JP3182526B2 - 放電加工機の制御方法及び装置 - Google Patents

放電加工機の制御方法及び装置

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JP3182526B2 JP35644592A JP35644592A JP3182526B2 JP 3182526 B2 JP3182526 B2 JP 3182526B2 JP 35644592 A JP35644592 A JP 35644592A JP 35644592 A JP35644592 A JP 35644592A JP 3182526 B2 JP3182526 B2 JP 3182526B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工機の制御方法
及び装置に関し、特に、放電加工用電極と被加工物とを
備えた放電加工機の放電加工プロセスの制御方法であっ
て、放電加工プロセスの現時進行状態に影響を与える少
なくとも2つのパラメータが個別に又は組み合わされて
論理手段に供給されて、その論理手段の少なくとも1つ
の出力信号を出力し、その出力信号が前記少なくとも2
つのパラメータのうちの少なくとも一つの信号に関する
信号として制御器に入力され、前記論理手段に入力され
た前記パラメータがその論理手段に格納されているファ
ジイ論理規則に基づく規則によって処理される放電加工
機の制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の方法及び装置については、EP
−0426870号に開示されている。かかる装置の論
理手段は、放電加工プロセスの現時進行状態のパラメー
タである2つの入力値(Si及びδSi)を受け取り、
又はそれらの信号に応答して、2つの出力値(δT及び
δD)を出力する。この論理手段に格納されている規則
は、上記2つの入力値(Si及びδSi)が個々に又は
一緒に変化した場合に、上記2つの出力値(δT及びδ
D)をどのように変化させるかを決定し、それから、上
記2つの出力値(δT及びδD)が制御器で処理され
て、放電加工プロセスの入力パラメータ(T及びD)を
形成する。
【0003】しかしながら、上記方法及びそれに対応す
る装置では、これらの入力値が相互の関数として変化さ
せることができず、あるいは、一方の入力値を他方の入
力値の関数として変化させることができなかった。
【0004】また、上述の種類の方法及び装置は、欧州
特許出願第91112510.2号の主題でもある。た
だし、その出願は、本願出願の優先日よりも前に出願さ
れているが、本願出願の優先日が経過するまで、出願公
開EP−0469471号として公開されてはいなかっ
た。このEP−0469471号に基づく論理手段にお
いては、3つの入力値(A、B及びC)が処理される
が、これらの入力信号は放電加工プロセス(電極位置)
に関して常に同じパラメータである時間的連続値又は時
間差平均値として定義されており、従って、一つのパラ
メータに関する異なる時点における値が常に比較される
ことになる。このパラメータの値の中には現在の時点に
相当するものもあるが、その値の中には過去の時点に相
当するものもあり、それらは「遡及的」変化させること
のできないものである。従って、EP−049471号
に基づく装置は、数値メモリを備えており、放電加工プ
ロセスの全てのパラメータに関して実時間で作動させる
ことができないものである。そのため、論理手段に格納
されたパラメータは、入力されたあるパラメータが変化
した場合に、入力された他のパラメータをどのように変
化させるか決定することはできない。
【0005】従って、この方法及びそれに対応する装置
によっても、これらの入力値が相互の関数として変化さ
せることができず、あるいは、一方の入力値を他方の入
力値の関数として変化させることができなかった。
【0006】放電加工用電極と被加工物を備えた放電加
工機における放電加工プロセスを制御するための方法及
び装置、特に放電加工機内の被加工物に対する放電加工
用電極の位置を制御するための方法及び装置が、EP−
A−0333170号又はUS−A−4864091号
に開示されている。この装置においては、放電加工用電
極と被加工物との間の実距離が、被加工物を処理するた
めの現時点での理想的な処理条件に対応する理想距離と
比較される。比較により誤差信号が形成され、その信号
が低域フィルタ回路を介して制御回路に送られて、放電
加工用電極を動かすように構成されている。
【0007】放電加工用電極と被加工物を備えた放電加
工機における放電加工プロセスを制御するための方法及
び装置、特に放電加工機内の被加工物に対する放電加工
用電極の位置を制御するための方法及び装置が、EP−
A−272640号又はUS−A−4822970号に
開示されている。この装置においては、放電加工用電極
と被加工物との間の実距離が、上下運動により規則的に
変化され、これらの上下運動が、現時進行と被加工物を
機械加工するための予め学習した処理条件との関数とし
て制御される。
【0008】しかしながら、これらの方法及び装置で
は、被加工物の機械加工の他のパラメータの影響を、放
電加工用電極の移動の制御において考慮することができ
なかった。
【0009】EP−A−0333170号又はUS−A
−4864091号に基づくような上述の方法及び上述
の装置においては、放電加工用電極と被加工物との間の
実距離を制御するためのサーボシステムの制御応答によ
り、低域フィルタ回路の遮断周波数を処理条件に整合さ
せ、誤差信号のAC成分を最小にすることで、大部分の
処理条件を最適化することができる。次いで、誤差信号
をPID制御器に入力することにより、サーボシステム
の所望の動的応答を得ることができる。PID制御器の
出力信号は、放電加工用電極を動かすために放電加工用
電極の駆動装置に送られる。しかしながら、自動制御工
学においては放電加工プロセスのモデル化が公知ではな
