JP3182994U - 薬液塗布器具支持キット及び薬液塗布装置 - Google Patents

薬液塗布器具支持キット及び薬液塗布装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薬液塗布器具のノズル末端が閉塞することを防止し、薬液の断続的な塗布を確実にする薬液塗布装置を提供する。
【解決手段】薬液塗布器具11を支持するための薬液塗布器具支持キット40は、薬液塗布器具11のノズルの末端を浸すための液体100を収容する容器41と、ノズルの末端が容器41の底から上側に間隔を空けた高さに維持されるように薬液塗布器具11を支持する支持部材51とを備えている。また、薬液塗布装置10は、二種類の溶液を圧縮空気と共にスプレーヘッド24から噴射し混合して生体組織接着剤を生成するとともに該生体組織接着剤を患部に塗布する薬液塗布器具11と、該薬液塗布器具11の不使用時に該薬液塗布器具を支える上記の薬液塗布器具支持キット40とを備えている。
【選択図】図1

Description

本考案は、薬液塗布器具の不使用時に該薬液塗布器具を支える薬液塗布器具支持キットに関する。また、本考案は、薬液塗布器具と薬液塗布器具支持キットを含む薬液塗布装置に関する。
一般に、動物性タンパク質を主成分とする生体組織接着剤は、フィブリノゲンを含有する溶液(第1溶液)を、トロンビンを含有する溶液(第2溶液)と混合させることにより臨床現場で形成される。
生体組織接着剤の簡便かつ効率的な使用を可能にするために、薬液塗布器具の一種である生体組織接着剤塗布器具が開発されている。例えば、第1の溶液を第1のシリンジに収容し、第2の溶液を第2のシリンジに収容して、これら2つのシリンジにそれぞれ収容されている第1の溶液と第2の溶液を同時に噴出して混合させながら患部に塗布する技術が、特許文献1〜8等で提案されている。本出願人も、第1及び第2の溶液と共にガスを噴射することにより、これらの溶液を霧化し混合する生体組織接着剤塗布器具(特許文献9,10参照)を開発し、実際の臨床現場に提供してきた。そして、このような塗布器具の開発および提供により、生体組織接着剤は様々な医療領域で接着剤または止血剤として広く利用されるようになった。
特開昭64−25843号公報 特開昭64−40040号公報 実公平3−47609号公報 特開平6−181979号公報 特許第2741323号公報 特許第2837099号公報 特開平8−281150号公報 特開平11−76245号公報 特許第2555549号公報 特再表2008−153059号公報
上述のような生体組織接着剤塗布器具では、第1の溶液と第2の溶液は個別のシリンジに収容されているため、シリンジから噴射されるまでは互いに接触、混合することはない。したがって、理論的には、第1の溶液が噴射されるノズル末端(第1の溶液のノズル末端)、または第2の溶液が噴射されるノズル末端(第2の溶液のノズル末端)で、第1の溶液と第2の溶液との混合による凝固物は形成されず、ノズル末端で詰まりは生じ得ない。しかしながら実際には、断続的な噴射を繰り返すうち、噴射後に塗布器具を放置しておくと、第1の溶液と第2の溶液とを混合してなる接着剤が、ノズル末端(特にフィブリノゲンを含有する第1の溶液のノズル末端)の近傍に凝固物として付着する場合や、ノズル末端に残った第1の溶液がノズル末端の近傍で乾燥し、析出物となる場合がある。こうした凝固物や析出物がノズル末端を塞ぐと、以降の溶液噴出が不可能となり、目詰まりを発生させる。
また、生体組織接着剤以外の接着剤、又は、接着剤以外の用途で用いられる薬液を噴射する薬液塗布器具においても、何らかの要因によりノズル末端を凝固物や析出物が塞いで、目詰まりが生じる可能性がある。
そこで、本考案は、薬液塗布器具のノズル末端が閉塞することを防止し、薬液の断続的な塗布を確実に可能とすることを目的とする。
この目的を達成するため、本考案に係る薬液塗布器具支持キットは、薬液塗布器具のノズルの末端を浸すための液体を収容する容器と、前記ノズルの末端が前記容器の底から上側に間隔を空けた高さに維持されるように前記薬液塗布器具を支持する支持部材と、を備えていることを特徴とする。
また、本考案に係る薬液塗布装置は、二種類の溶液を圧縮空気と共にスプレーヘッドから噴射し混合して生体組織接着剤を生成するとともに該生体組織接着剤を患部に塗布する薬液塗布器具と、該薬液塗布器具の不使用時に該薬液塗布器具を支える上記の薬液塗布器具支持キットとを備えたものである。
本考案によれば、薬液塗布器具の不使用時(例えば、一時的な薬液塗布の中断時、使用開始時、使用終了後)、該薬液塗布器具を薬液塗布器具支持キットの支持部材に支持させることで、同キットの容器の底から上側に間隔を空けた高さに薬液塗布器具のノズルの末端を維持しつつ、該ノズルの末端を容器内の液体に浸けることができる。その結果、ノズル末端において、乾燥による析出物の発生を防止できる。また、混合により凝固物が生じ得る複数種類の溶液を別々のノズルから噴射する場合、各ノズル末端に付着した溶液は、容器内の液体によって希釈若しくは溶解されるか、又は、該液体内に沈下するため、ノズル末端で、溶液の混合による凝固物が発生することを防止できる。さらに、既にノズル末端に凝固物や析出物が発生している場合、該凝固物又は析出物も容器内の液体に希釈若しくは溶解されるか、又は、該液体内に沈下する。したがって、薬液塗布器具の不使用時にノズル末端が閉塞することを効果的に防止でき、薬液塗布器具による断続的な塗布作業を支障なく行うことができる。
