JP3179346U - 汚染水浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射性物質を微生物に取り込ませ、大量の高濃度汚染水を処理可能にするとともに、廃棄物の安全な処理方法を備えた汚染水浄化装置を提供する。
【解決手段】汚染水浄化装置は、有機物と微生物を利用したものであり、汚染水の浄化処理工程と放射性物質の分離工程とを、独立且つ同時に行うために2つの浄化タンクを有し、また、線量計のモニター値を工程の終了の判断として利用する。具体的には、汚染水浄化装置は、汚染水タンク10、有機物タンク15、第一浄化タンク20、第二浄化タンク30、放射性物質分離タンク40、および放射性物質分離収納容器51、52、53と、これらを相互に結ぶ配管や弁、ポンプ、さらには各種測定計器等から構成される。
【選択図】図1

Description

本考案は、放射性物質によって汚染された汚染水の浄化装置に関するものである。
福島第一原発の事故以降、放射性物質によって汚染された汚染水の浄化方法について多くの検討がなされている。現在は、ゼオライト等の無機吸着剤にセシウム等の放射性物質が効率よく吸着することを利用した装置が既に利用されている。しかし、無機吸着剤を用いた場合、吸着に寄与するポーラスな面積は限られており、すべての吸着可能な面積に放射性物質が吸着してしまうと、新たな無機吸着剤に取り換える必要がある。
したがって、使用済みの無機吸着剤を廃棄する必要があるが、無機吸着剤は燃焼しないため、そのままの大きな容積のままで廃棄する必要があり、極めて広い廃棄スペースが必要といった大きな問題があった。
また、腐植土に含まれる有機物が、無機吸着剤以上の吸着性能を有しているため、土壌への放射能汚染の深刻化をもたらしている反面、これを吸着剤に利用しようとする研究も進められている。有機物であれば、容積が小さく、無機吸着剤を用いる場合に比べて、廃棄物の容積は百分の1から千分の1程度にできることも、実用上、大きな利点である。しかしながら、どのような装置構成で有機物を用いた汚染水の浄化が有効に行えるかについては、具体的な案は示されていない。
さらに微生物がカリウムを取り込む性質を利用して、カリウムに似たセシウムの汚染水を浄化する装置も提案されている。この浄化装置においては、高密度で膜状に密集させた酵母菌などの微生物膜に汚染水を通すことで、低濃度汚染水の浄化が可能であることが示されている(例えば、非特許文献1)。
河北新報のニュースサイト・コルネット2011年12月14日 特集"微生物でセシウム除去 いわきの会社、水浄化装置を開発"、[平成24年8月16日検索]、インターネット<http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20111214_13.htm>
非特許文献1においては、処理できる汚染水は低濃度汚染水に限られ、また、処理能力も1日当たり150リットルと小さく、用途が極めて限定される。また、高い放射能を有する廃棄物の処理方法についても、具体的な提案がなされておらず、安全的観点を含めた実用性に課題があった。
この考案は上記問題点を解決するためになされたもので、大量の高濃度汚染水を処理可能であるとともに、廃棄物の安全な処理方法を備えた新規な汚染水浄化装置を提供するものである。
この考案に係る放射能汚染された汚染水を浄化する汚染水浄化装置は、汚染水を貯水する汚染水タンクと、当該汚染水の浄化に寄与する微生物を備えた第一の浄化タンクと、上記汚染水タンクと上記第一の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第一の循環系と、上記汚染水の浄化に寄与する微生物を備えた第二の浄化タンクと、上記汚染水タンクと上記第二の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第二の循環系と、上記第一および第二の循環系を循環する上記汚染水に、有機物を供給可能な有機物タンクと、放射性物質分離タンクと、上記放射性物質分離タンクと上記第一の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第三の循環系と、上記放射性物質分離タンクと上記第二の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第四の循環系と、上記微生物が生育する上記第一の浄化タンクおよび上記第二の浄化タンクの環境を変化させるための分離手段と、上記放射性物質分離タンクから汚染水を注入可能に設けられ、上記微生物の有機物吸着部位を汚染水と分離して捕獲し収納可能な放射性物質分離収納容器と、を備えたことを特徴とするものである。
