JP3180415B2 - 新規な電気化学的測定法 - Google Patents
新規な電気化学的測定法Info
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- JP3180415B2 JP3180415B2 JP05975892A JP5975892A JP3180415B2 JP 3180415 B2 JP3180415 B2 JP 3180415B2 JP 05975892 A JP05975892 A JP 05975892A JP 5975892 A JP5975892 A JP 5975892A JP 3180415 B2 JP3180415 B2 JP 3180415B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば酵素免疫測定法
や血清中に存在する各種酵素類の酵素活性測定等に利用
し得る新規な電気化学的測定法に関する。
や血清中に存在する各種酵素類の酵素活性測定等に利用
し得る新規な電気化学的測定法に関する。
【0002】
【発明の背景】酵素免疫測定法は、生体成分の分析、診
断、をはじめ多くの分野に於いて、微量成分の測定法と
して汎用されている。酵素免疫測定法には、例えば固相
を用いるヘテロジニアスな方法、ホモジニアスな方法、
ホモジニアスな反応後カラムでB/F分離を行う方法等
多くの方法が知られているが、いずれの方法に於いて
も、最終的には何らかの方法により酵素活性を測定する
必要があり、その為、より高感度な酵素活性測定法が望
まれている。酵素活性を高感度に測定することを目的と
して開発された方法の一つに酵素活性の電気化学的測定
法がある。この方法を利用した電気化学的酵素測定法も
近時数多く発表されている。
断、をはじめ多くの分野に於いて、微量成分の測定法と
して汎用されている。酵素免疫測定法には、例えば固相
を用いるヘテロジニアスな方法、ホモジニアスな方法、
ホモジニアスな反応後カラムでB/F分離を行う方法等
多くの方法が知られているが、いずれの方法に於いて
も、最終的には何らかの方法により酵素活性を測定する
必要があり、その為、より高感度な酵素活性測定法が望
まれている。酵素活性を高感度に測定することを目的と
して開発された方法の一つに酵素活性の電気化学的測定
法がある。この方法を利用した電気化学的酵素測定法も
近時数多く発表されている。
【0003】即ち、酵素反応により生成したフェノール
を電気化学的に測定する方法(Clinical Ch
emistry 31巻,9号,1546〜1549
頁,1985年;Analytical Chemis
try,58巻,135〜139頁,1986年等)、
酵素反応により生成した4−アミノフェノールを電気化
学的に測定する方法(Analytical Bioc
hemistry,192巻,90〜95頁,1991
年;Biosensors,A Practical
Approach,103−107,Oxford U
niversity Press 1990等)、酵素
反応により生成した1−ナフトールを電気化学的に測定
する方法(特開平3−216547号公報等)等がそれ
である。しかしながら、これらの方法は何れも感度不足
であり、そのままでは酵素免疫測定法等の実用には供し
得ない。これに対し、感度の高い電気化学的測定法とし
て、フェロセン誘導体やインドール誘導体をメディエー
ター(酵素反応と電極反応の仲立ちをする物質)として
これを測定する方法(特開昭62−167465号公
報)や、グルコースオキシダーゼを共存させてハイドロ
キノンやカテコール等をメディエーターとし、これを測
定する方法(Biosensors and Bioe
lectronics,6巻,305〜310頁,19
91年;Analytical Chemistry,
57巻,2754〜2756頁,1985年等)等があ
る。また、本発明者らは、NADHとジアホラーゼを共
存させてフラビン類やキノン類をメディエーターとし、
これを測定することにより、高感度な測定が可能となる
ことを見出し、先に研究発表している(Rev. Po
larography,36巻,38頁,1990年;
InternationalCongress on
Analytical Sciences,1991,
Abstract,653頁等)。しかしながら、各種
酵素活性の測定に利用し得る4−アミノフェノール等の
アミノフェノール類をメディエーターとした電気化学的
測定法及びその効果的な増感法について報告された例は
未だない。
を電気化学的に測定する方法(Clinical Ch
emistry 31巻,9号,1546〜1549
頁,1985年;Analytical Chemis
try,58巻,135〜139頁,1986年等)、
酵素反応により生成した4−アミノフェノールを電気化
学的に測定する方法(Analytical Bioc
hemistry,192巻,90〜95頁,1991
年;Biosensors,A Practical
Approach,103−107,Oxford U
niversity Press 1990等)、酵素
反応により生成した1−ナフトールを電気化学的に測定
する方法(特開平3−216547号公報等)等がそれ
である。しかしながら、これらの方法は何れも感度不足
であり、そのままでは酵素免疫測定法等の実用には供し
得ない。これに対し、感度の高い電気化学的測定法とし
て、フェロセン誘導体やインドール誘導体をメディエー
ター(酵素反応と電極反応の仲立ちをする物質)として
これを測定する方法(特開昭62−167465号公
報)や、グルコースオキシダーゼを共存させてハイドロ
キノンやカテコール等をメディエーターとし、これを測
定する方法(Biosensors and Bioe
lectronics,6巻,305〜310頁,19
91年;Analytical Chemistry,
57巻,2754〜2756頁,1985年等)等があ
る。また、本発明者らは、NADHとジアホラーゼを共
存させてフラビン類やキノン類をメディエーターとし、
これを測定することにより、高感度な測定が可能となる
ことを見出し、先に研究発表している(Rev. Po
larography,36巻,38頁,1990年;
InternationalCongress on
Analytical Sciences,1991,
Abstract,653頁等)。しかしながら、各種
酵素活性の測定に利用し得る4−アミノフェノール等の
アミノフェノール類をメディエーターとした電気化学的
測定法及びその効果的な増感法について報告された例は
未だない。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記した如き状況に鑑みなされ
