JP3178892U - 人形用ウィッグの装着構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】人形の頭部にウィッグを極めて容易に装着することができ、複数種類のウィッグを衣服に合わせて交換する遊びに適した人形用ウィッグの装着構造を提供する。
【解決手段】人形用頭部10の毛髪形成部分に沿って一段低く嵌合凹部11を形成する。
嵌合凹部11に複数個の磁石12を設ける。毛髪22をウィッグベース21に縫い込んで人形用ウィッグ20を設ける。ウィッグベース21の内部に磁性体の固定体23を突設する。固定体23は嵌合凹部11の磁石12に対応する位置に配設される。固定体23をウィッグベース21内に突出した毛髪22よりも高く突出するように設ける。固定体23をウィッグベース21の左右側面を貫通する一対のカシメにて形成する。
【選択図】図2

Description

本考案は人形用ウィッグの装着構造に関し、特に、ウィッグベースに合成繊維製の毛髪が縫い込まれたウィッグの装着を容易にすることができる人形用ウィッグの装着構造に関するものである。
従来、人形用ウィッグは、極細の塩化ビニリデン系樹脂の繊維を毛髪に見立てて使用し、これを人形の頭部を覆う半球形状のウィッグベースに縫い込んで構成されている。例えば繊維の束の中央がウィッグベースの内側になるようにして植毛するものである。そのため、ウィッグベースの内側には、繊維の束の中央部分が縫い目に沿って突出した状態になっている。
従来の人形用ウィッグは、人形用の頭部に両面粘着テープ等で接着していた。そのため、頭部に接着したウィッグを外すときに、ウィッグの毛髪が両面粘着テープに接着したまま残り、ウィッグから毛髪が抜けることがある。特許文献1に記載されている人形用ウィッグは、人形用ウィッグを両面粘着テープで人形の頭部に取り付けた後、人形用ウィッグを取外す際に繊維が抜けるのを防止するように構成したものである。すなわち、ウィッグベースの内側に内側層を接合し、この内側層を介してウィッグベース内の繊維の束と人形頭部の両面粘着テープとを隔てることで、ウィッグベースに植毛した繊維が抜けないようにしたものである。
一方、特許文献2に記載の人形用ウィッグは、両面粘着テープ等を使用しないでウィッグを頭部に固定する取付け構造を提案したものである。すなわち、頭部の毛髪部周囲に形成した嵌着溝と、毛髪部分に突設した係止突子とを設け、ウィッグに設けた嵌着縁を嵌着溝に差し込むと共に、係止突子をウィッグに貫通させてウィッグを頭部に固定する取付け構造である。
実用新案登録第3119316号公報 実公昭34-15606号公報
ところが、特許文献1のように、ウィッグベースの内側に内側層を接着する構成では、この内側層をウィッグと別体で用意する必要があり、ウィッグ自体のコストを高める不都合がある。しかも、ウィッグベースに内側層を接着するために、多量の接着剤も必要になり、更にコスト高となる上、接着剤から発生する臭いの問題も生じる。
一方、特許文献2に記載の人形用ウィッグによると、ウィッグベース内に繊維の束が突出した状態でも確実にウィッグを固定することができる。しかしながら、ウィッグに設けた嵌着縁を頭部の嵌着溝に差し込む作業や、頭部の係止突子をウィッグに貫通させてウィッグを固定する作業などは簡単な作業ではない。そのため、ウィッグを固定する際に、ウィッグベースに植毛した毛髪を乱してしまう虞があった。しかも、頭部に形成した係止突子をウィッグに貫通させる作業は危険が伴うため、極めて慎重に作業する必要もある。このような取付け構造では、複数種類のウィッグを衣服に合わせて交換するなどといった遊びには適しておらず、人形用ウィッグを本来の交換可能なウィッグとして使用することが困難であった。
そこで本考案は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、人形の頭部にウィッグを極めて容易に装着することができ、複数種類のウィッグを衣服に合わせて交換するなどといった遊びに適した人形用ウィッグの装着構造の提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本考案の第1の手段は、人形用頭部10の毛髪形成部分に沿って一段低く形成された嵌合凹部11と、予め合成樹脂製の毛髪22がウィッグベース21に縫い込まれ嵌合凹部11に嵌合せしめる人形用ウィッグ20とを備え、該人形用ウィッグ20を人形用頭部10の嵌合凹部11に着脱自在に固定するように構成された人形用ウィッグ20の装着構造において、嵌合凹部11に磁石12を設けると共に、該磁石12に磁着せしめる固定体23をウィッグベース21の内部に突設し、嵌合凹部11内にウィッグベース21を嵌合したときに、ウィッグベース21の固定体23が嵌合凹部11の磁石12に磁着されて人形用ウィッグ20を固定するように構成したことにある。
第2の手段において、前記固定体23は、前記ウィッグベース21内に突出した前記毛髪22よりも高く突出するように構成されたものである。
第3の手段において、前記固定体23は、前記ウィッグベース21の左右側面を貫通する一対のカシメにて形成されている。
第4の手段の前記磁石12は、前記人形用頭部10の前記嵌合凹部11表面に表出するように前記人形用頭部10に埋設されたものである。
本考案の請求項1のごとく、嵌合凹部11に磁石12を設けると共に、該磁石12に磁着せしめる固定体23をウィッグベース21の内部に突設し、嵌合凹部11内にウィッグベース21を嵌合したときに、ウィッグベース21の固定体23が嵌合凹部11の磁石12に磁着されて人形用ウィッグ20を固定するように構成したことにより、人形の頭部にウィッグを極めて容易に装着することができる。したがって、複数種類のウィッグを衣服に合わせて交換することも容易になるものである。
