JP3189325B2 - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP3189325B2
JP3189325B2 JP28657891A JP28657891A JP3189325B2 JP 3189325 B2 JP3189325 B2 JP 3189325B2 JP 28657891 A JP28657891 A JP 28657891A JP 28657891 A JP28657891 A JP 28657891A JP 3189325 B2 JP3189325 B2 JP 3189325B2
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mowing
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正実 松井
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Iseki and Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンバインに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来公知の特公平2−12526号公報
には、走行装置の上部に脱穀装置を設け、前記走行装置
の前方には、後側上部を前後伸縮可能のリンク機構によ
り前記走行装置側の機体フレ−ム上方部位に対して連結
し、後側下部をシリンダにより前記走行装置側の機体フ
レ−ム下方部位に対して連結した刈取部を設けたコンバ
インについて記載されている。これは、前記リンク機構
を短縮状態に固定したままシリンダを伸縮すると刈取部
は上下動し、前記リンク機構を伸長可能状態にしてシリ
ンダを伸縮させると刈取部は機体フレ−ムに対して前後
に移動することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の、従来のコンバ
インにおいては、刈取部を機体フレ−ムに対して前方へ
移動させれば、該刈取部後部と機体フレ−ム前部との間
が広がり、この部分のメンテナンスが容易となる。しか
し、この刈取部の前方への移動距離はリンク機構とシリ
ンダの伸縮ストロ−クによって制限され、さほど大きく
は設定できない。即ち、メンテナンスを容易化するとい
う効果が充分に発揮できなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の如き
課題を解決するために、次の様な技術的手段を講ずる。
すなわち、走行装置1の上方に少なくとも脱穀装置2を
設けて車体3を構成し、該車体3の前方部位には、刈取
部4の後方部位を軸5により上下回動自在に軸着すると
共に該軸5部をロック装置6によって係合離脱自在に構
成し、刈取上下シリンダ7の伸縮によって前記刈取部4
を上下回動自在としたコンバインにおいて、前記刈取部
4の下方部位と前記車体3の前側下方部位との間を、前
記刈取部4の上下動に伴って伸縮する懸架フレ−ム8に
よって連結し、前記車体3の前側下方部位には、該懸架
フレ−ム8との係合によって前記刈取部4を上動状態に
おいて固定させ得る支持装置9を設け、もって、刈取部
4を上動位置で固定し、前記ロック装置6を解除操作す
ることにより、該刈取部4を前記懸架フレ−ム8との連
結部の軸10を中心に前側に傾動するものと成し、一
方、前記ロック装置6にはロックの解除操作を牽制する
牽制手段11を設け、前記懸架フレ−ム8と支持装置9
との間にはこの係合状態を検出する係合状態検出手段1
2を設け、更に該係合状態検出手段12の検出結果によ
り前記牽制手段11を解除作動させる連繋手段13を設
けたことを特徴とするコンバインの構成としたものであ
る。
【0005】
【発明の作用効果】この発明におけるコンバインにおい
て、刈取部4及び車体3のメンテナンス、特に刈取部4
の背面部や車体3の前部の伝動装置類等にメンテナンス
の必要が生じた場合等に、以下の操作によって刈取部4
を開放する。まず、刈取上下シリンダ7を伸長させて刈
取部4を上動させる。このときこれに伴って、刈取部4
の下方部位と車体3の前側下方部位とを連結する懸架フ
レ−ム8も伸長、乃至上動する。そしてこの状態で、支
