JP3182936B2 - リード端部検出方法 - Google Patents

リード端部検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ画像のみにより
リード端部の座標を正確に検出できるようにしたリード
端部検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】SOP、QFPのような電子部品を基板
に実装する分野において、例えば、この電子部品から延
出するリードに半田付けが良好になされているかどうか
など、種々の判定が行われる。このような判定に先立
ち、まず判定の要部であるリードの端部の座標位置を求
めることが必要となる。
【0003】さて、このような座標位置を求めるには、
従来、先端部の形状を含むパターンを作成し、このパタ
ーンがマッチングする座標を探すことにより行われてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リード
の画像には、基板を照らす光源からの光が、他の電子部
品のリードなどにより2次反射して輝度が上昇すること
により、2次反射を受けない部分の輝度が相対的に低下
したり、リードの曲がりや電子部品の傾斜などにより輝
度が低下したりすることも多く、各リードについて一様
な画像が得られることは少ない。したがって、上記従来
手段では、リードの端部を示す像が欠けるなどの変形を
生じ、上記パターンと符合しないことがある。よって、
リードの先端部の座標を円滑、正確に検出することが困
難であるという問題点があった。
【0005】そこで本発明は、リードの端部座標を正確
に検出できるリード端部検出方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子部品本体
から延出する複数のリード群の画像をカメラから取込む
ステップと、この画像において、リードを横断する第1
方向に予備走査しこのライン上の輝度分布を求め、こ
の輝度分布において所定輝度を備えた位置に第1方向の
走査限界ラインを設定するステップと、第1方向につ
き、走査限界ライン間において走査位置を前記第1方向
に直交する第2方向へ更新しながら繰り返し走査して
度累積比を求め、この輝度累積比が急変する座標を端
の第1方向の座標とするステップと、第1方向に直交す
る第2方向につき、走査位置を更新しながら繰り返し走
査して輝度累積比を求め、この輝度累積比が急変する座
を端部の第方向の座標とするステップとを有する。
【0007】
【作用】上記構成により、まずリードを横断する第1方
向の予備走査がなされ、この方向の輝度分布から同方向
の走査限界ラインが設定される。ここで、同一のリード
画像中において、例えばノイズなどにより輝度が局部的
に低下していることがあり、同一のリードに関し、均一
な輝度分布が得られるとは限らない。したがって、この
輝度分布から定められる走査限界ラインが、リードの縁
部と一致しないことも多い。しかし、少なくともこの走
査ライン付近にリードが存在していることは確かであ
る。
【0008】次いで、この第1方向につき、走査ライン
間において、走査位置を更新し、輝度累積比が急変する
位置が、端部の第1方向座標とされる。ここで、走査限
界ラインは所定輝度を備えた位置に特定されるので、上
記のように輝度が局部的に低下した位置を避けて走査を
行うこともできるし、複数のリードにわたって走査し、
全体として輝度の局部的低下の影響を薄くすることもで
きる。したがって、この輝度累積比及びこの比に基づく
端部の上記第1方向座標の信頼性は高い。そして、第2
方向についても、上記とほぼ同様に、輝度累積比の急変
により、端部の第2方向座標が定まる。よって、端部の
座標を正確に求めることができる。
【0009】しかも、第1方向については、走査限界ラ
イン間という限定された範囲内のみで精緻な走査が行わ
れるので、電子部品の側辺近傍全体を精密に走査するの
に比べ、走査範囲が狭くそれだけ処理時間を短縮でき
る。
【0010】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の一実施例
を説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例に係るリード端
部検出方法を用いた画像処理系の正面図、図2は同方法
に沿うフローチャート、図3はカメラ画像の例示図、図
4はライン走査の説明図、図5はリード幅方向走査の説
明図、図6は同長さ方向走査の説明図である。ここで、
本明細書中において、ライン走査とは、スタート点の画
素から順に1画素幅で1画素毎にこの画素のデータ(輝
度等)を抽出してゆく処理のことをいう。
【0012】さて、図1において、1は回路パターンD
(図3参照)が上面に形成された基板、Mはこの回路パ
ターンD上に搭載されたSOP,QFPなどの電子部品
本体、LPはこの本体Mの各辺から多数延出するリー
ド、3,4は基板1を位置決めするXテーブル,Yテー
ブル、5,6はこれらXテーブル3,Yテーブル4の駆
動用モータである。
【0013】また、7は基板1などを観察するカメラ、
8は光源、9はカメラ7に取込まれた画像データをメモ
リなどの画像データ記憶部10へ格納したり、このデー
タに対し、図2のフローチャートに沿う処理を施す画像
処理部である。
【0014】次に図2のフローチャートに沿って本手段
の各ステップを説明する。まず、カメラ7にリード近傍
の画像を取込む(ステップ1)。図3において、x,y
は横軸と縦軸、SAは半田SDの良否判定を行うべく、
カメラの視野内に所定されるサーチエリア、LQ、L
R、LS、LTはリードである。そして、点(xE,y
E1)が求めるリードLPの端部座標、点(xE2,y
E2)はリードLTの端部座標である。そして、上記第
1方向としてのx方向をリードLP、・・・の幅方向と
し、この第1方向に直交する上記第2方向としてのy方
向をリードLP、・・・の長さ方向にとっている。もち
ろん、この方向を互いに入れ替えても差支えない。
【0015】次に、相隣る2本のリードLP,LQの基
端部を、幅方向(矢印N1)に予備走査し、このライン
上の輝度分布を取得する(ステップ2)。ここで、予備
