JP3190795B2 - 圧延機の制御方法及びその装置 - Google Patents
圧延機の制御方法及びその装置Info
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Description
その装置に係り,詳しくはロールギャップ指令に基づい
て圧延機の油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を
行う圧延機の制御方法及びその装置に関するものであ
る。
Oの概略構成を示す。図6において,ロールギャップ指
令ΔSは加算器1を通り,比例積分制御器2に入力され
る。ここで,適切な比例,積分の定数が与えられてサー
ボアンプ3への出力が演算される。サーボアンプ3はサ
ーボ弁4へ指令を与え,シリンダ5の位置が制御され
る。シリンダ5の位置はウエッジ6の位置の変更とな
り,ウエッジ6によりロールギャップが変化する。シリ
ンダ5の位置は,シリンダ位置検出器7により検出さ
れ,アンプ8を介して加算器1にフィードバックされ
る。このようにして,従来はロールギャップ指令に基づ
き,圧延機の油圧圧下系に含まれるシリンダ5の位置制
御を行っていた。
圧延機の制御装置Oでは,ロールギャップ指令ΔSの周
波数が低い領域(0〜2Hz程度)においては,加算器
1からアンプ8に至るフィードバック系により十分な追
従性が得られる。例えば,ロールギャップ指令ΔSとし
て3μmの指令値を与えれば,シリンダ5は3μmだけ
移動する。しかし,更に周波数の高い領域(2Hz程度
以上)になれば,上記フィードバック制御系は応答遅れ
を生じる。このため,例えばロールギャップ指令ΔSの
値が3μmであるのに,シリンダ5は2μmしか移動し
ない。その結果,良好な圧延性能が得られないことがあ
る。本発明は,上記事情に鑑みてなされたものであり,
その目的とするところは,高い周波数領域においても指
令値通りに作動し,良好な板圧精度を確保することがで
きる圧延機の制御方法及びその装置を提供することであ
る。
に,本発明は,ロールギャップ指令に基づいて圧延機の
油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を行う圧延機
の制御方法において,上記シリンダの現在位置を検出し
てその時間変化を周波数に変換し,上記変換された周波
数を予めメモリに記憶された上記油圧圧下系の周波数特
性に適用することにより,該周波数に対応するゲインを
演算し,上記演算されたゲインの逆数を上記ロールギャ
ップ指令に乗じてなることを特徴とする圧延機の制御方
法として構成されている。また,ロールキャップ指令に
基づいて圧延機の油圧圧下系に含まれるシリンダの位置
制御を行う圧延機の制御装置において,上記シリンダの
現在位置を検出する検出手段と,上記検出されたシリン
ダの現在位置の時間変化を周波数に変換する変換手段
と,上記油圧圧下系の周波数特性を予め記憶しておく記
憶手段と,上記変換された周波数を上記予め記憶された
油圧圧下系の周波数特性に適用することにより,該周波
数に対応するゲインを演算する演算手段と,上記演算さ
れたゲインの逆数を上記ロールギャップ指令に乗算する
乗算手段とを具備してなることを特徴とする圧延機の制
御装置である。
て圧延機の油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を
行うに際し,上記シリンダの現在位置が検出されてその
時間変化が周波数に変換される。上記変換された周波数
が予めメモリに記憶された上記油圧圧下系の周波数特性
に適応されることにより,該周波数に対応するゲインが
演算される。上記演算されたゲインの逆数が上記ロール
ギャプ指令に乗算される。従って,高周波領域において
も指令値通りにシリンダが作動することとなり,板厚精
度が向上する。その結果,良好な圧延性能を得ることが
できる。
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係る圧延機の制御方法の
概略フローを示す図,図2は上記制御方法を適用可能な
装置O′の概略構成を示すブロック線図,図3は油圧圧
下系の周波数特性を示す説明図,図4は周波数の選択方
法を示す説明図,図5はゲインの補正方法を示す説明図
である。尚,前記図6に示した従来の圧延機の制御装置
の一例Oにおける概略構成を示すブロック線図と共通す
る要素には,同一符号を使用した。
制御方法は,ロールギャップ指令ΔSに基づいて圧延機
の油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を行う点で
従来例と同様である。しかし,本実施例では,上記シリ
ンダの現在位置に相当するロールギャップ現在値ΔSA
を検出して(S1),その時間変化を周波数fに変換し
(S2),上記変換された周波数fを予めメモリ(不図
示)に記憶された上記油圧圧下系の周波数特性に相当す
る特性曲線に適用することにより,周波数fに対応する
ゲインBを演算し(S3),上記演算されたゲインBの
逆数である制御ゲインAを上記ロールギャップ指令ΔS
に乗じる(S4)ように構成されている点で従来例と異
なる。図2は本方法を適用可能な装置の一例O′を示
す。同図中,加算器1からアンプ8に至るまでのフィー
ドバック系は従来例と全く同様であるが,ここではこれ
に加えて制御ゲインの演算器9と乗算器10とを具備し
ている。以下,この装置O′の動作について説明する
が,従来例と同様の構成要素については,既述の通りで
あるので,その説明は割愛する。先ず,制御ゲインの演
算器9により,アンプ8の出力であるロールギャップ現
在値ΔSAに基づき,ロールギャップ指令ΔSに対する
適切な制御ゲインAを演算し,この制御ゲインAを乗算
器10によりロールギャップ指令ΔSに乗算することに
より,新たなロールギャップ指令となす。
ついて,更に詳しく説明する。演算器9内では先ず,ロ
ールギャップ現在値ΔSAを入力回路9a が受信する。
そして,周波数演算回路9b によりシリンダ5の時間変
化に対応する周波数fを導出する。周波数演算回路9b
としては,例えば周波数分析器が用いられる。そして,