持装置9を前記懸架フレ−ム8に係合させ、刈取部4の
上下動を固定する。次に、刈取部4の後方部位を軸5に
より車体3の前方部位に軸着しているロック装置6を解
除操作し、軸5部を車体3側から離脱可能状態にする。
この結果、刈取部4は懸架フレ−ム8との連結部の軸1
0を中心に前側に傾動可能な状態となる。この刈取部4
の前側への傾動は、例えば刈取上下シリンダ7の伸長操
作等によって容易に行なうことができる。これによって
刈取部4と車体3前側部との間に大きな作業空間が生ま
れ、メンテナンスが容易に行なえるようになる。
【0006】また、上述の操作において、もし、懸架フ
レ−ム8と支持装置9とが完全に係合していない状態の
ままロック装置6が解除されると、刈取部4は脱落した
り急激な姿勢変化を伴って非常に危険である。しかしこ
の発明においては、前記懸架フレ−ム8と支持装置9と
が完全に係合していることを係合状態検出手段12が検
出していないと、前記ロック装置6に設ける牽制手段1
1によりロックの解除操作が牽制され、軸5部は車体3
側から離脱できない。即ち、係合状態検出手段12によ
って前記懸架フレ−ム8と支持装置9とが完全に係合し
ていることを検出しているときのみ、連繋手段13によ
って牽制手段11が解除され、ロック装置6のロック解
除操作が可能になるのである。これによって、作業を容
易且つ安全に行なうことができるという効果をも奏す
る。
【0007】
【実施例】この発明の一実施例におけるコンバインの構
成について説明する。コンバインの車体3は、無限軌道
帯式の走行装置1の上方に機台フレ−ム14を設け、該
機台フレ−ム14の上部に脱穀装置2、穀粒貯留装置1
5、操縦部16等を設けて構成する。
【0008】刈取装置4は、最前方位置に設けた分草体
17と、該分草体17の後方に設けた穀稈引起装置18
と、該穀稈引起装置18の後方に設けた掻込み装置19
と、該掻込み装置19の下方に設けた刈刃装置20と、
切断した穀稈を搬送する穂先側搬送装置21及び株元側
搬送装置22等を有して構成し、前記分草体17等の各
構成部品は刈取部フレ−ム23に取り付ける。
【0009】24は前記刈取部フレ−ム23の一部を構
成する後側フレ−ムであり、左右方向に長く形成する。
該後側フレ−ム24の略中央部には、支持パイプ25の
下部を取り付ける。該支持パイプ25は前側が低く、後
方に至るに従い高くなるように傾斜させ、内部に刈取部
4へ動力を伝達する伝動軸を軸装する(図示省略)。該
支持パイプ25の上部には軸(刈取部入力ギヤケ−ス)
5を設け、該軸5部を前記機台フレ−ム14側に固定の
支持台26に着脱及び上下回動自在に取り付ける。6は
前記軸5を支持台26に回動のみ自在に取り付けるロッ
ク装置、7は前記支持パイプ25と前記機台フレ−ム1
4との間に設けた前記刈取部4を上下させる刈取上下シ
リンダであり、該刈取上下シリンダ7は復動型に構成し
たものである。
【0010】前記後側フレ−ム24と前記機台フレ−ム
14の前側部との間には、懸架フレ−ム8を設ける。該
懸架フレ−ム8の構成は、前記機台フレ−ム14に左右
一対の後側回動ア−ム27,27の基部を軸着し、該後
側回動ア−ム27,27の中間部を左右方向の後側連結
杆28により連結固定し、前記後側回動ア−ム27,2
7の先端に横軸29,29により前側回動ア−ム30,
30の基部を回動自在に軸着したものである。そして、
前側回動ア−ム30,30の先端は前記後側フレ−ム2
4に設けたステ−31に、軸10により軸着する。32
は前記前側回動ア−ム30,30を連結する前側連結杆
である。
【0011】しかして、前記後側フレ−ム24と前記機
台フレ−ム14との間には、支持装置9を設ける。該支
持装置9は前記刈取部4を一定高さ位置に上動させたと
きに前記懸架フレ−ム8を固定するもので、この状態で
ロック装置6のロックを解除して支持台26から軸5を
外し、前記刈取部4を懸架フレ−ム8の前側の軸10を
中心に前側に傾動させ、刈取部4の後側に開放空間を形
成し、メンテナンスを容易に行える状態にすることがで
きるのである。
【0012】前記支持装置9の構成を説明する。まず、
左右一対の平行状態の後側支持ア−ム33,33の基部
を前記機台フレ−ム14側に軸34.34により回動自
在に軸着する。該後側支持ア−ム33,33の回動端側