この考案に係る汚染水浄化装置においては、放射性物質を微生物に取り込ませるため、廃棄物の容量が極めて小さくなり、処理が容易になる。また、廃棄する放射性物質の量を制御できるため、安全に処理できる。
さらに、浄化系を2系統設けたことで、汚染水の浄化と放射性廃棄物の生成工程を常に並列で行うことが可能であり、汚染水処理の高速化が可能である。
本考案に係る汚染水浄化装置の構成図である。 本考案に係る汚染水浄化装置の浄化タンクの構成を示す模式図である。
まず、本考案に係る汚染水浄化装置の構成について説明する。
図1はこの考案に係る汚染水浄化装置の構成を示している。同図に示すように、この考案に係る汚染水浄化装置は、汚染水タンク10、有機物タンク15、第一浄化タンク20、第二浄化タンク30、放射性物質分離タンク40、および放射性物質分離収納容器51、52、53と、これらを相互に結ぶ配管や弁、ポンプ、さらには各種測定計器等から構成されている。
まず、汚染水タンク10の構成について説明する。
汚染水タンク10には汚染水注入口11、浄化水放水口13および有機物タンク15が設けられている。放射性物質により汚染された汚染水は、汚泥等がフィルタリングされた後、汚染水注入口11より、モーターバルブ12を開放することで汚染水タンク10に注入される。注入後は、モーターバルブ12が閉じられる。
そして、浄化された後には、モーターバルブ14を開放することで、浄化水放水口13より外部に放水され、放水後は、モーターバルブ14が閉じられる。
また、セシウムやストロンチウム等の放射性物質を吸着するための有機物が、有機物タンク15より、モーターバルブ16を開放することで、汚染水タンク10に供給される。適量の有機物が供給された後に、モーターバルブ16が閉じられる。有機物タンク15に貯蔵する有機物の残量が少なくなった際には、外部からバルブ17を介して、有機物タンク15に有機物が供給される。
汚染水タンク10には、温度や圧力および放射線線量をモニターするための測定計器18や、タンク内圧力を制御するための通気管19が設けられている。
次に、第一浄化タンク20の構成について図2を用いて説明する。
図2は、第一浄化タンク20の構成を表す模式図である。第一浄化タンク20は、注水室61、浄化室62および排水室63からなる3室構成になっている。そして、それぞれの部屋は透過膜64,65によって仕切られている。透過膜64,65は、例えば、数ミクロン以下の物質のみが透過可能な膜である。
注水室61には、汚染水タンク10および放射性物質分離タンク40にそれぞれつながる2本の配管が設けれ、それぞれの配管には、モーターバルブ22および28が設けられている。また、温度や圧力および放射線線量をモニターするための測定計器25や、タンク内圧力を制御するための通気管26が設けられている。
浄化室62では原生生物やバクテリアといった微生物が培養されている。微生物は透過膜64,65を通過できないため、浄化室62に留まっている。通気管26は、外部から微生物の生育に必要な空気を供給する役割も持つ。
排水室63には、汚染水タンク10および放射性物質分離タンク40にそれぞれつながる2本の配管が設けれ、それぞれの配管には、モーターバルブ23および29が設けられている。
また、排水室63には、メンテナンス時の水抜きのための水抜き用配管が設けられ、モーターバルブ24を開くことで水抜きを行うことが出来る。
第二洗浄タンク30の構成は、第一浄化タンク20の構成と同一であるため、説明を省略する。ただし、汚染水タンク10および放射性物質分離タンク40とは、第一浄化タンク20とは独立した配管によってつながれているため、汚染水の浄化等の処理を第一浄化タンク20とは独立して行うことができる。
次に、放射性物質分離タンク40の構成について説明する。
放射性物質分離タンク40は、汚染水タンク10等と同様に、測定計器45および通気管46を備える。さらに、第一および第二浄化タンク20、30と同様に、水抜き用配管を有し、メンテナンスに際しては、モーターバルブ44を開くことで水抜きが行える。
