JP3189981U - 回転工具用ソケット - Google Patents

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Abstract

【課題】回転工具用ソケットからビットを確実に回収できる回転工具用ソケットを提供する。【解決手段】被回転体に係合する係合孔1を一端側に備え、回転工具に着脱可能に取り付けられるビット2を着脱自在に挿通取付可能なビット差込孔5を他端側に備えた回転工具用ソケットにおいて、ビット差込孔5の孔底部に、このビット差込孔5と係合孔1とを連通する連通孔8を設けて、この連通孔8を、係合孔1側からビット押出工具をビット差込孔5内へ挿入案内するための工具案内孔8とし、このビット差込孔5にスライド挿脱自在にビット回収体10を挿通配設して、このビット回収体10を孔底部に配することで工具案内孔8を閉塞し得るように構成する。【選択図】図2

Description

本考案は、回転工具と回転工具用ソケットとを連結するビットを、回転工具用ソケットから確実に回収できる回転工具用ソケットに関するものである。
従来から、図4,図5に示すような、回転工具に取り付け可能な先端工具部4付のビット2を介して、回転工具に着脱自在に取り付けできるようにした回転工具用ソケットが実施されている。
具体的には、ソケット本体30の一端側にボルトやナットなどの被回転体に係合する係合孔31が設けられ、ソケット本体30の他端側にビット2を差込み可能なビット差込孔32が設けられている。
また、ソケット本体30には、その軸方向にスライド移動可能な外筒34が設けられると共に、この外筒34を一方向へスライド移動させることで没動可能となるボール33が前記ビット差込孔32内に設けられていて、このボール33が、ビット差込孔32に差し込んだ径小くびれ部3に係止することでビット2を抜止状態にロックでき(ビット2を取り付けでき)、前記外筒34を一方向にスライド移動させてボール33を没動可能にすることでビット差込孔32よりビット2を抜き差しできるように構成されている。図中符号35は外筒34を他方向へスライド付勢してビット2の抜止ロック状態を維持する弾性体である。
この種の回転工具用ソケットは、最近の回転工具の出力向上などに起因してビット差込孔32にビット2が強く押し込まれるような荷重が作用すると、前記ボール33が径小くびれ部2を乗り越えてビット2外周面に食い込んでしまったり(図5参照)、ビットの差込先端部(先端工具部4)がビット差込孔32の孔底部36に食い込んでしまったり、ビット2自体が折損してしまうことがある。そして、ボール33がビット2外周面に食い込んだりビット2の先端工具部4が孔底部36に食い込んでしまうと、ビット2がソケット本体30から抜けなくなってビット2(の先端工具部4)を使用できなくなり、ビット2が折損してしまうと、回転工具用ソケットに新たなビットを取り付けできなくなってしまう(回転工具用ソケットを回転工具に取り付けできなくなってしまう)ので、経済的損失が大きい。
そこで、ビット差込孔32の孔底部36に工具案内孔37を設けて、前記係合孔31側からこの工具差込孔37にピン工具などを挿し込んでビット2を押出しできるようにしたもの(図4,図5参照)も実施されているが、押出しに際して工具が直接ビット2の先端工具部4を押圧するために、この先端工具部4を傷め易く、また、工具案内孔37があることによって、ビット2の先端工具部4がこの工具案内孔37に深く食い込んでしまうことがあり(図5参照)、こうなってしまうとビット2を取り出すことは容易ではなかった。
本考案は、このような従来の回転工具用ソケットの問題点に注目し、これを解決しようとするもので、回転工具用ソケットからビットを確実に且つ簡易に回収できる回転工具用ソケットを提案するものである。
添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。
ボルトやナットなどの被回転体に係合する係合孔1を一端側に備え、回転工具に着脱可能に取り付けられるビット2を差込可能なビット差込孔5を他端側に備えると共に、前記ビット2の径小くびれ部3に係脱自在に係止してビット2を抜止する係止部材7をこのビット差込孔5に設けた回転工具用ソケットにおいて、前記ビット差込孔5の孔底部6に、このビット差込孔5と前記係合孔1とを連通する連通孔8を設けて、この連通孔8を、係合孔1側からビット押出工具9をビット差込孔5内へ挿入案内するための工具案内孔8とし、このビット差込孔5にスライド挿脱自在にビット回収体10を挿通配設して、このビット回収体10で前記工具案内孔8を閉塞し得るように構成したことを特徴とする回転工具用ソケットに係るものである。