には前記後側連結杆28が上方から係合する後側係合部
35,35をそれぞれ形成する。該後側係合部35,3
5は、前記後側支持ア−ム33長手方向に向けて開いた
U字形状に形成し、後板を長く形成して案内面36,3
6を形成する。また、前記後側支持ア−ム33,33
の、後側係合部35,35より基部側の部位には、前記
軸34,34と平行の軸筒37,37を固定し、該軸筒
37,37に前記後側連結杆28と平行の横軸38の両
端を固定する。そして前記左右の軸筒37,37の間の
横軸38の外周には軸筒39を回転のみ自在に挿着す
る。したがって、前記横軸38及び軸筒39は前記後側
支持ア−ム33,33の回動端側を連結補強する作用も
兼ねることになる。
【0013】そして、前記軸筒39の外周には左右一対
の平行状態の前側支持ア−ム40,40の基部を、左右
に所定の間隔をおいてそれぞれ固定する。該前側支持ア
−ム40,40は前記左右の後側支持ア−ム33,33
の間に位置し、また、該前側支持ア−ム40,40の先
端には、前記前側連結杆32に下側から係合する前側係
合部41,41を形成する。該前側係合部41,41
は、前記前側支持ア−ムウ40,40が格納状態のと
き、前側を開放部とするように横向きU字形状に形成
し、該前側係合部41,41の先端側には前記前側連結
杆32を案内する案内面42を形成する。
【0014】また、前記一方の前側支持ア−ム40に
は、該前側支持ア−ム40を常時前方回動させるように
付勢するガススプリング43の基部を取り付け、該ガス
スプリング43のロッド44の先端は機体側に軸着す
る。一方、前記他方の前側支持ア−ム40には、前記支
持装置9の操作装置45のワイヤ−46のアウタチュ−
ブ47の先端を取り付け、ワイヤ−46の先端は機体側
に固定する。また、該ワイヤ−46の基部はレバ−48
に係止し、該レバ−48は機体側に設けたレ−ル49に
摺動自在に取り付け、任意のロック装置により、収納位
置と開放位置とのいずれかにロックさせ得るように構成
する。
【0015】そして、前記ワイヤ−46は、前記レバ−
48を収納位置側に移動させると、前記支持装置9の前
側支持ア−ム40にアウタチュ−ブ47の先端が固定さ
れているので、アウタチュ−ブ47がワイヤ−46に対
して相対的に機体側に移動することになり、この結果、
前記前側支持ア−ム40を横軸38を中心に後方回動さ
せ、更にワイヤ−46を牽引すると、前記前側支持ア−
ム40は軸筒39を介して後側支持ア−ム33を機体側
に押して格納状態とする。
【0016】また、前記レバ−48を開放位置にしてワ
イヤ−46を弛めると、上述とは反対に、前記ガススプ
リング43の作動によって前側支持ア−ム40を前方へ
回動させる。尚、前記後側支持ア−ム33は、ワイヤ−
46をレバ−48の操作によって弛めたとき、自重によ
り前方回動するように構成する。即ち、軸34と後側係
合部35との位置関係は、側方から見て、後側支持ア−
ム33が格納状態において後側係合部35が軸34より
前方位置となるように配設するのである。このため、前
記後側支持ア−ム33が後方回動したとき、該後側支持
ア−ム33に当接して後方回動を規制する突起50を機
体側に設ける。
【0017】しかして、懸架フレ−ム8の後側連結杆2
8及び前側連結杆32と、支持装置9の後側支持ア−ム
33及び前側支持ア−ム40との関係は、刈取上下シリ
ンダ7により刈取部4を予め設定した非作業位置にまで
上昇させたとき、後側連結杆28に後側支持ア−ム33
の後側係合部35の案内面36を上側から当接させ、ま
た、前側連結杆32に前側支持ア−ム40の前側係合部
41の案内面42を下側から当接させる。そしてこの状
態で刈取部4を下動させると、前記懸架フレ−ム8は、
支持装置9によって後側連結杆28と横軸29と前側連
結杆32とによる逆三角形状が形成されることによって
固定されるのである。
【0018】尚、51は前記後側支持ア−ム33の基部
を取り付けるステ−、52はミッションケ−スである。
また、前記刈取上下シリンダ7は、そのピストン先端部
を前記支持パイプ25に軸着し、基部側を屈折リンク5
3を介して前記機台フレ−ム14に連結した構成として
もよい。該屈折リンク53は2本のア−ム同士を軸着し
たもので、その一端を前記機台フレ−ム14に固着し、
