JP3189850B2 - 車体の姿勢制御装置 - Google Patents

車体の姿勢制御装置

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JP3189850B2
JP3189850B2 JP13794192A JP13794192A JP3189850B2 JP 3189850 B2 JP3189850 B2 JP 3189850B2 JP 13794192 A JP13794192 A JP 13794192A JP 13794192 A JP13794192 A JP 13794192A JP 3189850 B2 JP3189850 B2 JP 3189850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車体の姿勢制御装置、特
に路面の凸部による車軸への過大な突上力と路面の凹部
による車軸への過大な突下力とに対し、油圧式懸架機構
のピストンがシリンダ端壁に衝突しないように、油圧式
懸架機構の作動量を電気的に制御し、乗り心地を改善す
る、車体の姿勢制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭64-30816号に開示される車体の姿
勢制御装置では、車軸への路面入力などにより発生する
車体の姿勢変化を抑えるために、各車軸と車体の相対的
な上下変位量に対応して油圧式懸架機構の油量を加減し
ているが、例えば路面から車軸へ過大な突上力が作用す
ると、油圧式懸架機構は過大に短縮する。この時、油圧
式懸架機構のピストンがシリンダ端壁に激突して破損す
る恐れがある。油圧式懸架機構の作動限界に機械的なス
トツパを設ければ、油圧式懸架機構の破損は防止できる
が、油圧式懸架機構の作動部がストツパに当つた時の衝
撃が大きく、乗り心地を悪くする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、各車軸と車体の相対的な車高変化量(上下
変位量)を検出し、車高変位量の大小に応じて連続的に
制御部へフイートドバツクする信号量を加減し、つまり
実質的に油圧式懸架機構の作動範囲をピストンがシリン
ダ端壁に衝突しないように制限する、信頼性が高く、乗
り心地がよい、車体の姿勢制御装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成は各車輪の車高を検出する車高センサ
の信号に基づき車体のロール変位量、ピツチ変位量、上
下変位量を求める相対変位量算出手段と、相対変位量算
出手段の信号に基づき車体をフラツトに保つための各車
輪のロール制御トルク−F12、ピツチ制御トルク−F2
2、上下変位制御力−F32を次式により求める制御量算
出手段と、制御量算出手段の信号に基づき各車輪の油圧
式懸架機構の油量を求める油量算出手段と、油量算出手
段の信号に基づき各油圧式懸架機構の油量を加減する油
量制御弁とを備える車体の姿勢制御装置において、 −F12=−K1・Δφ−K2・dΔφ/dt−K7・∫Δφdt −F22=−K3・Δθ−K4・dΔθ/dt−K8・∫Δθdt −F32=−K5・Δx−K6・dΔx/dt−K9・∫Δxdt ただし、Δφ:車体と車軸との間の相対的なロール変位
量 Δθ:車体と車軸との間の相対的なピツチ変位量 Δx:車軸のバウンス変位量 K7〜K9:定数 フイードバツクゲインK1〜K6を次式 K1=K1init+Kbs1・Kbr K2=K2init+Kbs2・Kbr K3=K3init+Kbs3・Kbr K4=K4init+Kbs4・Kbr K5=K5init+Kbs5・Kbr K6=K6init+Kbs6・Kbr ただし、Kbr :バンプストツプ比Kbmpとリバウンドスト
ツプ比Krebの何れか絶対値の大きい方の値) Kbmp:[xmin/xbmp]バンプストツプ比(絶対値) Kreb:[xmax/xreb]リバウンドストツプ比(絶対
値) xmin:4車輪の標準位置からのバンプ量の内の最大値
(絶対値) xmax:4車輪のリバウンド変位量の内の最大値(絶対
値) xbmp:バンプ作動限界(油圧式懸架機構が最も縮んだ
時のバウンス量) xreb:リバウンド作動限界(油圧式懸架機構が最も伸
