JP3178593B2 - 電磁コイルおよびそれを用いた内燃機関用点火コイル - Google Patents

電磁コイルおよびそれを用いた内燃機関用点火コイル

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JP3178593B2 JP19054696A JP19054696A JP3178593B2 JP 3178593 B2 JP3178593 B2 JP 3178593B2 JP 19054696 A JP19054696 A JP 19054696A JP 19054696 A JP19054696 A JP 19054696A JP 3178593 B2 JP3178593 B2 JP 3178593B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁コイルに関
し、特に高電圧下で使用される用途に適している。例え
ば、高電圧を誘起して点火火花を供給する内燃機関用点
火コイルに適している。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁コイルとして、特公平2−1
8572号公報、特開平2−106910号公報、特開
昭60−107813号公報に開示される電磁コイルが
知られている。これらの従来技術は、スプールの軸線に
対して巻線を斜めに積層した電磁コイルを提案してい
る。このような電磁コイルの巻線形状は、巻線層が円錐
面を形成して広がっており、斜向巻きと呼ぶことができ
る。このような斜向巻き電磁コイルは、その巻線層の形
状によって、古典的な円柱状巻線をもつ電磁コイルと区
別することができる。
【0003】このような斜向巻き電磁コイルは、一連の
巻線層が径方向に沿って円錐面を形成して広がるため、
ひとつの巻線層の巻数が少ない。これは、隣り合う線材
間の巻数を少なくできることを意味する。これにより、
線材間に生じる電位差を低減することができ、線材間の
絶縁破壊を防止し、高電圧下での使用に適する電磁コイ
ルを提供することができる。このような特性は、電磁コ
イルの耐電圧性能、あるいは絶縁性と呼ぶことができ
る。
【0004】このような斜向巻き電磁コイルは、特公平
2−18572号公報、特開昭60−107813号公
報に開示されるように、内燃機関用点火コイルに適して
いる。特に、特開昭60−107813号に開示される
ように、一次コイルと組み合わせて高電圧を発生する二
次コイルに利用することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、斜向巻き電
磁コイルを工業的に利用可能にしようとした本発明者ら
の実験によると、線材が完全に整列した斜向巻きを得る
ことはきわめて困難であることが判明した。特に、工業
的な利用においては、高速に線材をコイル化する自動巻
線機が用いられること、小型軽量化の要求に応えるため
には細い線材を巻く必要があることから、完全に整列し
た斜向巻きを実現することはきわめて困難である。
【0006】特に、斜向巻きを行う場合、巻き始め部で
は円錐状の斜面を形成する必要があり、完全に整列した
斜向巻きを得ることが困難であった。特に、巻き始め部
に円錐状の斜面を簡単に得るためには、乱巻きにより断
面三角形の初期巻線部分を作る製造方法が有効である
が、このような乱巻き部は線材間の電位差が一定になら
ないという問題点があった。
【0007】また、斜向巻きを行う場合、巻線後期に巻
き崩れが大きくなることがあった。また、巻線時に線材
に与えられる張力のばらつきや、スプールの軸方向長さ
のばらつきによって巻き終わり部に崩れを生じることが
あった。このように、斜向巻きの中に部分的な乱巻き部
分、あるいは巻き崩れ部分などの巻き乱れが含まれる
と、電位差の大きい線材が隣り合う機会を生じ、線材間
の電位差の予測、管理が困難となる。このため、斜向巻
き電磁コイルに期待される高い絶縁性を実現することが
困難になるという問題点があった。そこで本発明は、優
れた絶縁性を発揮できる電磁コイルを提供することを目
的とする。
【0008】本発明は、部分的な乱巻きや、不可避な巻
き崩れなどの巻き乱れを許容しつつ、優れた絶縁性を得
ることを目的とする。本発明の目的は、電磁コイルの高
電圧側における絶縁破壊を防止し、優れた絶縁性を発揮
できる電磁コイルを提供することである。本発明の目的
は、巻き始め部に乱巻き部があっても優れた絶縁性を発
揮する斜向巻き電磁コイルを提供することである。
【0009】本発明の目的は、巻線後期に巻き崩れがあ
っても優れた絶縁性を発揮する斜向巻き電磁コイルを提
供することである。本発明の別の目的は、斜向巻き電磁
コイルの弱点を改良して優れた絶縁性を発揮する電磁コ
イルを提供することである。本発明のさらに別の目的
は、斜向巻き電磁コイルの巻線崩れを低減して、優れた
絶縁性を発揮できる電磁コイルを提供することである。
本発明の付加的な目的は、内燃機関用点火コイルの二次
