zn+1 内において、レーザ光Lrがラス
タスキャンされて、この露光領域Zn+1 内でのレーザ光
Lrによる均一な露光が高速に行われ、記録信号Swに
応じた記録パターンが描画される。
【0023】そして、上記一連の動作を順次繰り返すこ
とにより、被記録媒体2全面に対して、レーザ光Lrに
よる露光(記録パターンの描画)を均一に、かつ高速に
行うことが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る光学記録装置を、例えば
液晶ディスプレイの配線形成のための露光装置に適用し
た場合の実施例(以下、単に実施例に係る露光装置と記
す)を図1〜図3を参照しながら説明する。
【0025】この実施例に係る露光装置は、図1に示す
ように、例えば長方形状のガラス基板1上に塗布された
フォトレジスト膜2に対して露光を行う装置であり、連
続発振しているレーザ光Lrを印加記録信号に基づいて
強度変調し、この強度変調されたレーザ光Lrを対物レ
ンズ3にて集光させてフォトレジスト膜2に記録パター
ンを描画するものである。
【0026】ここで、上記ガラス基板1は、X−Yステ
ージ4のステージプレートに真空吸着されている。この
X−Yステージ4は、図示しない静圧空気軸受けによっ
て保持され、それぞれリニアモータ5及び6にてX軸及
びY軸方向に移動するように構成されている。また、X
−Yステージ4には、そのX軸及びY軸方向に、それぞ
れ高分解能のレーザスケール7及び8が装着されてお
り、これらレーザスケール7及び8からそれぞれ1/1
00又は5/100μm毎の位置信号Sx及びSyが得
られる。
【0027】そして、各レーザスケール7及び8からの
位置信号Sx及びSyは、それぞれ連続送りサーボ制御
回路9とステップ送りサーボ制御回路10に供給され
る。連続送りサーボ制御回路9は、対応するレーザスケ
ール7からの位置信号Sxに基づいてX軸リニアモータ
5に駆動信号Sdxを供給し、X−Yステージ4をX軸
方向に一定の移送速度にて連続送りする。ステップ送り
サーボ制御回路10は、対応するレーザスケール8から
の位置信号Syに基づいてY軸リニアモータ6に駆動信
号Sdyを供給し、X−Yステージ4をY軸方向に一定
の移送幅でステップ送りする。
【0028】この露光装置の光学的な構成は、基本的に
は、気体を増幅媒質とするガスレーザ光源11と、この
ガスレーザ光源11から出射されたレーザ光Lrを、入
力される信号電界に応じて強度変調する横型電気光学変
調器(Erectro Optic Modulator ;以下、単にEOMと
記す)12と、記録信号Swにて変調された超音波US
1 に基づいて、上記EOM12からのレーザ光Lrを強
度変調する音響光学変調器(Acousto Optic Modulator
;以下、単にAOMと記す)13と、このAOM13
にて強度変調されたレーザ光Lrを、高速でX軸方向に
微小角偏向する音響光学偏向器(Acousto Optic Deflec
tor ;以下、単にAODと記す)14と、このAOD1
4を透過したレーザ光Lrを、Y軸方向に掃引する多面
体ミラー15と、掃引されたレーザ光Lrを、対物レン
ズ3に導くダイクロイックミラー16とから構成されて
いる。
【0029】ここで、レーザ光Lrとしては、フォトレ
ジスト膜2の感光材料がポジ型の場合、一般に、青色か
ら紫外領域の波長をもつ連続発振のガスレーザが用いら
れる。具体的には、波長458nmのArレーザ、波長
442nmのHe−Cdレーザ、波長410nmのKr
レーザあるいは波長360nmのUV−Arレーザが使
用される。また、これらのガスレーザは、ブリュースタ
ー窓により直線偏光のレーザ光Lrとして出射される。
【0030】EOM12は、例えばADPやKDPの結
晶で構成されており、このEOM12の電極間に可変直
流電源17のみが接続されている。通常、この可変直流