びた時のバウンス量) K1init〜K6init:初期値(定数) Kbs1〜Kbs6:バンプ・リバウンド・ストツプ定数 n:1よりも大きい任意の数 から求めることを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明は乗り心地制御のフイードバツクゲイン
を、各車輪を支持する車軸の車高変化量に応じて連続的
に加減することにより、過大な車高変化量に対し、油圧
式懸架機構における作動部の機械的衝突を回避し、乗り
心地を改善する。
【0006】各車輪の車高変化量の内でバンプ最大変位
量xmin とリバウンド最大変位量xmax を求め、バンプ
最大変位量xmin とバンプ作動限界xbmp との比Kbmp
と、リバウンド最大変位量xmax とリバウンド作動限界
xreb との比Krebとの何れか大きい方の比を、バンプ・
リバウンド・ストツプ比Kbr (1よりも小さい)とし、
バンプ・リバウンド・ストツプ比Kbr に基づき車高変化
量と車高変化率にそれぞれ乗じるフイードバツクゲイン
を加減し、油圧式懸架機構へ加える制御油量を所定値以
下に制限するので、車軸へ過大な路面入力(突上力また
は突下力)が作用しても、油圧式懸架機構の作動量が作
動限界に達することはない。
【0007】車軸への路面入力が所定値以下では、初期
値Kinit が路面入力に比例して制御油量を加減し、車軸
への路面入力が所定値以上になると、バンプ・リバウン
ド・ストツプ比Kbr が路面入力に対応して連続的に制御
油量を加減し、油圧式懸架機構が作動限界を超えないよ
うに制限する。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係る車体の姿勢制御装置のブ
ロツク図、図2は油圧式懸架機構の油圧回路図である。
図2に示すように、機関により駆動される油圧ポンプ4
は、油槽2から油を吸い込み、管5から逆止弁6を経て
管7の蓄圧器8へ供給する。管7への油圧を所定値に保
つために、油圧監視手段Aが備えられる。つまり、管5
の油圧を検出する油圧センサ9の検出値が所定値を超え
ると、油圧制御弁12が切り換わり、管5の圧油の一部
が管10、油圧制御弁12、管13、フイルタ27を経
て油槽2へ戻される。また、油圧ポンプ4の吐出口の油
圧が異常に高くなると、管5の圧油の一部が公知の逃し
弁26、管13、フイルタ27を経て油槽2へ戻され
る。
【0009】管7の圧油は左右の前輪と左右の後輪25
(図2には左前輪だけを代表して示す)の各油圧式懸架
機構19へそれぞれ供給される。油圧式懸架機構19は
シリンダ23にピストン22を嵌装し、ピストン22か
ら上方へ突出するロツド24を車体20に連結する一
方、シリンダ23から下方へ突出するロツドを車輪25
のナツクルに連結してなる。シリンダ23の壁部と車体
20との間にばね21が介装される。車体20とナツク
ルとの間に、車体20と車輪25との相対的上下変位量
を検出する車高センサ28が配設される。なお、左右の
前輪、左右の後輪の各懸架機構19を特定する場合は、
FL,FR,RL,RRの添字を付すことにする。
【0010】管7の圧油は逆止弁14、一般的な中立位
置閉鎖型の電磁比例油圧制御弁からなる油量制御弁1
6、絞り18aを経て蓄圧器18へ供給され、さらに油
圧式懸架機構19のシリンダ23の下端室へ供給され
る。シリンダ23の下端室へ供給される油圧は、油圧セ
ンサ17により検出される。油量制御弁16が切り換わ
ると、シリンダ23の下端室の油は油量制御弁16、逆
止弁15、管13、フイルタ27を経て油槽2へ戻され
る。
【0011】前後・左右の車輪を支持する各油圧式懸架
機構19は独立に、逆止弁14,15、油量制御弁1
6、絞り18a、蓄圧器18、油圧センサ17、車高セ
ンサ28を備えている。
【0012】各油量制御弁16はマイクロコンピユータ
からなる制御装置の制御電圧に対応するように、各油圧
式懸架機構19の油圧をフイードバツク制御する。
【0013】車体(ばね上)のロール変位量(角度)を
φ2 、ピツチ変位量(角度)をθ2、バウンス変位量を
x2 とし、車軸(ばね下)のロール変位量をφ1 、ピツ
チ変位量をθ1 、バウンス変位量をx1 とすると、車体
