JP3181831U - 墜落防止装置 - Google Patents

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茂 西尾
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直也 長谷川
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Abstract

【課題】下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能な墜落防止装置を提供する。
【解決手段】梯子を昇降する作業者の墜落を防止する墜落防止装置であって、一端部11aに作業者の安全帯12に装着可能なフック部13を備える命綱11と、前記梯子10の上端部10aに設けられ、前記命綱11の他端部を所定の張力で巻き取る命綱巻取部14と、一端部15aが前記命綱11の一端部11aに連結され、長手方向の長さが前記梯子10の長手方向の長さ以上である引き寄せロープ15と、前記梯子10の下端部10bに設けられ、前記引き寄せロープ15の他端部を前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で巻き取るロープ巻取部16とを備えることを特徴とする墜落防止装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本考案は、墜落防止装置に関し、詳しくは、下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能な墜落防止装置に関する。
周知のように、従来の典型的な梯子は、長さ方向に長尺な一対の梯子縦柱に対し、該一対の梯子縦柱間に長さ方向に所定の間隔を隔てて複数の横桟を平行に連結した構造のものからなっている。
前記梯子は、該梯子を立て掛ける対象構造物に対して垂直に立て掛けて用いたり、所望の傾斜角度をもたせて立て掛けて用いたりするものであり、作業者を所望の第1の高度部位から所望の第2の高度部位に昇降移動させるためのものとして多用されている。
前記梯子による昇降作業は、高所への移動をともなう点において墜落事故という危険性を有するものであった。しかしながら、従来の梯子に対しては、上記する墜落事故を防止するための手段が施されておらず、墜落事故が多発している現状にあり、墜落事故防止のためのシステムの開発が要望されている。
これに対して、例えば、実用新案登録第3072566号公報(特許文献1)には、上部側構成要素と、下部側構成要素とを備える梯子昇降者用墜落防止装置が開示されている。前記上部側構成要素は、過大荷重の負荷時に巻き出しロックされる命綱を備えた墜落防止器具と、前記墜落防止器具を梯子の上部側に取り付ける墜落防止器具取り付け手段とを含み、前記下部側構成要素は、引寄せロープを巻き出し自在に内蔵するリール部材と、前記リール部材を前記梯子の下部側に取り付けるリール部材取り付け手段とを含む。又、前記梯子昇降者用墜落防止装置は、前記上部側構成要素における命綱の巻き出し自由端側と、前記下部側構成要素における引き寄せロープの巻き出し自由端側とを連結する連結手段を更に備える。これにより、構造が簡単であり、製造が容易であって、多量生産に適合し得る点において経済的にも極めて有利に作用するものであり、更に、構成部材が少ないものであるという点においても極めて実効性の高いものであるとしている。
又、実開平7−1298号公報(特許文献2)には、吊線フックを梯子本体上端に脇着してなる親綱フック兼用吊線フック付き梯子が開示されている。ここで、前記梯子は、当該吊線フック下端に昇降用転落防止器具の親綱上端を着脱自在に連結接続する接続金具を具備したことを特徴とする。これにより、梯子本体と昇降用転落防止器具を常時一体化して運搬及び収納することが可能となり、作業用具点数及び作業工程の削減化、運搬及び作業の容易性及び即時作業性等の各種の優れた有用性を具有するとしている。