他端に前記刈取上下シリンダ7の基部を軸着する。そし
て、該屈折リンク53を屈折させた状態に固定するフッ
ク54を設けると共に、ワイヤ−55の押し引き操作に
よって該フック54が回動するように構成する。これに
よって、前記屈折リンク53の固定及び固定解除を遠隔
操作することができる。このワイヤ−55の操作は操縦
部16に設けるレバ−(図示せず)の操作、又は刈取部
4で刈り取った穀稈を後方の脱穀装置2へ引継ぎ搬送す
る供給搬送装置(図示せず)の上方の防塵カバ−(図示
せず)の開閉操作に連動して行なわれるように構成す
る。また、前記刈取上下シリンダ7は復動型であるた
め、油圧によって強制的に短縮動させることができる。
従って、前記支持装置9によって刈取部4の上下動を固
定した状態において、前記フック54を回動させて前記
屈折リンク53の固定を解除し、この状態で前記刈取上
下シリンダ7を短縮動させると前記屈折リンク53は一
直線状に伸長する。この屈折リンク53の伸長ストロ−
ク分、刈取部4の、軸10を中心とした前方への傾動量
を大きくすることができるのである。尚、前記屈折リン
ク53が完全に伸長したことを検出するリンク伸長検出
スイッチ56を設ける。
【0019】また、前記支持装置9の前側支持ア−ム4
0の前側係合部41部には、係合状態検出手段12を設
ける。該係合状態検出手段12は係合状態検出スイッチ
57より成り、該係合状態検出スイッチ57によって前
記前側係合部41に前記前側連結杆32が係合したこと
を検出するものである。また、前記支持台26にはロッ
ク装置6のロック解除を牽制する牽制手段11を設け
る。該牽制手段11はロック装置6に係合してこの解除
動作を阻止するフック58と、ワイヤ59を介して該フ
ック58を強制的に回動させるソレノイド60とから成
るものである。
【0020】そして、コントロ−ラ61に対して、その
入力側に前記リンク伸長検出スイッチ56及び係合状態
検出スイッチ57を接続し、出力側には前記ソレノイド
60を接続する。これが連繋手段13である。この構成
により、前記リンク伸長検出スイッチ56によってその
伸長が検出され、且つ前記係合状態検出スイッチ57に
よってその係合を検出したとき、前記コントロ−ラ61
からの出力により、前記ソレノイド60に通電される。
そして、該ソレノイド60の作動によって前記ワイヤ5
9を介して前記フック58が回動され、該フック58と
前記ロック装置6との係合状態が解かれる。これによっ
て、該ロック装置6の解除動作を可能とするものであ
る。
【0021】次に作業手順を説明する。 (メンテナンス時)まず、刈取上下シリンダ7を伸長さ
せて刈取部4を所定高さまで上動させると、これと共に
懸架フレ−ム8の後側回動ア−ム27の先端も上方回動
し、また、前側回動ア−ム30は横軸29を中心に前方
回動する。この結果、前記懸架フレ−ム8は後側連結杆
28と横軸29と前側連結杆32とが側方から見て逆三
角形状となる。この状態でレバ−48を開放位置にする
と、該レバ−48によって牽引されていたワイヤ−46
が弛むので、相対的にアウタチュ−ブ47の前方移動が
自由となって、前側支持ア−ム40は横軸38を中心に
ガススプリング43により前方回動を開始する。同時
に、支持装置9の後側支持ア−ム33は軸34を中心に
前方回動を開始し、後側支持ア−ム33の後側係合部3
5の案内面36が後側連結杆28に上側から当接し、ま
た、前側支持ア−ム40の前側係合部41の案内面42
が前側連結杆32に下方から当接する。
【0022】この状態で、刈取上下シリンダ7を僅かに
短縮させると、刈取部4は前記軸5を中心に円弧状を描
いて僅かに下動して、後側連結杆28及び前側連結杆3
2は後側係合部35及び前側係合部41にそれぞれ係合
する。これによって、刈取部4の下動が停止、支持装置
9によって伸縮が固定されている懸架フレ−ム8は、刈
取部4を支持する。この状態で、前記前側支持ア−ム4
0の前側係合部41に設けた係合状態検出スイッチ57
は、前側連結杆32の係合を検出する。
【0023】次に、前記刈取上下シリンダ7の基部を軸
着した屈折リンク53を、ワイヤ55の操作によるフッ
ク54の離脱回動によって固定解除する。そして、この
状態で刈取上下シリンダ7を短縮作動させると、前記刈
取部4側が固定されているために、該刈取上下シリンダ