いので、PID制御器の設計は(試行錯誤により)経験
的進める必要があり、その作業は複雑であり、しかも信
頼に足る最適化結果を得ることができるとは限らないも
のであった。
【0010】上述の帰納的なアプローチは、例えば非常
に大きな機械加工の場合、あるいはそれとは対称的に非
常にミクロな放電加工を行う場合などにおいて、十分な
放電加工プロセスを実施できるものではない。特に、上
記のような場合には、機械加工の時定数が不規則に大き
くなったり小さくなったりすることに起因する不安定性
の問題が生じる。多くのパラメータの影響が放電加工プ
ロセスの安定性に影響を与えているが、これらのパラメ
ータを考慮する必要がある。
【0011】しかしながら、現実的に提唱可能な技術的
解決手段であって、被加工物の機械加工用の非常に多く
のパラメータを既知の制御器に入力するためのもの、あ
るいは、現時進行条件及び過去に学習された処理条件に
関する多くの情報を既知の制御器に入力するためのもの
は、これまで存在しなかった。放電加工プロセスが複雑
であるために、現在の放電加工プロセスにおいて既知の
全てのパラメータを処理するためのアルゴリズムを、合
理的なコストで、設定又は実行したりすることは不可能
であった。従って、従来の技術においては、常に妥協的
な解決手段で満足せざるを得なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、冒頭に述べたような種類の方法及び装置を提案する
ことであり、その本発明により提案された方法及び装置
においては、制御器が放電加工プロセス、例えば、被加
工物に対する放電用電極の位置、加工間隔の領域のフラ
ッシング、スパークギャップに対する電気エネルギーの
供給を、当業者にはその相互作用が既知である全てのパ
ラメータを最適に配置することにより制御することが可
能であり、しかも全てのパラメータに対して放電加工プ
ロセスを実時間で制御することが可能である。
【0013】
【課題を解決するための手段】従来技術の有する上記課
題を解決するために、本発明によれば、放電用加工電極
(F)と被加工物(W)を備えた放電加工機において、
放電加工プロセスのジャンプ制御動作とは独立した送り
制御動作の間に、論理手段(5)に対して、放電加工プ
ロセスの現時進行状態に実質的に対応しておりかつ影響
を与える少なくとも2つのパラメータである第1のパラ
メータ(δ)と第2のパラメータ(Inst)が個別に
又は組み合わされて入力され、ファジィ論理規則に基づ
く規則に従って処理され、その論理手段(5)から少な
くとも1つの出力信号(ε)が駆動制御器(6)に出力
され、前記駆動制御器(6)がその出力信号(ε)に基
づいて、前記放電加工用電極と前記被加工物との間の電
極間距離を制御するための方法であって:前記第1のパ
ラメータ(δ)は、前記放電加工機のスパークギャップ
領域(9)内のスパーク点火の着火遅れの実値(Tdf)
と理想値(Tds)との差に対応するものであり、前記第
2のパラメータ(Inst)は、前記放電加工プロセス
の不安定性に対応するものであり;前記論理手段(5)
に格納された規則は、入力された第2のパラメータ(I
nst)が変化した場合に、入力された第1のパラメー
タ(δ)をどのように変化させるべきかを決定するもの
であり;前記制御器(6)は、前記送り制御動作を実行
している放電加工プロセスの現時進行状態が所望の現時
状態に少なくとも近似させるように前記第1のパラメー
タ(δ)を変化させるものであること;を特徴とする制
御方法が提供される。
【0014】上記本発明の方法によれば、放電加工プロ
セスの現時進行状態に対応する少なくとも2つの入力値
から論理手段が1つの出力値を発生し、その出力値を用
いて、前記論理手段に入力された一方のパラメータを他
方のパラメータの関数として制御することができる。
の結果、放電加工プロセスのジャンプ制御動作とは独立
して行われる送り制御動作の間に、加工ギャップをわた
る前記放電加工用電極と前記被加工物との間の電極間距
離を制御することができる。
【0015】本発明の別の実施例によれば、上記論理手
段に対して、低域フィルタ回路により平滑化された、前
記放電加工機のスパークギャップ領域のスパーク点火の
着火遅れの実値と理想値(Tds)との差に対応する第1
のパラメータが入力されることが好ましい。
【0016】さらに本発明の別の実施例によれば、上記
論理手段に対して、放電加工プロセスの不安定性に対応
する少なくとも第2のパラメータが入力されることが好
ましい。
【0017】この不安定性は、放電加工プロセスの1又
は2以上の作動パラメータの短時間変動として表現され
る。これに対して、放電加工プロセスの作動パラメータ
は、通常は、1分又はそれ以上の測定時間にわたる平均
値として測定される。従って、短時間変動は、平均値の
実質的変化がないものとして、放電加工プロセスの作動
パラメータをその平均値から偏差させるものとして理解
される。例えば、通常状態で放電加工用電極の送り量と
して決定される値は、被加工物に対する放電加工用電極
の位置の変動範囲の平均値として理解される。また通常
状態で放電加工用電極の送り速度として決定される値
は、被加工物に対する放電加工用電極の位置の変化率の
平均値として理解される。
【0018】これらの前提条件の下で、第2のパラメー
タを、被加工物に対する放電加工用電極の位置の短時間
変化量又は短時間変化率若しくはそれらの組合わせに、
あるいは、着火遅れの短時間変化量又は短時間変化率若
しくはそれらの組合わせに、あるいは、論理手段の出力
信号の短時間変化量又は短時間変化率若しくはそれらの
組合わせに対応させることができ、例えばそれらの関数
として、特にそれらに等しく又は比例するように考慮す
ることができる。
【0019】この場合には、論理手段の出力信号により
制御されるパラメータは、放電加工機内の被加工物に対
する放電加工用電極の位置に対応するように構成するこ
とが好ましい。
