JP3182578B2 - ハイブリッド走査レンズの製造方法 - Google Patents

ハイブリッド走査レンズの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複雑な形状を有するレ
ーザビームプリンタ用非球面Fθレンズを容易に製造で
きるハイブリッド走査レンズの製造方法関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、レ−ザ−プリンタ
は、レ−ザ−光を発生し、それを変調、偏向して感光体
上に光パタ−ンを形成するための走査光学系と、図6に
示すように、走査光学系で形成された光パタ−ンを、電
子写真プロセスを用いてハ−ドコピ−化するための画像
形成系から構成されている。図5において、レ−ザ−8
の光源としては、ガスレ−ザ−かまたは半導体レ−ザ−
が一般に用いられている。また、変調器としては、音響
光学(A/O)素子を利用したA/O変調器30が一般
に用いられている。A/O変調器30は、A/O素子内
に超音波を通過させ、これにより生じた屈折率の同期的
変化により、入射したレ−ザ−光を回折させて強度変調
を行う。レンズ類としては、A/O素子による変調速度
を高くとるために、入射ビ−ム径を絞るビ−ムコンプレ
ッサ20a、感光体上で小さな結像スポットを得るため
に用いられるビ−ムエキスパンダ20b、半導体から出
射される発散ビ−ムを平行ビ−ムに変換するコリメ−タ
レンズ等がある。また、レ−ザ−光で感光体を走査する
ための偏向器として、回転多面鏡(ポリゴンミラ−)1
0が用いられている。なお、回転多面鏡の代りに、ホロ
グラムを用いたレ−ザ−プリンタも提案されている。回
転多面鏡10は定速回転しているため、反射されてくる
レ−ザ−光は等角速度で偏向される。結像レンズ(Fθ
レンズ)6は、偏向されたレ−ザ−光を感光体面上の一
平面内に結像する作用を持つ他に、等角速度の入射光に
光学的ディスト−ションを与えて等速度で感光体面上を
走査するように変換する作用(fθ特性)を持ってい
る。
【0003】感光体15は、導電性の支持体の上に光導
電体層を設けた2層構造である。予め、暗所で感光体表
面をプラスコロナ17の放電等により均一に帯電してお
き、これにレ−ザ−光を与えると、光の当った部分の光
導体の抵抗が低下して帯電していた電荷がア−スに流れ
て、感光体15の表面には電荷の残っている部分と残っ
ていない部分が生じる(静電潜像)。感光体15上に形
成された潜像は、プラスまたはマイナスに帯電されたト
ナ−により現像される。図6に示すように、感光体15
に対して、コロナ放電により絶縁層表面を除電すると同
時に、レ−ザ−光を結像レンズ6を通して照射する。レ
−ザ−光が照射した明部は、光導電層の抵抗が低下して
導電性になり、絶縁層表面および裏面の電荷は速やかに
減衰する。レ−ザ−光が照射しない暗部は、絶縁層表面
の電位が交流コロナ放電16にさらされることにより、
ほぼ0電位となるが、絶縁層と光導電層の界面に形成さ
れている電荷は保持される。このようにして、一次帯電
により、絶縁層と光導電層の界面に帯電層を形成した
後、コロナ除電により絶縁層表面を除電すると同時に、
レ−ザ光を照射して露光する。次に、全面露光器31に
より感光体15の全面を一様に露光し、これにより暗部
の表面電位を増大させる。感光体15上に形成された潜
像は、プラスまたはマイナスに帯電された現像器29の
トナ−により現像される。現像工程の後、感光体15上
のトナ−像は、給紙カセット27から給紙ロ−ラ26を
介して送られてきた普通紙に静電的に転写され、定着器
23による定着工程により安定した永久像となる。転写
された普通紙は、スタッカ22に送り込まれる。転写工
程後、感光体は転写しきれなかった残留トナ−をクリ−
ニング21およびクリ−ニングブレ−ド19によるクリ
−ニング工程によって除去し、再び潜像形成プロセスに
備える。なお、レ−ザビ−ムプリンタについては、例え
ば、北村、平山:『レ−ザビ−ムプリンタ』(写真工
業)1976年2月、pp.89〜92に記載がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、レ−ザ−
プリンタでは、従来よりFθレンズおよび回転多面鏡の
組合わせにより、レ−ザ−光を感光ドラム上に偏向走査
している。ところで、レ−ザ−光を操作する上での問題
点の1つとして、回転多面鏡の反射面の傾きによって走
査ピッチムラが生じることが挙げられる。それを解決す