電源17からは、一定レベルの直流電圧Vが出力され
る。そして、EOM12に入射された直線偏光のレーザ
光Lr、特に媒質中における2つの直交偏光成分間の光
学的位相差Δφが、上記可変直流電源17からの直流電
圧Vの供給によって制御され、この制御により、レーザ
光Lrの偏光状態が変化する。
【0031】このEOM12を透過したレーザ光Lr
は、楕円偏光となるため、後段の1/4波長板及び検光
子からなるアナライザ18にて強度変調光に変換され
る。即ち、EOM12から出力された楕円偏光のレーザ
光Lrは、まず、1/4波長板にて直線偏光のレーザ光
Lrに戻されるが、入射光に比べて電気ベクトルの振動
面が直流電圧Vに比例した角度Δφ/2だけ回転してい
るため、次に検光子によって強度変調光に変換される。
この場合、上記EOM12から出力されたレーザ光Lr
は、図2で示す特性曲線sin2(V) に比例した光出
力(光量)となる。
【0032】そして、本実施例においては、EOM12
の後段(正確には、アナライザ18の後段)にハーフミ
ラー又はビームスプリッタ(以下、ハーフミラー等と記
す)19を配置することによって、EOM12を透過し
たレーザ光Lrを2つに分け、この2つに分岐された光
路中、EOM12の透過光路に延長した第1の光路上に
光検出器20を配置し、その後段に電圧制御回路21を
接続する。そして、この電圧制御回路21と上記可変直
流電源17とを接続する。即ち、EOM12、光検出器
20、電圧制御回路21及び可変直流電源17にて1つ
のフィードバック系22が構成される。光検出器20
は、EOM12を透過したレーザ光Lrの光出力を信号
電流(検出信号)Siに変換するもので、例えばフォト
ダイオードにて構成することができる。
【0033】電圧制御回路21は、例えば図3に示すよ
うに、光検出器20からの検出信号Siを電圧変換する
プリアンプ31と、このプリアンプ31からの電圧信号
Viとリファレンス電圧Vrとの差をとる差分アンプ3
2と、この差分アンプ32からの差信号Δvを所定のゲ
インにて増幅するドライブアンプ33とから構成されて
いる。ここで、上記リファレンス電圧Vrは、所望する
光出力(光量)対応した電圧に設定されている。また、
可変直流電源17は、基準電圧源34と、この基準電圧
源34からの基準電圧Vbとドライブアンプ33からの
増幅差信号ΔVとを加算する加算器35とで構成されて
いる。
【0034】このフィードバック系22の動作を説明す
ると、まず、EOM12を透過したレーザ光Lrの一部
がハーフミラー等19を介して光検出器20に入射され
る。この光検出器20からは、入射されたレーザ光Lr
の光量に応じた信号電流(検出信号)Siが出力され
る。光検出器20からの検知信号Siは、後段のプリア
ンプ31にて検出信号Siが電圧変換され、検出信号S
iの電流レベルに応じた電圧レベルを有する電圧信号V
iとして出力される。
【0035】そして、次段の差分アンプ32から上記電
圧信号Viとリファレンス電圧Vrとのレベル差を示す
差信号Δvが出力される。電圧信号Viのレベルがリフ
ァレンス電圧Vrのレベルよりも大きい場合、負レベル
の差信号Δvが出力され、逆に電圧信号Viのレベルが
リファレンス電圧Vrのレベルよりも小さい場合、正レ
ベルの差信号Δvが出力される。
【0036】上記差分アンプ32からの差信号Δvは、
後段のドライブアンプ33において、所定のゲインにて
増幅される。このゲインは、例えば図2の特性図に示す
ように、予め可変直流電源17の基準電圧Vbと対応し
た動作点Pにおける光量を基準として、固定変化量ΔI
におけるポイントAでの位相差Δφaを割り出してお
き、このときの差分アンプ32から出力される差信号Δ
vと上記位相差Δφaに基づいて設定する。
【0037】そして、後段の加算器35にて、上記ドラ
イブアンプ33からの増幅差信号ΔVと、上記基準電圧