放射性物質分離タンク40の下方には、複数の放射性物質分離収納容器51,52および53が配管により接続され、モーターバルブ54,55および56をそれぞれ開くことで、放射性物質分離タンク40に溜まった汚染水を放射性物質分離収納容器51,52および53に落とすことができる。放射性物質分離収納容器の数は本実施の形態では3個としているが、特にこれに限るものではない。
放射性物質分離収納容器51,52および53には、第一浄化タンク20に設けられた透過膜64,65よりも、さらに微細なものしか通さない微細透過膜が設けられ、放射性物質を取り込んだ微生物を放射性物質分離収納容器51,52,53に捕捉、蓄積することができる。汚染水はこの微細透過膜を透過し、放射性物質分離収納容器51,52および53に接続された配管により、汚染水タンクに還流する。
次に、本考案に係る汚染水浄化装置の動作について説明する。
主な処理工程は2つあり、汚染水の浄化処理工程と放射性物質の分離工程である。まず、前者の動作について説明する。
汚染水の浄化処理は、汚染水タンク10と第一浄化タンク20または第二浄化タンク30との間で汚染水を循環することで行われる。以下においては、汚染水タンク10と第一浄化タンク20とを用いた処理について説明するが、汚染水タンク10と第二浄化タンク30とを用いた場合も全く同様である。
まず、すべてのバルブを閉じた状態で、モーターバルブ16を開放し、有機物タンク15から適量の有機物を汚染水タンク10に導入する。導入後にモーターバルブ16を閉じ、モーターバルブ22と23を開放する。また、ポンプ21を稼働させ、汚染水タンク10と第一浄化タンク20間で汚染水が循環するようにする。
汚染水タンク10からポンプ21およびモーターバルブ22を介して第一浄化タンク20の注水室21に流入した汚染水は、透過膜64を通って浄化室62に導かれる。この汚染水には有機物が含まれるが、有機物の表面はセシウム等の放射性物質が吸着しやすい性質を持つため、この段階で既に汚染水中に含まれる放射性物質の一部が有機物に付着している。
浄化室62内には、例えば繊毛を持つ原生生物が生育している。繊毛は原生生物が栄養源である有機物を捕獲する機能を持ち、有機物が吸着しやすい性質を持つ。したがって、放射性物質が吸着した有機物の一部は繊毛に吸着する。このように、汚染水に含まれる放射性物質の一部は、まず有機物に吸着し、その有機物が原生生物の繊毛に吸着することで、浄化室62内に留まる。
汚染水は浄化室62から透過膜65を通って排水室63に達し、配管からモーターバルブ23を通って、汚染水タンク10に還流する。そして、汚染水タンク10から第一浄化タンク20、第一浄化タンク20から汚染水タンク10へと循環する間に、汚染水に含まれていた放射性物質が徐々に浄化される。
浄化室62において、放射性物質が吸着した有機物が原生生物の繊毛にさらに吸着することで、汚染水を循環している間は、徐々に浄化室62内の放射性物質の量が増加する。第一浄化タンク20は測定計器25を備え、内部の放射線量をモニター可能であるので、浄化室62内に蓄積した放射性物質の量を推定できる。
この浄化室62内の放射線量が予め定めた所定値に達した段階で、ポンプ21を停止するとともにモーターバルブ22,23を閉じる。この操作により、汚染水の循環が停止する。
以上が、汚染水の浄化処理工程である。
なお、ポンプ21の稼働、停止、あるいはモーターバルブ22,23の開閉は、放射線量のモニター値等に基づき、遠隔操作あるいは自動で行われ、装置付近で作業員が作業を行う必要は無く、作業員が被ばくする恐れはない。
また、本実施の形態では、微生物として繊毛を有する原生生物を例にとって説明したが、これは一例であり、その他の微生物を用いても良い。微生物は栄養である有機物を捕獲するための有機物を吸着しやすい部位を持つため、様々な微生物を利用できる可能性がある。
次に、第2の工程である放射性物質の分離工程について、その動作を以下に説明する。
上述した第一浄化タンク20内の放射線量が予め定めた所定値に達し、汚染水の循環を停止させた段階で、モーターバルブ28と29を開放し、ポンプ27を稼働させる。この操作により、第一浄化タンク20に残っている汚染水が放射性物質分離タンク40に流れ、そして汚染水が、放射性物質分離タンク40から第一浄化タンク20に還流する。次に、図示しない分離手段を稼働させる。分離手段の稼働により、第一浄化タンク20の浄化室62の環境が変化し、そこに生育する微生物に作用し、有機物が吸着している部位を切り離す。
