JP3178641B2 - サブマージドモータポンプ - Google Patents

サブマージドモータポンプ

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JP3178641B2
JP3178641B2 JP29144093A JP29144093A JP3178641B2 JP 3178641 B2 JP3178641 B2 JP 3178641B2 JP 29144093 A JP29144093 A JP 29144093A JP 29144093 A JP29144093 A JP 29144093A JP 3178641 B2 JP3178641 B2 JP 3178641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサブマージドモータポン
プに係り、特にモータの通電部を仕様液(取扱液)で冷
却する液化ガスの圧送に好適に使用されるサブマージド
モータポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液化ガスの圧送に使用されるサブ
マージドモータポンプにおいては、モータ内部はポンプ
吐出し流路とはブッシュその他の絞り機構によって仕切
られて独立しており、この絞り機構を通してポンプ吐出
し液の一部をモータ内に流通せしめ、その冷却を行った
後、温度上昇した液をポンプ吸込部に放散する場合が殆
どである。
【0003】即ち、図9及び図10に示すように、サブ
マージドモータポンプはポンプ部41とモータ部42と
に区画されており、最終段の羽根車43から吐出された
流体の一部を羽根車43の背面側にある絞り機構44を
通してモータ内部に導き、モータ内を流通させ、モータ
の冷却を行うようにしている。図9及び図10におい
て、太い矢印はポンプ主流、細い矢印は上記の分岐した
冷却液流を示す。低圧である吸込部に放出された冷却液
の一部がガス化するので、周囲よりの入熱により生じた
ガスと併せてガスベント45より外部(多くは吸込タン
クの気部)へ戻される。
【0004】特に高揚程ポンプの場合は、温度上昇が大
きく、吸込部に戻すときは多量のガスを発生してガスベ
ントよりの排出に困難を来し、ポンプ主流に沿って羽根
車入口に吸込まれたりして不都合を生ずることがある。
このため、冷却液を1段目出口等低圧段出口に返し、ガ
ス化を防止するようにしている。
【0005】この例のように、ポンプの軸推力平衡装置
の絞り減圧機構を通過した漏れ液をモータ冷却に使用し
た場合、その液の温度上昇ΔTは、 ΔT=(1/ηP)(gH/C)+〔(1−ηM)/ηMηP〕(gH/C)(1/α ) =(1/ηP)(1+(1−ηM)/αηM)(gH/C)(K) ……(1) ここにηP :ポンプ効率、ηM :モータ効率、α:ポン
プ吐出し量に対する洩れ流量の割合、H:ポンプ全揚程
(m)、C:液比熱(kJ/kg・K)、g:重力の加速度
(9.8m/s2
【0006】(1)式中第1項はポンプ及びポンプ減圧
機構の損失による温度上昇、第2項はモータ損失による
温度上昇である。従って第1項は、冷却液のとり方(例
えば配管が多少複雑になるが3段目出口より1部抽出し
て2段目出口へ戻す等)により変わり、これによりその
分小さくすることもできるが、それは全段分に対する減
圧分の比k(k=減圧段数/全段数、即ち10段のポン
プで上記のように9段段減圧であればk=0.9)を使
って、 ΔT=(1/ηP )(k+(1−ηM )/αηM )(gH/C)……(2) と表され、やや小さくすることはできる。
【0007】しかし現状では配管の複雑さ(冷却液の往
復と、これとは別個にバランス液の戻し配管の3本とな
る)のため、この方法はあまり用いられず図9及び図1
0の方式が殆どである。
【0008】ここでのポンプ効率は運転点での効率であ
るから、最高効率点の値だけでなく、使用最小流量での
値を使用して算出しなければならない。またポンプ全揚
程はLNGにおいては、現在2000mを多少越える程
度である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、液体水素
を直接燃料に使うシステムが使用されるようになったと
きは、その比重が著しく小さい(大気圧沸点で0.07
01)ため、要求される圧力に対しポンプ全揚程は甚だ
しく高くなる。仮に100 kgf/cm2 の圧力が要求され
たときは、ポンプ全揚程は15,000m近くが必要と
なる。
【0010】これを(1)式にあてはめると、液体水素