源34からの基準電圧Vbとが加算され、この加算電圧
信号VがEOM12の電極間に供給される。即ち、EO
M12を透過したレーザ光Lrの光量がリファレンス電
圧Vrに対応した基準光量となるように基準電圧(EO
M12に印加される電圧V)が変化することになる。従
って、EOM12を透過するレーザ光Lrの光出力(光
量)が、例えば温度変化などによって変動する場合にお
いても、このフィードバック系22によって、その光量
は一定となる。
【0038】一方、ハーフミラー等19によって2つに
分岐された光路中、このハーフミラー等19によって反
射されたレーザ光Lrが通る第2の光路上に、ビーム縮
小レンズ41、AOM13及びビーム拡大レンズ42が
順に配置されている。上記AOM13には、超音波発生
器43が接続されており、この超音波発生器43は、発
生した超音波を、入力端子φ1 に供給される記録信号
(フォトレジスト膜2に描画する記録パターンが電気的
に変換された信号)Swに基づいて変調するものであ
る。この超音波発生器43にて変調された超音波US1
は、AOM13に供給される。
【0039】このAOM13は、例えばTeO2 結晶か
ら構成されており、超音波発生器43からの超音波供給
によりその結晶中に生じた屈折率変化による位相回折格
子を用いて、そのブラッグ回折の1次回折光を信号記録
に使用するものである。回折光の強度は、超音波パワー
で決まり、回折方向はキャリア周波数(超音波周波数)
で決まる。従って、原理的に上記EOM12のようなバ
イアス変動がない。また、最近では、結晶デバイスと発
生回路の改善により、EOM12と同等の変調帯域幅を
得ることができる。しかも、フィードバック制御を行わ
ないため、どのようなデューティの信号や低周波の信号
に対しても安定な光変調を行うことができる。このAO
M13にて強度変調されたレーザ光Lrは、後段のビー
ム拡大レンズ42によって、そのビーム径が復元され
る。
【0040】AOD14にも、上記AOM13に接続さ
れている超音波発生器43と同じ超音波発生器44が接
続されており、この超音波発生器44は、発生した超音
波を、入力端子φ2 に供給される制御信号Scに基づい
て変調するものである。この超音波発生器44にて変調
された超音波UP2 は、AOD14に供給される。
【0041】このAOD14は、例えばTeO2 結晶か
ら構成されており、超音波発生器44からの超音波供給
によりその結晶中に生じた屈折率変化による位相回折格
子を用いて、そのブラッグ回折における1次回折光の回
折角がキャリア周波数にほぼ比例することを利用したも
のである。
【0042】即ち、超音波発生器44から超音波UP2
が供給されることによって、結晶中に超音波振動の進行
波が作られる。このとき、キャリア周波数が低い場合に
は、波長の長い進行波が作られ、キャリア周波数が高い
場合には、波長の短い進行波が作られる。そして、この
AOD14を透過するレーザ光Lrは、結晶中における
超音波振動の進行波と遭遇され、この進行波によって回
折されて偏向を受ける。このとき、進行波の波長が短い
ほど大きな偏向を受けるので、例えば制御信号Scの周
波数を低い周波数から高い周波数へ鋸歯状に掃引するこ
とで、AOD14を透過するレーザ光Lrは進行波によ
って高速に微小角偏向を受けることになる。
【0043】多面体ミラー15は、例えば36面体で、
60000rpmで回転し、対物レンズ3の視野内でレ
ーザ光LrをY軸方向に掃引する。この多面体ミラー1
5で偏向されたレーザ光Lrは、f−θレンズ45で中
間像として結像され、最終的に対物レンズ3によってフ
ォトレジスト膜2上に集光される。この対物レンズ3の
NA(開口数)及び特性により、一度に描画できる記録
幅と最小線幅が決定される。例えば、NAが0.9の対
物レンズではスポットサイズが約0.5μm、記録幅が
約100μmとなる。