54の基部側が前方へ引き寄せられることになる。この
結果、前記屈折リンク53は一直線状にまで伸長され、
この状態をリンク伸長検出スイッチ56が検出する。
【0024】ここで、前記係合状態検出スイッチ57及
びリンク伸長検出スイッチ56の検出結果がコントロ−
ラ61に入力され、該コントロ−ラ61からの出力によ
って前記ソレノイド60が通電される。これによって、
前記フック58が回動し、前記軸5を支持台26に係止
しているロック装置6を解除操作可能な状態とする。そ
して、しかして、前記ロック装置6のロックを解除し
て、支持パイプ25の上部の軸5を支持台26から外
し、刈取上下シリンダ7を伸長させると、刈取部4は懸
架フレ−ム8及び支持装置9によって支持されているた
めに、刈取部4は前側回動ア−ム30の先端の軸10を
中心に前方回動して、分草体17側が低くなる前倒れ姿
勢となる。これによって、刈取部4と脱穀装置2との間
及び刈取部4の下方に大きな空間部を形成し、メンテナ
ンスを容易に行なえるようになる。
【0025】(通常の作業時)前記とは反対に、刈取上
下シリンダ7を短縮動させて支持パイプ25の上部の軸
5を支持台26上に載置し、軸5と支持台26とをロッ
ク装置6によってロックする。このとき、該ロック装置
6のロック状態をロック検出スイッチ62によって検出
してコントロ−ラ61へ入力し、該コントロ−ラ61か
らの出力によって刈取上下シリンダ7への送油路途中に
設けた切り換えバルブ63のソレノイド64へ通電す
る。これによって、該切り換えバルブ63を切り換え作
動させて、刈取上下シリンダ7伸長方向への送油を可能
とするものである。この構成により、前記ロック装置6
が完全にロックされていない状態では、後述するような
刈取上下シリンダ7の伸長作動を行なえないように牽制
し、これによって刈取部4の脱落を防止することができ
る。
【0026】そして、この状態で刈取上下シリンダ7を
伸長動させると、刈取部4は固定状態にあるために、該
刈取上下シリンダ7の基部側が後方へ移動する。これに
よって、前記屈折リンク53は屈折状態に短縮され、こ
の状態を前記フック54によって固定することで刈取上
下シリンダ7の基部側の位置は固定される。次に、レバ
−48を収納位置側に移動させると、該レバ−48はワ
イヤ−46を牽引するので、相対的に前側支持ア−ム4
0はガススプリング43に抗して横軸38を中心に機体
側に回動し、後側支持ア−ム33も基部を中心に機体側
に回動する。これによって、後側支持ア−ム33の後側
係合部35及び前側支持ア−ム40の前側係合部41
は、懸架フレ−ム8の後側連結杆28及び前側連結杆3
2の回動軌跡から外れる。
【0027】そして、この状態で刈取上下シリンダ7を
伸長させると、刈取部4は軸5を中心に円弧上に上動
し、これと共に懸架フレ−ム8も基部を中心に上動する
から、懸架フレ−ム8の後側連結杆28及び前側連結杆
32は後側係合部35及び前側係合部41からそれぞれ
上方に離脱する。このときにも、前述のようにロック装
置6が完全にロックされていないと刈取上下シリンダ7
は伸長できないので、刈取部4が脱落するようなことは
ない。
【0028】次に、レバ−48を収納位置に移動させ、
更にワイヤ−46を牽引すると、前側支持ア−ム40は
軸筒39を介して後側支持ア−ム33を後方に押し、該
後側支持ア−ム33は突起50に当接するまで後方回動
し、起立姿勢で格納される。そして、刈取上下シリンダ
7を短縮動させると、刈取部4は下動して元の作業位置
に復帰するのである。
【0029】コンバイン作業は、機体を前進させ、穀稈
を分草体17によって分草し、穀稈引起装置18により
引き起こし、刈刃装置20で刈り取って、脱穀装置2へ
供給して脱穀処理する。一方、前記機台フレ−ム14の
前部で、前記操縦部16の下方に位置する部位には、操
縦部16への乗り降り時に利用するステップ65を設け
る。該ステップ65は機体側面視L字形状の板体で、後
端を前記機台フレ−ム14前部に連結し、前部上端を上
方のコントロ−ルプレ−ト66に連結する。この構成に
よって、前記機台フレ−ム14、コントロ−ルプレ−ト
66、ステップ65によって囲まれる空間部67が形成
される。そして、該空間部67内の前記機台フレ−ム1
4前方部位に、側面視コ字形状のホルダ68を取り付
