JP3188074B2 - 蒸気タービンの翼溝部防食方法 - Google Patents
蒸気タービンの翼溝部防食方法Info
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Description
タディスクの翼溝部に固設させるための蒸気タービンロ
ータの翼溝部の防食方法に関する。
構造について図3のロータディスク部の側面図、図4に
示す図3のA−A矢視断面図により説明する。図3は複
数段設けられているロータディスクの横断側面図である
が、ロータディスク16の構成は中心孔18、ロータ軸
19及びバランスホール20からなり、タービンロータ
には図示していないが、このような構造の複数のロータ
ディスク16が設けられており、各々の外周側にはター
ビン動翼12及びそれに取付けられたシュラウド14を
結合固設させるための翼溝部が周方向あるいはロータ軸
方向に形成されている。その内、図4はロータディスク
16外周側の周方向に形成された翼溝部の断面図であ
る。
に形成された翼溝9には、同翼溝9と同形状を呈した翼
根11を有する複数の動翼12が挿入され、結合され、
同動翼12の翼根11は翼溝9底部のロータディスク1
6周方向に形成された支持ピン溝10に連設された支持
ピン13で翼溝9に固定設されている。また、動翼12
は翼根11の他に、動翼12に発生する振動を軽減し流
体の散逸を防止するためのシュラウド14と同シュラウ
ド14を各々の動翼12頭部に圧着させるためのテノン
15から構成されている。このような構造のタービンロ
ータが軸19を中心に高速回転をすることになる。
の翼溝9に同翼溝9と同形状を呈した翼根11を有する
動翼12を結合固設するタービンロータの構造において
は、タービンロータの回転中に前記翼溝9の翼溝Rコー
ナ部8には動翼12やシュラウド14の遠心力により生
じる遠心応力が最も負荷される。この負荷応力に対し
て、上記翼溝9の翼溝Rコーナ部8の強度は十分耐えら
れる構造となっているが、特に蒸気タービンにおいては
同翼溝9内に極微量の腐食生成物質、例えばCl(塩
素),Na,S等を含む残留蒸気が入り込む。即ち、タ
ービン停止時のドレン化→流入→タービン起動後の蒸気
化、この現象を繰返せば極微量の腐食生成物質であって
も徐々に濃縮し、一般的にCr量の少ない材質で製作さ
れているロータディスク16の翼溝9内部が腐食されや
すい。
動翼12やシュラウド14の遠心力により生じる遠心応
力が最も負荷される翼溝9の翼溝Rコーナ部8には腐食
と応力との重合作用による亀裂17が生じる恐れがあっ
た。
するためになされたもので、翼溝9、特に翼溝Rコーナ
部8の応力緩和と腐食を未然に防止することにより亀裂
17の発生が抑制される蒸気タービンの翼溝防食方法を
提供することである。
決するために、ロータディスクの動翼を固設するT字型
翼溝部内で、蒸気中の腐食生成物により腐食しやすく、
又動翼の高速回転による遠心応力との相伴う作用で亀裂
の生じやすいT字型の翼溝Rコーナ部に腐食防止用の有
機系樹脂を塗布する翼動部の防食方法を提案するもので
ある。
ータディスクの周囲に複数段設けたタービンロータディ
スクの翼溝部の防食方法において、前記ロータディスク
の翼溝部のT字型の翼溝Rコーナ部にチューブの先端に
先端が鋭角に曲ったピンセットを接続し同ピンセットの
先端部を挿入し、地熱蒸気の浸入による腐食を防止する
ための耐熱、耐食性を有する有機系樹脂をポンプにて注
入し、同ピンセットの先端部より噴射させて前記翼溝R
コーナ部に塗布し、更に前記T字型の翼溝Rコーナ部近
辺へミラーを挿入し、前記噴射、塗布状況を確認するこ
とを特徴とする蒸気タービンの翼溝部防食方法を提供す
る。
ディスクの翼溝部内のT字型の翼溝Rコーナ部にドレン
化した残留蒸気の流入、排出の繰返しがあっても、その
T字型の翼溝Rコーナの曲面内側に耐熱、耐食性を有す
る有機系樹脂がポンプを介してピンセットにて塗布され
ており、又ミラーで確認することもできるのでこの翼溝
Rコーナ部に作用する応力の緩和と腐食防止が図られ、
この部分に起りやすい亀裂の発生を未然に防止すること
ができる。
される大きな曲面としておけば、上記の腐食防止に伴い
動翼の回転により発生する遠心応力がより一層緩和され
るようになり、亀裂防止の効果が増す。
具体的に説明する。図1は本発明の一実施例に係る蒸気
タービンの翼溝部防食方法を適用した場合の全体の構成
図、図2は図1における防食方法を適用する翼溝部の断
面図である。
属の腐食を防止し、耐熱、耐食性を有する有機系樹脂3
にファーメイドチューブ4を挿入し、AC100V電源
2を入れローラポンプ1を回転させ、有機系樹脂3を吸
引する。吸引された有機系樹脂3はファーメイドチュー
ブ4、ローラポンプ1及びファーメイドチューブ4に接
続されたテフロンチューブ5を経由し、ピンセット6に
固定されたテフロンチューブ5の先端5aより吐出され
る。樹脂3の吐出量はローラポンプ1でコントロールさ
れ、適量が噴出するように制御される。7はミラーであ
り、噴射した樹脂3がロータディスク16内の翼溝9の
翼溝Rコーナ部8に塗布する際の状況、塗布後の状況を
観察するためのものである。
部の断面であり、この防食方法を更に詳細に説明する。
ロータディスク16の翼溝9内の翼溝Rコーナ部8に樹
脂塗布用のテフロンチューブ5の先端部5aを近接させ
る。テフロンチューブ5は先端が鋭角に曲ったピンセッ
ト6に固定して先端部5aをピンセット6の先端部6a
に取付ける。
型フッ素ゴム系のエイトシールF−10の有機系樹脂3
を噴射させて、翼溝9内の翼溝Rコーナ部8に塗布す
る。塗布の状況はミラー7の反射部7aで確認しながら
塗布することができる。又、塗布した樹脂3が乾燥した