る方法として、シリンダレンズとト−リックレンズとの
組合わせ(Fθレンズ)等により、回転多面鏡の傾き誤
差による影響を低減しようとするものがある(特開昭4
8−98844号公報あるいは特開昭48−49315
号公報参照)。しかしながら、これらの方法では、回転
非対称形状の光学素子と球面レンズからなるFθレンズ
の2種類の光学部品が使用されており、部品点数が多く
なるという問題があった。そこで、この点を改善するた
めに、Fθレンズの面倒れ方向の曲率半径を、偏向方向
に応じて変化させる方法が提案されている(例えば、特
開平2−23313号公報参照)。すなわち、Fθレン
ズの形状を面倒れ方向(副走査方向)の曲率半径が光軸
から離れるに伴って大きくなるような非対称非球面形状
にすることにより、収差を低減することが可能になっ
た。
【0005】ところで、従来よりレンズの構成材料には
光学ガラスが多く用いられており、そのレンズ加工方法
としては、主として研磨等による機械的加工方法が用い
られてきた。しかしながら、上記のレンズ加工方法で
は、加工工程が多いため量産性が悪いという問題があ
る。さらに、上述のように、光学性能で優れている非対
称非球面レンズは、非常に複雑な形状を有しているた
め、研磨法を用いて非球面レンズを形成することは極め
て困難であった。そこで、非球面レンズを加工する方法
として、NC制御による研削加工法が提案されている
(例えば、特願平2−53557号公報参照)。この方
法によれば、被加工物がモ−タにより回転する回転テ−
ブル上に取り付けられるとともに、これらの被加工物を
加工するための砥石がエアスピンドルに取り付けられ
て、10,000rpm程度の回転数で回転されてい
る。そして、回転テ−ブルの回転軸に直結したロ−タリ
エンコ−ダにより高精度に回転角を測定し、砥石が被加
工物の表面上のどの位置で研削するかを正確に測定す
る。すなわち、ロ−タリエンコ−ダからのパルスを検出
して、そのパルスをもとに加工デ−タをピエゾアクチュ
エ−タに供給し、直進テ−ブルを連続的に前後に動か
す。また、エアスピンドルは、回転テ−ブルの1回転毎
にステップ送りされて、その位置を変化していくことに
より、砥石と被加工物の接触位置を変えている。この方
法によれば、任意の非球面形状を生成することができ
る。しかしながら、この方法では、加工時間が非常に長
く(2時間で7個)、量産性に問題があった。
【0006】そこで、量産性に優れた非球面レンズ加工
法として、プラスチックを素材とするモ−ルド加工法が
提案されている。プラスチックレンズの加工方法として
は、金型の中に合成樹脂を流し込み、圧力を加えて成形
硬化を行う射出、圧縮成型が一般によく用いられてい
る。しかし、射出、圧縮成型によるプラスチックレンズ
の形状精度を上げ、さらに表面精度をよくするために
は、圧縮時の圧力を大きくする必要がある。ところが、
圧縮時の圧力を大きくすると、成型された樹脂の内部に
残存する残留応力が大きくなり、プラスチックレンズを
金型から離型すると、レンズが変形したり、光学特性が
劣化するという問題があった。そこで、レンズ成型時に
及ぼす残留応力の影響を極力少なくするため、あらかじ
め切削加工されたプラスチックレンズの表面に紫外線硬
化樹脂をコ−ティングすることにより、形状精度および
表面精度に優れたプラスチックレンズを得る方法が提案
された(例えば、特開昭59−204001号公報参
照)。しかし、プラスチックレンズは使用時の温度変化
により変形が生じ易いため、収差の発生や光軸ずれの原
因となる。また、プラスチックレンズは湿度や大気中の
化学物質の影響を受け易いため、レンズ表面にフッ化マ
グネシウム等の皮膜をコ−ティングする必要がある。
【0007】本発明の目的は、これら従来の課題を解決
し、量産性がよく、かつ形状精度、表面精度および耐環
境性に優れたハイブリッド走査レンズの製造方法提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明ハイブリッド走査レンズの製造方法は、
ラスからなる基本レンズに対し、基本レンズと屈折率が
ほぼ等しい紫外線硬化樹脂を用い、必要とするレンズ形
状の雌型をレプリカ法により作成し、そのレプリカ面が
2層以上の紫外線硬化樹脂層からなる該雌型を用いて紫
外線硬化樹脂からなるプラスチックレンズ部分とガラス
レンズ部分とを一体接合成型することを特徴としてい
る。
【0009】
【作用】本発明においては、ガラスからなる基本レンズ
上に、屈折率が基本レンズとほぼ等しい樹脂からなるレ