請求項2のように、固定体23を、ウィッグベース21内に突出した毛髪22よりも高く突出するように構成することで、ウィッグベース21内に突出した毛髪22に妨げられずに磁石12に磁着させることができる。しかも、固定体23が突出していることで、ピンポイントで磁石12に磁着するため、ウィッグベース21のような曲面を有する部材でも正確な位置に強力に磁着させることが可能になった。この結果、人形用ウィッグ20を嵌合凹部11のおおよその位置に合わせるだけでも、ウィッグベース21内の固定体23が磁石12に引き付けられて正確な位置に固定されるものである。また、曲面を有する人形用頭部10に埋設した磁石12でも、突出した固定体23により、強固に磁着させることができる。
請求項3のごとく、固定体23として、ウィッグベース21の左右側面を貫通する一対のカシメにて形成することで、極めて強固で、しかもウィッグベース21の内部で適当な高さに突出させることに適している。特に、人形用ウィッグ20を着脱していると、この固定体23に多くの負荷がかかるものになる。そのため、固定体23をウィッグベース21にしっかり固定していないと、この固定体23がウィッグベース21から脱落する虞がある。そこで固定体23をカシメにて形成することで、このような脱落を防止することができるものである。
請求項4のように、人形用頭部10の嵌合凹部11表面に表出するように、磁石12を人形用頭部10に埋設することで、この嵌合凹部11に嵌合するウィッグベース21の位置合せ及び固定を容易にするものである。
(イ)、(ロ)は、本考案の装着状態を示す概略側面図である。 本考案の装着状態を示す概略分解斜視図である。 ウィッグベースを嵌合凹部に嵌合する状態を示す要部断面図である。 本考案の人形用ウィッグの一実施例を示す正面図である。 本考案の人形用ウィッグの他の実施例を示す正面図である。
このように本考案によると、人形の頭部にウィッグを極めて容易に装着することができ、複数種類のウィッグを衣服に合わせて交換するなどといった遊びに適した人形用ウィッグの装着構造を提供するといった目的を実現した。
以下、本考案の一実施例を説明する。本考案は人形用頭部10に人形用ウィッグ20を着脱自在に固定する装着構造である(図1(イ)、(ロ)参照)。
本考案で使用する人形用頭部10は、軟質塩化ビニル樹脂で形成されるもので、毛髪形成部分に沿って一段低く形成された嵌合凹部11を備えたものである(図2参照)。この嵌合凹部11には、磁石12を設けている。図示の磁石12は、嵌合凹部11の表面に表出するように、収納部11Aに埋設されたものである。この磁石12は、特に、ネオジム磁石を使用すると強力な固定力が得られる。磁石12は、この他、帯状のラバーマグネットなどを利用するなど、磁石12の種類や形状、サイズ等は任意に変更することが可能である。
一方、人形用ウィッグ20は、軟質塩化ビニル樹脂製のウィッグベース21に、予め合成樹脂製の毛髪22が縫い込まれたものである(図4、図5参照)。人形用ウィッグ20の毛髪22の材質は、例えばポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリエステル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系樹脂などの合繊繊維を用いることができる。
ウィッグベース21は、厚さ約1.5mm程度であり、このウィッグベース21に固定体23を固定している(図2参照)。この固定体23は、ウィッグベース21の内部に突設されており、人形用ウィッグ20を人形用頭部10の嵌合凹部11に嵌合すると、嵌合凹部11に設けた磁石12に固定体23が磁着されるように設けている(図3参照)。図示の固定体23は、左右に一対配置しているが、嵌合凹部11の磁石12に対応する位置であれば、複数の固定体23をウィッグベース21の任意の位置に配設することができる。
また、固定体23は、ウィッグベース21内に突出した毛髪22よりも高く突出するように設けている(図4参照)。これは、固定体23が磁石12に磁着する際に、毛髪22に妨げられずに済む。しかも、固定体23がウィッグベース21内で突出していることで、磁石12の位置に固定体23が引き寄せられ易くなるので、磁石12の磁力で半球状のウィッグベース21の位置を正確な位置に補正することが可能になる。
この固定体23は、ウィッグベース21の左右側面を貫通する一対のカシメにて形成することができる(図2参照)。カシメは、頭(メス)と足(オス)の一対で、布や革を止める金具である。本考案では、このカシメを、軟質塩化ビニル樹脂製のウィッグベース21に貫通させて装着するものである。そこで、カシメの頭(メス)をウィッグベース21の内側に配し、この頭(メス)が磁石12に磁着するように設けることが可能である。
本考案は、例えば図4、図5に示すごとき、任意の人形用ウィッグ20を選択して人形用頭部10に装着して遊ぶものである。このとき、嵌合凹部11内にウィッグベース21を嵌合するだけで、ウィッグベース21の固定体23が嵌合凹部11の磁石12に磁着され、人形用ウィッグ20が正確な位置に固定されるものである(図1(イ)、(ロ)参照)。
尚、本考案の構成は図示例に限定されるものでなく、人形用頭部10や人形用ウィッグ20の形状や構成は、図示例に限定されるものではなく、各材質も任意の選択及び組合せが可能であり、本考案の要旨を変更しない範囲で任意に変更することができる。
10 人形用頭部
11 嵌合凹部
11A 収納部
12 磁石
20 人形用ウィッグ
21 ウィッグベース
22 毛髪
23 固定体

