JP3183742B2 - 搬送コンベアのガイド装置 - Google Patents

搬送コンベアのガイド装置

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JP3183742B2
JP3183742B2 JP03126493A JP3126493A JP3183742B2 JP 3183742 B2 JP3183742 B2 JP 3183742B2 JP 03126493 A JP03126493 A JP 03126493A JP 3126493 A JP3126493 A JP 3126493A JP 3183742 B2 JP3183742 B2 JP 3183742B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハムなどのように転
がりやすく、しかも寸法形状にバラツキのある異形状の
物品を搬送コンベア上を安定して搬送させるための装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】商品の製造ラインなどにおいては、製品
の重量測定や量目チェックを自動的に行う計量コンベア
や、商品名や重量、価格などの各種の商品情報を表示し
たラベルを自動的に貼り付けるラベル貼付装置が組み込
まれることがある。その場合に、当該製品がハムなどの
ように転がりやすく不安定な物品である場合には、搬送
途上で転がったり、跳ねたりするために、計量コンベア
での計量誤差が大きくなったり、ラベル貼付装置による
ラベルの貼付位置にバラツキが生じるなどの不具合が発
生する可能性がある。
【0003】このような問題に対しては、図9に示すよ
うに、例えば計量コンベア1に製品を供給するための供
給コンベア2の左右の側部に、該供給コンベア2の搬送
方向の前後両端側に位置してそれぞれ回転中心を垂直状
態とした各一対のローラ3,4を配置すると共に、これ
らの各ローラ3,4間に巻き掛けたガイドベルト5,5
により、被搬送物Xを両側から挟持させた状態で計量コ
ンベア1へ案内することが考えられている。これによれ
ば、被搬送物Xがガイドベルト5,5により両側から捕
捉された状態で下流側へ案内されることから、上記の問
題がある程度改善されることになる。
【0004】しかしながら、一般にハムなどのような食
肉加工製品は寸法形状にバラツキがあるため、図9に示
すように、被搬送物Xと左右のガイドベルト5,5との
間に隙間が生じることがある。このような場合、ガイド
ベルト5,5による被搬送物Xの捕捉力が著しく低下す
ることから、被搬送物Xが供給コンベア2から計量コン
ベア1に乗り移る際に、該被搬送物Xが転がったり、跳
ねたりすることになって計量値が安定せず、計量誤差を
生じさせたり、最悪の場合計量不良を生じさせるおそれ
が残る。
【0005】一方、図10に示すように、例えば供給コ
ンベア2の両側部に配設したガイドベルト5,5に、そ
の走行面に沿って多数のスポンジ6…6を列状に接着さ
せることも考えられている。これによれば、スポンジ6
…6が被搬送物Xの側面形状に対応して変形することか
ら、該被搬送物Xを確実に捕捉することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の
ようにガイドベルト5にスポンジ6…6を接着させたと
しても、次のように改善すべき課題が残されている。
【0007】つまり、ガイドベルト5とスポンジ6との
間の接着力の不足により、使用中にスポンジ6が脱落す
るおそれがあるばかりでなく、スポンジ自体の弾力性が
早期に低下するため、頻繁にメンテナンスを施さなけれ
ばならないことになる。
【0008】この発明は、搬送コンベアの両側部に一対
のガイドベルトユニットを対向配置して、これらのガイ
ドベルトユニットにより上記搬送コンベア上の被搬送物
を両側から挟持しながら下流側へ案内させる場合におけ
る上記の問題に対処するもので、転がりやすく、しかも
寸法形状にバラツキのある異形状の物品をも搬送コンベ
ア上を安定して移送させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
搬送コンベアのガイド装置は、搬送コンベアの両側部に
一対のガイドベルトユニットを対向配置して、これらの
ガイドベルトユニットにより上記搬送コンベア上の被搬
送物を両側から挟持しながら下流側へ案内するようにし
