JP3187287U - 粉体分離排出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バグフィルター型粉体分離機の下部ホッパーの排出口の開閉を、格別の動力を用いることなく、軽い動作でもって行うことができる構成のものを安価に提供する。
【解決手段】2つのバルブ10,11の背反的切り替えによって、粉体分離機の持つ負圧を制御し、その負圧を利用して二つの開閉蓋6,9を開閉操作することで、バグフィルター3の下方の粉体収集ホッパー4から排出する粉体を外部に排出できるようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は、バグフィルター型粉体分離機を用いて粉体、粒粒体を分離し、排出するための粉体分離排出装置に関する。
バグフィルター型粉体分離機を用いて粉体、粒粒体を分離し、排出することが行われている。即ち、排風機による吸引で、空気と共に搬送される粉体を、バグフィルターでろ過し、バグフィルターを振動させることで堆積粉体を払い落としして、粉体を分離して回収しようとする方法である。
こうした装置として、収集した粉体を分離排出するのに、バグフィルター型粉体分離機の下部ホッパーに排出口を設けるが、そのバッグフィルタ内部と外部の圧力差により起こる空気の流れを防止して粉体を排出するために、一般的には、ロータリーバルブを用い、他には、ダブルダンパーを開閉操作することで行うようにしている。この種のロータリーバルブやダブルダンパーは、モータ、エアシリンダー、油圧シリンダー等の強制力を用いて稼動させている。
こうしたバグフィルター型粉体分離機の下部ホッパーの開閉手段としては、例えば、次の技術が知られている。
特開2009−72730 特開2003−225523
上述した従来技術にあっては、ロータリーバルブ或いはダブルダンパーの開閉にエアシリンダー、モータ等を用いて強制的に駆動するので、開閉動作が危険であるという問題や、ダンパーの開閉に伴う衝撃が大きくてシール部の消耗が起こり易く、トラブルの原因ともなっていた。
本考案は、かかる問題点に鑑み、バグフィルター型粉体分離機の下部ホッパーの排出口の開閉を、格別の動力を用いることなく、軽い動作でもって行うことができる構成のものを安価に提供できるようにすることを目的とする。
本考案にかかる粉体分離排出装置は、上記課題を解決するために、排風機(1)に接続されたバグフィルター型粉体分離機(2)を用いた粉体分離排出装置であって、
バグフィルター(3)の下方の粉体収集ホッパー(4)の下端部に第1排出口部(5)を設け、
前記第1排出開口部(5)に第1開閉蓋(6)をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構(7)を介して垂下させて設け、
前記第1開閉蓋(6)の所要距離離れた下方位置に第2排出口部(8)を設け、
前記第2排出口部(8)に第2開閉蓋(9)をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構(7)を介して垂下させて設け、
前記粉体収集ホッパー(4)の内部を外気に導通及び閉鎖させる第1バルブ(10)を設け、
前記第1開閉蓋(6)と前記第2開閉蓋(9)との間を外気と前記粉体収集ホッパー(4)に導通及び閉鎖させる第2バルブ(11)を設け、
前記第1バルブ(10)と前記第2バルブ(11)とを操作することで前記第1開閉蓋(6)と前記第2開閉蓋(9)を背反的に開閉させるように構成してある、
という手段を講じたものである。
本考案によれば、排風機に接続されたバグフィルター型粉体分離機の下部ホッパーに作用する負圧と大気圧を利用して開閉蓋(ダンパー)を二段に敷設することで、排出のための開閉動作をさせることができ、格別の駆動源を設ける必要なく、また、開閉動作を負圧と大気圧による圧力差を利用して行うことができ、安全で且つトラブルの発生の少ない状態で行い得る効果を奏するに至ったものである。
本考案にかかるその他の利点は、以下の実施例の説明から明らかとなろう。
考案を実施するための好適形態