【0044】また、対物レンズ3は、フォーカスサーボ
機構46によって、フォトレジスト膜2に対する焦点調
整が行われる。このフォーカスサーボ機構46は、対物
レンズ3をダンパ(図示せず)で吊り、スピーカの磁気
回路と同じようにコイル47で駆動するアクチュエータ
48と、いわゆる離軸法と呼ばれるレーザ光Lfを用い
た誤差検出光学系から構成されている。
【0045】この誤差検出光学系は、図示するように、
上記ガスレーザ光源11から出射されるレーザ光Lrと
は異なる波長で、かつダイクロイックミラー16を透過
する波長のレーザ光Lfを出射するフォーカス用のレー
ザ光源49と、このレーザ光源49からのレーザ光Lf
を対物レンズ3側に入射させ、かつ対物レンズ3を通し
てフォトレジスト膜2上で反射した戻り光を光検出器5
0側に導く光アイソレータ51とから構成されている。
なお、光アイソレータ51は偏光ビームスプリッタ52
と1/4波長板53から構成されている。
【0046】一般に、対物レンズ3によって、レーザ光
Lrを絞ると、その焦点深度が浅くなるため、例えばガ
ラス基板1に反りなどがある場合には、均一に露光する
ことができなくなる。しかし、この実施例においては、
上述したように、フォーカスサーボ機構46を備えてい
るため、その焦点誤差を±0.1μm以下に抑えること
ができ、ガラス基板1に反りなどが生じていても、レー
ザ光Lrによるフォトレジスト膜2に対する露光を均一
に行うことが可能となる。
【0047】次に、上記本実施例に係る露光装置でガラ
ス基板1上のフォトレジスト膜2に対して露光を行う場
合の動作を図4も参照しながら説明する。
【0048】まず、初期状態において、図4A及びBに
示すように、レーザスポットSが、ガラス基板1上の露
光対象領域Z中、図面上、左下コーナ部に位置される
(図4Bにおいて、aで示すポイント参照)。
【0049】その後、レーザ光源11から出射されたレ
ーザ光Lrが、フィードバック系を備えたEOM12に
おいて、その光出力が一定となるように制御される。即
ち、レーザ光源11からのレーザ光Lrは、EOM12
において、このEOM12に供給される直流電圧Vに基
づいて強度変調され、レーザ光Lrは、供給される直流
電圧Vに応じてそのビーム径が一定となるように整形さ
れる。
【0050】このとき、温度変化やバイアス電位の変動
によって、EOM12の動作点が容易に変動することに
なるが、本実施例に係る露光装置においては、フィード
バック系22によって、レーザ光Lrの一部を検出し
て、レーザ光Lrの光出力(光量)が一定となるように
上記EOM12をフィードバック制御するため、このE
OM12を透過するレーザ光Lrの光出力は安定化す
る。しかも、レーザ光Lrに含まれているノイズ、特
に、フィードバックの帯域内における高周波ノイズが低
減される。従って、EOM12からは、ノイズ及び光量
変動の少ない良質の連続光が出力される。
【0051】そして、このEOM12を透過したレーザ
光Lrは、後段のAOM13において、超音波発生器4
3の入力端子φ1 に供給された記録信号Swによって変
調された超音波UP1 に基づいて強度変調される。この
場合、原理的に上記EOM12のような動作点変動はな
い。また、フィードバック制御を行わないため、どのよ
うなデューティの信号や低周波の信号に対しても安定に
強度変調される。
【0052】その後、上記AOM13を透過したレーザ
光Lrは、後段のAOD14にてX軸方向に微小角偏向
される。ところで、上記AOM13とこのAOD14間
には、ハーフミラー又はビームスプリッタ(以下、ハー
フミラー等と記す)54が配されており、上記AOM1
3を透過したレーザ光Lrのうち、ハーフミラー等54
で反射した光成分がAOD14に入射され、上記ハーフ
ミラー等54を透過した光成分がモニタ用の光検出器5
5に入射される。この光検出器55に既知の波形表示手