【0020】本発明に基づく方法によれば、論理手段
が、ファジイ論理規則に基づく以下の規則、すなわち、
δがNSである場合には、εがNSであり、δがZOで
ある場合には、εがZOであり、δがPSである場合に
は、εがPSであり、δがNMでありInstがBであ
る場合には、εがNSであり、δがNMでありInst
がMである場合には、εがNMであり、δがNMであり
InstがSである場合には、εがNMであり、δがN
BでありInstがBである場合には、εがNMであ
り、δがNBでありInstがMである場合には、εが
NBであり、δがNBでありInstがSである場合に
は、εがNBであり、δがPMでありInstがBであ
る場合には、εがPSであり、δがPMでありInst
がMである場合には、εがPSであり、δがPMであり
InstがSである場合には、εがPMであり、δがP
BでありInstがBである場合には、εがPSであ
り、δがPBでありInstがMである場合には、εが
PMであり、δがPBでありInstがSである場合に
は、εがPBであり、ただし、上記規則において、δは
前記第1のパラメータであり、Instは前記第2のパ
ラメータであり、εは前記論理手段の前記出力信号であ
り、前記第1及び第2のパラメータδ及びInst、並
びに前記出力信号εの変化量に関しては以下の定義、す
なわち、NBは負大、NMは負中、NSは負小、ZOは
略ゼロ、PBは正大、PMは正中、PSは正小であり、
さらに、Bは大、Mは中、Sは小と定義される規則に基
づいて、第1及び第2のパラメータ(δ、Inst)を
処理して、前記論理手段の前記出力信号(ε)として出
力し、前記論理手段に入力された一方のパラメータを他
方のパラメータの関数として制御することが好ましい。
【0021】かかる場合には、出力信号(ε)の少なく
とも2つの隣接する変化量が、それぞれの制限値の間に
設定され、それらの制限値の中で、2つの隣接する制限
値が前記制御方法を最適化するように対で変化させるこ
とが可能であるように構成されることが好ましい。
【0022】かかる場合には、制限値がそれぞれの場合
について予め設定された量に基づいて対で変化され、結
果として得られた放電加工プロセスの新しい状態が安定
した後に前記被加工物に対する前記放電加工用電極の位
置の対応する変化率(放電加工用電極の送り速度)が決
定され、前記制限値の変化が複数回実行され、結果とし
て得られた変化率(送り速度)が相互に比較され、これ
らの最適化された制限値を用いて最適化された方法が継
続的に実施され、その場合に、結果的に最も大きな変化
率(送り速度)が達成されるように構成することが好ま
しい。
【0023】またかかる方法は、それぞれの場合につい
て直前に決定された前記最適化された制限値を用いて回
帰的に反復されることが好ましい。
【0024】また本発明に基づく装置は,放電用加工電
極(F)と被加工物(W)を備えた放電加工機におい
て、放電加工プロセスのジャンプ制御動作とは独立した
送り制御動作の間に、加工ギャップをわたる前記放電加
工用電極と前記被加工物との間の電極間距離を制御する
ための装置であって:放電加工用電極(F)と、被加工
(W)と、パラメータ(δ、Inst)に関する少な
くとも2つの入力と出力信号(ε)に関する少なくとも
1つの出力を有する論理手段(5)と、少なくとも前記
パラメータのうちの1つ関して前記出力信号(ε)
入力される制御器(6)とを備え、前記論理手段(5)
がファジイ論理規則に基づいて入力されたパラメータを
処理するための一連の規則を格納するように構成されて
いる。
【0025】本発明によれば、放電加工用電極の運動を
制御するに際して、被加工物の機械加工に関する多くの
パラメータの影響を考慮することが可能である。
【0026】特に、本発明に基づく方法及び装置によれ
ば、第1のパラメータを着火遅れの実値と理想値との差
分又は平滑化された差分に対応させ、第2のパラメータ
を放電加工プロセスの不安定性に対応させ、さらに被制
御パラメータを作業間隔又はスパークギャップに対応さ
せることにより、放電加工プロセスの顕著な安定性を得
ることができる。さらに、その結果として、放電加工用
電極の摩耗、被加工物の加工性能、機械加工された被加
工物の仕上げ粗さを改良することが可能である。すなわ
ち、本発明によれば、摩耗及び仕上げ粗さを軽減し、加
工性能を増加させることが可能である。
【0027】
【実施例】図1には、放電加工機の放電加工用電極F及
び被加工物Wが図式的に示されている。図示の放電加工
用電極Fは降下型電極として示されているが、かかる本
発明はかかる電極に限定されない。作業間隔又はスパー
クギャップ9が放電加工用電極Fと被加工物Wとの間に
設定される。スパークギャップ電位又は作業間隔におけ
る電位UFSは公知の方法によりスパークギャップ9にお
いて測定されるが、その詳細については説明を省略す
る。
【0028】測定されたスパークギャップ電位UFSは、
着火分析回路1においてスパークギャップ電位の理想値
と比較されて、着火遅れのディジタルの実値tdを発生
するが、その方法についても公知なので、その詳細につ
いては説明を省略する。着火遅れの実値tdは、調整可
能な遮断周波数fgを有するディジタル低域フィルタ2
を通過するように送られて処理され、着火遅れの平滑化
された実値tdfを生成する。低域フィルタ2の遮断周波
数fgは、パルス長T、パルス間隔P及び振幅Iに関す
る関数fg(T、P、I)に関して調節されている。か
かるディジタル低域フィルタ及びその使用方法について
は、上述の、EP−A−0333170号又はUS−A
−4864091号に開示されている。
【0029】着火遅れの平滑化された実値tdfは、比較
回路3において理想値tdsと比較されて、着火遅れの実
値と理想値との間の平滑化された差分を示すディジタル
値δを出力する。
【0030】平滑化された着火遅れの差分であるディジ
タル値δは、第1の入力パラメータとして、ファジイ論
理(ファジイ論理回路)の規則に従って数値処理するた
