JP3190383U - 光を取り入れやすくなる切替レースカーテン - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で目的とするフレキシブルに採光性を変化させながらも、断熱性、紫外線遮蔽性、遮像性、保温性の維持が可能となる、新規な構造のレースカーテンを提供する。
【解決手段】高さ方向の上端部分に取付部12を備え、高さ方向の下端部分に裾部14を備えたレースカーテン10において、左右の中央部よりも左側または右側に偏倚した位置を境界16として左側に至る領域を左側幕部17、右側に至る領域を右側幕部19とし、その境界16部分で前記取付部12から裾部14に至るまでを継ぎ合わせる。左側幕部17と右側幕部19のうち、面積の小さい幕部18は面積の大きい幕部20より採光性のある生地を使用し、面積の大きい幕部20は、単独でも指定巾w(建物窓部を覆ったり、室内の空間を仕切るのに必要な顧客の指定する巾)を充足しており、その指定巾wを超えて面積の小さい幕部18を継ぎ合わせる。
【選択図】図1
【解決手段】高さ方向の上端部分に取付部12を備え、高さ方向の下端部分に裾部14を備えたレースカーテン10において、左右の中央部よりも左側または右側に偏倚した位置を境界16として左側に至る領域を左側幕部17、右側に至る領域を右側幕部19とし、その境界16部分で前記取付部12から裾部14に至るまでを継ぎ合わせる。左側幕部17と右側幕部19のうち、面積の小さい幕部18は面積の大きい幕部20より採光性のある生地を使用し、面積の大きい幕部20は、単独でも指定巾w(建物窓部を覆ったり、室内の空間を仕切るのに必要な顧客の指定する巾)を充足しており、その指定巾wを超えて面積の小さい幕部18を継ぎ合わせる。
【選択図】図1
Description
本考案は主に建物家屋の部屋内部で使用されるレースカーテンにおいて、断熱性、紫外線遮蔽性、遮像性、保温性を有しながらも、必要によりフレキシブルに採光性を向上させるレースカーテンに関するものである。
一般的にレースカーテンは薄地の採光性を有する生地の上部にフック等の取付部分を取付けて、この取付部分を建物窓の上部に取り付けられたレール等に取り付けて窓を覆うように室内の内側に吊るされるようになっている。
近年、東日本大震災をきっかけとしての電力不足や自然エネルギーへの移行意識の高まりによる省エネへの意識向上、オゾン層破壊におる紫外線照射量の増加などにより、レースカーテンにおいてより断熱性や紫外線遮蔽率の高い商品が求められるようになった。それに伴って、レースカーテンの生地の厚みを増したり、より高密度の生地の開発が優先して行われるようになった。
ところが、このような商品はこれまでの採光性を著しく低下させてしまい、晴天の日は問題無く使用できても、薄曇りの日などは昼間でも部屋の中が薄暗くなり、結果的に昼間でも部屋の中の照明を点けるという、省エネとは逆の効果を生んでしまっている。
そこで、上記問題に対処する為に、例えば、特許文献1に記載のカーテンのように、所定の長さと幅の帯片の左右に柔らかいフリル片を取り付けて成る布地を複数枚左右に連接して、開口通風部を形成し、上端部に掛け縁布を取り付け、下端部に連結縁布を取り付けてカーテンを構成することで採光性をアップさせることが考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載のカーテンにおいては、所定の長さと幅の帯片の左右に、柔らかいフリル片を取り付けて成る布地を複数枚左右に連接させることから、製造作業が面倒になるだけでなく、建物窓部を覆うに必要な顧客の指定する巾の決定について一つ一つの帯片と一つ一つのフリル片の幅に左右されてしまい、フレキシブルに対応できない問題がある。
さらに、所定の長さと幅の帯片の左右に柔らかいフリル片を取り付けて成る布地とその隣り合う同じ同形状の布地において、通風性を意識する為に上下あるいは、上中下のみの部分を縫い合せている為、隣り合う布地同士は開口部が大きく、通風性が良くなるものの、室内との熱交換率も高くなり断熱性や保温性を維持しにくくなる可能性がある。