と車軸との間の相対的なロール変位量Δφ、ピツチ変位
量Δθ、車軸のバウンス変位量Δxは、次の式で表され
る。
【0014】 φ2=φ1+Δφ θ2=θ1+Δθ x2=x1+Δx また、各車輪の車高センサ28により検出した標準車高
に対する車高変化量をxFL〜xRRとすると、車体と車軸
との間の相対的なロール変位量Δφ、ピツチ変位量Δ
θ、車軸のバウンス変位量Δxは、次の式で表される。
【0015】 Δφ=K11(xFL−xFR)+K12(xRL−xRR) Δθ=K21(xFL+xFR)−K22(xRL+xRR) Δx=K31(xFL+xFR)+K32(xRL+xRR) ただし、K11,K21,K31:定数 K12,K22,K32:定数 一般に、路面入力に対し車体をフラツトに保つ条件は、 極低周波の路面入力に対しては、Δφ→0 Δφ/φ1→0 Δθ→0 Δθ/θ1→0 Δx→0 Δx/x1→0 高周波の路面入力に対しては、 Δφ→−φ1 Δφ/φ1→−1 Δθ→−θ1 Δθ/θ1→−1 Δx→−x1 Δx/x1→−1 と考えられる。
【0016】そこで、車速一定の直進走行時の路面入力
に対し車体をフラツトに保つためのロール制御トルクF
12、ピツチ制御トルクF22、上下制御力F32は、次の式
(1)で与えられるものと仮定する。
【0017】 −F12=−K1・Δφ−K2・dΔφ/dt −F22=−K3・Δθ−K4・dΔθ/dt −F32=−K5・Δx−K6・dΔx/dt ……(1) ただし、F12:直進走行時の路面入力に対するロール制
御トルク F22:直進走行時の路面入力に対するピツチ制御トルク F32:直進走行時の路面入力に対するバウンス制御力 K1〜K6:フイードバツクゲイン(後述のように調整す
る) ここで、K1,K3,K5は車高変化量に乗じるものであるか
らばね定数に相当するもの、K2,K4,K6は車高変化率に
乗じるものであるから減衰係数に相当するものと考えて
よい。
【0018】式(1)から、次の運動方程式が成り立
つ。
【0019】 IX・dφ/dt=−K1・Δφ−K2・dΔφ/dt IY・dθ/dt=−K3・Δθ−K4・dΔθ/dt m2・dx/dt=−K5・Δx−K6・dΔx/dt ……(2) ただし、IX:車体ロールに対する慣性モーメントIY:
車体ピツチに対する慣性モーメントm2:車体質量上の
式(2)を変形し、ラプラス変換すると、式(3)にな
る。
【0020】 Δφ/φ1=−1+(K1+K2・s)/(K1+K2・s+Ix・s) Δθ/θ1=−1+(K3+K4・s)/(K3+K4・s+IY・s) Δx/x1=−1+(K5+K6・s)/(K5+K6・s+m2・s)……(3) ただし、s:ラプラス演算子 式(3)において、極低周波の路面入力に対する応答は
上の伝達関数においてs→0とした場合に相当し、高周
波の路面入力に対する応答は上の伝達関数においてs→
∞とした場合に相当するから、 s→0の時 Δφ/φ1→−1+1→0 Δθ/θ1→−1+1→0 Δx/x1→−1+1→0 s→∞の時 Δφ/φ1→−1+0→−1 Δθ/θ1→−1+0→−1 Δx/x1→−1+0→−1 となり、車体がフラツトとなる条件を満していることが
分る。
【0021】しかし、式(2)のみの制御を行う場合
は、フイードバツクゲインK1〜K6の値をある程度大きく
しないと、車両停止時の姿勢をフラツトに維持できなく
なる恐れがある。また、フイードバツクゲインK1〜K6の
値を大きくしすぎると、低周波の路面入力での乗り心地
に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0022】そこで、式(1)の右辺に積分項を追加す
ることにより定常偏差を取り除く。つまり、 −F12=−K1・Δφ−K2・dΔφ/dt−K7・∫Δφdt −F22=−K3・Δθ−K4・dΔθ/dt−K8・∫Δθdt −F32=−K5・Δx−K6・dΔx/dt−K9・∫Δxdt ……(4) ただし、K7〜K9:定数 上述のフイードバツク制御は例えば特開平4−2086
13号公報により既に公知であり、車両がほぼ真直ぐな
道路を走行する場合に車体の姿勢を路面とほぼ平行(フ
ラツト)に保つことができる。
