JP3181681U - ばね付きワッシャ - Google Patents

Abstract

【課題】複数の重ねた部品をナット及びボルトで締付けを確実にし、しかも振動などの外力により締付けの緩み防止を可能にしたばね付ワッシャを提供する。
【解決手段】バネ鋼材を素材とした外形を丸ないし多角形のワッシャで中心にネジの外径より多少（０．５ｍｍ〜２ｍｍ）大き目のネジ挿入穴が明いていて、その穴の周辺に沿って同面側に相対する位置に二枚のばねを成形し熱処理を施した、ばね付きワッシャである。
【選択図】図３

Description

本考案は、複数の重ねた部品をナット及びボルトで締付ける時に用いるワッシャに関するものである。

従来、部品をナット及びボルトで締付ける時、平座金とばね座金 又はスパックを併用して使用する事が殆どであった。

特開２００５−１０６２１２号公報 特開２００７−２４２９９ 号公報 特開２００９−５８０３０ 号公報

従来の締付けでは、次のような欠点があった。
（イ）平座金とばね座金 又はスパックを併用するので、締付けに時間が掛り作業の煩わしさから部品の付け忘れや、ナットの締付け加減に注意を要した。
（ロ）平座金とばね座金 又はスパックの２個の部品の厚みが加算され、ナットとボルト間の間隙が増す事により振動など外力が働いた時に、締付け緩み易い原因になっている。
（ハ）振動など外力が働いた時に緩みが出る原因は、締付けているナット及びボルトのネジ山に繰返し微少な間隙が発生しナットが回転し易くなり、ねじが緩み締付けの力が弱くなる。
本考案はこれ等の問題点を解決するために考案されたものである

ナットとボルト間の部品点数を少なくし、緩みの発生原因を改良する為に、平座金 及びばね座金 又はスパックの併用使用をやめ、締付け機能を損なわない１体にしたばね付きワッシャを使用する。
このばね付きワッシャは、振動などの外力による緩み発生原因である振動を吸収する様に、弾力性を十分に発揮出来るように、ばね特性を良くする形状に成形してある。
更に、ばね特性を良くする為に、ばね付ワッシャの素材は鉄板からバネ鋼材に変えて熱処理が施してある。
このばね付きワッシャを用いたナットの締付けは、ばねのたわみが止まる所で締付けが完了するため、作業の平準化が計れる。
又、このワッシャのばねの成形はボルトのネジ外径の周辺に施してあるので、ワッシャ自体の外形の形状は、ばねの特性効率に直接影響を及ぼさないので、その形状は丸でも多角形（例 四角）でも実用出来る。

（イ）ばね座金（ＴＩＳ Ｂ １２５１）又はスパックを使用せず一体化出来る。
（ロ）一体化による軽量化 及び経済性が増す。
（ハ）ゆるみ止めが不要。
（二）ナットの締付け忘れ防止、作業が楽。
（ホ）相手部品及びナットに傷を付けないのでナットは再利用出来る。

本考案の斜視図 本考案の断面図 本考案の取付け断面図（締付け前→締付け後） 従来の取付け断面図 （締付け前→締付け後） 本考案の使用状態を示す斜視図

以下、本考案の実施の形態を説明する。
（イ）外形が丸ないし多角形（例 四角）のワッシャ１の中心に締付けるボルトのネジ外径より少し（０．５ｍｍ〜２ｍｍ）間隙のあるネジ挿入穴３を設け、その穴の周辺に同面側に２ヶ所の相対する位置にばね２を成形した、ばね付きワッシャを１体で作る。
（ロ）このばね２の成形は、特にばね特性を良くする形状にし、更に材質をバネ鋼材を使用し熱処理を施してある。
（ハ）本考案のばね付ワッシャを使用して部品７，７´をナット及びボルトで締付ける作業は、ばねのたわみ４が平らになる位置までナットを締めれば取付け完了なので簡単に手加減で判断出来る。

１ ばね付きワッシャ
２ ばね
３ ネジ挿入穴
４ たわみ
５ ナット
６ ボルト
７，７´ 部品
８ 平座金
９ ばね座金
１０ スパック

Claims (3)

1. 複数の重ねた部品７，７´をナット５及びボルト６で締付けた時に振動などの外力により締付けが緩まないように振動を吸収するばね２が成形された１体にしているばね付きワッシャ１。
2. 振動を吸収するばね２は、ワッシャ１の中心位置に明けられたボルト挿入穴３に沿って板ばね形状に成形され、穴の相対する位置で同じ面側に二枚のばねを設けたワッシャ１。
3. ワッシャ１の外形形状は、丸 又は多角形（例 四角）の物で良く材質はバネ鋼材で熱処理が施されている。

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