JP3179495B2 - 1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD▲下2▼の調製及び使用方法 - Google Patents

1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD▲下2▼の調製及び使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本出願は、1991年1月8日出願の米国出願第07/637,8
67号及び1992年1月7日出願の米国を指定した国際出願
第PTC/US92/00313号の一部継続出願である。
技術分野 本発明は、生物学的に活性なビタミンD2化合物に関す
る。更に詳細には、本発明は、ホルモンによる活性自然
代謝物1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2並びに
その代謝物の調製方法及びその非生物学的エピマー1
α,24(R)−ジヒドロキシビタミンD2に関する。本発
明は、また、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
の医薬的に有効な量を含む医薬組成物及び該化合物の医
薬的に有効な量を投与することにより異常なカルシウム
代謝を調節する方法に関する。
発明の背景 動物及びヒトにおけるカルシウム代謝を調節するに当
たり、ビタミンD及びその活性代謝物が重要であること
は既知である。動物及びヒトにおける天然生成型ビタミ
ンDはビタミンD3である。ヒトを含む動物において、ビ
タミンD3は肝臓でC25位がヒドロキシル化され、次に腎
臓で1α位がヒドロキシル化されてホルモン1α,25−
ジヒドロキシビタミンD3[“1α,25−(OH)2D3"]を
産生することにより活性化されることが知られている。
米国特許第3,880,894号参照。ビタミンD3代謝物、25−
ヒドロキシビタミンD3及び1α,25−(OH)2D3の異化作
用の主な生理的経路は、C24−酸化によって開始され
る。Holick,M.F.,Kleiner−Bossallier,A.,Schnoes,H.
K.,Kasten,P.M.,Boyle,I.T.,DeLuca,H.F.,J.Biol.Che
m.,248,6691−6696(1973)。
ビタミンD2は植物に見られる主要な天然成形型ビタミ
ンDである。ビタミンD2とビタミンD3は、ビタミンD2
C24にメチル基を有しかつC22とC23との間に二重結合を
有する点で構造上異なっている。
これらが発見されてまもなく、ビタミンD3とビタミン
D2は等価でないにしても類似の生物活性があるように思
われていた。また一般に、ビタミンD2の代謝(即ち、活
性化及び異化)がビタミンD3と同じであると考えられ
た。Harrison's Principles of Internal Medicine:Par
t Seven,“Disorders of Bone and Mineral Metabolis
m:Chap.35"in E.Braunwald,K.J.Isselbacher,R.G.Peter
sdorf,J.D.Wilson,J.B.Martin,H.S.Fauci(eds.),Calc
ium,Phosphorus and Bone Metabolism:Calcium Regulat
ing Hormones,McGraw−Hill,New York,pp.1860−1865参
照。これに関連して、活性型ビタミンD2は、1α,25−
ジヒドロキシビタミンD2[“1α,25−(OH)2D2"]で
あると考えられている。更に、25−ジヒドロキシビタミ
ンD2及び1α,25−(OH)2D2の24−ヒドロキシ誘導体、
即ち、24,25−ジヒドロキシビタミンD2及び1α,24,25
−トリヒドロキシビタミンD2も既知であり、ビタミンD2
の異化がビタミンD3のように同じC24酸化段階によって
進行することが示された。Jones,G.,Rosenthal,D.,Sege
v,D.,Mazur,Y.,Frolow,F.,Halfon,Y.,Robinavich,D.,Sh
akked,Z.,Biochemistry,18:1094−1101(1979)。
しかしながら、最近、ビタミンD2の活性類縁体、1α
−ヒドロキシビタミンD2[“1α−(OH)D2"]が、そ
れに対応するビタミンD3、1α−ヒドロキシビタミンD3
[“1α−(OH)D3"]によって示されるものと顕著に
異なった薬理学的性質を有することが判明した。米国特
許第5,104,864号には、1α−(OH)D2を2.0μg/日以上
の用量で投与すると、ヒト骨粗鬆症患者の骨量減少が逆
転することが開示されている。毒性のため、2.0μg/日
以上の投薬レベルは1α−(OH)D3では安全に得られな
い。
このような薬理学的性質の相違は、ヒトに投与した1
α−(OH)D2の薬理学的用量が生物学的に活性な1α,2
4(S)−ジヒドロキシビタミンD2[“1α,24(S)−
(OH)2D2"]に部分的に代謝されるという本発明者等の
発見によって完全にあるいは部分的に説明される。下記
に詳細に説明されているように、1−ヒドロキシル化ビ
タミンD2分子のC−24位のヒドロキシル化は、ビタミン
D2分子に独特の活性化経路を示すものである。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD3及び1・α,
24(R)−ジヒドロキシビタミンD3[“1α,24(R/S)
−(OH)2D3"]は化学的に合成されている(米国特許第
4,022,891号)が、どちらが生体系に見られる天然化合
物であることは示されていない。更に、本発明者等は、
1α,24(S)−(OH)2D2が1α,24(R/S)−(OH)2D
3で示されたものと顕著に異なった生物活性を有するこ
とを発見した。例えば、Ishizuka等は、1α,24(R)
−(OH)2D3の方が1,25−(OH)2D3よりもしっかりと1,
25−(OH)2D3レセプター部位に結合されることを見出
している。Ishizuka,S.,Bannai,K.,Naruchi,T.,Hashimo
to,Y.,Steroids,37:1,33−42(1981);Ishizuka,S,,Ban
nai,K.,Naruchi,T.,Hashimoto,Y.,Steroids,39:1,53−6
2(1982)。本発明者等は、同様のアッセイを用いて、
1,25−(OH)2D3レセプター部位に結合するに当たり、
1α,24(S)−(OH)2D2の方が1,25−(OH)2D3より
も2倍競合的でないことを発見した。本発明等は、ま
た、1α,24(S)−(OH)2D2の方が相対的にビタミン
D血清結合タンパク質に対する結合親和性が悪く、毒性
の低いことを示す半減期が幾分短いことが明らかである
ことも見出した。
本発明者等は、1α−(OH)D2を投与したヒトにおい
て循環している1α,24(S)−(OH)2D2の存在を実証
した。これは、動物及び人においてビタミンD2が1α,2
5−(OH)2D2及び1α,24(S)−(OH)2D2の双方に自
然代謝されることを示している。2つのビタミンD2ホル
モンの相対比率は、前駆体及びC24経路に対して存在す
る前駆体の存在量によって異なると思われる。即ち、1
α−(OH)D2の用量を増加するにつれて、1α,24
(S)−(OH)2D2の1α,25−(OH)2D2に対する比率
が増大すると思われる。
下記に詳細に示されるこれらの結果は、1α,24
(S)−(OH)2D2が生物活性が高く毒性が低いという
好ましい特性を有することを示している。薬理学的レベ
ルの1α−(OH)D2を投与すると、1α,24(S)−(O
H)2D2が有意な代謝物であるという事実は、1α,24
(S)−(OH)2D2が1α−(OH)D2の好ましい薬理作
用を仲介しかつカルシウム代謝に関与する種々の疾患を
治療するのに有効な治療剤であることを示している。
発明の要約 本発明は、生物学的に生産した活性型ビタミンD2であ
る合成1α,24(S)−(OH)2D2を提供するものであ
る。生物学的形態は、1α,24(S)−ジヒドロキシエ
ルゴカルシフェロールとも呼ばれ、下記に示される構造
によって表される。該化合物の生物学的形態は、強力な
生物活性を有しかつ体組織クリアランスが速く、毒性が
低い。
また、本発明は、出発物質としてエルゴステロールを
用い、24−ヒドロキシビタミンD2を生成した後、その24
−ヒドロキシ化合物を1α−ヒドロキシル化し、1α,2
4(S)−ジヒドロキシビタミンD2エピマーを1α,24
(R)−ジヒドロキシビタミンD2エピマーから分離する
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2の新規な製造
方法を包含する。この合成過程において、新規な中間体
も製造される。
本発明の化合物は、ビタミンD欠乏を特徴とする種々
の疾患及び種々の減骨性疾患の治療、特に高カルシウム
血症又は高カルシウム尿症を伴わない疾患の治療に有効
である。本発明の化合物は、ビタミンD欠乏症のため
の、骨量又は骨ミネラル含量の減少を生じやすい人にお