本考案の実施に際しては、前記揺動機構(7)が、上向きに凹部(12A)を有する一対の支持アーム(12)に、前記第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)の上部に設けた軸部(7B)を着脱可能に係止させ、これらの第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)が前記軸部(7B)により回動できるように構成されていることが好ましい。
このように単なる係止状態で保持する構成とすることで、装置の下部の点検窓から、前記第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)を簡単、容易に取り外すことが出来て、保守、点検が容易となる利点がある。
また、前記第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)には、その本体(6A,9A)の延長方向に対して所要の角度をもってバランサー(6B,9B)が延設されて、該本体(6A,9A)が、鉛直方向よりも前記第1排出開口部(5)及び前記第2排出口部(8)の開口面側に変位する位置を取るように構成されていること、が好ましい。
このように構成することで、例えば、前記第1開閉蓋(6)は、第1バルブ(10)が閉とされ、第2バルブ(11)が開とされたときに、所要の角度分だけ傾斜させて構成した前記第1排出口部(5)の開口面に近い位置から吸引されて、閉鎖位置を取ることができ、スムース且つ確実に開口面の閉鎖状態を得ることができる。勿論、第1バルブ(10)が開とされ、第2バルブ(11)が閉とされたときには、前記第1排出口部(5)の開口面から離れた位置を採ることとなる。
本考案にかかる粉体分離排出装置の全体を示す概略図。 本考案にかかる粉体分離排出装置の要部の拡大断面図。 本考案にかかる粉体分離排出装置の開閉蓋の拡大斜視図。 本考案にかかる粉体分離排出装置の一作動状態を示す概略図。 本考案にかかる粉体分離排出装置の一作動状態を示す概略図。 本考案にかかる粉体分離排出装置の要部の別態様の拡大断面図。
以下、本考案にかかる粉体分離排出装置の好適実施例について、図面を参照して詳述する。本考案の粉体分離排出装置は、エア搬送の粉体をエアと分離する場合、或いは特定の粉体の分級目的、廃棄物の分離、排出等の目的で作動されるものを含むが、ここでは、バグフィルター型集塵機を用いた粉体の分離、回収を例として説明する。尚、バグフィルター型集塵機のバグからの粉体の振るい落としは、パルスジェットによるバグの振動によって行うが、他の振動源を利用する方法を採っても良い。
図1乃至図5に示すように、この粉体分離排出装置は、排風機(ブロア)1に接続されたバグフィルター型粉体分離機2でもって構成されているものである。
この種のバグフィルター型粉体分離機2のバグフィルター3の下方には、粉体収集ホッパー4が設けられ、その下端部に第1排出口部5が設けられている。ここは、バグフィルター3でろ過、堆積した粉体が落下したものを一時的に貯留するところである。
前記第1排出口部5の開口面(ダクト形状)は、鉛直に対して所要の角度分(ここでは、約12度)だけ傾斜させて構成されている。この開口面の傾斜角度は、後述の開閉蓋の開閉作動がスムースに行われる範囲であれば、適宜の角度を選択してよい。この開口面の傾斜は、装置の全高を低くする役目も果たす。しかし、図6に示すように、開口面を鉛直方向にしたものを用いてよい。
そして、前記第1排出開口部5に第1開閉蓋6をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構7を介して垂下させて設けている。
この揺動機構7は、ここでは、上向きに凹部12Aを有する一対の支持アーム12に、前記第1開閉蓋6の上部に設けた軸部7Bを着脱可能に係止させ、この第1開閉蓋6が前記軸部7Bにより回動(揺動)できるように構成されている。
この揺動機構7は、着脱を容易にするための係止の構造としているが、その他に、通常の枢支の軸承としても良い。
また、前記第1開閉蓋6の所要距離離れた下方位置に第2排出口部8を設けてある。この第1開閉蓋6と第2排出口部8とは、ダクト状で連結されている。