ここに導出された周波数fは制御ゲインAを演算するゲ
イン演算回路9 d に入力される。ゲイン演算回路9d で
は,メモリ9c に前もって登録された制御系の周波数特
性曲線を用いて周波数fに対応するゲインBを求める。
図3はこの周波数特性曲線の一例であるが,同図によれ
ば,例えば周波数がf1 の時,ゲインB1 が選択され
る。この選択されたゲインの逆数である制御ゲインAが
乗算器10に出力され,ロールギャップ指令ΔSに乗算
される。即ち,ロールギャップ指令ΔSに前もって制御
系の逆特性を与えることにより,その指令値によるシリ
ンダの動作遅れを補償することができる。よって,制御
系が約2Hz以上の高い周波数となった場合でも,指令
値通りにシリンダは作動し,板厚精度を向上させること
ができる。その結果,良好な圧延性能を得ることができ
る。
が理想的な波形ではないため,検出されたロールギャッ
プ現在値ΔSAは図4(a)に示すように色々な周波数
成分が重畳された波形になっている。従って,その値Δ
SAを周波数分析すれば同図(b)のようになるが,こ
こでは最も振幅の大きい周波数を選択することとする。
これは板厚変動を小さくする手順として最も大きい板厚
変動が問題となるからである。即ち,図4(b)に示す
ように,最初は周波数f2 の振幅が大きいので,その周
波数f2 を選択する。次に,図4(c)に示すように,
周波数f2 は既に選択されたため,ここではなくなって
いる。従って,残っているものの中から最も周波数が大
きいf4 を次に選択する。以下同様に周波数fi の選択
を順次行い,その都度ゲインBi を求める。そのフロー
を図4(d)に示した。 また周波数が高くなるほどゲインが急速に大きくなる
ため,例えば図5に示すように,周波数f=10Hzで
あたりでゲインを固定することとする。これは,10H
z以上の周波数では機械的に十分対応できないと考えら
れるからである。ただし,実際の周波数は約2Hz〜約
6Hzの範囲であり,特に問題とはならない。
装置は上記したように構成されているため,ロールギャ
ップ指令に前もって制御系の逆特性を与えることによ
り,その指令値によるシリンダの動作遅れを補償するこ
とができる。よって,制御系が約2Hz以上の高い周波
数となった場合でも,指令値通りにシリンダは作動し,
板厚精度を向上させることができる。その結果,良好な
圧延性能を得ることができる。
概略フローを示す図。
成を示すブロック線図。
略構成を示すブロック線図。
Claims (2)
- 【請求項1】 ロールギャップ指令に基づいて圧延機の
油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を行う圧延機
の制御方法において,上記シリンダの現在位置を検出し
てその時間変化を周波数に変換し,上記変換された周波
数を予めメモリに記憶された上記油圧圧下系の周波数特
性に適用することにより,該周波数に対応するゲインを
演算し,上記演算されたゲインの逆数を上記ロールギャ
ップ指令に乗じてなることを特徴とする圧延機の制御方
法。 - 【請求項2】 ロールキャップ指令に基づいて圧延機の
油圧圧下系に含まれるシリンダの位置制御を行う圧延機
の制御装置において,上記シリンダの現在位置を検出す
る検出手段と,上記検出されたシリンダの現在位置の時
間変化を周波数に変換する変換手段と,上記油圧圧下系
の周波数特性を予め記憶しておく記憶手段と,上記変換
された周波数を上記予め記憶された油圧圧下系の周波数
特性に適用することにより,該周波数に対応するゲイン
を演算する演算手段と,上記演算されたゲインの逆数を
上記ロールギャップ指令に乗算する乗算手段とを具備し
てなることを特徴とする圧延機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30206294A JP3190795B2 (ja) | 1994-12-06 | 1994-12-06 | 圧延機の制御方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30206294A JP3190795B2 (ja) | 1994-12-06 | 1994-12-06 | 圧延機の制御方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08155523A JPH08155523A (ja) | 1996-06-18 |
JP3190795B2 true JP3190795B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=17904461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30206294A Expired - Lifetime JP3190795B2 (ja) | 1994-12-06 | 1994-12-06 | 圧延機の制御方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3190795B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5465045B2 (ja) * | 2010-03-08 | 2014-04-09 | 株式会社日立製作所 | 油圧圧下制御装置、油圧圧下制御装置の調整方法及び制御プログラム |
CN106020127B (zh) * | 2016-07-29 | 2018-10-19 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种用于输送台车的高速滚床控制系统及其控制方法 |
-
1994
- 1994-12-06 JP JP30206294A patent/JP3190795B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08155523A (ja) | 1996-06-18 |
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