JP3186468B2 - 抽気蒸気タービンの保安装置 - Google Patents

抽気蒸気タービンの保安装置

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JP3186468B2
JP3186468B2 JP24246994A JP24246994A JP3186468B2 JP 3186468 B2 JP3186468 B2 JP 3186468B2 JP 24246994 A JP24246994 A JP 24246994A JP 24246994 A JP24246994 A JP 24246994A JP 3186468 B2 JP3186468 B2 JP 3186468B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抽気蒸気タービンのス
ラストメタルの損傷や抽気蒸気タービンからの無制御の
抽気蒸気を供給する抽気供給系に設けられる逆止弁の損
傷を防止する抽気蒸気タービンの保安装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抽気蒸気を供給する抽気供給系を備えた
抽気蒸気タービンにより発電する蒸気タービン発電プラ
ントとして一般に図4に示す系統のものが知られてい
る。図4において、1はボイラ、2は翼段落を有する高
圧部3と低圧部4とを備える抽気蒸気タービン、5は抽
気蒸気タービン2からの排気蒸気を復水する復水器、6
はタービンに直結する発電機、7は復水器5からの復水
を加熱して脱気する脱気器である。なお、抽気蒸気ター
ビン2には高圧部3に流入する主蒸気の流量を制御する
主蒸気加減弁8と、高圧部3から低圧部4に流入する蒸
気量を制御して抽気蒸気の圧力を制御する抽気加減弁9
とが設けられている。
【0003】復水器5とボイラ1とに接続する給水供給
系10には復水ポンプ11,第1低圧給水加熱器12,
第2低圧給水加熱器13,脱気器7,給水ポンプ14及
び高圧給水加熱器15が備えられている。そして抽気蒸
気タービン2には、抽気加減弁9により圧力制御された
抽気蒸気をプロセス16に供給する抽気供給系19が接
続されている。なお、20はボイラ1と主蒸気加減弁8
とに接続する主蒸気供給系である。
【0004】高圧給水加熱器用抽気供給系21は抽気供
給系19から分岐して高圧給水加熱器15に接続し、逆
止弁22と止め弁23とを備えている。なお、24は高
圧給水加熱器15のドレンを脱気器7に導くドレン系で
ある。脱気器用抽気供給系25は抽気蒸気タービン2の
低圧部4と脱気器7とに接続し、逆止弁26と止め弁2
7とを備えている。
【0005】第2低圧給水加熱器用抽気供給系29は抽
気蒸気タービン2の低圧部4と第2低圧給水加熱器13
とに接続し、逆止弁30と止め弁31とを備えている。
第1低圧給水加熱器用抽気供給系33は抽気蒸気タービ
ン2の低圧部4と第1給水加熱器12とに接続し、止め
弁35を備えている。なお、36は第2低圧給水加熱器
13のドレンを第1低圧給水加熱器12に導くドレン系
である。
【0006】このような構成により、ボイラ1からの主
蒸気は主蒸気加減弁8により蒸気量が制御されて抽気蒸
気タービン2に流入し、高圧部3,低圧部4を流れてタ
ービンロータを回転させて仕事をし、低圧部4からの排
気蒸気は復水器5に流入して復水にされ、復水器5内は
大気圧以下の圧力に保持される。なお、流れる蒸気によ
りタービンロータにかかるスラスト力はスラスト軸受で
支持される。ここで、高圧部3の排気蒸気から抽気され
た抽気蒸気は抽気加減弁9により圧力制御されて抽気供
給系19を経てプロセス16に供給されるとともに、高
圧給水加熱器用抽気供給系21を経て高圧給水加熱器1
5に供給される。発電機6は、蒸気が抽気蒸気タービン
2の高圧部3,低圧部4を流れてタービンロータを回転