そして、前記第2排出口部8の開口面を鉛直に対して所要の角度分だけ傾斜させて構成している。この構成は、上述の第1排出開口部5で説明した構成と同じである。
前記第2排出口部8に第2開閉蓋9をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構7を介して垂下させて設けてある。
この揺動機構7は、上述した第1開閉蓋6の取り付け構成と同じである。即ち、上向きに凹部12Aを有する一対の支持アーム12に、前記第2開閉蓋9の上部に設けた軸部7Bを着脱可能に係止させ、この第2開閉蓋9が前記軸部7Bにより回動(揺動)できる構成である。
そして、前記粉体収集ホッパー4の内部を外気に導通及び閉鎖させる第1バルブ10を設け、更に、前記第1開閉蓋6と前記第2開閉蓋9との間を外気と前記粉体収集ホッパー4に導通及び閉鎖させる第2バルブ11を設け、且つ、前記第1バルブ10と前記第2バルブ11とを操作することで前記第1開閉蓋6と前記第2開閉蓋9を背反的に開閉させるように構成してある。前記第2バルブ11が閉じ操作されるときは、前記第1バルブ10が開いて、前記第2バルブ11のラインが前記粉体収集ホッパー4に導通される。尚、これらの第1バルブ10と第2バルブ11との背反的操作は、電気的な制御方式で行われるが、必要に応じて人為的に行うように構成してもよい。
即ち、第1バルブ10を外気に対して閉鎖し、第2バルブ11を外気に対して開き、前記排風機(ブロア)1が稼動すると、前記粉体収集ホッパー4の内部は負圧状態であり、且つ、第2バルブ11が開かれていると、前記第1開閉蓋6と第2バルブ11との間は大気圧であるから、その結果、前記第1開閉蓋6は吸引作用を受けて、前記第1排出口部5の開口面に接当、密着されることになり、前記粉体収集ホッパー4に落下した粉体は、前記第1開閉蓋6で止まり、内部に貯留される。
逆に、第1バルブ10を開き、前記粉体収集ホッパー4の内部が大気圧となれば、前記第1開閉蓋6の吸引作用が失効し、自重によって蓋が開くことになり、滞留粉体は排出される。
そして、第2バルブ11を閉じて、該第2バルブ11のラインを前記粉体収集ホッパー4に導通した場合には、第2バルブ11に負圧が作用することになって、前記第2開閉蓋9は閉鎖され(該第2開閉蓋の反対側は大気圧)、ここに排出された粉体が滞留されることになり、次の第1バルブ10及び第2バルブ11の逆の操作によって、前記第2開閉蓋9は、その自重で開き、滞留する粉体が装置外部に排出されることになる。
上記第1開閉蓋6及び第2開閉蓋9は、図3に示すように構成されている。即ち、上述した揺動機構7により可動自在に設けられているが、が、その本体6A,9Aの延長方向に対して所要の角度をもってバランサー6B,9Bが延設されて、該本体6A,9Aが、鉛直方向よりも前記第1排出開口部5及び前記第2排出口部8の開口面側に変位する位置を取るように構成されているものである。
即ち、上記第1開閉蓋6及び第2開閉蓋9は、その自重だけで垂下されると、その垂下方向は、鉛直方向となるが、前記バランサー6B,9Bが所定の角度をもって敷設されることで、該本体6A,9Aが、鉛直方向よりも前記第1排出開口部5及び前記第2排出口部8の開口面側に変位する位置を取ることができるのである。
上記第1開閉蓋6及び第2開閉蓋9は、その本体6A,9Aが鋼板で構成され、表面に樹脂シート及びラバーを貼着し、開口部に対する密着性を向上させている。前記バランサー6B,9Bは、同様に鋼板であり、前記本体6A,9Aとの間に所定の角度、ここでは、約40度を形成するように設けられている。従って、前記本体6A,9Aとバランサー6B,9Bとの合成荷重でもって、前記本体6A,9Aが鉛直方向ではなく、所定の傾斜角度をもって垂下されることになる。即ち、吸引圧力解除時に自動的に第1排出開口部5及び前記第2排出口部8の開口面から離れる排出姿勢を採ることになるのである。
図2において、10は、保守、点検用の開閉窓であり、これを開くと前記第1開閉蓋6の着脱、保守点が容易に行い得る。
(作用)
