JP3186608U - 自転車用ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体フレーム側に支持されるブレーキシュー2を、後輪100の車軸101側に固着されるブレーキドラム1の外周に圧接させることにより、後輪100を制動するブレーキ装置Aであって、ブレーキドラム1の外周にブレーキパッド4を設けてなる。ブレーキパッド4は、ブレーキドラム1の外周に射出成形などにより一体に設けられている。
【選択図】図2
Description
特許文献1などに記載のブレーキ装置は、後輪の車軸側に固着されるブレーキドラムの内周面に押し広げて圧接させるブレーキシューの外周面に、ブレーキパッド(同文献1ではライニング)を固着してブレーキドラムの回転にかける摩擦制動力(摩擦抵抗力)を高める構成としている(同文献1の図1および図2参照)。
つまり、従来技術では、ブレーキドラムの内周面に対するブレーキパッドの圧接は、ブレーキドラムの円周方向に対して部分的(略半月状ブレーキパッドの長さ範囲)に行われるものであることから、ブレーキパッドの摩耗が短期間で起きやすいものとなっていた。
前記ブレーキドラムの外周にブレーキパッドを設けてなることを特徴とする。
ここで、前記ブレーキパッドは、前記ブレーキドラムの外周に、射出成形などにより一体に設けられている構成を採用することが好適なものとなる。
さらに、一対の前記ブレーキシューは、バネ材などによって内側から付勢されて前記ブレーキドラムの外周から外方へ押し広げ離反するように構成されていることが好適なものとなる。
また、ブレーキパッドはブレーキドラムの外周に射出成形などにより一体に設けられることで、生産性の向上を図り、生産コストの削減などを期待することができる。
また、ブレーキカバーを、車軸が突出する外側に設けた凹み状で係止部を有する回り止め部にて車体フレームのフレーム端部(リアエンドなど)に対して安定的に回り止めを図った回転止め構造にて確実に取り付けることができる。これにより、ブレーキカバーの内側におけるブレーキドラムの外周外方に位置させてブレーキシューまたはブレーキバンドを、縮径圧接、そして拡径(拡開)離反可能に支持内設させることができる。
また、一対のブレーキシューは、バネ材などによって内側から付勢されて、使用者がブレーキレバーのブレーキ操作を解除した時にブレーキドラムの外周から外方へ押し広げ離反するように構成されていることで、部品点数の削減による構造の簡素化が図られて生産性の向上が期待でき、安価に提供することができる。
図1は、本考案の実施形態に係るブレーキ装置が適用された自転車の一例を示す説明図および要部の拡大斜視図であり、図2は、同ブレーキ装置の縦断面図であり、図3は、同ブレーキ装置を分解して示す斜視図である。
ブレーキ装置Aは、図2に示すように、後輪100の車軸101に固着されるブレーキドラム1と、車体フレーム200にブレーキカバー3を介して支持される一対のブレーキシュー2とを、主要な構成として備えている。
ブレーキドラム1は、周知のように、所定の外周幅で、軸芯に車軸用の軸孔を有する円盤状に形成されている。このブレーキドラム1の材質については特に限定されるものではないが、本実施例では、強靭で剛性を有するプラスチックなどを用いた射出成形によって一体成形している。そして、ブレーキドラム1を鋳包み型内にセットし、当該型内に樹脂系材料を射出(注入)することにより、ブレーキドラム1の外周に樹脂系のブレーキパッド4を一体に設けるようにしている。
このような形態からなるブレーキドラム1は、後輪100の車軸101に対して軸支部材102、押え部材103、そしてナット部材104によって固着されるものである。
ブレーキパッド4は、ブレーキシュー2との圧接による摩擦抵抗に優れている例えば、塩化ビニールなどの樹脂系材料を用いた射出成形などによってブレーキドラム1の外周に一体に設けられる。具体的に説明すると、ブレーキパッド4は、図2の(a)に示すように、断面視で略T字状に形成されているブレーキドラム1の外周内外両側を含めた当該外周を包み込むように、断面視で略L字形状にてブレーキドラム1の外周に一体に設けられるものである。
ブレーキシュー2は、ブレーキパッド4の外周面に沿う略三日月形状(弓なり形状)にそれぞれ形成されている。そして、ブレーキシュー2は、ブレーキパッド4の外周面の外周幅にて当該外周面に圧接する外周圧接部2aと、この外周圧接部2aの幅方向一側(外側)からブレーキドラム1の内方(軸芯方向)に向けて連設させた屈曲側部2bとから、輪切り断面視で略L字形状に形成されている。
これにより、後輪100の制動時におけるブレーキシュー2のブレーキパッド4に対する圧接剛性(三日月形状維持)を屈曲側部2bによって高める構造としている。つまり、屈曲側部2bは、ブレーキシュー2自体の剛性を高めるための補強縁辺部として作用するようにしている。
このように形成されている一対のブレーキシュー2は、ブレーキカバー3の内側にピン部材6にてそれぞれ軸着されて、ブレーキドラム1の外周のブレーキパッド4を挟み込むように、当該ブレーキパッド4の外周面との間に僅かな隙間をもって配設される。そして、一対のブレーキシュー2は、図1の(b)および図2の(b)に示すように、バネ部材8により内側から付勢されてブレーキドラム1の径方向外方へ押し広げ拡径(離反)するように、ブレーキカバー3の内側に組み込み支持される。
