JP3178453B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP3178453B2
JP3178453B2 JP05042999A JP5042999A JP3178453B2 JP 3178453 B2 JP3178453 B2 JP 3178453B2 JP 05042999 A JP05042999 A JP 05042999A JP 5042999 A JP5042999 A JP 5042999A JP 3178453 B2 JP3178453 B2 JP 3178453B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、冷凍装置に関
し、さらに詳しくは冷凍装置における電子膨張弁の開度
制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷凍装置における電子膨張弁の開
度制御は、温度条件や運転条件に基づくPID制御によ
り動作量を決定して行われこととされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、PID制御
において、全ての温度条件や運転条件で最適な定数を見
つけることが極めて困難であった。
【0004】例えば、PID制御のみにより電子膨張弁
の開度制御を行った場合、過熱制御においては電子膨張
弁の開度を開くように動作されるが、圧縮機の吐出管温
度が過熱領域にある間は電子膨張弁は開き続けられるこ
ととなる。すると、電子膨張弁の開き過ぎにより湿り領
域へ入り、湿り制御により電子膨張弁の開度を閉めるよ
うに動作されるが、湿り領域に吐出過熱度がある間は電
子膨張弁は閉め続けられることとなる。すると、電子膨
張弁の閉め過ぎにより過熱領域へ入り、前記した過熱制
御となる。このように、過熱と湿りの両制御の繰り返し
によるハンチングが起こる可能性がある。
【0005】なお、条件に応じていくつもの定数を持た
せることにより、PID制御を運転実態に合わせること
も考えられるが、この場合、PID制御の開発に多大な
工数がかかることとなる。
【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
のであり、簡単な手法で電子膨張弁の開度制御を運転実
態に合わせることにより電子膨張弁の開度を速やかに安
定させ得るようにすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、圧縮機1、凝縮器
2、電子膨張弁3および蒸発器4を冷媒配管を介して順
次接続してなる冷凍サイクルAを備え、該冷凍サイクル
Aの運転状態に応じてPID制御により前記電子膨張弁
3の動作量を決定するようにした冷凍装置であって、前
記圧縮機1の吐出管温度Tdおよび吐出過熱度ΔTを経
時的に記憶する記憶手段と、前記冷凍サイクルAの運転
状態が過熱領域にあるか湿り領域にあるかを判定する判
定手段と、該判定手段により過熱領域と判定され且つ前
記記憶手段により記憶されている過去の記憶データから
現在の吐出管温度Tdが下降傾向にあると推測された場
合あるいは前記判定手段により湿り領域と判定され且つ
前記記憶手段により記憶されている過去の記憶データか
ら現在の吐出過熱度ΔTが上昇傾向にあると推測された
場合には、前記電子膨張弁3の開度を、前記冷凍サイク
ルAにおける直前の運転状態に基づいてPID制御によ
り決定された直前開度に保持する開度制御手段とを付設
している。
【0008】上記のように構成したことにより、冷凍サ
イクルAの運転状態が過熱領域にあり且つ過去の記憶デ
ータから現在の吐出管温度Tdが下降傾向にあると推測
された場合あるいは冷凍サイクルAの運転状態が湿り領
域にあり且つ過去の記憶データから現在の吐出過熱度Δ
Tが上昇傾向にあると推測された場合には、電子膨張弁
3の開度が、前記冷凍サイクルAにおける直前の運転状
態に基づいてPID制御により決定された直前開度に保
持されることとなり、電子膨張弁3の開き過ぎあるいは
閉め過ぎがなくなる。従って、湿り領域あるいは過熱領
域へゆっくりと且つ少しだけ移行することとなり、過熱
領域から湿り領域あるいは湿り領域から過熱領域への移
行を繰り返すハンチングから安定域に落ち着く時間を短
くすることができる。しかも、PID制御における定数
を一つ(例えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度Δ
T)に絞った制御が可能となり、加工コストを低減でき
る。
【0009】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の冷凍装置において、前記開度制御手段を、前記吐
出管温度Tdの下降勾配αが設定値より小さい場合ある
いは前記吐出過熱度ΔTの上昇勾配βが設定値より大き
い場合に動作させるようにした場合、吐出管温度Tdの
下降勾配αが設定値より小さくなったときあるいは吐出
過熱度ΔTの上昇勾配βが設定値より大きくなったとき