後も塗布状況を確認できる。
翼溝Rコーナ部のR形状は従来よりも大きなR曲面を取
ることが好ましい。このRコーナの曲面は翼根11の強
度を満足し、設計上の制約内で大きくすることが好まし
く、このようにすれば、有機系樹脂の塗布による防食の
効果と相伴って動翼12の回転による遠心応力を緩和
し、亀裂発生を防止する一層の効果がある。
ービンの1段,2段のロータディスクの翼溝Rコーナ部
に適用した結果、塗布の結果も良好であり、心配されて
いた翼根11の翼溝への挿入時の引っ掛りもなくスムー
ズに次工程へ進行することが確認出来た。
の方法においては、タービンロータディスクのT字型翼
溝Rコーナ部に耐熱、耐食性を有する有機系樹脂を塗布
しているため、残留蒸気に起因した腐食を防止でき亀裂
発生等の問題がなくなり品質向上に寄与するものであ
る。
動翼の高速回転により作用する遠心応力を緩和するよう
な設計とすれば、上記の有機系樹脂の塗布による腐食防
止効果と相伴ってRコーナ部の亀裂防止効果が一層向上
するものである。
防食方法を適用する全体の装置の構成図である。
である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のタービン動翼をロータディスクの
周囲に複数段設けたタービンロータディスクの翼溝部の
防食方法において、前記ロータディスクの翼溝部のT字
型の翼溝Rコーナ部にチューブの先端に先端が鋭角に曲
ったピンセットを接続し同ピンセットの先端部を挿入
し、地熱蒸気の浸入による腐食を防止するための耐熱、
耐食性を有する有機系樹脂をポンプにて注入し、同ピン
セットの先端部より噴射させて前記翼溝Rコーナ部に塗
布し、更に前記T字型の翼溝Rコーナ部近辺へミラーを
挿入し、前記噴射、塗布状況を確認することを特徴とす
る蒸気タービンの翼溝部防食方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26697193A JP3188074B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 蒸気タービンの翼溝部防食方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26697193A JP3188074B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 蒸気タービンの翼溝部防食方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07119402A JPH07119402A (ja) | 1995-05-09 |
JP3188074B2 true JP3188074B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=17438260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26697193A Expired - Lifetime JP3188074B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | 蒸気タービンの翼溝部防食方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188074B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6656952B2 (en) | 1997-06-24 | 2003-12-02 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Cis-substituted fluoromethylpyrrolidine derivative |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19801804C2 (de) * | 1998-01-19 | 1999-10-28 | Siemens Ag | Turbinenschaufel sowie Verfahren zur Inspektion und/oder Reinigung einer Turbinenschaufel |
JP2011117873A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | レプリカ採取方法 |
US9057278B2 (en) * | 2012-08-22 | 2015-06-16 | General Electric Company | Turbine bucket including an integral rotation controlling feature |
-
1993
- 1993-10-26 JP JP26697193A patent/JP3188074B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6656952B2 (en) | 1997-06-24 | 2003-12-02 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Cis-substituted fluoromethylpyrrolidine derivative |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07119402A (ja) | 1995-05-09 |
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