段を接続することにより、AOM13にて強度変調され
たレーザ光Lrの波形をモニタすることができる。
【0053】上記AOD14を透過したレーザ光Lr
は、ミラー56及び57によって後段の多面体ミラー1
5に導かれ、この多面体ミラー15において、Y軸方向
に一定のスキャン幅で偏向される。この多面体ミラー1
5にて偏向を受けたレーザ光Lrは、f−θレンズ45
及びダイクロイックミラー16を介して対物レンズ3に
導かれ、最終的にこの対物レンズ3にてフォトレジスト
膜2上に集光される。このとき、フォーカスサーボ機構
46によって、対物レンズ3のフォトレジスト膜2に対
する焦点調整が同時に行われる。
【0054】また、このレーザ光Lrのフォトレジスト
膜2への照射時、レーザスケール7、連続送りサーボ制
御回路9及びX軸リニアモータ5からなる連続送り手段
によってガラス基板1がX軸方向に連続送りされる。従
って、多面体ミラー15にて偏向されたレーザ光Lr
は、一定のスキャン幅、正確には、図4A及びBに示す
ように、対物レンズ3の視野内幅で決定される1行目
(n=1)の短冊状の露光領域Z1 内をラスタスキャン
しながら、AOM13の超音波発生器43に供給された
記録信号Swに応じた記録パターンを描画して行くこと
になる。
【0055】この場合、多面体ミラー15によって、レ
ーザ光LrがY軸に平行に掃引されたとしても、ガラス
基板1が、上記連続送り手段によって、X軸方向に連続
送りされていることから、例えばレーザ光Lrで線を描
いた場合、図4Cの二点鎖線による矢印で示すように、
X軸方向にわずかに流れ、Y軸方向に対し、ある傾斜角
θをもって斜めに線を描くことになる。
【0056】しかし、本実施例に係る露光装置では、A
OM13と多面体ミラー15との間に、AOD14を配
し、このAOD14にてレーザ光LrをX軸方向に微小
偏向させて、レーザ光Lrのスキャン方向を補正するよ
うにしているため、AOD14の超音波発生器44に供
給される制御信号Scによって、超音波発生器44から
の超音波UP2 を適宜制御することにより、レーザ光L
rをY軸に平行に走査させることができる。ここで、レ
ーザ光Lrのスポットサイズが例えば0.5μmの場
合、パターンエッジ(つなぎ目)を滑らかにする目的
で、レーザ光Lrの掃引ピッチは、スポットの軌跡が一
部重なるように、例えば0.25μmに選定される。
【0057】上記連続送り手段によるガラス基板1のX
軸方向への連続送りが終了すると、レーザスケール8、
ステップ送りサーボ制御回路10及びY軸リニアモータ
6からなるステップ送り手段によるガラス基板1のステ
ップ送りによって、次の露光領域Z2 が選定される。即
ち、対物レンズ3の視野内幅に相当するステップ送り幅
を上記ステップ送りサーボ制御回路10に登録してお
き、例えば連続送りサーボ制御回路9からの終了信号S
oに基づいて、上記登録されたステップ送り幅分、ガラ
ス基板1をY軸方向にステップ送りする。
【0058】このステップ送りのタイミングは、以下の
ように行われる。即ち、図4Bにおいて、例えばレーザ
スポットSがbのポイント(図4B上、n=1で示す露
光領域Z1 の右上コーナ部)に位置した段階からレーザ
スポットSが帰線する間に、連続送り手段によってガラ
ス基板1が高速に元の位置に戻される。ガラス基板1が
元の位置に戻った段階で再びレーザスポットSはaのポ
イントに位置する。そして、このレーザスポットSがa
の位置に戻った段階で、同時に上記ステップ送り手段に
よってガラス基板1がステップ送りされる。このとき、
レーザスポットSは、cのポイントに位置する。このス
テップ送りによって、2行目(n=2)の露光領域Z2
が選定されたことになる。
【0059】その後は、上記と同様に、レーザ光源11
から出射されたレーザ光Lrをフィードバック系22を
備えたEOM12でその光出力を一定にし、AOM13