いてそのような減少を逆転又は防止するための及び腎性
骨ジストロフィを罹患している人の骨濃度を安定化する
ための医薬組成物の有効成分として有利に用いられる。
本発明の化合物は、また、ある種皮膚疾患の治療の局
所用薬剤としても有効である。本発明の化合物は、皮膚
疾患を改善することができる他の薬剤を含んでもよい局
所用組成物の有効成分として有利に用いられる。
本発明の他の利点並びに具体的な適応、組成態様及び
物理化学的性質の良好な評価は、添付の図面を加えた本
発明の下記の詳細な説明の試験で得られるであろう。
図面の簡単な説明 本発明は、以後、添付の図面を加えて述べられ、同様
の名称は図面の中でも同様の成分を意味する: 図1は、24−ヒドロキシビタミンD2合成の準備工程を
示すものである; 図2は、24−ヒドロキシビタミンD2で出発する1α,2
4(S)−ジヒドロキシビタミンD2合成の準備工程を示
すものである; 図3は、生物学的1α,24(S)−ジヒドロキシビタ
ミンD2並びに合成1α,24(S)−ジヒドロキシビタミ
ンD2のR及びSエピマーの逆相高圧液体クロマトグラフ
ィープロファイルである。
図4は、1α,24(S)−(OH)2D2及び1α,24
(R)−(OH)2D2の相対的結合親和性を示すグラフで
ある。
詳細な説明 本発明は、合成1α,24(S)−ジヒドロキシビタミ
ンD2[1α,24(S)−(OH)−D2]を提供するもの
である。
本明細書で用いられる語である“生物活性”、“生物
学的活性”、“生体活性”又は“生体効力のある”と
は、代謝に影響する、例えば血清カルシウム濃度に影響
する又は適切なレセプタータンパク質、例えばビタミン
Dレセプタータンパク質に結合するような化合物の生化
学的性質を意味するものである。化合物又は物質につい
て“実質的に純粋な”という語とは、少なくとも90%の
純度を意味する。
本発明は、その態様の1つにおいては、下記式(I)
の生物学的に活性な化合物、即ち、1α,24(S)−ジ
ヒドロキシビタミンD2を包含する。
本発明は、もう1つの態様においては、1α,24
(S)−ジヒドロキシビタミンD2の調製を含んでいる。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2の合成は、図
1及び2に示されている配列に従って達成される。以
後、24−ヒドロキシ化合物に言及される場合、特にこと
わらない限り、該化合物はR及びS立体配置のエピマー
混合物であると考えられる。図1に示されているよう
に、合成は出発物質としてエルゴステロールを使用す
る。エルゴステロールは、5段階工程で24−ヒドロキシ
エルゴステロール(5,7,22エルゴスタトリエン−3β,2
4−ジオール(7))に変換される。次いで、24−ヒド
ロキシエルゴステロールを当該技術において周知の方法
によって照射及び熱的に変換して24−ヒドロキシビタミ
ンD2を得る。図2に示されているように、次いで、Paar
en等,J.Org.Chem.,vol.45,p.3253(1980)に記載されて
いるものと同様の手順を用いて、24−ヒドロキシビタミ
ンD2を5段階工程でヒドロキシル化して1α,24−ジヒ
ドロキシビタミンD2を得て、これからエピマーが分離さ
れる。
詳細には、エルゴステロールをアセチル化して3β−
アセテート(2)を生成する。次いで、その3β−アセ
テートとトリアゾリンジオンとの反応により、付加物
(3)がエルゴステロール構造のB環とともに形成され
る。次いで、付加物(3)をオゾン化して側鎖を切り取
り、C−21アルデヒド(4)を生成する。得られたアル
デヒドと適切なケト化合物との反応により、側鎖を再び
結合して24−エノン(5)を得る。次いで、このエノン
を24−メチル,3β,24−ジヒドロキシ付加物(6)に変
換する。次いで、この付加物を水素化アルミニウムリチ
ウムと反応させて付加物を脱保護し、24−ヒドロキシエ
ルゴステロール(7)を得る。次いで、この24−ヒドロ
キシエルゴステロールが照射され、熱的に処理されて24
−ヒドロキシビタミンD2を生成する。次いで、この24−
ヒドロキシビタミンD2をトシル化して24−ヒドロキシビ
タミンD2の3β−トシレートを得る。このトシレートを
加溶媒分解で置換して6−メトキシ−24−ヒドロキシ−
3,5−シクロビタミンD2を得る。このシクロビタミンD2
をアリル酸化に供して1α,24−ジヒドロキシシクロビ
タミン誘導体を生成する。この1α,24−ジヒドロキシ
シクロビタミン誘導体を連続的に加溶媒分解し、ディー
ルス−アルダー(Diels−alder)型反応に供して6−メ
トキシ基を除去し、5,6トランス1α,24−ジヒドロキシ
ビタミンD2から1α,24−ジヒドロキシビタミンD2(5,6
シス)を分離する。
この1α,24−(OH)2D2を逆相高圧液体クロマトグラ
フィーにかけて2種のエピマーを分離し、本発明のエピ
マー型である1α,24(S)−(OH)2D2を回収する。
本発明の化合物は、種々の臨床薬及び動物薬分野に適
用でき、カルシウム及びリンの代謝異常の治療に特に有
効である。詳細には、1α,24(S)−ジヒドロキシビ
タミンD2は、例えば、血清レベルのオステオカルシンで
測定した骨芽細胞活性を刺激するために用いられるよう
に企図される。オステオカルシンは、骨基質における主
要タンパク質の1種である。1α,24(S)−ジヒドロ
キシビタミンD2は、ビタミンD血清結合タンパク質に対
する結合が1,25−(OH)2D3より弱く、その医薬特性を
高める速いクリアランス及び低毒性を示すものである。
本発明は、別の態様においては、肝不全、腎不全、胃
腸不全等に起因するカルシウム代謝異常の治療のような
カルシウム代謝を調節する方法に関する。1α,24
(S)−ジヒドロキシビタミンD2は、ビタミンD欠乏症
及び関連疾患、例えば、腎性骨ジストロフィ、脂肪性下
痢、抗痙攣剤による骨軟化症、低リン血症性ビタミンD
抵抗性くる病、閉経後骨粗鬆症、老人性骨粗鬆症、ステ
ロイド骨粗鬆症のような骨粗鬆症及び骨量減少に特有の
他の疾患、ビタミンD欠乏症くる病(ビタミンD依存
症)、栄養性及び吸収不良性くる病、骨軟化症及び副甲
状腺機能低下症、術後副甲状腺機能低下症、特発性甲状
腺機能低下症、偽性甲状腺機能低下症及びアルコール依
存症の二次的オステオペニアスを予防的又は治療的に治
療するために用いることができる。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2は、また、
乾癬、湿疹、皮膚の適正な堅さの不足、皮膚の水和及び
皮脂分泌のような過増殖皮膚疾患の治療にも有効であ
り、乳がん及び結腸がんの治療にも有効である。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2は、例えば
カルシウムの代謝以上によって誘発される疾患に適用し
た場合、活性型ビタミンD3の既知の類縁体に比べて、副
作用が少なく毒性の低い医薬組成物の活性化合物として
有効である。これらの医薬組成物は、本発明のもう1つ
の態様を構成している。
本発明の薬理学的に活性な化合物は、患者、例えばヒ
トを含む哺乳動物に投与するための治療剤を製造する調
剤の慣用的な方法に従って処理することができる。例え
ば、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2は、活性
化合物と反応することが有害でない腸内(例えば、経
口)、非経口又は局所適用に適切な薬学的に許容しうる
担体物質のような慣用の賦形剤との混合物として用いる
ことができる。
適切な薬学的に許容しうる担体としては、水、塩類溶
液、アルコール、アラビアゴム、植物油(例えば、アー
モンド油、コーン油、綿実油、落花生油、オリーブ油、
やし油)、鉱油、魚肝油、ポリソルベート80のような油
性エステル、ポリエチレングリコール、ゼラチン、炭水
化物(例えば、ラクトース、アミロース又はデンプ
ン)、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘
性パラフィン、脂肪酸モノグリセリド及びジクリセリ
ド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシ
メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられ
るが、これらに限定されない。
医薬製剤は、滅菌され、場合によっては、補助剤、例
えば、滑沢剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透
圧に影響する塩類、緩衝剤、着色剤、香味剤及び/又は
1種異常の他の活性化合物、例えば、ビタミンD3及びそ
の1α−ヒドロキシル化代謝物、混合エストロゲン又は
その等価物、抗エストロゲン、カルシトニン、ビホスホ
ネート、カルシウム補強剤、コバラミン、百日咳毒素及
びホウ素と混合することができる。
非経口適用の場合、注射用無菌液剤、好ましくは油性
又は水性溶液及び懸濁液剤、乳剤又は坐薬のような挿入
剤が特に適切である。非経口投与としては、皮下、筋肉
内又は静脈内注入、鼻咽頭又は粘膜吸収又は経皮吸収が
適切である。アンプル剤は便利な単位剤形である。