図4は、車体フレームのフレーム端部であるリアエンドにブレーキカバーを回転不能に取り付ける状態を示す説明図である。ここでは、図3を適宜参照しながら説明する。
カバー回り止め部10は、軸孔9の周りにおけるブレーキカバー3のカバー前面部3aを盛り上げることで、その内側にリアエンド201のフレーム形状に適合させた状態で嵌め合わせ係止させるように凹み周囲の一部を開放させた形態の凹み形状に形成されている。そして、カバー回り止め部10は、リアエンド201の先端部201aを挿入係止させるための係止部11を備えている。
このように形成されているブレーキカバー3は、外周の全周にブレーキパッド4を有するブレーキドラム1が車軸101に固着された後に、ワッシャ部材12、ナット部材13によって車体フレーム200のリアエンド201にブレーキドラム1を覆うように取り付けられる。この際、リアエンド201にカバー回り止め部10を嵌め合わせ係止させることで、不要な回転、つまり、ブレーキシュー2がブレーキドラム1の外周のブレーキパッド4に圧接されたときに、不用意に回らない回転止め構造となる。
また、ブレーキカバー3を、カバー回り止め部10にて車体フレーム200のリアエンド201に対して安定的に回り止めを図った回転止め構造にて確実に取り付けることができる。これにより、一対のブレーキシュー2がブレーキドラム1の外周のブレーキパッド4に圧接した時の、ブレーキカバー3の不用意な回転を確実に防いた状態で、一対のブレーキシュー2をブレーキカバー3の内側に支持内設させることができる。
例えば、ブレーキ装置Aの他の実施形態として、後輪100の車軸101に固着されるブレーキドラム1と、ブレーキカバー3の内側に備えられてブレーキドラム1の外周にさせることにより、後輪100を制動する図示省略のブレーキバンドとから構成し、ブレーキドラム1の外周に前記詳述の実施形態のように、ブレーキパッド4を射出成形などによって一体に設けた構成とすることができる。この場合、周知のように、ブレーキバンドの一端側をブレーキカバー3の内側に軸着し、他端側にブレーキレバー400からのブレーキワイヤ500をL形レバー(ベルククランク)などを介して接続する。
1 ブレーキドラム
2 ブレーキシュー
3 ブレーキカバー
4 ブレーキパッド
8 バネ部材
10 カバー回り止め部
11 係止部
B 自転車
100 後輪
101 車軸
200 車体フレーム
Claims (5)
- 車体フレーム側に支持されるブレーキシューまたはブレーキバンドを、車輪側のブレーキドラムの外周に圧接させることにより、前記車輪を制動する構成の自転車用ブレーキ装置であって、
前記ブレーキドラムの外周にブレーキパッドを設けてなることを特徴とする自転車用ブレーキ装置。 - 前記ブレーキパッドは、前記ブレーキドラムの外周に射出成形により一体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載された自転車用ブレーキ装置。
- 前記ブレーキシューまたはブレーキバンドを前記ブレーキドラムに対して圧接・離反可能に支持するように前記車体フレーム側に取り付けられるブレーキカバーは、車軸が突出する外側に、前記車体フレームのフレーム端部側に係止させるカバー回り止め部を備えていることを特徴とする請求項1に記載された自転車用ブレーキ装置。
- 前記カバー回り止め部は、前記車体フレームのフレーム端部側に嵌め合わせ係止させる凹み形状に形成されているとともに、当該フレーム端部を挿入係止させる係止部を備えていることを特徴とする請求項3に記載された自転車用ブレーキ装置。
- 一対の前記ブレーキシューは、内側から付勢されて前記ブレーキドラムの外周外方へ押し広げ離反するように構成されていることを特徴とする請求項1または3に記載された自転車用ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013004490U JP3186608U (ja) | 2013-08-02 | 2013-08-02 | 自転車用ブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013004490U JP3186608U (ja) | 2013-08-02 | 2013-08-02 | 自転車用ブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3186608U true JP3186608U (ja) | 2013-10-17 |
Family
ID=50430257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013004490U Expired - Lifetime JP3186608U (ja) | 2013-08-02 | 2013-08-02 | 自転車用ブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3186608U (ja) |
-
2013
- 2013-08-02 JP JP2013004490U patent/JP3186608U/ja not_active Expired - Lifetime
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