分離手段を稼働させることによって生じる環境の変化としては、例えば水温や水圧、あるいは水質の変化であり、微生物が有機物吸着部位である繊毛を切り離すように作用する、なんらかの物理的あるいは化学的な変化であればよい。切り離された繊毛は、原生生物の本体よりも十分に小さく、そのため透過膜65を透過して、放射性物質分離タンク40へと導かれる。原生生物が有機物吸着部位である繊毛を切り離すために必要な所定時間経過後に、ポンプ27を停止し、モーターバルブ28と29を閉じる。
なお、放射性物質分離タンク40には測定計器45が設けられているので、例えば、放射性物質分離タンク40内の放射線量が所定値に達した時点で、循環を停止するようにしても良い。
その後、モーターバルブ54、55および56を開放すれば、放射性物質分離タンク40に溜まった繊毛を含む汚染水は、放射性物質分離収納容器51、52および53に入り、その中にある微細透過膜によって繊毛が捕獲される。そして、汚染水は配管を通って、汚染水タンク10に還流する。
放射性物質分離タンク40内の汚染水のほとんどが放出された後に、モーターバルブ54、55および56を閉じることで、放射性物質の分離工程が完了する。
放射性物質を貯蔵した放射性物質分離収納容器51、52および53は、図示しない自動密閉機構により、蓋等が施され、密閉状態になる。その後、ベルトコンベア等により自動的に当該汚染水浄化装置から十分に離れた場所に搬送される。汚染水浄化装置の汚染水タンク10には汚染水が貯蔵されているため、例え鉛等による放射線のシールドが装置に施されているとしても、装置の周囲では線量が高く、作業員が作業するには危険なためである。
また、放射性物質を貯蔵した放射性物質分離収納容器51、52および53からの放射能の放出もあるが、上記の2工程において、第一洗浄タンクに備えられた測定計器25や、放射性物質分離タンク40に備えられた測定計器45によって、線量が一定値以下になるように管理されているため、放射性物質分離収納容器51、52および53からの放射能を安全な線量以下になるように管理することが出来る。
なお、汚染水の洗浄処理工程と同様に、ポンプ27の稼働、停止、あるいはモーターバルブ28,29、54、55および56の開閉は、放射線量のモニター値等に基づき、遠隔操作あるいは自動で行われ、装置付近で作業員が作業を行う必要は無く、作業員が被ばくする恐れはない。
また、第一浄化タンク20の浄化室62に生育する微生物は、しばらくすると、有機物である栄養を取り込み、繊毛等の有機物吸着部位を自ら復元する。
そして、この第2の工程である放射性物質の分離工程を行っている期間、およびそれが完了し、浄化室62に生育する微生物が繊毛等の有機物吸着部位を復元している期間においては、汚染水タンク10と第二洗浄タンク30との間で汚染水を循環させ、第一の工程である汚染水の浄化処理工程を行うことで、時間のロスなく、汚染水の浄化を行うことが出来る。
逆に、第二洗浄タンク30と放射性物質分離タンク40との間で第2の工程である放射性物質の分離工程を行っている時には、汚染水タンク10と第一洗浄タンク20との間で第一の工程である汚染水の浄化処理工程を行う。
以上のように、2つの独立した処理系をフルに活用し、迅速に汚染水の処理を行う。そして、汚染水タンク10に備えた測定計器18によってモニターされた汚染水タンク10内の放射線量が所定値以下になれば、汚染水の浄化が完了されたものと判断し、すべての処理工程を停止する。
その後に、モーターバルブ14を開け、浄化水放水口13より外部に浄化された水を放水してやればよい。
なお、本実施の形態においては、有機物タンク15を汚染水タンク10に有機物を供給可能に設けたが、第一浄化タンク20と第二浄化タンク30のそれぞれに有機物を供給可能に設けても良い。あるいは、汚染水タンク10と第一浄化タンク20をつなぐ配管系、および汚染水タンク10と第二浄化タンク30をつなぐ配管系にそれぞれ設けても良い。
以上に述べたように、本考案に係る汚染水浄化装置は、放射性物質が有機物に非常に吸着しやすいこと、微生物が栄養を得るために有機物を効率よく吸着する部位を持つこと、および適切な環境変化を微生物に与えて吸着部位が離脱する制御が可能であること、に着目してなされた考案であり、現在実用化されている無機吸着剤を用いた浄化装置に比べて、単位容積当たりの廃棄物に含有できる放射性物質の量を2桁から3桁向上させることが可能であり、したがって、廃棄スペースの省スペース化等、その廃棄処理を著しく簡便にすることができるという大きな特長を有している。