腸内適用の場合、錠剤、糖衣錠、液剤、点滴剤、坐
薬、ロゼンジ剤、散剤又はカプセル剤が特に適切であ
る。加糖賦形剤が所望される場合には、シロップ、エリ
キシル等を用いることができる。
局所適用の場合、適切な噴霧できない粘稠体、半固体
又は固体を使用することができ、局所適用と適合しかつ
水より好ましくは大きい動的粘稠度を有する担体、例え
ば、鉱油、アーモンド油、自己乳化みつろう、植物油、
白色流動パラフィン及びプロピレングリコールが挙げら
れる。適切な製剤としては、クリーム剤、軟膏、ローシ
ョン剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、散剤、リニメント剤、
膏薬、エーロゾル剤、経皮用貼剤等が挙げられるが、こ
れらに限定されず、場合によっては、滅菌されるか又は
補助剤、例えば、防腐剤、安定剤、解乳化剤、湿潤剤等
と混合される。本発明によるクリーム製剤は、例えば
水、アーモンド油、鉱油及び自己乳化みつろうの混合物
を含むことが適切であり;軟膏製剤は、例えばアーモン
ド油及び白色流動パラフィンを含むことが適切であり;
ローション製剤は、例えば乾燥プロピレングリコールを
含むことが適切である。
皮膚疾患の治療に有効な本発明による化合物の局所用
製剤には、レチノイド(例えば、ビタミンA)、ビタミ
ンEのようなクロマノール、イソプロテレノール又は環
状アデノシンモノホスフェート(cAMP)のようなβ−ア
ゴニスト、コルチコステロイドのような抗炎症剤(例え
ば、ヒドロコルチゾンもしくはその酢酸塩又はデキサメ
タゾン)及びコールタール又はアントラリンのような角
膜形成剤のような上皮形成誘導剤も含められる。このよ
うな薬剤の有効量は、例えば、ビタミンAが組成物の約
0.003〜約0.3重量%;ビタミンEが約0.1〜約10%;イ
ソプロテレノールが約0.1〜約2%;cAMPが約0.1〜約1
%;ヒドロコルチゾンが約0.25〜約5%;コールタール
が約0.1〜約20%;及びアントラリンが約0.05〜約2%
である。
直腸投与の場合、化合物はカカオ脂又は他のトリグリ
セリドのような坐約基剤を含む医薬組成物に形成され
る。貯蔵寿命を延長するために、組成物はアスコルビン
酸、ブチル化ヒドロキシアニソール又はヒドロキノンの
ような抗酸化剤を含むことが有利である。
カルシウム代謝疾患の治療の場合、本発明の医薬組成
物の経口投与が好ましい。一般的には、本発明の化合物
は、単位剤形当たり薬学的に許容しうる担体中約0.5〜
約25μgを含む単位剤形で調剤される。本発明による化
合物の用量は、通常約0.01〜約1.0μg/kg/日、好ましく
は約0.04〜約0.3μg/kg/日である。
皮膚疾患の局所治療の場合、局所用組成物中本発明の
化合物の用量は、通常組成物1g当たり約0.01〜50μgで
ある。
がんの治療の場合、局所適用された組成物中1α,24
(S)−(OH)2D2の用量は通常組成物1g当たり約0.01
〜100μgである。
具体的な場合の活性化合物の実際の好ましい量は、用
いられる具体的な化合物の効能、処方される個々の組
成、適用法並びに治療される個々の部位及び生体によっ
て異なる。例えば、個々の患者に対する具体的な投与量
は、年齢、体重、全身の健康状態及び性別、食事、投与
の時間的調節と方法、排出速度並びに併用される薬剤及
び治療が適用される個々の疾患の重篤度に依存する。投
与される宿主に対する用量は、慣用的な考察を用いて、
例えば、適切な慣用の薬理学的プロトコールによる本化
合物と既知薬剤との示差活性の慣例的な比較により決定
することができる。
また別の態様においては、本発明の化合物は、動物用
組成物、例えば、低カルシウム血症を治療又は予防する
ための家畜の飼料組成物にも有利に用いられる。通常、
その飼料の標準的消費によって約0.01〜約1.0μg/kg/日
が動物に与えられるように、本発明の化合物が動物飼料
中に調合される。
下記実施例は、単に具体的な説明であり、決して本発
明の残りの開示を制限するものと解釈されるべきではな
い。下記実施例においては、内部標準としてCHCl3を含
むCDCl3溶液中アスペクト3000コンピューターを備えたB
ruker AM−−400(400MHz)を用いて、プロトン核磁気
共鳴(1H NMR)スペクトルを記録した。ケミカルシフト
はppmで報告される。日立U−2000分光光度計を用い
て、紫外スペクトルを記録し、エタノール溶液に対して
報告される。
実施例1: 1α−(OH)D2とインキュベートしたヒト肝
細胞における1α,24(?)−(OH)2D2の生成、精製及
び同定 実質的に純粋な1α−(OH)D2をBone Care Internat
ional,Inc.,Madison,Wisconsinから入手した。この1α
−(OH)D2をウシ胎児血清のない培地中ヒト肝がん、He
p 3B由来細胞と当該技術において既知の方法を用いて48
時間培養した。合わせた培地と細胞の脂質抽出液を当該
技術において既知の方法で生成し、ヘキサン/イソプロ
パノール/メタノール(91:7:2)で展開されるZorbax−
S1Lの高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけた。
推定の1α,24(?)−(OH)2D2代謝物は、親の1α−
(OH)D2と標準の1α,25−(OH)2D2(これもBone Car
e International,Inc.,Madison,Wisconsinから入手)と
の間で溶離した。(本明細書で用いられる“1α,24
(?)−(OH)2D2"は、エピマー型が同定されていない
ことを示すものである)。1α,24(?)−(OH)2D2
このHPLC系で更に精製した後、質量分析法を用いて代謝
物の同定を行った。
精製した代謝物が出発物質、1α−(OH)D2より極性
が大きいので、ジヒドロキシビタミンD2代謝物であると
仮に結論された。この代謝物はビタミンD発色団も有
し、ビタミンDのシス−トリエン系の保持を示した。代
謝が1α−(OH)D2から誘導されたので、その構造は1
α,X−(OH)2D2(“X"は第2ヒドロキシル基の位置を
示す)であった。
1α,X−(OH)2D2のトリメチルシリル誘導体を当該
技術において既知の方法に従って調製し、TMS誘導体及
び未変性化合物について質量分析を行った。TMS誘導体
をGC−MSで解析し、主にピロ代謝物のフラグメンテーシ
ョンパターンの解釈から同定した。分子イオンは、ジヒ
ドロキシビタミンD2を示す644のm/zを有し、3つのTMS
基の付加は追加の216質量単位とみなした。1α−(O
H)D2が3β及び1α基を有し、推定代謝物が更に1つ
のヒドロキシルを有したので、全部で3つのヒドロキシ
ルが誘導された。明瞭なフラグメントがm/z601、511、4
21、331で見られ、43質量単位のフラグメントだけか又
は更に1、2又は3TMS基の各々90単位の消失を示した。
このパターンは、たぶんC−24〜C−25結合の開裂によ
るもとの思われ、C3H7の消失は43質量単位とみなした。
これは、C26−C25−C27フラグメントの消失を示してい
る。更に、質量スペクトルはすべての25−ヒドロキシル
化ビタミンD化合物に特有のm/z131フラグメントがなか
った。
質量スペクトルは、m/z513フラグメントを示し、A環
開裂のため131質量単位の消失を示し、ビタミンD化合
物に特有のC2−C3−C4の消失も示した。質量スペクトル
は、たぶんC−24〜C−23開裂及びメチル基の消失から
誘導されたm/z143も含んだ。C23−C24開裂によるフラグ
メントの消失と共にC24−C25の開裂を示す43単位の特異
な消失は、1α,X−(OH)2D2に追加のヒドロキシルが
C−24にあることを示したものである。即ち、構造は1
α,24(?)−(OH)2D2と同定された。
未変性代謝物を直接プローブ質量分析で解析した。こ
の分析は24位のヒドロキシルと一致し、上記TMS誘導体
のGC−MS解析とも一致した。未変性代謝物はm/z428で予
想された分子イオン、m/z367で明瞭なフラグメントを示
し、1つの水と43質量単位のC25−C26−C27フラグメン
トの消失を示した。
実施例2: 1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
合成 (22E)−5,7,22−エルゴスタトリエン−3β−イルア
セテート(2) 300mlの無水ピリジン中50g(0.13モル)のエルゴステ
ロール(1)の溶液に33.3ml(0.35モル)の酢酸無水物
を加えた。この混合液を室温で一晩攪拌した後、600ml
の水を加えた。沈澱をろ過し、200mlずつアセトニトリ
ルで3回洗浄した後、風乾して42.0g(74%)の(2)
を得た。
22−オキソ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキ
ソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)23,24−ジ
ノル−6−コレン−3β−イルアセテート(4) 1000mlのクロロホルム中33.0g(0.075モル)のエルゴ
ステロールアセテート(2)の溶液に13.2g(0.075モ
