JP3188614B2 - 焼結含油軸受の製造方法 - Google Patents

焼結含油軸受の製造方法

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JP3188614B2
JP3188614B2 JP25653295A JP25653295A JP3188614B2 JP 3188614 B2 JP3188614 B2 JP 3188614B2 JP 25653295 A JP25653295 A JP 25653295A JP 25653295 A JP25653295 A JP 25653295A JP 3188614 B2 JP3188614 B2 JP 3188614B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば小型モータ
の軸受として用いることができる焼結含油軸受の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、小型モータの軸受として用いる
焼結含油軸受は、無数に存在するポーラスに潤滑油を含
浸させて使用する。この焼結含油軸受用潤滑剤には、必
要に応じて種々の添加剤が添加されている。通常、焼結
含油軸受に使用する潤滑油は、もともとそのような添加
剤が含まれている市販の潤滑油を使用しているが、軸受
寿命の向上、初期摩擦の低減その他各種軸受性能の向上
のために、さらに、必要な添加剤を添加した潤滑油ある
いは専用の潤滑油を使用することがある。通常、そのよ
うなときは、潤滑油メーカーに添加剤の種類を指定して
添加を依頼し、あるいはユーザー側で潤滑油に添加剤を
添加し、軸受含浸油として使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】市販の焼結含油軸受用
潤滑剤は、あらゆる要求性能に応えるために、各種の添
加剤を、しかも量的にも多く添加して汎用性を高めてあ
るため、要求性能に対しては不要な添加剤の種類があ
り、また、量的にも余ることになり、無駄が多かった。
また、潤滑油メーカーに添加剤の添加を依頼すると、特
注品となるため、潤滑油コストが高くなる難点もある。
さらに、ユーザー側で潤滑油に添加剤を添加しようとす
ると、そのための設備が必要になるし、管理費もかかる
ことになり、やはりコスト高になる。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、焼結含油軸受に使用する潤滑油にさ
らに添加剤を必要とする場合、必要にして最低限の種類
および量の添加剤を添加すれば足りるようにして、添加
剤の無駄を省き、コストの低廉化を図るとともに添加剤
の所期の効果を得ることができるようにした焼結含油軸
受の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、金属粉末を所望の軸受形
状に焼結して得られる焼結軸受に潤滑油を含浸させた
後、シャフトとの摺動面に所定の添加剤を集中的に滴下
し、必要な添加剤を必要とする個所に直接添加すること
とした。
【0006】請求項2記載の発明の発明は、添加剤を、
耐摩耗性の向上、油性の向上、極圧性の向上、防錆、防
蝕のうち何れか一つ以上の機能を有するものとしたもの
である。
【0007】請求項3記載の発明は、添加剤を、ジアル
キルジチオ燐酸亜鉛、Mo−ジアルキルジチオカーバイ
ト、Mo−ジアルキルジチオフォスフェート、および硫
黄−隣系極圧添加剤からなる群から1種又は2種以上選
択したものである。
【0008】請求項4記載の発明は、潤滑油に、ポリα
オレフィン共重合体水素化物を含ませたものである。
【0009】請求項5記載の発明は、添加剤を、潤滑油
を含浸させた焼結含油軸受体が単体であるとき、又は焼
結含油軸受が軸受ホルダーに組み付けられたとき、又は
シャフトを焼結含油軸受の軸孔に挿通するとき、又は焼
結含油軸受を備えたモータが完成したときに滴下するも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる焼結含油軸受の製造方法の実施の形態について
説明する。小型モータ等に使用する焼結軸受は、金属粉
末を所望の軸受形状に焼結することによって得られる
が、これをモータ等の軸受として使用するに当たって
は、焼結軸受に潤滑油を含浸させて焼結含油軸受とす
る。一般には、市販の焼結軸受を購入してこれに市販の