の比熱は9.0kJ/kg・Kとやや大きいことを考慮して
も、非常に大きな温度上昇となり、冷却戻し液の比重が
下がって膨張し、主流と同じ位の体積流量となり、これ
を低圧段に戻すときは混合に際し何等かの手段を講じな
ければならないことは必至であって煩雑さを免れない。
【0011】本発明は上述の事情に鑑みなされたもの
で、モータを冷却する冷却液は吐出液の主流を使用する
とともに減圧した液でなく吐出液そのものを使用するこ
とができるサブマージドモータポンプを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明は、液化ガスの圧送に使用され、モータ通
電部を直接に仕様液で冷却するサブマージドモータポン
プにおいて、モータケーシング内部を仕様液の主流通過
流路の一部として形成し、ポンプ吐出し主流がモータ内
部を通過しこれを冷却した後に前記モータケーシングか
ら吐出されるようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】前述した構成からなる本発明によれば、冷却液
は吐出液の主流を使用し、かつ減圧した液を使用するの
でなく、そのまま吐出するのであるから、吸込と吐出し
の温度差ΔTs,d は、 ΔTs,d =〔(1−ηP)/ηP〕(gH/C)+〔(1−ηM)/
ηMηP〕(gH/C) =(1/ηP)(1/ηM−ηP)(gH/C) このようにすれば、今、H=15,000mに対しても
ηM =0.9、ηP =0.5のとき、ΔTs,d ≒20℃
であって、吐出圧100kgf /cm2 に相当する液密度は
約0.06であって、支障が起こる程のものではない。
即ち、このような超高揚程のサブマージドモータポンプ
にあっては、本発明の適用は必須である。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係るサブマージドモータポン
プの一実施例を図1を参照して説明する。図1は本発明
の最も基本的な形態を示す実施例である。図1におい
て、符号1は吐出しベルであり、吐出しベル1にはモー
タケーシング4が接続されている。モータケーシング4
には多段状に中胴12が接続され、最下段の中胴12に
吸込ベル14が接続されている。
【0015】また主軸3は上軸受2及び下軸受7に支承
されており、この主軸3には複数の羽根車9A,9B…
9Fが固定されている。主軸3の先端部にはインデュー
サ13が固定されている。なお、符号11はガイドベー
ンである。
【0016】最終段羽根車9Fの背後部にバランスディ
スク装置8が設置されている。バランスディスク装置8
は図2にその詳細図が示されるように固定絞り部8a及
び可変絞り部8bを通った漏れ液は連通路8c及び配管
18(図1参照)を介して低圧部側へ逃すように構成さ
れている。
【0017】前記モータケーシング4内にはリブ4aを
介してモータ固定子5が固定されており、このモータ固
定子5に対向して主軸3にモータ回転子6が固定されて
いる。なお符号15は短絡環であり、符号16は制限板
である。
【0018】次に前述した構成からなるサブマージドモ
ータポンプの作用を説明する。ポンプ主流は太い矢印で
示されるように吸込ベル14より吸込まれ、インデュー
サ13によって加圧されて初段羽根車9A及びガイドベ
ーン11を経て更に加圧され、以下順次各段の羽根車9
B,9C…、ガイドベーン11を経る毎に昇圧されて最
終段羽根車9Fに到り、ここでも加圧されて、次にモー
タ内に流入する。モータ内の液流路は2つあって、その
1つはモータケーシング4とモータ固定子5の間に設け
られた流路aであって、モータケーシング4の内側のモ
ータ固定子5を支持固定する部分をリブ4aの構造とす
ることにより、この部分に十分な流体通過面積をとるこ
とができる。
【0019】他の1つの流路はモータ固定子5とモータ
回転子6との間のすきま(普通モータでエアーギャップ
と呼ばれるものに相当する)による流路bである。この
流路bには、「発熱の意味からすればなるべく液を流し
たい」という要求と、「高速回転する回転子6には摩耗
損失低減ひいてはモータ効率向上の観点から、液が直接
触れない方が好ましい」という見方の互いに相反する要
求があるので、本発明ではここへの流入量をコントロー
ルできるように制限板16を挿入し、これに孔cを設け
ている。また回転子の端に突出する短絡環15の外周を
利用して、ここに螺旋溝を切り、液を導入(もしくは排
出)し易くする。これらをパラメータとしてモータの温
度分布解析を行い、最適な寸法をとることとする。
【0020】このようにしてa,b2つの流路に分かれ