第1の実施形態に係る支持部材を備えた薬液塗布器具支持キットと、薬液塗布器具を示す斜視図である。 図1に示す薬液塗布器具支持キットの使用状態を示す斜視図である。 薬液塗布器具のスプレーヘッドの一部を破断して示す平面図である。 図2の使用状態における要部を拡大して示す断面図である。 第2の実施形態に係る支持部材を示す平面図である。 図5に示す支持部材を開いた状態を示す平面図である。 図5及び図6に示す支持部材を用いて薬液塗布器具を支持した状態を示す斜視図である。 第3の実施形態に係る支持部材を用いて薬液塗布器具を支持した状態を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る支持部材を備えた薬液塗布器具支持キットを示す斜視図である。 図9に示す薬液塗布器具支持キットの使用状態を示す断面図である。 第5の実施形態に係る支持部材を備えた薬液塗布器具支持キットを示す斜視図である。 図11に示す薬液塗布器具支持キットの使用状態を示す断面図である。 第6の実施形態に係る支持部材を備えた薬液塗布器具支持キットを示す斜視図である。 図13に示す薬液塗布器具支持キットの使用状態を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本考案の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した考案の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本考案の技術的範囲が限定されるものではない。
1.全体構成:
図1及び図2は、本考案の一実施形態に係る薬液塗布装置10を示す。薬液塗布装置10は、薬液塗布器具(以下、単に「塗布器具」ともいう)11と、塗布器具11の不使用時(例えば、一時的な薬液塗布の中断時、使用開始前、使用終了後)に該塗布器具11を支えておくための薬液塗布器具支持キット(以下、単に「支持キット」ともいう)40とを備えている。
2.塗布器具:
塗布器具11としては、生体組織接着剤、別の接着剤、又は、接着剤以外の薬液を塗布するための種々の薬液塗布器具を用いることができるが、本実施形態では、一般財団法人化学及血清療法研究所から供給されている止血剤注入キット(商品名「ボルヒール調製器セット」及び「ボルヒールスプレーセット」)を塗布器具11として用いる場合について説明する。
図1に示すように、塗布器具11は、フィブリノゲンを含む溶液(以下、「フィブリノゲン溶液」という)を収容するシリンジ21と、フィブリノゲンの凝塊形成を促進するトロンビンを含む溶液(以下、「トロンビン溶液」という)を収容するシリンジ22と、これら2つのシリンジ21,22を一体的に保持する2つの保持手段23と、シリンジ21,22から別々に送り出される2つの溶液を圧縮空気を使用して噴霧し混合して接着剤を形成するためのスプレーヘッド24を有する。
シリンジ21,22は、通常のシリンジと同様に、バレルとプランジャからなる。2つの保持手段23は、バレルホルダ25とプランジャホルダ26である。バレルホルダ25は、2つのシリンジのバレルを平行に保持できる大きさと形状を有し、プランジャホルダ26は、2つのシリンジのプランジャの親指フランジを同時に保持できる大きさと形状を有する。
図3に示すように、スプレーヘッド24は、基端から末端に向かって次第に細くなる扁平な中空ハウジング27を有し、基端側には2つのシリンジの末端ノズルが密封状態ではめ込まれるノズルホルダ28を有し、末端側には2つの平行に配置された空気噴出孔29を有する。また、スプレーヘッド24の内部には2本のチューブ30が配置されており、それらの一端がノズルホルダ28に接続され、他端(ノズル31)が空気噴出孔29を通って僅かに外側に突出させてある。
図3及び図4に示すように、スプレーヘッド24の略中央部には、ハウジング27の内腔部34に通じるように圧縮空気供給管32が接続されており、該供給管32に無菌フィルタ33が設けてある。図示するように、圧縮空気供給管32は、スプレーヘッド24に対して、基端から末端側に向かって斜めに接続されており、圧縮空気供給管32を通じてスプレーヘッド24の内腔部34に供給された圧縮空気が、基端側から末端側の空気噴出孔29に向かってスムーズに流れるようにしてある。
このような構成を備えた塗布器具11を用いて生体組織接着剤を塗布する場合、まず、一方のシリンジ21にフィブリノゲン溶液を充填し、他方のシリンジ22にトロンビン溶液を充填する。次に、これらシリンジ21,22をバレルホルダ25によって平行に保持し、それらのプランジャをプランジャホルダ26で保持する。そして、シリンジ21,22の末端ノズルをスプレーヘッド24のノズルホルダ28にそれぞれはめ込む。最後に、圧縮空気供給管32を、図示しない圧縮空気供給源に接続する。この状態で、圧縮空気供給源から供給された圧縮空気は、無菌フィルタ33で除菌された後にスプレーヘッド24の内腔部34に入り、空気噴出孔29(ノズル31の周囲)から噴射することができる。また、プランジャホルダ26を介してプランジャが押し込まれると、シリンジ21,22内の溶液がチューブ30に供給され、該チューブ30の末端ノズル31から送り出される。このとき、ノズル31の周囲には高速で流れる空気の流れ存在するため、ノズル31から送り出された溶液は該高速空気の流れによって拡散(霧化)し、これにより、スプレーヘッド24の前方で2つの溶液が混合されて接着剤が生成される。
3.支持キット
支持キット40は、不使用時に塗布器具11をすぐに再使用できる状態で保持するための機能(保持機能)と、不使用時にフィブリノゲン溶液にトロンビン溶液が付着することで形成される凝固物又はこれらの溶液が乾燥することで形成される析出物等がノズル31や空気噴出孔29を閉塞することがないようにするための機能(閉塞防止機能)を有する。図1に示すように、支持キット40は、塗布器具11のノズル31の末端及びスプレーヘッド24の末端部分を浸すための液体100を収容する容器41と、ノズル31の末端が容器41の底から上側に間隔を空けた高さに維持されるように塗布器具11を支持する支持部材(例えば、図1に示すフロート部材51)を備えている。
