JP3180550B2 - 表面実装型アンテナ - Google Patents

表面実装型アンテナ

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JP3180550B2 JP03867894A JP3867894A JP3180550B2 JP 3180550 B2 JP3180550 B2 JP 3180550B2 JP 03867894 A JP03867894 A JP 03867894A JP 3867894 A JP3867894 A JP 3867894A JP 3180550 B2 JP3180550 B2 JP 3180550B2
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    • H05K1/00Printed circuits
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    • H05K1/181Printed circuits structurally associated with non-printed electric components associated with surface mounted components

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体通信機器等に用
いられる表面実装型アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の表面実装型アンテナの構成を図
を用いて説明する。図(a),(b)において、51
は表面実装型アンテナであり、セラミック等の誘電体か
ら構成される基板52を備える。基板52には、対向す
る一対の側面52a,52bに開口部53a,53bを
有する貫通孔53が形成され、貫通孔53の内周面には
導体を塗布することにより、放射電極54が形成され
る。さらに、基板52の側面52aには、貫通孔53の
開口部53aの周辺に導体を塗布することにより、放射
電極54に連続して給電電極55が形成される。また、
基板52の側面52aの両端部に導体を塗布することに
より、給電電極55に対して絶縁された状態でグランド
電極56が形成される。さらに、基板52の側面52b
の全面に導体を塗布することにより、側面電極57が形
成される。
【0003】このような構成を備える表面実装型アンテ
ナ51においては、グランド電極56と側面電極57の
間に存在する容量成分と放射電極54に存在するインダ
クタンス成分により、入力リターンロス値、中心周波数
および周波数帯域幅が決まり、放射電極54から電波を
送受信するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の表面
実装型アンテナ51においては、基板52の外形と基板
52を構成する誘電体の誘電率により、一意的に容量成
分とインダクタンス成分が決まり、これにより、入力リ
ターンロス値、中心周波数および周波数帯域幅も決まっ
てしまい、広い範囲の周波数帯域幅を得ることができな
かった。とくに、小型化のために基板52の放射電極5
4の長手方向に沿う長さ寸法を縮小すると、放射電極5
4に比べて誘電体(基板52)の体積が大きくなり、そ
の結果、Q値が上がって周波数帯域幅が狭くなり、入力
リターンロス値が低下するという問題点があった。そこ
で本発明においては、広い範囲の周波数帯域幅が得ら
れ、小型化しても所望の入力リターンロス値が得られる
表面実装型アンテナを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、 厚み方向に隔てられて互いに
平行な2つの主面と、該主面間を連結する4つの側面と
で構成される誘電体からなる基板と、該基板の対向する
一対の側面に開口部を有して基板の内部に形成された貫
通孔と、該貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前
記基板の対向する一対の側面の一方に前記放射電極に連
続して形成された給電電極、および該給電電極に対して
絶縁されて形成されたグランド電極と、前記一対の側面
の他方に形成された側面電極と、からなる表面実装型ア
ンテナにおいて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロ
ス値を良くするための改善手段として、前記基板の一対
の側面間で前記貫通孔の途中に、前記貫通孔の直径を広
げることにより、前記放射電極に段部を形成したこと
特徴とする。
【0006】また、 厚み方向に隔てられて互いに平行
な2つの主面と、該主面間を連結する4つの側面とで構
成される誘電体からなる基板と、該基板の対向する一対
の側面に開口部を有して基板の内部に形成された貫通孔
と、該貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前記基
