JP3186028B2 - 排水栓 - Google Patents

排水栓

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JP3186028B2
JP3186028B2 JP02043097A JP2043097A JP3186028B2 JP 3186028 B2 JP3186028 B2 JP 3186028B2 JP 02043097 A JP02043097 A JP 02043097A JP 2043097 A JP2043097 A JP 2043097A JP 3186028 B2 JP3186028 B2 JP 3186028B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浴槽、洗面器、流
し、手洗い器などに使用される排水栓に関し、詳しくは
排水部内に設けられている支持部で支承されるように抜
き差し可能に収容され、栓蓋の押動の度にスラストロッ
ク機構でロック及びロック解除を交互に行ってロック時
に開栓し、ロック解除時に閉栓するダイレクトプッシュ
方式の排水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイレクトプッシュ方式の排水栓
としては、例えば実公平4−28948号に記載されて
いる構造のものが本出願人によって提案されている。そ
の構造は、排水部内に設けられた支持リブによって固定
したメカボックスの上端から栓蓋を固定支持した支持軸
を上下動可能に嵌装し、前記メカボックス内に栓蓋の押
動の度に前記支持軸の上下動経路の下降端側でロック及
びロック解除するスラストロック機構を設けると共に、
前記支持軸を常時上方へ付勢するスプリングを設けて構
成している。したがって、上記構成の排水栓は栓蓋を押
動することでスラストロック機構のロック及びロック解
除を行って排水部の開閉が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、排水時に流
れる水の中に含まれる髪の毛や垢などのごみがメカボッ
クスや上記支持リブ等に付着するが、前記ごみの付着に
よる排水部の目づまりを防止するため定期的に清掃を行
っている。しかしながら、上記構成の排水栓ではメカボ
ックスが排水部に固定されていると共に、栓蓋が支持軸
に固定されているため、栓蓋を開栓した状態で栓蓋と排
水口の狭い隙間からピンセットや細い棒などを差し込ん
で清掃しなければならず、清掃しずらく結局はごみの取
り残しが生じてしまう。又、長期間使用しているうちに
メカボックスに付着した取り残しのごみが支持軸の上下
動に抵抗を与えてしまい、スラストロック機構の作動が
スムーズに行われないという不具合の可能性もある。更
に、差し込んだピンセットや棒などの異物を排水部内に
落下させてしまうなどの事故の心配がある。
【0004】上記の不具合を解消できる構造の排水栓と
しては、例えば実公平4−7262号に記載されている
構造のように栓蓋を支持軸に対して抜き差し可能にした
ものが本出願人によって提案されている。その構造によ
れば、排水部の清掃を栓蓋を抜き取ることによって排水
部面全体を露出させて行えるため、上記したような排水
栓に比べて清掃しやすいようになっている。ところが、
メカボックスが上記した排水栓と同様に排水部に対して
固定状態となっていることから、メカボックスの清掃が
完全にできず結局はスラストロック機構の作動に不具合
が生じるため、根本的な解決にはなっていないというの
が現状である。又、栓蓋を支持軸に対して抜き差しする
ようになっていることから、排水栓の組み付け時の組み
付け誤差によって、栓蓋と支持軸との間に隙間が生じて
開閉栓時におけるスラストロック機構の作動の応答性が
悪いということもある。
【0005】本発明は、上記した従来事情に鑑みなされ
たもので、その目的とするところは、排水部に対して排
水栓全体を抜き差し可能にすると共に、排水栓や排水部
の清掃を簡単、且つ確実にし得る排水栓を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じた技術的手段は、排水口に弾性的に当接