た流れは、それぞれ異なった温度をもった流れとなる
が、モータを通り抜けたdの部分で合流し、全体として
は作用の項で行ったマクロな熱計算に則った温度の流れ
となって吐出しベル1に設けられた吐出口に導かれる。
尚、図1には図示されていないが、ポンプの全体構成は
図9及び図10に示す例と同様にポット内に収められて
外界と仕切られており、図1の吐出しベル1はポットカ
バーの内側に取付けられて、吐出された流体はポットカ
バーに取付けられたノズルを経て外部配管へと送り出さ
れる。
【0021】モータ冷却に関する説明は以上の通りであ
るが、ポンプの構造上残された部分の作用につき説明を
加える。図1のポンプ構造では、羽根車9A〜9Fが全
部一方向向き(下向き)となっているので、羽根車によ
る軸推力は各段による総和が下向きになり、これに回転
体自重が加わる。粘度の低い液体水素その他の低濃度液
が取扱い流体であるから、これらにより潤滑される機械
的な軸受(球軸受等)では運転中にこれを支承すること
は困難であるので、最終段の羽根車9Fの背後部にバラ
ンスディスク装置8を設け、その静圧軸受的な自動調節
作用により軸方向推力を支承し、かつ軸方向位置を保た
しめている。
【0022】このバランスディスク装置の作動上必要な
減圧洩れ液は、1段目羽根車出口等の低圧部に戻され
る。この部分でも当然温度上昇が起こるが、その値は従
来の技術の項の(2)式の第1項kgH/ηP C(K)で
あって、H=15,000mのポンプにあって、ηP
0.5でk=0.8とすると、ΔT=26Kとなり、
0.8分減圧された残り0.2分の低圧部20kgf /cm
2 での46Kの液体水素密度は大気圧沸点(20K)に
おけるそれの約1/5となる。洩れ液量が全体流量の5
〜10%であるとしても戻り液体積流量は25〜50%
となり、やや問題である。
【0023】したがってモータ冷却を全流量によって行
うことは何等変わりがないが、図1のように羽根車が同
一方向を向いたポンプ構造のものは、上記戻り体積流量
が最大20%以下となるポンプ全揚程3,000m程度
までとし、これよりも高揚程のものに対しては図3に示
すように羽根車を約半数づつ反対方向向きとし、これに
より大体の軸方向推力を平衡せしめ、残余の僅かな軸推
力及び回転体自重をバランスディスク装置で支承せしめ
ることにすれば、バランスディスク装置に要求される差
圧が少なくて済むため、減圧分が少なく、温度上昇も少
ない。
【0024】次に、図3に示す第2実施例に係るサブマ
ージドモータポンプを詳細に説明する。図3において、
符号51は吐出しケーシングであり、吐出しケーシング
51の下部には上部中間プレート59を介してモータケ
ーシング62が接続されている。そして、モータケーシ
ング62の下部には下部中間プレート67を介して下部
圧力ケーシング68が接続され、この下部圧力ケーシン
グ68には吸込ケーシング75が接続されている。
【0025】前記各ケーシング51,62,68,75
内には主軸80が回転自在に配設されており、この主軸
80は上部軸受52、下部軸受76、上部モータ軸受6
1及び下部モータ軸受78により回転支承されている。
吐出しケーシング51内には中間ケーシング58が配設
され、この中間ケーシング58内には上部圧力ケーシン
グ57が配設されている。そして、上部圧力ケーシング
57内には、主軸80に固定された複数段の上向き羽根
車54A,54B…54Fが配設されている。なお、符
号55はガイドベーン、符号56は最頂部中胴であり、
最頂部中胴56と上部圧力ケーシング57との間にはガ
スケット53が介装されている。
【0026】また、モータケーシング62内にはモータ
ステータ63が配置され、主軸80にはモータステータ
63に対向してモータロータ64が固定されている。一
方、下部圧力ケーシング68内には、主軸80に固定さ
れた複数段の下向き羽根車70A,70B…70Fが配
設されている。また、吸込ケーシング75内には主軸8
0に固定されたインデューサ74が配置されている。な
お、符号71,73はガスケットである。
【0027】下向きの最終段羽根車70Fの背後にはバ
ランスディスク装置69が配設されている。バランスデ
ィスク装置69は図4にその詳細が示されるように固定
絞り部69aと可変絞り部69bとを備え、固定絞り部
69a及び可変絞り部69bを通った液体は連通路69
c及び配管79(図3参照)を介して低圧部側へ逃がす
ように構成されている。
【0028】図3において下向き羽根車の最終段(例え
ば5段目)より2段目出口へ戻すこととすれば、H=
7,500mかつk=0.6であって、ηP =0.5の