また、前記ビット回収体10の挿通基端部に、前記ビット差込孔5に差込まれた前記ビット2の差込先端部を支承可能なビット支承面部12を設けると共に、このビット支承面部12は、その中心部がすり鉢状に窪む形状に形成して、この窪み面部12に、前記ビット2の差込先端部に設けられた先端工具部4を支承し得るように構成したことを特徴とする請求項1記載の回転工具用ソケットに係るものである。
また、前記工具案内孔8の孔径寸法を、前記ビット差込孔5の孔径寸法より径小に設定し、この工具案内孔8の周囲の前記孔底部6に接する当接面部11を、前記ビット回収体10の挿通先端部に設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の回転工具用ソケットに係るものである。
また、前記当接面部11は、ビット回収体10の中心部側に至るほど径が縮小するように傾斜するテーパ面部11に形成したことを特徴とする請求項3記載の回転工具用ソケットに係るものである。
また、前記孔底部6は、前記テーパ面部11が面接可能な傾斜面部6に形成したことを特徴とする請求項4記載の回転工具用ソケットに係るものである。
また、前記ビット回収体10は、その挿通先端部の中心部に前記工具案内孔8に挿入する押圧凸部13を設けて、この工具案内孔8に挿入した押圧凸部13を前記ビット押出工具9により押圧し得るように構成し、この押圧凸部13の周囲に前記当接面部11を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転工具用ソケットに係るものである。
本考案は上述のように構成したから、回転工具の操作によってビットがビット差込孔に強く押し込まれても、ビット回収体によってビットがビット差込孔の孔底に接する位置にまで差し込まれることを阻止でき、従って、係止部材がビットの径小くびれ部を乗り越えてビット外周面に食い込んだり、ビットの先端工具部がビット差込孔の孔底部に食い込んだりしてビットが抜けなくなるような不具合を防止でき、また、ビットが折損することでビット差込孔から抜けなくなっても、工具案内孔に係合孔側からビット押出工具を挿入してビット回収体を押圧することで容易に取り出すことができると共に、ビット押出工具がビット回収体を押圧するので、ビットが先端工具部を有するものであってもこの先端工具部を傷めることがなく、その上、ビット回収体を別部品で構成したため、このビット回収体にビットの先端工具部を傷めにくいような加工を施すことも容易に可能となるなど、極めて実用性に優れた回転工具用ソケットとなる。
また、請求項2記載の考案においては、ビットがビット差込孔に強く押し込まれても、ビットの先端工具部がビット回収体の窪み面部にソフトに接するから、この先端工具部が傷みにくい一層実用性に優れた構成の回転工具用ソケットとなる。
また、請求項3記載の考案においては、ビット差込孔の孔底部でビット回収体を確実にスライド阻止でき、このスライド阻止されたビット回収体で、ビットの先端工具部が孔底部に食い込むことを確実に阻止できる一層実用性に優れた構成の回転工具用ソケットとなる。
また、請求項4記載の考案においては、ビット回収体がビット差込孔内でガジりにくいから、万一ビットが折損しても、ビット回収体をビット差込孔に対してスムーズに押し出すことができる極めて実用性に優れた構成の回転工具用ソケットとなり、更に請求項5記載の考案のように構成すれば、ビット回収体がビット差込孔に対してガジることが確実に防止される一層実用的な構成となる。
また、請求項6記載の考案においては、ビット回収体がビット差込孔内で位置決められてガタつきにくく、且つ工具案内孔に挿入したビット押出工具によってビット回収体を直ちに押圧して押出すことができる一層実用性に優れた構成の回転工具用ソケットとなる。
本実施例を示す、ビット回収体を分離した状態の斜視図である。 本実施例の使用状態を示す側断面図である。 本実施例のビットを回収する様子を示す側断面図である。 従来例の使用状態を示す側断面図である。 従来例の使用状態において、ビットの外周面に係止部材が食い込むと共にビットの先端工具部が工具案内孔に食い込んだ状態を示す側断面図である。
好適と考える本考案の実施形態を、図面に基づいて本考案の作用を示して簡単に説明する。
本考案の回転工具用ソケットは、一端側の係合孔1と他端側のビット差込孔5とをビット差込孔5の孔底部6に設けた連通孔8(工具案内孔8)を介して連通し、この工具案内孔8を、ビット差込孔5にスライド挿脱自在に挿通配設したビット回収体10で閉塞している。