たものにおいて、上記各ガイドベルトユニットに、上記
搬送コンベアの搬送方向の前後両端部にそれぞれ回転中
心を垂直状態として配置された一対のローラと、これら
のローラ間に巻き掛けられたベルト部材と、該ベルト部
材における少なくとも上記搬送コンベアの中心側に位置
する走行面を弾力的に張り出させるベルト案内機構とを
設けると共に、このベルト案内機構を、上記ベルト部材
における搬送コンベアの中心側に位置する走行面を案内
する第1ガイドローラと、上記走行面と平行するベルト
部材の他方の走行面を案内する第2ガイドローラと、こ
れらのガイドローラを、上記ベルト部材における両方の
走行面を互いに離反させた状態で、それぞれ走行面に対
してほぼ直交する方向に移動可能として支持する支持部
材と、上記両走行面が中立状態において上記第1、第2
ガイドローラにより均等に張り出されるように上記支持
部材を付勢する付勢手段とを有する構成としたことを特
徴とする。
【0010】
【0011】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0012】すなわち、本発明によれば、搬送コンベア
の両側部に配置された一対のガイドベルトユニットにそ
れぞれ備えられたベルト部材における互いに対向する走
行面が、両者間に位置する被搬送物の側面形状にそれぞ
れに対応して進退することになるので、被搬送物の寸法
形状にバラツキがあったとしても該被搬送物を確実に捕
捉しながら案内することが可能となる。しかも、ベルト
部材によって被搬送物を直接的に捕捉させるようにして
いるので、ベルト部材の走行面にスポンジなどを接着さ
せる場合に比べて、メンテナンス性が大幅に向上するこ
とにもなる。
【0013】特に本発明によれば、ベルト部材を案内す
るベルト案内機構に、ガイドベルトユニットを構成する
ベルト部材における搬送コンベアの中心側に位置する走
行面を案内する第1ガイドローラと、該走行面と平行す
るベルト部材の他方の走行面を案内する第2ガイドロー
ラとが設けられ、これらのガイドローラがそれぞれ走行
面に対してほぼ直交する方向に移動可能な状態で支持さ
れているので、第1ガイドローラが被搬送物で押されて
中立状態よりも内方側へ移動したときには、支持部材の
移動に伴って第2ガイドローラが中立状態よりも外方側
へ突出した状態となり、これによりベルト部材の緊張状
態がほぼ一定状態に維持されることになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0015】図1、図2に示すように、この実施例に係
る計量装置10は、被搬送物の重量を計測する計量コン
ベア11と、該計量コンベア11の上流側に配置された
供給コンベア12と、同じく計量コンベア11の下流側
に配置された排出コンベア13とを有すると共に、上記
供給コンベア12には連続的に駆動される上流コンベア
14を介して被搬送物が順次搬入されるようになってい
る。
【0016】上記計量コンベア11には、フレーム体1
5の前端側に軸支された駆動ローラ16と、同じくフレ
ーム体15の後端側に軸支された従動ローラ17と、両
ローラ16,17間に巻き掛けられた搬送ベルト18
と、上記駆動ローラ16を介して搬送ベルト18を駆動
する駆動モータ19とを有する搬送ユニット20が備え
られていると共に、該搬送ユニット20の全体が下方に
配置された計量器21で支持されるようになっている。
なお、この計量コンベア11の上方には表示器22が設
置されている。
【0017】上記計量コンベア11の上流側に配置され
た供給コンベア12には、計量コンベア11における従
動ローラ17に隣接して配置された駆動ローラ23と、
該駆動ローラ23に対して所定の間隔をあけて平行配置
された従動ローラ24と、両ローラ23,24間に巻き
掛けられた搬送ベルト25と、上記駆動ローラ23を介
して搬送ベルト25を駆動する駆動モータ26とが備え
られている。
【0018】一方、上記計量コンベア11の下流側に配
置された排出コンベア13には、計量コンベア11にお
ける駆動ローラ16に隣接して配置された従動ローラ2
7と、該従動ローラ27に対して所定の間隔をあけて平
行配置された駆動ローラ28と、両ローラ間27,28
に巻き掛けられた搬送ベルト29と、上記駆動ローラ2
8を介して搬送ベルト29を駆動する駆動モータ30と
が備えられている。そして、この排出コンベア13にお
ける搬送ベルト29の上方に位置して、ラベル貼付装置