ときΔT≒10Kであって、2段目の圧力20kgf /cm
2 での密度は大気圧沸点時の約80%であり、戻り体積
流量は最大でも全体流量の12%程度となり問題はなく
なる。
【0029】また図3に示す実施例においては、モータ
の両側に略同個数の羽根車を配置したため、流路がやや
複雑となっていること、高圧であるため二重ケーシング
式としたことなどが異なるだけで、他の点は図1に示す
実施例と同じである。モータを中間に配置した理由は、
モータ軸受に後述の如く磁気軸受を採用したときに回転
体としてオーバハングがあまり長くない構造の方が好ま
しいこと、モータ電線取出口にかかる圧力をあまり高く
ない中間圧としたいこと等である。図3において太い矢
印は主流路、細い矢印は洩れ流路を示す。
【0030】図3に示す実施例においては、流体は下部
ケーシング75より吸込まれ、インデューサ74、1段
目羽根車70A等の多段の羽根車によって順次加圧され
下向き最終段の羽根車70Fを経てモータケーシング6
2内に流入する。モータケーシング62内の流れについ
ては図1と全く同じであるので説明を省略する。
【0031】モータ内を通過した流れはe流路を通って
上方に向かい、最頂部の上向き羽根車54Aに吸込ま
れ、それから順次下へ向かって各羽根車54B…を経由
し、最終段羽根車54Fを経た後、流路fを通ってポン
プ吐出口へと向かう。ポンプ吐出口フランジは、図9及
び図10におけると同様にポットカバーの裏側に取付け
られていて、液はそのポットカバー表側に取付けられて
いる吐出ノズルより外部配管に吐出される。
【0032】図3に示す実施例においては、羽根車の軸
推力は、ほゞ同数の反対向き羽根車の配置により相殺さ
れるが、軸上下端にかかる圧力差による推力と自重とを
支える必要があるため、下向き最終段羽根車70Fの背
後部にバランスディスク装置69を設けている。バラン
スディスク装置69よりの減圧洩れ液は、配管によりよ
り低圧の段へと戻る。図3に示す実施例では、例として
2段目出口へ戻している。下部圧力ケーシング68と各
段内ケーシングとの間には下向き最終段羽根車70Fの
吐出圧がかかり、全体を下方に押しつけてガスケット7
3を自緊するのであるが、中間にVリング又はオムニシ
ール等それ自身で自緊できるガスケットを使用すること
により、b部に低圧(本図では例として2段目圧力)を
保たせることができる。
【0033】図5及び図6は本発明の第3実施例を示す
断面図である。図5の実施例においては、残余軸推力が
更に僅少だとして、下向き羽根車群の最終段羽根車70
Fの発生圧力のみを利用すべく、最終段羽根車70Fに
バランスホール85を設け、この差圧だけでバランスデ
ィスク装置69を作動せしめようとするものである。即
ち、図6の詳細図に示すように、固定絞り部69a及び
可変絞り部69bを通った漏れ液はバランスホール85
を通って最終段羽根車70Fの吸込部に戻る。このよう
にすれば、漏れ液を低圧段に戻す配管を必要とせず、漏
れ液の温度上昇も更に少ない。
【0034】モータはポンプ主流中にあればよいので、
モータ発熱による液温上昇と、モータ前段でのポンプ昇
圧による圧力との均衡において不都合がなければ、モー
タ前後における羽根車の段数配分は任意である。高速回
転で段数が少ない場合には図7のような配置も考えられ
る。図7に示す実施例においては、羽根車90,91は
同一方向を向いており、2段目羽根車91にバランスデ
ィスク装置93及びバランスホール94が設けてあって
バランスディスク作用を行わせる。その他の構成は図5
に示す実施例と近似しているため、図5と同一の構成要
素には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0035】図8に示す実施例は、モータと吐出流路が
並列になって、主流路を分岐してモータ内部に通過させ
る考え方のものである。本実施例は、図9に示す従来の
サブマージドモータポンプのモータケーシング50に大
きな開口50aを形成し、モータ内部に吐出流を分岐さ
せるようにしたものである。
【0036】本実施例においては、分岐流量を設定して
やれば、モータ出力に応じてモータ内温度が決まってく
るので、それが不都合を来さないような範囲に止まる容
量範囲の場合にはこのような構造もあり得る。もちろん
流れがモータ部を通過後合流した後は、作用の項で求め
られるようなマクロな温度上昇に落ちつく。モータへの
流入流量を制限するので、モータ内温度分布解析を十分
行わねばならない。
【0037】図1より図8の各実施例を通して、モータ