させて仕事をする仕事量に対応する電力を発生する。
【0007】復水器5内の復水は給水供給系10の復水
ポンプ11により昇圧されて第1,第2低圧給水加熱器
12,13に送水され、これらの給水加熱器12,13
にて復水はそれぞれ第1,第2低圧給水加熱器用抽気供
給系33,29を経て流入する低圧部4からの無制御の
抽気蒸気により加熱される。加熱された復水は脱気器7
に流入し、脱気器用抽気供給系25を経て供給される低
圧部4からの無制御の抽気蒸気により加熱脱気される。
【0008】脱気器7にて脱気された復水、すなわち給
水は給水ポンプ14により昇圧されて高圧給水加熱器1
5に流入し、この高圧給水加熱器15にて高圧給水加熱
器用抽気供給系21を経る低圧部4からの無制御の抽気
蒸気により加熱されてボイラ1に供給される。ボイラ1
に供給された給水はボイラ1にて加熱されて蒸気とな
り、主蒸気として抽気蒸気タービン2に供給される。
【0009】このようにして抽気蒸気タービンプラント
においては、ボイラからの蒸気は抽気蒸気タービンを流
れてタービンロータを回転させて仕事をした後、復水器
にて復水となり、この復水が給水としてボイラに供給さ
れ、ボイラと抽気蒸気タービンと復水器との間を循環す
る。そしてこの循環中に抽気蒸気タービンから抽気加減
弁により圧力制御した抽気蒸気をプロセスに供給すると
ともに、無制御の抽気蒸気を逆止弁,止め弁又は止め弁
のみを備えた抽気供給系を経て給水加熱器と脱気器とに
供給して給水を加熱している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】プロセス16に抽気蒸
気を供給する抽気蒸気タービン2において、タービン設
計点で抽気蒸気タービン2に流入する主蒸気量の大半が
プロセス16に供給されるような場合、プロセス16が
要求する抽気量が減少すると、抽気加減弁9は開方向に
進み、抽気点より下流、すなわち低圧部4内の翼段落を
流れる蒸気量が増加する。この蒸気量の増加により、翼
段落の翼のうける力が大きくなって応力が高くなるが、
応力が許容値以下であってもタービンロータにかかるス
ラスト力が過大となり、スラスト軸受のスラストメタル
が損傷する場合が生じる危険がある。
【0011】また、抽気加減弁9により抽気蒸気量を制
御する抽気蒸気タービン2では、抽気加減弁9により下
流の低圧部4の翼段落を流れる蒸気量は、抽気加減弁9
の全開以上の蒸気量が流れないが、低圧部4から無制御
の抽気蒸気を複数の給水加熱器等に供給する系統におい
て、例えば図4において脱気器用,第2低圧給水加熱器
用抽気供給系25,29の逆止弁26,30が蒸気流量
の低下により発生するチャタリングや蒸気流速の過大に
より発生する振動により損傷して前記給水加熱器等への
抽気蒸気の供給を停止する場合、低圧部4に流れる蒸気
量が増加し、前述のようにスラストメタルの損傷が生じ
る危険がある。
【0012】また、本出願人は上記の無制御の抽気蒸気
が流れる抽気供給系に設けられる逆止弁のチャタリング
や過大な蒸気流速による損傷を防ぐ手段についても検討
を行なった。本発明の目的は、翼段落を有する高圧部の
排気蒸気から抽気してプロセス等に供給し、その残りの
蒸気が流れる翼段落を有する低圧部に過大な蒸気量が流
れることによるスラストメタルの損傷を防ぎ、また、低
圧部から無制御の抽気蒸気が流れる抽気供給系の逆止弁
のチャタリングや過大な蒸気流速に基づく振動による損
傷を防ぐことのできる抽気蒸気タービンの保安装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によれば翼段落を有する高圧部と低圧部とを
備え、主蒸気加減弁により高圧部に流入する蒸気量を制
御し、抽気加減弁により高圧部から低圧部に流入する蒸
気量を制御して高圧部の排気蒸気から抽気した抽気蒸気
を圧力制御してプロセスに供給する抽気蒸気タービンの
健全性を保持する抽気蒸気タービンの保安装置におい
