JP3188189U - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】限られたスペースにおいて、泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に、長期間用いたとしても、外部からの泥水やダストの浸入を効果的に阻止出来る密封装置を提供する。
【解決手段】ハウジング1と、前記ハウジングを貫通して伸びる回転軸との間隙をシールする密封装置であって、前記ハウジング側に保持されたシール部材3と、前記回転軸側に保持された金属材製のスリーブ部材4と、前記シール部材側に保持された保護環5とにより構成され、前記保護環は、その径方向外端部が前記シール部材にカシメ固定されると共に、その径方向内端部が端面リップ部34と前記スリーブ部材の鍔部42が弾性接触している領域まで径方向内方に伸び、前記スリーブ部材の鍔部と前記保護環との間で狭間隙を形成する構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】ハウジング1と、前記ハウジングを貫通して伸びる回転軸との間隙をシールする密封装置であって、前記ハウジング側に保持されたシール部材3と、前記回転軸側に保持された金属材製のスリーブ部材4と、前記シール部材側に保持された保護環5とにより構成され、前記保護環は、その径方向外端部が前記シール部材にカシメ固定されると共に、その径方向内端部が端面リップ部34と前記スリーブ部材の鍔部42が弾性接触している領域まで径方向内方に伸び、前記スリーブ部材の鍔部と前記保護環との間で狭間隙を形成する構成とした。
【選択図】図1
Description
本考案は、例えば泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に用いられ、外部からの泥水やダストの浸入を防止すると共に、内部シール対象物の漏れを防止する密封装置に関するものである。
従来、この種密封装置としては、図2に示す構造のものが知られている。(特許文献1)
すなわち、ハウジング100と、このハウジング100を貫通して伸びる回転軸200との間隙をシールする密封装置であって、ハウジング100側に保持されたシール部材300と、回転軸200側に保持された金属材製のスリーブ部材400とにより構成されている。
すなわち、ハウジング100と、このハウジング100を貫通して伸びる回転軸200との間隙をシールする密封装置であって、ハウジング100側に保持されたシール部材300と、回転軸200側に保持された金属材製のスリーブ部材400とにより構成されている。
そして、スリーブ部材400は、回転軸200の外周面に嵌合される内側円筒部410と、この内側円筒部410の軸方向一端(図上右端)から径方向外側に伸びる鍔部420とを備えている。
また、シール部材300は、ハウジング100に嵌合される筒状部3110と、この筒状部3110の軸方向一端から径方向内側伸びる鍔状部3120とより成る金属材製の補強環310と、鍔状部3120に一体成形されたゴム状弾性材製のリップ部とを備えている。
また、シール部材300は、ハウジング100に嵌合される筒状部3110と、この筒状部3110の軸方向一端から径方向内側伸びる鍔状部3120とより成る金属材製の補強環310と、鍔状部3120に一体成形されたゴム状弾性材製のリップ部とを備えている。
そして、このリップ部は、内部側(図上左側)に向かって伸びると共に、内側円筒部410の外周面と摺接するラジアルリップ部320と、鍔部420と摺接する端面リップ330とを備えている。
また、鍔部420の径方向端部と、シール部材300に設けた筒状部3130の内周面との間隙は、狭間隙であるラビリンス間隙Xを構成している。
また、鍔部420の径方向端部と、シール部材300に設けた筒状部3130の内周面との間隙は、狭間隙であるラビリンス間隙Xを構成している。
しかし、この種密封装置は、泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に、長期間用いると、外部からの泥水やダストの浸入を許容してしまう問題を惹起した。
特に、ラビリンス間隙Xが存在する長さが短く、軸方向に開放されている為、外部からの泥水やダストの浸入を阻止することは困難であった。
また、端面リップ330の形状も、環状の小突起形状で有る為、スラスト方向の変位により、シール機能が損なわれる問題を惹起した。
更に、密封装置全体の軸方向幅が、スリーブ部材400の内側円筒部410の軸方向幅から大きくはみ出す設計となっている為、密封装置全体が大きく成らざるを得なかった。
特に、ラビリンス間隙Xが存在する長さが短く、軸方向に開放されている為、外部からの泥水やダストの浸入を阻止することは困難であった。
また、端面リップ330の形状も、環状の小突起形状で有る為、スラスト方向の変位により、シール機能が損なわれる問題を惹起した。
