JP3185191B2 - 高速電気めっき試験装置 - Google Patents
高速電気めっき試験装置Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D17/00—Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
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- C25D21/12—Process control or regulation
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハルセル試験水槽を応
用した高速電気めっき試験装置に関する。
用した高速電気めっき試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、日常社会の様々な方面において金
属の表面にめっきが行われている。このめっきを行う際
には、それに適合しためっき浴組成と、電流密度、攪拌
速度やめっき液温度などの電着条件が必要となる。通常
のめっき方法においては、これらの条件が最適な状態か
らスタートしても、めっきを行っていくうちに徐々にめ
っき浴の組成が変化するものであり、更に、予め予期し
た不純物や、或いは予期しなかった不純物が混入するの
で、必要とするめっき皮膜の特性に変化をもたらすもの
である。そのため最良のめっき皮膜をコンスタントに得
るためには、最適な浴組成と電着条件を常に維持する必
要がある。そこで、めっき液の組成の変化に伴い、薬品
の添加や不純物の除去、電流密度等の諸条件を調整し、
更に浴組成の変化の予測等をする必要がある。そのた
め、新しく使用するめっき液の特性や、現在使用してい
るめっき液の状態を把握することが必要となる。このめ
っき液の状態を把握するためには、滴定等の化学分析や
イオンクロマト分析等の機器分析が行われているが、電
気めっきにおける総合的なめっき液の特性調査、状態観
察、或いは現在使用されているめっき液の浴組成及び電
着条件の検査や管理には、ハルセル試験と呼ばれるめっ
きの試験方法が広く行われている。
属の表面にめっきが行われている。このめっきを行う際
には、それに適合しためっき浴組成と、電流密度、攪拌
速度やめっき液温度などの電着条件が必要となる。通常
のめっき方法においては、これらの条件が最適な状態か
らスタートしても、めっきを行っていくうちに徐々にめ
っき浴の組成が変化するものであり、更に、予め予期し
た不純物や、或いは予期しなかった不純物が混入するの
で、必要とするめっき皮膜の特性に変化をもたらすもの
である。そのため最良のめっき皮膜をコンスタントに得
るためには、最適な浴組成と電着条件を常に維持する必
要がある。そこで、めっき液の組成の変化に伴い、薬品
の添加や不純物の除去、電流密度等の諸条件を調整し、
更に浴組成の変化の予測等をする必要がある。そのた
め、新しく使用するめっき液の特性や、現在使用してい
るめっき液の状態を把握することが必要となる。このめ
っき液の状態を把握するためには、滴定等の化学分析や
イオンクロマト分析等の機器分析が行われているが、電
気めっきにおける総合的なめっき液の特性調査、状態観
察、或いは現在使用されているめっき液の浴組成及び電
着条件の検査や管理には、ハルセル試験と呼ばれるめっ
きの試験方法が広く行われている。
【0003】このハルセル試験に使用される試験装置を
図4および図5に示す。図4は、ハルセル試験に使用さ
れる水槽を示すもので、この水槽20は水平断面が台形
状に形成されたものである。そして、この水槽20の台
形の脚に相当する斜辺21と垂直辺22には陰極板23
と陽極板24が取り付けられ、槽内には電解液25が満
たされている。この水槽20の特徴は、陽極板24に対
して陰極板23が斜めに配置されていることで、陰極板
23の両端と陽極板24との距離が異なるようにしたも
のである。そのため、図5に示すような電気回路でめっ
きを行った場合には、陰極板23の両端における陰極電
流密度にも差が生じてくる。その結果、一枚のテスト試
験片(陰極板23)上に各陰極電流密度ごとのめっきの