ル)の4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオ
ンを加えた。このようにして生成した溶液(3)を室温
で30分間攪拌した後、5mlのピリジンを加えた。この溶
液を−78℃まで冷却し、−78℃でオゾン−酸素混合物と
2時間処理した後、窒素で十分にパージした。次いで、
50mlのジメチルスルホキシドを加え、混合液を300mlの
水、次に200mlの2N HClで2回、最後に300mlの水で洗浄
した。有機層を分離し、無水MgSO4で乾燥し、減圧下で
濃縮乾固した。残留物をヘキサン中30%酢酸エチルを用
いてシリカゲルカラムで精製して16.0g(39%)の標記
化合物を発泡固形物として得た。
1H NMR:(400MHz;CDCl3): δppm0.85(3H,s,18−C
H3),1.10(3H,s,19−CH3),1.15(3H,d,21−CH3),1.9
9(3H,s,3β−CH3CO),5.45(1H,m,3α−H),6.26(1
H,d,7−H),6.40(1H,d,6−H),7.42(5H,m,Ph),9.5
8(1H,d,HCO)。
(22E)5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,
2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)コレクタ−6,22−
ジエン−24−オン−3β−イルアセテート(5) 窒素下、ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M溶液8.94m
l,0.014モル)を乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中ジ
イソプロピルアミン(1.45g,0.014モル)の攪拌、冷却
(0℃)溶液に加えた。乾燥テトラヒドロフラン(6m
l)中3−メチルブタン−2−オン(1.23g,0.014モル)
を0℃で15分かけて滴下した。この溶液を0℃で更に1
時間攪拌した後、−70℃まで冷却し、乾燥テトラヒドロ
フラン(60ml)中アルデヒド(4)(6.0g,0.011モル)
の溶液を加えた。温度を−20℃まで上昇させ、この温度
で3時間維持した。次いで、氷酢酸(20ml)を−20℃で
加え、この溶液を室温に戻した。エーテル(800ml)と
水(400ml)を加え、有機層を分離し、10%塩酸(2×3
00ml)、重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×300ml)及び
水(2×300ml)で洗浄した。濃縮して粗生成物(7.5
g)を得、これを1.5N塩酸(12ml)を含むテトラヒドロ
フラン(10ml)に溶解した。1.5時間還流した後、混合
液をエーテル(600ml)で希釈し、5%炭酸ナトリウム
溶液(2×200ml)及び水(2×200ml)で洗浄し、乾燥
(無水MgSO4)した。減圧下で濃縮して粗生成物(7.0
g)を得た。シリカゲル(ヘキサン中50%酢酸エチル)
でクロマトグラフィー処理してエノン(5)4.0g(59
%)を得た。
1H NMR:(400MHz):δppm0.83(3H,s,18−CH3),0.9
9(3H,s,19−CH3),1.09(6H,dd,26及び27−CH3),1.12
(3H,d,21−CH3),2.0(3H,s,3β−CH3CO),2.84(1H,
m,25−H),5.45(1H,m,3α−H),6.06(1H,d,23−
H),6.24(1H,d,7−H),6.39(1H,d,6H),6.71(1H,d
d,22−H),7.42(5H,m,Ph)。
(22E)5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,
2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)−6,22−エルゴス
タジエン−3β,24−ジオール(6) 乾燥エーテル(100ml)中エノン(5)(3.5g,5.7ミ
リモル)を0℃まで冷却し、メチルマグネシウムブロミ
ド(エーテル中3.0M溶液6.8ml,0.02モル)を滴下した。
0℃で1時間後、飽和塩化アンモニウム(100ml)を加
えた。有機層を分離した。水層をエーテル(2×200m
l)で抽出した。合わせたエーテル層を無水MgSO4で乾燥
し、減圧下で濃縮乾固して粗生成物3.0g(90%)の
(6)を得た。
(22E)−5,7,22−エルゴスタトリエン−3β,24−ジオ
ール(7) 乾燥テトラヒドロフラン(250ml)中3.0g(5.1ミリモ
ル)の(6)の溶液に3.6g(0.09モル)の水素化アルミ
ニウムリチウムを加えた。この混合液を3時間加熱還流
し、氷水浴で冷却し、氷水(5ml)を注意して滴下する
ことにより反応混合物を分解した。混合液をろ過し、ろ
液を減圧下で濃縮してほとんどのテトラヒドロフランを
除去した。残留物を200mlの酢酸エチルに溶解し、NaCl
飽和溶液(2×200ml)で2回洗浄し、無水MgSO4で乾燥
し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン中30%酢酸エ
チルを用いてシリカゲルカラムで精製して1.5g(71%)
の(7)を得た。
1H NMR:(400MHz;CDCl3);δppm0.64(3H,s,18−
H),0.88(6H,dd,26及び27−CH3),0.93(3H,s,19−CH
3),1.06(3H,d,21−CH3),1.19(3H,s,28−CH3),3.55
(1H,m,3α−H),5.36(1H,d,7−H),5.42(2H,m,22
及び23−H),5.52(1H,d,6−H)。UV(エタノール)
λmax:282nm。
24−ヒドロキシビタミンD2(8) 1g(2.4ミリモル)の(7)を250mlのエーテルとベン
ゼン(4:1)に溶解し、水冷却石英浸漬ウェル中窒素下
で攪拌しながらHanovia中圧UVランプを用いて2時間照
射した。この溶液を減圧下で濃縮し、100mlのエタノー
ルに最溶解し、一晩加熱還流した。この溶液を減圧下で
濃縮乾固し、ヘキサン中30%酢酸エチルを用いてシリカ
ゲルカラムで精製して0.55g(55%)の(8)を得た。
1H NMR(400MHz:CDCl3):δppm0.57(3H,s,18−C
H3),0.92(6H,dd,26及び27−CH3),1.06(3H,d,21−CH
3),1.20(3H,s,28−CH3),3.93(1H,m,3−H),4.79
(1H,m(鋭い),19−H),5.01(1H,m,(鋭い),19−
H),5.43(2H,m,22及び23−H),6.02(1H,d,7−H),
6.22(1H,d,6−H)。UV(エタノール)λmax:265nm。
24−ヒドロキシビタミンD2トシレート(9) 5mlの無水ピリジンに溶解した0.55g(1.3ミリモル)
の(8)の溶液に0.6g(3.2ミリモル)の塩化トシルを
加えた。この混合液を窒素下5℃で20時間攪拌した。こ
の反応混合液を100mlの冷NaHCO3飽和溶液に注ぎ入れ、
エーテル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機抽出
液を5%HCl溶液(2×200ml)、重炭酸ナトリウム飽和
溶液(2×200ml)及びNaCl飽和溶液(2×200ml)で洗
浄し、無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して0.62g(84
%)の(9)を得た。
1H NMR:(400MHz:CDCl3):δppm0.57(3H,s,18−C
H3),0.92(6H,dd,26及び27−CH3),1.08(3H,d,21−CH
3),1.24(3H,s,28−CH3),2.43(3H,s,CH3(トシレー
ト))、4.69(1H,m,3−H),4.77(1H,m,(鋭い),19
−H),5.0(1H,m,(鋭い),19−H),5.42(2H,m,22及
び23−H),6.03(1−H,d,7−H),6.25(1H,d,6−
H)7.31及び7.83(4H,d,芳香族)。
24−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2(10) 50mlの無水メタノールに溶解した0.6g(1.06ミリモ
ル)の(9)の溶液に4.0g(0.047ミリモル)の重炭酸
ナトリウムを加えた。この混合液を6時間加熱還流し
た。この反応混合液を減圧下で濃縮した。水(100ml)
を加えた後、エーテル(2×200ml)で抽出した。合わ
せたエーテル抽出液を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃
縮乾固して450mg(100%)の(10)を油状物として得
た。
1α,24−ジヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2(11) tert−ブチルヒドロキシペルオキシド(870μl(2.6
1ミリモル);トルエン中3M)を50mlの無水ジクロロメ
タン中73mg(0.66ミリモル)の二酸化セレンの懸濁液に