板の対向する一対の側面の一方に前記放射電極に連続し
て形成された給電電極、および該給電電極に対して絶縁
されて形成されたグランド電極と、前記一対の側面の他
方に形成された側面電極と、からなる表面実装型アンテ
ナにおいて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値
を良くするための改善手段として、前記基板の表面に段
状の切欠き部を形成したことを特徴とする。
【0007】また、厚み方向に隔てられて互いに平行な
2つの主面と、該主面間を連結する4つの側面とで構成
される誘電体からなる基板と、該基板の対向する一対の
側面に開口部を有して基板の内部に形成された貫通孔
と、該貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前記基
板の対向する一対の側面の一方に前記放射電極に連続し
て形成された給電電極、および該給電電極に対して絶縁
されて形成されたグランド電極と、前記一対の側面の他
方に形成された側面電極と、からなる表面実装型アンテ
ナにおいて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値
を良くするための改善手段として、前記基板の表面に溝
状の切欠き部を形成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明にかかる表面実装型アンテナによれば、
電極上に励起される高周波電流分布は、例えば正弦分布
のような一意的なものではなくなり、周波数帯域幅が広
くなり、入力リターンロス値が良くなる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例にかかる表面実装型アンテナ
の構成を図1乃至図を用いて説明する。
【0010】本発明の第一の実施例にかかる表面実装型
アンテナの構成を図1を用いて説明する。図1(a),
(b)において、1は表面実装型アンテナであり、セラ
ミック等の誘電体から構成される基板2を備える。基板
2は、厚み方向に隔てられて互いに平行な2つの主面
と、該主面間を連結する4つの側面とで構成される。
板2には、対向する一対の側面2a,2bにそれぞれ開
口部3a,3bを有する貫通孔3が形成される。貫通孔
3は、長手方向の中間に設けられた段部3cを境に、一
方の開口部3a側に対し、他方の開口部3b側の方が直
径寸法が大きくなっているものである。そして、貫通孔
3の内周面には導体を塗布することにより、放射電極4
が形成される。放射電極4は、貫通孔3の一方の開口部
3a側に一方の端部4aを、他方の開口部3b側に他方
の端部4bを、そして貫通孔3の段部3cに対応して段
部4cを備えるものである。ここで、放射電極4の段部
4cは、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良
くするための改善手段をなすものである。さらに、基板
2の側面2aで、貫通孔3の開口部3aの周辺に導体を
塗布することにより、放射電極4に連続して給電電極5
が形成される。また、側面2aの両端部に導体を塗布す
ることにより、給電電極5に対して絶縁された状態でグ
ランド電極6が形成される。そして、基板2の側面2b
全面に導体を塗布することにより、側面電極7が形成さ
れる。
【0011】以下、表面実装型アンテナ1により得られ
る周波数帯域幅について、便宜的にモデルを用いて説明
する。表面実装型アンテナ1においては、グランド電極
6と側面電極7に挟まれた基板2全体において存在する
容量成分と放射電極4に存在するインダクタンス成分に
より、図1(c)に示すように、特定の中心周波数f1
および周波数帯域幅F1が得られる。また、基板2の側
面2aから貫通孔3の段部3cを含む断面に挟まれた部
分2cに存在する容量成分と放射電極4の一方の端部4
aと段部4cの間に存在するインダクタンス成分によ
り、同じく図1(c)に示すように、特定の中心周波数
f2および周波数帯域幅F2が得られる。ここで、図1
(c)から明らかなように、中心周波数f2は中心周波
数f1より大きな値となる。そして、表面実装型アンテ
ナ1全体として得られる周波数帯域幅は、周波数帯域幅
F1の下限と周波数帯域幅F2の上限の間の周波数帯域
幅F3となる。周波数帯域幅F3は中心周波数f3を持
ち、表面実装型アンテナ1は放射電極4から周波数帯域
幅F3の範囲内の電波を送受信できるものである。
【0012】なお、本実施例においては、放射電極に設
けられる段部が一つの場合について説明したが、放射電
極に複数の段部を設けても同様の効果が得られるもので
ある。
【0013】次に、第二の実施例にかかる表面実装型ア
ンテナの構成を図2を用いて説明する。図2(a),
(b)において、11は表面実装型アンテナであり、セ
ラミック等の誘電体から構成される基板12を備える。
ここで、基板12の上面(一方主面)12cに、周波数
帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良くするための改