析出状態が観察できる。この試験によって得たテスト試
験片(陰極板23)から、電気めっきにおける総合的な
めっき液の特性調査と状態観察、めっき液の浴組成及び
電着条件の検査、管理を行うことが可能となっている。
図4および図5に示す。図4は、ハルセル試験に使用さ
れる水槽を示すもので、この水槽20は水平断面が台形
状に形成されたものである。そして、この水槽20の台
形の脚に相当する斜辺21と垂直辺22には陰極板23
と陽極板24が取り付けられ、槽内には電解液25が満
たされている。この水槽20の特徴は、陽極板24に対
して陰極板23が斜めに配置されていることで、陰極板
23の両端と陽極板24との距離が異なるようにしたも
のである。そのため、図5に示すような電気回路でめっ
きを行った場合には、陰極板23の両端における陰極電
流密度にも差が生じてくる。その結果、一枚のテスト試
験片(陰極板23)上に各陰極電流密度ごとのめっきの
析出状態が観察できる。この試験によって得たテスト試
験片(陰極板23)から、電気めっきにおける総合的な
めっき液の特性調査と状態観察、めっき液の浴組成及び
電着条件の検査、管理を行うことが可能となっている。
【0004】通常において、新しいめっき液を使用して
電気めっきを行う場合は、始めに以前の状態のハルセル
試験を行ってめっき液の特性を把握し、所望のめっき皮
膜を得るための電流密度範囲や温度範囲、攪拌条件等の
最適な電着条件を調査するものである。また、新しいめ
っき水槽や電源等の設備をする場合は、事前に行ったハ
ルセル試験の結果に基づいた最適条件に合わせて設備の
設計を行うこともあるが、既に使用しているめっき設備
の条件をハルセル試験で再現する場合も多い。この場合
は、必要に応じて温度等の条件を変化させたり、または
薬品を添加して最適な条件を模索するものである。更
に、使用前のめっき液と、使用後のめっき液において、
それぞれハルセル試験を行うことで、使用前/使用後の
めっき液の変化した割合を知ることができ、これによ
り、その条件におけるめっき液の今後変化するであろう
浴組成と、めっき皮膜の状態等を予測することが可能と
なる。
電気めっきを行う場合は、始めに以前の状態のハルセル
試験を行ってめっき液の特性を把握し、所望のめっき皮
膜を得るための電流密度範囲や温度範囲、攪拌条件等の
最適な電着条件を調査するものである。また、新しいめ
っき水槽や電源等の設備をする場合は、事前に行ったハ
ルセル試験の結果に基づいた最適条件に合わせて設備の
設計を行うこともあるが、既に使用しているめっき設備
の条件をハルセル試験で再現する場合も多い。この場合
は、必要に応じて温度等の条件を変化させたり、または
薬品を添加して最適な条件を模索するものである。更
に、使用前のめっき液と、使用後のめっき液において、
それぞれハルセル試験を行うことで、使用前/使用後の
めっき液の変化した割合を知ることができ、これによ
り、その条件におけるめっき液の今後変化するであろう
浴組成と、めっき皮膜の状態等を予測することが可能と
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のハルセル試験では、被めっき物の陰極板23が
静止した状態か、或いは揺動装置を使用してめっき液を
揺動させることにより相対的に陰極板23を動かしても
最大5m/分程度の速度の揺動であり、電流も数アンペ
アで、数分間のめっきにしか対応できないので、近年盛
んに行われるようになってきたフープめっきと呼ばれる
電子部品のめっきや、製鉄所、電線メーカー等で製造さ
れる電線に連続して高速にめっきを行う高速電気めっき
には対応できないという問題があった。即ち、この高速
電気めっきは、被めっき物を最大120m/分の高速で
移動させ、数十アンペアの高電流で瞬時にめっきを行う
方法なので、この状態を再現するためには試験設備が大
がかりになり、比較的小型で簡単な装置を使用する従来
のハルセル試験では再現できなかったものである。
た従来のハルセル試験では、被めっき物の陰極板23が
静止した状態か、或いは揺動装置を使用してめっき液を
揺動させることにより相対的に陰極板23を動かしても