【0023】しかし、旋回走行時の横加速度や加減速時
の前後加速度に対しては応答が間に合わず、車体に姿勢
変化が生じる。横加速度g1 、前後加速度g2 に対応し
た比例制御を付加するのが好ましい。車両が凹凸のない
平坦な路面を走行していると仮定すると、車体のロール
と車体のピツチについて、次の運動方程式が成り立つ。
【0024】 IX(dφ/dt)=m2・hr・g1+m2・g・hr・φ+F11−KS1・φ IY(dθ/dt)=m2・hp・g2+m2・g・hp・θ+F21−KS2・θ ……(5) ただし、hr:車体重心とロール中心の高低差 hp:車体重心とピツチ中心の高低差 F11:旋回走行時のロール制御トルク F21:加減速時のピツチ制御トルク KS1:ばね21のロール剛性係数 KS2:ばね21のピツチ剛性係数 g1:横加速度センサの検出値 g2:前後加速度センサの検出値 式(5)において、右辺の第1項は車体重心に作用する
横加速度(前後加速度)が車体をロール(ピツチ)させ
るモーメント、第2項は車体のロール(ピツチ)に伴う
車体重心に作用する重力の加速度gが、車体をロール
(ピツチ)させるモーメントm2・gとhr・sinφの積
(m2・gとhp・sinθの積)である。
【0025】したがつて、車体のロール、ピツチをそれ
ぞれ0とするためのロール制御トルクF11、ピツチ制御
トルクF21は、次の式(6)で表される。
【0026】 −F11=m2・hr・g1+m2・g・hr・φ−KS1・φ −F21=m2・hp・g2+m2・g・hp・θ−KS2・θ ……(6) 凹凸のない平坦な路面では路面入力はないから、タイヤ
の上下方向の撓みを無視し、φ=Δφ,θ=Δθとおく
と、旋回走行時のロール制御トルクF11、加減速時のピ
ツチ制御トルクF21は、次の式(7)で表される。
【0027】 −F11=m2・hr・g1+m2・g・hr・Δφ−KS1・Δφ −F21=m2・hp・g2+m2・g・hp・Δθ−KS2・Δθ ……(7) 以上の結果から各車輪の油量制御弁16の制御電圧VFL
〜VRRは、次の式(8)で表される。
【0028】 VFL=−KV1・F12−KV2・F22−KV5・F32−KV7・F11−KV09・F21 VFR=+KV1・F12−KV2・F22−KV5・F32+KV7・F11−KV09・F21 VRL=−KV3・F12+KV4・F22−KV6・F32−KV8・F11+KV10・F21 VRR=+KV3・F12+KV4・F22−KV6・F32+KV8・F11+KV10・F21 ……(8) ただし、KV1 〜KV10:定数 本発明では、各車軸への過大な路面入力に対して、各油
圧式懸架機構19のピストン22がシリンダ23の端壁
に衝突しないように、油圧式懸架機構19の作動量を制
限する。このため、各車軸と車体の標準位置(標準車
高)からの相対的バウンス変位量(車高変化量)を車高
センサ28により検出し、図4に示すバンプ・リバウン
ド・ストツプルーチンにより、各車輪の車高センサ28
により検出した車高変化量xFL〜xRRの内で最小値つま
りバンプ最大変位量xmin と、最大値つまりリバウンド
最大変位量xmax を求める。
【0029】最大変位量xmax が0よりも大きい場合
は、予め設定されたバンプ作動限界xbmp に対するバン
プ最大変位量xmin の割合つまりバンプストツプ比Kbmp
を求め、リバウンド最大変位量xmax が0よりも小さい
場合は、予め設定されたリバウンド変位量xreb に対す
るリバウンド最大変位量xmax の割合つまりリバウンド
ストツプ比Krebを求める。ここで、バンプ動作時の車高
変化量(油圧式懸架機構19の縮み動作)は現在の車高
から車体の標準車高を引いた値と決めれば常に負の値を
とり、最大縮み動作量は最小値xminと表される。逆
に、リバウンド動作時の車高変化量(油圧 式懸架機構1
9の伸び動作)は常に正の値をとり、最大伸び動作量は
最大値xmaxと表される。バンプストツプ比Kbmpとリバ
ウンドストツプ比Krebの何れか絶対値の大きい方の値を
バンプ・リバウンド・ストツプ比Kbr とする。次いで、
次の式(9)に示すように、バンプ・リバウンド・スト
ツプ比Kbr と、任意に設定されたバンプ・リバウンド.