めの論理手段5に入力される。かかる論理手段は既に公
知であり、例えば、米国カリフォルニア州、イルヴィネ
(Irvine)所在のトーガイ・インフラロジック・インコ
ーポレイテッド(Togai InfraLogic Inc.)からFC1
10として市販されているものである。
【0031】放電加工プロセスの不安定性に対応するパ
ラメータは、可能な限りファジイ論理回路5において後
に使用可能なようにディジタル化された後に、条件回路
4において条件付けされる。放電加工プロセスにおける
この不安定性は、本発明によれば、絶対値として、すな
わち常に正の値として表現されるが、本願発明はかかる
方法に限定されるものではない。
【0032】放電加工プロセスの不安定性に対応する可
能なパラメータは、被加工物に対する放電加工用電極の
位置の短時間変化量又は短時間変化率、若しくはそれら
の組み合わせであり、従って、作業間隔又はスパークギ
ャップ9の幅の短時間変化量又は短時間変化率、若しく
はそれらの値に依存する変数である。
【0033】作業間隔又はスパークギャップ9の幅、若
しくはその値に依存する変数は、通常は、1分又はそれ
以上の測定時間にわたる平均値として測定される。これ
に対して、上記のように短時間のものとして理解される
変数を用いれば、実質的に平均値が変化しないものとし
て、作業間隔又はスパークギャップ9の幅、若しくはそ
れらに依存する変数が上記平均値から偏差しても構わな
い。
【0034】放電加工用電極Fはモータ7により駆動さ
れ、その運動状態はセンサ8により測定される。図示の
例では、センサ8はモータ7の軸に設置されたコーダと
して示されているが、本発明はかかる例に限定されな
い。センサ8からの信号は条件回路4に送られて、条件
付けられ、放電加工プロセスの不安定性に対応するディ
ジタル信号「Inst」を形成する。そのために、セン
サ8から送られた信号を、条件回路4内において、例え
ば高域フィルタでフィルタリングした後に低域フィルタ
でフィルタリングするように構成することも可能であ
る。
【0035】モータ7は駆動制御器6により制御され
る。この駆動制御器6には入力変数として論理手段5の
出力信号ε又はそれに比例する変数がが入力される。
【0036】放電加工プロセスの不安定性に対応する別
のパラメータとしては、論理手段5の出力信号εの短時
間変化量又は短時間変化率、若しくはそれらの値に依存
する変数が考えられる。この出力信号εは、論理手段5
の出力から条件回路4にも送られて、放電加工プロセス
の不安定性に対応するディジタル信号「Inst」を形
成するように条件付けられる。
【0037】さらに放電加工プロセスの不安定性に対応
する別のパラメータとしては、着火遅れの実値td の短
時間変化量又は短時間変化率、若しくはそれらの値に依
存する変数が考えられる。この実値td 、論理手段5の
出力から条件回路4にも送られて、放電加工プロセスの
不安定性に対応するディジタル信号「Inst」を形成
するように条件付けられる。
【0038】放電加工プロセスの不安定性に対応する前
述の3つのパラメータは、個々に、又は任意に、例えば
線形的に組み合わせて、条件回路4において条件付け
て、放電加工プロセスの不安定性に対応するディジタル
信号「Inst」を形成することができる。この「In
st」信号は、既に説明したように、実施例として説明
する事例では絶対値であり、従って常に正の値をとる
が、本発明はこれに限定されず、正負符号突きの「In
st」信号を使用するように設計することも可能であ
る。
【0039】同様に、放電加工プロセスの不安定性に対
応する前述の3つのパラメータは、この目的に使用可能
な限定的なパラメータではない。例えば、この他に本発
明に関して使用可能なパラメータとしては;(i)スパ
ークギャップの単位時間当たりのパルスの数に関連する
短絡回路の数、すなわち設定された第1の電位しきい値
に到達しなかったパルスの相対的数;(ii)スパーク
ギャップの単位時間当たりのパルスの数に関連するスパ
ークギャップにおいてイオン消失のない放電の数、すな
わち設定された第2の電位しきい値に到達しなかったパ
ルスの相対的数、この場合にこの第2の電位しきい値は
上記第1の電位しきい値よりも高い値に設定される;
(iii)スパークギャップの単位時間当たりのパルス
の数に関連するアーク放電の数、すなわち所定の形状を
なさない、従って所定の時間特性を有さないパルスの相
対的数;(iv)その他、などが考えられる。
【0040】ファジイ論理の規則に従って論理手段5に
おいて処理される一連の式に関して以下にさらに詳細に
説明する。第1のステップは、正及び/又は負の数値を
「大」、「中」及び「小」、さらに「ゼロ」の範囲に細
区分することである。なお、Pは正を表し、Nは負を表
し、Bは大を表し、Mは中を表し、Sは小を表すものと
して、次の領域が定義される。NBは負大、NMは負
中、NSは負小、ZOは略ゼロ、PBは正大、PMは正
中、PSは正小であり、さらに、Bは大、Mは中、Sは
小。
【0041】図2には、平滑化された着火遅れの差分の
可能値のファジイ集合に対するその差分のディジタル値
δのメンバーシップZδの度数が示されている。メンバ
ーシップZδの度数は0と1の間の数値で示されてる。
【0042】ディジタル値δは、図示の実施例では、こ
れらの数値の8ビット表現に対応して、−128と+1
27の間で変化するように構成されている。−128と
+127の数値範囲は、さらに6つのほぼ等しい範囲に
細区分されており、それぞれ対応する制限値、−12
8、−86、−43、0、+43、+86、+127が
付されている。
【0043】細区分領域NBに対するδのメンバーシッ
プZδの度数は、δ=−128におけるZδ=1からδ
=−86におけるZδ=0にまで線形的に下降してい
る。細区分領域NMに対するδのメンバーシップZδの
度数は、δ=−128におけるZδ=0からδ=−86
におけるZδ=1にまで線形的に上昇し、次いでδ=−