又、特開平7−247776号公報(特許文献3)には、上梯子と下梯子とが作動ロープによって互いに摺動自在に伸縮する作動ロープたるみ防止機構付伸縮梯子が開示されている。ここで、前記伸縮梯子は、前記作動ロープが、その両端を前記下梯子に固定されると共に、前記上梯子に設けられたローラを経由して、再び下梯子に設けられたローラに係合されており、該作動ロープを動かすことにより、前記上梯子のローラは前記作動ロープを常時緊張させた状態で前記上梯子と一体に移動することを特徴とする。これにより、前記作動ロープによって上梯子に設けられたローラが所定の方向に引っ張られ、これに伴って上梯子が下梯子に対して移動するので、ローラの移動に伴って作動ロープが変位して常に、作動ロープが緊張状態に維持されることとなり、作動ロープの余長が生じることがない。したがって、作業の安全を確保することができると共に、作業の能率化を図ることができるとしている。
又、特開平10−184256号公報(特許文献4)には、梯子の主枠杆に、該主枠杆の外面に沿うようにロープを添接し、このロープの上端及び下端部を固定金具により主枠杆の上下両部に固着させるとともに、前記ロープにその上昇方向に対してはスライド自由であるが、下降方向に対してはスライド阻止するように一方へのみ摺動するスライド金具を配備した高所作業用梯子の安全装置が開示されている。ここで、前記安全装置では、前記スライド金具に腰バンド(安全ベルト)への着脱を可能にしたフックを具有する。これにより、作業者が梯子を昇っていくときや上方部で作業をしているときに、万一足を滑らしたりして落下するようなことがあっても、腰ベルトに結び付けた補助ロープがストッパー付きスライド金具の働きで梯子に添接したロープに固定されて下降を阻止するために作業者が梯子から墜落したり怪我をすることを防止し、安全に保護することができるとしている。
実用新案登録第3072566号公報 実開平7−1298号公報 特開平7−247776号公報 特開平10−184256号公報
ところで、高所作業を行うための梯子50には、図5Aに示すように、通常、命綱51を常時巻き取り方向に巻き取り付勢する命綱巻取装置52が上端部に設けられ、当該命綱51の一端部51aが自由端となり、そこには、作業者の安全帯53(腰ベルト)に装着可能なフック部54が設けられる。
ここで、前記フック部54が作業者の安全帯53に装着されていない状態では、前記命綱51は命綱巻取装置52により巻き取られ、前記フック部54は上方へ位置することになる。このような場合、下方にいる作業者は前記命綱51を利用出来ないため、当該命綱51の一端部51aを下方へ引き寄せるための引き寄せロープ55の一端部55aが前記フック部54(又は前記命綱51の一端部51a)に連結されている。
そして、作業者が前記梯子50を用いて下方から上方へ昇る場合、前記引き寄せロープ55を下方に引っ張ることで、当該引き寄せロープ55の一端部55aに連結されたフック部54が下方へ引き寄せられる。当該作業者は、下方へ引き寄せたフック部54を自身の安全帯53に装着することで、前記命綱51を利用することが出来て、上方へ安全に昇ることが出来る。
一方、作業者が前記梯子50を用いて上方から下方へ降りる場合には、上述したように、前記フック部54は前記命綱巻取装置52により上方に位置するため、上方にいる作業者は、図5Aに示すように、当該命綱巻取装置52の命綱51のフック部54を手に直接取って、自身の安全帯53に装着すれば、前記命綱51を利用することが出来て、下方へ安全に降りることが出来る。
ここで、作業者が下方へ降りる場合、当該作業者の安全帯53に装着されたフック部54が下方へ下がるに従って、当該フック部54に連結された引き寄せロープ55の一端部55aも下方へ下がることになる。そのため、図5Bに示すように、前記引き寄せロープ55の全体が下方へ垂れて弛んだ状態となり、当該引き寄せロープ55の他端部55bが下方で余ることになる。
ここで、前記下方で余った引き寄せロープ55の自由端である他端部55bは、作業者の下降の動きに応じて不規則に動いたり、前記梯子50の下方周辺に存在する機器や下方にいる他の作業者(例えば、足、体等)に引っ掛けたりするおそれがある。又、前記引き寄せロープ55は、通常、軽量であるため、何らかの理由で流されて、前記梯子50に近接する機器に接触したり引っ掛けたりするおそれがある。更に、前記梯子50の下方でポンプが存在したり、台車が走行したりしている場合に、前記引き寄せロープ55の他端部55bが、前記ポンプや台車に巻き込まれ、前記引き寄せロープ55とともに命綱51が強制的に下方に引っ張られ、作業者の墜落を促すという問題がある。