て、高圧部の高圧車室の蒸気圧力を検出する高圧車室圧
力検出器と、低圧部の低圧車室の蒸気圧力を検出する低
圧車室圧力検出器と、負荷運転時、高圧車室,低圧車室
圧力検出器でのそれぞれの検出圧力の信号が入力され、
高圧車室圧力と低圧車室圧力との所定の圧力関係に基づ
いて、低圧車室圧力が前記圧力関係による高圧車室圧力
に対応する低圧車室圧力より大きくなるとき、抽気圧力
制御を解除し、低圧車室圧力が前記圧力関係による高圧
車室圧力に対応する低圧車室圧力より小さくなり、前記
負荷運転時の負荷より小さい負荷になるように主蒸気加
減弁と抽気加減弁とを制御する信号を出力する演算装置
と、この演算装置からの出力信号により主蒸気加減弁と
抽気加減弁とを制御する制御手段とを備えるものとす
る。
【0014】また、プロセスに圧力制御されて供給する
抽気蒸気を抽気する抽気点より下流の翼段落の途中から
抽気した無制御の抽気蒸気を逆止弁と止め弁とを備えた
抽気供給系を経て給水加熱器等に供給する抽気蒸気ター
ビンの健全性を保持する抽気蒸気タービンの保安装置に
おいて、抽気蒸気の圧力を検出する抽気圧力検出器と、
抽気供給系を流れる抽気蒸気の流量を検出する流量検出
器と、抽気圧力検出器での検出圧力の信号及び流量検出
器での検出流量の信号が入力され、検出圧力と検出流量
とから相当水流量と蒸気流速とを算出し、相当水流量が
逆止弁のチャタリングの発生を防ぐ許容相当水流量以下
のとき、又は蒸気流速が逆止弁の損傷の発生を防ぐ許容
蒸気流速以上のとき、止め弁を閉にする信号を出力する
演算装置と、この演算装置からの出力信号により止め弁
を閉にする弁制御器とを備えるものとする。
【0015】
【作用】翼段落を有する高圧部と低圧部とを備え、主蒸
気加減弁により高圧部に流入する蒸気量を制御し、抽気
加減弁により高圧部から低圧部に流入する蒸気量を制御
して高圧部の排気蒸気から抽気した抽気蒸気を圧力制御
してプロセスに供給する抽気蒸気タービンにおいて、タ
ービンの負荷運転時、高圧部の高圧車室の蒸気圧力を高
圧車室圧力検出器で検出した検出高圧車室圧力の信号と
低圧部の低圧車室の蒸気圧力を低圧車室圧力検出器で検
出した検出低圧車室圧力の信号とを演算装置に入力す
る。ここで、演算装置では、負荷運転時、低圧車室圧力
が大きくなるとき、すなわち低圧部を流れる蒸気量が増
加し、前述のようにタービンロータにかかるスラスト力
が増加してスラストメタルの損傷を防ぐため、高圧車室
圧力と低圧車室圧力との図2に示す線Pで表わされる圧
力関係に基づいて、低圧車室圧力が高圧車室圧力に対応
する低圧車室圧力より高くなって図2の線Pより上の斜
線範囲になったとき、抽気圧力制御を解除し、主蒸気加
減弁,抽気加減弁を制御する主蒸気加減弁制御器,抽気
加減弁制御器に、負荷運転時の負荷より小さい負荷にし
て図2に示す圧力関係に基づいて、低圧車室圧力が高圧
車室圧力に対応する低圧車室圧力より小さい圧力になる
ように主蒸気加減弁と抽気加減弁との弁開度の制御信号
を出力する。
【0016】このような弁開度の制御信号は、それぞれ
主蒸気加減弁制御器,抽気加減弁制御器に入力されてこ
れらの制御器により主蒸気加減弁,抽気加減弁は制御さ
れて低圧車室圧力が図2の圧力関係に基づいて、高圧車
室圧力に対応する低圧車室圧力より小さい圧力に制御さ
れてタービンは運転される。このような運転により、図
2の圧力関係に基づいて低圧車室圧力を低下させるの
で、スラストメタルの損傷を防止する。
【0017】また、プロセスに圧力制御されて供給する
抽気蒸気を抽気する抽気点より下流の翼段落の途中から
抽気した無制御の抽気蒸気を逆止弁と止め弁とを備えた
抽気供給系を経て給水加熱器等に供給する抽気蒸気ター
ビンにおいて、タービンから抽気した抽気蒸気の圧力を
圧力検出器で検出し、さらに抽気供給系を流れる抽気蒸
気の流量を流量検出器で検出し、抽気蒸気の検出圧力の