窒素下で加えた。この混合液を窒素下室温で3時間攪拌
した。次いで、0.1mlの無水ピリジンを加えた後、15ml
の無水ジクロロメタンに溶解した450mg(1.06ミリモ
ル)の(10)の溶液を加えた。この混合液を窒素下室温
で10分間攪拌した後、25mlの10%NaOH溶液を加え、混合
液をエーテル(3×100ml)で抽出した。合わせたエー
テル抽出液を10%NaOH溶液(2×100ml)、水(2×100
ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(2×100ml)で洗浄
し、無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮乾固した。残留
物をヘキサン中30%酢酸エチルの混合液を用いてシリカ
ゲルカラムで精製して110mg(24%)の(11)を得た。
1H NMR:(400MHz;CDCl3):δppm0.55(3H,s,18−C
H3),0.90(6H,dd,26及び27−CH3),1.03(3H,d,21−CH
3),1.19(3H,s,28−CH3),3.25(3H,s,−OCH3),4.19
(1H,d,6−H),4.19(1H,m,1−H),4.92(2H,d,7−
H),5.15(1H,m,(鋭い),19−H),5.2(H,m,(鋭
い),19−H),5.42(2H,m,22及び23−H)。
5,6−シス及び5,6−トランス−1α,24−ジヒドロキシ
ビタミンD2(12,13) 1α,24−ジヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2(1
1)110mg(0.25ミリモル)を2.0mlのジメチルスルホキ
シドと1.15mlの酢酸に溶解し、窒素下50℃で1時間加熱
した。この溶液を氷と50mlのNaHCO3飽和溶液に注ぎ入れ
た。この混合液をエーテル(3×100ml)で抽出した。
合わせたエーテル抽出液をNaHCO3飽和溶液(3×100m
l)、水(2×200ml)、NaCl飽和溶液(2×200ml)で
洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して粗生成
物100mg(93%)の(12)及び(13)を得た。
5,6−シス−1α,24−ジヒドロキシビタミンD2(12) 5mlの酢酸エチル中(12)及び(13)の溶液に20mg
(0.2ミリモル)のマレイン酸無水物を加え、この混合
液を窒素下35℃で24時間攪拌した。この溶液を減圧下で
濃縮乾固した。残留物をヘキサン中50%酢酸エチルを用
いてシリカゲルカラムで精製して20mg(22%)の(12)
を得た。
1H NMR:(400MHz;CDCl3):δppm0.57(3H,s,18−C
H3),0.89(6H,dd,26及び27−CH3),1.04(3H,d,21−CH
3),1.21(3H,s,28−CH3),4.23(1H,m,3−H),4.40
(1H,m,1−H),5.0(1H,m,(鋭い),19−H),5.33(1
H,m,(鋭い),19−H),5.44(2H,m,22及び23−H),6.
01(1H,d,7−H),6.37(1H,d,6−H)。UV(エタノー
ル)λmax:265nm。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2(14) 溶媒系,アセトニトリル:水,60:40,10ml/分による逆
相Supelco C−8分取カラム(25cm×21.2mm;粒子サイズ
12μm)を用いてWaters装置で行った高圧液体クロマト
グラフィーにより、1α,24−(OH)2D2の24エピマーを
分離した。これらのエピマーをエピマー1及びエピマー
2と称した。これらの条件下、エピマー1の保持時間は
63分であり、エピマー2の保持時間は71分であった。結
晶x線回折を用いて、エピマー2の立体化学が1α,24
(R)−(OH)2D2であることを求めた。従って、エピ
マー1の立体化学は1α,24(S)−(OH)2D2であるこ
とがわかった。
実施例3: 化学的に合成されたエピマー1α,24(S)
−(OH)2D2及び1α,24(R)−(OH)2D2との比較に
よる生物学的に誘導された1α,24(?)−(OH)2D2
謝物の立体化学の同定 上記実施例1で得られた生物学的に産生された代謝物
の立体化学を上記実施例2で得られた化学的に合成され
たエピマーとを高圧液体クロマトグラフィー及びガスク
ロマトグラフィーによって比較した。これらの比較に基
づいて、生物学的に産生された代謝物が構造,1α,24
(S)−(OH)2D2を有することを求めた。図3は、こ
の比較を行う高圧液体クロマトグラフィー実験のプロフ
ァイルを示すものである。図3において、エピマー1は
化学的に合成された1α,24(S)−(OH)2D2である。
(a)高圧液体クロマトグラフィーの比較は、2種類の
異なるカラム及び溶媒系を用いた。溶媒系,アセトニト
リル:水,60:40,1ml/分を用いる逆相カラムZorbax−ODS
(Dupont Instrument;3μ;6.2mm×8cm)では、生体代謝
物が14.3分で溶出され、1α,24(S)−(OH)2D2は1
4.2分で溶出されたが、1α,24(R)−(OH)2D2は15.
7分で溶出された。
溶媒系,ヘキサン:イソプロパノール:メタノール,9
4:5:1,1ml/分を用いる直接相カラムZorbax−SIL(Dupon
t Instruments;3μ;6.2mm×8cm)では、生物代謝物が2
2.4分で溶出され、1α,24(S)−(OH)2D2は22.4分
で溶出されたが、1α,24(R)−(OH)2D2は22.8分で
溶出された。
(b)ガスクロマトグラフィーに関しては、1α,24
(S)−(OH)2D2は生物学的に産生された化合物と同
時に移動したが、1α,24(R)−(OH)2D2の保持時間
は全く異なった(表1)。
表1: ピロ−1α,25−(OH)2D3に相対するピロ誘導体
のガスクロマトグラフィー保持時間 化合物 相対保持時間* 1α,24(S)−(OH)2D2 1.0165 1α,24(R)−(OH)2D2 1.0098 生体代謝物 1.0163 *保持時間は、内部標準1α,25−(OH)2D3に相対し
て示され、ピロ誘導体が比較される。
実施例4:1α,24(S)−(OH)2D2と1α,24(R)−
(OH)2D2の生物活性の比較 ビタミンDレセプター(VDR)発現プラスミドpSG5−h
VDR1/3及び成長ホルモン(GH)遺伝子を含むプラスミド
p(CT4)4TKGHをミドリザルのCOS−1腎細胞に同時移
入したビタミンD依存性転写活性化モデル系を用いて、
化学的に合成された1α,24(S)−(OH)2D2と1α,2
4(R)−(OH)2D2の生体外生物活性を測定した。これ
ら2種類のベクターのDNAは、Dr.Mark Haussler,Depart
ment of Biochemistry,University of Arizona,Tucson,
Arizonaから入手した。
移入細胞をビタミンD代謝物とインキュベートし、成
長ホルモンの生産を測定した。表2に示されているよう
に、この系においては、1α,24(S)−(OH)2D2が1
α,24(R)−(OH)2D2より著しい活性を有した。
実施例5: 1α,24(S)−(OH)2D2のビタミンDレセ
プターに対する親和性 Incstar(Stillwater,Minnesota)製の市販のウシ胸
腺VDR及び1,25−(OH)−D3標準溶液のキットを用い
て、1α,24(S)−(OH)2D2の哺乳動物ビタミンDレ
セプター(VDR)に対する親和性を評価した。精製1α,
24(S)−(OH)2D2をホトダイオードアレー分光光度
法によって定量し、ラジオレセプターアッセイで測定し
た。1α,24(S)−(OH)2D2の半最大結合は約150pg/
mlであったが、1α,25−(OH)2D2は80pg/mlであっ
た。即ち、1α,24(S)−(OH)2D2のウシ胸腺VDRに
対する親和性は1α,25−(OH)2D3より2倍低く、11
α,24(S)−(OH)2D2が強力な生物活性を有すること
を示した。
実施例6: 1α,24(S)−(OH)2D2及び1α,24
(R)−(OH)2D2のビタミンDレセプターに対する相
対親和性 Incstar(Stillwater,Minnesota)製のウシ胸腺VDR及
び1α,25−(OH)2D3標準溶液の市販の試薬を用いて、
1α,24(R)−(OH)2D2及び1α,24(S)−(OH)2
D2のビタミンDレセプター(VDR)に対する相対親和性
を評価した。精製1α,24(R)−(OH)2D2及び1α,2
4(S)−(OH)2D2エピマーを紫外線分光法で定量し
た。図4に示されているように、レセプターから3H−1
α,25−(OH)2D3トレーサーを同様に置換させるのに要
する1α,24(R)−(OH)2D2の濃度は、1α,24
(S)−(OH)2D2に要するものの20〜30倍であった。
これらのデータは、1α,24(S)−(OH)2D2エピマー
の活性が1α,24(R)−(OH)2D2エピマーより著しく
大きいことを示すものである。