4.容器
容器41は、上部に開口が形成された容器本体部42を備えている。容器本体部42は、プラスチック、ガラス、又はその他の適当な材料で形成される。
容器本体部42に、その上部開口から注入された液体100が収容される。容器本体部42に収容される液体100は、薬理学的に人体に悪影響を及ぼすことが無く、また、フィブリノゲンやトロンビンと化学的に反応しない材料であり、例えば、無菌製剤(生理食塩水、注射用水)が好適に利用される。
容器本体部42は、例えば円筒状の周壁43を備え、周壁43の下端閉塞部が容器本体部42の底部を構成し、周壁43の上端開口部が容器本体部42の上部開口を構成している。ただし、本考案において、周壁43の形状及び容器本体部42の形状は特に限定されるものでなく、例えば、周壁43を角筒状としてもよい。
なお、ノズル31の末端及びスプレーヘッド24の末端部分が容器本体部42内の液体100に好適に浸かっていることを周壁43の外側から目視で確認できるように、周壁43は透明又は半透明の材料で形成されることが好ましい。また、容器本体部42内に収容された液体100の量(水位)を確認できるように、周壁43に目盛が設けられてもよい。
周壁43の周方向の所定箇所にはオリフィス(越流開口)44が設けられている。オリフィス44は、例えば、周壁43の上端から下方に延びる矩形の切欠で構成されるが、オリフィス44の形状と個数は任意である。周壁43の外側には、容器本体部42の内側からオリフィス44を介して外側へ越流した液体100を受ける液溜め45が設けられている。液溜め45は、容器本体部42と一体に設けられているが、容器本体部42に別体の液溜め45を取り付けるようにしてもよい。液溜め45は、オリフィス44から越流した所定量の液体100を受けることができるものであれば、その大きさ、形状および材料は任意である。ただし、本考案において、必ずしもオリフィス44及び液溜め45を設ける必要はない。
支持キット40の使用時、容器本体部42内には、オリフィス44の下端位置まで液体100が注入される。なお、容器41の安定を保つために、容器41を適宜手段で載置台(図示せず)に固定してもよい。簡単な例としては、容器41の底面に両面テープを貼り、これにより容器41を載置台に固定することが考えられる。
このように準備された容器41に対し、塗布作業を一時的に中断した塗布器具11は、圧縮空気の供給が停止された状態で、そのスプレーヘッド24の末端側が容器本体部42の上部開口に差し込まれ、空気噴出孔29が設けられたスプレーヘッド24の末端部分と、ノズル31の末端が液体100に浸かった状態で後述の支持部材に支持される。したがって、ノズル31に付着したフィブリノゲン溶液とトロンビン溶液は互いに接触することなく、重力作用によって液体100中を落下するか、又は、液体100に希釈若しくは溶解される。そのため、ノズル31の末端における凝固物や析出物の発生を防止することができる。また、既にノズル31に付着した凝固物や析出物も、液体100中を落下するか、又は、液体100に希釈若しくは溶解されるため、凝固物や析出物によるノズル31及び空気噴出孔29の閉塞を確実に防止でき、その後、塗布器具11を取り上げれば、すぐに接着剤の塗布作業を再開できる。
5.支持部材
以下、支持キット40の支持部材の構成について実施形態毎に説明する。
[第1の実施形態]
図1、図2及び図4に示すように、第1の実施形態に係る支持部材としては、容器本体部42内で液体100に浮かべられるフロート部材51が用いられる。フロート部材51には、上下方向に貫通する貫通穴52が設けられており、該貫通穴52に、スプレーヘッド24の末端部分を挿通可能となっている。
貫通穴52は、平面視において細長い長円形状を有する。この貫通穴52の形状は、スプレーヘッド24の幅広部分の輪郭(図3に二点鎖線Lで示す位置における横断面の形状)にほぼ一致している。また、貫通穴52は、深さ方向の全長に亘って略同一の断面形状を有する。そのため、スプレーヘッド24をその末端側から貫通穴52に差し込むとき、比較的幅が狭いスプレーヘッド24の末端部分は貫通穴52を容易に通過することができ、比較的幅が広いスプレーヘッド24の基端部分は貫通穴52の内周面との間の摩擦作用により通過が規制される。したがって、スプレーヘッド24の末端部分を貫通穴52に差し込むことで、スプレーヘッド24の幅広部分にフロート部材51を嵌め着けることができる。
ただし、貫通穴52の形状は特に限定されるものでなく、スプレーヘッド24の末端部を貫通穴52に差し込むことでスプレーヘッド24にフロート部材51を取り付けることが可能な形状であればよい。
このようにしてフロート部材51が取り付けられた塗布器具11のスプレーヘッド24の末端部を容器本体部42内の液体100に浸けると、フロート部材51は、塗布器具11と共に容器本体部42内で液体100に浮かべられる。
フロート部材51の材料としては、スプレーヘッド24に取り付けられた状態で塗布器具11と共に液体100に浮かぶことができるように、例えば発泡樹脂等、比較的低密度の材料が用いられる。フロート部材51は、例えば図示のような楕円柱状であるが、フロート部材51の形状は任意であり、安定した姿勢で液体100に浮かぶことができる形状であることが好ましい。
図4に示すように、フロート部材51は、塗布器具11が取り付けられた状態において、液面上に浮かぶように構成されている。また、液面が水平である状態において、フロート部材51は、貫通穴52が鉛直方向に沿って配置される姿勢で液体100に浮かぶように構成されることが好ましく、これにより、塗布器具11は、シリンジ21,22が鉛直方向を向く安定した姿勢でフロート部材51により支持される。