たもので、4−アミノフェノール等のアミノフェノール
類を電気化学的に高感度に測定する方法を提供すること
を目的とする。
たもので、4−アミノフェノール等のアミノフェノール
類を電気化学的に高感度に測定する方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明は下記
の構成より成る。「測定系にジアホラーゼとNADH
(又はNADPH)を共存させ、一般式[I]
の構成より成る。「測定系にジアホラーゼとNADH
(又はNADPH)を共存させ、一般式[I]
【化2】 (式中、R1,R3,R5は、何れか一つがアミノ基又は
低級アルキル置換アミノ基を表わし、他は夫々独立して
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロ
ゲン原子を表わし、R2及びR4は夫々独立して水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原
子を表わす。)で示されるアミノフェノール類をメディ
エーターとしてこれを電気化学的に測定することを特徴
とする該アミノフェノール類の測定法。」
低級アルキル置換アミノ基を表わし、他は夫々独立して
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロ
ゲン原子を表わし、R2及びR4は夫々独立して水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原
子を表わす。)で示されるアミノフェノール類をメディ
エーターとしてこれを電気化学的に測定することを特徴
とする該アミノフェノール類の測定法。」
【0006】即ち、本発明者らは、酵素免疫測定法(E
IA)や、血清中に存在する各種酵素の酵素活性測定等
に利用し得る、アミノフェノール類の電気化学的測定法
に於ける効果的な増感方法を求めて鋭意研究を重ねた結
果、測定系にジアホラーゼとNADH(又はNADP
H)を共存させてアミノフェノール類をメディエーター
としてこれを測定することにより該目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
IA)や、血清中に存在する各種酵素の酵素活性測定等
に利用し得る、アミノフェノール類の電気化学的測定法
に於ける効果的な増感方法を求めて鋭意研究を重ねた結
果、測定系にジアホラーゼとNADH(又はNADP
H)を共存させてアミノフェノール類をメディエーター
としてこれを測定することにより該目的を達成し得るこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】一般式[I]に於て、R1〜R5で表わされる
低級アルキル基としては、例えば、メ チル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基,アミル基等炭素数1〜5の
アルキル基(直鎖状,分枝状何れにても可)が挙げら
れ、低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基,
エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミロキシ基
等炭素数1〜5のアルコキシ基(直鎖状,分枝状何れに
ても可)が挙げられ、ハロゲン原子としては、塩素,臭
素,弗素,沃素が挙げられる。また、R1,R3,R5は、
何れか一つがアミノ基又は低級アルキル置換アミノ基を
表わすが、低級アルキル置換アミノ基の低級アルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、アミル基等炭素数1〜5のアルキル基(直鎖
状、分枝状何れにても可)が挙げられる。
低級アルキル基としては、例えば、メ チル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基,アミル基等炭素数1〜5の
アルキル基(直鎖状,分枝状何れにても可)が挙げら
れ、低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基,
エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミロキシ基
等炭素数1〜5のアルコキシ基(直鎖状,分枝状何れに
ても可)が挙げられ、ハロゲン原子としては、塩素,臭
素,弗素,沃素が挙げられる。また、R1,R3,R5は、
何れか一つがアミノ基又は低級アルキル置換アミノ基を
表わすが、低級アルキル置換アミノ基の低級アルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、アミル基等炭素数1〜5のアルキル基(直鎖
状、分枝状何れにても可)が挙げられる。
【0008】本発明で用いられるジアホラーゼは、その
由来に特に限定はなく、動物、植物、微生物の何れの由
来のものにても良い。また、その使用濃度は高いほど4
−アミノフェノールの検出感度が高くなるので好ましい
が、濃度があまり高いと電解反応が阻害されるおそれが
あるので自から上限はあるが、通常は電解処理液中の濃
度が10-10M以上、好ましくは10-8M以上になるように
適宜用いられる。尚、ジアホラーゼを電極表面に固定化
して用いれば、ジアホラーゼのくり返し使用が可能とな
り、ジアホラーゼの使用量を減じることができると共
に、使用済のジアホラーゼを廃液中に垂れ流ししなくて
も済むのでより好ましい。本発明で用いられるNADH
又はNADPHの使用濃度は、特に限定されるものでは
ないが、通常は電解処理液中の濃度が0.1〜100mM、好
ましくは1〜50mMになるように適宜選択される。尚、
本発明で用いられる電解処理液とは、メディエーターで
あるアミノフェノール類、又はアミノフェノール類を生
成し得る試薬等の組み合わせ(例えば酵素とその基質
等)と生成したアミノフェノール類との混合物、NAD
H(又はNADPH)及びジアホラーゼを含んで成る水
溶液又は緩衝剤溶液のことで、他にMgCl2等の賦活剤
やメルカプトエタノール,ジチオスレイトール等のSH
化合物、 アルブミン,ゼラチン等の蛋白質、界面活性
剤等、各種添加剤を含有していても一向に差支えない。
本発明に係る電解処理液に於て用いられる緩衝剤として
は、例えばトリス−塩酸緩衝液等のグッド緩衝液、炭酸
緩衝液、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液、ジエチルアミン
緩衝液等が好ましく挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。本発明の測定法を実施する場合に用いられ