コイルの絶縁性を改良することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明の請求項1または
記載の電磁コイルによると、斜向巻き電磁コイルの巻
数を端子間電圧に応じて設定することにより、所要の耐
電圧性能、絶縁性能を確実に得ることができる。本発明
の請求項3〜6のいずれか一項記載の電磁コイルによる
と、斜向巻き電磁コイルの高電圧側の巻き高さを低電圧
側より低くしている。斜向巻き電磁コイルにおいては、
巻き高さは1層あたりの合計巻数に対応しているので、
高電圧側の巻き高さを低電圧側より低くすることによ
り、1巻数当たりの発生電圧が高くなる高電圧側におい
て、線材間の電位差が過大になることを防止することが
できる。これにより、斜向巻き電磁コイルに期待される
高い絶縁性能を十分に発揮させることができる。
【0011】本発明の請求項記載の電磁コイルによる
と、高電圧側のひとつの巻線層の巻数を低電圧側よりも
少なくすることにより、1巻当たりの発生電圧が高くな
る高電圧側において、線材間の電位差が過大になること
を防止することができる。これにより、斜向巻き電磁コ
イルに期待される高い絶縁性能を十分に発揮させること
ができる。
【0012】本発明の請求項9〜12のいずれか一項、
14または15記載の電磁コイルによると、1巻当たり
の発生電圧が高くなる高電圧側において、線材間の電位
差が過大になることを防止することができる。これによ
り、斜向巻き電磁コイルに期待される高い絶縁性能を十
分に発揮させることができる。本発明の請求項8または
13記載の内燃機関用点火コイルによると、二次コイル
として用いる電磁コイルの線材間の絶縁性が良好なた
め、点火プラグに安定して高電圧を印加することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。以下に述べる
実施例は、内燃機関用点火コイルを改良したものであ
る。以下に述べる実施例では、斜向巻きの巻線を完全に
整列したものとして図示し説明するが、自動巻線機によ
る製造においては不可避な、許容しうる量の巻き崩れが
生じている。
【0014】(第1実施例) 第1実施例を図1および図2に示す。図2に示すよう
に、点火コイル2は、主に円筒状のトランス部5と、こ
のトランス部5の一方の端部に位置しトランス部5の一
次電流を断続する制御回路部7と、トランス部5の他方
の端部に位置しトランス部5の二次電圧を図示しない点
火プラグに供給する接続部6とから構成されている。
【0015】点火コイル2は、点火コイル2のハウジン
グである樹脂材料からなる円筒状のケース100を備え
ており、このケース100の内側に形成されている収容
室102内には、高電圧発生用のトランス部5と制御回
路部7とトランス部5の周囲を満たす絶縁油29とが収
容されている。収容室102の上端部には、制御信号入
力用コネクタ9が設けられ、また収容室102の下端部
には、後述するカップ15の底部により閉塞された底部
104が形成されている。このカップ15の外周壁は、
ケース100の下端に位置する接続部6に覆われてい
る。
【0016】接続部6には、ケース100によって図示
しない点火プラグを収容する筒部105が形成され、こ
の筒部105の開口端にはゴムからなるプラグキャップ
13が装着されている。筒部105の上端に位置する底
部104には、金属製のカップ15がケース100の樹
脂材料中にインサート成形されている。このため、収容
室102と接続部6とは液密に区画されている。カップ
15の底部に係止されているスプリング17は、圧縮コ
イルスプリングからなり、接続部6内に挿入される図示
しない点火プラグの電極部がスプリング17の他端部に
電気的に接触するようになっている。
【0017】制御信号入力用コネクタ9は、コネクタハ
ウジング18とコネクタピン19とから構成されてい
る。コネクタハウジング18は、ケース100と一体成
形されており、このコネクタハウジング18内に位置す
る3本のコネクタピン19がケース100を貫通し外部
と接続可能にコネクタハウジング18にインサート成形
されている。
【0018】ケース100の上側には、トランス部5、
制御回路部7、絶縁油29等をケース100の外部から
収容室102に収容するための開口部100aが形成さ
れている。この開口部100aは、金属製の蓋33がケ
ース100の上部にかしめ固定されて閉塞されている。
蓋33とケース100との間には液密用のOリング32
が介装されている。
【0019】トランス部5は、鉄心502、磁石50
4、506、二次スプール510、二次コイル512、
一次スプール514および一次コイル516から構成さ
れている。円柱状の鉄心502は、薄い珪素鋼板を断面
がほぼ円形となるように重ねて組立られている。この鉄
心502の両端には、コイルにより励磁されて発生する
磁束の方向とは逆方向の極性を有する磁石504、50
6がそれぞれ粘着テープにより固定されている。
【0020】ボビンとしての二次スプール510は、両
端に鍔部510a、510bとこの鍔部510a、51
0b間に巻線部530とを有する有底円筒状に形成され