実施例7: 1α,24(S)−(OH)2D2のビタミンD血清
結合タンパク質に対する親和性 1α,24(S)−(OH)2D2のビタミンD血清結合タン
パク質(DBP)に対する親和性を、ビタミンD欠乏ラッ
ト血清を用いて当該技術において既知の方法に従って評
価した。データは、DBPの1α,24(S)−(OH)2D2
合が25−OH−D3の場合より少なくとも1000倍弱いことを
示した。1α,24(S)−(OH)2D2のVDRに対する結合
が強くかつDBPに対する結合が弱ければ、本化合物は標
的細胞によって吸収される傾向があるので、強力な生物
活性を有する。更に、DBPによる結合が弱いことは、ク
リアランスが速いことを示し、毒性の低いことが認めら
れた。
従って、前記アッセイにより、新規な1α,24(S)
−(OH)2D2が活性の明瞭かつユニークなスペクトル、
即ち、従来技術の化合物及び24(R)エピマーの化合物
と明らかに区別される高い生物学的効力と低い毒性を示
すことが証明された。
実施例8: 1α,24(S)−(OH)2D2のビタミンD2及び
24−OH−D2からの生成 ビタミンD2又は24−OH−D2をビタミンD欠乏ラットに
投与した(経口又は腹腔内投与)。血漿の脂質抽出液を
調製し、生物学的標準1α,24−(OH)2D2を合成する下
記Horst等の方法(Horst,R.L.,Koszewski,N.J.,Reinhar
dt,T.A.Biochem.,29:578−82(1990))により、代謝物
を精製した。
ビタミンD欠乏ニワトリから調製した5mlの20%腎ホ
モジェネートを含むフラスコ中に10μgの24−OH−D2
インキュベートすることにより、生物学的標準1α,24
−(OH)2D2を24−OH−D2から生体外で合成した。この
反応の生成物をHPLCで単離し、質量分析で同定した。ビ
タミンD2又は24−OH−D2を投与したビタミンD欠乏ラッ
トの血漿の脂質抽出液においては、単離した代謝物が標
準1α,24−(OH)2D2とHPLCで同時移動し、1α,24−
(OH)2D2がビタミンD2の自然代謝物であることが示さ
れた。対照的に、ビタミンD3を投与した比較ラットは、
検出できる24−OH−D3を有しなかった。
実施例9: 生体外における高基質濃度による1α,24−
(OH)2D2の優先的生産 Hep3 B細胞を上記したように1α−OH−D2と1、10又
は100nM(実験1)及び1又は10μM(実験2)の最終
濃度でインキュベートし、1α,24(S)−(OH)2D2
抽出及び精製した。1α,24(S)−(OH)2D2及び1
α,25−(OH)2D2代謝物を放射能標識の回収(実験1)
又はホトダイオードアレー分光光度法(実験2)で定量
した。表3に示されているように、基質濃度を高める
と、1α,24(S)−(OH)2D2の量は1α,25−(OH)2
D2の量に相対して増加した。これは、この系において、
1α,24(S)−(OH)2D2が高基質濃度における1α−
OH−D2の優先的自然活性代謝物であったことを示してい
る。
実施例10: 1α−(OH)2D2を投与して骨粗鬆症の女性
における1α,24(S)−(OH)2D2の生産 骨粗鬆症の治療用薬剤の実験の一部として、1α−OH
−D2を投与したヒト女性において、1α,25−(OH)2D2
に相対する1α,24(S)−(OH)2D2の生産増加も本発
明者等によって認められた。2μgの1α−OH−D2を1
回投与するかあるいは8μg/日を1週間毎日投与した
後、血液を採取し、代謝物1α,24(S)−(OH)2D2
び1α,25−(OH)2D2を分析した。血液から脂質を抽出
し、標準法を用いたHPLCで代謝物を精製し、Incstar(S
tillwater,Minnesota)製のラジオレセプターアッセイ
で定量した。2μgを1回投与した1日後、1α,24
(S)−(OH)2D2のレベルは検出できず、1α,25−
(OH)2D2レベルは約11pg/mlであった。対照的に、8μ
gを最後に投与した1日後、1α,24(S)−(OH)2D2
のレベルは平均9pg/mlであり、1α,25−(OH)2D2レベ
ルは平均30pg/mlであった。
実施例11: 閉経後の骨粗鬆症女性における投与量範囲
の実験 20人の閉経後の骨粗鬆症女性をオープンラベル実験に
登録する。選ばれた患者は、年齢55〜75才であり、LUNA
Rボーンデンシトメータ(Lunar Corporation,Madison,W
isconsin)による測定で求めた場合、L2−L3脊椎動物骨
ミネラル濃度0.7〜1.05g/cm2を示している。
実験に入る際、患者は全員400〜600mgのカルシウムを
含有する食事を毎日摂取することが指導される。この食
事に従っていることは、24時間の食品の記録と各患者と
の面積により1週間毎に確認される。
患者は全員1週間の基準期間、5週間の治療期間及び
1週間の後治療観察期間を終える。治療期間中、患者は
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を最初の1週
間に0.5μg/日の開始投与量で、次の4週間に各々1.0、
2.0、4.0及び8.0μg/日の連続的に増やした投与量で経
口的に自己投与する。投与量はすべて朝食前に投与され
る。
実験期間中1週毎に血液と尿検査がモニターされる。
鍵となる血液検査としては、カルシウム、リン、オステ
オカルシン、クレアチニン及び血中尿素窒素の空腹時血
清レベルが挙げられる。鍵となる尿検査としては、カル
シウム、リン及びクレアチニンの24時間排出が挙げられ
る。
この臨床実験の血液及び尿のデータは、本化合物がク
レアチニンクリアランスと尿素窒素の血中レベルで求め
た場合、腎機能に悪影響を及ぼさず;ヒドロキシプロリ
ンの尿排出を増加しないことも示しており、骨吸収の刺
激作用のないことを意味する。本化合物は、通常モニタ
ーされる血清パラメーターに影響せず、代謝に不利な影
響のないことを意味する。
カルシウムホメオスタシスに関する1α,24(S)−
ジヒドロキシビタミンD2の正の効果は、24時間尿カルシ
ウムレベルの適度な増大から明らかであり、化合物が腸
内カルシウム吸収を高めることが確認され、また血清オ
ステオカルシンレベルの増大からも明らかであり、化合
物が骨芽細胞を刺激することが示される。
実施例12:閉経後の骨粗鬆症女性における骨量減少の予
防的治療 臨床実験は、年齢55〜75才の閉経後の骨粗鬆症外来患
者で行われる。実験は、120人までの患者が3つの治療
グループに無作為に分けられ、24〜36カ月続ける。治療
グループの2つには1α,24(S)−ジヒドロキシビタ
ミンD2の一定量(u.i.d.;1.0μg/日以上の2種類の投与
量レベル)が投与され、他のグループにはマッチングプ
ラセボが投与される。患者は全員規定のカルシウム食
(500〜800mg/日)を摂取し、カルシウム補強剤の使用
を控える。薬効は、(a)全体内カルシウム貯留及び
(b)二重光子吸収法(DPA)又は二重エネルギーx線
吸収法(DEXA)が求められる橈骨及び脊椎骨の骨ミネラ
ル濃度について治療前後の比較により評価される。安全
性は、尿ヒドロキシプロリン排出、血清及び尿カルシウ
ムレベル、クレアチニンクリアランス、血中尿素窒素及
び他の通常の分析の比較により評価される。
結果は、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
治療した患者の全体内カルシウム並びに橈骨及び脊椎骨
の骨ミネラル濃度がプラセボで治療した患者に比べて著
しく高いことを示している。モニターされた安全性のパ
ラメーターからは、高カルシウム血症もしくは高カルシ
ウム尿症又は1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
治療による他の代謝障害をほとんど出現しないことが確
認される。
実施例13: 閉経後の骨喪失の予防 臨床実験は、年齢55〜60才の健康な閉経後女性で行わ
れる。実験は、80人までの患者が2つの治療グループに
無作為に分けられ、24〜36カ月続ける。一方の治療グル
ープには、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
一定量(u.i.d.;1.0μg/日以上の投与量レベル)が投与
され、もう一方にはマッチングプラセボが投与される。
実験は、上記実施例2で示されているように行われる。
結果は、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
治療した患者の全体内カルシウム及び橈骨及び脊椎骨の
骨ミネラル濃度の減少が基準値に比べて低下したことを
示している。対照的に、プラセボで治療した患者は、こ
れらのパラメーターが基準値に比べて著しく減少してい
る。モニターされた安全性のパラメーターからは、1
α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2のこの投与量レ
ベルでの長期投与の安全性が確認される。
実施例14: 慢性血液透析患者における低カルシウム血
症及びそれに伴う代謝性骨疾患の治療 12カ月、二重盲検、プラゼボ対照臨床実験は、慢性血
液透析を受けている腎疾患に罹っている30人の男性及び