31の本体部32が配置されている。
【0019】そして、上流コンベア14から供給された
被搬送物が、供給コンベア12を介して計量コンベア1
1へと受け渡され、該計量コンベア11を搬送される間
に重量が測定された後、下流の排出コンベア13へと排
出される。そして、計量コンベア11で計量された重量
や商品名、その他の各種の商品情報を印字されたラベル
が、上記ラベル貼付装置31の本体部32で発行される
と共に、発行されたラベルが所定のタイミングで排出コ
ンベア13上を搬送される被搬送物の上面に貼り付けら
れることになる。
【0020】その場合に、被搬送物の安定性が悪いと、
被搬送物が供給コンベア12から計量コンベア11に乗
り移る際に、転がったり、跳ねたりして計量値が安定し
にくく、計量誤差や計量不良を生じさせるおそれがある
のである。また、排出コンベア13の搬送途上において
も、被搬送物が転がったり、跳ねたりして、ラベル貼付
装置31によるラベルの貼付位置が一定しないことにな
る。
【0021】そこで、この発明においては、次のような
構成とした第1、第2ガイドベルトユニット33,34
を、供給コンベア12における搬送ベルト25の両側部
に対向させて配置することにより、供給コンベア12上
の被搬送物を安定した状態で計量コンベア11へと移送
するようにしている。これらのガイドベルトユニット3
3,34は、供給コンベア12の搬送方向に対してほぼ
左右対称的に構成されており、したがって第1ガイドベ
ルトユニット33の構成について詳細に説明し、第2ガ
イドベルトユニット34については第1ガイドベルトユ
ニット33と異なる場合についてのみ説明する。
【0022】すなわち、図3〜図5に拡大して示すよう
に、供給コンベア12を構成する搬送ベルト25の右端
側には、その上方に位置して第1ガイドベルトユニット
33を構成する上下一対のフレーム部材35a,35b
が配設されていると共に、上記搬送ベルト25の上流端
側に位置する上記両フレーム部材35a,35bの一方
の端部には、両者間に配置された駆動ローラ36がその
回転中心を垂直状態として回転自在に軸支されている。
【0023】一方、上記搬送ベルト25の下流端側に位
置する上記両フレーム部材35a,35bの他方の端部
には、その幅方向の中央位置に長手方向に延びるスロッ
ト37,37がそれぞれ形成されている。また、上記上
側フレーム部材35aと下側フレーム部材35bとの間
には、断面形状がコ字形に形成された支持部材38が配
置されており、この支持部材38における相対向する上
下一対の支持片38a,38bには、従動ローラ39を
回転自在に支持する支軸40の両端部分が貫通配置され
ていると共に、該支軸40の各突出端が上記各スロット
37,37に摺動自在に嵌挿されている。そして、この
ようにして支持部材38を介して上記両フレーム部材3
5a,35bで間接的に支持された従動ローラ39と上
記駆動ローラ36との間にガイドベルト41が巻き掛け
られている。
【0024】ここで、上記上側フレーム部材35aと下
側フレーム部材35bとの間には、断面形状が矩形状と
された連結部材42が介設されている。この連結部材4
2に摺動自在に挿通された2本のガイドロッド43,4
3の一端側には、従動ローラ39を支持する上記支持部
材38が固定されていると共に、各ガイドロッド43に
は上記支持部材38と連結部材42の間に位置して圧縮
コイルバネ44が外装されている。
【0025】そして、上記駆動ローラ36と従動ローラ
37との間には、上記ガイドベルト41の互いに平行す
る一対の走行面41a,41bを案内する複数個(図例
では2個)のベルト案内機構45,45が設置されてい
る。このベルト案内機構45は、図3に示すように、上
記ガイドベルト41における供給コンベア12の中心側
に位置する一方の走行面41aを内側から案内する第1
ガイドローラ46と、該走行面41aと平行するガイド
ベルト41の他方の走行面41bを内側から案内する第
2ガイドローラ47とを有する。これらの第1、第2ガ
イドローラ46,47は、概略二等辺三角形状に形成さ
れた上下2枚の揺動板48,48の間にそれぞれ回転中
心を垂直状態として配置されていると共に、上記駆動ロ
ーラ36及び従動ローラ39の直径よりも幅広に形成さ
れた上記揺動板48,48の底辺部の両端付近に位置し
て、上記第1、第2ガイドローラ46,47がそれぞれ
回転自在に支持されている。一方、上記上側フレーム部
材35aと下側フレーム部材35bとの間には、上記駆