又、前記引き寄せロープ55は、作業者が下方へ降りる程、下方で余る長さが長くなるため、図6に示すように、作業者が下方へ降りる終了間際のときに、前記引き寄せロープ55が下方で最大限に余った状態となる。すると、作業者が下方へ降りる終了間際のときに、上述した機器、他の作業者への引っ掛けと、ポンプ、台車への巻き込まれとが多発する可能性があり、大変危険という問題がある。このような問題に対して、特許文献1−4に記載の発明では解決することが出来ない。
そこで、本考案は、前記問題を解決するためになされたものであり、下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能な墜落防止装置を提供するものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本考案に係る墜落防止装置は、梯子を昇降する作業者の墜落を防止する墜落防止装置であって、以下の構成を採用する。
即ち、本考案に係る墜落防止装置は、一端部に作業者の安全帯に装着可能なフック部を備える命綱と、前記梯子の上端部に設けられ、前記命綱の他端部を所定の張力で巻き取る命綱巻取部と、一端部が前記命綱の一端部に連結され、長手方向の長さが前記梯子の長手方向の長さ以上である引き寄せロープと、前記梯子の下端部に設けられ、前記引き寄せロープの他端部を前記命綱巻取部の張力よりも弱い張力で巻き取るロープ巻取部とを備えることを特徴とする。
本考案の墜落防止装置によれば、下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能となり、高所の作業者及び周辺の安全性を確実にすることが可能となる。
本考案の実施形態に係る墜落防止装置の正面図である。 本考案の実施形態に係る墜落防止装置において作業者が下方へ降りる場合の手順を示す図である。 本考案の実施形態に係る墜落防止装置において作業者が下方へ降りる場合の斜視図である。 本考案の実施形態に係る墜落防止装置において作業者が上方へ昇る場合の手順を示す図である。 従来技術に係る墜落防止装置において作業者が下方へ降りる場合の手順を示す図である。 従来技術に係る墜落防止装置において作業者が下方へ降りる場合の斜視図である。
以下に本考案に係る墜落防止装置の実施形態を図面に基づき詳細に説明するが、本考案はこれに限定されるものではない。
<墜落防止装置>
図1は、本考案に係る墜落防止装置を示す正面図である。尚、図1に示す上下方向が、本考案に係る墜落防止装置の上下方向に対応し、図1に示す左右方向が、本考案に係る墜落防止装置の左右方向に対応する。
本考案に係る墜落防止装置は、梯子10を昇降する作業者の墜落を防止する墜落防止装置1であって、図1に示すように、一端部11aに作業者の安全帯12に装着可能なフック部13を備える命綱11と、前記梯子10の上端部10aに設けられ、前記命綱11の他端部を所定の張力で巻き取る命綱巻取部14(セーフティーブロック)とを備える。又、前記墜落防止装置1は、一端部15aが前記命綱11の一端部11aに連結され、長手方向の長さが前記梯子10の長手方向の長さ以上である引き寄せロープ15と、前記梯子10の下端部10bに設けられ、前記引き寄せロープ15の他端部を前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で巻き取るロープ巻取部16とを備える。
これにより、下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能となる。
即ち、本考案では、前記ロープ巻取部16が、前記引き寄せロープ15の他端部を前記梯子10の下端部10bで巻き取っているため、当該引き寄せロープ15の全体が下方へ垂れて弛んだ状態になったり、当該引き寄せロープ15の他端部が前記梯子10の下方で余ったりすることが無い。そのため、従来より発生していた、前記引き寄せロープ15と、前記梯子10の下方周辺の機器、他の作業者、ポンプ、台車との引っ掛けや巻き込みを確実に防止することが可能となる。