フロート部材51は、上記の使用状態において、ノズル31の末端がオリフィス44の下端から所定間隔(図4に示す符号h)下方に配置されるような形状及び大きさを有する。具体的に、ノズル31の末端は、オリフィス44の下端から例えば約10mm下方に配置されることが好ましい。これにより、仮に振動等により容器本体部42内の液体100がオリフィス44から溢れ出ても、スプレーヘッド24の末端部分とノズル31が十分に且つ安定して液体100に浸かるようになっている。
また、使用状態において、ノズル31の末端は、容器本体部42の底部から上方に間隔を空けた高さに保持されるようになっている。具体的に、ノズル31の末端は、容器本体部42の底部から2mm以上、上方に配置されることが好ましい。これにより、ノズル31の末端に付着した溶液又は凝固物や析出物がノズル31の末端と容器本体部42の底部との隙間に滞留することを防止でき、これらの溶液等を確実に液体100によって希釈若しくは溶解するか、又は、液体100内に沈下させることができる。
なお、第1の実施形態では、スプレーヘッド24に別体のフロート部材51を取り付けて使用する構成について説明したが、フロート部材51をスプレーヘッド24に一体に設けるようにしてもよい。
[第2の実施形態]
図5〜図7を参照しながら、第2の実施形態に係る支持部材61について説明する。なお、第2の実施形態では、薬液塗布装置10における支持部材以外の構成は第1の実施形態と同様であり、共通する構成については説明を省略する。また、図7において、第1の実施形態と共通する部材及び部位には同じ符号を付してある。
支持部材61は、塗布器具11を挟み込んで支持する第1及び第2の挟持部62,63と、これらの挟持部62,63を連結するスプリング64とを備え、全体として洗濯ばさみの一般的な構造と同様の構造となっている。
図5に示すように、第1の挟持部62は、基端側に向かって外側に傾斜した方向に延びる基端傾斜部62aと、基端傾斜部62aの先端に連なる第1半円状部62bと、中間接続部62cを介して第1半円状部62bの先端に連なる第2半円状部62dと、第2半円状部62dの先端から更に先端側へ延びる先端延長部62eとを備えている。
第2の挟持部63は、第1の挟持部62と同様、基端傾斜部63a、第1半円状部63b、中間接続部63c、第2半円状部63d、及び先端延長部63eを備えている。平面視において、これらの第2の挟持部63の各部は、対応する第1の挟持部62の各部と線対称に設けられている。
第1及び第2の挟持部62,63の材料は任意であるが、例えば、プラスチック又は木材等が好適に用いられる。
スプリング64は、例えば、円弧状の金属線で構成されている。スプリング64は、第1及び第2の挟持部62,63の各基端傾斜部62a,63aに設けられた挿通穴(図示せず)に挿通されており、スプリング64の一端は第1の挟持部62の第1半円状部62bに固定され、スプリング64の他端は第2の挟持部63の第1半円状部63bに固定されている。
図6に示すように、第1及び第2の挟持部62,63の各基端傾斜部62a,63aを互いに近づけるように摘まむことで、基端傾斜部62a,63aよりも先端側の部分において第1の挟持部62と第2の挟持部63との間隔が拡がるように支持部材61を開くことができる。また、基端傾斜部62a,63aを摘まむのを止めると、スプリング64の復元力により支持部材61は閉じられる。
図7に示すように、このように構成された支持部材61を用いれば、支持部材61の一対の第1半円状部62b,63bにより一方のシリンジ22を挟み込み、一対の第2半円状部62d,63dにより他方のシリンジ21を挟み込むことで、塗布器具11を支持することができる。
支持部材61は、図示されたようにバレルホルダ25で支持されたシリンジ21,22のバレル部分とバレルホルダ25とを挟み込むのに適した形状および大きさを有し、当該部分を挟み込むように用いられることが好ましい。
ただし、支持部材61は、バレルホルダ25よりも末端側部分においてシリンジ21,22のバレルのみを挟み込むのに適した形状および大きさとなるように構成されてもよいし、塗布器具11におけるシリンジ21,22のバレル以外の部分、例えば、シリンジ21,22のプランジャ部分又はスプレーヘッド24等を挟み込むのに適した形状および大きさとなるように構成されてもよい。
また、支持部材61は、容器41の上部開口の周縁部、すなわち周壁43の上縁部に引っ掛かる形状および大きさを有する。特に、支持部材61における先端延長部62e,63eと、V字状に分岐した2つの基端傾斜部62a,63aが周壁43の上縁部に引っ掛かりやすくなっており、これらの3箇所が周壁43の上縁部に引っ掛かることで、支持部材61の姿勢と、これに支持される塗布器具11の姿勢を安定させることができる。
支持部材61は、上記のように周壁43の上縁部に係止された状態において、容器41のオリフィス44の下端位置よりも低く且つ容器41の底部よりも高い位置にノズル31の末端が配置されるように塗布器具11を支持することができる。これにより、第1の実施形態と同様、ノズル31の末端およびスプレーヘッド24の末端部分を確実に液体100に浸けることができ、凝固物や析出物によるノズル31及び空気噴出孔29の閉塞を防止することができる。なお、このような支持状態を実現するために、容器41の周壁43は適当な高さとなるように設計される。
[第3の実施形態]
図8を参照して、第3の実施形態に係る支持部材71について説明する。なお、第3の実施形態では、薬液塗布装置10における支持部材以外の構成は第1の実施形態と同様であり、共通する構成については説明を省略する。また、図8において、第1の実施形態と共通する部材及び部位には同じ符号を付してある。
支持部材71は、塗布器具11を挟み込んで支持する挟持機構72と、該挟持機構72を支持する支柱スタンド73とを備え、全体としてカラムスタンドの一般的な構造と同様の構造となっている。