る電解セルは、通常この分野で用いられる何れのタイ
プ、何れの材質の電解セルでも良く、特に限定されな
い。また、電極も通常この分野に於て用いられる電極の
何れにても良いが、例えば作用電極としてはグラッシー
カーボン電極、パイロリティックグラファイト電極、カ
ーボンペースト電極、金電極等が、対極としては白金電
極、カーボン電極等が、また参照電極としてはAg/Ag
Cl電極、飽和甘こう電極(SCE)等が好ましく用い
られる。電流値の測定はポテンシォスタット、ポーラロ
グラフ分析機等通常この分野に於いて用いられる測定機
器を用いて行なうことで足りる。本発明の測定法はバッ
チ法でもフロー法でも何れの方法で行なうも可である。
測定温度はジアホラーゼの作用が著しく阻害されない温
度であれば何れにても良く、特に限定されるものではな
いが、通常20〜60℃、好ましくは30〜40℃の範囲から適
宜選択される。また、測定時のpHもジアホラーゼの作用
が著しく阻害されないpHであれば何れにても良く特に限
定されるものではないが、通常pH5〜9の範囲が好まし
く用いられる。測定電位はpHによって異なるので特定さ
れないが、例えばpH8.5のときは通常50〜400mV、好ま
しくは100〜200mVである。本発明の測定法は、例えば
酵素免疫測定法に有効に利用することができる。即ち、
酵素免疫測定法に於て、標識酵素の基質として該酵素の
作用によりアミノフェノール類を遊離する化合物を用
い、酵素反応により遊離したアミノフェノール類の量を
本発明の電気化学的測定法により測定すれば該酵素の活
性値をより高感度に求めることができ、それによって測
定対象たる抗原又は抗体の量をより高感度に測定するこ
とができる。尚、キノン類やフラビン類をメディエータ
ーとする系では酵素免疫測定法に利用するのは困難であ
る。
由来に特に限定はなく、動物、植物、微生物の何れの由
来のものにても良い。また、その使用濃度は高いほど4
−アミノフェノールの検出感度が高くなるので好ましい
が、濃度があまり高いと電解反応が阻害されるおそれが
あるので自から上限はあるが、通常は電解処理液中の濃
度が10-10M以上、好ましくは10-8M以上になるように
適宜用いられる。尚、ジアホラーゼを電極表面に固定化
して用いれば、ジアホラーゼのくり返し使用が可能とな
り、ジアホラーゼの使用量を減じることができると共
に、使用済のジアホラーゼを廃液中に垂れ流ししなくて
も済むのでより好ましい。本発明で用いられるNADH
又はNADPHの使用濃度は、特に限定されるものでは
ないが、通常は電解処理液中の濃度が0.1〜100mM、好
ましくは1〜50mMになるように適宜選択される。尚、
本発明で用いられる電解処理液とは、メディエーターで
あるアミノフェノール類、又はアミノフェノール類を生
成し得る試薬等の組み合わせ(例えば酵素とその基質
等)と生成したアミノフェノール類との混合物、NAD
H(又はNADPH)及びジアホラーゼを含んで成る水
溶液又は緩衝剤溶液のことで、他にMgCl2等の賦活剤
やメルカプトエタノール,ジチオスレイトール等のSH
化合物、 アルブミン,ゼラチン等の蛋白質、界面活性
剤等、各種添加剤を含有していても一向に差支えない。
本発明に係る電解処理液に於て用いられる緩衝剤として
は、例えばトリス−塩酸緩衝液等のグッド緩衝液、炭酸
緩衝液、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液、ジエチルアミン
緩衝液等が好ましく挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。本発明の測定法を実施する場合に用いられ
る電解セルは、通常この分野で用いられる何れのタイ
プ、何れの材質の電解セルでも良く、特に限定されな
い。また、電極も通常この分野に於て用いられる電極の
何れにても良いが、例えば作用電極としてはグラッシー
カーボン電極、パイロリティックグラファイト電極、カ
ーボンペースト電極、金電極等が、対極としては白金電
極、カーボン電極等が、また参照電極としてはAg/Ag
Cl電極、飽和甘こう電極(SCE)等が好ましく用い
られる。電流値の測定はポテンシォスタット、ポーラロ
グラフ分析機等通常この分野に於いて用いられる測定機
器を用いて行なうことで足りる。本発明の測定法はバッ
チ法でもフロー法でも何れの方法で行なうも可である。
測定温度はジアホラーゼの作用が著しく阻害されない温
度であれば何れにても良く、特に限定されるものではな
いが、通常20〜60℃、好ましくは30〜40℃の範囲から適
宜選択される。また、測定時のpHもジアホラーゼの作用
が著しく阻害されないpHであれば何れにても良く特に限
定されるものではないが、通常pH5〜9の範囲が好まし
く用いられる。測定電位はpHによって異なるので特定さ
れないが、例えばpH8.5のときは通常50〜400mV、好ま
しくは100〜200mVである。本発明の測定法は、例えば
酵素免疫測定法に有効に利用することができる。即ち、
酵素免疫測定法に於て、標識酵素の基質として該酵素の
作用によりアミノフェノール類を遊離する化合物を用
い、酵素反応により遊離したアミノフェノール類の量を
本発明の電気化学的測定法により測定すれば該酵素の活
性値をより高感度に求めることができ、それによって測
定対象たる抗原又は抗体の量をより高感度に測定するこ
とができる。尚、キノン類やフラビン類をメディエータ
ーとする系では酵素免疫測定法に利用するのは困難であ
る。
【0009】本発明の方法により測定可能な、酵素免疫
測定法に於ける標識酵素とその基質との組み合せとして
は、例えば以下の如きものが挙げられる。 アルカリフォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェ
ニルフォスフェイト 酸性フォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェニル
フォスフェイト β−ガラクトシダーゼ/4(又は2)−アミノフェニル
β−ガラクトピラノシド また、本発明の測定法は例えば生体試料(血清、血漿、
血液等)中に存在する酵素の活性値測定にも有効に利用
し得る。即ち、該測定対象酵素の基質として該酵素の作
用によりアミノフェノール類を遊離する化合物を基質と
して用い、酵素反応により遊離したアミノフェノール類
の量を本発明の電気化学的測定法により測定すれば、該
酵素の活性値をより高感度に求めることができる。本発
明の方法により測定可能な生体試料中の酵素と、その基
質との組み合わせとしては例えば下記の如きものが挙げ
られる。 アルカリフォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェ
ニルフォスフェイト 酸性フォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェニル
フォスフェイト γ−グルタミルトランスペプチダーゼ/γ−L−グルタ
ミル−4(又は2)−ヒドロキシアニリド ロイシンアミノペプチダーゼ/L−ロイシル−4(又は
2)−ヒドロキシアニリド 本発明の方法は上に挙げた以外にも、例えば、各種アミ
ノ酸やペプチド類に一般式[I]で示されるアミノフェノ
ール類がその水酸基又はアミノ基の何れかを介して結合
している化合物を基質として用いることにより例えばエ
ンドトキシン、例えばトロンビン,プラスミン,カリク
レイン,Xa因子,XIIa因子等の血液凝固因子等を始め
として、各種プロテアーゼ類、エステラーゼ類の活性値
を高感度に測定することができる。
測定法に於ける標識酵素とその基質との組み合せとして
は、例えば以下の如きものが挙げられる。 アルカリフォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェ
ニルフォスフェイト 酸性フォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェニル
フォスフェイト β−ガラクトシダーゼ/4(又は2)−アミノフェニル
β−ガラクトピラノシド また、本発明の測定法は例えば生体試料(血清、血漿、
血液等)中に存在する酵素の活性値測定にも有効に利用
し得る。即ち、該測定対象酵素の基質として該酵素の作
用によりアミノフェノール類を遊離する化合物を基質と
して用い、酵素反応により遊離したアミノフェノール類
の量を本発明の電気化学的測定法により測定すれば、該
酵素の活性値をより高感度に求めることができる。本発
明の方法により測定可能な生体試料中の酵素と、その基
質との組み合わせとしては例えば下記の如きものが挙げ
られる。 アルカリフォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェ
ニルフォスフェイト 酸性フォスファターゼ/4(又は2)−アミノフェニル
フォスフェイト γ−グルタミルトランスペプチダーゼ/γ−L−グルタ
ミル−4(又は2)−ヒドロキシアニリド ロイシンアミノペプチダーゼ/L−ロイシル−4(又は
2)−ヒドロキシアニリド 本発明の方法は上に挙げた以外にも、例えば、各種アミ
ノ酸やペプチド類に一般式[I]で示されるアミノフェノ
ール類がその水酸基又はアミノ基の何れかを介して結合
している化合物を基質として用いることにより例えばエ
ンドトキシン、例えばトロンビン,プラスミン,カリク
レイン,Xa因子,XIIa因子等の血液凝固因子等を始め
として、各種プロテアーゼ類、エステラーゼ類の活性値
を高感度に測定することができる。
【0010】本発明の測定法は、電解処理液中にNAD
H(又はNADPH)とジアホラーゼとを共存させてア
ミノフェノール類をメディエーターとしてこれを測定す
る以外は、4−アミノフェノールを測定対象とする自体
公知の電気化学的測定法の操作法に準じてこれを行なう
ことで足りる。即ち、例えば4−アミノフェノールその
ものが最終測定対象物の場合には、電解セル(作用電極
として例えばグラッシーカーボン電極、対極として例え
ば白金電極、参照電極として例えばAg/AgCl電極を
使用)に適当な緩衝液と所定量のNADH(又はNAD
PH)水溶液及び所定量のジアホラーゼ溶液を加えて一
定時間攪拌後、所定電位(例えばAg/AgCl電極に対
して150mV)に於ける電流が定常値を示すことを確認
した後、試料(4−アミノフェノールを含む)溶液を添
加し、再度一定時間攪拌し、然る後、同じ電位に於ける
酸化電流を測定する。この値を予め4−アミノフェノー
ル濃度既知の試料を用いて同様の操作を行ない作成した
検量線に当て嵌めれば未知試料中の4−アミノフェノー
ル含量が容易に求められる。
H(又はNADPH)とジアホラーゼとを共存させてア
ミノフェノール類をメディエーターとしてこれを測定す
る以外は、4−アミノフェノールを測定対象とする自体
公知の電気化学的測定法の操作法に準じてこれを行なう
ことで足りる。即ち、例えば4−アミノフェノールその
ものが最終測定対象物の場合には、電解セル(作用電極
として例えばグラッシーカーボン電極、対極として例え
ば白金電極、参照電極として例えばAg/AgCl電極を
使用)に適当な緩衝液と所定量のNADH(又はNAD
PH)水溶液及び所定量のジアホラーゼ溶液を加えて一
定時間攪拌後、所定電位(例えばAg/AgCl電極に対
して150mV)に於ける電流が定常値を示すことを確認
した後、試料(4−アミノフェノールを含む)溶液を添
加し、再度一定時間攪拌し、然る後、同じ電位に於ける
酸化電流を測定する。この値を予め4−アミノフェノー
ル濃度既知の試料を用いて同様の操作を行ない作成した
検量線に当て嵌めれば未知試料中の4−アミノフェノー
ル含量が容易に求められる。
【0011】また、本発明の方法により例えばアルカリ
フォスファターゼの活性値を求めようとする場合には、
例えば4−アミノフェニルフォスフェイト及び要すれば
賦活剤のMgCl2を含む緩衝溶液(例えばpH10.3の炭酸
緩衝液)に試料(アルカリフォスファターゼ含有)を37
℃で添加し、一定時間要すれば攪拌下に反応させた後、
反応液の一定量を取り出し、これを試料として上記方法
(4−アミノフェノールそのものが最終測定対象物の場
合の測定方法)に準じて酸化電流値を求め、この値を予
めアルカリフォスファターゼ活性値既知の試料を用いて
同様の操作を行ない作成した検量線に当て嵌めれば未知
試料中のアルカリフォスファターゼ活性値が容易に求め
られる。尚、本発明の方法によりアルカリフォスファタ
ーゼ活性を測定した場合には、検出限界が8×10-15M
であり、例えばフェロセンをメディエーターとした場合
のアルカリフォスファターゼの検出限界である10-12M
(特開昭62−167465号公報のFig.2より)と比
べて約2桁感度が高い。以下に、実験例及び実施例を挙
げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実
験例、実施例により何ら限定されるものではない。
フォスファターゼの活性値を求めようとする場合には、
例えば4−アミノフェニルフォスフェイト及び要すれば
賦活剤のMgCl2を含む緩衝溶液(例えばpH10.3の炭酸
緩衝液)に試料(アルカリフォスファターゼ含有)を37
℃で添加し、一定時間要すれば攪拌下に反応させた後、
反応液の一定量を取り出し、これを試料として上記方法
(4−アミノフェノールそのものが最終測定対象物の場
合の測定方法)に準じて酸化電流値を求め、この値を予
めアルカリフォスファターゼ活性値既知の試料を用いて
同様の操作を行ない作成した検量線に当て嵌めれば未知