更に、本考案では、前記ロープ巻取部16が、前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で前記引き寄せロープ15を巻き取っているため、当該命綱巻取部14が前記ロープ巻取部16よりも前記命綱11の一端部11a、即ち、前記フック部13を前記梯子10の上端部10aに引き寄せる構成となる。そのため、作業者は、従来と全く同様の手順で昇降作業をすれば良くなるため、特に昇降作業を変更すること無く、作業者に負担を掛けることがない。その結果、全体として作業者の安全性を更に向上させることが可能となる。
ここで、前記命綱巻取部14は、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、前記命綱11に所定の荷重(過大荷重)が負荷されると当該命綱11の巻き出しを停止するよう構成することが出来る。
又、前記引き寄せロープ15の一端部15aが前記命綱11の一端部11aに連結される方法は、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、前記引き寄せロープ15の一端部15aを前記命綱11の一端部11aに締結する方法、前記引き寄せロープ15の一端部15aに前記命綱11の一端部11aにおけるフック部13に固定可能な固定部(例えば、小フック部)を設けて、当該固定部を前記フック部13に固定して前記引き寄せロープ15の一端部15aを前記命綱11の一端部11aに連結する方法等が挙げられる。
又、前記引き寄せロープ15の長手方向の長さは、前記梯子10の長手方向の長さ以上であれば、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、前記梯子10の長手方向の長さに合わせて適宜設計すれば良い。例えば、高所作業に用いられる梯子10の長手方向の長さは3.5m以上であることが多いため、前記引き寄せロープ15の長手方向の長さは、4.0m、5.0m、6.0m等が挙げられる。
又、前記ロープ巻取部16は、前記引き寄せロープ15の他端部を前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で巻き取る構成であれば、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無い。例えば、前記ロープ巻取部16の張力が前記命綱巻取部14の張力の3分の2、2分の1、3分の1、4分の1等が挙げられる。ここで、前記ロープ巻取部16の張力が前記命綱巻取部14の張力と比較して非常に微小である場合は、作業者が前記命綱11の一端部11aにおけるフック部13を安全帯12から外して当該命綱11の一端部11aを自由端とすると、前記命綱巻取部14が前記命綱11の一端部11aを前記ロープ巻取部16の張力よりも強く引っ張り、前記フック部13が勢い良く上方へ巻き取られることになる。すると、前記勢いのあるフック部13が作業者に衝突する可能性が出てきて、大変危険であるため、前記ロープ巻取部16の張力は、前記命綱巻取部14の張力にある程度近接する方が好ましい。
又、前記命綱巻取部14の設置位置と、前記ロープ巻取部16の設置位置とは、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、図1に示すように、前記梯子10を構成する二つの長手方向(上下方向)の支柱10c、10d(縦柱)と、複数の短手方向(左右方向)の踏み桟10e(横桟)のうち、一方の支柱10cの上端部10aに前記命綱巻取部14を設け、当該一方の支柱10cの下端部10bに前記ロープ巻取部16を設ける、つまり、同一の支柱10cに前記命綱巻取部14と前記ロープ巻取部16とを設ける方が好ましい。このように構成すると、前記命綱巻取部14の命綱11と前記ロープ巻取部16の引き寄せロープ15とが同一の支柱10c側に存在することになり、作業者の昇降作業を阻害することが無いため、作業者を更に安全に昇降させることが可能となる。