する栓蓋を上端に有するメカボックスと、該メカボック
スの下端から嵌挿され前記メカボックスを上下動可能に
支持する支持軸と、該支持軸とメカボックスとの間に設
けられ栓蓋の押動の度にメカボックスの上下動経路の下
降端側で支持軸に対するメカボックスのロック及びロッ
ク解除を交互に行うスラストロック機構と、メカボック
スの上端内面と前記スラストロック機構の間に設けら
れ、スラストロック機構のロック解除時にメカボックス
を上昇させる付勢手段とを備え、前記支持軸の下端をロ
ック及びロック解除時ともにメカボックスの下端から突
出させ、メカボックスにヘアキャッチャーを設けたこと
を特徴とするものである(請求項1)。
【0007】上記付勢手段は上下方向に付勢力を有する
ものであればよく、具体的にはコイルスプリングなどを
用いることによって達成できる。尚、上記ヘアキャッチ
ャーの形態としては排水される水に含まれた髪の毛や垢
などのごみを捕獲し得るものであればどのようなもので
あってもよい。
【0008】上記した請求項1の技術的手段によれば以
下の作用がある。栓蓋を有するメカボックスは、支持軸
の下端が排水部内に設けられた支持部に支承された状態
で排水部に対して抜き差し可能に収容される。尚、上記
した支持部は、排水筒の内周面から同筒の軸心を交差す
る平面十字状にリブ状に形成した今日では周知の形態の
ものである。(以下、後述では支持部を支持リブとして
説明する)上記支持リブは、排水筒を着脱するときに洗
面器等の表側(ボール面側)から専用の工具を用いて行
えるようにするものであると共に、排水に含まれる髪の
毛や垢などを取り除くヘアキャッチャーを兼ねるように
したものであり、既設のものあるいは新たに設けたもの
いずれのものでもよい。上記栓蓋が閉栓しているときは
支持軸に対してメカボックスが下降状態にあり、スラス
トロック機構がロック状態にされる。このとき付勢手段
がスラストロック機構のロック力に付勢力を与えてい
る。上記状態から栓蓋を押動するとメカボックスがわず
かに下降してスラストロック機構のロックを解除する。
スラストロック機構のロックが解除されると支持軸を下
降させる方向とメカボックスを上昇させる方向に付勢手
段の付勢力が作用する。その付勢力は支持軸が支持リブ
に突き当たっているためメカボックスを上昇させる方向
にのみ作用することになるから、メカボックスが上昇し
て開栓状態にする。又、付勢手段の付勢力によって排水
栓の開栓状態が保持される。上記開栓状態から再び閉栓
状態にするには、栓蓋を付勢力に抗して押動するとメカ
ボックスが下降し、このメカボックスの下降によってス
ラストロック機構がロックされて上記した閉栓状態にさ
れる。開栓状態において栓蓋を持って引く抜くと、メカ
ボックスが栓蓋とともに排水部から引き抜かれて排水部
内にはなにも無い状態にされる。又、排水栓を取り付け
るときはそのまま排水部内に差し込むことでセットされ
る。このようにした排水栓は、排水部を開栓して排水す
るときに排水中に含まれる髪の毛や垢などのごみがヘア
キャッチャーによって捕獲される。ヘアキャッチャーは
メカボックスに設けられているため、排水栓を引き抜く
とごみがヘアキャッチャーに付着した状態で引き上げら
れる。髪の毛や垢などのごみはそのほとんどがヘアキャ
ッチャーによって捕獲されるため、支持リブにはほとん
どごみが無い状態にされる。又、万が一ヘアキャッチャ
ーで捕獲できなかった場合でも支持リブによって捕獲さ
れる。
【0009】前記したことにより請求項1の発明は以下
の効果を奏する。上記排水栓は排水部に対する着脱を引
き抜く、差し込むという簡単な行為により行うことがで
きる。又、排水栓を引き抜くことにより排水部内に何も
無い状態になるため、排水部内の清掃が隅々まで簡単、
且つ確実にできる。そして、排水栓自体も取り外して清
掃ができるため、栓蓋及びメカボックスの清掃を隅々ま
で簡単、且つ確実に行うことができる。更に、栓蓋の押
動がメカボックスにダイレクトに伝わるためスラストロ
ック機構の応答性が良好である。そして、排水栓を引き
抜くことによってほとんどのごみを容易に取除くことが
できるため、排水のたびに排水栓を清掃することに面倒