ストツプ定数Kbs1〜Kbs6と、初期値(定数)K1init〜K6
initとから、式(4)のフイードバツクゲインK1〜K6を
決定する。
【0030】 K1=K1init+Kbs1・Kbr K2=K2init+Kbs2・Kbr K3=K3init+Kbs3・Kbr K4=K4init+Kbs4・Kbr K5=K5init+Kbs5・Kbr K6=K6init+Kbs6・Kbr ……(9) ただし、Kbr :バンプストツプ比Kbmpとリバウンドスト
ツプ比Krebの何れか絶対値の大きい方の値) Kbmp:[xmin/xbmp]バンプストツプ比(絶対値) Kreb:[xmax/xreb]リバウンドストツプ比(絶対
値) xmin:4車輪の標準位置からのバンプ量の内の最大値
(絶対値) xmax:4車輪のリバウンド変位量の内の最大値(絶対
値) xbmp:バンプ作動限界(油圧式懸架機構が最も縮んだ
時のバウンス量) xreb:リバウンド作動限界(油圧式懸架機構が最も伸
びた時のバウンス量) K1init〜K6init:初期値(定数) Kbs1〜Kbs6:バンプ・リバウンド・ストツプ定数 n:1よりも大きい任意の数 図1に示すように、本発明は上述の原理により、各車輪
の車高センサ28の検出値から相対変位量算出手段35
により車体と車軸との間の相対的なロール変位量Δφ、
ピツチ変位量Δθ、バウンス変位量Δxを求め、フイー
ドバツクゲイン調整器35aにより車高変化量Δφ,Δ
θ,Δxと車高変化率dΔφ/dt,dΔθ/dt,d
Δx/dtにそれぞれ乗じるフイードバツクゲインK1〜
K6を調整し、振動制御量算出手段38により直進走行時
のロール制御トルクF12、ピツチ制御トルクF22、バウ
ンス変位量F32を求める。ロール変位量Δφと横加速度
センサ32により検出した横加速度g1 とから、ロール
制御トルク算出手段36により旋回走行時のロール制御
トルクF11を求め、ピツチ変位量Δθと前後加速度セン
サ29により検出した前後加速度g2 とから、ピツチ制
御トルク算出手段37により加減速時のピツチ制御トル
クF21を求める。上述の結果から制御油量算出手段39
により各車輪の分担する油圧式懸架機構19の制御油量
VFL〜VRRを求め、各制御油量VFL〜VRRに対応して油
量制御弁16を駆動し、各車輪の油圧式懸架機構19の
油量を加減し、車体をほぼフラツトに保つものである。
【0031】図3〜5はマイクロコンピユータからなる
電子制御装置により、上述の制御を行う制御プログラム
の流れ図である。この制御プログラムは所定時間ごとに
繰り返し実行する。p11〜p22,p31〜p44,p51〜p
57は制御プログラムのステツプを表す。p11で制御プロ
グラムを開始し、p12で初期化を行い、p13で割込プロ
グラムに移り、油圧センサ9により油圧ポンプ4の出力
油圧pm を読み込み、出力油圧pm が所定値pc よりも
大きい場合は、油圧制御弁12を開いて圧力を下げ、出
力油圧pm が所定値pc よりも小さい場合は、油圧制御
弁12を閉じて出力油圧pm を上げ所定値pc に保ち、
本プログラムへ戻る。
【0032】p14で各車輪の車高hFL〜hRRを車高セン
サ28から、横加速度g1 を横加速度センサ32から、
前後加速度g2 を前後加速度センサ29からそれぞれ読
み込み、p15で各車輪の車高変化量xFL〜xRRを求め
る。p16で各変位量Δφ,Δθ,Δxを求める。p17で
図4に示すバンプ・リバウンド・ストツプルーチンによ
りフイードバツクゲインK1〜K6を求める。
【0033】p18で直進走行時のロール制御トルクF1
2、ピツチ制御トルクF22、バウンス変位量F32を求め
る。p19で旋回走行時のロール制御トルクF11と、加減
速時のピツチ制御トルクF21とを求める。
【0034】p20で車体をフラツトに保つための各油量
制御弁16の制御電圧VFL〜VRRを求める。p21で図5
に示す油圧式懸架機構駆動ルーチンにより油圧式懸架機
構19の油量を求め、各油量制御弁16を駆動し、各油
圧式懸架機構19の油量を加減し、p22で終了する。
【0035】図4に示すように、バンプ・リバウンド・