43におけるZδ=0にまで線形的に下降している。細
区分領域NSに対するδのメンバーシップの度数は、δ
=−86におけるZδ=0からδ=−43におけるZδ
=1にまで線形的に上昇し、次いでδ=−43における
Zδ=0にまで線形的に下降している。細区分領域ZO
に対するδのメンバーシップの度数は、δ=−43にお
けるZδ=0からδ=−0におけるZδ=1にまで線形
的に上昇し、次いでδ=+43におけるZδ=0にまで
線形的に下降している。細区分領域PSに対するδのメ
ンバーシップの度数は、δ=0におけるZδ=0からδ
=+43おけるZδ=1にまで線形的に上昇し、次いで
δ=+86におけるZδ=0にまで線形的に下降してい
る。細区分領域PMに対するδのメンバーシップの度数
は、δ=+43におけるZδ=0からδ=+86おける
Zδ=1にまで線形的に上昇し、次いでδ=+127に
おけるZδ=0にまで線形的に下降している。細区分領
域PBに対するδのメンバーシップの度数は、δ=+8
6におけるZδ=0からδ=+127おけるZδ=1に
まで線形的に上昇している。
【0044】図3には、放電プロセスの不安定性の可能
値のファジイ集合に対するその不安定性に対応するディ
ジタル値「Inst」のメンバーシップZInstの度数が
示されている。メンバーシップZInstの度数は0と1の
間の数値で示されてる。
【0045】ディジタル値「Inst」は、図示の実施
例では、これらの数値の8ビット表現に対応して、0と
+255の間で変化するように構成されている。0と+
255の数値範囲は、さらに4つのほぼ等しい範囲に細
区分されており、それぞれ対応する制限値0、+64、
+128、+255が付されている。
【0046】細区分領域Sに対する「Inst」のメン
バーシップの度数は、Inst=−0とInst=+6
4の間で一定値ZInst=1を保持し、それから、Ins
t=+128におけるZInst=0まで線形的に下降す
る。細区分領域Mに対する「Inst」のメンバーシッ
プの度数はInst=+64におけるZInst=0からI
nst=+128におけるZInst=1にまで線形的に上
昇し、次いでInst=+192におけるZInst=0に
まで線形的に下降する。細区分領域Bに対する「Ins
t」のメンバーシップの度数はInst=+128にお
けるZInst=0からInst=+192におけるZInst
=1にまで線形的に上昇し、次いでInst=+192
とInst=+255の間で一定値ZInst=1を保持す
る。
【0047】図4には、論理装置5の出力信号のディジ
タル値εの可能値のファジイ集合に対するそのディジタ
ル値εのメンバーシップZεの度数が示されている。メ
ンバーシップZεの度数は0と1の間の数値で示されて
る。
【0048】ディジタル値εは、図示の実施例では、こ
れらの数値の8ビット表現に対応して、−128と+1
27の間で変化するように構成されている。−128と
+127の数値範囲は、さらに6つのほぼ等しい範囲に
細区分されており、それぞれ対応する制限値、−12
8、−86、−43、0、+43、+86、+127が
付されている。
【0049】細区分領域NBに対するεのメンバーシッ
プZεの度数は、ε=−128におけるZε=1からε
=−86におけるZε=0にまで線形的に下降してい
る。細区分領域NMに対するεのメンバーシップZεの
度数は、ε=−128におけるZε=0からε=−86
におけるZε=1にまで線形的に上昇し、次いでε=−
43におけるZε=0にまで線形的に下降している。細
区分領域NSに対するεのメンバーシップの度数は、ε
=−86におけるZε=0からε=−43におけるZε
=1にまで線形的に上昇し、次いでε=−43における
Zε=0にまで線形的に下降している。細区分領域ZO
に対するεのメンバーシップの度数は、ε=−43にお
けるZε=0からε=−0におけるZε=1にまで線形
的に上昇し、次いでε=+43におけるZε=0にまで
線形的に下降している。細区分領域PSに対するεのメ
ンバーシップの度数は、ε=0におけるZε=0からε
=+43おけるZε=1にまで線形的に上昇し、次いで
ε=+86におけるZε=0にまで線形的に下降してい
る。細区分領域PMに対するεのメンバーシップの度数
は、ε=+43におけるZε=0からε=+86おける
Zε=1にまで線形的に上昇し、次いでε=+127に
おけるZε=0にまで線形的に下降している。細区分領
域PBに対するεのメンバーシップの度数は、ε=+8
6におけるZε=0からε=+127おけるZε=1に
まで線形的に上昇している。
【0050】上述のパラメータは、次の規則、すなわ
ち、δがNSである場合には、εがNSであり、δがZ
Oである場合には、εがZOであり、δがPSである場
合には、εがPSであり、δがNMでありInstがB
である場合には、εがNSであり、δがNMでありIn
stがMである場合には、εがNMであり、δがNMで
ありInstがSである場合には、εがNMであり、δ
がNBでありInstがBである場合には、εがNMで
あり、δがNBでありInstがMである場合には、ε
がNBであり、δがNBでありInstがSである場合
には、εがNBであり、δがPMでありInstがBで
ある場合には、εがPSであり、δがPMでありIns
tがMである場合には、εがPSであり、δがPMであ
りInstがSである場合には、εがPMであり、δが
PBでありInstがBである場合には、εがPSであ
り、δがPBでありInstがMである場合には、εが
PMであり、δがPBでありInstがSである場合に
は、εがPBであり、に基づいて定義された細区分領域
に関するメンバーシップ、又はそれらのメンバーシップ
の度数によって処理される。
【0051】上述のEP−A−0333170号又はU
S−A−4864091号に基づく手順においては、放
電加工用電極を駆動する制御器に供給される誤差信号
が、放電加工用電極の駆動を制御するために使用するべ