また、上記の形状により、熱や光や空気の透過性の高い帯片やフリル片を使用すれば、それらの透過状態は透過性が高いままであり、一方、熱や光や空気の透過性の低い帯片やフリル片を使用すれば、それらの透過状態は透過性が低いままであり、どちらの場合も一度取り付けたらそれらの透過性は常に一定の状態となってしまい、フレキシブルに対応が出来ない。
本考案は上述のような事情を背景として考えられたもので、簡単な構造で目的とするフレキシブルに採光性を変化させながらも、断熱性、紫外線遮蔽性、遮像性、保温性の維持が可能となる、新規な構造のレースカーテンを提供する事にある。
このような課題を解決する為になされた請求項1の記載の考案は、高さ方向の上端部分に取付部を備え、高さ方向の下端部分に裾部を備えたレースカーテンにおいて、左右の中央部よりも左側または右側に偏倚した位置を境界として左側に至る領域を左側幕部、右側に至る領域を右側幕部とし、その境界部分で前記取付部から裾部に至るまでを継ぎ合わせ、かつ、左側幕部と右側幕部は互いに異なる生地で構成されて、左側幕部と右側幕部のどちらか一方の面積の小さい幕部が面積の大きい幕部よりも採光性のある幕部としたことを特徴とする。
このような本考案のレースカーテンでは、左側幕部と右側幕部において、面積の大きい幕部よりも面積の小さい幕部の方が採光性のある幕部としている為、面積の小さい幕部で採光性を確保しつつ、面積の大きい幕部において断熱性、紫外線遮蔽性、遮像性、保温性が十分に確保される。
特に継ぎ合わせ箇所が1箇所で済むため、製造作業も大幅に簡略化されると同時に建物窓部を覆うに必要な顧客の指定する巾についても、左側幕部と右側幕部を自由に組み合わせる事でフレキシブルに対応が可能となる。
請求項2に記載のレースカーテンにおいては、面積の大きい幕部は、単独でも指定巾を充足しており、その指定巾を超えて面積の小さい幕部が継ぎ合わされている事を特徴としている為、日差しの強い日中には紫外線遮蔽性や断熱性を発揮させる為、また、夜には遮像性や保温性を発揮させる為、面積の小さい幕部を水平方向に寄せて、面積の大きい幕部で窓全体を覆うように使用する事で、面積の大きい幕部の機能性が十分に発揮される。ここで、「指定巾」とは建物窓部を覆ったり、室内の空間を仕切るのに必要な顧客の指定する巾のことをいう。
一方、薄曇りの日など採光性を必要とする場合や窓の外の様子を目視したい場合などには、面積の小さい幕部と反対側の面積の大きい幕部の端を水平方向に寄せて、面積の小さい幕部と面積の大きい幕部で窓を覆う事でフレキシブルに採光性の確保が可能となる。
請求項3に記載のレースカーテンにおいては、左側幕部または右側幕部のうち、面積の小さい幕部の巾寸法:w1と面積の大きい幕部の巾寸法:w2との比:w1/w2は、1/6〜1/3である事を特徴とする。
w1/w2が1/6よりも小さくなる場合には、カーテンにおいて面積の小さい幕部の占める割合が小さくなりすぎて、採光性が十分に確保されにくくなる。一方、w1/w2が1/3よりも大きくなる場合には、カーテンにおいて面積の小さい幕部の占める割合が大きくなりすぎて紫外線遮蔽性や断熱効果が十分に得られなくなると同時に水平方向に左右どちらかに幕部を寄せた場合、指定された巾サイズに対して明らかにオーバーサイズのような生地余り現象が目立つ可能性がある。したがって、本考案の範囲が好適である。
また、請求項4に記載のレースカーテンは、前記左側幕部と右側幕部のうち、面積の大きい幕部と前記面積の小さい幕部との少なくとも一方は、繊維にセラミックスや酸化チタン含有糸を用いて形成されている事を特徴とする。これにより、セラミックスや酸化チタン含有糸の太陽光遮蔽作用により、断熱性や紫外線遮蔽性、保温性が一層向上される。
また、請求項5に記載のレースカーテンは、前記左側幕部と右側幕部のうち、面積の大きい幕部と前記面積の小さい幕部との少なくとも一方において、太陽光が照射される面が、光輝のある糸を用いて形成されている為、光輝のある糸が太陽光を乱反射することで、断熱性や紫外線遮蔽性、遮像性が一層向上される。