試料中のアルカリフォスファターゼ活性値が容易に求め
られる。尚、本発明の方法によりアルカリフォスファタ
ーゼ活性を測定した場合には、検出限界が8×10-15M
であり、例えばフェロセンをメディエーターとした場合
のアルカリフォスファターゼの検出限界である10-12M
(特開昭62−167465号公報のFig.2より)と比
べて約2桁感度が高い。以下に、実験例及び実施例を挙
げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実
験例、実施例により何ら限定されるものではない。
【0012】
実験例1.4−アミノフェノールをメディエーターとす
る系でのサイクリックボルタモグラムの作成 4−アミノフェノールをメディエーターとする系でのサ
イクリックボルタモグラムを4−アミノフェノールだけ
の場合、NADHを添加した場合、及びジアホラーゼと
NADHの両方を添加した場合の夫々について作成し比
較した。 〈測定装置〉 電解セル:アクリル製H型セル(容量0.4ml) 作用電極:グラッシーカーボンディスク電極(φ=0.3
cm) (電極表面は常法に従い研磨、超音波処理して使用) 対極:白金電極 参照電極:Ag/AgCl(飽和KCl溶液)電極 Yanaco ポーラログラフィ分析機 P−1000、
[(株)柳本製作所製](横河電機(株)製3025型 X−Y
レコーダー接続) 〈方法〉4×10-4Mの4−アミノフェノールを含む0.1
Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)と、これに0.1MのNA
DHを添加したもの、及び3.3×10-6Mのジアホラーゼ
と0.1MのNADHとを添加したものを夫々試料とし
た。これら試料の夫々について、上記測定装置を用い常
法に従い、37±0.3℃、除酸素下、掃引速度10mV/秒
(−0.2Vより正方向に掃引)でサイクリックボルタン
メトリーを行ないボルタモグラムを作成した。結果を図
1に示す。図1から明らかなように、ジアホラーゼ、N
ADH共に無添加の場合(a)及びNADHのみ添加の場
合(b)に比べ、ジアホラーゼとNADHの両方を添加し
た場合(c)にはアノーディック電流が大幅に増加してい
ることが判る。
る系でのサイクリックボルタモグラムの作成 4−アミノフェノールをメディエーターとする系でのサ
イクリックボルタモグラムを4−アミノフェノールだけ
の場合、NADHを添加した場合、及びジアホラーゼと
NADHの両方を添加した場合の夫々について作成し比
較した。 〈測定装置〉 電解セル:アクリル製H型セル(容量0.4ml) 作用電極:グラッシーカーボンディスク電極(φ=0.3
cm) (電極表面は常法に従い研磨、超音波処理して使用) 対極:白金電極 参照電極:Ag/AgCl(飽和KCl溶液)電極 Yanaco ポーラログラフィ分析機 P−1000、
[(株)柳本製作所製](横河電機(株)製3025型 X−Y
レコーダー接続) 〈方法〉4×10-4Mの4−アミノフェノールを含む0.1
Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)と、これに0.1MのNA
DHを添加したもの、及び3.3×10-6Mのジアホラーゼ
と0.1MのNADHとを添加したものを夫々試料とし
た。これら試料の夫々について、上記測定装置を用い常
法に従い、37±0.3℃、除酸素下、掃引速度10mV/秒
(−0.2Vより正方向に掃引)でサイクリックボルタン
メトリーを行ないボルタモグラムを作成した。結果を図
1に示す。図1から明らかなように、ジアホラーゼ、N
ADH共に無添加の場合(a)及びNADHのみ添加の場
合(b)に比べ、ジアホラーゼとNADHの両方を添加し
た場合(c)にはアノーディック電流が大幅に増加してい
ることが判る。
【0013】実験例2.2−アミノフェノールをメディ
エーターとする系でのサイクリックボルタモグラムの作
成 2−アミノフェノールをメディエーターとする系でのサ
イクリックボルタモグラムを2−アミノフェノールだけ
の場合、及びジアホラーゼとNADHを添加した場合の
夫々について作成し比較した。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉2×10-4Mの2−アミノフェノールと0.1Mの
KClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)、及び
これに1mMのNADH及び10-7Mのジアホラーゼを
添加したものを夫々試料とした。これら試料の夫々につ
いて、上記測定装置を用い常法に従い、37±0.3℃、除
酸素下、掃引速度5mV/秒(−0.1Vより正方向に掃
引)でサイクリックボルタンメトリーを行ないボルタモ
グラムを作成した。結果を図2に示す。図2から明らか
なように、ジアホラーゼ及びNADH無添加の場合(a)
に比べ、ジアホラーゼとNADHを添加した場合(b)に
はアノーディック電流が大幅に増加していることが判
る。
エーターとする系でのサイクリックボルタモグラムの作
成 2−アミノフェノールをメディエーターとする系でのサ
イクリックボルタモグラムを2−アミノフェノールだけ
の場合、及びジアホラーゼとNADHを添加した場合の
夫々について作成し比較した。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉2×10-4Mの2−アミノフェノールと0.1Mの
KClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)、及び
これに1mMのNADH及び10-7Mのジアホラーゼを
添加したものを夫々試料とした。これら試料の夫々につ
いて、上記測定装置を用い常法に従い、37±0.3℃、除
酸素下、掃引速度5mV/秒(−0.1Vより正方向に掃
引)でサイクリックボルタンメトリーを行ないボルタモ
グラムを作成した。結果を図2に示す。図2から明らか
なように、ジアホラーゼ及びNADH無添加の場合(a)
に比べ、ジアホラーゼとNADHを添加した場合(b)に
はアノーディック電流が大幅に増加していることが判
る。
【0014】実験例3.2−アミノ−4−メチルフェノ
ールをメディエーターとする系でのサイクリックボルタ
モグラムの作成 2−アミノ−4−メチルフェノールをメディエーターと
する系でのサイクリックボルタモグラムを2−アミノ−
4−メチルフェノールだけの場合、及びジアホラーゼと
NADHを添加した場合の夫々について作成し比較し
た。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉2×10-4Mの2−アミノ−4−メチルフェノー