に、電子膨張弁3の開度が、冷凍サイクルAにおける直
前の運転状態に基づいてPID制御により決定された直
前開度に保持されることとなり、電子膨張弁3の開き過
ぎあるいは閉め過ぎがなくなる。従って、湿り領域ある
いは過熱領域へさらにゆっくりと且つより少しだけ移行
することとなり、過熱領域から湿り領域あるいは湿り領
域から過熱領域への移行を繰り返すハンチングから安定
域に落ち着く時間をより一層短くすることができる。
【0010】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、圧縮機1、凝縮器2、電子膨張弁3
および蒸発器4を冷媒配管を介して順次接続してなる冷
凍サイクルAを備え、該冷凍サイクルAの運転状態に応
じてPID制御により前記電子膨張弁3の動作量を決定
するようにした冷凍装置において、前記冷凍サイクルA
における吐出管温度Tdおよび吐出過熱度ΔTを経時的
に記憶する記憶手段と、前記冷凍サイクルAの運転状態
が過熱領域にあるか湿り領域にあるかを判定する判定手
段と、該判定手段により過熱領域と判定され且つ前記記
憶手段により記憶されている過去の記憶データから現在
の吐出管温度Tdが下降傾向にあると推測され、しかも
その下降勾配αが設定値より小さい場合あるいは前記判
定手段により湿り領域と判定され且つ前記記憶手段によ
り記憶されている過去の記憶データから現在の吐出過熱
度ΔTが上昇傾向にあると推測され、しかもその上昇勾
配βが設定値より大きい場合には、前記電子膨張弁3の
動作量Xを、この時にPID制御により決定された仮動
作量Xoを前記下降勾配αあるいは上昇勾配βに基づい
て補正した補正動作量とする開度制御手段とを付設して
いる。
【0011】上記のように構成したことにより、冷凍サ
イクルAの運転状態が過熱領域にあり且つ現在の吐出管
温度Tdが下降傾向にあると推測され、しかもその下降
勾配αが設定値より小さくなったときあるいは冷凍サイ
クルAの運転状態が湿り領域にあり且つ現在の吐出過熱
度ΔTが上昇傾向にあると推測され、しかもその上昇勾
配βが設定値より大きくなったときには、電子膨張弁3
の動作量Xが、この時にPID制御により決定された仮
動作量Xoを前記下降勾配αあるいは上昇勾配βに基づ
いて補正した補正動作量とされることとなり、電子膨張
弁3の開き過ぎあるいは閉め過ぎがなくなる。従って、
湿り領域あるいは過熱領域へさらにゆっくりと且つより
少しだけ移行することとなり、過熱領域から湿り領域あ
るいは湿り領域から過熱領域への移行を繰り返すハンチ
ングから安定域に落ち着く時間をより一層短くすること
ができる。しかも、PID制御における定数を一つ(例
えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔT)に絞っ
た制御が可能となり、加工コストを低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0013】第1の実施の形態 図1および図2には、本願発明の第1の実施の形態にか
かる冷凍装置が示されている。
【0014】この冷凍装置は、圧縮機1、凝縮器2、電
子膨張弁3および蒸発器4を冷媒配管を介して順次接続
してなる冷凍サイクルAを備えている。符号5は分流
器、6は室外ファン、7は室内ファンである。前記凝縮
器2および室外ファン6は室外ユニットYに配設され、
前記圧縮機1、電子膨張弁3、蒸発器4、分流器5およ
び室内ファン7は室内ユニットZに配設されている。こ
の冷凍装置は、凝縮器2において凝縮液化された冷媒を
電子膨張弁3で減圧した後、蒸発器4において蒸発させ
ることとなっている。
【0015】前記圧縮機1の吐出管1aには、吐出管温
度Tdを検出する吐出管温度検出手段8および吐出圧力
Phを検出する吐出圧力検出手段9が設けられる一方、
前記圧縮機1の吸入管1bには、吸入管温度Tgを検出
する吸入管温度検出手段10および吸入圧力Plを検出
する吸入圧力検出手段11が設けられている。
【0016】前記吐出管温度検出手段8、吐出圧力検出
手段9、吸入管温度検出手段10および吸入圧力検出手
段11からの検出データは、図2に示すように、コント
ローラ12に入力され、該コントローラ12は、前記検
出データに基づいて各種演算処理を行い、その結果を制
御信号として電子膨張弁3へ出力することとなってい
る。
【0017】前記コントローラ12は、前記圧縮機1の
吐出管温度Tdおよび吐出過熱度ΔTを経時的に記憶す
る記憶手段としての機能と、前記冷凍サイクルAの運転
状態が過熱領域にあるか湿り領域にあるかを判定する判
定手段としての機能と、該判定手段により過熱領域と判
定され且つ前記記憶手段により記憶されている過去の記
憶データから現在の吐出管温度Tdが下降傾向にあると
推測された場合あるいは前記判定手段により湿り領域と
判定され且つ前記記憶手段により記憶されている過去の
記憶データから現在の吐出過熱度ΔTが上昇傾向にある
と推測された場合には、前記電子膨張弁3の開度を、前