最大5m/分程度の速度の揺動であり、電流も数アンペ
アで、数分間のめっきにしか対応できないので、近年盛
んに行われるようになってきたフープめっきと呼ばれる
電子部品のめっきや、製鉄所、電線メーカー等で製造さ
れる電線に連続して高速にめっきを行う高速電気めっき
には対応できないという問題があった。即ち、この高速
電気めっきは、被めっき物を最大120m/分の高速で
移動させ、数十アンペアの高電流で瞬時にめっきを行う
方法なので、この状態を再現するためには試験設備が大
がかりになり、比較的小型で簡単な装置を使用する従来
のハルセル試験では再現できなかったものである。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、小型で比較的簡単な試験装置を使用して高速電
気めっきの状態を再現できる高速電気めっき試験装置を
提供するものである。
もので、小型で比較的簡単な試験装置を使用して高速電
気めっきの状態を再現できる高速電気めっき試験装置を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、底面に傾斜部が形成された水槽と、前記
傾斜部に配設された陽極用金属板と、前記陽極用金属板
の対向する水槽の側面に沿ってモータにより回転可能に
保持された陰極用金属棒と、前記陰極用金属棒の周囲に
巻回された陰極用金属板と、前記陽極用金属板と陰極用
金属棒に接続された直流電源と、からなることを特徴と
するものである。また、前記水槽の底面がV字状に形成
されたことを特徴とするものである。
め、本発明は、底面に傾斜部が形成された水槽と、前記
傾斜部に配設された陽極用金属板と、前記陽極用金属板
の対向する水槽の側面に沿ってモータにより回転可能に
保持された陰極用金属棒と、前記陰極用金属棒の周囲に
巻回された陰極用金属板と、前記陽極用金属板と陰極用
金属棒に接続された直流電源と、からなることを特徴と
するものである。また、前記水槽の底面がV字状に形成
されたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる高速電気め
っき試験装置の実施の形態を図に基づいて説明する。図
1は本発明の高速電気めっき試験装置の構成を示す説明
図、図2は、高速電気めっき試験装置に使用される水槽
を示す斜視図、図3は、図1の高速電気めっき試験装置
の陰極用金属棒と陰極用金属板を示す斜視図である。
っき試験装置の実施の形態を図に基づいて説明する。図
1は本発明の高速電気めっき試験装置の構成を示す説明
図、図2は、高速電気めっき試験装置に使用される水槽
を示す斜視図、図3は、図1の高速電気めっき試験装置
の陰極用金属棒と陰極用金属板を示す斜視図である。
【0009】本発明の高速電気めっき試験装置Aは、図
1に示すように、底面2がV字状に形成され水平断面が
矩形状の水槽1と、前記V字状の底面2の一方の側の傾
斜部2aに配設された陽極用金属板5と、陽極用金属板
5の対向する水槽の側面3に沿ってモータ8により回転
可能に保持された陰極用金属棒6と、この陰極用金属棒
6の周囲に巻回された陰極用金属板7と、陽極用金属板
5と陰極用金属棒6に接続された直流電源用の整流器9
と、から主として構成されている。また、陰極用金属棒
6と整流器9のマイナス極9aに接続された配線10に
はめっき電流を測定するための電流計12が挿入され、
陽極用金属板5と整流器9のプラス極9bは配線11で
接続されており、配線10と配線11の間には高速電気
めっき試験装置Aに印加する電圧を測定するための電圧
計13が挿入されている。
1に示すように、底面2がV字状に形成され水平断面が
矩形状の水槽1と、前記V字状の底面2の一方の側の傾
斜部2aに配設された陽極用金属板5と、陽極用金属板
5の対向する水槽の側面3に沿ってモータ8により回転
可能に保持された陰極用金属棒6と、この陰極用金属棒
6の周囲に巻回された陰極用金属板7と、陽極用金属板
5と陰極用金属棒6に接続された直流電源用の整流器9
と、から主として構成されている。また、陰極用金属棒
6と整流器9のマイナス極9aに接続された配線10に
はめっき電流を測定するための電流計12が挿入され、