信号及び流量検出器での検出流量の信号を演算装置に入
力する。
【0018】演算装置では前記検出した抽気圧力と抽気
蒸気量とにより、逆止弁のチャタリングを引き起こす指
標として使用される相当水流量を算出するとともに、逆
止弁の振動による損傷を引き起こす原因となる蒸気流速
とを算出する。そして算出した相当水流量が逆止弁のチ
ャタリングの発生を防ぐ許容相当水流量以下のとき、及
び算出した蒸気流速が逆止弁の振動による損傷の発生を
防ぐ許容蒸気流速以上のとき信号を出力する。この演算
装置からの出力信号は弁制御器に入力され、止め弁を閉
にする。
【0019】したがって、抽気供給系を流れる抽気蒸気
が許容相当水流量以下のとき、又は許容蒸気流速以上の
ときには、止め弁を閉にするので逆止弁の損傷を防ぐ。
【0020】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
説明する。図1は本発明の請求項1の実施例による保安
装置を備えた抽気蒸気タービンの系統図である。なお、
図1及び後述する図3において図4の従来例と同一部品
には同じ符号を付し、その説明を省略する。図1におい
て従来例と異なるの下記の通りである。
【0021】高圧部3の高圧車室に蒸気圧力を検出する
高圧車室圧力検出器40と、低圧部4の低圧車室の蒸気
圧力を検出する低圧車室圧力検出器41とを設ける。演
算装置42は、負荷運転時、高圧車室圧力検出器40で
の検出した高圧車室圧力の信号と低圧車室圧力検出器4
1で検出した低圧車室圧力の信号とが入力され、図2に
示した高圧車室圧力と低圧車室圧力との圧力関係に基づ
いて、低圧車室圧力が高圧車室圧力に対応する低圧車室
圧力より大きい線Pより上の斜線範囲内に入ったとき、
抽気圧力制御を解除し、図2の圧力関係に基づいて低圧
車室圧力が高圧車室圧力に対応する低圧車室圧力より小
さくなる負荷運転時の負荷より小さい負荷になるように
主蒸気加減弁8,抽気加減弁9の弁開度を制御する制御
信号を出力する。
【0022】主蒸気加減弁制御器44は演算装置42か
らの弁開度制御信号が入力され、電油変換器45を介し
て電気信号を油圧信号に変換して主蒸気加減弁8を制御
する。抽気加減弁制御器46は演算装置42からの弁開
度制御信号が入力され、電油変換器47により電気信号
を油圧信号に変換して抽気加減弁9を制御する。
【0023】このような構成により、高圧部3からの排
気蒸気から抽気した抽気蒸気を抽気加減弁9により圧力
制御してプロセス16に供給しているとき、プロセス1
6が要求する蒸気量が少なくなって抽気加減弁9の開度
が増加したり、低圧部4から図示しない給水加熱器等へ
の無制御の抽気蒸気の供給が停止したりしたとき、低圧
部4に流れる蒸気量が増加する。この増加した蒸気量に
より低圧部4の低圧車室圧力は増大する。この際、高圧
車室圧力検出器40での検出した高圧車室圧力の信号と
低圧車室圧力検出器41で検出した低圧車室圧力の信号
とは演算装置42に入力されているので、演算装置42
にて検出高圧車室圧力と検出低圧車室圧力との圧力関係
が図2に示す線Pで表わされる圧力関係と比較され、低
圧車室圧力が高圧車室圧力に対応する低圧車室圧力より
大きくなり図2の斜線範囲に入れば、抽気圧力制御を解
除し、低圧車室圧力が図2の圧力関係による高圧車室圧
力に対応する線P上の低圧車室圧力より小さくなるよう
な負荷運転時の負荷より小さい負荷にするように主蒸気
加減弁8と抽気加減弁9との弁開度を制御する制御信号
が出力される。
【0024】この弁開度の制御信号はそれぞれ主蒸気加
減弁制御器44及び抽気加減弁制御器46に入力され、
それぞれ電油変換器45,47を介して主蒸気加減弁
8,抽気加減弁9を制御して、低圧車室圧力を図2の圧
力関係による高圧車室圧力に対応する線P上の低圧車室
圧力より小さくする。図3は本発明の請求項2の実施例
による保安装置を備えた抽気蒸気タービンの系統図であ