走査とは、リードのおおまかな位置を決定するための走
査をいい、その一例として、上記ライン走査をあげるこ
とができる。なお、リードの基端部をライン走査するこ
ととしたのは、この基端部は、通常水平になっており、
リードの曲がりによる輝度変化を生じにくいためであ
る。しかし、図4(a)に拡大して示すように、左方の
リードLPにはノイズによって輝度が低下した部分Nが
ある。したがって、求めた輝度分布(図4(b))にお
いて、左方のリードLPの略中央部に輝度低下があらわ
れている。
【0016】次いで、この輝度分布において所定輝度T
H以上となる限界位置に、走査限界ラインを設定する。
この例では、x1〜x2、x3〜x4、x5〜x6間が
所定輝度TH以上となっている。本実施例では、x座標
が最小(x1)のラインL1と同最大(x6)のライン
L6を走査限界ラインとし、2本のリードにわたって走
査を行い、上記部分Nの影響を減ずることにする。なお
例えば、ラインL1とラインL2を走査限界ラインとし
ても、後述するのと同様に、座標yE1を正しく求める
ことができる。
【0017】さて、次にリードLP,LQの基端部側に
適当にスタートラインM1を設定し、このスタートライ
ンM1において、上記走査限界ラインL1とラインL6
の間をリード幅方向にライン走査し、このライン上の輝
度累積値(画素の輝度情報の累積値)を求める(ステッ
プ4)。またここで、輝度累積比を1としておく。そし
て、次のラインM2上で同様に走査し、輝度累積値を求
める。そして、前ラインM1における輝度累積値と、現
ラインM2における輝度累積値の比(輝度累積比)を求
める。ここで、この累積比が、予め設定されたしきい値
TH1(例えば、0・5位)と比較される(ステップ
5)。そして、この累積比がしきい値を下回るまで、走
査ラインをリード長さ方向(矢印A参照)へ更新し、上
記処理が繰り返される。
【0018】図5(b)はこのように求めた輝度累積比
の例示図である。この図に示される曲線において、上記
部分Nの下部に対応する位置で、輝度累積比の低下があ
るが、上記しきい値TH1を適切(小さめ)に設定する
ことにより、このような低下の影響をなくすことができ
る。そして、走査ラインMn、Mn+1間で、走査ライ
ンがリードの先端部を外れ、輝度累積比が大きく低下
し、しきい値TH1を低まわる。そして、このときのy
座標(yE1)が、リードの端部のy座標と決定される
(ステップ7)。
【0019】次に、図6に示すように、走査方向が上記
と90度(第2方向に)変更される。ここで、本実施例
では、ラインL4とラインL5の間の適当な位置にスタ
ートラインSTを設定し、リード長さ方向の走査を開始
する(ステップ8)。なお、このスタートラインST
は、例えばラインL4とするなど便宜変更してもよい。
【0020】そして、上記処理と同様図6の矢印Bのよ
うに輝度累積比がしきい値TH2を下回るまでライン走
査を繰り返し、下回ったときのx座標を求める端部のx
座標(xE1)とする。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、リード画像に対するノ
イズの影響を抑制して、正確な端部検出を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリード端部検出方法を
用いた画像処理系の正面図
【図2】本発明の一実施例に係るリード端部検出方法を
示すフローチャート
【図3】本発明の一実施例に係るリード端部検出方法に
よる画像例示図
【図4】(a) 本発明の一実施例に係るリード端部検
出方法による画像拡大図 (b) 本発明の一実施例に係るリード端部検出方法に
よる輝度分布図
【図5】(a) 本発明の一実施例に係るリード端部検
出方法による画像拡大図 (b) 本発明の一実施例に係るリード端部検出方法に
よる輝度累積比分布図
【図6】(a) 本発明の一実施例に係るリード端部検
出方法による画像拡大図 (b) 本発明の一実施例に係るリード端部検出方法に
よる輝度累積比分布図
【符号の説明】
7 カメラ M 電子部品本体 LP リード LQ リード L1 走査限界ライン L2 走査限界ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品本体から延出する複数のリード群
    の画像をカメラから取込むステップと、 この画像において、リードを横断する第1方向に予備走
    査しこのライン上の輝度分布を求め、この輝度分布に
    おいて所定輝度を備えた位置に記第1方向の走査限界
    ラインを設定するステップと、 記第1方向につき、記走査限界ライン間において走
    査位置を前記第1方向に直交する第2方向へ更新しなが
    ら繰り返し走査して輝度累積比を求め、この輝度累積比
    が急変する座標を端部の記第方向の座標とするステ
    ップと、 記第1方向に直交する第2方向につき、走査位置を更
    新しながら繰り返し走査して輝度累積比を求め、この
    度累積比が急変する座標を端部の記第方向の座標と
    するステップとを有することを特徴とするリード端部検
    出方法。
  2. 【請求項2】電子部品本体から延出する複数のリード群
    の画像をカメラから取込むステップと、 この画像において、リードを横断する第1方向に予備走
    査してこのライン上の輝度分布を求め、この輝度分布に
    基づいて前記第1方向の走査限界ラインを設定するステ
    ップと、 前記走査限界ライン間において、リードの基端部側に設
    定した走査ライン上を走査して前記第1方向の輝度情報
    の累積値を求めるステップと、 前記走査ラインをリード先端方向へ更新しながら輝度情
    報の累積値を求め、前の走査ラインにおける輝度情報の
    累積値と現走査ラインにおける輝度情報の累積値との比
    が急変する座標をリード端部の座標とするステップを含
    むことを特徴とするリード端部検出方法。
  3. 【請求項3】前記走査ラインは複数のリードを横断する
    ことを特徴とする請求項2記載のリード端部検出方法。
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