る樹脂成形品で、底部510cにより下端部がほぼ閉塞
されている。二次スプール510の底部510cには、
二次コイル512の一端から引き出される図示しない引
出線が電気的に接続されたターミナルプレート34が固
定され、このターミナルプレート34にカップ15と接
触するためのスプリング27が固定されている。これら
ターミナルプレート34とスプリング27とがスプール
側導電部材として機能し、二次コイル512に誘起され
た高電圧がターミナルプレート34、スプリング27、
カップ15、スプリング17を経由して図示しない点火
プラグの電極部に供給される。
【0021】また、二次スプール510の反底部510
c側端部には、二次スプール510と同心上に筒部51
0fが延出して形成されている。この二次スプール51
0の内部には、前記鉄心502と磁石506とが収容さ
れ、二次スプール510の外周、すなわち巻線部530
には、後述する巻線方法によって巻回される二次コイル
512が位置している。
【0022】樹脂成形品である一次スプール514は、
両端に鍔部514a、514bを有する有底円筒状に形
成されており、蓋部514cにより上端部がほぼ閉塞さ
れている。この一次スプール514の外周には一次コイ
ル516が巻回されている。一次スプール514の蓋部
514cには、一次スプール514の下端部側に延びる
筒部514fが一次スプール514と同心上に形成され
るとともに、開口部514dが形成されている。この筒
部514fは、前述した二次スプール510と一次スプ
ール514とを組付けたとき、二次スプール510の筒
部510fの内側に同心円となって位置するように形成
されている。したがって、一次スプール514と二次ス
プール510との組付時、一次スプール514の蓋部5
14cと二次スプール510の底部510cとの間に、
両端に磁石504、506を備えた鉄心502が挟持さ
れる。
【0023】一次コイル516が巻回された一次スプー
ル514の外側には、図示しないスリットを有する補助
コア508が装着されている。この補助コア508は、
薄い珪素鋼板を筒状に巻回し、巻回開始端と巻回終了端
とを接続しないことから軸方向にスリットを形成してお
り、このスリットは磁石504の外周位置から磁石50
6の外周位置にわたる軸方向長さを有する。これによ
り、補助コア508の周方向に発生する短絡電流を低減
している。
【0024】トランス部5等が収容されている収容室1
02内には、収容室102の上端部に僅かの空気空間を
残して絶縁油29が充填されている。絶縁油29は、一
次スプール514の下側開口端、一次スプール514の
蓋部514cのほぼ中央部に開設された開口514d、
二次スプール510の上側開口端および図示しない開口
を通して侵入し、鉄心502、二次コイル512、一次
コイル516、補助コア508等の間の電気絶縁を確実
なものとしている。
【0025】ここで、二次コイル512の構成を図1に
基づいて説明する。図1に示すように、二次スプール5
10の巻線部530に巻回される二次コイル512は、
例えばアミドイミドからなる絶縁皮膜により外周を覆わ
れた線材520が斜向重巻きにより16000回巻付け
られることにより構成されている。二次コイル512の
総巻数を16000としたのは、一次コイル516と二
次コイル512との巻数比により決定される二次電圧を
図示しない点火プラグの火花放電可能な電圧である30
kVに設定するためである。また線材520の最大外径
は、絶縁皮膜の厚さを含め例えば0.07mmに設定され
ており、この線材520が巻付けられる巻線部530の
軸方向長さは例えば61.5mmに設定されている。な
お、線材520の絶縁皮膜の材質は、アミドイミドの
他、ウレタン系、ポリエステルイミド等でも良い。
【0026】二次コイル512は、低電圧巻層としての
第1巻線部531、中電圧巻層としての第2巻線部53
2および高電圧巻層としての第3巻線部533から構成
され、斜向重巻きにより巻回されている。しかも、この
実施例では二次スプール510の全体を単一の巻線スロ
ットとしており、複数のスロットを形成しないいわゆる
スロットレスの二次コイルを形成している。第1巻線部
531、第2巻線部532、第3巻線部533はこの順
番で巻回され、第1巻線部531が巻き始め側、第3巻
線部533が巻き終わり側となっている。また、高電圧
側としての第3巻線部533の径方向長さである巻き高
さは低電圧側としての第1巻線部531の巻き高さより
も低くなっている。この3つの巻線部により構成される
二次コイル512内の一巻あたりの電位差は、図3に示
す電位分布を有する。つまり、二次コイル512の巻き
始め側に位置する第1巻線部531では、一巻あたりの
電位差が約2.5Vを示しており、巻数が徐々に増加す
るに従い一巻きあたりの電位差も増加する。そして、巻
き終わり側に位置する第3巻線部533では、15〜1
6Vの電位差を有するため、第2巻線部532と第3巻
線部533との境界付近および第3巻線部533が高電
圧発生側に相当する。二次スプール510の軸方向に隣