女性で行われる。患者は全員8週間の調節期間に入り、
その間ビタミンD3(400IU/日)の維持投与量が投与され
る。この調節期間の後、患者は2つの治療グループに無
作為に分けられ、一方のグループには1α,24(S)−
ジヒドロキシビタミンD2の一定量(u.i.d.;3.0μg/日よ
り多い用量)が投与され、もう一方にはマッチングプラ
セボが投与される。両治療グループともビタミンD3の維
持用量を投与し、規定のカルシウム食の摂取を維持し、
カルシウム補強剤を用いることを控える。薬効は、
(a)腸内カルシウム吸収の直接測定、(b)全体内カ
ルシウム貯留、(c)橈骨及び脊椎骨の骨ミネラル濃度
又は(d)血清カルシウムの定量について2つの患者グ
ループの治療前後の比較により評価される。安全性は、
血清カルシウムを規則的にモニターすることによって評
価される。
臨床データを分析すると、二重同位体法を用いて直接
測定することにより求めた1α,24(S)−ジヒドロキ
シビタミンD2が腸内カルシウム吸収を著しく増大させる
ことを示している。本化合物で治療した患者は、基準値
に比べて血清カルシウムレベルが基準化され、全体内カ
ルシウム値が安定であり、橈骨及び脊椎骨の骨濃度が安
定である。対照的に、プラセボで治療した患者は、頻繁
に低カルシウム血症を示し、全体内カルシウム並びに橈
骨及び脊椎骨の骨濃度が著しく低下する。治療グループ
には、高カルシウム血症がほとんど見られない。
実施例15: 薬剤の調製 1.0mgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を1g
のアーモンド油に溶解することにより、局所用クリーム
を調製する。この溶液に40gの鉱油と20gの自己乳化みつ
ろうを加える。この混合液を加熱して液化する。40mlの
熱湯を加えた後、混合液を十分に混合する。得られたク
リームは、クリーム1g当たり約10μgの1α,24(S)
−ジヒドロキシビタミンD2を含有する。
実施例16: 1.0mgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を30
gのアーモンド油に溶解することにより、軟膏を調製す
る。この溶液に温めてちょうど液化した70mgの白色流動
パラフィンを加える。軟膏を十分に混合し、冷却する。
この軟膏は、軟膏1g当たり約10μgの1α,24(S)−
ジヒドロキシビタミンD2を含有する。
実施例17: 実施例14の軟膏に、最少量のジメチルスルホキシドに
溶解した0.5gのアデノシンと2.0gのパラベリン基剤を共
に加え、十分に混合する。添加成分は、約0.5重量%
(アデノシン)と2重量%(パラベリン基剤)の程度ま
で存在させる。
実施例18: 実施例14の軟膏に、最少量の植物油に溶解した10,000
UのビタミンAを加え、十分に混合する。得られた軟膏
は、軟膏1g当たり約100UのビタミンAを含有する。
実施例19: 1.0mgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を10
0gの乾燥プロピレングリコールに溶解することにより、
皮膚科用ローションを調製する。ローションは褐色びん
に冷蔵庫で保存され、ローション1g当たり約10μgの1
α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を含有する。
実施例20: 0.2mgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を1g
のアーモンド油に溶解する。この溶液に40gの鉱油と20g
の自己乳化みつろうを加え、次に40mlの熱湯を加える。
この混合液を十分に混合してクリーム1g当たり約2.0μ
gの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を含有す
る化粧用クリームを製造する。
実施例21: 実施例18に従って調製した化粧用クリームに100mgの
アデノシンを加える。このクリームは十分に混合され、
アデノシン約0.1重量%を含有する。
実施例22: 100μgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
30gのアーモンド油に溶解することにより、軟膏を調製
する。このように製造した溶液に温めてちょうど液化し
た70gの白色流動パラフィンを加える。軟膏を十分に混
合し、冷却する。このように製造した軟膏は、軟膏1g当
たり約1.0μgの1α,24(S)−ジヒドロキシビタミン
D2を含有する。
実施例23: 実施例18の化粧用軟膏に最少量の植物油に溶解した20
0U/gのビタミンAを加え、十分に混合する。
実施例24: 300μgの1α,24−ジヒドロキシビタミンD2を100gの
乾燥プロピレングリコールに溶解することにより、化粧
用ローションを調製する。ローションは褐色びんに冷蔵
庫で保存され、ローション1g当たり約3.0μgの1α,24
(S)−ジヒドロキシビタミンD2を含有する。
実施例25: 皮膚試験 1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を含有する
組成物を、皮膚炎(接触及び異所性)の局所治療におけ
る組成物の治療効果について評価する。評価された組成
物は、ワセリン−アーモンド油基剤に軟膏1g当たり10μ
gの1α,24−ジヒドロキシビタミンD2を含有する軟膏
である。対照組成物は、活性薬剤1α,24(S)−ジヒ
ドロキシビタミンD2を含有しない以外同一である。患者
は外来で治療される。1日2回製剤を使用するように指
示される。
軟膏は、1つの発疹あるいは患部にできるだけ広く塗
布される。治療を始める前に、軟膏とその容器の重量を
はかり、治療の終わりに再び重量をはかるために未使用
の内容物が戻される。
治療される発疹の面積を算出し、記録し、必要とされ
る発疹と適切な“対照”発疹との写真をとる。後者は、
治療される発疹の近傍あるいは対称的対側におけるサイ
ズ及び進行段階が同じ発疹が好ましい。適切な写真手順
の詳細は、次の発疹の写真をとる際に再現される(距
離、口径、角度、背景等)。軟膏を1日2回塗布し、好
ましくはむきだしにしておく。“対照”発疹は治療され
ないが、これが可能でない場合にはそれに用いた治療が
記される。
紅斑、落屑及び肥大の評価は、1週間毎に医師によっ
て行われ、発疹の程度が0〜3に評点される。最後の評
価は、通常、4〜6週間の治療の終わりに行われる。1
α,24(S)−(OH)2D2で治療した発疹は、対照の発疹
より評点が低い。高カルシウム血症の出現もほとんど見
られなかった。
実施例26: 表皮細胞の分化及び増殖試験 Rheinwald,Green(Cell,vol.6,p.331(1975))に最
初に記載された系の既知の変法に従って、ヒトケラチン
細胞を培養する。エタノールに溶解した1α,24(S)
−ジヒドロキシビタミンD2を細胞に加え、0.05〜5μg/
mlの種々の濃度を得るが、エタノール濃度は0.5%v/vを
超えない。対照培養物は、エタノールで0.5%v/vの最終
濃度に補足される。
培養物中表皮細胞の分化と増殖は、下記によって試験
される: 1.不溶性膜を定量する; 2.円板に付着した細胞の細胞密度を定量する; 3.トランスグルタミナーゼ活性をモニターする;又は 4.DNA合成を3H−チミジンの取込みによりモニターす
る。
1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2とインキュ
ベートした培養物は、対照培養物より不溶性膜が多く、
付着した細胞が少なく、トランスグルタミナーゼ活性が
高く、DNA合成が低い。
ここでは本発明を具体的に説明及び例示してきたが、
当業者は記載してきたものに変更、追加及び省略のよう
な種々の態様が行われることを理解するであろう。従っ
て、これらの態様も本発明によって包含され、本発明の
範囲は前記特許請求の範囲に合法的に一致することがで
きる最も広い解釈によってのみ限定されるものである。
実施例27: HL−60細胞分化アッセイにおける1α,24
(S)−(OH)2D2の活性 用量−応答実験は、DeLuca,Ostrom(DeLuca,H.F.,Ost
rom,V.K.,Prog.Clin.Biol.Res.,vol.259,pp.41−55(19
88))に記載されているHL−60細胞分化アッセイにおい
て1α,24(S)−(OH)2D2を用いて行なわれる。本実
験においては、1α,25−(OH)2D3を正の対照として用
い、適切な溶媒を負の対照として用いる。次の可変量:
非特異的酸エステラーゼ活性、ニトロブルーテトラゾリ
ウム(NBT)還元及びチミジン取込みが評価される。結
果は、1α,24(S)−(OH)2D2がHL−60全骨髄球の単
球への分化を促進するに当たり強力な活性を有すること
を示している。
実施例28: ヒトがん細胞株における1α,24(S)−
(OH)2D2の抗増殖活性 用量−応答実験は、1組のヒトがん細胞株において1
α,24(S)−(OH)2D2を用いて行われる。これらの細
胞株としては、Shieh,H.L.等Chem.Biol.Interact.,vol.