陽極用金属板5と整流器9のプラス極9bは配線11で
接続されており、配線10と配線11の間には高速電気
めっき試験装置Aに印加する電圧を測定するための電圧
計13が挿入されている。
【0010】この高速電気めっき試験装置Aに使用する
水槽1は、めっき液14で腐食されにくいアクリル、プ
ロピレプレン、テフロン等の合成樹脂の材料から形成さ
れた水槽で、外形が略長さ100mm、幅70mm、高
さ150mmの箱体であり、底面2には互いの角度が略
90度になるようにV字状の傾斜部2a,2bが形成さ
れている。また、図2に示す水槽1′のように、底面
2′の一部にのみ傾斜部2a′を形成してもよい。この
水槽1,1′は、試験時には水槽の深さの80〜90%
迄めっき液が満たされる。
水槽1は、めっき液14で腐食されにくいアクリル、プ
ロピレプレン、テフロン等の合成樹脂の材料から形成さ
れた水槽で、外形が略長さ100mm、幅70mm、高
さ150mmの箱体であり、底面2には互いの角度が略
90度になるようにV字状の傾斜部2a,2bが形成さ
れている。また、図2に示す水槽1′のように、底面
2′の一部にのみ傾斜部2a′を形成してもよい。この
水槽1,1′は、試験時には水槽の深さの80〜90%
迄めっき液が満たされる。
【0011】また、図1において、水槽1の傾斜部2a
に配設されている陽極用金属板5は、銅、ニッケル、
錫、白金、コバルト等、めっきの種類に応じて使用され
るもので、陽極用金属板5の大きさは傾斜部2aの大き
さに合わせて製作され、板厚はめっきによる消耗を考慮
して略2mm程度のものが使用される。この陽極用金属
板5の上端部は配線11により整流器9のプラス極9b
に接続されている。
に配設されている陽極用金属板5は、銅、ニッケル、
錫、白金、コバルト等、めっきの種類に応じて使用され
るもので、陽極用金属板5の大きさは傾斜部2aの大き
さに合わせて製作され、板厚はめっきによる消耗を考慮
して略2mm程度のものが使用される。この陽極用金属
板5の上端部は配線11により整流器9のプラス極9b
に接続されている。
【0012】この陽極用金属板5の対向する側面3に沿
って配設されている陰極用金属棒6は、銅や真鍮の導電
性の金属棒で直径は略10mmに形成されている。この
陰極用金属棒6は、上端部をモータ8により把持され
て、モータ8の駆動軸により回転されるようになってい
る。また陰極用金属棒6の上部はスリップリング6a等
を介して配線10と接続されており、この配線10は整
流器9のマイナス極9aに接続されている。
って配設されている陰極用金属棒6は、銅や真鍮の導電
性の金属棒で直径は略10mmに形成されている。この
陰極用金属棒6は、上端部をモータ8により把持され
て、モータ8の駆動軸により回転されるようになってい
る。また陰極用金属棒6の上部はスリップリング6a等
を介して配線10と接続されており、この配線10は整
流器9のマイナス極9aに接続されている。
【0013】また、陰極用金属棒6の下部には陰極用金
属板7が巻回されている。この陰極用金属板7は、図3
に示すように、銅、真鍮、鉄、ステンレスやアルミニウ
ム等の薄い金属板を陰極用金属棒6の周囲に一回巻きを
行なったものであり、巻いた状態で陰極用金属棒6に固
定するために止め輪7aが取り付けられる。また、図示
しない導電性の接着剤を用いて陰極用金属棒6に陰極用
金属板7を固着してもよい。
属板7が巻回されている。この陰極用金属板7は、図3
に示すように、銅、真鍮、鉄、ステンレスやアルミニウ
ム等の薄い金属板を陰極用金属棒6の周囲に一回巻きを
行なったものであり、巻いた状態で陰極用金属棒6に固
定するために止め輪7aが取り付けられる。また、図示
しない導電性の接着剤を用いて陰極用金属棒6に陰極用
金属板7を固着してもよい。
【0014】また、この陰極用金属棒6を回転させるモ
ータ8は、図示しない支持台に固定されたもので、駆動
軸の端部に取り付けられたジョイント8aにより陰極用
金属棒6の上端を把持するものである。このモータ8の
回転速度は0〜2000rpmに可変できるようになっ
ており、例えば、直径10mmの陰極用金属棒6を使用