合う線材520同士、例えば図1に示す線材521aと
線材521bとに生ずる電位差は、前述した図3に示す
電位分布と、線材521aから線材521bまでの一往
復層522に巻回されている巻数とによって求められ
る。つまり、図3から得られる一巻きあたりの電位差V
と一往復層の巻数nとの積、V×nになる。
【0027】ここで、二次コイル512の電位分布のう
ちで最も高い電位差を有する一往復層の上限巻数t
Hは、nT:二次コイル520の総巻数、VOUT:二次コ
イル520による発生電圧とすると、次の式(1) により
算出される。 tH ≦ nT/VOUT×180 ・・・ (1)
【0028】したがって、二次コイル512の電位分布
のうちで最も高い電位差を有する一往復層522に巻回
される巻数を式(1) より算出すると、nTが16000
であり、VOUTが30kVであることから、一往復層5
22の巻数は96以下になる。これにより、一往復層5
22の電位差Vmax は、前述したV×nから16(V)×
96=1536(V) になる。つまり、線材521aと線
材521bとの間の電位差は1.5kV程度になるよう
に式(1) によって設定されている。このように、一往復
層522の電位差Vmax が1.5kV程度となるように
一往復層522に巻回される巻数を式(1) から算出した
のは、次の〜の理由による。
【0029】線材520の絶縁皮膜であるアミドイミ
ドの絶縁耐力は、交流電圧において3.0〜4.0kV
であり、直流電圧において6.5〜8.0kV程度であ
るが、例えば150℃の高温環境下において2000時
間連続使用された場合、前記絶縁耐力は70%程度に低
下する。つまり、点火コイルのような高温環境下におい
て連続使用されることを考慮すると、線材520の絶縁
皮膜に用いられるアミドイミドの絶縁耐力は、直流電圧
で4.5〜5.5kV程度にまで低下する。
【0030】線材521a、521bである線材52
0の絶縁皮膜を含んだ最大外径が前述した0.07mmに
設定されていることから、線材520を斜向重巻きとし
た場合、巻線崩れや巻線の乱巻きが生ずる。例えば線材
の最大外径を0.05〜0.08mmに設定し、図1に示
す巻線ピッチP1を線材520の線径の2〜4倍程度に
した場合、巻線崩れや巻線の乱巻きを巻線時に伴うこと
を考慮すると、一往復層の電位差の約3倍以上の安全率
を見込む必要があることを実験により確認している。
【0031】前記から4.5〜5.5kV程度に低
下する線材520の絶縁耐力は、前記の安全率を見込
むと、4.5kVの3分の1である1.5kV程度とな
る。これにより、二次コイル512の第3巻線部533
のうちで最も高い電位差を有する一往復層522の線材
521aと線材521bとの間の耐電圧は、1.5kV
程度であることが判る。したがって、一往復層522の
電位差Vmax が1.5kV程度となるように一往復層5
22の巻数が設定されている。
【0032】上述した理由により求められる巻数tH
下となるように、第3巻線部533の一往復層522が
巻回され、第3巻線部533の残部も縮径するように巻
回される。斜向重巻きの斜面角度θと巻数tHとによっ
て一往復層522の径方向長さが決定される。この一往
復層522より低電圧発生側に位置する第1巻線部53
1および第2巻線部532においても、式(1) より算出
される巻数以下となるように巻回される。ここで図3に
示すように、低電圧側としての第1巻線部531におい
ては、一巻あたりの電位差が第3巻線部533よりも小
さいので、第1巻線部531の一往復層の巻数は第3巻
線部533の巻数よりも多くすることができる。つま
り、第3巻線部533における巻数が最多の往復層52
2の巻数は第1巻線部531および第2巻線部532に
おける一往復層の最多の巻数よりも少なくなっている。
【0033】図1に示すように、第1巻線部531の一
往復層の巻数を所定の一定値にすることにより、径方向
長さである巻き高さが等しい第1巻線部531が形成さ
れる。そして、第1巻線部531と第3巻線部533と
の間に位置する第2巻線部532には、第1巻線部53
1の最外巻線位置と第3巻線部533の一往復層522
の最外巻線位置とを結ぶ直線上に第2巻線部532の各
最外巻線が位置するような徐々に小さくなる巻数が設定
される。これにより、第1巻線部531から第3巻線部
533に向かって徐々に縮径するテーパ状の第2巻線部
532が巻回される。
【0034】ここで、第3巻線部533を高電圧発生側
に位置させたことによる巻回工程上の効果を説明する。
二次スプール510の外周面側の折返点、すなわち図1
で黒丸で表される往路側520aから白丸で表される復
路側520bに折返す点において、線材520を巻付け
るとき径方向内側に働く張力と巻線斜面を下りながら巻
付けられるとき径方向内側に働く付勢力とが巻付途中の
線材520に作用しても、二次スプール512の鍔部5
12bが巻線進行方向に位置するため、二次スプール5
10の軸方向に線材520が移動しようとするのをこの