81,pp.35−55(1982)に記載されている次のもの:BCA−
1又はZR−75−1(乳がん)及びCOL−1(結腸がん)
が挙げられるが、これらに限定されない。本実験におい
ては、適切な溶媒を負の対照として用いる。結果は、チ
ミジン取込みの阻害によって判定されるように、1α,2
4(S)−(OH)2D2が強力な(及び可逆的な)抗増殖活
性を有することを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 35/00 A61P 35/00 (72)発明者 ホースト ロナルド エル アメリカ合衆国 アイオワ州 50010 エイムズ バーネット アベニュー 1621 (72)発明者 ジョーンズ グレンヴィル カナダ オンタリオ ケイ7エム 6エ ヌ7 キングストン ウェストモアラン ド ロード 112 (72)発明者 コゼウスキー ニコラス ジェイ アメリカ合衆国 ケンタッキー州 40513 レキシントン フォート ハー ロッズ ドライヴ 2105 (72)発明者 ナットソン ジョイス シー アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53705 マディソン ノース プロスペ クト 24 (72)発明者 モリアティー ロバート エム アメリカ合衆国 イリノイ州 60302 オーク パーク イアリー ストリート 1030 (72)発明者 ラインハード ティモシー エイ アメリカ合衆国 アイオワ州 50010 エイムズ ノースウッド ドライヴ 2614 (72)発明者 ペンマスタ ラージュ アメリカ合衆国 イリノイ州 60126 エルムハースト ウェスト ストリート チャールズ 493 (72)発明者 ストラッグネル スティーヴン アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53562 ミドルトン センチュリー ア ベニュー 5325 アパートメント 3 (72)発明者 グオ リーアン アメリカ合衆国 イリノイ州 60440 ボーリングブルーク グリーン マウン テン ドライヴ 221 (72)発明者 シンガル サンジェイ ケイ アメリカ合衆国 イリノイ州 60053 モートン グローヴ ノース グロスポ イント ロード 8010 (72)発明者 ザオ レイ アメリカ合衆国 イリノイ州 60540 ネイパーヴィル アーダ レーン 1319 (56)参考文献 国際公開92/12165(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 401/00 A23K 1/00 A61K 31/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1α,24(S)−ジヒドロキシビタミン
    D2
  2. 【請求項2】ビタミン欠乏症の予防又は治療用医薬組成
    物であって、生理的に許容しうる賦形剤及び1α,24
    (S)−ジヒドロキシビタミンD2の有効量を含む医薬組
    成物。
  3. 【請求項3】減骨性疾患に罹っている又は罹りやすいヒ
    トにおける骨量又は骨ミネラル含量の減少を予防又は治
    療する為の医薬組成物であって、1α,24(S)−ジヒ
    ドロキシビタミンD2及び生理的に許容しうる賦形剤を含
    む医薬組成物。
  4. 【請求項4】腎性骨ジストロフィに罹っているヒトにお
    ける橈骨及び脊椎骨の骨濃度を安定化する為の医薬組成
    物であって、1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
    及び生理的に許容しうる賦形剤を含む医薬組成物。
  5. 【請求項5】皮膚疾患の局所治療用医薬組成物であっ
    て、局所適用に適した担体及び1α,24(S)−ジヒド
    ロキシビタミンD2を含む医薬組成物。
  6. 【請求項6】1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
    の量が、医薬組成物1g当たり0.01〜50μgである請求項
    5記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】上皮形成誘導剤、クロマノール、β−アゴ
    ニスト、抗炎症剤及び角膜形成剤からなる群からの薬剤
    を更に含む請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2
    の調製方法であって、 (a)エルゴステロールをアセチル化してエルゴステロ
    ール3β−アセテートを生成し; (b)トリアゾリンジオンと反応させ、オゾン化して22
    −オキソ−5α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ
    −1,2,4−トリアゾリジン−1,2−ジイル)23,24−ジノ
    ル−6−コレン−3β−イルアセテートを生成し; (c)3−メチルブタン−2−オンを22−オキソ−5
    α,8α−(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリ
    アゾリジン−1,2−ジイル)23,24−ジノル−6−コレン
    −3β−イルアセテートに加えて(22E)5α,8α−
    (4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジ
    ン−1,2−ジイル)コレスタ−6,22−ジエン−24−オン
    −3β−イルアセテートを生成し; (d)メチルマグネシウムブロミドを(22E)5α,8α
    −(4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリ
    ジン−1,2−ジイル)コレスタ−6,22−ジエン−24−オ
    ン−3β−イルアセテートに加えて(22E)5α,8α−
    (4−フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジ
    ン−1,2−ジイル)−6,22−エルゴスタジエン−3β,24
    −ジオールを生成し;(e)(22E)5α,8α−(4−
    フェニル−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリジン−1,
    2−ジイル)−6,22−エルゴスタジエン−3β,24−ジオ
    ールを還元して24−ヒドロキシエルゴステロールを生成
    し; (g)24−ヒドロキシエルゴステロールに照射して24−
    ヒドロキシビタミンD2を生成し、 (h)24−ヒドロキシビタミンD2を乾燥ピリジンの存在
    下にトシル化して24−ヒドロキシビタミンD23β−トシ
    レートを生成し; (i)24−ヒドロキシビタミンD23β−トシレートを加
    溶媒分解して24−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2
    を生成し; (j)24−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2を二酸
    化セレンでアリル酸化して1α,24−ジヒドロキシシク
    ロビタミンD2を生成し; (k)1α,24−ジヒドロキシシクロビタミンD2をジメ
    チルスルホキシドと有機酸との混合液で加水分解して5,
    6−シス−1α,24−ジヒドロキシ及び5,6−トランス−
    1α,24−ジヒドロキシビタミンD2の混合物を生成し、
    5,6−トランス−1α−ヒドロキシビタミンD2のディー
    ルス−アルダー付加物を生成し、精製して1α,24
    (S)−ジヒドロキシビタミンD2を得ることを含む方
    法。
  9. 【請求項9】該精製工程(k)が、1α,24−ジヒドロ
    キシビタミンD2をクロマトグラフィー分離して1α,24
    (S)−ジヒドロキシビタミンD2を得ることを含む請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD
    2の調製方法であって、 (a)24−ヒドロキシビタミンD2をトシル化して24−ヒ
    ドロキシビタミンD23β−トシレートを生成し; (b)24−ヒドロキシビタミンD23β−トシレートをメ
    タノール溶媒分解して24−ヒドロキシ−3,5−シクロビ
    タミンD2を生成し; (c)24−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2を酸化
    して1α,24−ジヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2
    生成し; (d)1α,24−ジヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD2
    を連続的に加水分解、ディールス−アルダー反応及び精
    製して1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD2を生成
    することを含む方法。
  11. 【請求項11】1α,24(S)−ジヒドロキシビタミンD
    2を含む哺乳動物用飼料であって、該飼料の哺乳動物に
    よる標準的消費によって約0.01〜約1.0μg/kg日の1α,
    24(S)−ジヒドロキシビタミンD2が与えられる飼料。
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