そのため、ビット差込孔5にビット2を差込み、このビット差込孔5に設けた係止部材7を径小くびれ部3に係脱自在に係止することでビット2を抜止すると、ビット2の挿通先端部と前記工具案内孔8との間にはビット回収体10が存することになるので、回転工具の操作によってビット2がビット差込孔5に強く押し込まれても、ビット2の挿通先端部はビット回収体10に阻まれてビット差込孔5の必要以上に深い位置にまで差し込まれることはなく、従って、前記係止部材7が径小くびれ部3を乗り越えてビット2外周面に食い込んだり、ビット2の先端工具部4がビット差込孔5の孔底部6に食い込んだりしてビット2が抜けなくなるような不具合を生じない。
また、ビット2が折損して、ビット2が抜けなくなっても、工具案内孔8に係合孔1側からビット押出工具9を挿入してビット回収体10を押圧することで、ビット差込孔5からビット回収体10と共にビット2を容易に取り出すことができる。
この際、ビット押出工具9が押圧するのは、ビット回収体10であってビット2の挿通先端部ではないから、ビット2が先端工具部4を有するものであっても、この先端工具部4を傷めることがない。
また、ソケット本体14と別部品で構成されたビット回収体10には、ビット2の先端工具部4が当たった際に、この先端工具部4を傷めにくいような加工を施すことが容易にできる。
例えば、このビット回収体10の挿通基端部に、前記ビット差込孔5に差込まれた前記ビット2の差込先端部を支承可能なビット支承面部12を設けると共に、このビット支承面部12は、その中心部がすり鉢状に窪む形状に形成して、この窪み面部12に、前記ビット2の差込先端部に設けられた先端工具部4を支承し得る加工を施すことも容易にでき、このように構成すれば、ビット2がビット差込孔5に強く押し込まれると、ビット2の先端工具部4がビット回収体10のビット支承面部12に支承され、この際、先端工具部4は、平面に接するような場合に比べて窪み面部12にソフトに接することになるので、この先端工具部4が傷みにくい。
また、例えば、前記工具案内孔8の孔径寸法を、前記ビット差込孔5の孔径寸法より径小に設定し、この工具案内孔8の周囲の前記孔底部6に接する当接面部11を、前記ビット回収体10の挿通先端部に設ければ、ビット回収体10の当接面部11がビット差込孔5の孔底部6に接すると、このビット回収体10が工具案内孔8を閉塞した状態で、ビット回収体10の係合孔1側へのスライド移動が阻止されることになる。従って、このスライド阻止されたビット回収体10により、ビット2の先端工具部4が孔底部6に食い込むことが確実に阻止されることになる。
また、例えば、前記当接面部11は、ビット回収体10の中心部側に至るほど径が縮小するように傾斜するテーパ面部11に形成すれば、ビット回収体10を孔底部6側に移動させようとする荷重が加わった際に、テーパ面部11が孔底部6に接することによってビット回収体10がビット差込孔5に対して適正な姿勢(ビット回収体10がビット差込孔5内のセンターに位置する姿勢)に保たれてガジりにくい。従って、ビット回収体10がビット差込孔5内でガジってビット差込孔5から抜けなくなるような不具合を生じにくく、万一ビット2が折損した場合に、工具案内孔8に係合孔1側からビット押出工具9を挿入してビット回収体10を押圧することで、ビット回収体10をビット差込孔5に対してスムーズに押し出すことができる。
また、上記構成に加えて、前記孔底部6も前記テーパ面部11が面接可能な傾斜面部6に形成すれば、テーパ面部11が傾斜面部6に接することによってビット回収体10のビット差込孔5に対する姿勢が確実に適正に保たれる。
また、例えば、前記ビット回収体10は、その挿通先端部の中心部に前記工具案内孔8に挿入する押圧凸部13を設けて、この工具案内孔8に挿入した押圧凸部13を前記ビット押出工具9により押圧し得るように構成し、この押圧凸部13の周囲に前記当接面部11を設ければ、工具案内孔8に押圧凸部13を挿入すると、ビット回収体10がビット差込孔5内で位置決められてガタつきにくくなる。また、この工具案内孔8に挿入した押圧凸部13を、工具案内孔8に挿入したビット押出工具9によって直ちに押圧できる。
本考案の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
先ず、本実施例で使用するビット2について説明すると、回転工具(図示省略)の先端のソケット部に着脱自在な既存の先端工具であって、棒状体の先端側の外周面に係止溝が周設されて円弧状に凹んだ前記径小くびれ部3が形成されているものをいう。また、図面のビット2は、回転工具に取り付け可能な断面多角形(本実施例では六角形)の棒状体の中ほどにトーション部15を有し、且つ棒状体の両端に先端工具部4としてのドライバーが設けられた両頭ドライバービット2(トーションビット2)を示しているが、これに限られるものではなく、多様な先端工具部4付のビット2を本実施例では使用可能である。