鍔部512bによって防ぐことができる。これにより、
線材520が二次スプール510の外周を滑るのを防止
する効果がある。
【0035】また、二次スプール510の反表面側の折
返点、すなわち復路側520bから往路側520aに折
返す点において、線材520を巻付けるとき径方向内側
に働く張力と巻線斜面を上りながら巻付けられるとき径
方向外側に働く付勢力とが相殺することから、巻付途中
の線材520に作用する力が軽減される。これに加え既
に巻付けられた線材520による凹凸が巻付け斜面に形
成されていることから、斜面上に巻付される線材520
を斜面の凹凸により滑り難くしている。これにより、巻
線崩れや巻線の乱巻きを生じ難くする効果がある。
【0036】第1実施例によると、二次コイル512の
第3巻線部533のうちで最も高い電位差を有する一往
復層522を式(1) より算出される巻数tH以下に巻回
することによって、高温環境下における線材520の絶
縁皮膜の絶縁耐力の劣化に対するマージンを確保し、か
つ巻回時の巻線崩れや巻線の乱巻きによる絶縁耐力の安
全率を約3倍確保することができる。これにより、最大
外径0.07mmの線材を斜向重巻きした二次コイル51
2により点火コイル2を構成し、かつこの点火コイル2
をエンジンブロックのプラグホール内において使用して
も所定の絶縁耐力を維持することができる耐電圧品質を
確保する効果がある。
【0037】また、第1実施例によると、第3巻線部5
33の巻数を前記式(1) により所定以下となるように設
定し、第1巻線部531および第2巻線部532の巻数
をも前記式(1) により所定以下となるように設定するこ
とによって、第3巻線部533から第2巻線部532、
第1巻線部531に向かうに従い一往復層あたりの巻数
を徐々に増加させることができる。これにより、第1巻
線部531および第2巻線部532の一往復層あたりの
巻数を第3巻線部533より大きく設定した斜向重巻き
にすることができるため、第1巻線部531および第2
巻線部532の一往復層あたりの巻数を第3巻線部53
3の巻数と同じ値に設定したときに較べると、同じ巻線
部530内により多く巻数を確保することができる。し
たがって、二次コイル512の体格を増大させることな
く高性能な点火コイル2を提供できる効果がある。
【0038】なお、上述した実施例では、二次コイル5
20による発生電圧VOUTを30kV、二次コイル52
0の総巻数nTを16000としたが、二次コイルによ
る発生電圧VOUTを35kV、二次コイルの総巻数nT
16000としても良い。この場合、二次コイルの電位
分布のうちで最も高い電位差を有する一往復層の巻数t
Hは、次の式(2) により算出される。 tH ≦ nT/VOUT×155 ・・・ (2)
【0039】また、前記式(1) 、(2) においては、二次
コイル520の総巻数nTを二次コイル520の発生電
圧VOUTで割った値に定数180または155を掛けて
いたが、この定数を100に設定する次の式(3) によ
り、耐電圧品質の安全率をさらに向上することができ
る。 tH ≦ nT/VOUT×100 ・・・ (3) これにより、例えばポリアミドイミドより絶縁耐力の低
いウレタン樹脂等を線材520の絶縁皮膜に用いること
ができ、比較的安価な線材を用いることができる。した
がって、点火コイルの製品コストを低減する効果があ
る。
【0040】なお、この定数は、小さくすることによっ
て二次コイル512の耐電圧品質を高めることができる
が、この定数の減少により二次コイル512の占積率の
低下を招くこととなる。すなわち、この定数を小さく設
定すると、点火コイル内の無駄なスペースが増えること
から、所定の巻線数を得ようとする場合、二次コイル5
12が巻付けられる二次スプール510の軸方向長さを
長くする必要が生ずる。すると、点火コイル自体の軸方
向長さが長くなるため、エンジンブロックのプラグホー
ルへの搭載性を考慮すると、この定数の下限が自ずから
決まることになる。例えばこの定数を40と設定すると
耐電圧品質の安全率として良好な値を得ることができ
る。ところが、点火コイルの体格を考慮すると二次コイ
ルとして実現が困難となる。
【0041】(第2実施例) 本発明の第2実施例による二次コイルの巻き方を図4に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分について
は、同一符号を付す。図4に示す第2実施例は、二次コ
イル620の電位分布のうちで最も高い電位差を有する
一往復層の巻数を第1実施例で説明した式(2) により算
出し、この算出した巻数によって二次スプール610の
全体が一定の径方向長さ、すなわち一定の巻き高さにな
るように斜向重巻きした例である。
【0042】図4に示すように、ボビンとしての二次ス
プール610に形成される巻線部630の軸方向長さは
例えば75mmに設定されており、この巻線部630には
例えばアミドイミドからなる絶縁皮膜により外周を覆わ
れた線材が斜向重巻きにより14000回巻付けられて