がかからないから、排水部を常に清潔に保つことができ
る。又、ごみのほとんどがヘアキャッチャーによって捕
獲されるため排水部内の清掃が非常に容易にできる。更
に、ヘアキャッチャーと排水部における支持リブとで二
重のごみ取りをするため、ごみ取り効率が良好で排水部
や排水トラップのつまりを解消することができる。
【0010】また、排水口に弾性的に当接する栓蓋を有
する支持軸を上端から上下動可能に嵌挿したメカボック
スと、該メカボックスと支持軸との間に設けられ栓蓋の
押動の度に支持軸の上下動経路の下降端側でメカボック
スに対する支持軸のロック及びロック解除を交互に行う
スラストロック機構と、メカボックスの下端内面と前記
スラストロック機構の間に設けられ、スラストロック機
構のロック解除時に支持軸を上昇させる付勢手段と、メ
カボックスに設けられ該メカボックスの下端よりも下位
に位置する支承部としてヘアキャッチャーとを備えてい
ても良いものである(請求項2)。
【0011】上記請求項2の技術的手段によれば以下の
作用がある。栓蓋を有する支持軸はメカボックスに上下
動可能に支持される。そして前記メカボックスは、支承
部が排水部内に設けられた支持リブに支持された状態で
排水部に対して抜き差し可能に収容される。上記栓蓋が
閉栓しているときは支持軸は下降状態にあり、スラスト
ロック機構はロック状態にある。このとき付勢手段はス
ラストロック機構のロック力に付勢力を与えている。上
記状態から栓蓋を押動すると支持軸がわずかに下降して
スラストロック機構のロックを解除する。スラストロッ
ク機構のロックが解除されると支持軸を上昇させる方向
とメカボックスを下降させる方向に付勢手段の付勢力が
作用する。その付勢力はメカボックスにおける支承部が
支持リブに突き当たっているため支持軸を上昇させる方
向にのみ作用することになるから、支持軸が上昇して開
栓状態にする。又、付勢手段の付勢力によって排水栓の
開栓状態が保持される。上記開栓状態から再び閉栓状態
にするには、栓蓋を付勢力に抗して押動すると支持軸が
下降し、この支持軸の下降によってスラストロック機構
がロックされて上記した閉栓状態にされる。開栓状態に
おいて栓蓋を持って引く抜くと、メカボックスが栓蓋と
ともに排水部から引き抜かれて排水部内にはなにも無い
状態にされる。又、排水栓を取り付けるときはそのまま
排水部内に差し込むことでセットされる。上記状態から
栓蓋を押動すると支持軸がわずかに下降してスラストロ
ック機構のロックを解除する。このとき支持軸がスプリ
ングの付勢力によって上昇し、それに伴って栓蓋が上昇
して排水部は開栓する。したがって、請求項1と同様の
効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1乃至図3は本発明に係る排水栓
の実施の形態の一例を示し、排水栓を排水部内に収容し
た状態であり、図1は閉栓状態、図3は開栓状態を示
す。図中、1は排水栓、Aは排水部である。
【0013】排水部Aは浴槽、洗面器などの容体Bの底
部に設けた開孔部に貫通される排水筒A1と、前記容体B
の底部の外側から排水筒A1に螺合して該排水筒A1を容体
Bに固定する固定筒A2とで構成されている。排水筒A1
は、上端内周面に後述する栓蓋3によって開閉される排
水口A11を排水筒A1の内径よりも大径に形成すると共
に、下端に支持リブA12が形成されている。又、排水筒A
1の深さは、後述する排水栓1における支持軸6が支持
リブA12に当接した状態で栓蓋が排水口A11面に当接する
程度の深さにしてある。尚、上記支持リブA12は、既設
のものあるいは新たに設けたものいずれのものでもよ
い。
【0014】支持リブA12は、排水筒A1の内周面から同
筒の軸心を交差する平面十字状に形成した今日では周知
の形態のものであり、排水筒A1を着脱するときに洗面器
等の表側(ボール面側)から専用の工具を用いて行える
ようにするものであると共に、排水に含まれる髪の毛や
垢などを取り除くヘアキャッチャーを兼ねるようにした
ものである。
【0015】上記のようにした排水部A内に収容される
排水栓1は、排水部A内に抜き差し可能に収容されるメ
カボックス2と、該メカボックス2の上端に連設され弾