ンズを積層し、これらを一体接合成型することにより、
ハイブリッドレンズを製造することができる。このよう
なハイブリッドレンズを用いてレ−ザビ−ムプリンタを
作成すれば、回転多面鏡の反射面の傾きによる走査ピッ
チムラも生じることなく、極めて高精度なレ−ザビ−ム
プリンタを実現できる。このハイブリッドレンズは、合
成樹脂として紫外線硬化樹脂を用い、レプリカ法により
成型されるので、複雑な形状を有するレ−ザビ−ムプリ
ンタ用非球面Fθレンズも極めて容易に製造することが
できる。本発明のハイブリッドレンズは、プラスチック
レンズ部分の平均膜厚が20μm以下であって、非常に
薄い。さらに、プラスチックレンズ材に紫外線硬化樹脂
を用いており、その紫外線の照射によりガラスレンズ上
にプラスチックレンズを成型するため、レンズ成型時に
樹脂に高圧を加える必要がない。従って、成型後のプラ
スチックレンズ中に発生する残留応力を小さく押えるこ
とができるとともに、残留応力によりレンズに変形を招
いたり、光学特性の劣化を招くこと殆んどない。またハ
イブリッドレンズを製造する際に、雌型を紫外線硬化樹
脂で作成しているので、任意の形状の高精度の雌型を得
ることができる。さらに、雌型表面の紫外線硬化樹脂層
を積層構造にすることにより、雌型の形状精度および表
面精度をさらに向上させることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1および図2は、本発明の一実施例を示す
ハイブリッド非球面レンズの製造方法の工程説明図であ
る。本発明においては、図1(a)に示すように、先ず
成型したい形状のガラス製非球面レンズを準備し、これ
を原型レンズ1とする。すなわち、原形となる非球面レ
ンズ1を数値制御により高精度に製造する。この原型レ
ンズ1の加工装置としては、例えば、特開平2−535
57号公報に記載されたものを利用すればよい。この原
型レンズ1を元にして、形状を雌型に転写するのであ
る。次に、この原型レンズ1を元にして雌型を作製す
る。この時、雌型となる紫外線硬化樹脂層は、膜厚が高
々数十ミクロン程度で極めて薄いために、膜の機械的強
度は弱い。従って、原型レンズ1の曲率半径に近い値を
持つ逆のト−リック形状を有する金型2を樹脂製雌型の
土台として用いる。土台となる金型2の材質は、熱や外
力や湿度等により、殆んど変形しないものが望ましい。
また、この雌型2は繰り返し使用されるので、樹脂層と
土台となる金型2との接着性に優れた材料であることが
望まれる。ここでは、土台となる金型材質として、しん
ちゅうを用いる。このしんちゅうの金型表面を、あらか
じめサンドペ−パ等で粗しておく。例えば、600番の
サンドペ−パを用いて、金型表面を粗すことにより、最
大面粗さ3μm程度の表面を得ることができる。なお、
樹脂の膜厚は、平均30μm程度あるので、金型表面の
凹凸が雌型表面の面粗さに影響を及ぼすことはない。次
に、アセトン、イソプロピルアルコ−ル等の有機溶剤を
用いて、土台となる金型2を十分に洗浄する。さらに、
金型2の表面に紫外線照射オゾン処理を5分間行った
後、紫外線硬化樹脂との接着性を促進させるために表面
処理剤を塗布して、80℃で10分間の加熱処理を行
う。次に、図1(b)に示すように、金型2に対して、
適量の紫外線硬化樹脂3を滴下して、その上に原型レン
ズ1を載せ、脱泡処理を行う。次に、図1(c)に示す
ように、紫外線を30秒照射する。ここで、紫外線硬化
樹脂3は原型レンズ1と金型2の間に挿入され、1層の
状態になっている。次に、図1(d)に示すように、原
型レンズ1を紫外線硬化樹脂3と金型2からなる雌型表
面4から取り外す。
【0011】さらに図2(e)に示すように、紫外線硬
化樹脂3からなる雌型表面4に対して、接着性を向上さ
せるために、上記と同じ表面処理を行い、原型レンズ1
と雌型の形状差がなくなるまで、樹脂層4を積層する。
すなわち、金型2上の樹脂層4上に紫外線硬化樹脂3を
滴下して、その上から原型レンズ1を載せて脱泡処理を
行い、紫外線を照射することにより、何層もの樹脂層4
を形成する。以上の工程により雌型は完成する。次に、
図2(f)に移る前処理として、ハイブリッドレンズの
土台となるガラス製ト−リックレンズ5を用意して、紫
外線硬化樹脂3とガラスレンズ5との接着性を向上させ
るために、雌型作製時と同じ方法でガラスレンズ5に表
面処理を行う。さらに、雌型とハイブリッドレンズ5と
の離型性をよくするために、雌型表面に離型剤を塗布し
た後、図2(f)に示すように、土台となるガラスレン