いる。またこの線材の最大外径は、絶縁皮膜の厚さを含
め例えば0.07mmに設定されている。そして、この二
次コイル620の発生電圧は、30kVに設定されてい
る。
【0043】第1実施例の二次コイル512と同巻数だ
け巻回しようとすると、二次コイル512より巻き高さ
が低い部分が多いため、二次スプール620の軸方向長
さを長くする必要がある。ところが、二次コイル620
の巻き高さを一定に設定しているため、第1実施例の二
次コイル512のように各巻線部によって巻き高さを変
える必要がなく巻回工程を簡素にできる。したがって、
例えば巻回装置のプログラムを容易にする効果がある。
【0044】(第3実施例) 本発明の第3実施例による二次コイルの巻き方を図5に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分について
は、同一符号を付す。図5に示す第3実施例は、二次コ
イル630の電位分布のうちで最も高い電位差を有する
一往復層の巻数を第1実施例で説明した式(1) により算
出し、この算出した巻数によって二次スプール510の
ほぼ中央から高圧側に位置する第3巻線部630cが一
定の径方向長さ、すなわち一定の巻き高さになるように
斜向重巻きした例である。
【0045】二次スプール510のほぼ中央から低圧側
に位置する第1巻線部630aは、前記式(1) により算
出される巻数以下となる所定値で一定の巻き高さになる
ように斜向重巻きされている。そして、第1巻線部63
0aと第3巻線部630cとの間に位置する第2巻線部
630bには、第1巻線部630aの最外巻線位置と第
3巻線部630cの最外巻線位置とを結ぶ直線上に第2
巻線部630bの各最外巻線が位置するような徐々に小
さくなる巻数が設定され、第1巻線部630aから第3
巻線部630cに向かって徐々に縮径するテーパ状の第
2巻線部630bが巻回される。これにより、第1実施
例の二次コイル512と較べると、テーパ状に形成され
る第2巻線部630bの軸方向長さが小さく設定される
ことから、例えば巻回装置のプログラムを容易にする効
果がある。
【0046】(第4実施例) 本発明の第4実施例による二次コイルの巻き方を図6に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分について
は、同一符号を付す。図6に示す第4実施例は、第2実
施例で説明した第1巻線部630a、第2巻線部630
bおよび第3巻線部630cの各軸方向長さを短く設定
し、第1巻線部630a、第2巻線部630bおよび第
3巻線部630cを一組とした巻線部を多段に構成した
例である。
【0047】図6に示すように、二次コイル640の電
位分布のうちで最も高い電位差を有する一往復層の巻数
を第1実施例で説明した式(1) により算出し、この算出
した巻数によって二次スプール510の高電圧発生側端
部に位置する巻線部640mが一定の径方向長さ、すな
わち一定の巻き高さになるように斜向重巻きされてい
る。そして、この巻線部640mより低電圧側に位置す
る巻線部640iは、前記式(1) により算出される巻数
以下となる所定値で一定の巻き高さになるように斜向重
巻きされ、この巻線部640iと巻線部640mとをテ
ーパ状に接続するように巻線部640jが斜向重巻きさ
れている。このように、低電圧発生側に向かって巻き高
さが階段状に大きくなるように、巻線部640h、g、
f、e、d、c、b、aが巻回されている。
【0048】これにより、第2実施例の二次コイル63
0と較べコイルの占積率を向上させる効果がある。した
がって、図示しない一次コイルと二次コイル630との
巻数比を増大させることが可能となり、二次コイル63
0による発生可能な電圧を上昇させる効果がある。
【0049】(第5実施例) 本発明の第5実施例による二次コイルの巻き方を図7に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分について
は、同一符号を付す。図7に示す第5実施例は、第1実
施例で説明した図3に示す二次コイル内の一巻あたりの
電位差の特性曲線値に従って、第1実施例で説明した式
(1) により算出した巻数を二次スプール510に巻回さ
れる二次コイル650の全体に渡って適用した例であ
る。
【0050】図3に示す各巻数に対応する一巻あたりの
電位差を用いて式(1) により一往復層の巻数を算出し、
二次コイル650の低電圧発生側から高電圧発生側に向
かってそれぞれ算出した巻数により二次コイル650を
斜向重巻きしている。したがって、二次コイル650の
各最外巻線位置により形成される二次コイル650の外
郭は、低電圧発生側から高電圧発生側に向かって緩やか
な凸状曲線を描きながら縮径している。このように図3
に示す二次コイル内の一巻あたりの電位差の特性曲線値
より得られる各巻数に対応させて二次コイル650を巻
回することから、最適な耐電圧特性を確保しながらコイ
ルの占積率を最も向上させる効果がある。
【0051】(第6実施例) 本発明の第6実施例による二次コイルの巻き方を図8に