にて記録信号Swに応じた光強度変調を行い、多面体ミ
ラー15にてY軸方向に掃引し、更にAOD14にて、
レーザ光LrをY軸に平行に掃引されるように補正する
ことにより、2行目の露光領域Z2 内において、レーザ
光Lrがラスタスキャンされて、この露光領域Z2 内で
のレーザ光Lrによる均一な露光が高速に行われ、記録
信号Swに応じた記録パターンが描画される。
【0060】そして、上記一連の動作を順次繰り返すこ
とにより、ガラス基板1上のフォトレジスト膜における
露光対象領域Z全面に対して、レーザ光Lrによる露光
(記録パターンの描画)を均一に、かつ高速に行うこと
が可能となる。しかも、連続送り手段は、単にガラス基
板1を連続送りをするだけでよいため、信号処理系が簡
単になり、露光工程におけるコストの高価格化を引き起
こすという懸念はない。
【0061】上記露光装置による露光処理によって、フ
ォトレジスト膜2は、その描画された記録パターンに沿
って感光され、その感光された部分が次の現像工程にお
ける現像液にて溶解することになる。従って、その後の
現像処理において、その感光された部分が除去され、フ
ォトレジスト膜2によるマスクが形成される。その後
は、通常のディスプレイ作製工程に基づいて、洗浄処
理、イオン注入処理、拡散処理等が行われることによ
り、ガラス基板1上に配線パターンが形成されたディス
プレイ原盤が作製される。
【0062】このように、本実施例に係る露光装置によ
れば、レーザ光源11から出射されたレーザ光Lrを、
まず、EOM12において、このEOM12に供給され
る直流電圧Vに基づいて強度変調するが、このとき、フ
ィードバック系22によって、レーザ光Lrの光出力
(光量)が一定となるようにEOM12をフィードバッ
ク制御するため、このEOM12を透過するレーザ光L
rの光出力は安定化することになる。
【0063】ところで、上記ガスレーザ光源1からの連
続発振のガスレーザは、放電や電源リップルによるノイ
ズ成分を含み、温度変化や機械的変動によってその発振
パワーが変化する。電流変調が可能な希ガスレーザで
は、電流制御により発振パワーの安定化ができるが高周
波のノイズを低減することができない。しかし、本実施
例においては、上記レーザ光に含まれているノイズ、特
に、フィードバックの帯域内における高周波ノイズが低
減される。このことから、上記EOM2からは、ノイズ
及び光量変動の少ない良質で、かつビーム径が一定とな
った連続光が出力されることになる。
【0064】そして、上記EOM12を透過したレーザ
光Lrは、後段のAOM13において、このAOM13
に供給される超音波(記録信号Swによって変調された
超音波)UP1 に基づいて強度変調される。この場合、
原理的に上記EOM12のような動作点変動はなく、ま
た、フィードバック制御を行わないため、どのようなデ
ューティの信号や低周波の信号に対しても安定に強度変
調される。
【0065】従って、この露光装置によれば、レーザ光
源11の種類及び印加信号の種類に拘らず、フォトレジ
スト膜2に記録パターンを高精度に描画することができ
る。即ち、フィードバック系22によって、EOM12
を透過したレーザ光Lrのノイズリダクション及びパワ
ーコントロールを行うため、きわめて安定な露光が可能
となる。この場合、高価なEOM12に対するオートバ
イアス制御を使用しないため、光学系の作製コスト並び
に露光装置自体の製造コスト等を低廉化することができ
る。
【0066】また、フォトレジスト膜2に対して高感度
であるが、ノイズが多いため使用が困難であったHe−
Cdレーザを上記フィードバック系を備えたEOM12
にて使用可能とすることができ、より高精度の記録パタ
ーンを描画することができる。従って、ファインピッチ
の配線パターンや画素パターンの形成が必要な半導体集
積回路やCCD撮像素子並びにカラー対応の液晶ディス