本実施例の回転工具用ソケットは、図1に示すような略円柱状のソケット本体14の一端側(図1〜図3において下端側)に、ボルトやナットなどの被回転体に係合する係合孔1を設け、このソケット本体14の他端側(図1〜図3において上端側)に、電動工具やエアー工具などの回転工具に着脱可能に取り付けられる前記ビット2を回り止め状態で差込可能な六角孔状のビット差込孔5を設けている。
また、ビット差込孔5が設けられるソケット本体14の他端側には、その軸方向にスライド移動可能にしてロック操作筒16を設けると共に、このロック操作筒16をスライド付勢する弾性体17をこのロック操作筒16とソケット本体14の他端側との間に設け、更に、このロック操作筒16を前記弾性体17の付勢力に抗して一方向(図面下方向)へスライド移動させると没動可能となるボール状の係止部材7を、前記ビット差込孔5内に設けている。
そして、この係止部材7が、ビット差込孔5に差し込んだ径小くびれ部3に係止することでビット2を抜止状態にロックでき(ビット2を取り付けでき)、このロック状態が前記弾性体17によって保持され、この弾性体17の付勢力に抗して前記ロック操作筒16を一方向にスライド移動させて係止部材7を没動可能にすることでビット差込孔5よりビット2を抜き差しできることになる構成としている。
本実施例は、前記ビット差込孔5の孔底部6に、このビット差込孔5と前記係合孔1とを連通する丸孔形状の連通孔8を設けて、この連通孔8を、係合孔1側からビット押出工具9をビット差込孔5内へ挿入案内するための工具案内孔8としている。
具体的には、工具案内孔8は、その孔径寸法を前記係合孔1及び前記ビット差込孔5の孔径寸法より径小であって、ピン抜き工具のようなビット押出工具9を挿入可能な孔径寸法に設定している(図3参照)。
また、本実施例は、このビット差込孔5にスライド挿脱自在にビット回収体10を挿通配設して、このビット回収体10で前記工具案内孔8を閉塞し得るように構成している。
また、このビット回収体10は、その挿通方向の長さ寸法を、後述する当接面部11が前記孔底部6に接している状態のこのビット回収体10のビット支承面部12に対して、前記係止部材7が前記径小くびれ部3に係止した状態の前記ビット2の先端工具部4が、近接若しくは当接状態となる長さ寸法に設定している。
従って、ビット差込孔5にビット2を差込み、このビット差込孔5に設けた係止部材7を径小くびれ部3に係脱自在に係止することでビット2を抜止すると、ビット2の挿通先端部と前記工具案内孔8との間にはビット回収体10が存しているから、回転工具の操作によってビット2がビット差込孔5に強く押し込まれても、ビット2の挿通先端部はビット回収体10に阻まれてビット差込孔5の必要以上に深い位置にまで差し込まれることはなく、前記係止部材7が径小くびれ部3を乗り越えてビット2外周面に食い込んだり、ビット2の先端工具部4がビット差込孔5の孔底部6に食い込んだりしてビット2が抜けなくなるような不具合を生じることのない構成としている。
本実施例のビット回収体10について詳しく説明すると、ビット差込孔5に挿通可能且つこのビット差込孔5に沿ってスライド移動可能な径寸法を有する金属製の長さ(高さ)のない円柱状体とし、このビット回収体10の挿通先端部(図面下側端部)の中心部に前記工具案内孔8に丁度嵌挿可能な円柱突起状の押圧凸部13を設けている。尚、このビット回収体10は、ビット差込孔5と同形状の角柱状体に構成しても良い。
従って、工具案内孔8に押圧凸部13を挿入すると、ビット回収体10がビット差込孔5内で位置決められてガタつきにくくなり、万一ビット差込孔5に差込んで取り付けたビット2が折損した場合には、この工具案内孔8に挿入した押圧凸部13を、工具案内孔8に挿入したビット押出工具9によって直ちに押圧して、ビット回収体10と共に折損したビット2を取り出し(押出し)できる構成としている。
また、この押圧凸部13の周囲に、前記工具案内孔8の周囲の前記孔底部6に接する当接面部11を設けている。この当接面部11は、ビット回収体10の中心部側に至るほど径が縮小するように傾斜するテーパ面部11に形成し、一方、このテーパ面部11が接する前記孔底部6も、テーパ面部11が面接可能な傾斜面部6に形成している。