善手段として、段状の切欠き部12dが形成される。
れにより、基板12の上面(一方主面)12cに段差が
形成される。また、基板12には、対向する一対の側面
12a,12bにそれぞれ開口部13a,13bを有す
る貫通孔13が形成され、貫通孔13の内周面に導体を
塗布することにより、放射電極14が形成される。さら
に、基板12の側面12aの貫通孔13の開口部13a
の周辺に導体を塗布することにより、放射電極14に連
続して給電電極15が形成される。また、側面12aの
両端部に導体を塗布することにより、給電電極15に対
して絶縁された状態でグランド電極16が形成される。
そして、基板12の側面12bの全面に導体を塗布する
ことにより、側面電極17が形成される。
【0014】以下、表面実装型アンテナ11により得ら
れる周波数帯域幅について、便宜的にモデルを用いて説
明する。表面実装型アンテナ11においては、グランド
電極16と側面電極17に挟まれた基板12全体におい
て存在する容量成分と放射電極14に存在するインダク
タンス成分により、図2(c)に示すように、特定の中
心周波数f11および周波数帯域幅F11が得られる。
また、基板12の切欠き部12dの下方にあたる部分1
2eに存在する容量成分と、放射電極14の基板12の
切欠き部12dの下方にあたる部分14aに存在するイ
ンダクタンス成分により、同じく図2(c)に示すよう
に、特定の中心周波数f12および周波数帯域幅F12
が得られる。ここで、図2(c)から明らかなように、
中心周波数f12は中心周波数f11より大きな値とな
る。そして、表面実装型アンテナ11全体として得られ
る周波数帯域幅は、周波数帯域幅F11の下限と周波数
帯域幅F12の上限の間の周波数帯域幅F13となる。
周波数帯域幅F13は中心周波数f13を持ち、表面実
装型アンテナ11は、放射電極14から周波数帯域幅F
13の範囲内の電波を送受信できるものである。
【0015】なお、本実施例においては、基板に段状の
切欠き部を一つ設ける場合について説明したが、段状の
切欠き部を複数設けても同様の効果が得られるものであ
る。
【0016】次に、第三の実施例にかかる表面実装型ア
ンテナの構成を図3を用いて説明する。図3(a),
(b)において、21は表面実装型アンテナであり、セ
ラミック等の誘電体から構成される基板22を備える。
ここで、基板22の上面(一方主面)22cには、周波
数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良くするための
改善手段として、溝状の切欠き部22dが形成される。
また、基板22には、対向する一対の側面22a,22
bにそれぞれ開口部23a,23bを有する貫通孔23
が形成され、さらに貫通孔23の内周面に導体を塗布す
ることにより、放射電極24が形成される。また、基板
22の側面22aの貫通孔23の開口部23aの周辺に
導体を塗布することにより、放射電極24に連続して給
電電極25が形成される。そして、側面22aの両端部
に導体を塗布することにより、給電電極25に対して絶
縁された状態でグランド電極26が形成される。また、
基板22の側面22bの全面に導体を塗布することによ
り、側面電極27が形成される。
【0017】以下、表面実装型アンテナ21により得ら
れる周波数帯域幅について、便宜上モデル化して説明す
る。表面実装型アンテナ21においては、基板22の切
欠き部22dを挟んで対向する部分22e,22f,お
よび切欠き部22dの下方にあたる部分22gにおい
て、それぞれ容量成分とインダクタンス成分が存在し、
これら各部で特定の中心周波数および周波数帯域幅が得
られる。そして、表面実装型アンテナ21全体として得
られる周波数帯域幅は、基板の各部22e乃至22gの
各部で得られる周波数帯域幅の最小値と最大値に挟まれ
た範囲となり、この範囲内の電波が放射電極24から送
受信できるものである。
【0018】なお、本実施例においては、基板に溝状の
切欠き部を一つ設ける場合について説明したが、溝状の
切欠き部を複数設けても同様の効果が得られるものであ
る。
【0019】以上述べたように、本発明にかかる表面実
装型アンテナにおいては、周波数帯域幅を広げ、入力リ
ターンロス値を良くするための改善手段として、基板の
内面に設けた放射電極に段部を形成することにより、あ
るいは、基板の表面に段状、もしくは溝状の切欠き部を
形成することにより、高周波電流分布を変化させること
ができ、その結果、指向性が変化するものである。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかる表面実装型アンテナによ
れば、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良く
するための改善手段として、基板の内部に設けた放射電
極に段部を形成することにより、あるいは、基板の表面
に段状、もしくは溝状の切欠き部を設けたもので、基板
