JP3187791U - 墓石カバー - Google Patents

Abstract

【課題】清潔感を確保することができ、且つ墓石に刻まれた文字等を外から確認することができる墓石カバーを提供することを目的とするものである。
【解決手段】墓石カバー２０は、墓石１の棹石３の形状に合わせて縫製されたものであり、一端が閉塞し、他端側が開口する袋状である。墓石カバー２０は、墓石１の天面１０を覆う天面被覆部２１と、墓石１の正面１１を覆う正面被覆部２２と、墓石１の裏面１２を覆う裏面被覆部２３と、墓石の側面１５，１６を覆う側面被覆部２５，２６とを有している。墓石カバー２０が、墓石１に装着された状態においては、正面被覆部２２の欠落部３０が墓石１に刻まれた文字の位置と合致し、墓石１の文字部分が墓石カバー２０から露出する。そのため、外部から文字を読むことができる。
【選択図】図２

Description

本考案は、墓石に被せるカバーに関するものである。

墓石が汚れることを防止するためのカバーが知られている。
例えば特許文献１に開示された墓石カバーは、墓石の棹石部分の全体をすっぽりと覆うものである。そして特許文献１に開示された墓石カバーは、正面側が透明樹脂シートで形成されている。そのため特許文献１に開示された墓石カバーによると、墓石カバーを被せた状態で、墓石に刻まれた文字等が外から見える。

また特許文献２に開示されたた墓石カバーは、棹石部分だけでなく、台座部分についてもすっぽりと覆うものである。特許文献２に開示されたた墓石カバーは、表面部分が透明ビニールで作られており、墓石に刻まれた文字等を読み取ることができる。

実用新案登録第３１４１６３８号公報 実用新案登録第３１３０１０３号公報

特許文献１，２に開示された墓石カバーは、いずれも棹石部分をスッポリと覆ってしまうものである。そして墓石に刻まれた文字が読み取れる様に、表面が透明シートで作られている。
特許文献１，２に開示された墓石カバーは、墓石を保護することができ、且つ、文字等を読み取ることができる。しかしながら特許文献１，２に開示された墓石カバーを実際に使用すると、使用者に不潔感を感じさせてしまう。即ち墓石の表面が透明シートですっぽりと覆われてしまうので、墓石と透明シートの間に水分が溜まり、墓石に黴や苔が生えてしまう。また墓石と透明シートの間に昆虫や、ムカデ、くも等の不快害虫が入り込み、住み着いてしまう。そして、特許文献１，２に開示された墓石カバーは透明シートで作られているから、中に生えた黴や、住み着いたムカデ等が外から見え、まことに気持ちが悪い。
特許文献１，２に開示された墓石カバーを装着すると、剥き出しの墓に比べて、かえって墓石が汚れ、掃除に手間取ってしまう。
そのため特許文献１，２に開示された墓石カバーは、本考案者の知る限りにおいて実用化されていない。

そこで本考案は、従来技術の墓石カバーを改良し、清潔感を確保することができ、且つ墓石に刻まれた文字等を外から確認することができる墓石カバーを提供することを目的とするものである。

上記した課題を解決するための請求項１に記載の考案は、天面と、正面と、裏面及び複数の側面を有し、正面に文字が描かれた墓石に装着される墓石カバーにおいて、全体形状が不透明の袋状であって一面が開口し、墓石の天面を覆う天面被覆部と、墓石の正面を覆う正面被覆部と、墓石の裏面を覆う裏面被覆部と、墓石の側面を覆う側面被覆部とを有し、前記正面被覆部は、中央部に欠落部が設けられ、前記開口を開いて墓石の天面から墓石カバーを被せることが可能であり、墓石を被せた状態において、正面部の欠落部の位置が墓石に描かれた文字の位置に対応し、正面部に描かれた文字の全てを外部から読み取ることが可能であることを特徴とする墓石カバーである。

本考案の墓石カバーは、不透明の袋状である。そのため墓石カバーで覆われた部位は、内部が見えず、昆虫等が侵入していても外からは見えない。
また本考案の墓石カバーは、正面被覆部の中央部に欠落部が設けられ、墓石に被せた状態において、正面部の欠落部の位置が墓石に描かれた文字の位置に対応し、正面部に描かれた文字の全てを外部から読み取ることが可能である。そのため、誰の墓であるのかを確認することができる。