く選択されたパラメータの実値と理想値との差分に基づ
いてコンピュータ内で形成される。上述の差分はコンピ
ュータの入力信号であり、その誤差信号がコンピュータ
の出力信号である。コンピュータの出力信号に対するそ
の入力信号の比率は、他の選択されたパラメータの関数
として、コンピュータ内で変化する。EP−A−033
3170号又はUS−A−4864091号に基づく手
順においては、第1の上述の選択されたパラメータが、
被加工物に対する放電加工用電極の位置の実値と理想値
との間の差分であり、それに対して、第2の選択された
パラメータは着火遅れである。EP−A−033317
0号又はUS−A−4864091号によれば、コンピ
ュータは、固定値テーブルに保持された関数に基づいて
その出力信号に対するその入力信号の比率を変化させ
る。最初に説明したように、かかる手順では、放電加工
プロセスの複雑な工程に対応することができない。例え
ば、機械的な時定数の減衰効果のために、論理手段5の
出力信号の時間導関数に基づいて不安定性を算出するこ
とができない。
【0052】しかし、本発明に基づく方法によれば、例
えばEP−A−0333170号又はUS−A−486
4091号に基づいて既知となっている信号処理に加え
て、論理手段5が、ファジイ論理の規則に基づいて論理
手段5に格納された規則に基づいて、論理手段5の出力
信号εを変化させる。このために、出力信号εに関連す
る集合が組み合わされて、それらがメンバーシップの度
数に関して、公知の方法により評価される。
【0053】例えば、関連する集合を、メンバーシップ
の度数に基づいて、いわゆるマックスミン推論を行うこ
とにより修正し、次いで重ね合わせて、メンバーシップ
の度数グラフに出力信号εの関数としての曲面を形成す
ることができる。その際には、その曲面の重心を決定
し、その重心の横座標を結果として得られる出力信号ε
の数値として使用することができる。
【0054】以下の説明を単純化するために、それ自体
は公知である上述の信号処理を、論理手段5の入力信号
δを単純にその出力信号に変換するものと仮定する。す
なわち、ファジイ論理の規則に基づいて論理手段に格納
された規則によって論理手段5内で信号処理を行わない
場合には、論理装置5の出力信号εがその入力信号δに
等しくなる。
【0055】本発明に基づく方法によれば、論理手段5
の出力信号εが、δが小さい場合にのみ、その入力信号
δに等しくなる。δが正であり、不安定性が大きい場合
には、論理手段5の出力信号εは、その入力信号δより
も小さくなり、制御システムの感度が低くされる。
【0056】δが負であり、不安定性が大きい場合に
は、論理手段5の出力信号εは、その入力信号δよりも
小さくなるが、その程度は、δ正である場合により少な
い。特に、作業間隔に短絡回路が形成された場合や、放
電加工プロセスの劣化が生じた場合には、作業間隔が素
早く広げられ、放電加工プロセスの安定性よりもどのよ
うにすれば安全性が確保できるかが優先される。
【0057】次に、図4に関連して説明した方法及びそ
れに対応する装置の効果について、図5を参照しながら
説明する。図4に示したように、図5には、論理手段5
の出力信号のディジタル値εの可能値のファジイ集合に
対するそのディジタル値εのメンバーシップZεの度数
のグラフが示されている。メンバーシップZεの度数
は、0と1の間の数値により表現されている。
【0058】ディジタル値εは、図示の実施例では、こ
れらの数値の8ビット表現に対応して、−128と+1
27の間で変化するように構成されている。−128と
+127の数値範囲は、図4に示す実施例とはことな
り、本発明に基づく方法を最適化するように変化するよ
うに、さらに6つのほぼ等しい範囲に細区分されてい
る。すなわち、対応する制限値は、−128、NS2、
NS1、0、PS1、PS2、+127となっている。
【0059】初期状態では、これらの制限値は、図4に
示す実施例と同様であり、以下のような状態を保持して
いる。 NS2 =−86、 PS1 =+43 NS1 =−43、 PS2 =+86
【0060】細区分領域NBに対するεのメンバーシッ
プZεの度数は、ε=−128におけるZε=1からε
=NS2 におけるZε=0にまで線形的に降下してい
る。細区分領域NMに対するεのメンバーシップの度数
は、ε=−128におけるZε=0からε=NS2 にお
けるZε=1にまで線形的に上昇し、次いでε=NS1
におけるZε=0にまで線形的に降下している。細区分
領域NSに対するεのメンバーシップの度数は、ε=N
S2 におけるZε=0からε=NS1 におけるZε=1
にまで線形的に上昇し、次いでε=0におけるZε=0
にまで線形的に降下している。細区分領域ZOに対する
εのメンバーシップの度数は、ε=NS1におけるZε
=0からε=0におけるZε=1にまで線形的に上昇
し、次いでε=PS1 におけるZε=0にまで線形的に
降下している。細区分領域PSに対するεのメンバーシ
ップの度数は、ε=0におけるZε=0からε=PS1
におけるZε=1にまで線形的に上昇し、次いでε=P
S2 におけるZε=0にまで線形的に降下している。細
区分領域PMに対するεのメンバーシップの度数は、ε
=PS1 におけるZε=0からε=PS2 におけるZε
=1にまで線形的に上昇し、次いでε=+127におけ
るZε=0にまで線形的に降下している。細区分領域P
Bに対するεのメンバーシップの度数は、ε=PS2 に
おけるZε=0からε=+127におけるZε=1にま
で線形的に上昇している。
【0061】予め定義された細区分領域に対するメンバ
ーシップ、又はメンバーシップの度数に基づいて、上述
のパラメータが、上述の規則に基づいて処理される。
【0062】本発明に基づく方法を最適化するために、
制限値NS2 、NS1 、PS1 、PS2 が、それぞれの
場合について予め設定された量DPにより、対で変化さ
れる。その際に、ある待機時間の経過後に、送り速度