性を有するパッキング31を備えた前述した栓蓋3と、該
栓蓋3と前記メカボックス2の間に設けられた振れ止め
片4と、メカボックス2の外周面に設けられたヘアキャ
ッチャー5と、前記メカボックス2の下端から遊嵌挿さ
れ、該メカボックス2を上下動可能に支持する前述した
支持軸6と、メカボックス2の内部に設けられた、前記
支持軸6とメカボックス2との間に栓蓋3の押動の度に
メカボックス2の上下動経路の下降端側でロック及びロ
ック解除を交互に行うスラストロック機構7と、該スラ
ストロック機構7のロック時にそのロック力に付勢力を
与え、ロック解除時には支持軸6を上昇させる方向に付
勢力を与える付勢手段8とで構成されている。又、支持
軸6の下端がロック及びロック解除時ともに常時メカボ
ックス2の下端から突出している。尚、本実施の形態で
は付勢手段8をコイルスプリングにした場合を示し、以
後、コイルスプリングに符号8を付して説明する。
【0016】メカボックス2は円筒状に形成され、上端
にメカボックス2の径よりも若干小径で、且つ上端が塞
がれた軸筒21を一体形成してある。振れ止め片4は上記
軸筒21に嵌合される嵌合筒41と、該嵌合筒41の外周に一
体形成された複数枚の止め片42とで形成されている。
又、振れ止め片4はその先端が上記排水筒の内周面に接
触するかしないか程度の長さにされている。
【0017】栓蓋3は下端面に連結軸筒32を軸心に沿っ
て下向きに一体形成すると共に、該連結軸筒32の外側に
パッキング31を嵌合して形成されている。上記パッキン
グ31は、ゴムなどの弾性を有する材料を用いて中心に上
記連結軸筒32に嵌合する孔部311を設けた逆皿状に形成
され、上下方向に変形可能になっている。このようにし
た振れ止め片4と栓蓋3を上記メカボックス2の軸筒21
に順次圧入取り付けする。
【0018】ヘアキャッチャー5は図2に示すように、
メカボックス2を囲むように位置し、上記排水筒A1の内
径に対して若干小径の外輪51と、該外輪51の内周面とメ
カボックス2の外周面とに亘って一体形成された放射状
のヘアキャッチャー部52と、前記外輪51の径よりも小径
で、且つ該放射状のヘアキャッチャー部52と直行して形
成された円筒状のヘアキャッチャー部53とで形成されて
いる。又、上記外輪51の下端が常時支持軸6の下端より
も上に位置するようにされている。上記した外輪51の下
端位置は後述するスラストロック機構7のロック及びロ
ック解除におけるメカボックス2のわずかな下降が可能
な程度にする。尚、本実施の形態ではヘアキャッチャー
5が上記のように形成されているが、この形状に限るも
のではなく排水に含まれる髪の毛や垢などのごみを捕獲
できる形状であればどのようなものであってもよい。
【0019】支持軸6は下半部61の径を上半部62の
径よりも大径とし、上半部62を上記したメカボックス2
における軸筒21の内側に嵌挿状態にしてある。
【0020】スラストロック機構7は支持軸6の下半部
61の先端に固定した固定リング71と、該固定リング71の
上方に位置して支持軸6の上半部62に上下動可能、且つ
回転可能に嵌合した回転リング72と、前記メカボックス
2の内周に一体に設けられ、前記固定リング71と回転リ
ング72に係合される係合壁73と、支持軸6と回転リング
72の間に常時回転リング72を下方に付勢するスプリング
74とで構成されている。
【0021】固定リング71はその上端縁に鋸歯状に連続
形成された歯部711 を備え、且つ外周面に90度間隔で凸
部712を設けて形成されている。回転リング72はその下
端縁に固定リング71における歯部711 と噛合い連係する
歯部721 を連続形成し、外周面に固定リング71の凸部71
2 と同様の凸部722 を設けて形成されている。係合壁73
はその内周面に上記固定リング71と回転リング72の凸部
711 ,721 と係合する係合溝731 を90度間隔で上下方
向に設けると共に、上端に回転リング72の凸部722 を係
脱自在に係止する鋸歯状の歯部732 を設けて形成されて
いる。スプリング74は、支持軸6の外周に上下動可能に
嵌合されたリング75と回転リング72との間に圧縮状態で
配設されている。