ルと0.1MのKClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
8.5)、及びこれに1mMのNADH及び10-7Mのジ ア
ホラーゼを添加したものを夫々試料とした。これら試料
の夫々について、上記測定装置を用い常法に従い、37±
0.3℃、除酸素下、掃引速度5mV/秒(−0.1Vより正
方向に掃引)でサイクリックボルタンメトリーを行ない
ボルタモグラムを作成した。結果を図3に示す。図3か
ら明らかなように、ジアホラーゼ及びNADH無添加の
場合(a)に比べ、ジアホラーゼとNADHを添加した場
合(b)にはアノーディック電流が大幅に増加しているこ
とが判る。
ールをメディエーターとする系でのサイクリックボルタ
モグラムの作成 2−アミノ−4−メチルフェノールをメディエーターと
する系でのサイクリックボルタモグラムを2−アミノ−
4−メチルフェノールだけの場合、及びジアホラーゼと
NADHを添加した場合の夫々について作成し比較し
た。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉2×10-4Mの2−アミノ−4−メチルフェノー
ルと0.1MのKClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
8.5)、及びこれに1mMのNADH及び10-7Mのジ ア
ホラーゼを添加したものを夫々試料とした。これら試料
の夫々について、上記測定装置を用い常法に従い、37±
0.3℃、除酸素下、掃引速度5mV/秒(−0.1Vより正
方向に掃引)でサイクリックボルタンメトリーを行ない
ボルタモグラムを作成した。結果を図3に示す。図3か
ら明らかなように、ジアホラーゼ及びNADH無添加の
場合(a)に比べ、ジアホラーゼとNADHを添加した場
合(b)にはアノーディック電流が大幅に増加しているこ
とが判る。
【0015】実験例4 p−メチルアミノフェノ−ルを
メディエ−タ−とする系でのサイクリックボルタモグラ
ムの作成 p−メチルアミノフェノ−ルをメディエ−タ−とする系
でのサイクリックボルタモグラムを、p−メチルアミノ
フェノ−ルだけの場合、NADHを添加した場合、及び
ジアホラ−ゼとNADHの両方を添加した場合の夫々に
ついて作成し比較とした。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉1×10-4Mのp−メチルアミノフェノ−ルを含
む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)と、これに10mM
のNADHを添加したもの、及び4×10-7Mのジアホラ
−ゼと10mMのNADHとを添加したものを夫々試料と
した。これら試料の夫々について、上記測定装置を用い
常法に従い、37±0.3℃、除酸素下、掃引速度5mV/
秒(−0.2Vより正方向に掃引)でサイクリックボルタ
ンメトリーを行ないボルタモグラムを作成した。結果を
図4に示す。図4から明らかなように、ジアホラーゼ、
NADH共に無添加の場合(a)及びNADHのみ添加の
場合(b)に比べ、ジアホラーゼとNADHの両方を添加
した場合(C)にはアノーディック電流が大幅に増加して
いることが判る。
メディエ−タ−とする系でのサイクリックボルタモグラ
ムの作成 p−メチルアミノフェノ−ルをメディエ−タ−とする系
でのサイクリックボルタモグラムを、p−メチルアミノ
フェノ−ルだけの場合、NADHを添加した場合、及び
ジアホラ−ゼとNADHの両方を添加した場合の夫々に
ついて作成し比較とした。 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉1×10-4Mのp−メチルアミノフェノ−ルを含
む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)と、これに10mM
のNADHを添加したもの、及び4×10-7Mのジアホラ
−ゼと10mMのNADHとを添加したものを夫々試料と
した。これら試料の夫々について、上記測定装置を用い
常法に従い、37±0.3℃、除酸素下、掃引速度5mV/
秒(−0.2Vより正方向に掃引)でサイクリックボルタ
ンメトリーを行ないボルタモグラムを作成した。結果を
図4に示す。図4から明らかなように、ジアホラーゼ、
NADH共に無添加の場合(a)及びNADHのみ添加の
場合(b)に比べ、ジアホラーゼとNADHの両方を添加
した場合(C)にはアノーディック電流が大幅に増加して
いることが判る。
【0016】実験例5.ジアホラーゼ濃度の影響 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)を用いて10
-5M 4−アミノフェノール 溶液と0.1M NADH溶液
を夫々調製した。また、同じ緩衝液を用いて3×10
-8M,7.5×10-9M,1.9×10-9M,4.7×10-10Mのジア
ホラーゼ溶液を夫々調製した。電解セルに0.1Mトリス
−塩酸緩衝液(pH8.5)385μlと上記NADH溶液5μl
及び上記各ジアホラーゼ溶液5μlを注入し、数秒間攪
拌した後、+0.15Vに於ける電流が定常値を示すことを
確認し、然る後これに上記4−アミノフェノール溶液5
μlを加えて、常法に従い、除酸素下、37±0.3℃で夫々
電気化学反応を行ない、0.15Vに於ける酸化電流量を夫
々測定した。結果を図5に示す。図5より明らかなよう
に、ジアホラーゼ濃度の平方根に比例して電流量が増加
していることが判る。
-5M 4−アミノフェノール 溶液と0.1M NADH溶液
を夫々調製した。また、同じ緩衝液を用いて3×10
-8M,7.5×10-9M,1.9×10-9M,4.7×10-10Mのジア
ホラーゼ溶液を夫々調製した。電解セルに0.1Mトリス
−塩酸緩衝液(pH8.5)385μlと上記NADH溶液5μl
及び上記各ジアホラーゼ溶液5μlを注入し、数秒間攪
拌した後、+0.15Vに於ける電流が定常値を示すことを
確認し、然る後これに上記4−アミノフェノール溶液5
μlを加えて、常法に従い、除酸素下、37±0.3℃で夫々
電気化学反応を行ない、0.15Vに於ける酸化電流量を夫
々測定した。結果を図5に示す。図5より明らかなよう
に、ジアホラーゼ濃度の平方根に比例して電流量が増加
していることが判る。
【0017】実施例1.4−アミノフェノールの測定
(検量線の作成) 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉電解セルに0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)
382μlと3.3×10-6M又は3.3×10-4Mのジアホラーゼ溶