動ローラ36の回転中心と従動ローラ39の回転中心と
を結ぶ中心線上に位置して、上記ベルト案内機構45を
支持する支軸49が架設されており、該支軸49により
上記揺動板48,48がそのほぼ重心位置で揺動自在に
支持されている。そして、これらの揺動板48,48の
頂部間に架設された掛止ピン50と、同じく上記中心線
上において上記両フレーム部材35a,35b間に架設
された掛止ピン51との間には、引張バネからなるリタ
ーンスプリング52が介設されている。
【0026】したがって、各ベルト案内機構45の中立
状態においては、上記揺動板48,48の頂部がリター
ンスプリング52の引張力を受けて引っ張られることか
ら、上記ガイドベルト41における互いに平行する一対
の走行面41a,41bが、図3に示すように第1、第
2ガイドローラ46,47により互いに離反する方向へ
ほぼ均等に張り出した状態で保持されることになる。
【0027】一方、計量装置10の側縁側に配設された
箱断面状のサイドフレーム53には、図4、図5に示す
ように、供給コンベア12の駆動ローラ23もしくは従
動ローラ24の軸受部材54…54を支持するビーム部
材55,55の端部が固定されていると共に、これらの
ビーム部材55,55の間に跨がって架設された帯状の
サイドプレート56には、その長手方向に沿って平行に
配置された第1、第2ガイドシャフト57,58の一方
の端部が固定されている。なお、図示しないが、上記第
1、第2ガイドシャフト57,58の他方の端部も同様
にして支持されている。そして、これらのガイドシャフ
ト57,58には、上記サイドフレーム53に沿って上
下方向に配置された第1、第2ブラケット59a,59
bが、それぞれガイドブッシユ60,60を介して軸方
向進退自在として支持されている。これらの第1、第2
ブラケット59a,59bは、上下2本の連結部材6
1,61を介して互いに連結されていると共に、供給コ
ンベア12の下流側に位置する第1ブラケット59aの
下流側の側面と、同じく該コンベア12の上流側に位置
する第2ブラケット59bの上流側の側面とには、前後
一対の支持プレート62,62が供給コンベア12の横
断方向に配置された状態で固定されている。そして、先
端部分が第1ガイドベルトユニット33における上側フ
レーム部材35aの上面部に固定された第1アーム63
aの基端側が、供給コンベア12の下流側に位置する一
方の支持プレート62と第1ブラケット59aとにより
水平状態で支持されていると共に、同じく先端部分が上
記上側フレーム部材35aの上面部に固定された第2ア
ーム63bの基端側が、供給コンベア12の上流側に位
置する他方の支持プレート62と第2ブラケット59a
とにより水平状態で支持されている。また、上記支持プ
レート62,62の上面間に跨がって架設されたモータ
支持プレート64には、第1ガイドベルトユニット33
のガイドベルト41を駆動する駆動モータ65が回転軸
65aを上方に突出させた状態で取り付けられている。
【0028】ここで、上記駆動モータ65における回転
軸65aの軸端部分に取り付けられた駆動プーリ66
と、上記上側フレーム部材35aを貫通して上方に突出
する駆動ローラ36の回転軸36aの軸端部分に取り付
けられた従動プーリ67との間には動力伝達用のタイミ
ングベルト68が巻き掛けられている。したがって、上
記駆動モータ65を駆動させて、上記駆動プーリ67を
図3における時計回りに回転させると、その回転力がタ
イミングベルト68を介して従動プーリ67に伝達され
て、上記駆動ローラ36を時計回りに回転させる。これ
により、該駆動ローラ36と従動ローラ39との間に巻
き掛けられたガイドベルト41における供給コンベア1
2の中心側に位置する走行面41aが、該コンベア12
の下流端側へと移動することになる。なお、ガイドベル
ト41の走行速度は供給コンベア12の搬送速度と一致
するように設定されている。
【0029】そして、この実施例においては、供給コン
ベア12の下流側に位置する第1ガイドシャフト57の
下方に、両端部分に逆方向のネジ部69a,69bを有
するネジ軸69が平行配置されていると共に、一方のネ
ジ部69aに螺合させた移動部材70が上記第1ブラケ
ット59aの下端部分に固定されている。したがって、
ネジ軸69を回動させれば上記移動部材70が軸方向に
進退し、それに伴って第1、第2ブラケット59a,5
9bが第1、第2ガイドシャフト57,58に案内され