ズ5上に適量の紫外線硬化樹脂31を滴下する。次に、
図2(g)に示すように、これを雌型表面4に押し付け
た後、紫外線を30秒間照射して樹脂31を硬化させ
る。そして、図2(h)に示すように、雌型からレンズ
5を取り外し、ハイブリッドレンズ6を完成させる。す
なわち、ガラス製ト−リックレンズ5には、紫外線硬化
樹脂が接着されて、その樹脂の表面は数値制御により作
製されたガラス製非球面レンズの原型1と同一表面を持
つ紫外線硬化樹脂7が得られる。
【0012】なお、雌型に用いる紫外線硬化樹脂として
は、硬化後の樹脂の硬度が小さく、原型レンズの形状に
なじみ易いものがよい。例えば、STM4(大日本イン
キ社製)、あるいはR6602(日本合成ゴム社製)が
ある。また、プラスチックレンズ7用の紫外線硬化樹脂
としては、土台となるガラスレンズの屈折率に極めて近
く、かつ耐環境性に優れた樹脂であることが望ましい。
【0013】原型の非球面レンズ1と完成したハイブリ
ッドレンズ6との形状を、3次元形状測定機を用いて測
定した結果、原形レンズ1の曲率半径は、レンズ中央部
で45.251mmであり、平均面粗さは0.145μ
mであったのに対して、本発明により製作されたハイブ
リッドレンズ6の曲率半径は、レンズ中央部で45.2
53mmであり、平均面粗さは0.141μmであっ
た。これにより、本発明のレンズ製造方法では、転写精
度が非常によいことがわかった。なお、本実施例では、
雌型をレプリカ法により作製したが、この雌型をレンズ
と同質のガラスを用いて作製することにより、雌型の形
状精度および面精度をガラスレンズと同じレベルに維持
することが可能である。
【0014】図3は、本発明の一実施例を示すレ−ザビ
−ムプリンタの要部構成図である。図3において、6は
本発明によるハイブリッド型走査レンズを含むFθレン
ズ、8はレ−ザ−光源、20はコリメ−タレンズ、9は
シリンダレンズ、10は回転多面鏡、15は感光ドラム
面である。レ−ザ−光源8から出射されたレ−ザ−光1
00は、コリメ−タレンズ20を通過し、平行光束とな
る。シリンダレンズ9は、副走査方向にのみ作用するよ
うに配置されている。ここでは、主走査方向はx方向
(紙面に水平方向)であり、副走査方向はy方向(紙面
に垂直方向)である。これにより回転多面鏡10の反射
面40上では、副走査方向にレ−ザ−光が集光されるよ
うになっている。副走査方向に関して、回転多面鏡10
の反射面40と感光ドラム15とが配置されるが、これ
らの面40と面15とは幾何光学的に共役関係にある。
レ−ザ−光走査のための走査レンズ(Fθレンズ)6
は、球面あるいは平面からなる回転対称軸を有するレン
ズ面11,12を両面に持つ第1のレンズと、回転軸非
対称なレンズ面14を一端に持つ第2のレンズ(本発明
による製造されたハイブリッドレンズ)から構成され
る。この走査レンズ(Fθレンズ)6は、主走査方向
(x方向)の結像に関しては、平行光束を感光ドラム面
15上に絞り込む機能を備えている。本実施例では、回
転多面鏡10の半径は32mm、面数は8であり、入射
レ−ザ−光の入射角度は66°である。
【0015】図4は、図3におけるFθレンズの結像特
性を示す図である。図3に示す回転多面鏡10で走査さ
れたレ−ザ−光を、本発明により製造された走査レンズ
(Fθレンズ)6で結像したときの結像特性は、図4の
実線で示すように、走査画角±29°の範囲で像面わん
曲を2mm以内に抑えることができる。実験では、60
×100μmの均一な絞り込みスポットを得ることがで
きた。また、図4の破線は、非対称の面形状を加えない
時、つまり対称のシリンダレンズによりレ−ザ−光を感
光ドラム上に偏向走査する時の副走査方向の像面位置で
ある。非対称の面形状を加えない場合には、29°の走
査画角の範囲で像面わん曲が20mm近くまで広がって
しまう。
【0016】本発明のハイブリッド走査レンズの製造方
法においては、(イ)雌型に紫外線硬化樹脂を流し込
み、その上に土台となるガラスレンズを載せて、紫外線
を照射することにより、紫外線硬化樹脂からなるプラス
チックレンズ部とガラスレンズ部とを一体接合成型する
ことが可能である。従って、製造工程は少なくてすみ、
レンズ1個当りの成型時間が短縮され、その結果、レン
ズの量産性を向上させることができる。(ロ)また、雌
型を紫外線硬化樹脂で作成するので、非球面レンズのよ
うに複雑な形状を持つ物であっても、紫外線硬化樹脂を
用いてそのレンズのレプリカを取り、そのレプリカを雌