支柱スタンド73は、台座74と、台座74から立ち上がる支柱75とを備えている。台座74の材料としては、例えば、鉄、亜鉛、ステンレス等が用いられるが、台座74の材料は任意である。また、支柱75の材料としては、例えば、鉄又はステンレスが用いられるが、支柱75の材料は任意である。
挟持機構72は、支柱75に沿って上下方向にスライド可能なスライド部材76と、スライド部材76に片持ち支持された連結アーム部78と、連結アーム部78の先端に連結された第1及び第2のクランプアーム部80,81とを備えている。
スライド部材76は、ねじ77によって任意の高さで支柱75に固定されることができ、スライド部材76の高さを適宜調整することで、第1及び第2のクランプアーム部80,81の高さを調整することができる。
第1のクランプアーム部80の基端部は連結アーム部78の先端部に固定されており、第2のクランプアーム部81の基端部は、ヒンジ79を介して回動可能に連結アーム部78の先端部に連結されている。ヒンジ79には鉛直方向に延びる軸が設けられており、この軸周りに第2のクランプアーム部81が回動可能となっている。第1及び第2のクランプアーム部80,81の各先端部には、塗布器具11を挟み込むクランプ部80a,81aが設けられている。
また、挟持機構72には、第2のクランプアーム部81の回動位置を固定する固定手段82が設けられている。固定手段82は、例えば、第1のクランプアーム部80の内側の側面に突設されて第2のクランプアーム部81を貫通するボルト83と、該ボルト83に螺合されて第2のクランプアーム部81の外側から締め付けられる蝶ナット84とで構成されている。
挟持機構72によって塗布器具11を挟み込む際は、先ず、予め固定手段82の蝶ナット84を緩めることで一対のクランプ部80a,81a間の距離を拡げておいた状態で、クランプ部80a,81a間に塗布器具11の被挟持部分を配置し、その後、蝶ナット84を締め付けることで、クランプ部80a,81aによって塗布器具11を挟み込んで保持することができる。
クランプ部80a,81aは、2つのシリンジ21,22におけるバレルホルダ25で支持されたバレル部分とバレルホルダ25とを挟み込むのに適した形状および大きさを有する。具体的には、第1のクランプアーム部80のクランプ部80aにおけるバレルホルダ25への当接面が、バレルホルダ25の輪郭にほぼ一致した形状を有しており、一対のクランプ部80a,81aで塗布器具11を挟持するとき、バレルホルダ25の表面にクランプ部80aの当接面がフィットするようになっている。これにより、挟持機構72によって塗布器具11を安定して支持することができる。
ただし、クランプ部80a,81aは、バレルホルダ25よりも末端側部分においてシリンジ21,22のバレルのみを挟み込むのに適した形状および大きさとなるように構成されてもよいし、塗布器具11におけるシリンジ21,22のバレル以外の部分、例えば、シリンジ21,22のプランジャ部分又はスプレーヘッド24等を挟み込むのに適した形状および大きさとなるように構成されてもよい。
支持部材71は、上記のように一対のクランプ部80a,81aで塗布器具11を挟持した状態でスライド部材76の高さを適宜調整することで、容器41のオリフィス44の下端位置よりも低く且つ容器41の底部よりも高い位置にノズル31の末端が配置されるように塗布器具11を支持することができる。これにより、第1の実施形態と同様、ノズル31の末端およびスプレーヘッド24の末端部分を確実に液体100に浸けることができ、凝固物や析出物によるノズル31及び空気噴出孔29の閉塞を防止することができる。
第3の実施形態では、以上のように構成された支持部材71について説明したが、支持部材71の構成は種々の変更が可能である。
例えば、台座74から直立したタイプの支柱75に沿ってスライド部材76を上下方向にスライドさせることでクランプ部80a,81aの高さ調整を行う上記構成に代えて、フレキシブルタイプの支柱の先端にクランプ部を設けた上で、支柱の曲げ方によってクランプ部の高さ調整を行う構成を採用してもよい。
また、第3の実施形態では、一方のクランプアーム部81のみが回動可能に設けられ、この回動可能なクランプアーム部81を固定手段82で固定することでクランプを行う片締めタイプの上記構成に代えて、両方のクランプアーム部80,81を回動可能に構成し、これら両クランプアーム部80,81を固定手段で固定することでクランプを行う両締めタイプの構成を採用してもよい。
[第4の実施形態]
図9及び図10を参照しながら、第4の実施形態に係る支持部材91について説明する。なお、第4の実施形態では、薬液塗布装置10における支持部材以外の構成は第1の実施形態と同様であり、共通する構成については説明を省略する。また、図9及び図10において、第1の実施形態と共通する部材及び部位には同じ符号を付してある。
支持部材91は、塗布器具11のスプレーヘッド24を下側から受けるカップ部92と、カップ部92の上縁部から径方向外側に拡がる環状のフランジ部94とを備えている。カップ部92の底部には開口93が形成されており、支持部材91の全体形状は漏斗と同様の形状となっている。なお、支持部材91には、典型的な漏斗の構造と異なり、カップ部92の底部から下方に延びる管状部が設けられていないが、当該管状部を設けるようにしてもよい。
カップ部92は例えば円錐状とされるが、カップ部92の形状はこれに限定されるものでなく、例えば、角錐状または椀状であってもよい。ただし、カップ部92の形状は、その上端開口部の径がスプレーヘッド24の幅広部分(基端部分)の幅よりも大きく、且つ、底部に向かって次第に細くなる形状であることが好ましく、これにより、末端に向かって次第に細くなる形状を有するスプレーヘッド24をカップ部92により下側から安定して支持することができる。