請求項２に記載の考案は、開口部を閉塞方向に締める締めつけ部材が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の墓石カバーである。

本考案によると、開口部を締めつけることができるので、墓石カバーが風で飛ぶことが防止される。

請求項３に記載の考案は、天面に装飾物が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の墓石カバーである。

本考案の墓石カバーは、単に墓石を保護するだけでなく、装飾することができる。

請求項４に記載の考案は、外から見える部位に模様が設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の墓石カバーである。

本考案の墓石カバーについても、単に墓石を保護するだけでなく、装飾することができる。

請求項５に記載の考案は、布製であることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の墓石カバーである。

請求項６に記載の考案は、防水処理、防腐処理、防黴処理、防虫処理のいずれかが施されていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の墓石カバーである。

本考案の墓石カバーによると、墓石カバー自体及び墓石を清潔に保つことができる。

請求項７に記載の考案は、開口部の内面側に滑り止め部材又は粘着部材の少なくともいずれかが設けられていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の墓石カバーである。

本考案の墓石カバーは、外れにくい。

本考案の墓石カバーは、墓石を保護する機能を備え、且つ清潔感がある。

本考案の実施形態の墓石カバーを墓石に装着した状態を示す斜視図である。 図１の分解斜視図である。 本考案の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案の他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバーの斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態の墓石カバー及び墓石の斜視図である。

以下さらに本考案の実施形態について説明する。本実施形態の墓石カバー２０は、和式であって仏式の墓に装着するものである。
即ち装着対象の墓石１は、台座部２に棹石３が積み上げられものであり、その前方に水入れ５と、一対の花立て６ａ，６ｂが設けられたものである。
棹石３は四角柱状の石であり、天面１０と、正面１１と、裏面１２と、左右側面１５，１６を有している。
そして正面１１に家名や、埋葬者名、法名等の個人や家を特定する文字や、「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」等の宗教的な文言が刻まれている。

一方、墓石カバー２０は、墓石１の棹石３に装着されるものであり、断面形状が四角形の袋状をしている。
墓石カバー２０は、墓石１の棹石３の形状に合わせて縫製されたものであり、図２、図３の様に、一端が閉塞し、他端側が開口する袋状である。墓石カバー２０は、図２、図３の様に、墓石１の天面１０を覆う天面被覆部２１と、墓石１の正面１１を覆う正面被覆部２２と、墓石１の裏面１２を覆う裏面被覆部２３と、墓石の側面１５，１６を覆う側面被覆部２５，２６とを有している。
本実施形態の墓石カバー２０は、天面被覆部２１を構成する布片と、正面被覆部２２を構成する布片と、裏面被覆部２３を構成する布片と、側面被覆部２５，２６を構成する布片がそれぞれ裁断され、これらが縫い合わされて作られている。

墓石カバー２０の全高ｈは、棹石３の全高Ｈよりも低い。より具体的には、墓石カバー２０の全高ｈは、棹石３の全高Ｈの３分の２未満である。
また墓石カバー２０の正面被覆部２２は、大きく「Ｕ」字状に切り欠かれて欠落部３０が設けられている。
また欠落部３０の開口端には、紐３２ａ，３２ｂが設けられている。紐３２ａ，３２ｂは、締めつけ部材として機能する。
墓石カバー２０の内面であって、開口部３５の近傍にはゴム製の滑り止め部材３３が装着されている。
墓石カバー２０の天面被覆部２１の外表面側には、飾り２８が設けられている。

墓石カバー２０の素材は布であり、より詳細には西陣織り等の模様３１付きの布である。
本実施形態では、西陣織の布で作られており、不透明である。また墓石カバー２０を構成する布には、不快害虫を忌避する害虫忌避剤と、防黴剤とが含漬されている。

墓石カバー２０は、開口部３５を開いて棹石３に装着される。その結果、墓石カバー２０の天面被覆部２１が墓石１の天面１０に接し、正面被覆部２２が墓石１の正面１１と接し、裏面被覆部２３が墓石１の裏面１２と接し、側面被覆部２５，２６が墓石の側面１５，１６と接する。
そしてこの状態で、欠落部３０の開口端に設けられた紐３２ａ，３２ｂを結び、墓石カバー２０の開口部３５を墓石１に締めつける。また本実施形態では、開口部３５の近傍に滑り止め部材３３が装着されているから開口部３５がずれ上がり難い。そのため風が吹いても墓石カバー２０が外れることはない。