型として利用することによって、非常に転写精度の優れ
た雌型を得ることが可能である。(ハ)紫外線硬化樹脂
は20μm以上になると硬化時に若干収縮する傾向があ
る。従って、非球面量が20μm以上ある非球面レンズ
の雌型を作製する場合、部分的に紫外線硬化樹脂の膜厚
が大きくなるため、雌型となるべき紫外線硬化樹脂が部
分的に収縮し、雌型の転写精度が低下してしまう。本発
明では、非球面量の大きなレンズを雌型を作製する場合
には、樹脂の膜厚むらが小さくなるまで、雌型表面の樹
脂層を積層することにより、硬化時に樹脂に生じる部分
的な収縮をなくすことが可能である。その結果、レプリ
カを取るべき非球面レンズの非球面量の大きさに係わら
ず、転写精度のよい雌型を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学的特性と形状精度と成型性とに優れたハイブリッド
レンズを、簡単な設備で量産することが可能であり、こ
れをレ−ザビ−ムプリンタに適用すれば、高精度で、か
つ低コストの装置が得られる。
【0018】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すレンズ製造工程の概略
図である。
【図2】図1の続きを示すレンズ製造工程の概略図であ
る。
【図3】本発明で製造されたレンズを適用したレ−ザビ
−ムプリンタの要部構成図である。
【図4】本発明と従来例によるレンズの結像特性を示す
図である。
【図5】一般のレ−ザビ−ムプリンタの光学系構造図で
ある。
【図6】一般のレ−ザビ−ムプリンタの現像系構造図で
ある。
【符号の説明】
1 原型の非球面レンズ 2 金型 3,31 紫外線硬化樹脂 4 樹脂層 5 ガラス製ト−リックレンズ 6 ハイブリッドレンズ 7 プラスチックレンズ 8 レ−ザ−光源 9 シリンダレンズ 10 回転多面鏡 11,12 回転対称軸を有するレンズ面 13 平面 14 回転軸非対称レンズ面 15 感光ドラム面 20 コリメ−タレンズ 40 回転多面鏡の反射面 20a,20b ビ−ムコンプレッサ、ビ−ムエキスパ
ンダ 16 ACコロナ 17 プラスコロナ 18 前露光 19 クリ−ニングブレ−ド 21 クリ−ニング 22 スタッカ 23 定着器 24 転写コロナ 25 後露光 26 給紙ロ−ラ 27 給紙カセット 28 絞りロ−ラ 29 現像器 31 全面露光 32 感光ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮村 芳徳 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安斎 由美子 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平3−125113(JP,A) 特開 昭62−196613(JP,A) 特開 平1−295203(JP,A) 特開 平2−23313(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10 G02B 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスからなる基本レンズに対し、該基
    本レンズと屈折率がほぼ等しい紫外線硬化樹脂を用い、
    必要とするレンズ形状の雌型をレプリカ法により作成
    し、そのレプリカ面が2層以上の紫外線硬化樹脂層から
    なる該雌型を用いて上記紫外線硬化樹脂からなるプラス
    チックレンズ部分とガラスレンズ部分とを一体接合成型
    することを特徴とするハイブリッド走査レンズの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項に記載のハイブリッド走査レン
    ズの製造方法において、上記雌型の紫外線硬化樹脂層を
    積層構造とすることを特徴とするハイブリッド走査レン
    ズの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項に記載のハイブリッド走査レン
    ズの製造方法において、上記紫外線硬化樹脂からなるプ
    ラスチックレンズ部分を積層構造にすることにより、該
    プラスチックレンズ部分の形状と面を基本レンズと雌型
    の各表面に合致させることを特徴とするハイブリッド走
    査レンズの製造方法。
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