また、図10に示すように、カップ部92の断面形状は、スプレーヘッド24の側面の傾斜に沿って傾斜した形状としてもよい。この場合、カップ部92の内面にスプレーヘッド24の側面をフィットさせることができ、支持部材91による塗布器具11の支持状態を一層安定させることができる。
カップ部92の開口93は、例えば円形であり、少なくともスプレーヘッド24の幅広部分(基端部分)の幅よりも小径である。これにより、スプレーヘッド24全体が開口93を通過することが規制されている。具体的に、開口93の直径は、スプレーヘッド24の末端近傍部の幅に等しく、使用状態において、スプレーヘッド24の末端部のみが開口93を通過してカップ部92から下方へ突出した状態となる。
なお、典型的な漏斗と同様にカップ部92の底部から下方へ延びる管状部を設けた場合は、該管状部内にスプレーヘッド24の末端部が収められるようにしてもよい。また、本考案において、開口93の形状は任意であり、例えば、スプレーヘッド24の末端近傍部の輪郭に一致する形状であってもよい。
支持部材91は、容器41の上部開口の周縁部、すなわち周壁43の上縁部に引っ掛かる形状および大きさを有する。具体的には、周壁43の上端開口部の直径と比べて、フランジ部94の内径が小径とされ、フランジ部94の外径が大径とされている。これにより、周壁43の上縁部にフランジ部94を全周に亘って確実に載せることができる。
支持部材91の材料は任意であるが、例えば、プラスチック又は金属等が用いられる。また、容器41の周壁43が透明または半透明である場合、支持部材91による塗布器具11の支持状態をカップ部92の外側から目視で確認しやすくするために、支持部材91の材料も透明または半透明の材料であることが好ましい。
以上のように構成された支持部材91を用いれば、支持部材91のフランジ部94を容器41の周壁43の上縁部に載せ、カップ部92の開口93に塗布器具11のスプレーヘッド24の末端部を上側から差し込むことで、スプレーヘッド24がカップ部92により下側から支えられる。これにより、支持部材91により塗布器具11を安定して支持することができる。
このような支持状態において、支持部材91は、容器41のオリフィス44の下端位置よりも低く且つ容器41の底部よりも高い位置にノズル31の末端が配置されるように塗布器具11を支持することができる。これにより、第1の実施形態と同様、ノズル31の末端およびスプレーヘッド24の末端部分を確実に液体100に浸けることができ、凝固物や析出物によるノズル31及び空気噴出孔29の閉塞を防止することができる。なお、このような支持状態を実現するために、容器41の周壁43及び支持部材91のカップ部92は、適当な上下寸法となるように設計される。
[第5の実施形態]
図11及び図12を参照しながら第5の実施形態について説明する。なお、第5の実施形態において、第1の実施形態と共通する構成については説明を省略する。また、図11及び図12において、第1の実施形態と共通する部材及び部位には同じ符号を付してある。
第5の実施形態に係る支持部材としては、容器本体部42の内部を上下に仕切るように容器本体部42の内側に取り付けられる仕切部材101が用いられる。
図11に示すように、支持部材101は、例えば円形の外周部104と、外周部104の内側に設けられた複数の縦桟部102a,102b,102c,102dと、外周部104の内側に設けられた複数の横桟部103a,103b,103c,103dとを備えている。仕切部材101の材料は任意であるが、例えばプラスチック又は金属が用いられる。
外周部104の外径は容器41の周壁43の内径に比べて等しいか又は僅かに小径となっている。なお、外周部104の形状は、周壁43が円筒状であることに合わせて円形となっているが、周壁43が円筒状以外の形状である場合は、その形状に合わせて外周部104の形状も変更される。例えば、周壁43が角筒状である場合は、これに合わせて外周部104を矩形とすればよい。
縦桟部102a,102b,102c,102dと、横桟部103a,103b,103c,103dは格子状に交わるように設けられている。これにより、隣接する一対の縦桟部102a,102b,102c,102dと隣接する一対の横桟部103a,103b,103c,103dとで囲まれた複数の開口部110が形成されている。
これらの開口部110は、上側から差し込まれた塗布器具11のスプレーヘッド24の末端側の一部のみが通過可能な形状および大きさを有する。具体的に、開口部110は、スプレーヘッド24の扁平なハウジング27の末端部を特定の向きでのみ挿通可能なように、細長い矩形状に形成されている。さらに、開口部110は、少なくともスプレーヘッド24の幅広部分(基端部分)の通過を規制するために、当該部分の幅よりも短く形成されている。
また、第5の実施形態では、容器41の周壁43の内周面に、仕切部材101の外周部104を載置するための段状部43aが形成されている。これにより、仕切部材101を段状部43aに載せるだけで、高さ方向において仕切部材101を容易に位置決めすることができる。また、図12に示すように、このように位置決めされた仕切部材101の上に塗布器具11のスプレーヘッド24を載置したとき、スプレーヘッド24は末端部のみが開口部110を通過可能であり、それ以上の通過が規制されるため、スプレーヘッド24の末端部を確実に所定高さ以上に保持できる。
段状部43aは、オリフィス44の下端位置よりも低い位置に形成されている。そのため、段状部43aに載置された仕切部材101は液面よりも低い高さに位置決めされ、開口部110を通って仕切部材101よりも下方に突出したスプレーヘッド24の末端部を確実に液体100に浸けることができる。ただし、段状部43aは、オリフィス44の下端位置の高さ以上の高さに設けてもよく、この場合は、ノズル31の末端及び空気噴出孔29を確実に液体100に浸けるのに十分な量だけスプレーヘッド24の末端部が仕切部材101よりも下方に突出するように、仕切部材101の開口部110の大きさ及び形状を設計すればよい。