【0022】コイルスプリング8は、上記のように構成
したスラストロック機構7におけるスプリング74の上側
に対向して、リング75とメカボックス2における上端内
側との間に圧縮状態で配設されている。又、コイルスプ
リング8は上記スプリング74の付勢力よりも大きい付勢
力を有している。
【0023】上記のように構成された排水栓1の使用状
態を説明する。図1及び図2に示すように排水栓1は排
水部A内に差し込むようにして抜き差し自在に収容され
る。この収容状態において排水栓1は支持軸6が支持リ
ブA12 の交差部に当接することによって支持されてお
り、上記振れ止め片4とヘアキャッチャー5が排水栓1
の左右方向のぐらつきを防止している。
【0024】図1に示すように閉栓状態では、メカボッ
クス2が下降してパッキング31が排水口A11 面に当接し
ている。そしてメカボックス2の下降状態はスラストロ
ック機構7のロックにより保持されている。上記スラス
トロック機構7のロック状態は回転リング72における凸
部722 が係合壁73における歯部732 に係止されており、
固定リング71との噛合いが外されている。そして、回転
リング72にはコイルスプリング8の付勢力が作用してお
り、回転リング72の歯部722 が係合壁73の歯部732 に押
し付けられて係合してスラストロック機構7のロック状
態を保持している。このときコイルスプリング8の付勢
力はメカボックス2を上昇させる方向にも作用すること
になるが、回転リングは固定リングとの噛合いが外さ
れ、コイルスプリング8の付勢力によってメカボックス
2における係合壁73の歯部732 に押し付けられて係止さ
れているため、コイルスプリング8の付勢力は支持軸6
には作用せず、メカボックス2の下降状態が保持される
ことになる。
【0025】次に閉栓状態から図2に示す開栓状態にす
るには、栓蓋3を手で押動すると、支持軸6が支持リブ
A12 の交差部に当接していると共に、ヘアキャッチャー
5の下端が支持リブA12 に対して浮いている状態になっ
ているため、パッキング31が弾性により変形してメカボ
ックス2がわずかに下降する。上記メカボックス2の下
降に伴ってコイルスプリング8の付勢力が作用している
回転リング72が係合壁73における歯部732 に係止された
状態で固定リング71に向かって下降する。又、メカボッ
クス2の下降と同時に、固定リング71が係合壁73におけ
る係合溝731 の先端から突出した状態とされ、回転リン
グ72に当接して同リングを押し上げる。このとき回転リ
ング72を付勢しているスプリング74の付勢力はコイルス
プリング8の付勢力を下回っているためスプリング74は
圧縮される。そして、回転リング72は押し上げられると
同時に係合壁73における歯部732 との係止が解除され、
上記スプリング8の付勢力によって、回転リング72の歯
部721 が固定リング71の歯部711 の傾斜に沿って回転し
ながら固定リング71の歯部711 と噛合う。上記した状態
では、回転リング72が固定リング71と噛合っているた
め、コイルスプリング8の付勢力が支持軸6を下降させ
る方向とメカボックス2を上昇させる方向に作用するこ
とになるが、支持軸6の下端が支持リブA12 に当接して
いるため、スプリング8の付勢力はメカボックス2を上
昇させる方向のみに作用することになる。そして、栓蓋
3から手を放してコイルスプリング8の付勢力によって
メカボックス2を上昇させると、回転リング72の凸部72
2が係合壁73の歯部732の傾斜に沿って回転して固定リン
グ71の凸部711と噛合って係合溝731と係合し得る位置に
なり、そのままメカボックス2は回転リング72と固定リ
ング71に案内されて上昇し、これに伴って栓蓋3が上昇
して開栓状態になる。
【0026】開栓状態にして排水するとヘアキャッチャ
ー5により排水中に含まれる髪の毛や垢などのごみが捕
獲される。すなわち排水部Aにおける支持リブA12 と合
わせてごみは二重に捕獲されることになる。特に、排水
部Aのつまりの原因となる髪の毛などの大きなごみはヘ
アキャッチャー5によって、そのほとんどが捕獲され
る。そして排水が終了し排水部Aを清掃するときは開栓