ストツプルーチンはp31で開始し、p32で車高変化量x
FLが0よりも大か否かを判別する。車高変化量xFLが0
よりも大の場合は、p33で車高変化量xFRが0よりも大
か否かを判別する。車高変化量xFRが0よりも小の場合
は、p36で車高変化量xFL〜xRRの内で最小値つまりバ
ンプ最大変位量xmin を、車高変化量xFL〜xRRの内で
最大値つまりリバウンド最大変位量xmax をそれぞれ選
択し、p42へ進む。p33で車高変化量xFRが0よりも大
の場合は、p34で車高変化量xRLが0よりも大か否かを
判別する。車高変化量xRLが0よりも小の場合はp36へ
進み、車高変化量xRLが0よりも大の場合は、p35で車
高変化量xRRが0よりも大か否かを判別する。車高変化
量xRRが0よりも小の場合はp36へ進み、車高変化量x
RRが0よりも大の場合は、P37で車高変化量xFL〜xRR
の内で最小値つまりバンプ最大変位量xmin を選択し、
車高変化量xFL〜xRRの内で最大値を0とし、p42へ進
む。
【0036】p32で車高変化量xFLが0よりも小の場合
は、p38で車高変化量xFRが0よりも大か否かを判別す
る。車高変化量xFRが0よりも大の場合はp36へ進み、
車高変化量xFRが0よりも小の場合は、p39で車高変化
量xRLが0よりも大か否かを判別する。車高変化量xRL
が0よりも大の場合はp36へ進み、車高変化量xRLが0
よりも小の場合は、p40で車高変化量xRRが0よりも大
か否かを判別する。車高変化量xRRが0よりも大の場合
はp36へ進み、車高変化量xRRが0よりも小の場合は、
P41で車高変化量xFL〜xRRの内で最小値xmin を0と
し、車高変化量xFL〜xRRの内で最大値つまりリバウン
ド最大変位量xmax を選択し、p42へ進む。
【0037】p42でバンプ最大変位量xmin とバンプ限
界xbmp との割合つまりバンプストツプ比Kbmpを求め、
リバウンド最大変位量xmax とリバウンド作動限界xre
b との割合つまりリバウンドストツプ比Krebを求め、バ
ンプストツプ比Kbmpとリバウンドストツプ比Krebの何れ
か大きい方の値をバンプ・リバウンド・ストツプ比Kbr
とする。
【0038】p43で初期値(定数)Kinit と、パンプ・
リバウンド・ストツプ定数Kbs と、バンプ・リバウンド
・ストツプ比Kbr とから、各油圧式懸架機構19のフイ
ードバツクゲインK1〜K6を求め、p44で本プログラムへ
戻る。
【0039】図5に示すように、油圧式懸架機構駆動ル
ーチンはp51で開始し、p52で各油圧式懸架機構19の
油圧pFL〜pRRを油圧センサ17から読み込み、p53で
油圧pを電圧VsFL 〜VsRR に変換する。p54で電圧V
sFL 〜VsRR から各油量制御弁16の励磁電圧VeFL 〜
VeRR を求める。p55で油量制御弁16を励磁し、各油
圧式懸架機構19へ供給しまたは排出する油量QFL〜Q
RRを調整し、p56により油圧式懸架機構19を駆動し、
p57で本プログラムへ戻る。
【0040】以上により、車軸へ過大な路面入力が作用
し、油圧式懸架機構19の作動量が所定のバンプ・リバ
ウンド・作動限界xbmp ,xreb を超えるようなもので
あつても、図6に示すように、パンプ・リバウンド・ス
トツプ比Kbr は1に近づくだけであり、各フイードバツ
クゲインK1〜K6は(Kint+Kbs )以下に制限され、油圧
式懸架機構19の作動量が作動限界xbmp ,xreb に抑
えられるので、油圧式懸架機構19の破損を防止でき
る。例えば、フイードバツクゲインK1についてみれば、
油圧式懸架機構19の作動量が大きくなると、Kbr
1に近づき、K1=K1init+Kbs1に近づく。したがつて、
図7に示すように、初期値K1initとバンプ・リバウンド
・ストツプ定数Kbs1を油圧式懸架機構19の作動限界
(標準車高からの最大作動量)xbmp ,xreb に関連し
て設定しておけば、油圧式懸架機構19のピストンがシ