また、段状部43aは、容器本体部42の底部から所定高さ以上高い位置に設けられている。これにより、スプレーヘッド24の末端部が仕切部材101よりも下方に突出した状態において、ノズル31の末端が容器本体部42の底部から上方に間隔を空けた高さに保持される。よって、ノズル31の末端に付着した溶液又は凝固物や析出物を、確実に液体100中に沈下、又は液体100により希釈若しくは溶解させることができる。
スプレーヘッド24の末端部が仕切部材101の細長い開口部110に上側から挿通された状態において、スプレーヘッド24は開口部110の周壁(縦桟部102a,102b,102c,102d及び横桟部103a,103b,103c,103d)によって水平方向の移動が規制される。そのため、スプレーヘッド24の向きをほぼ一定に保持することができる。
なお、仕切部材101の開口部110にスプレーヘッド24の末端部を差し込んだ状態において、塗布器具11のシリンジ21,22等を容器41の周壁43にもたれさせてもよく、これにより、仕切部材101と容器41によって塗布器具11をより安定して支持することができる。
第5の実施形態では、以上のように構成された支持部材101について説明したが、支持部材101の構成は種々の変更が可能である。
例えば、上記のように仕切部材101を格子状に形成する構成に代えて、板状の仕切部材に1又は複数の開口部を形成するようにしてもよい。また、スプレーヘッド24の末端部が挿通される開口部110の形状は、上記のような細長い矩形に限定されるものでなく、例えば、長円形や楕円形であってもよい。さらに、第5の実施形態では、容器41の段状部43aによって仕切部材101を位置決めする場合について説明したが、仕切部材101を位置決めする構成は任意であり、必ずしも容器41に段状部43aを設ける必要はない。例えば、仕切部材101に1又は複数の脚部を設けて、この脚部を容器41の底に載置することで仕切部材101を位置決めするようにしてもよい。また、複数のフック等を用いて容器41の周壁43の上縁部に仕切部材101を吊り下げ支持することで仕切部材101を位置決めするようにしてもよい。
[第6の実施形態]
図13及び図14を参照しながら、第6の実施形態について説明する。なお、第6の実施形態では、薬液塗布装置10における支持部材以外の構成は第1の実施形態と同様であり、共通する構成については説明を省略する。また、図13及び図14において、第1の実施形態と共通する部材及び部位には同じ符号を付してある。
第6の実施形態に係る支持部材としては、容器本体部42の上部開口の周縁部、すなわち周壁43の上縁部に引っ掛けられ、容器本体部42の内側に吊り下げられるフック部材111が用いられる。
図13に示すように、フック部材111は、例えば金属製の1本の棒を折り曲げて形成されており、該棒の両端部により、周壁43の上縁部に引っ掛けられる一対のフック部112a,112bが形成されている。各フック部112a,112bは、上方に膨らむ湾曲部113a,113bと、湾曲部113a,113bの一端から下方に延設されて使用時に周壁43の外側に配置される外側直線部114a,114bと、湾曲部113a,113bの他端から下方に延設されて使用時に周壁43の内側に配置される内側直線部115a,115bとを備えている。
フック部材111の下端部には、塗布器具11の外周部に引っ掛けられるループ部117が設けられている。ループ部117は、周壁43の径方向外側に向かって開放した概略C形に形成されており、ループ部117の一対の開放端部117a,117bは、それぞれ水平部116a,116bを介してフック部112a,112bの内側直線部115a,115bの下端に連なっている。
図14に示すように、容器41の周壁43の上縁部にフック部材111のフック部112a,112bが引っ掛けられた状態において、フック部材111のループ部117の中に塗布器具11のスプレーヘッド24を上側から差し込むと、例えばスプレーヘッド24のハウジング27上部の段差部27aがループ部117に引っ掛かり、ループ部117内におけるスプレーヘッド24のこれ以上の通過が規制される。また、スプレーヘッド24の末端部は、周壁43の内周面に当接する。これにより、スプレーヘッド24、ひいては塗布器具11が容器41とフック部材111とによって確実に支持される。
さらに、ループ部117は、スプレーヘッド24のハウジング27の上部の扁平な輪郭に沿った細長い形状であることが好ましい。この場合、ループ部117に引っ掛けられたスプレーヘッド24は、これを囲むループ部117によって水平移動が効果的に規制され、これにより、塗布器具11を安定した姿勢で支持することができる。
フック部材111は、上記のように周壁43の上縁部に係止された状態において、容器41のオリフィス44の下端位置よりも低く且つ容器41の底部よりも高い位置にノズル31の末端が配置されるように塗布器具11を支持することができる。これにより、第1の実施形態と同様、ノズル31の末端およびスプレーヘッド24の末端部分を確実に液体100に浸けることができ、凝固物や析出物によるノズル31及び空気噴出孔29の閉塞を防止することができる。なお、このような支持状態を実現するために、容器41の周壁43は適当な高さとなるように設計される。
第6の実施形態では、以上のように構成されたフック部材111について説明したが、フック部材111の構成は種々の変更が可能である。