る。図3において図4の従来例と異なるのは下記の通り
である。
【0025】給水加熱器等、例えば第2低圧給水加熱器
13に低圧部4から無制御の抽気蒸気を供給する抽気供
給系29に、この抽気供給系を流れる抽気蒸気の圧力を
検出する圧力検出器50,逆止弁30,電動式の止め弁
51及び抽気蒸気の流量を検出する流量検出器のオリフ
ィス52を設けている。演算装置53は圧力検出器50
で検出した抽気蒸気圧力の信号とオリフィス52の差圧
を検出する差圧検出器53からの差圧の信号とが入力さ
れ、抽気蒸気の圧力と流量とに基づいて逆止弁34のチ
ャタリングを引き起こす指標となる相当水流量を算出す
るとともに、蒸気流速を算出し、相当水流量が逆止弁3
4のチャタリングの発生を防止する許容相当水流量以下
のとき、並びに蒸気流速が逆止弁34の振動による損傷
の発生を防ぐ許容蒸気流速以上のとき信号を出力する。
【0026】弁制御器54は演算装置53からの信号が
入力され、電動式の止め弁51を閉にする。このような
構成により、抽気蒸気タービン2の低圧部4から抽気し
た無制御の抽気蒸気が抽気供給系29を経て第2低圧給
水加熱器13に供給される場合、圧力検出器50で検出
した抽気蒸気圧力の信号及びオリフィス52と差圧検出
器53で検出された抽気蒸気流量の信号が演算装置53
に入力される。そして演算装置53にて抽気供給系29
を流れる抽気蒸気の相当水流量及び蒸気流速が算出され
る。この場合、何等かの原因で前記相当水流量が許容相
当水流量以下、又は蒸気流速が許容蒸気流速以上のとき
には、演算装置53から信号が出力される。この信号は
弁制御器54に入力され、電動式の止め弁51は弁制御
器54により閉にされる。したがって、止め弁51の閉
により、抽気供給系29には抽気蒸気が流れなくなるの
で、逆止弁34のチャタリングや過大な蒸気流速による
損傷を防止する。
【0027】本実施例では抽気圧制御をタービンに備え
た抽気加減弁により制御しているが、抽気供給系に設け
た圧力調整弁により制御する抽気蒸気タービンにおいて
も同じ効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば前述の構成により、請求項1では低圧部を流れ
る蒸気量が増加して低圧車室圧力が低圧車室圧力と高圧
車室圧力との所定の圧力関係に基づく高圧車室圧力に対
応する低圧車室圧力より大きくなるとき、演算装置から
の弁開度の制御信号により主蒸気加減弁と抽気加減弁と
を制御して低圧車室圧力が前記所定の圧力関係に基づい
て、高圧車室圧力に対応する低圧車室圧力より小さくな
るように負荷運転時の負荷より小さい負荷に制御するの
で、低圧部に流れる蒸気量によるスラスト力の増大によ
るスラストメタルの損傷を防ぐことができる。
【0029】また、請求項2では、プロセスに抽気蒸気
を抽気する抽気点より下流の翼段落の途中から抽気した
無制御の抽気蒸気を給水加熱器等に供給するとき、演算
装置により圧力検出器,流量検出器で検出した圧力と流
量とから相当水流量と蒸気流速とを算出し、相当水流量
が逆止弁のチャタリングの発生を防止する許容相当水流
量以下、又は蒸気流速が逆止弁の振動による損傷の発生
を防止する許容流速以上のとき、抽気供給系の止め弁を
閉にするので、給水加熱器等への抽気蒸気の供給は停止
し、このため、逆止弁のチャタリングや過大な蒸気流速
に基づく振動による損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の実施例による保安装置を備
えた抽気蒸気タービンの系統図
【図2】翼段落を有する高圧部と低圧部とを備える抽気
蒸気タービンにおいて、低圧部の低圧車室圧力が大きく
なってスラストメタルの損傷の発生を防ぐ許容限界を示
す高圧車室圧力と低圧車室圧力との圧力関係を示す図
【図3】本発明の請求項2の実施例による保安装置を備
えた抽気蒸気タービンの系統図