リンダ端壁に衝突することはない。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、過大な路面入力(車体
のバウンス変位量)に対して油圧式懸架機構がバンプ作
動限界またはリバウンド作動限界に近づくと、各フイー
ドバツクゲインが大きくなり、車体と油圧式懸架機構と
の相対的な位置関係を標準状態にしようとする力が作用
するために、油圧式懸架機構が作動限界を超えることは
ない。つまり、過大な路面入力に対して油圧式懸架機構
の制御油量が制限されるので、油圧式懸架機構のピスト
ンがシリンダの端壁へ衝突するのを防止することができ
る。
【0042】通常の路面入力に対しては制御油量が連続
的に加減されるので、違和感がなく、車両の乗り心地が
改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車体の姿勢制御装置のブロツク図
である。
【図2】油圧式懸架機構の油圧回路図である。
【図3】同制御装置の制御プログラムの流れ図である。
【図4】同制御プログラムのバンプ・リバウンド・スト
ツプルーチンの流れ図である。
【図5】同制御プログラムの油圧式懸架機構駆動ルーチ
ンの流れ図である。
【図6】同バンプ・リバウンド・ストツプルーチンの制
御を説明する線図である。
【図7】同バンプ・リバウンド・ストツプルーチンの制
御を説明する線図である。
【符号の説明】
16:油量制御弁 19:油圧式懸架機構 28:車高
センサ 29:前後加速度センサ 32:横加速度セン
サ 35:相対変位量算出手段 35a:フイードバツ
クゲイン調整器 36:ロール制御トルク算出手段 3
7:ピツチ制御トルク算出手段 38:振動制御量算出
手段 39:制御油量算出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪の車高を検出する車高センサの信号
    に基づき車体のロール変位量、ピツチ変位量、上下変位
    量を求める相対変位量算出手段と、相対変位量算出手段
    の信号に基づき車体をフラツトに保つための各車輪のロ
    ール制御トルク−F12、ピツチ制御トルク−F22、上下
    変位制御力−F32を次式により求める制御量算出手段
    と、制御量算出手段の信号に基づき各車輪の油圧式懸架
    機構の油量を求める油量算出手段と、油量算出手段の信
    号に基づき各油圧式懸架機構の油量を加減する油量制御
    弁とを備える車体の姿勢制御装置において、 −F12=−K1・Δφ−K2・dΔφ/dt−K7・∫Δφdt −F22=−K3・Δθ−K4・dΔθ/dt−K8・∫Δθdt −F32=−K5・Δx−K6・dΔx/dt−K9・∫Δxdt ただし、Δφ:車体と車軸との間の相対的なロール変位
    量 Δθ:車体と車軸との間の相対的なピツチ変位量 Δx:車軸のバウンス変位量 K7〜K9:定数 フイードバツクゲインK1〜K6を次式 K1=K1init+Kbs1・Kbr K2=K2init+Kbs2・Kbr K3=K3init+Kbs3・Kbr K4=K4init+Kbs4・Kbr K5=K5init+Kbs5・Kbr K6=K6init+Kbs6・Kbr ただし、Kbr :バンプストツプ比Kbmpとリバウンドスト
    ツプ比Krebの何れか絶対値の大きい方の値) Kbmp:[xmin/xbmp]バンプストツプ比(絶対値) Kreb:[xmax/xreb]リバウンドストツプ比(絶対
    値) xmin:4車輪の標準位置からのバンプ量の内の最大値
    (絶対値) xmax:4車輪のリバウンド変位量の内の最大値(絶対
    値) xbmp:バンプ作動限界(油圧式懸架機構が最も縮んだ
    時のバウンス量) xreb:リバウンド作動限界(油圧式懸架機構が最も伸
    びた時のバウンス量) K1init〜K6init:初期値(定数) Kbs1〜Kbs6:バンプ・リバウンド・ストツプ定数 n:1よりも大きい任意の数 から求めることを特徴とする車体の姿勢制御装置。
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