例えば、フック部材111のフック部112a,112bの個数は2つに限定されるものでなく、1つ又は3つ以上であってもよい。また、フック部材111のループ部117は、上記のようにスプレーヘッド24の段差部27aが引っ掛けられる構成に限定されるものでなく、スプレーヘッド24の外周部における段差部27a以外の部分、又は、塗布器具11におけるスプレーヘッド24以外の部分が引っ掛けられるように構成されてもよい。さらに、フック部材111は、上記のように一本の棒を折り曲げて形成されるものに限定されるものでなく、例えば、樹脂成型品からなるフック部材を用いるようにしてもよい。
以上、上述の実施形態を挙げて本考案を説明したが、本考案は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、薬液塗布器具11として、一般財団法人化学及血清療法研究所から供給されている止血剤注入キット(商品名「ボルヒール調製器セット」及び「ボルヒールスプレーセット」)を用いる場合について説明したが、本考案は、その他の生体組織接着剤塗布器具、生体組織接着剤以外の接着剤を塗布する器具、又は、接着剤以外の薬液を塗布する器具を薬液塗布器具として用いる場合にも適用可能である。
また、上述の実施形態では、薬液塗布器具11として、2つのシリンジ21,22を1つのスプレーヘッド24に接続するタイプの器具を用いる場合について説明したが、本考案は、シリンジ毎に個別のスプレーヘッドに接続するタイプの薬液塗布器具を用いる場合にも適用することができる。
さらに、上述の実施形態では、2つのノズルを有する薬液塗布器具を用いる場合について説明したが、本考案では、1つ又は3つ以上のノズルを有する薬液塗布器具を用いる場合にも適用可能である。
以上のように、本考案は、薬液塗布器具とりわけ生体組織接着剤塗布器具の目詰まり防止や改善に適用することができ、特に、生体組織接着剤塗布器具を繰り返し使用する頻度の高い、心臓血管外科領域で極めて有用である。
10:薬液塗布装置
11:薬液塗布器具
21,22:シリンジ
23:保持手段
24:スプレーヘッド
25:バレルホルダ
26:プランジャホルダ
27:ハウジング
28:ノズルホルダ
29:空気噴出孔
30:チューブ
31:ノズル
32:圧縮空気供給管
33:無菌フィルタ
34:内腔部
40:薬液塗布器具支持キット
41:容器
42:容器本体部
43:周壁
44:オリフィス
45:液溜め
51:支持部材(フロート部材)
52:貫通穴
61:支持部材
62:第1の挟持部
63:第2の挟持部
64:スプリング
71:支持部材
72:挟持機構
73:支柱スタンド
91:支持部材
92:カップ部
93:開口
94:フランジ部
100:液体
101:支持部材(仕切部材)
110:開口部
111:支持部材(フック部材)
117:ループ部

Claims (9)

  1. ノズルを有する薬液塗布器具を支持するための薬液塗布器具支持キットであって、
    前記ノズルの末端を浸すための液体を収容する容器と、
    前記ノズルの末端が前記容器の底から上側に間隔を空けた高さに維持されるように前記薬液塗布器具を支持する支持部材と、を備えていることを特徴とする薬液塗布器具支持キット。
  2. 前記支持部材は、前記薬液塗布器具を挟み込んで支持する一対の挟持部を備え、
    前記支持部材は、前記容器の上面に設けられた開口部の周縁部に引っ掛かる形状および大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  3. 前記支持部材は、前記薬液塗布器具のスプレーヘッドを下側から受けるカップ部を備え、
    該カップ部の底部に、前記スプレーヘッドの基端部の挿通を規制する開口が形成され、
    前記支持部材は、前記容器の上面に設けられた開口部の周縁部に引っ掛かる形状および大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  4. 前記支持部材は、前記容器の上面に設けられた開口部の周縁部に引っ掛けられ、前記容器の内側に吊り下げられるフック部材であり、
    該フック部材の下端部に、前記薬液塗布器具の外周部に引っ掛けられるループ部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  5. 前記支持部材は、前記容器における所定の液面高さよりも低い位置に前記ノズルの末端が配置されるように前記薬液塗布器具を支持可能な形状及び大きさを有することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の薬液塗布器具支持キット。
  6. 前記支持部材は、前記容器の内部を上下に仕切るように該容器の内側に取り付けられる仕切部材であり、
    該仕切部材に、上側から差し込まれた前記薬液塗布器具のスプレーヘッドの末端側の一部のみが通過可能な形状および大きさを有する開口部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  7. 前記支持部材は、前記薬液塗布器具のスプレーヘッドに取り付けられた状態で、前記薬液塗布器具と共に前記容器内で前記液体に浮かべられるフロート部材であることを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  8. 前記支持部材は、前記薬液塗布器具を挟み込んで支持する挟持機構と、該挟持機構を支持する支柱スタンドとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の薬液塗布器具支持キット。
  9. 二種類の溶液を圧縮空気と共にスプレーヘッドから噴射し混合して生体組織接着剤を生成するとともに該生体組織接着剤を患部に塗布する薬液塗布器具と、該薬液塗布器具の不使用時に該薬液塗布器具を支える、前記請求項1〜8のいずれかに記載の薬液塗布器具支持キットとを備えた薬液塗布装置。
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