更に、密封装置全体の軸方向幅が、スリーブ部材400の内側円筒部410の軸方向幅から大きくはみ出す設計となっている為、密封装置全体が大きく成らざるを得なかった。
そこで、本考案が前述の状況に鑑み、限られたスペースにおいて、泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に、長期間用いたとしても、外部からの泥水やダストの浸入を効果的に阻止出来る密封装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本考案にあっては、ハウジングと、前記ハウジングを貫通して伸びる回転軸との間隙をシールする密封装置であって、前記ハウジング側に保持されたシール部材と、前記回転軸側に保持された金属材製のスリーブ部材と、前記シール部材側に保持された円盤状の保護環とにより構成され、前記スリーブ部材は、前記回転軸の外周面に嵌合される内側円筒部と、前記内側円筒部の軸方向一端から径方向外側に伸びる鍔部とより成り、前記シール部材は、前記ハウジング側に嵌合される筒状部と、前記筒状部の軸方向一端から径方向内側伸びる内側鍔状部と、前記筒状部の軸方向他端から径方向外側伸びる外側鍔状部とより成る金属材製の補強環と、前記内側鍔状部に一体成形されたゴム状弾性材製の前記内側円筒部外周面と密封接触しているラジアルリップ部及び前記鍔部と弾性接触している端面リップ部とより成り、前記保護環は、前記外側鍔状部の径方向端部によりその径方向外端部がカシメ固定されると共に、その径方向内端部が前記端面リップ部と前記鍔部が弾性接触している領域まで径方向内方に伸び、前記鍔部と前記保護環との間で狭間隙を形成していることを特徴とする。
本考案は、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の考案の密封装置によれば、限られたスペースにおいて、泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に、長期間用いたとしても、外部からの泥水やダストの浸入を効果的に阻止出来る。
また、請求項2記載の考案の密封装置によれば、ゴム状弾性材等を被覆する必要が無い為、製造コストを低く押えることが出来る。
請求項1記載の考案の密封装置によれば、限られたスペースにおいて、泥水等外部(大気側)の環境が厳しい農機、建機等の軸封部に、長期間用いたとしても、外部からの泥水やダストの浸入を効果的に阻止出来る。
また、請求項2記載の考案の密封装置によれば、ゴム状弾性材等を被覆する必要が無い為、製造コストを低く押えることが出来る。
また、請求項3記載の考案の密封装置によれば、泥水やダストの内側への浸入を効果的に阻止する為、メインリップの損傷を防ぎ、内部シール対象物の漏出を効果的に防止出来る。
また、請求項4記載の考案の密封装置によれば、密封装置全体をコンパクトに出来る。
また、請求項4記載の考案の密封装置によれば、密封装置全体をコンパクトに出来る。
以下、本考案を実施するための最良の形態について説明する。
図1に基づき考案を実施するための形態について説明する。
図1に基づき考案を実施するための形態について説明する。
本考案に係る密封装置は、ハウジング1と、このハウジング1を貫通して伸びる回転軸2との間隙をシールするものであって、ハウジング1側に保持されたシール部材3と、回転軸2側に保持された金属材製のスリーブ部材4と、シール部材3側に保持されている保護環5とにより構成されている。
このスリーブ部材4は、回転軸2の外周面に嵌合される内側円筒部41と、内側円筒部41の軸方向一端から径方向外側に伸びる鍔部42とを備えている。
このスリーブ部材4は、回転軸2の外周面に嵌合される内側円筒部41と、内側円筒部41の軸方向一端から径方向外側に伸びる鍔部42とを備えている。
また、シール部材3は、ハウジング1側に嵌合される筒状部311と、筒状部311の軸方向一端から径方向内側伸びる内側鍔状部312と、筒状部311の軸方向他端から径方向外側伸びる外側鍔状部313とより成る金属材製の補強環31と、内側鍔状部312に一体成形されたゴム状弾性材製の内側円筒部41外周面と密封接触しているラジアルリップ部32及び鍔部42と弾性接触している端面リップ部34とを備えている。
更に、円盤状の保護環5は、外側鍔状部313の径方向端部3131によりその径方向外端部51がカシメ固定され、シール部材3側に一体的に保持されている。
この様な構成とする事により、鍔部42と保護環5との間で狭間隙Xを形成して、外部からの泥水やダスト等の浸入を効果的に防止している。
また、スリーブ部材4は、メッキ鋼板等の耐腐食性処理が施されており、スリーブ部材4に、ゴム状弾性材等を被覆する必要が無い為、製造コストを低く押えることが出来る。
また、端面リップ部34は、径方向外方に伸びると共に、2枚の端面リップ部34がスリーブ部材4の鍔部42に弾性接触している。