Claims (4)

  1. 人形用頭部の毛髪形成部分に沿って一段低く形成された嵌合凹部と、予め合成樹脂製の毛髪がウィッグベースに縫い込まれ嵌合凹部に嵌合せしめる人形用ウィッグとを備え、該人形用ウィッグを人形用頭部の嵌合凹部に着脱自在に固定するように構成された人形用ウィッグの装着構造において、嵌合凹部に磁石を設けると共に、該磁石に磁着せしめる固定体をウィッグベースの内部に突設し、嵌合凹部内にウィッグベースを嵌合したときに、ウィッグベースの固定体が嵌合凹部の磁石に磁着されて人形用ウィッグを固定するように構成したことを特徴とする人形用ウィッグの装着構造。
  2. 前記磁石は、前記人形用頭部の前記嵌合凹部に複数個配設され、前記ウィッグベース内の前記固定体は、各磁石に対応する位置に配設されると共に、前記ウィッグベース内に突出した前記毛髪よりも高く突出するように構成された請求項1記載の人形用ウィッグの装着構造。
  3. 前記固定体は、前記ウィッグベースの左右側面を貫通する一対のカシメにて形成された請求項1又は2記載の人形用ウィッグの装着構造。
  4. 前記磁石は、前記人形用頭部の前記嵌合凹部表面に表出するように前記人形用頭部に埋設された請求項1記載の人形用ウィッグの装着構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019111216A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 株式会社ボークス 装着補助具、外装部品装着キット及び人形

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