状態から栓蓋3を持って引き抜くと、メカボックス2は
栓蓋3と一体化されているため栓蓋3とともに引き抜か
れる。このとき髪の毛などがヘアキャッチャー5に付着
するため、排水部Aの清掃が非常に容易になる。又、排
水栓1は取り外した状態で清掃ができるため、容易、且
つ確実にその清掃をすることができる。排水栓1を取り
付けるときはそのまま排水部A内に収容すればよい。
【0027】開栓状態から再び閉栓状態にするには、栓
蓋3を限界まで押し下げると、回転リング72の凸部722
と固定リング71の凸部712 が係合壁73における係合溝73
1 から突出すると共に、回転リング72が固定リング71の
歯部711 の傾斜に沿って回転し、回転リング72の凸部72
2 が係合壁73の歯部732 と噛合ってスラストロック機構
7をロックさせてメカボックス2の下降状態を保持す
る。
【0028】以下、本発明の他の実施の形態を図4及び
図5に基づいて説明すると、排水栓1を排水部A内に収
容した状態であり、図3は閉栓状態、図4は開栓状態を
示す。尚、排水部Aについては上記実施の形態と同様で
あるため説明は省略する。
【0029】本実施の形態における排水栓1は、栓蓋3
と振れ止め片4を有する支持軸6を上端から上下動可能
に嵌挿したメカボックス2と、該メカボックス2と支持
軸6との間に設けられ栓蓋3の押動の度に支持軸6の上
下動経路の下降端側でロック及びロック解除を交互に行
うスラストロック機構7と、メカボックス2の下端内面
と前記スラストロック機構7の間に設けられ、スラスト
ロック機構7のロック時にそのロック力に付勢力を与
え、ロック解除時には支持軸6を上昇させる方向に付勢
力を与える付勢手段8と、メカボックス2に一体に設け
られ、該メカボックスを支持する支承部9とで構成され
ている。
【0030】メカボックス2は上下端面部にメカボック
ス2の内径よりも小径とする貫通孔22,23を設けた円筒
状に形成されている。上記メカボックス2に一体に設け
た支承部9はメカボックス2を囲むように位置し、排水
部Aに収容された状態で支承部9の下端が支持リブA12
に支持されるようにされている。尚、本実施の形態では
支承部9がヘアキャッチャーの場合を示し、以後の説明
ではヘアキャッチャーに符号9を付して説明する。又、
このヘアキャッチャー9は上記した実施の形態のヘアキ
ャッチャー5と同様のものであるため説明を省略する。
【0031】支持軸6はメカボックス2に貫通状に嵌装
されると共に、支持軸6の下端が常時ヘアキャッチャー
9の下端よりも上側に位置するようにされている。そし
て上記支持軸6のメカボックス2の上端から突出した部
分に振れ止め片4が圧入取り付けされ、先端に栓蓋3が
螺合取り付けされている尚、上記栓蓋3及び振れ止め片
4についてはその形態が上記実施の形態と同様であるた
め説明は省略する。
【0032】スラストロック機構7は、上記支持軸6の
ほぼ中程に固定した固定リング71と、該固定リング71の
下方に位置して上記支持軸6に対して上下動可能、且つ
回転可能に嵌合した回転リング72と、前記メカボックス
2の内周に一体に設けられ、固定リング71と回転リング
72に係合される係合壁73と、支持軸6と回転リング72の
間に常時回転リング72を下方に付勢するスプリング74と
で構成されている。上記スラストロック機構7は栓蓋3
の押動により支持軸6を上下動させてロック及びロック
解除をするようにされている。スプリング74は、支持軸
6の外周に上下動可能に嵌合されたリング75と回転リン
グ72との間に圧縮状態で配設されている
【0033】本実施の形態における付勢手段8は上記し
た実施の形態と同様にコイルスプリングにした場合を示
しており、以後、コイルスプリングに符号8を付して説
明する。又、本実施の形態におけるコイルスプリング8
は上記した実施の形態と同様にスプリング74の付勢力よ
りも大きい付勢力を有している。このようにされたコイ
ルスプリング8は上記のように構成したスラストロック
機構7におけるスプリング74の下側に対向して、上記リ
ング75とメカボックス2における下端内側との間に圧縮
状態で配設されている。すなわち、固定リング71、回転
リング72、係合壁73、スプリング74並びにコイルスプリ