端面リップ部34の枚数は、1枚以上存在すれば良いが、2枚以上存在させる事により、耐ダスト性をより高める事が出来る。
また、端面リップ部34がリップ形状を呈している為、スラスト方向の変位により、シール機能が損なわれる事が無い。
端面リップ部34の枚数は、1枚以上存在すれば良いが、2枚以上存在させる事により、耐ダスト性をより高める事が出来る。
また、端面リップ部34がリップ形状を呈している為、スラスト方向の変位により、シール機能が損なわれる事が無い。
また、ラジアルリップ部32は、スリーブ部材4の内側円筒部41に弾性接触して、内部(図上左側)に存在する流体の流出を防止している。
また、ラジアルリップ部32の外周側には、ラジアルリップ部32を内側円筒部41の外周面に押圧するガータースプリング321が配置されている。
この事により、ラジアルリップ部32の良好な緊迫力が、長期間維持出来る。
また、ラジアルリップ部32の外周側には、ラジアルリップ部32を内側円筒部41の外周面に押圧するガータースプリング321が配置されている。
この事により、ラジアルリップ部32の良好な緊迫力が、長期間維持出来る。
更に、密封部材全体の軸方向幅が、スリーブ部材4の内側円筒部41の軸方向幅内に収まる様に設計されている。
すなわち、スリーブ部材4の鍔部42は、内側円筒部41との接合部近傍で、折り曲げ部421を介して内部(図上左側)に変位させられ、この変位した領域内に保護環5が収まる構成としている。
この結果、密封装置全体をコンパクトに出来る。
すなわち、スリーブ部材4の鍔部42は、内側円筒部41との接合部近傍で、折り曲げ部421を介して内部(図上左側)に変位させられ、この変位した領域内に保護環5が収まる構成としている。
この結果、密封装置全体をコンパクトに出来る。
また、本考案は上述の考案を実施するための最良の形態に限らず本考案の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
大気側が泥水等の厳しい条件で使用される耕耘機、建設機械等の軸封部をシールする密封装置として好適に用いられる。
1 ハウジング
2 軸
3 シール部材
4 スリーブ部材
5 保護環
31 補強環
32 ラジアルリップ部
34 端面リップ部
41 内側円筒部
42 鍔部
311筒状部
312内側鍔状部
313外側鍔状部
321ガータースプリング
2 軸
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4 スリーブ部材
5 保護環
31 補強環
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41 内側円筒部
42 鍔部
311筒状部
312内側鍔状部
313外側鍔状部
321ガータースプリング
Claims (4)
- ハウジング(1)と、前記ハウジング(1)を貫通して伸びる回転軸(2)との間隙をシールする密封装置であって、前記ハウジング(1)側に保持されたシール部材(3)と、前記回転軸(2)側に保持された金属材製のスリーブ部材(4)と、前記シール部材(3)側に保持された円盤状の保護環(5)とにより構成され、前記スリーブ部材(4)は、前記回転軸(2)の外周面に嵌合される内側円筒部(41)と、前記内側円筒部(41)の軸方向一端から径方向外側に伸びる鍔部(42)とより成り、前記シール部材(3)は、前記ハウジング(1)側に嵌合される筒状部(311)と、前記筒状部(311)の軸方向一端から径方向内側伸びる内側鍔状部(312)と、前記筒状部(311)の軸方向他端から径方向外側伸びる外側鍔状部(313)とより成る金属材製の補強環(31)と、前記内側鍔状部(312)に一体成形されたゴム状弾性材製の前記内側円筒部(41)外周面と密封接触しているラジアルリップ部(32)及び前記鍔部(42)と弾性接触している端面リップ部(34)とより成り、前記保護環(5)は、前記外側鍔状部(313)の径方向端部(3131)によりその径方向外端部(51)がカシメ固定されると共に、その径方向内端部が端面リップ部(34)と前記鍔部(42)が弾性接触している領域まで径方向内方に伸び、前記鍔部(42)と前記保護環(5)との間で狭間隙(X)を形成していることを特徴とする密封装置。
- 前記スリーブ部材(4)は、耐腐食性処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
- 前記端面リップ部(34)は、径方向外方に伸びると共に、複数枚存在することを特徴とする請求項1または2記載の密封装置。
- 密封部材全体の軸方向幅が、前記スリーブ部材(4)の前記内側円筒部(41)の軸方向幅内に収まる様に設計されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の密封装置。
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