液(1%牛血清アルブミン(BSA)溶液)4μl及 び
0.1M NADH水溶液4μlを注入し、数秒間攪拌した
後、これに各種濃度の 4−アミノフェノール10μlを添
加して、常法に従い、除酸素下、37±0.3℃で夫々電気
化学反応を行ない、0.15Vに於ける酸化電流量を夫々測
定した。結果を図6(3.3×10-6Mのジアホラーゼ溶液
使用の場合)及び図7(3.3×10-4Mのジアホラーゼ溶
液使用の場合)に示す。図6及び図7より明らかなよう
に、4−アミノフェノール濃度と生じた電流量との関係
を示す検量線は原点を通る直線となり、本発明の方法が
定量性に優れていることが判る。また、本実験結果か
ら、電解処理液中に3.3×10-6Mのジアホラーゼが存在
した場合、少なくとも5×10-10Mまでの4−アミノフ
ェノールが検出可能であることが判った。
(検量線の作成) 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉電解セルに0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)
382μlと3.3×10-6M又は3.3×10-4Mのジアホラーゼ溶
液(1%牛血清アルブミン(BSA)溶液)4μl及 び
0.1M NADH水溶液4μlを注入し、数秒間攪拌した
後、これに各種濃度の 4−アミノフェノール10μlを添
加して、常法に従い、除酸素下、37±0.3℃で夫々電気
化学反応を行ない、0.15Vに於ける酸化電流量を夫々測
定した。結果を図6(3.3×10-6Mのジアホラーゼ溶液
使用の場合)及び図7(3.3×10-4Mのジアホラーゼ溶
液使用の場合)に示す。図6及び図7より明らかなよう
に、4−アミノフェノール濃度と生じた電流量との関係
を示す検量線は原点を通る直線となり、本発明の方法が
定量性に優れていることが判る。また、本実験結果か
ら、電解処理液中に3.3×10-6Mのジアホラーゼが存在
した場合、少なくとも5×10-10Mまでの4−アミノフ
ェノールが検出可能であることが判った。
【0018】実施例2.アルカリフォスファターゼ活性
の測定 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉各種単位のアルカリフォスファターゼを含む試
料溶液1μlを0.25mMのMgCl2と0.1Mの4−アミノ
フェニルフォスフェイトを含有する炭酸緩衝液(pH10.
3)49μlに添加し、37℃で10分間反応させた。この反応
液10μlを試料とし、以下、実施例1の方法に準じて、
0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)382μl、3.3×10 -4
Mのジアホラーゼ 4μl及び0.1M NADH 4μlを用
いて電気化学反応を行ない、0.15Vで生じる酸化電流量
を夫々測定した。結果を図8に示す。図8より明らかな
ように、アルカリフォスファターゼ活性値と生じた電流
量との関係を示す検量線は原点を通る直線となり、本発
明の方法が定量性に優れていることが判る。また、本実
験結果から、電解処理液中に3.3×10-6Mのジアホラー
ゼが存在した場合のアルカリフォスファターゼの検出限
界は10-7unit(4×10-19mol/50μl=8×10-15M)で
あることが判った。
の測定 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉各種単位のアルカリフォスファターゼを含む試
料溶液1μlを0.25mMのMgCl2と0.1Mの4−アミノ
フェニルフォスフェイトを含有する炭酸緩衝液(pH10.
3)49μlに添加し、37℃で10分間反応させた。この反応
液10μlを試料とし、以下、実施例1の方法に準じて、
0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)382μl、3.3×10 -4
Mのジアホラーゼ 4μl及び0.1M NADH 4μlを用
いて電気化学反応を行ない、0.15Vで生じる酸化電流量
を夫々測定した。結果を図8に示す。図8より明らかな
ように、アルカリフォスファターゼ活性値と生じた電流
量との関係を示す検量線は原点を通る直線となり、本発
明の方法が定量性に優れていることが判る。また、本実
験結果から、電解処理液中に3.3×10-6Mのジアホラー
ゼが存在した場合のアルカリフォスファターゼの検出限
界は10-7unit(4×10-19mol/50μl=8×10-15M)で
あることが判った。
【0019】実施例3.β−ガラクトシダ−ゼ活性の測
定 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉各種濃度のβ−ガラクトシダ−ゼを含む0.1%
アルブミン溶液10μlと、30mM4−アミノフェニル
β−D−ガラクトピラノシドを含む基質溶液10μlとを
3mM MgCl2と0.1%アルブミンを含む0.1Mリン酸緩
衝液(pH7.3)280μlに添加し、37℃で10分間反応させ
た。その後、反応液を限外濾過し(ミリポア社、UFP2、
LGC24、分画分子量 10,000)、酵素反応を停止させた。
この濾液10μlを試料とし、以下実施例1の方法に準じ
て 0.1M KClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.
5)880μl、2.3×10-6Mのジアホラ−ゼ10μl及び10
mM NADH100μlを用いて電気化学反応を行ない、
0.15Vで生じる酸化電流量を夫々測定した。結果を図9
に示す。図9より明らかなように、β−ガラクトシダ−
ゼ濃度と生じた電流量との関係を示す検量線は原点を通
る直線となり、本発明の方法が定量性に優れていること
が判る。また、本実験結果から、電解処理液中に2.3×1
0-8Mのジアホラーゼが存在した場合のβ−ガラクトシ
ダ−ゼの検出限界はこの測定条件で3.6×10-16mol/0.3
ml=1.2×10-12Mであることが判った。
定 〈測定装置〉実験例1と同じ。 〈方法〉各種濃度のβ−ガラクトシダ−ゼを含む0.1%
アルブミン溶液10μlと、30mM4−アミノフェニル
β−D−ガラクトピラノシドを含む基質溶液10μlとを
3mM MgCl2と0.1%アルブミンを含む0.1Mリン酸緩
衝液(pH7.3)280μlに添加し、37℃で10分間反応させ
た。その後、反応液を限外濾過し(ミリポア社、UFP2、
LGC24、分画分子量 10,000)、酵素反応を停止させた。
この濾液10μlを試料とし、以下実施例1の方法に準じ
て 0.1M KClを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.