墓石カバー２０が、墓石１に装着された状態においては、正面被覆部２２の欠落部３０が墓石１に刻まれた文字の位置と合致し、墓石１の文字部分が墓石カバー２０から露出する。そのため、外部から文字を読むことができる。
そのため何人の墓石であるかを確認することができる。
一方、また本実施形態の墓石カバー２０は、不透明であるから、内部に虫等が進入したとしても、見えず、見栄えがよい。
なお本実施形態では、墓石カバー２０に害虫忌避剤が含漬されているので、そもそも、不快害虫は墓石カバー２０に近寄らず、墓石カバー２０と墓石１との間に害虫が入り込むことはない。

次に、本考案の他の実施形態について説明する。
図４に示す墓石カバー４０は、目を模した装飾物４１を設けたものである。また図５に示す墓石カバー４３は、目を模した模様４５を付したものである。
これらは、いずれも幼児が墓参りを楽しめる様に設けられたものである。即ち墓参りは、幼児にとって楽しい行事ではなく、行きたがらない。そこで墓石カバー４０，４３のように面白い飾りや模様を設けることで、幼児の気を引いて、墓参りに連れて行くことができる。また幼児に墓石カバー４０，４３を取り替える役目を与え、幼児に充実感を感じさせることができる。
図４、図５に示した墓石カバー４０，４３は、一例に過ぎず、他に動物やマンガのキャラクターを付して幼児の気を引くことが考えられる。
また図６の様なロケットを模した形状の墓石カバー５０や、図７の様な城を模した形状の墓石カバー５１も面白い。

また図８、図９に、日除け５２を設けた墓石カバー５３や、傘５５を設けた墓石カバー５６も趣があって面白い。

以上説明した実施形態は、いずれも仏式の墓に装着するものであるが、図１０の様な神式の墓（奥津城）に使用する墓石カバー６０も考えられる。神式の墓（奥津城）は、先端が尖っているので、墓石カバー６０もこの形状に合わせて天面が尖っている。
また上記した墓石カバー２０の全高ｈは、棹石３の全高Ｈに比べて２分の１以上の高さを有しているが、図１１に示す墓石カバー６１の様に、全高ｈが棹石３の全高Ｈの２分の１以下であってもよい。

また以上説明した実施形態は、いずれも縫製によって作られているが、ニットの様な伸縮性を有する素材で作ってもよい。伸縮性を有する素材で製作する場合は、伸縮することによって墓石１に合致する。
本実施形態では、墓石カバー２０の内面であって、開口部３５の近傍にはゴム製の滑り止め部材３３が装着されているが、これに代わって粘着剤や接着剤を設けてもよい。またこれらを省略してもよい。

１ 墓石
３ 棹石
２０，４０，４３，５０，５１，５３，６０，６１ 墓石カバー
２１ 天面被覆部
２２ 正面被覆部
２３ 裏面被覆部
２５，２６ 側面被覆部
２８ 飾り
３０ 欠落部
３１ 模様
３２ａ，３２ｂ 紐（締めつけ部材）
３３ 滑り止め部材
３５ 開口部
４１ 装飾物
４５ 模様
５２ 日除け

Claims (7)

1. 天面と、正面と、裏面及び複数の側面を有し、正面に文字が描かれた墓石に装着される墓石カバーにおいて、
   全体形状が不透明の袋状であって一面が開口し、墓石の天面を覆う天面被覆部と、墓石の正面を覆う正面被覆部と、墓石の裏面を覆う裏面被覆部と、墓石の側面を覆う側面被覆部とを有し、
   前記正面被覆部は、中央部に欠落部が設けられ、前記開口を開いて墓石の天面から墓石カバーを被せることが可能であり、墓石を被せた状態において、正面部の欠落部の位置が墓石に描かれた文字の位置に対応し、正面部に描かれた文字の全てを外部から読み取ることが可能であることを特徴とする墓石カバー。
2. 開口部を閉塞方向に締める締めつけ部材が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の墓石カバー。
3. 天面に装飾物が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の墓石カバー。
4. 外から見える部位に模様が設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の墓石カバー。
5. 布製であることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の墓石カバー。
6. 防水処理、防腐処理、防黴処理、防虫処理のいずれかが施されていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の墓石カバー。
7. 開口部の内面側に滑り止め部材又は粘着部材の少なくともいずれかが設けられていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の墓石カバー。

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