潤滑油を含浸させ、あるいは潤滑油を含浸させた焼結含
油軸受を購入する。本発明では、モータ組立工程中の軸
受補油のときに必要な添加剤を焼結含油軸受に直接滴下
して使用する。
【0011】焼結含油軸受に添加剤を添加する時期は特
に限定されないが、次のような時期の何れであってもよ
い。図1に示すように、軸受組を組み立てる前の単体の
焼結含油軸受1に添加剤を添加し、そのあと軸受ホルダ
ー2の端部の軸受圧入部3に焼結含油軸受1を圧入して
軸受組を組み立ててもよいし、軸受ホルダー2の端部の
軸受圧入部3に焼結含油軸受1を圧入により組み付けて
軸受組を組み立てた後に焼結含油軸受1に添加剤を添加
してもよい。また、図2に示すように、軸受ホルダー2
に焼結含油軸受1を圧入してなる軸受組の上記焼結含油
軸受1の中央の軸孔1aにシャフト5を挿通して組み込
むとき、あるいはシャフト5を組み込んだあと焼結含油
軸受1に添加剤を添加してもよい。さらに、焼結含油軸
受1を有するモータが完成したとき焼結含油軸受1に添
加剤を添加してもよい。
【0012】焼結含油軸受1に添加剤を添加するとき、
シャフト5との摺動面に添加剤を滴下する。従って、図
1に示す例のようにシャフトが挿通されていない状態で
は、焼結含油軸受1の軸孔1aの表面に直接滴下し、図
2に示す例のように焼結含油軸受1にシャフト5が挿通
された後は、焼結含油軸受1の内周縁とシャフト5との
間から添加剤を滴下して焼結含油軸受1の軸孔1aの表
面に添加剤を浸透させる。
【0013】添加剤の滴下方法は任意であり、図1、図
2に示すようなディスペンサー4などを用いる方法のほ
かに、刷毛塗り、霧吹き等の方法を用いてもよい。
【0014】添加剤の滴下方法のより具体的な例を以下
に説明する。軸受ホルダー圧入機のサブテーブル上で焼
結含油軸受に添加剤を適量滴下し、軸受ホルダー圧入機
で軸受ホルダーに焼結含油軸受を圧入する。添加剤の滴
下量は約1μl〜2μlである。滴下箇所は前述の各箇
所の少なくとも1カ所を狙う。また、図3に示すよう
に、焼結含油軸受1の端面に直径方向のV字状の溝6を
形成し、この溝6に添加剤を滴下してもよい。溝6に滴
下された添加剤は、溝6から軸受孔1aに浸透し、軸受
孔1aの表面に広がる。
【0015】なお、添加剤の添加量としては、軸受のシ
ャフトとの摺動面に直接添加剤を滴下することから、通
常の添加量に比べて少量でも、同等のあるいは所期の効
果を得ることができる。例えば、潤滑油100重量部に
対して、通常、5重量部必要な場合、本発明によれば、
それ以下の添加量で十分な効果を得ることができる。
【0016】添加剤としては、例えば、ジアルキルジチ
オ燐酸亜鉛、Mo−ジアルキルジチオカーバイト、Mo
−ジアルキルジチオフォスフェート、および硫黄−隣系
極圧添加剤等の極圧添加剤、油性材、および市販の潤滑
油添加剤からなる添加剤群の中から1種又は2種以上選
択して使用するものとする。そして、添加剤は、所期の
目的に応じて、原液を用いてもよいし、市販の潤滑油を
希釈液として適宜の濃度、例えば10パーセント程度に
希釈して用いてもよい。
【0017】焼結含油軸受に添加剤を添加することによ
り、その添加剤の種類によって、耐摩耗性の向上、油性
の向上、極圧性の向上、防錆、防蝕等の機能のうち何れ
か一つ以上の機能をもたせることができる。上記油性と
は、金属表面に対する吸着性のことであり、極圧性と
は、金属表面に対し化学反応を起こして密着し摩擦を減
少する性質のことである。
【0018】潤滑油としては、例えば、ポリαオレフィ
ン共重合体水素化物、エチレン−αオレフィン共重合体
水素化物を含むものを用いることができる。
【0019】以上説明した実施の形態によれば、金属粉
末を所望の軸受形状に焼結して得られる焼結軸受に潤滑
油を含浸させた後、シャフト5との摺動面に所定の添加
剤を滴下するようにしたため、所定の機能を有する添加
剤を必要な個所に集中的に供給することができ、必要に
して最低限の種類および量の添加剤を添加すれば足りる
ことから、添加剤の無駄を省いてコストの低廉化を図る
ことができるとともに所期の添加剤の効果を得ることが
できる。また、添加剤は必要な個所に滴下すれば足りる
から、添加剤を添加するための新たな設備や工程を付加
する必要がなく、この点からもコストの低廉化を図るこ
とができる。
【0020】また、焼結含油軸受のシャフトとの摺動面
に直接添加剤を塗布することができるため、添加剤の効