プレイ等の作製に有利となるほか、高品位のC/Nが要
求される光学式ビデオディスクの原盤を作製する場合な
どにも有利となる。
【0067】また、上記AOM13にて強度変調された
レーザ光Lrを多面体ミラー15にてY軸方向に掃引
し、この掃引と同時にガラス基板1をX軸方向に連続送
りするようにしたので、対物レンズ3の視野内幅で決定
される露光領域内において、レーザ光Lrをラスタスキ
ャンさせることが可能となり、更にAOD14にて記録
パターンの斜行を補正するようにしたので、露光領域内
でのレーザ光Lrによる露光を均一に、かつ高速に行う
ことができる。また、ガラス基板1をY軸方向にステッ
プ送りして、露光領域を順次選定するようにしたので、
X−Yステージ4のスパンを大きくすることにより、従
来の方法では不可能であった大面積の露光が可能とな
る。
【0068】しかも、フォーカスサーボ機構46によっ
て、対物レンズ3の焦点調整を行うようにしたので、大
面積のガラス基板1であっても、全面にわたって均一
で、かつ再現性の高い露光を行うことができる。また、
この露光装置は、レーザ光Lrを用いてフォトレジスト
膜2に記録パターンを描画するため、電子ビームによる
露光と異なり、真空雰囲気中で行う必要がない。
【0069】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学記録方
法によれば、Y軸方向にステップ送りを行って、被記録
媒体中、対物レンズの視野内幅で決定される短冊状の露
光領域を順次選定し、次いで強度変調されたレーザ光を
Y軸方向に一定のスキャン幅で偏向すると共に、X軸方
向に連続送りを行って、上記選定された露光領域に記録
パターンを描画し、これらY軸方向へのステップ送りと
X軸方向への連続送りをそれぞれ繰り返して、被記録体
に記録パターンを描画するようにしたので、フォトレジ
スト膜に対する大面積のパターニングが可能で、かつフ
ォトレジスト膜全面にわたって再現性の高い露光がで
き、しかも高速に露光を行うことができる。
【0070】また、本発明に係る光学記録装置によれ
ば、光変調器からのレーザ光をX軸方向に掃引する光偏
向器と、対物レンズの被記録媒体に対する焦点調整を行
うフォーカスサーボ機構と、被記録媒体をX軸方向に連
続送りする第1の移送手段と、被記録媒体をY軸方向に
ステップ送りする第2の移送手段とを具備するようにし
たので、フォトレジスト膜に対する大面積のパターニン
グが可能で、かつフォトレジスト膜全面にわたって再現
性の高い露光ができ、しかも高速に露光を行うことがで
きる。さらに、連続発振しているレーザ光を光出力安定
化手段にてその光出力が一定となるように制御している
ので、きわめて安定な露光が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学記録装置を液晶ディスプレイ
の配線形成のための露光装置に適用した場合の実施例
(以下、単に実施例に係る露光装置と記す)を示す構成
図である。
【図2】本実施例に係る露光装置に使用されるEOMの
入力−出力特性を示す特性図である。
【図3】本実施例に係る露光装置に具備されるフィード
バック系の構成を示すブロック線図である。
【図4】同図Aは、本実施例に係る露光装置でガラス基
板に露光する場合の動作を示す説明図であり、同図Bは
その一部拡大図であり、同図Cはレーザスポットの掃引
