JP3178580U - フェイスマスク - Google Patents

Abstract

【課題】フェイスマスクを顔に密着させる際に生じる目の開口部の位置ずれを解消することにより、マスクの鼻部分の切り込みを短くし、切り込みから露出する肌の面積を小さくして化粧効果を高めることができるフェイスマスクを提供する。
【解決手段】顔を覆う形状に形成した基材シート２に化粧料を含浸してなるフェイスマスク１であって、人の目に対応する位置に設けた開口部３の形状が楕円形であり、該楕円形の長径が、水平方向に対して１０乃至１５度の角度をなすように目頭から目尻方向に傾斜上昇していることを特徴とするフェイスマスク１。
【選択図】図１

Description

本考案は、顔を覆う形状に形成した基材シートに化粧料を含浸してなるフェイスマスクに関する。

従来より、化粧水、乳液、美容液などの化粧料を顔に塗布して長時間保持するために、顔を覆う形状に形成した不織布等からなる基材シートに化粧料を含浸させたフェイスマスクが知られている(特許文献１，２)。そして、このようなフェイスマスクは、人の目に相当する位置に視界を確保するための開口部を設けるとともに、立体的な顔の表面に密着するように、マスクの所定の箇所に切り込み等が設けられている。

特に、鼻は顔の中で最も突出した部位であることから、平面的なフェイスマスクを密着させることが困難な部位である。このため、フェイスマスクの鼻に相当する部分に鼻の輪郭に沿って切り込みを設けたり(特許文献２)、小鼻の脇に切り込みを入れるなどして(特許文献３)、フェイスマスクが顔表面から浮き上がることを防止しているが、このような切り込みを入れると、切り込み箇所から肌が露出してしまい、その部分には化粧料を塗布することができないという不都合があった。

一方、フェイスマスクの鼻部分にこのような切り込みを設けない場合には、目の開口部が鼻方向に引き寄せられて人の目の位置に対しずれが生じたり、鼻梁部分のシートが浮いてしまうなどマスクを顔表面に密着させにくいという問題が生じる。またこのようなフェイスマスクでは使用者は鼻部分に圧迫感を感じてしまうなど使用性においても問題がある。

したがって、フェイスマスクの鼻部分の切り込みをなるべく短くして、切り込みから露出する肌の面積を極力小さく抑えながらも、顔に密着して十分な化粧効果を付与し得るフェイスマスクの開発が望まれる。

特開２００４−２２５３号公報 特開２００４−２６２９０１号公報 実用新案登録第３１３５００２号公報

本考案は、顔に密着し、露出する肌の面積を小さくして化粧効果を高めることができるフェイスマスクを提供することを課題とする。

前記課題を解決するために本考案者が検討を行った結果、フェイスマスクの人の目に対応する位置に設けた開口部の形状を楕円形とし、該楕円形の長径を水平方向に対して１０乃至１５度の角度なすように目頭から目尻方向に向かって傾斜上昇させることにより、マスクを顔に密着させやすくなり、鼻部分の切り込みを短くしても、顔をマスクで確実に覆い、化粧効果を高めることができることを見出し、本考案を完成するに至った。

すなわち本考案は、顔を覆う形状に形成した基材シートに化粧料を含浸してなるフェイスマスクであって、人の目に対応する位置に設けた開口部の形状が楕円形であり、該楕円形の長径が、水平方向に対して１０乃至１５度の角度をなすように目頭から目尻方向に傾斜上昇していることを特徴とするフェイスマスクである。

さらに本考案は、基材シートが伸張性を有する不織布であることを特徴とするフェイスマスクである。

さらに本考案は、人の顔の幅方向に伸張性を有することを特徴とするフェイスマスクである。

本考案のフェイスマスクによれば、マスクを顔にのせる際、使用者はフェイスマスクの目の開口部を自らの目の位置に合わせるため、目の開口部の目尻部分を下方に若干回動して顔表面にのせることとなる。このようにしてマスクを顔にのせるとマスクの鼻部分が持ち上がった状態で使用者の鼻に密着することができ、鼻部分に圧迫感を感じることなく顔全体にマスクを密着させることが可能となる。これにより、フェイスマスクの鼻部分の切り込みを短くしてもマスクを顔に密着させることができるとともに、切り込みから露出する肌の面積を小さくして化粧効果を高めることが可能となる。