(被加工物に対する放電加工用電極の位置の変化率)が
決定される。次いで、最も高い送り速度を有する制限値
の組合わせが選択される。直前に選択された制限値の組
合わせから常に開始するように、この最適化が反復さ
れ、最も高い可能送り速度が目標とされ、それが保持さ
れるように動作する。上述の待機時間は、例えば、実質
的に一定の新しい送り速度の値に調整された後の時間周
期であり、すなわち、この時間周期は経験的に決定する
ことが可能であり、一般的には1分程度の大きさである
が、パルス長T、パルス間隔P、あるいは振幅Iなどに
応じて変化させることもできる。
【0063】本発明に基づく方法の上述の最適化は、手
作業で実行することも可能であり、また例えばコンピュ
ータ制御により自動的に実行することも可能である。
【0064】例えば、制限値NS2 、NS1 、PS1 、
PS2 は、ディジタル値±3又は±6単位で対で変化さ
れる。その場合には、各事例に応じて、以下に示すテー
ブルに従い、作業点P0 、P1 、P2 、P3 、P4 が形
成され、被加工物の対応する放電加工処理量が決定され
る。なお、その放電加工処理量は確定した送り速度から
見積もることができるものである。
【0065】 NS2 NS1 PS1 PS2 作業点 処理量(mm3/min) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −86 −43 +43 +86 P0 15 −86 −43 +46 +89 P1 22 −86 −43 +40 +83 P2 12 −89 −46 +43 +86 P4 18
【0066】この一連のサーチ動作の最適な作業点は処
理量22mm3/minのP1 である。対応する制限値の組合
わせ、NS2 =−86、NS1 =−43、PS1 =+4
6、PS2 =+89が、新しい組合わせとして選択さ
れ、そこから開始して最適動作が反復されるまで、その
組合わせが使用される。
【0067】この場合には、制限値NS2 、NS1 、P
S1 、PS2 の変化範囲を最小値と最大値の間に制限す
ることが好ましい。例えば、制限値NS2 、NS1 、P
S1、PS2 の範囲を初期状態における個々の制限値の
辺り±21の範囲に制限すると、制限値はNS2 =−8
6、NS1 =−43、PS1 =+43、PS2 =+86
となり、相互に問題となる範囲が重なり合うことがなく
なる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく方
法によれば、制御システムを放電加工用電極の実際の動
きに応答させて、その動きが実際に行われているかどう
か、これらの動きのどの成分が機械的動力伝達により減
衰されているかどうか、を個々にケースに応じて、特に
大型の放電加工機において判断することが可能である。
【0069】最後に、論理手段5を除く、図1に示す全
ての回路は、単一のコンピュータ、又は計算素子に組み
込むことが可能なものであることを了解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】放電加工機の放電加工用電極と被加工物に接続
された本発明に基づく装置の概略的なブロック図であ
る。
【図2】着火遅れの可能値のファジイ集合に対する着火
遅れの値のメンバーシップの度数を示すグラフである。
【図3】不安定性の可能値のファジイ集合に対する着火
遅れのメンバーシップの度数を示すグラフである。
【図4】固定しきい値の場合の、論理手段の出力信号の
可能値のファジイ集合に対するその出力信号の値のメン
バーシップの度数を示すグラフである。
【図5】最適化しきい値の場合の、論理手段の出力信号
の可能値のファジイ集合に対するその出力信号の値のメ
ンバーシップの度数を示すグラフである。
【符号の説明】
F 放電加工用電極 W 被加工物 1 着火分析回路 2 低域フィルタ 4 条件回路 3 比較回路 5 論理手段 6 制御器 7 モータ 8 センサ 9 スパークギャップ

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電用加工電極(F)と被加工物(W)
    を備えた放電加工機において、放電加工プロセスのジャ
    ンプ制御動作とは独立した送り制御動作の間に、論理手
    段(5)に対して、放電加工プロセスの現時進行状態に
    実質的に対応しておりかつ影響を与える少なくとも2つ
    のパラメータである第1のパラメータ(δ)と第2のパ
    ラメータ(Inst)が個別に又は組み合わされて入力
    され、ファジィ論理規則に基づく規則に従って処理さ
    れ、その論理手段(5)から少なくとも1つの出力信号
    (ε)が駆動制御器(6)に出力され、前記駆動制御器
    (6)がその出力信号(ε)に基づいて、前記放電加工
    用電極と前記被加工物との間の電極間距離を制御するた
    めの方法であって: 前記第1のパラメータ(δ)は、前記放電加工機のスパ
    ークギャップ領域(9)内のスパーク点火の着火遅れの
    実値(Tdf)と理想値(Tds)との差に対応するもので
    あり、前記第2のパラメータ(Inst)は、前記放電
    加工プロセスの不安定性に対応するものであり; 前記論理手段(5)に格納された規則は、入力された第
    2のパラメータ(Inst)が変化した場合に、入力さ
    れた第1のパラメータ(δ)をどのように変化させるべ
    きかを決定するものであり; 前記制御器(6)は、前記送り制御動作を実行している
    放電加工プロセスの現時進行状態が所望の現時状態に少
    なくとも近似させるように前記第1のパラメータ(δ)
    を変化させるものであること; を特徴とする制御方法。
  2. 【請求項2】 前記論理手段(5)に対して、低域フィ
    ルタ回路(2)により平滑化された、前記放電加工機の
    スパークギャップ領域(9)のスパーク点火の着火遅れ