て軸方向に進退することにより、第1ガイドベルトユニ
ット33の全体が第1、第2ガイドシャフト57,58
に沿って軸方向に移動することになる。なお、図示しな
いが、上記ネジ軸69における他方のネジ部69bにも
移動部材が螺合されており、該移動部材が第2ガイドベ
ルトユニット34に備えられた同様構成の第1ブラケッ
トに固定されている。これにより、上記ネジ軸69の一
方の端部に固定したハンドル71を回転させることによ
り、上記第1、第2ガイドベルトユニット33,34が
互いに接近し、あるいは離反することになる。もちろ
ん、モータを用いてネジ軸69を回転させるようにして
もよい。
【0030】次に、実施例の作用を説明する。
【0031】今、図6に示すように、供給コンベア12
へ搬入された物品Yの先頭部分が、その両側面が側方に
位置する第1、第2ガイドベルトユニット33,34に
おけるガイドベルト41,41の相対向する走行面41
a,41aにそれぞれ当接したとする。この状態では、
第1、第2ガイドベルトユニット33,34に備えられ
たベルト案内機構45…45は、それぞれリターンスプ
リング52…52の作用により中立状態に保持されてい
る。この状態から搬送ベルト25が下流側へ移動したと
すると、図7に示すように、例えば供給コンベア12の
右側に配置された第1ガイドベルトユニット33におけ
る上流側に位置するベルト案内機構45の第1ガイドロ
ーラ46が、上記物品Yの右側面側の膨出部によりガイ
ドベルト41を介して内方側へ押圧される。これによ
り、該第1ガイドローラ46を支持する揺動板48,4
8が、リターンスプリング52の付勢力に逆らって図の
ように支軸49を中心として中立状態よりも反時計回り
に回動することになって、該第1ガイドローラ46で案
内されるガイドベルト41の一方の走行面41aが上記
物品Yとの接触状態を保持したまま内方側に移動するこ
とになる。その場合に、上記走行面41aと平行する
方の走行面41bを案内する第2ガイドローラ47が、
揺動板48,48の支軸49を中心とする回動動作に伴
って中立状態よりも外方側へ突出することから、上記ガ
イドベルト41の緊張力がほぼ一定状態に保持されるこ
とになる。
【0032】ここで、図のように、供給コンベア12の
左側に配置された第2ガイドベルトユニット34におけ
る上流側に位置するベルト案内機構45の第1ガイドロ
ーラ46が、上記物品Yの左側面側の膨出部によりガイ
ドベルト41を介して内方側へ押圧されるものとする
と、該第1ガイドローラ46を支持する揺動板48,4
8が、今度はリターンスプリング52の付勢力に逆らっ
て図のように支軸49を中心として中立状態よりも時計
回りに回動することになって、該第1ガイドローラ46
で案内されるガイドベルト41の一方の走行面41aが
上記物品Yとの接触状態を保持したまま内方側に移動す
ることになる。
【0033】上記の状態から更に搬送ベルト25が下流
側に移動して、図8に示すように上記物品Yの両側の膨
出部が第1、第2ガイドベルトユニット33,34の上
流側におけるベルト案内機構45,45の第1ガイドロ
ーラ46,46を通り過ぎたとすると、これらの第1ガ
イドローラ46,46はそれぞれリターンスプリング5
2,52の作用により中立状態へ復帰する。したがっ
て、これらの第1、第2ガイドベルトユニット33,3
4の間隔を適切に調節しておけば、該物品Yが常にガイ
ドベルト41,41により両側から捕捉された状態で下
流側へと案内されることになる。これにより、該物品Y
が計量コンベア11に乗り移る際にも、確実に捕捉され
た状態で移載されることになり、計量値が早期に安定す
ることになって計量誤差を生じさせることがない。
【0034】また、この実施例においては、図1、図2
に示すように、排出コンベア13における搬送ベルト2
9の両側部にも、上記供給コンベア12と同様な構成と
された左右一対のガイドベルトユニット72,73が設
置されている。これにより、排出コンベア13の搬送途
上においても、被搬送物が転がったり、跳ねたりするこ
となく安定して搬送されることになって、ラベル貼付装
置31によってラベルが所定の位置に貼り付けられるこ
とになる。
【0035】なお、計量コンベア11にも上記と同様に
ガイドベルトユニットを設置するようにしてもよい。そ
の場合は、これらのガイドベルトユニットの荷重が計量