すれば最大60m/分の高速で移動させる高速電気めっ
きの状態を作り出すことが可能である。更に高速の電気
めっき試験を行う場合は陰極用金属棒6の直径を増せば
簡単にできる。また、高速のモータを使用することや増
速ギヤを使用して更に高速化することも可能である。こ
の高速電気めっき試験装置Aに電力を供給する整流器9
は、内部にダイオードブリッジ回路等の整流回路や平滑
回路等を備えた周知の整流器であり、直流の出力電圧が
0〜20V、電流出力が0〜30Aの能力を持つもので
ある。
ータ8は、図示しない支持台に固定されたもので、駆動
軸の端部に取り付けられたジョイント8aにより陰極用
金属棒6の上端を把持するものである。このモータ8の
回転速度は0〜2000rpmに可変できるようになっ
ており、例えば、直径10mmの陰極用金属棒6を使用
すれば最大60m/分の高速で移動させる高速電気めっ
きの状態を作り出すことが可能である。更に高速の電気
めっき試験を行う場合は陰極用金属棒6の直径を増せば
簡単にできる。また、高速のモータを使用することや増
速ギヤを使用して更に高速化することも可能である。こ
の高速電気めっき試験装置Aに電力を供給する整流器9
は、内部にダイオードブリッジ回路等の整流回路や平滑
回路等を備えた周知の整流器であり、直流の出力電圧が
0〜20V、電流出力が0〜30Aの能力を持つもので
ある。
【0015】次に、このように構成された高速電気めっ
き試験装置Aのめっき試験手順について説明する。ま
ず、陽極用金属板5および陰極用金属板7を脱脂、酸洗
い等の前処理を行い、陽極用金属板5はめっき液14の
入れた水槽1に配置し、陰極用金属板7はモータ8より
取り外しておいた陰極用金属棒6の周囲に一回巻きして
止め輪7aにより固定する。次いで、陰極用金属棒6を
モータ8のジョイント8aに取り付け、陰極用金属棒6
を水槽1の陽極用金属板5の対向する位置になるように
セットする。次いで、陰極用金属棒6にスリップリング
6aをセットし配線10を整流器9のマイナス極9aに
接続し、陽極用金属板5の配線11を整流器9のプラス
極9bに接続する。次いで、試験するめっきの種類によ
り、モータ8の回転数と整流器9の電圧、電流を調整し
て電源を入れ、高速電気めっき試験装置Aを所定時間
(10〜40秒程度)稼動させる。
き試験装置Aのめっき試験手順について説明する。ま
ず、陽極用金属板5および陰極用金属板7を脱脂、酸洗
い等の前処理を行い、陽極用金属板5はめっき液14の
入れた水槽1に配置し、陰極用金属板7はモータ8より
取り外しておいた陰極用金属棒6の周囲に一回巻きして
止め輪7aにより固定する。次いで、陰極用金属棒6を
モータ8のジョイント8aに取り付け、陰極用金属棒6
を水槽1の陽極用金属板5の対向する位置になるように
セットする。次いで、陰極用金属棒6にスリップリング
6aをセットし配線10を整流器9のマイナス極9aに
接続し、陽極用金属板5の配線11を整流器9のプラス
極9bに接続する。次いで、試験するめっきの種類によ
り、モータ8の回転数と整流器9の電圧、電流を調整し
て電源を入れ、高速電気めっき試験装置Aを所定時間
(10〜40秒程度)稼動させる。
【0016】所定時間後、高速電気めっき試験装置Aの
電源を切って水槽1より陰極用金属棒6を引き上げ、モ
ータ8から取外して、陰極用金属板7を陰極用金属棒6
より取り外す。更に、この丸まっている陰極用金属板7
を広げて平らにする。そして、この陰極用金属板7をハ
ルセル試験と同様に分析を行えば、めっきの析出状態、
めっき液の組成、温度、回転数等、設定した種々の電着
条件の解析が可能となる。
電源を切って水槽1より陰極用金属棒6を引き上げ、モ
ータ8から取外して、陰極用金属板7を陰極用金属棒6
より取り外す。更に、この丸まっている陰極用金属板7
を広げて平らにする。そして、この陰極用金属板7をハ
ルセル試験と同様に分析を行えば、めっきの析出状態、
めっき液の組成、温度、回転数等、設定した種々の電着
条件の解析が可能となる。
【0017】上記のように構成された高速電気めっき試
験装置Aは、陰極用金属棒6を所定の回転数で回転させ
ることにより、陰極用金属棒6に巻回された陰極用金属