果が強く、少量で、また、短時間で所期の効果が得られ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、金属粉末を所望の軸受
形状に焼結して得られる焼結軸受に潤滑油を含浸させた
後、シャフトとの摺動面に所定の添加剤を滴下するよう
にしたため、所定の機能を有する添加剤を必要な個所に
集中的に供給することができ、必要にして最低限の種類
および量の添加剤を添加すれば足りることから、添加剤
の無駄を省いてコストの低廉化を図ることができるとと
もに所期の添加剤の効果を得ることができる。また、添
加剤は必要な個所に滴下すれば足りるから、添加剤を添
加するための新たな設備や工程を付加する必要がなく、
この点からもコストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる焼結含油の製造方法の一実施形
態を示す断面図。
【図2】本発明にかかる焼結含油の製造方法の別の実施
形態を示す斜視図。
【図3】本発明にかかる焼結含油の製造方法のさらに別
の実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 焼結含油軸受 2 軸受ホルダー 5 シャフト 1a 軸孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 10:12 30:06 40:02 (56)参考文献 特開 平7−41959(JP,A) 特開 平6−173953(JP,A) 特開 昭55−7817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 33/10 - 33/14 F16C 33/66 C10N 40:02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトを回転自在に支持する焼結含油
    軸受の製造方法であって、 金属粉末を所望の軸受形状に焼結して得られる焼結軸受
    に潤滑油を含浸させた後、シャフトとの摺動面に所定の
    添加剤を集中的に滴下することを特徴とする焼結含油軸
    受の製造方法。
  2. 【請求項2】 添加剤は、耐摩耗性の向上、油性の向
    上、極圧性の向上、防錆、防蝕のうち何れか一つ以上の
    機能を有するものであることを特徴とする請求項1記載
    の焼結含油軸受の製造方法。
  3. 【請求項3】 添加剤は、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛、
    Mo−ジアルキルジチオカーバイト、Mo−ジアルキル
    ジチオフォスフェート、および硫黄−隣系極圧添加剤か
    らなる群から1種又は2種以上選択されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の焼結含油軸受の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 潤滑油は、ポリαオレフィン共重合体水
    素化物を含むことを特徴とする請求項1記載の焼結含油
    軸受の製造方法。
  5. 【請求項5】 添加剤は、潤滑油を含浸させた焼結含油
    軸受体が単体であるとき、又は焼結含油軸受が軸受ホル
    ダーに組み付けられたとき、又はシャフトを焼結含油軸
    受の軸孔に挿通するとき、又は焼結含油軸受を備えたモ
    ータが完成したときに滴下されることを特徴とする請求
    項1記載の焼結含油軸受の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6661645B1 (en) 1999-05-28 2003-12-09 Showa Denko K.K. Solid electrolytic capacitor and manufacturing method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6661645B1 (en) 1999-05-28 2003-12-09 Showa Denko K.K. Solid electrolytic capacitor and manufacturing method thereof

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