方向を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 フォトレジスト膜 3 対物レンズ 4 X−Yステージ 5 X軸リニアモータ 6 Y軸リニアモータ 7,8 レーザスケール 9 連続送りサーボ制御回路 10 ステップ送りサーボ制御回路 11 レーザ光源 12 EOM 13 AOM 14 AOD 15 多面体ミラー 16 ダイクロイックミラー 17 可変直流電源 18 アナライザー 19,54 ハーフミラー等 20,50,55 光検出器 21 電圧制御回路 22 フィードバック系 43,44 超音波発生器 46 フォーカスサーボ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−2590(JP,A) 特開 昭63−129620(JP,A) 特開 昭62−179725(JP,A) 特開 昭63−260024(JP,A) 特開 昭62−201414(JP,A) 特開 平4−10614(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 H01S 3/101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続発振しているレーザ光を印加記録信
    号に基づいて強度変調し、この強度変調されたレーザ光
    焦点調整のされる対物レンズにて集光させて直交XY
    軸平面上に置かれた被記録体に照射することにより、上
    記被記録体に記録パターンを描画する光学記録方法にお
    いて、まず、連続発振しているレーザ光を光出力安定化手段に
    てその光出力が一定となるように制御し、その後上記強
    度変調を行い、 一方、X−Yステージは、 Y軸方向にステップ送りを行
    って、上記被記録媒体中、上記対物レンズの視野内幅で
    決定される短冊状の露光領域を順次選定し、次いで上記
    強度変調されたレーザ光をY軸方向に一定のスキャン幅
    で偏向すると共に、X軸方向に連続送りを行って上記選
    定された露光領域に記録パターンを描画し、これらY軸
    方向へのステップ送りとX軸方向への連続送りをそれぞ
    れ繰り返して、上記被記録体に記録パターンを描画する
    ことを特徴とする光学記録方法。
  2. 【請求項2】 レーザ光を連続発振するレーザ光源から
    の上記レーザ光を光変調器にて強度変調し、この強度変
    調されたレーザ光を対物レンズにて集光させて直交XY
    軸平面上に置かれた被記録体に照射することにより、上
    記被記録体に記録パターンを描画する光学記録装置にお
    いて、印加信号電界に基づいて上記レーザ光を強度変調する電
    気光学変調器と、 上記レーザ光の一部を検出し、上記レーザ光の光出力が
    一定となるように上記電気光学変調器を制御するフィー
    ドバック系よりなる光出力安定化手段と、 上記光変調器からのレーザ光をY軸方向に掃引する光偏
    向器と、 上記対物レンズの上記被記録媒体に対する焦点調整を行
    うフォーカスサーボ機構と、 上記被記録媒体をX軸方向に連続送りする第1の移送手
    段と、 上記被記録媒体をY軸方向にステップ送りする第2の移
    送手段とを有することを特徴とする光学記録装置。
  3. 【請求項3】 上記光変調器が、印加記録信号にて変調
    された超音波に基づいてレーザ光を強度変調する音響光
    学変調器にて構成されていることを特徴とする請求項2
    記載の光学記録装置。
  4. 【請求項4】 上記光出力安定化手段は、上記レーザ光
    源と上記光変調器との間に配されていることを特徴とす
    る請求項2又は3記載の光学記録装置。
  5. 【請求項5】 上記光変調器と上記光偏向器との間に、
    上記レーザ光をX軸方向に微小偏向させて、レーザ光の
    スキャン方向を補正する補正手段が配されていることを
    特徴とする請求項2〜4のいずれか1記載の光学記録装
    置。
  6. 【請求項6】 上記補正手段が音響光学偏向器にて構成
    されていることを特徴とする請求項5記載の光学記録装
    置。
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