示す。第1実施例と実質的に同一の構成部分について
は、同一符号を付す。図8に示す第6実施例は、二次コ
イル660の最低電圧発生端部に位置する一往復層の巻
数と最高電圧発生端部に位置する一往復層の巻数とを第
1実施例で説明した式(1) により算出した巻数により巻
回し、このそれぞれの一往復層の最外巻線位置を結ぶ直
線上に前記2つの一往復層の間に位置する各巻線層の最
外巻線を位置させた例であり、低電圧側から高電圧側に
向けて巻線の巻き高さが徐々に低くなっている。
【0052】図8に示すように、二次コイル660は、
二次スプール510の鍔部510aから鍔部510bに
向かって徐々に縮径する円錐台状に斜向重巻きされる。
これにより、緩やかな凸状曲線を描きながら縮径するよ
うに斜向重巻きする必要がないため、第5実施例の二次
コイル650と較べ例えば巻回装置のプログラムを容易
にする効果がある。
【0053】以上説明した第1実施例〜第6実施例で
は、巻き始めから巻き終わりに向けて整列した斜向重巻
きをし、巻き始め側を低電圧側、巻き終わり側を高電圧
側としたが、二次コイルを巻き終わった結果、巻き乱れ
が生じている側を低電圧側とし、規則的に巻回されてい
る側を高電圧側とすることも可能である。この場合、巻
き始め側が高電圧側、巻き終わり側が高電圧側となるこ
ともある。
【0054】前述した第1実施例〜第実施例では、巻
き始めから巻き終わりまで、整列した斜向重巻きをする
ことを前提としたが、巻き始め部を軸方向に往復する乱
巻きにより形成することも可能である。この乱巻きによ
り巻き始め部に三角形状の乱巻き部が形成されると、そ
れ以後は巻き終わり部まで整列した斜向重巻きが行われ
る。乱巻きは斜向重巻きと同様に自動巻線機により形成
され、専ら巻線を崩すことなく基準となる斜面を作るこ
とを目的として巻線が行われる。乱巻きは、線材の整列
を意図することなく、むしろ線材を不規則に軸方向に移
動させて断面三角形に線材を積層することにより、斜向
巻きを開始するための斜面を比較的簡単に、しかも崩れ
にくい乱巻き部によって作ることができる。このように
形成した不規則な乱巻き部を点火コイルとして用いる場
合の低電圧側とすることにより、乱巻き部における線材
間の電位差は比較的低くなるので、耐電圧性、絶縁性の
低下が顕著になることがない。
【0055】なお、以上に述べた複数の実施例では、巻
線工程における往路と復路との両方で斜面に沿って線材
を巻き並べた巻線層を形成し、往復両巻線層からなる一
往復層の巻数を所定値として、隣接する線材間の巻数を
高電圧出力側端ほど少なくして同隣接線材間の電位差を
所定値以下に抑えているが、往路または復路の一方にお
いてのみコイルの最内径と最外径とに渡る巻線層を形成
し、他方において最内径と最外径との間をつなぐ渡り線
のみをなすように巻線工程を構成しても良い。
【0056】また、以上に述べた複数の実施例では、巻
線層はコイルの最内径と最外径との間に渡って均等なピ
ッチで巻かれているが、ピッチは巻線層の途中で変化し
ても良い。さらに、巻線層は、円錐面のような直線状の
斜面に沿って巻かれても良く、放物線や流線型のような
斜面に沿って巻かれても良い。
【0057】さらにまた、以上に述べた複数の実施例で
は、コイルの最内径と最外径との間に渡る巻線層を形成
しているが、コイルの最内径と最外径との途中まででひ
とつの巻線層が形成されても良い。また、以上に述べた
複数の実施例では、内燃機関用点火コイルの二次コイル
に本発明の電磁コイルを適用した例について説明した。
これ以外にも、比較的高電圧の加わる電磁コイルに本発
明の電磁コイルを適用することにより、良好な耐電圧性
および絶縁性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【図2】第1実施例の斜向巻コイルを組付けた内燃機関
用点火コイルの縦断面図である。
【図3】点火コイルの二次コイル内の電圧分布を示す特
性図である。
【図4】本発明の第2実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【図5】本発明の第3実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【図6】本発明の第4実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【図7】本発明の第5実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【図8】本発明の第6実施例による斜向巻コイルの巻き
方を示す模式図である。
【符号の説明】
2 点火コイル 5 トランス部 6 接続部 100 ケース 510、610 二次スプール(ボビン) 512、620、630、640、650、660 二次コイル 514 一次スプール 516 一次コイル 520 線材 530、630 巻線部 531 第1巻線部(低電圧巻層) 532 第2巻線部(中電圧巻層) 533 第3巻線部(高電圧巻層)