板7は、高速で移動した状態と同等になるので、高速電
気めっきの状態を再現できるものである。
験装置Aは、陰極用金属棒6を所定の回転数で回転させ
ることにより、陰極用金属棒6に巻回された陰極用金属
板7は、高速で移動した状態と同等になるので、高速電
気めっきの状態を再現できるものである。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、前記目的を達成するため、本発明は、底面の一
部に傾斜部が形成された水槽と、前記傾斜部に配設され
た陽極用金属板と、前記陽極用金属板の対向する水槽の
側面に沿ってモータにより回転可能に保持された陰極用
金属棒と、前記陰極用金属棒の周囲に巻回された陰極用
金属板と、前記陽極用金属板と陰極用金属棒に接続され
た直流電源と、から構成されていることにより、被めっ
き物を高速で移動することが可能になり、小型で比較的
簡単な試験装置において高速電気めっきの状態を再現で
きるという優れた効果を奏するものである。また、前記
水槽の底面がV字状に形成されていることにより、傾斜
部に配置された陽極用金属板と陰極用金属板の相対的な
位置関係がハルセル試験の水槽と同一になり、精度の高
い電着条件の解析ができるという効果を奏する。
よれば、前記目的を達成するため、本発明は、底面の一
部に傾斜部が形成された水槽と、前記傾斜部に配設され
た陽極用金属板と、前記陽極用金属板の対向する水槽の
側面に沿ってモータにより回転可能に保持された陰極用
金属棒と、前記陰極用金属棒の周囲に巻回された陰極用
金属板と、前記陽極用金属板と陰極用金属棒に接続され
た直流電源と、から構成されていることにより、被めっ
き物を高速で移動することが可能になり、小型で比較的
簡単な試験装置において高速電気めっきの状態を再現で
きるという優れた効果を奏するものである。また、前記
水槽の底面がV字状に形成されていることにより、傾斜
部に配置された陽極用金属板と陰極用金属板の相対的な
位置関係がハルセル試験の水槽と同一になり、精度の高
い電着条件の解析ができるという効果を奏する。
【図1】本発明の高速電気めっき試験装置の構成を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】高速電気めっき試験装置に使用される水槽を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】図1の高速電気めっき試験装置の陰極用金属棒
と陰極用金属板を示す斜視図である。
と陰極用金属板を示す斜視図である。
【図4】従来のハルセル試験の水槽の斜視図である。
【図5】従来のハルセル試験の構成を示す説明図であ
る。
る。
【符号の説明】 A 高速電気めっき試験装置 1 水槽 2 底面 2a 傾斜部 2b 傾斜部 3 側面 4 側面 5 陽極用金属板 6 陰極用金属棒 6a スリップリング 7 陰極用金属板 7a 止め輪 8 モータ 8a ジョイント 9 整流器 9a マイナス極 9b プラス極 10 配線 11 配線 12 電流計 13 電圧計 14 電解液
Claims (2)
- 【請求項1】 底面に傾斜部が形成された水槽と、前記
傾斜部に配設された陽極用金属板と、前記陽極用金属板
の対向する水槽の側面に沿ってモータにより回転可能に
保持された陰極用金属棒と、前記陰極用金属棒の周囲に
巻回された陰極用金属板と、前記陽極用金属板と陰極用
金属棒に接続された直流電源と、からなることを特徴と
する高速電気めっき試験装置。 - 【請求項2】 前記水槽の底面がV字状に形成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の高速電気めっき試
験装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33145497A JP3185191B2 (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 高速電気めっき試験装置 |
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