本考案によるレースカーテンは、省エネ効果としての断熱性・保温性をアップさせることで、エアコン代の節約などが可能となった近年のレースカーテンが、逆に採光不足により昼間でも照明が必要になるというような矛盾点をこのレースカーテン1枚で解消可能なレースカーテンである。
以下に、本考案を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1には、本考案の一実施形態としてのレースカーテン10が示されている。レースカーテン10は、図示しない建物窓部よりも大きな寸法を有しており、室内の窓部上方に設置されたカーテンレールに吊り下げられることによって、窓部全体を覆うようになっている。
詳細には、レースカーテン10は正面視略矩形状を有しており、その高さ方向(図1で上下)の上端部分が巾方向(図1で左右)の全体にわたって取付部12とされているとともに、下端部分が巾方向の全体にわたって裾部14とされている。
取付部12は、図示しない公知のカーテンフックが巾方向に所定の間隔で複数設けられることにより、カーテンレールに対して取付可能とされている。裾部14は、レースカーテン10の下端部分を折り曲げて縫合されることにより、中間部分に比して厚くされている。
レースカーテン10の水平方向の左右の中央部よりも左側に偏倚した位置には、高さ方向に直線状に延びる境界16が設けられており、この境界16から左の端に至る領域を左側幕部17とし、境界16から右の端に至る領域を右側幕部19とする。この実施形態においては、左側幕部17を面積の小さい幕部18とし、右側幕部19を面積の大きい幕部20としている。
すなわち、面積の大きい幕部20の巾(水平方向寸法)が、面積の小さい幕部18の巾に比して幅広になっている。面積の小さい幕部18の巾:w1と面積の大きい幕部20の巾:w2との比:w1:w2は、好適には1/6〜1/3とされる。図1においては1/3となっている。
面積の小さい幕部18と面積の大きい幕部20は、互いに異なる生地からなり、境界16において、公知のオーバーロック方式等の縫合法等により互いに継ぎ合わされている。
面積の小さい幕部18はポリエステル繊維を主な素材として編成した薄手の経編生地(図5)からなる。この経編生地は室内と対向する面側に経編レースレギュラー糸26と窓部と対向する面側においては、太陽光を反射しやすい光輝のある糸22が編み込まれている。すなわち、面積の小さい幕部18は室内外部から内部への太陽光を積極的に反射するカーテン、いわゆるミラーレースカーテンと同等な機能を有する。
一方、面積の大きい幕部20は前記面積の小さい幕部18と同様にポリエステル繊維を主な素材として編成した経編生地(図4)からなる。この経編生地は室内と対向する面側に経編レースレギュラー糸26と窓部と対向する面側においては、太陽光を反射しやすい光輝のある糸22が編み込まれており、さらには、経編レースレギュラー糸26と光輝のある糸22の間に太陽光遮蔽効果を持つセラミックスや酸化チタン含有糸24を編み込んでいる。すなわち、面積の大きい幕部20は室内外部から内部への太陽光を積極的に反射するカーテン、いわゆるミラーレースカーテンと同等な機能、および太陽光遮蔽することで断熱性と紫外線遮蔽性を一層向上させる断熱レースカーテンと同等な機能を有する。
ここで、図4と図5の比較により、セラミックスや酸化チタン含有糸24を同時に編み込んでいる図4の経編生地の方が織組織または編組織の目が小さく、生地の厚みも厚いことが説明される。
また、図1に示すように、面積の大きい幕部20は、上部取付部12において、単独でも指定巾wを充足しており、その指定巾wを超えて面積の小さい幕部18が継ぎ合わされている。
したがって、日差しの強い日中に断熱性と紫外線遮蔽性を向上させたい場合や夜間の遮像性や保温性を求めたい場合には、図2のように面積の大きい幕部20を指定巾w一杯に広げ、面積の小さい幕部18を左右一方に寄せたたんで使用する事により、断熱性と紫外線遮蔽性を向上させたり、夜間の遮像性や保温性を保持できる。
一方、薄曇りの日など室内に採光性を求める場合には、図3のように面積の小さい幕部18を一杯に広げて、面積の小さい幕部18と水平方向に反対の面積の大きい幕部20の端を面積の小さい幕部18と略同巾を寄せたたみ使用する事で、採光性が確保可能となる。