フロントページの続き (72)発明者 中沢 克己 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−106910(JP,A) 特開 昭60−107813(JP,A) 特開 平6−112054(JP,A) スイス国特許発明254093(CH,A 5) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 38/12 F02P 15/00 303 H01F 27/28 H01F 41/06

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材を軸線上に巻回してなる電磁コイル
    において、 前配線材は、軸線に対して傾斜した斜面に沿う巻線層を
    形成しており、しかも前記巻線層を複数積層して斜向巻
    きを形成しており、 その高電圧発生側に位置する高電圧巻線層の1往復あた
    りの巻数をtHとし、その発生電圧をVOUTとし、その総
    巻数をnTとすると、 tH≦nT/VOUT×180 であることを特徴とする電磁コイル。
  2. 【請求項2】H≦nT/VOUT×100であることを特
    徴とする請求項記載の電磁コイル。
  3. 【請求項3】 前記斜向巻きの巻き高さほ、低電圧側よ
    り高電圧側が低いことを特徴とする請求項1または2
    載の電磁コイル。
  4. 【請求項4】 前記斜向巻きの巻き高さは、前記低電圧
    側から前記高電圧側に向けて徐々に低くなっていること
    を特徴とする請求項記載の電磁コイル。
  5. 【請求項5】 前記斜向巻きの外形は、テーパ状である
    ことを特徴とする請求項3または4記載の電磁コイル。
  6. 【請求項6】 前記斜向巻きの外形は、段付き形状であ
    ることを特徴とする請求項3または4に記載の電磁コイ
    ル。
  7. 【請求項7】 前記斜向巻きのひとつの巻線層の巻数
    は、低電圧側より高電圧側が少ないことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか一項記載の電磁コイル。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項記載の電磁
    コイルを二次コイルとして用いることを特徴とする内燃
    機関用点火コイル。
  9. 【請求項9】 線材を軸線上に巻回してなる電磁コイル
    において、 前記線材は、軸線に対して傾斜した斜面に沿う巻線層を
    形成しており、しかも前記巻線層を複数積層して斜向巻
    きを形成しており、前記斜向巻きのひとつの巻線層の巻数は、低電圧側より
    高電圧側が少ないこと を特徴とする電磁コイル。
  10. 【請求項10】 線材を軸線上に巻回してなる電磁コイ
    ルにおいて、 前記線材は、軸線に対して傾斜した斜面に沿う巻線層を
    形成しており、しかも前記巻線層を複数積層して斜向巻
    きを形成しており、 前記斜向巻きの巻き高さは、低電圧側から高電圧側に向
    けて徐々に低くなっていることを特徴とする電磁コイ
    ル。
  11. 【請求項11】 スプールと、 前記スプールの一端から他端に向けて、前記スプールの
    回りに巻回される線材とを有し、 前記線材は、前記スプールの表面に対して傾斜した斜面
    に沿う巻線層を形成しており、しかも前記巻線層を複数
    積層して斜向巻きを形成しており、 前記斜向巻きのひとつの巻線層における線材の巻数は、
    前記スプールの一端側に形成される低電圧巻層より前記
    スプールの他端側に形成される高電圧巻層の方が少ない
    ことを特徴とする電磁コイル。
  12. 【請求項12】 スプールと、 前記スプールの一端から他端に向けて、前記スプールの
    回りに巻回される線材とを有し、 前記線材は、前記スプールの表面に対して傾斜した斜面
    に沿う巻線層を形成しており、しかも前記巻線層を複数
    積層して斜向巻をき形成しており、 前記線材の巻き高さは、低電圧巻層が形成されるスプー
    ルの一端側から高電圧巻層が形成されるスプールの他端
    側に向けて徐々に低くなることを特徴とする電磁コイ
    ル。
  13. 【請求項13】 請求項9〜12のいずれか一項記載の
    電磁コイルを二次コイルとして用いることを特徴とする
    内燃機関用点火コイル。
  14. 【請求項14】 前記斜向巻きの外形は、テーパ状であ
    ることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項記載
    の電磁コイル。
  15. 【請求項15】 前記斜向巻きの外形は、段付き形状で
    あることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項記
    載の電磁コイル。
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