又、前記命綱巻取部14が前記梯子10の上端部10aに設けられる方法と、前記ロープ巻取部16が前記梯子10の下端部10bに設けられる方法とは、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無い。例えば、図1に示すように、前記梯子10の上端部10aの形状を逆コの字状に形成し、前記命綱巻取部14を当該逆コの字状の先端部から吊り下げる方法、前記ロープ巻取部16に前記梯子10の支柱10cを把持する把持部16aを設けて当該把持部16aを前記梯子10の下端部10bに把持する方法等が挙げられる。
又、前記命綱巻取部14、前記ロープ巻取部16の形状、巻き取り形態は、本考案の目的を阻害しない限り、特に限定は無い。例えば、図1に示すように、前記命綱巻取部14であれば、通常のセーフティーブロックと同様に、略四角形状で上端部に吊り下げ可能な開口部が設けられた形状とするとともに前記命綱11をワイヤーロープ巻取式とし、前記ロープ巻取部16であれば、略円形状とするとともに前記引き寄せロープ15をワイヤーロープ巻取式とする方法が挙げられる。尚、前記前記命綱巻取部14と前記ロープ巻取部16をベルト巻取式としても構わない。
<墜落防止装置における作業者の昇降手順>
さて、ここで、墜落防止装置1における作業者の昇降手順について、作業者が降りる場合と昇る場合とに分けて具体的に説明する。先ず、高所作業をしていた作業者が前記梯子10を使って下方へ降りる場合、図2Aに示すように、前記命綱11のフック部13を自身の安全帯12に装着する。
次に、その状態で、作業者が前記梯子10を用いて下方へ降りていく。すると、作業者が下方へ降りるに従って、当該作業者の安全帯12に装着されたフック部13(つまり、命綱11の一端部11a)及び当該命綱11の一端部11aに連結された引き寄せロープ15は、下方へ下がることになる。
ここで、前記引き寄せロープ15は、前記梯子10の長手方向の長さ以上の長さであるため、通常であれば、下方に垂れて余る状態になるものの、本考案では、前記ロープ巻取部16が、当該引き寄せロープ15を前記梯子10の下端部10bで前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で巻き取っている。そのため、図2Bに示すように、前記引き寄せロープ15の他端部が自由端になること無く、余った引き寄せロープ15が自動的に引っ張られた状態となり、全体として弛むことがない。その結果、従来より発生していた引き寄せロープ15と、前記梯子10の下方周辺の機器、他の作業者、ポンプ、台車との引っ掛けや巻き込みを確実に防止することが可能となる。
又、前記ロープ巻取部16が前記梯子10の下端部10bに設けられているため、前記命綱11の一端部11aにおけるフック部13が、前記梯子10の長手方向の位置のうち、どの位置にあったとしても、前記命綱巻取部14が前記ロープ巻取部16よりも強い張力で前記命綱11の一端部11aを介して前記引き寄せロープ15を引っ張ることになる。そのため、図3に示すように、作業者が前記梯子10のどの位置にいたとしても、前記引き寄せロープ15が全く弛んだ状態とならず、当該作業者は常に安全に下方へ降りることが可能となるのである。
さて、作業者が前記梯子10の下方まで降りた後、自身の安全帯12からフック部13を外せば、当該フック部13に連結された命綱11は、図2Cに示すように、前記命綱巻取部14により巻き取られ、それとともに前記フック部13と前記引き寄せロープ15の一端部15aが自動的に前記梯子10の上端部10aへ引き寄せられる。その結果、前記フック部13は元の位置に戻ることになる。
一方、作業者が前記梯子10の下方から上方へ昇る場合、図4Aに示すように、先ず、前記ロープ巻取部16の引き寄せロープ15を下方へゆっくり引き寄せることで、当該引き寄せロープ15に連結された命綱11の一端部11aを自身の元に手繰り寄せる。
ここで、作業者が前記引き寄せロープ15を引き寄せる場合、当該引き寄せロープ15とともに引き寄せられる命綱11に過度の荷重が掛からないような速度で引き寄せる。