さらに、基材シートに伸張性を有する不織布を用いることにより、フェイスマスクを確実に顔に密着させ、化粧効果を高めることができる。

フェイスマスクの正面図 顔表面にのせるときのフェイスマスクの動きを示す模式図 従来のフェイスマスクの正面図

以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。

本考案のフェイスマスクは、図１に示すような顔を覆う形状に形成した基材シート(２)に化粧料を含浸してなるフェイスマスク(１)である。

基材シート(２)は、人の顔を覆うことができる大きさ、形状であり、目に対応する位置と口に対応する位置にそれぞれ開口部(３，５)が設けられている。また、マスク周縁部のこめかみに相当する位置に略三角形状の切り欠き部(６)が設けられ、さらに当該切り欠き部の略三角形の頂点から水平方向に切り込み(７)が設けられている。

図１に示すように、本考案のフェイスマスクには鼻下に相当する位置に鼻孔を開放するための切り込み(４)が設けられるが、図４に示す従来のフェイスマスクの鼻部位の切り込み線(４)に比べると、小鼻部(4b)から鼻梁側部(4a)にかけての切り込みが無く、切り込みの長さが短くなっている。従来のフェイスマスクでは、鼻の輪郭(鼻下部(4c)、小鼻部(4b)及び鼻梁側部(4a))に沿って切り込みを入れることにより、鼻部分でのフェイスマスクの浮き上がりを解消し、マスクを顔表面に密着させるが、このように切り込み線を長くすると、顔に密着させた際、切り込みから露出する肌の面積が大きくなり、特に色素沈着し易く化粧料を塗布する必要がある小鼻部分に化粧料を塗布することができないという不都合が生じる。一方、小鼻部分に化粧料を塗布するために、切り込みを短くして、マスクを小鼻部分に密着させると、マスクの鼻梁部分が浮き上がるなどして顔に密着させることができず、フェイスマスクとしての機能を十分に発揮し得ない事態となる。

本考案のフェイスマスクは、目の開口部(３)の形状を楕円形とし、当該楕円形の長径が、水平方向に対して１０乃至１５度の角度(α)をなすように目頭(3a)から目尻(3b)方向に向かって傾斜上昇する形状とする(図１)。目の開口部(３)をこのような形状にすることにより、マスクを顔にのせる際、使用者はフェイスマスクの目の開口部を自らの目の位置に合わせるようにして顔表面にのせる。このようにしてマスクを顔にのせるとマスクの鼻部分が持ち上がった状態で使用者の鼻に密着することとなる。すなわち、使用者が、フェイスマスクの目の開口部を自らの目の位置に合わせようとすると、図２に示すように、目の開口部は目尻が下がるように回動しながら下方に移動するためマスクの鼻部分は持ち上がった状態で使用者の鼻に密着することとなる。これにより、鼻の切り込み線(４)を短くしても、マスクを小鼻部分に密着させることができる。１０乃至１５度の傾斜角度(α)は、あらゆる人の顔に密着し得るフェイスマスクに適した角度である。

フェイスマスクに用いる基材シートの材質には、化粧水、乳液、美容液などの化粧料を含浸でき、適度な強度を有するものであれば広く用いることができ、例えば、綿、セルロース、毛等の天然繊維、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン等の化学繊維、あるいはこれらを混合することにより得られる不織布、織布又は編物を用いることができるが、顔への十分な密着性を得るためには、伸張性を有する不織布を用いることが好ましい。

伸張性を有する不織布は、例えば、不織布を構成する繊維を一定の方向に配向することにより得ることができ、このような不織布は繊維の配向方向とは直角方向へ容易に伸張させることができる。

このような伸張性を有する不織布を基材シートとして人の顔の幅方向に伸張するようにして用いれば、より確実にフェイスマスクを顔表面に密着させることが可能となる。

１ フェイスマスク
２ 基材シート
３ 開口部(目に対応する位置)
３ａ 目頭
３ｂ 目尻
４ 切り込み線(鼻に対応する位置)
４ａ 鼻梁側部
４ｂ 小鼻部
４ｃ 鼻下部
５ 開口部(口に対応する位置)
６ 切り欠き部(こめかみに対応する位置)
７ 切り込み線

Claims (3)

1. 顔を覆う形状に形成した基材シートに化粧料を含浸してなるフェイスマスクであって、人の目に対応する位置に設けた開口部の形状が楕円形であり、該楕円形の長径が、水平方向に対して１０乃至１５度の角度をなすように目頭から目尻方向に傾斜上昇していることを特徴とするフェイスマスク。
2. 基材シートが、伸張性を有する不織布であることを特徴とする請求項１記載のフェイスマスク。
3. 人の顔の幅方向に伸張性を有することを特徴とする請求項２記載のフェイスマスク。

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