以上、本考案の一実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本考案は、何ら限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能である。また、そのような実施態様が本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態においては、左側幕部17が面積の小さい幕部18、右側幕部19が面積の大きい幕部20としたが、左側幕部17が面積の大きい幕部、右側幕部19が面積の小さい幕部となる事は可能である。また、面積の小さい幕部18や面積の大きい幕部20における形状や大きさ、構造等の各種態様は、要求される採光性や断熱効果、紫外線効果、遮像性、保温性、製造コスト等に応じて適時に設定変更されるものであり、例示のごとき態様に限定されない。
また、前記実施形態では、レースカーテン10が、建物窓部を覆う幕として採用されていたが、室内乃至屋内の空間等を仕切る幕として利用されても良い。この場合、指定巾wは室内の空間を仕切るのに必要な顧客の指定する巾となる。
10・・・レースカーテン、12・・・取付部、14・・・裾部、16・・・境界、17・・・左側幕部、18・・・面積の小さい幕部、19・・・右側幕部、20・・・面積の大きい幕部、22・・・光輝のある糸、24・・・セラミックスや酸化チタン含有糸、26・・・経編レースレギュラー糸
Claims (5)
- 高さ方向の上端部分に取付部を備え、高さ方向の下端部分に裾部を備えたレースカーテンにおいて、左右の中央部よりも左側または右側に偏倚した位置を境界として左側に至る領域を左側幕部、右側に至る領域を右側幕部とし、その境界部分で前記取付部から裾部に至るまでを継ぎ合わせ、かつ、左側幕部と右側幕部は互いに異なる生地で構成されて、左側幕部と右側幕部のどちらか一方の面積の小さい幕部が面積の大きい幕部よりも採光性のある幕部としたことを特徴とするレースカーテン。
- 前記左側幕部または右側幕部のうち、面積の大きい幕部は、単独でも指定巾を充足しており、その指定巾を超えて面積の小さい幕部が継ぎ合わされている事を特徴とする請求項1に記載のレースカーテン。
- 前記左側幕部または右側幕部のうち、面積の小さい幕部の巾寸法:w1と面積の大きい幕部の巾寸法:w2との比:w1/w2は、1/6〜1/3である事を特徴とする請求項1または2に記載のレースカーテン。
- 前記左側幕部と右側幕部のうち、面積の大きい幕部と前記面積の小さい幕部との少なくとも一方は、繊維にセラミックスや酸化チタン含有糸を用いて形成されている事を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレースカーテン。
- 前記左側幕部と右側幕部のうち、面積の大きい幕部と前記面積の小さい幕部との少なくとも一方において、太陽光が照射される面が、光輝のある糸を用いて形成されている事を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレースカーテン。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3190383U true JP3190383U (ja) | 2014-05-08 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3204532U (ja) * | 2016-03-23 | 2016-06-02 | Dcmホールディングス株式会社 | カーテン |
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JP3204532U (ja) * | 2016-03-23 | 2016-06-02 | Dcmホールディングス株式会社 | カーテン |
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