そして、作業者が、前記引き寄せロープ15を介して前記命綱11の一端部11aを自身の元に手繰り寄せると、当該命綱11の一端部11aに連結されたフック部13も自身の元にくるため、それを自身の安全帯12に装着する。
次に、その状態で、作業者が前記梯子10を用いて上方へ昇っていく。すると、作業者が上方へ降りるに従って、当該作業者の安全帯12に装着されたフック部13(命綱11の一端部11a)も前記引き寄せロープ15も同様に上方へ上がることになる。
ここで、前記命綱11は、前記命綱巻取部14により上方に常時巻き取られるとともに、前記引き寄せロープ15は、前記ロープ巻取部16により下方に常時巻き取られる。そのため、図4Bに示すように、前記引き寄せロープ15が下方へ余って弛んだ状態になることは無く、常に引っ張られた状態となり、作業者は、前記梯子10のどの位置にいたとしても、常に安全に上方へ昇ることが可能となるのである。
さて、作業者が前記梯子10の上方まで昇った後、自身の安全帯12からフック部13を外せば、当該フック部13に連結された命綱11は、図4Cに示すように、前記命綱巻取部14により巻き取られるとともに、前記フック部13と前記引き寄せロープ15の一端部15aが自動的に前記梯子10の上端部10aへ引き寄せられ、上述と同様に、前記フック部13は元の位置に戻ることになる。
このように、本考案に係る墜落防止装置1は、一端部11aに作業者の安全帯12に装着可能なフック部13を備える命綱11と、前記梯子10の上端部10aに設けられ、前記命綱11の他端部を所定の張力で巻き取る命綱巻取部14と、一端部15aが前記命綱11の一端部11aに連結され、長手方向の長さが前記梯子10の長手方向の長さ以上である引き寄せロープ15と、前記梯子10の下端部10bに設けられ、前記引き寄せロープ15の他端部を前記命綱巻取部14の張力よりも弱い張力で巻き取るロープ巻取部16とを備えることを特徴とする。
これにより、作業者への取り扱い性を従来のものと同様としたまま、下降時における作業者の安全性を更に向上させて、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能となる。
尚、本考案に係る墜落防止装置1の梯子10は、高所建築物、例えば、ビル、タンク、電柱等に予め固定(架設)された構成であるが、他の構成、例えば、前記梯子10全体を移動可能(移設可能)と構成しても構わない。
又、本考案に係る墜落防止装置1の引き寄せロープ15は、単に、前記命綱巻取部14の命綱11の巻き取りとともに上方に巻き取られる構成であるが、他の構成、例えば、前記ロープ巻取部16に前記引き寄せロープ15の巻き出しを停止させる停止部を設けておき、作業者の前記停止部の操作により前記引き寄せロープ15を所定の位置で停止させるよう構成しても構わない。このように構成すると、例えば、作業者が、前記命綱11の一端部11aにおけるフック部13を下方へ位置させておきたい場合に、前記引き寄せロープ15を下方へ引き寄せて前記フック部13を下方へ位置させ、前記停止部で当該非清瀬ロープ15の移動を停止させれば、前記フック部13を予め下方へ位置させておくことが可能となる。
以上のように、本考案に係る墜落防止装置は、高所作業を行う場合に有用であり、下降時における作業者の安全性を更に向上させることで、作業者の墜落事故を確実に防止することが可能な墜落防止装置として有効である。
1 墜落防止装置
10 梯子
11 命綱
12 安全帯
13 フック部
14 命綱巻取部
15 引き寄せロープ
16 ロープ巻取部

Claims (1)

  1. 梯子を昇降する作業者の墜落を防止する墜落防止装置であって、
    一端部に作業者の安全帯に装着可能なフック部を備える命綱と、
    前記梯子の上端部に設けられ、前記命綱の他端部を所定の張力で巻き取る命綱巻取部と、
    一端部が前記命綱の一端部に連結され、長手方向の長さが前記梯子の長手方向の長さ以上である引き寄せロープと、
    前記梯子の下端部に設けられ、前記引き寄せロープの他端部を前記命綱巻取部の張力よりも弱い張力で巻き取るロープ巻取部と
    を備えることを特徴とする墜落防止装置。
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