器に負荷されるように設置する。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、搬送コン
ベアの両側部に一対のガイドベルトユニットを対向配置
して、これらのガイドベルトユニットにより上記搬送コ
ンベア上の被搬送物を両側から挟持しながら下流側へ案
内するようにしたものにおいて、搬送コンベアの両側部
に配置された一対のガイドベルトユニットにそれぞれ備
えられたベルト部材における互いに対向する走行面が、
両者間に位置する被搬送物の側面形状にそれぞれに対応
して進退することになるので、被搬送物の寸法形状にバ
ラツキがあったとしても該被搬送物を確実に捕捉しなが
ら案内することが可能となる。しかも、ベルト部材によ
って被搬送物を直接的に捕捉させるようにしているの
で、ベルト部材の走行面にスポンジなどを接着させる場
合に比べて、メンテナンス性が大幅に向上することにも
なる。
【0037】特に本発明においては、ベルト部材を案内
するベルト案内機構に、ガイドベルトユニットを構成す
るベルト部材における搬送コンベアの中心側に位置する
走行面を案内する第1ガイドローラと、該走行面と平行
するベルト部材の他方の走行面を案内する第2ガイドロ
ーラとを設け、これらのガイドローラをそれぞれ走行面
に対してほぼ直交する方向に移動可能な状態で支持する
ことにより、第1ガイドローラが被搬送物で押されて中
立状態よりも内方側へ移動したときには、支持部材の移
動に伴って第2ガイドローラが中立状態よりも外方側へ
突出した状態となり、これによりベルト部材の緊張状態
がほぼ一定状態に維持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係るガイドベルトユニットを備え
た計量装置の構成を示す概略正面図である。
【図2】 同じく計量装置の概略平面図である。
【図3】 第1ガイドベルトユニット及びその周辺の構
成を示す要部拡大平面図である。
【図4】 図3を右方から見た側面図である。
【図5】 図3のA−A切断線で切断した断面図であ
る。
【図6】 実施例の作用を示す模式図である。
【図7】 実施例の作用を示す模式図である。
【図8】 実施例の作用を示す模式図である。
【図9】 ガイドベルトユニットの従来例を示す概略平
面図である。
【図10】 同じくガイドベルトユニットの別の従来例
を示す概略平面図である。
【符号の説明】
12 供給コンベア 33 第1ガイドベルトユニット 34 第2ガイドベルトユニット 36 駆動ローラ 39 従動ローラ 41 ガイドベルト 41a 走行面 41b 走行面 45 ベルト案内機構 46 第1ガイドローラ 47 第2ガイドローラ 48 揺動板 49 支軸 52 リターンスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 21/20 G01G 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送コンベアの両側部に一対のガイドベ
    ルトユニットを対向配置して、これらのガイドベルトユ
    ニットにより上記搬送コンベア上の被搬送物を両側から
    挟持しながら下流側へ案内するようにした搬送コンベア
    のガイド装置であって、上記各ガイドベルトユニットに
    は、上記搬送コンベアの搬送方向の前後両端部にそれぞ
    れ回転中心を垂直状態として配置された一対のローラ
    と、これらのローラ間に巻き掛けられたベルト部材と、
    該ベルト部材における少なくとも上記搬送コンベアの中
    心側に位置する走行面を弾力的に張り出させるベルト案
    内機構とが設けられていると共に、このベルト案内機構
    は、上記ベルト部材における搬送コンベアの中心側に位
    置する走行面を案内する第1ガイドローラと、上記走行
    面と平行するベルト部材の他方の走行面を案内する第2
    ガイドローラと、これらのガイドローラを、上記ベルト
    部材における両方の走行面を互いに離反させた状態で、
    それぞれ走行面に対してほぼ直交する方向に移動可能と
    して支持する支持部材と、上記両走行面が中立状態にお
    いて上記第1、第2ガイドローラにより均等に張り出さ
    れるように上記支持部材を付勢する付勢手段とを有して
    いることを特徴とする搬送コンベアのガイド装置。
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