【図4】従来の一般的な抽気蒸気タービン設備の系統図
【符号の説明】
2 抽気蒸気タービン 3 高圧部 4 低圧部 8 主蒸気加減弁 9 抽気加減弁 13 第2低圧給水加熱器 15 高圧給水加熱器 33 抽気供給系 40 高圧車室圧力検出器 41 低圧車室圧力検出器 42 演算装置 44 主蒸気加減弁制御器 46 抽気加減弁制御器 50 圧力検出器 51 止め弁 52 オリフィス 53 演算装置 54 弁制御器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】翼段落を有する高圧部と低圧部とを備え、
    主蒸気加減弁により高圧部に流入する蒸気量を制御し、
    抽気加減弁により高圧部から低圧部に流入する蒸気量を
    制御して高圧部の排気蒸気から抽気した抽気蒸気を圧力
    制御してプロセスに供給する抽気蒸気タービンの健全性
    を保持する抽気蒸気タービンの保安装置において、高圧
    部の高圧車室の蒸気圧力を検出する高圧車室圧力検出器
    と、低圧部の低圧車室の蒸気圧力を検出する低圧車室圧
    力検出器と、負荷運転時、高圧車室,低圧車室圧力検出
    器でのそれぞれの検出圧力の信号が入力され、高圧車室
    圧力と低圧車室圧力との所定の圧力関係に基づいて、低
    圧車室圧力が前記圧力関係による高圧車室圧力に対応す
    る低圧車室圧力より大きくなるとき、抽気圧力制御を解
    除し、低圧車室圧力が前記圧力関係による高圧車室圧力
    に対応する低圧車室圧力より小さくなり、前記負荷運転
    時の負荷より小さい負荷になるように主蒸気加減弁と抽
    気加減弁とを制御する信号を出力する演算装置と、この
    演算装置からの出力信号により、主蒸気加減弁と抽気加
    減弁とを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
    抽気蒸気タービンの保安装置。
  2. 【請求項2】プロセスに圧力制御されて供給する抽気蒸
    気を抽気する抽気点より下流の翼段落の途中から抽気し
    た無制御の抽気蒸気を逆止弁と止め弁とを備えた抽気供
    給系を経て給水加熱器等に供給する抽気蒸気タービンの
    健全性を保持する抽気蒸気タービンの保安装置におい
    て、抽気蒸気の圧力を検出する抽気圧力検出器と、抽気
    供給系を流れる抽気蒸気の流量を検出する流量検出器
    と、抽気圧力検出器での検出圧力の信号及び流量検出器
    での検出流量の信号が入力され、検出圧力と検出流量と
    から相当水流量と蒸気流速とを算出し、この相当水流量
    が逆止弁のチャタリングの発生を防ぐ許容相当水流量以
    下のとき、又は蒸気流速が逆止弁の損傷の発生を防ぐ許
    容蒸気流速以上のとき、止め弁を閉にする信号を出力す
    る演算装置と、この演算装置の出力信号により止め弁を
    閉にする弁制御器とを備えたことを特徴とする抽気蒸気
    タービンの保安装置。
JP24246994A 1994-10-06 1994-10-06 抽気蒸気タービンの保安装置 Expired - Lifetime JP3186468B2 (ja)

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DE112013001671B4 (de) * 2013-04-05 2016-09-29 Fuji Electric Co., Ltd. Verfahren und Vorrichtung zum Sicherheitsbetrieb einer Entnahmedampfturbine, die für eine Stromerzeugungsanlage genutzt ist

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