け、該ホルダ68の上面と下面との間に、縦方向の支点
ピン69を固着する。そして、該支点ピン69に対して
横方向回動自在、及び縦方向摺動自在にJ字形状のフッ
ク70を取り付ける。また、前記支点ピン69近傍に
は、短い2本のストッパピン71,71を前記ホルダ6
8の下面から起立させて設ける。この構成により、前記
フック70を、機体奥側に回動させた格納位置から、上
方に摺動及び外方へ向けて回動させた後、下方に摺動さ
せ、前記2本のストッパピン71,71間に嵌入させる
ことによって横方向回動を固定し、使用位置状態とする
ことができる。また、前記フック70は、前記使用位置
状態においても、平面視、前記ステップ65から外方へ
突出しないように構成する。これは、機体路上走行時の
安全性、及び作業走行時の畦や穀稈等とのひっかかり防
止を考慮したものである。また、前記フック70は、コ
ンバインをトラックの荷台等に搭載して運搬する場合
に、ロ−プ掛け等を行う場合に用いるものである。該フ
ック70を使用状態にしてこれにロ−プ掛け等を施せ
ば、搭載した機体を安定させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における要部の側面図であ
る。
【図2】この発明の一実施例における要部の側面図であ
る。
【図3】この発明の一実施例における要部の側面図であ
る。
【図4】この発明の一実施例における要部の斜視図であ
る。
【図5】この発明の一実施例における要部の正面図であ
る。
【図6】この発明の一実施例における要部の正面図であ
る。
【図7】この発明の一実施例における要部の作動1番目
の説明用側面図である。
【図8】この発明の一実施例における要部の作動2番目
の説明用側面図である。
【図9】この発明の一実施例における要部の作動3番目
の説明用側面図である。
【図10】この発明の一実施例における要部の作動4番
目の説明用側面図である。
【図11】この発明の一実施例における要部の側面図で
ある。
【図12】この発明の一実施例における要部の側面図で
ある。
【図13】この発明の一実施例における要部の側面図で
ある。
【図14】この発明の一実施例におけるブロック回路図
である。
【図15】この発明の一実施例における一部の油圧回路
図である。
【図16】この発明の実施例における一部の平面図であ
る。
【図17】この発明の実施例における一部の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 走行装置 2 脱穀装置 3 車体 4 刈取部 5 軸 6 ロック装置 7 刈取上下シリンダ 8 懸架フレ−ム 9 支持装置 10 軸 11 牽制手段 12 係合状態検出手段 13 連繋手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行装置1の上方に少なくとも脱穀装置
    2を設けて車体3を構成し、該車体3の前方部位には、
    刈取部4の後方部位を軸5により上下回動自在に軸着す
    ると共に該軸5部をロック装置6によって係合離脱自在
    に構成し、刈取上下シリンダ7の伸縮によって前記刈取
    部4を上下回動自在としたコンバインにおいて、前記刈
    取部4の下方部位と前記車体3の前側下方部位との間
    を、前記刈取部4の上下動に伴って伸縮する懸架フレ−
    ム8によって連結し、前記車体3の前側下方部位には、
    該懸架フレ−ム8との係合によって前記刈取部4を上動
    状態において固定させ得る支持装置9を設け、もって、
    刈取部4を上動位置で固定し、前記ロック装置6を解除
    操作することにより、該刈取部4を前記懸架フレ−ム8
    との連結部の軸10を中心に前側に傾動するものと成
    し、一方、前記ロック装置6にはロックの解除操作を牽
    制する牽制手段11を設け、前記懸架フレ−ム8と支持
    装置9との間にはこの係合状態を検出する係合状態検出
    手段12を設け、更に該係合状態検出手段12の検出結
    果により前記牽制手段11を解除作動させる連繋手段1
    3を設けたことを特徴とするコンバイン。
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