5)880μl、2.3×10-6Mのジアホラ−ゼ10μl及び10
mM NADH100μlを用いて電気化学反応を行ない、
0.15Vで生じる酸化電流量を夫々測定した。結果を図9
に示す。図9より明らかなように、β−ガラクトシダ−
ゼ濃度と生じた電流量との関係を示す検量線は原点を通
る直線となり、本発明の方法が定量性に優れていること
が判る。また、本実験結果から、電解処理液中に2.3×1
0-8Mのジアホラーゼが存在した場合のβ−ガラクトシ
ダ−ゼの検出限界はこの測定条件で3.6×10-16mol/0.3
ml=1.2×10-12Mであることが判った。
【0020】
【発明の効果】本発明は、アミノフェノール類をメディ
エーターとする、高感度な電気化学的測定法を提供する
ものであり、本発明方法を利用すれば、高感度な酵素活
性測定が可能となるため、酵素免疫測定法や生体試料中
の酵素活性測定を効果的に実施する上で寄与するところ
極めて大なるものがある。
エーターとする、高感度な電気化学的測定法を提供する
ものであり、本発明方法を利用すれば、高感度な酵素活
性測定が可能となるため、酵素免疫測定法や生体試料中
の酵素活性測定を効果的に実施する上で寄与するところ
極めて大なるものがある。
【0021】
【図1】図1は実験例1で得られたサイクリックボルタ
モグラムを示す。
モグラムを示す。
【図2】図2は実験例2で得られたサイクリックボルタ
モグラムを示す。
モグラムを示す。
【図3】図3は実験例3で得られたサイクリックボルタ
モグラムを示す。
モグラムを示す。
【図4】図4は実験例4で得られたサイクリックボルタ
モグラムを示す。
モグラムを示す。
【図5】図5は実験例5で得られた、ジアホラーゼ濃度
と酸化電流量との関係を示すグラフである。
と酸化電流量との関係を示すグラフである。
【図6】図6は実施例1で得られた、ジアホラーゼ濃度
3.3×10-8Mの場合の検量線を示す。
3.3×10-8Mの場合の検量線を示す。
【図7】図7は実施例1で得られた、ジアホラーゼ濃度
3.3×10-6Mの場合の検量線を示す。
3.3×10-6Mの場合の検量線を示す。
【図8】図8は実施例2で得られた検量線を示す。
【図9】図9は実施例3で得られた検量線を示す。
【0022】
図1に於て(a)は4−アミノフェノールのみの場合の、
(b)はこれにNADHを添加した場合の、また(c)はジア
ホラーゼとNADHの両方を添加した場合のサイクック
ボルタモグラムを夫々示す。図2に於て(a)は2−アミ
ノフェノールのみの場合の、(b)はこれにジアホラーゼ
とNADHを添加した場合のサイクリックボルタモグラ
ムを夫々示す。図3に於て(a)は2−アミノ−4−メチ
ルフェノールのみの場合の、(b)はこれにジアホラーゼ
とNADHを添加した場合のサイクリックボルタモグラ
ムを夫々示す。図4に於て(a)はp−メチルアミノフェノ
−ルのみの場合の、(b)はこれにNADHを添加した場
合の、また(c)はジアホラーゼとNADHの両方を添加
した場合のサイクックボルタモグラムを夫々示す。
(b)はこれにNADHを添加した場合の、また(c)はジア
ホラーゼとNADHの両方を添加した場合のサイクック
ボルタモグラムを夫々示す。図2に於て(a)は2−アミ
ノフェノールのみの場合の、(b)はこれにジアホラーゼ
とNADHを添加した場合のサイクリックボルタモグラ
ムを夫々示す。図3に於て(a)は2−アミノ−4−メチ
ルフェノールのみの場合の、(b)はこれにジアホラーゼ
とNADHを添加した場合のサイクリックボルタモグラ
ムを夫々示す。図4に於て(a)はp−メチルアミノフェノ
−ルのみの場合の、(b)はこれにNADHを添加した場
合の、また(c)はジアホラーゼとNADHの両方を添加
した場合のサイクックボルタモグラムを夫々示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−167465(JP,A) 特開 平3−216547(JP,A) 特開 昭57−86039(JP,A) 特開 昭60−12998(JP,A) Denki Kagaku,58 (12),p.1089−1096(1990) Anal.Sci.,8(1),p. 87−88(1992) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/327 G01N 33/535 CA(STN) JICSTファイル(JOIS)
Claims (6)
- 【請求項1】 測定系にジアホラーゼとNADH(又は
NADPH)を共存させ、一般式[I] 【化1】 (式中、R1,R3,R5は、何れか一つがアミノ基又は
低級アルキル置換アミノ基を表わし、他は夫々独立して
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロ
ゲン原子を表わし、R2及びR4は夫々独立して水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原
子を表わす。)で示されるアミノフェノール類をメディ
エーターとしてこれを電気化学的に測定することを特徴
とする該アミノフェノール類の測定法。 - 【請求項2】 一般式[I]で示されるアミノフェノール
類が酵素反応により生成するアミノフェノール類である
請求項1に記載の測定法。 - 【請求項3】 一般式[I]で示されるアミノフェノール
類が、酵素免疫測定法に於て、標識酵素が基質に作用し
て生ずるアミノフェノール類である請求項2に記載の測
定法。 - 【請求項4】 標識酵素が、アルカリホスファターゼ、
酸性ホスファターゼ又はβ−ガラクトシダーゼである請
求項3に記載の測定法。 - 【請求項5】 一般式[I]で示されるアミノフェノール
類が、生体試料中に存在する酵素が基質に作用して生ず
るアミノフェノール類である、請求項2に記載の測定
法。 - 【請求項6】 生体試料中に存在する酵素が、アルカリ
ホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、γ−グルタミル
トランスペプチダーゼ又はロイシンアミノペプチダーゼ
である請求項5に記載の測定法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05975892A JP3180415B2 (ja) | 1991-11-19 | 1992-02-14 | 新規な電気化学的測定法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-330033 | 1991-11-19 | ||
JP33003391 | 1991-11-19 | ||
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