上の複数の部分で容量成分とインダクタンス成分が存在
し、これにより、高周波電流分布が変わるため、周波数
帯域幅が広くなり、入力リターンロス値が良くなる。
【0021】また、段部、もしくは切欠き部を形成し
て、放射電極の形状や基板表面の形状を変えることによ
り、高周波電流分布を変化させ、これにより指向性を変
化させることができるとともに、設計の自由度が増すこ
ととなる。
【0022】さらに、本発明にかかる表面実装型アンテ
ナによれば、周波数帯域幅を広くすることができる。ま
た、段部の数、切欠き部の数を任意に変えることがで
き、設計の自由度が増し、表面実装型アンテナの小型化
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例にかかる表面実装型アン
テナに関し、(a)は斜視図、(b)は(a)の線A−
Aに沿う断面図、(c)は反射損失特性図である。
【図2】本発明の第二の実施例にかかる表面実装型アン
テナに関し、(a)は斜視図、(b)は(a)の線B−
Bに沿う断面図、(c)は反射損失特性図である。
【図3】本発明の第三の実施例にかかる表面実装型アン
テナに関し、(a)は斜視図、(b)は(a)の線C−
Cに沿う断面図である。
【図4】従来の表面実装型アンテナに関し、(a)は斜
視図、(b)は(a)の線E−Eに沿う断面図である。
【符号の説明】
1,11,21 表面実装型アンテナ 2,12,22 基板 2a,12a,22a 対向する一対の側面の
一方 2b,12b,22b 対向する一対の側面の
他方 12d,22d 切欠き部 3,13,23 貫通孔 3a,13a,23a 開口部 3b,13b,23b 開口部 4,14,24 放射電極 4c 段部 5,15,25 給電電極 6,16,26 グランド電極 7,17,27 側面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/38 H01Q 13/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に隔てられて互いに平行な2つ
    の主面と、該主面間を連結する4つの側面とで構成され
    る誘電体からなる基板と、該基板の対向する一対の側面
    に開口部を有して基板の内部に形成された貫通孔と、該
    貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前記基板の対
    向する一対の側面の一方に前記放射電極に連続して形成
    された給電電極、および該給電電極に対して絶縁されて
    形成されたグランド電極と、前記一対の側面の他方に形
    成された側面電極と、からなる表面実装型アンテナにお
    いて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良く
    するための改善手段として、前記貫通孔の直径を該貫通
    孔の途中で広げ、前記放射電極に段部を形成したことを
    特徴とする表面実装型アンテナ。
  2. 【請求項2】 厚み方向に隔てられて互いに平行な2つ
    の主面と、該主面間を連結する4つの側面とで構成され
    る誘電体からなる基板と、該基板の対向する一対の側面
    に開口部を有して基板の内部に形成された貫通孔と、該
    貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前記基板の対
    向する一対の側面の一方に前記放射電極に連続して形成
    された給電電極、および該給電電極に対して絶縁されて
    形成されたグランド電極と、前記一対の側面の他方に形
    成された側面電極と、からなる表面実装型アンテナにお
    いて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良く
    するための改善手段として、前記基板の主面に段状の切
    欠き部による段差を形成したことを特徴とする表面実装
    型アンテナ。
  3. 【請求項3】 厚み方向に隔てられて互いに平行な2つ
    の主面と、該主面間を連結する4つの側面とで構成され
    る誘電体からなる基板と、該基板の対向する一対の側面
    に開口部を有して基板の内部に形成された貫通孔と、該
    貫通孔の内周面に形成された放射電極と、前記基板の対
    向する一対の側面の一方に前記放射電極に連続して形成
    された給電電極、および該給電電極に対して絶縁されて
    形成されたグランド電極と、前記一対の側面の他方に形
    成された側面電極と、からなる表面実装型アンテナにお
    いて、周波数帯域幅を広げ、入力リターンロス値を良く
    するための改善手段として、前記基板の主面に溝状の切
    欠き部を形成したことを特徴とする表面実装型アンテ
    ナ。
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