両側の軸受(図1の符号2,7、図3の符号61,78
等)は球軸受の如く描かれているが、高速回転のときは
この軸受を磁気軸受、静圧軸受等低粘度液中でも支承能
力のある形式の軸受を採用するのが好ましく、またそれ
は可能である。図3の軸先端の軸受52,76について
も同様である。これらの軸受は普通の場合円筒上である
ので、これを採用した場合は、ポンプ停止時(その時は
ポンプバランスディスクが機能しないので)に自重を支
承する推力軸受が別途必要となる。図1乃至図4に示す
実施例においては、すべてモータ下部の球軸受(図1の
符号7、図3の符号78)がその役目を果たしている。
即ち、停止時はバランスディスク面が離れて回転体自重
はこの球軸受にかかり、ポンプが起動されて、バランス
ディスクが作動し始め、バランスディスク面が近接する
ため回転体は平衡の位置まで上行するが、そのときはこ
れらの球軸受の外輪で軸方向に滑って移動する。即ち球
軸受の使い方としてはやや異色な使い方をしている。
【0038】
【発明の効果】従来のサブマージドモータポンプのモー
タ冷却方式は、冷却液が少量であり、かつ減圧を伴うの
で温度上昇が大きく、吸込側に放散するときはガスを生
じ、低圧段へ回流しても大きな体積流量となって流体力
学的に好ましくない。このことはポンプ揚程が高くなる
程程度はひどくなり、液体水素ポンプのように極端な高
揚程ポンプとせざるを得ない場合は運転上支障を来す。
しかしながら、本発明の構造を採用することにより、即
ちモータを冷却する冷却液は吐出液の主流を使用するこ
とにより上記難点を完全に回避することができ、ポンプ
を安全に運転することができる。
【0039】また本発明によれば、モータ入力をすべて
ポンプ吐出液エンタルピ上昇に転化できるため、仕様液
をそのままガス化し燃料に使用する用途にあってはエネ
ルギー収支上効率のよい使い方となる。
【0040】さらに本発明によれば、発電プラント等に
有りがちな少負荷運転で、ポンプを効率の低い部分負荷
で運転せざるを得ないときでも安全に運転できる範囲が
広まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサブマージドモータポンプの一実
施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すサブマージドモータポンプの要部拡
大断面図である。
【図3】本発明に係るサブマージドモータポンプの第2
実施例を示す縦断面図である。
【図4】図3に示すサブマージドモータポンプの要部拡
大断面図である。
【図5】本発明に係るサブマージドモータポンプの第3
実施例を示す縦断面図である。
【図6】図5に示すサブマージドモータポンプの要部拡
大断面図である。
【図7】本発明に係るサブマージドモータポンプの第4
実施例を示す縦断面図である。
【図8】本発明に係るサブマージドモータポンプの第5
実施例を示す縦断面図である。
【図9】従来のサブマージドモータポンプを示す縦断面
図である。
【図10】従来のサブマージドモータポンプを示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 吐出ベル 2 上軸受 3 主軸 4 モータケーシング 5 モータ固定子 6 モータ回転子 7 下軸受 9 羽根車 11 ガイドベーン 12 中胴 13 インデューサ 14 吸込ベル 15 ロータ短絡環 16 制限板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−179896(JP,A) 特開 平2−55550(JP,A) 実開 昭54−2204(JP,U) 実開 平5−62170(JP,U) 実開 昭58−63394(JP,U) 実公 昭40−7245(JP,Y1) 実公 昭15−7123(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 13/08 F04D 29/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガスの圧送に使用され、モータ通電
    部を直接に仕様液で冷却するサブマージドモータポンプ
    において、モータケーシング内部を仕様液の主流通過流
    路の一部として形成し、ポンプ吐出し主流がモータ内部
    を通過しこれを冷却した後に前記モータケーシングから
    吐出されるようにしたことを特徴とするサブマージドモ
    ータポンプ。
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