上述のように構成された装置の作用を説明すると、図4に示すように、先ず、第1バルブ10を外気に対して閉鎖し、第2バルブ11を外気に対して開き、前記排風機(ブロア)1が稼動すると、前記粉体収集ホッパー4の内部は負圧状態であり、且つ、前記第1開閉蓋6と第2バルブ11との間は大気圧であるから、その結果、前記第1開閉蓋6は吸引作用を受けて、前記第1排出口部5の開口面に接当、密着されることになり、前記粉体収集ホッパー4に落下した粉体は、内部に貯留される。これは、通常のろ過機能が発揮されている状態である。
次いで、図5に示すように、第1バルブ10を外気に対して開き、第2バルブ11を前記粉体収集ホッパー4に導通した場合には、前記粉体収集ホッパー4の内部が大気圧となって、前記第1開閉蓋6は自重によって揺動し、前記第1排出口部5の開口面から離れ、内部の粉体を排出落下させることになる。そして、第2バルブ11と第1バルブ10の操作で、この第2バルブ11のラインが前記粉体収集ホッパー4に導通した状態となることで、第2バルブ11に負圧が作用することになって、前記第2開閉蓋9は閉鎖され、ここに排出された粉体が一時滞留されることになる。
そして、次の第1バルブ10及び第2バルブ11の背反的操作によって、大気圧が作用することになった前記第2開閉蓋9は、その自重で開き、滞留する粉体が装置外部に排出されることになる。
本考案にかかる装置は、種々の粉体処理プロセス(粉体の分級、廃棄物の分別など)に応用可能であり、バグフィルター型の集塵機タイプでなくとも適応可能であって、その応用範囲は広い。
1:排風機
2:バグフィルター型粉体分離機
3:バグフィルター
4:粉体収集ホッパー
5:第1排出口部
6:第1開閉蓋
6A:本体
6B:バランサー
7:揺動機構
7B:軸部
8:第2排出口部
9:第2開閉蓋
9A:本体
9B:バランサー
10:第1バルブ
11:第2バルブ
12:支持アーム
12A:凹部

Claims (3)

  1. 排風機(1)に接続されたバグフィルター型粉体分離機(2)を用いた粉体分離排出装置であって、
    バグフィルター(3)の下方の粉体収集ホッパー(4)の下端部に第1排出口部(5)を設け、
    前記第1排出開口部(5)に第1開閉蓋(6)をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構(7)を介して垂下させて設け、
    前記第1開閉蓋(6)の所要距離離れた下方位置に第2排出口部(8)を設け、
    前記第2排出口部(8)に第2開閉蓋(9)をその上部で横軸回りに回動自在になる揺動機構(7)を介して垂下させて設け、
    前記粉体収集ホッパー(4)の内部を外気に導通及び閉鎖させる第1バルブ(10)を設け、
    前記第1開閉蓋(6)と前記第2開閉蓋(9)との間を外気と前記粉体収集ホッパー(4)に導通及び閉鎖させる第2バルブ(11)を設け、
    前記第1バルブ(10)と前記第2バルブ(11)とを開閉することで前記第1開閉蓋(6)と前記第2開閉蓋(9)を背反的に開閉させるように構成してある、
    ことを特徴とする粉体分離排出装置。
  2. 前記揺動機構(7)が、上向きに凹部(12A)を有する一対の支持アーム(12)に、前記第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)の上部に設けた軸部(7B)を着脱可能に係止させ、これらの第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)が前記軸部(7B)により回動できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の粉体分離排出装置。
  3. 前記第1開閉蓋(6)又は前記第2開閉蓋(9)には、その本体(6A,9A)の延長方向に対して所要の角度をもってバランサー(6B,9B)が延設されて、該本体(6A,9A)が、鉛直方向よりも前記第1排出開口部(5)及び前記第2排出口部(8)の開口面側に変位する位置を取るように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体分離排出装置。
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