従って、ビット2がビット差込孔5に強く押し込まれてビット回収体10を孔底部6側に移動させようとする荷重が加わった際に、テーパ面部11が傾斜面部6に接することによってビット回収体10がビット差込孔5に対して適正な姿勢(ビット回収体10がビット差込孔5内のセンターに位置する姿勢)に保たれ、ガジることがない構成としている。即ち、ビット回収体10がビット差込孔5内でガジってビット差込孔5から抜けなくなるような不具合を生じず、万一ビット2が折損した場合に、工具案内孔8に係合孔1側からビット押出工具9を挿入してビット回収体10を押圧することで、ビット回収体10をビット差込孔5に対してスムーズに押し出すことができる構成としている。
また、このビット回収体10の挿通基端部(図面上側端部)に、前記ビット差込孔5に差込まれた前記ビット2の差込先端部を支承可能なビット支承面部12を設けると共に、このビット支承面部12は、その中心部がすり鉢状に窪む形状に形成して、この窪み面部12に、前記ビット2の差込先端部に設けられた先端工具部4を支承し得るように構成している。
具体的には、窪み面部12の中心底のなす角度が110〜120°程度(より好ましくは115°)となる側断面形状を呈するすり鉢状に形成している。
従って、ビット2がビット差込孔5に強く押し込まれると、ビット2の先端工具部4がビット回収体10のビット支承面部12に支承され、この際、先端工具部4は、平面に接するような場合に比べて窪み面部12にソフトに接することになり、加えて、前記テーパ面部11と前記傾斜面部6の傾斜面同士が当接することにより若干ビット回収体10が孔底部6方向に可動でき、これにより先端工具部4の接触衝撃が緩和されるので、この先端工具部4が傷みにくい構成としている。
また、このビット回収体10の外周面の中ほどにゴム製のOリング18を周設し、このOリング18がビット差込孔5の内周面に接すること(接触摩擦)によって、ビット回収体10はビット差込孔5内で位置決めされて簡単には動くことがなく、従って、ビット2がビット差込孔5に差込まれていない状況でも、ビット回収体10が簡単に脱落してしまうことのない構成としている。
尚、本考案は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 係合孔
2 ビット
3 径小くびれ部
4 先端工具部
5 ビット差込孔
6 孔底部・傾斜面部
7 係止部材
8 連通孔・工具案内孔
9 ビット押出工具
10 ビット回収体
11 当接面部・テーパ面部
12 ビット支承面部・窪み面部
13 押圧凸部

Claims (6)

  1. ボルトやナットなどの被回転体に係合する係合孔を一端側に備え、回転工具に着脱可能に取り付けられるビットを差込可能なビット差込孔を他端側に備えると共に、前記ビットの径小くびれ部に係脱自在に係止してビットを抜止する係止部材をこのビット差込孔に設けた回転工具用ソケットにおいて、前記ビット差込孔の孔底部に、このビット差込孔と前記係合孔とを連通する連通孔を設けて、この連通孔を、係合孔側からビット押出工具をビット差込孔内へ挿入案内するための工具案内孔とし、このビット差込孔にスライド挿脱自在にビット回収体を挿通配設して、このビット回収体で前記工具案内孔を閉塞し得るように構成したことを特徴とする回転工具用ソケット。
  2. 前記ビット回収体の挿通基端部に、前記ビット差込孔に差込まれた前記ビットの差込先端部を支承可能なビット支承面部を設けると共に、このビット支承面部は、その中心部がすり鉢状に窪む形状に形成して、この窪み面部に、前記ビットの差込先端部に設けられた先端工具部を支承し得るように構成したことを特徴とする請求項1記載の回転工具用ソケット。
  3. 前記工具案内孔の孔径寸法を、前記ビット差込孔の孔径寸法より径小に設定し、この工具案内孔の周囲の前記孔底部に接する当接面部を、前記ビット回収体の挿通先端部に設けたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の回転工具用ソケット。
  4. 前記当接面部は、ビット回収体の中心部側に至るほど径が縮小するように傾斜するテーパ面部に形成したことを特徴とする請求項3記載の回転工具用ソケット。
  5. 前記孔底部は、前記テーパ面部が面接可能な傾斜面部に形成したことを特徴とする請求項4記載の回転工具用ソケット。
  6. 前記ビット回収体は、その挿通先端部の中心部に前記工具案内孔に挿入する押圧凸部を設けて、この工具案内孔に挿入した押圧凸部を前記ビット押出工具により押圧し得るように構成し、この押圧凸部の周囲に前記当接面部を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転工具用ソケット。
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