ング8の夫々の位置関係が上記した実施の形態の逆向き
に構成されているものである。尚、固定リング71、回転
リング72、係合壁73、スプリング74並びにコイルスプリ
ング8についてはその形態及び夫々の作動が上記実施の
形態と同様であるため説明は省略する。
【0034】上記のように構成された排水栓1の使用状
態を説明する。図4及び図5に示すように排水栓1は排
水部A内に差し込むようにして抜き差し自在に収容され
る。この収容状態において排水栓1はヘアキャッチャー
9が支持リブA12に当接することによって支持されてい
る。
【0035】図4に示すように閉栓状態では支持軸6は
下降状態にあり、スラストロック機構7はロック状態に
されてパッキング31が排水口A11に当接している。この
ときコイルスプリング8がスラストロック機構7のロッ
ク力に付勢力を与えている。
【0036】図5に示すように上記閉栓状態から栓蓋3
を押動すると支持軸6がわずかに下降してスラストロッ
ク機構7のロックを解除する。このとき支持軸6がコイ
ルスプリング8の付勢力によって上昇し、それに伴って
栓蓋3が上昇して開栓状態になる。そして、開栓状態か
ら再び閉栓状態にするには、栓蓋3を限界まで押し下げ
ると支持軸6が下降し、該支持軸6の下降に伴ってスラ
ストロック機構7がロックして栓蓋3の閉栓状態を保持
する。したがって上記した実施の形態と同様の作用効果
を得ることができると共に、ヘアキャッチャー9が支持
リブA12 に支持されるため、収容時の安定性が優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水栓の閉栓状態の断面図で、排
水部に収容した状態を示す。
【図2】図1の(2)−(2)線に沿える断面図。
【図3】開栓状態の断面図。
【図4】本発明に係る他の排水栓の閉栓状態の断面図
で、排水部に収容した状態を示す。
【図5】同開栓状態の断面図。
【符号の説明】
1:排水栓 2:メカボックス 3:栓蓋 6:支持軸 7:スラストロック機構 8:コイルスプリング(付
勢手段) 5,10:ヘアキャッチャー 9:ヘアキャッチャ
ー(支承部) 71:固定リング 72:回転リング 73:係合壁 74:スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03C 1/23 E03C 1/22 A47K 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水口に弾性的に当接する栓蓋を上端に
    有するメカボックスと、該メカボックスの下端から嵌挿
    され前記メカボックスを上下動可能に支持する支持軸
    と、該支持軸とメカボックスとの間に設けられ栓蓋の押
    動の度にメカボックスの上下動経路の下降端側で支持軸
    に対するメカボックスのロック及びロック解除を交互に
    行うスラストロック機構と、メカボックスの上端内面と
    前記スラストロック機構の間に設けられ、スラストロッ
    ク機構のロック解除時にメカボックスを上昇させる付勢
    手段とを備え、前記支持軸の下端をロック及びロック解
    除時ともにメカボックスの下端から突出させ、メカボッ
    クスにヘアキャッチャーを設けていることを特徴とする
    排水栓。
  2. 【請求項2】 排水口に弾性的に当接する栓蓋を有する
    支持軸を上端から上下動可能に嵌挿したメカボックス
    と、該メカボックスと支持軸との間に設けられ栓蓋の押
    動の度に支持軸の上下動経路の下降端側でメカボックス
    に対する支持軸のロック及びロック解除を交互に行うス
    ラストロック機構と、メカボックスの下端内面と前記ス
    ラストロック機構の間に設けられ、スラストロック機構
    のロック解除時に支持軸を上昇させる付勢手段と、メカ
    ボックスに設けられ該メカボックスの下端よりも下位に
    位置する支承部としてヘアキャッチャーとを備えている
    ことを特徴とする排水栓。
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