    の実値(Tdf)と理想値(Tds)との差に対応する第1
    のパラメータ(δ)が入力されることを特徴とする、
    求項1に記載の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のパラメータが、前記被加工物
    (W)に対する前記放電加工用電極(F)の位置の、短
    時間変化量又は短時間変化率、若しくはそれらの組合わ
    せに対応していることを特徴とする、請求項1または2
    記載の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第2のパラメータが、着火遅れの、
    短時間変化量又は短時間変化率、若しくはそれらの組合
    わせに対応していることを特徴とする、請求項1または
    2に記載の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のパラメータが、前記論理手段
    (5)の前記出力信号(ε)の、短時間変化量又は短時
    間変化率、若しくはそれらの組合わせに対応しているこ
    とを特徴とする、請求項1または2に記載の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記制御手段(5)の前記出力信号
    (ε)により、前記放電加工機内の被加工物(W)に対
    する前記放電加工用電極の位置が制御されることを特徴
    とする、請求項1、2、3、4または5のいずれかに
    載の制御方法。
  7. 【請求項7】 前記論理手段(5)が、ファジイ論理規
    則に基づく以下の規則、 すなわち、 δがNSである場合には、εがNSであり、 δがZOである場合には、εがZOであり、 δがPSである場合には、εがPSであり、 δがNMでありInstがBである場合には、εがNSであり、 δがNMでありInstがMである場合には、εがNMであり、 δがNMでありInstがSである場合には、εがNMであり、 δがNBでありInstがBである場合には、εがNMであり、 δがNBでありInstがMである場合には、εがNBであり、 δがNBでありInstがSである場合には、εがNBであり、 δがPMでありInstがBである場合には、εがPSであり、 δがPMでありInstがMである場合には、εがPSであり、 δがPMでありInstがSである場合には、εがPMであり、 δがPBでありInstがBである場合には、εがPSであり、 δがPBでありInstがMである場合には、εがPMであり、 δがPBでありInstがSである場合には、εがPBであり、 ただし、上記規則において、δは前記第1のパラメータ
    であり、Instは前記第2のパラメータであり、εは
    前記論理手段の前記出力信号であり、前記第1のパラメ
    ータ(δ)、前記第2のパラメータ(Inst)、およ
    び前記出力信号 (ε)の変化量に関しては以下の定義、
    すなわち、 NBは負大、 NMは負中、 NSは負小、 ZOは略ゼロ、 PBは正大、 PMは正中、 PSは正小であり、 さらに、 Bは大、Mは中、Sは小と定義される規則に基づいて、
    前記第1及び第2のパラメータ(δ、Inst)を処理
    して、前記論理手段(5)の前記出力信号(ε)を出力
    することを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6
    または7のいずれかに記載の制御方法。
  8. 【請求項8】 前記出力信号(ε)の少なくとも2つの
    隣接する変化量が、それぞれの制限値(−128、NS
    、NS、0、PS、PS、+127)の間に設
    定され、それらの制限値の中で、2つの隣接する制限値
    (NS、NS;PS、PS)が前記制御方法を
    最適化するように対で変化させることが可能であること
    を特徴とする、請求項7に記載の制御方法。
  9. 【請求項9】 前記制限値(NS、NS;PS
    PS)がそれぞれの場合について予め設定された量
    (DP)に基づいて対で変化され、結果として得られた
    放電加工プロセスの新しい状態が安定した後に前記被加
    工物(W)に対する前記放電加工用電極(F)の位置の
    対応する変化率が決定され、前記制限値の変化が複数回
    実行され、結果として得られた変化率が相互に比較さ
    れ、これらの最適化された制限値を用いて最適化された
    方法が継続的に実施され、その場合に、結果的に最も大
    きな変化率が達成されていることを特徴とする、請求項
    8に記載の制御方法。
  10. 【請求項10】 前記最適化された方法が、それぞれの
    場合について直前に決定された前記最適化された制限値
    を用いて回帰的に反復されることを特徴とする、請求項
    9に記載の制御方法。
  11. 【請求項11】 放電用加工電極(F)と被加工物
    (W)を備えた放電加工機において、放電加工プロセス
    のジャンプ制御動作とは独立した送り制御動作の間に、
    加工ギャップをわたる前記放電加工用電極と前記被加工
    物との間の電極間距離を制御するための装置であって:
    放電加工用電極(F)と、被加工物(W)と、パラメー
    タ(δ、Inst)に関する少なくとも2つの入力と出
    力信号(ε)に関する少なくとも1つの出力を有する論
    理手段(5)と、少なくとも前記パラメータのうちの1
    つに関して前記出力信号(ε)が入力される制御器
    (6)とを備え、前記論理手段(5)がファジイ論理規
    則に基づいて入力されたパラメータを処理するための一
    連の規則を格納するように構成されていることを特徴と
    する、請求項1に記載の方法を実行するための装置。
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