ただし、このような有機物と生物を利用した浄化装置には、以下に示す新たな3つの問題点があった。
1)小さな容積に大量の放射性物質を蓄えることが可能であるため、廃棄物自体の放射線量が高くなりすぎること
2)環境変化を微生物に与えて有機物吸着部位を離脱させるため、この吸着部位が復元するまで、浄化処理がストップしてしまうこと
3)無機吸着剤を用いた浄化装置に比べて複雑な処理が必要であるため、作業員が被ばくすることなく、自動で処理を行うことが困難であること
まず、第1の問題点は、汚染水の浄化処理工程において、放射性物質の蓄積量を線量計で監視し、所定の線量に達した時点で、工程を終了することで解決した。しかしながら、このように小刻みに汚染水の浄化処理工程を行いことは、同様に、放射性物質の分離工程をも小刻みに行う必要がある。すなわち、微生物の有機物吸着部位の離脱を小刻みに行うことが必要になり、上記に記した第2の課題をさらに増幅してしまう。
そこで、浄化タンクを2つ設け、独立した2系統において、汚染水の浄化処理工程と放射性物質の分離工程を同時並列に行うことで、浄化処理がストップしてしまうことを回避し、短時間での汚染水の浄化を可能とした。
また、工程の終了を放射性物質の蓄積量を線量計で監視するため、すべての操作を自動で行うことが可能となり、複雑な処理にもかかわらず、簡単な装置構成で無人での運転ができるようになった。
以上のように、放射能汚染された汚染水の浄化という多くの極めて困難な問題を有する工程を、簡素な装置構成で実現可能としたものである。
10 汚染水タンク、 15 有機物タンク
20 第一浄化タンク、 30 第二浄化タンク
40 放射性物質分離タンク
51、52、53 放射性物質分離収納容器

Claims (4)

  1. 放射能汚染された汚染水を浄化する汚染水浄化装置であって、
    汚染水を貯水する汚染水タンクと、
    当該汚染水の浄化に寄与する微生物を備えた第一の浄化タンクと、
    上記汚染水タンクと上記第一の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第一の循環系と、
    上記汚染水の浄化に寄与する微生物を備えた第二の浄化タンクと、
    上記汚染水タンクと上記第二の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第二の循環系と、
    上記第一および第二の循環系を循環する上記汚染水に、有機物を供給可能な有機物タンクと、
    放射性物質分離タンクと、
    上記放射性物質分離タンクと上記第一の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第三の循環系と、
    上記放射性物質分離タンクと上記第二の浄化タンクとの間で上記汚染水を循環可能にする第四の循環系と、
    上記微生物が生育する上記第一の浄化タンクおよび上記第二の浄化タンクの環境を変化させるための分離手段と、
    上記放射性物質分離タンクから汚染水を注入可能に設けられ、上記微生物の有機物吸着部位を汚染水と分離して捕獲し収納可能な放射性物質分離収納容器と、
    を備えたことを特徴とする汚染水浄化装置。
  2. 上記第一および第二の浄化タンクは、放射線量を計測する計測器を備え、当該計測器が計測した放射線量値に基づいて汚染水の循環を停止すること特徴とする請求項1に記載の汚染水浄化装置。
  3. 上記第一の循環系が稼働時に上記第四の循環系を稼働可能とし、且つ上記第二の循環系が稼働時に上記第三の循環系を稼働可能としたこと特徴とする請求項1または2に記載の汚染水浄化装置。
  4. 上記第一から第四の循環系の稼働及び停止動作が、遠隔操作により、または自動的に行われることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の汚染水浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016195129A1 (ko) * 2015-06-03 2016-12-08 주식회사 이엔이티 미세조류를 이용한 방사능 오염수 정화 시스템 및 방법

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