記冷凍サイクルAにおける直前の運転状態に基づいてP
ID制御により決定された直前開度に保持する開度制御
手段としてのの機能とを有している。ここで、吐出過熱
度ΔTは、吐出管温度Tdと吸入管温度Tgとの差であ
る。
【0018】上記構成の冷凍装置における電子膨張弁3
の過熱制御および湿り制御について、図3および図4に
示すフローチャートと図5および図6に示すタイムチャ
ートを参照して詳述する。
【0019】(I) 過熱制御(図3のフローチャート
および図5のタイムチャート参照) 吐出管温度検出手段8により所定時間(例えば、6秒)
毎に検出された吐出管温度TdがステップS1において
入力されると、ステップS2においてこれらの吐出管温
度Tdが経時的に記憶データとしてコントローラ12の
記憶手段に記憶される。
【0020】ステップS3においては、吐出管温度Td
と過熱判断値Tdsとの比較がなされる。該過熱判断値
Tdsは、運転状態が過熱状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、Td≦Tdsと判定され
ている間(即ち、運転状態が過熱領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
過熱制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0021】ステップS3においてTd>Tdsと判定
されると(即ち、運転状態が過熱領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS4およびステップS5において前
々回(即ち、12秒前)の吐出管温度Td2と前回(即
ち、6秒前)の吐出管温度Td1との比較および前回
(即ち、6秒前)の吐出管温度Td1と現在の吐出管温
度Td0との比較がなされ、ここでTd2≦Td1あるい
はTd1≦Td0と判定されると(即ち、下降傾向にはな
いと判定されると)、ステップS6において吐出管温度
Tdに基づいたPID制御による電子膨張弁3の動作量
Xが決定され、ステップS7において当該動作量Xだけ
電子膨張弁3が開作動され、その後ステップS1に戻る
が、Td2>Td1、Td1>Td0と判定されると(即
ち、下降傾向にあると判定されると)、ステップS1に
戻る。即ち、PID制御による電子膨張弁3の開度制御
は行われず、直前の運転状態に基づいてPID制御によ
り決定された直前開度に電子膨張弁3の開度は保持され
る。この制御は、コントローラ12の開度制御手段によ
り行われる。
【0022】つまり、図5のタイムチャートにおいて、
点P1で過熱領域に入り、PID制御により電子膨張弁
3が開き始め、点P2までは電子膨張弁3は開き続けら
れるが、点P3において吐出管温度Tdが下降傾向にな
ったと判定されると、電子膨張弁3の開度は、直前の運
転状態に基づいてPID制御により決定された直前開度
に保持されることとなり、ゆっくりと過熱領域を出て少
しだけ湿り領域へ入ることとなるのである。
【0023】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が過熱領域にある間は電
子膨張弁3は開き続けられるため、電子膨張弁3の開き
過ぎが生じ、図5に点線で示すように、吐出管温度Td
が急激に降下して、急に且つ大きく湿り領域へ入ってし
まう。
【0024】(II) 湿り制御(図4のフローチャー
トおよび図6のタイムチャート参照) 所定時間(例えば、6秒)毎に吐出管温度検出手段8お
よび吸入管温度検出手段10により検出された吐出管温
度Tdおよび吸入管温度TgがステップS1において入
力されると、ステップS2において吐出過熱度ΔT=T
d−Tgの演算がその都度なされ、ステップS3におい
てこれらの吐出過熱度ΔTが経時的に記憶データとして
コントローラ12の記憶手段に記憶される。
【0025】ステップS4においては、吐出過熱度ΔT
と湿り判断値ΔTsとの比較がなされる。該湿り判断値
ΔTsは、運転状態が湿り状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、ΔT≧ΔTsと判定され
ている間(即ち、運転状態が湿り領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
過熱制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0026】ステップS4においてΔT≧ΔTsと判定
されると(即ち、運転状態が湿り領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS5およびステップS6において前
々回(即ち、12秒前)の吐出過熱度ΔT2と前回(即
ち、6秒前)の吐出過熱度ΔT1との比較および前回
(即ち、6秒前)の吐出過熱度ΔT1と現在の吐出過熱
度ΔT0との比較がなされ、ここでΔT2≧ΔT1あるい
はΔT1≧ΔT0と判定されると(即ち、上昇傾向にはな
いと判定されると)、ステップS7において吐出過熱度
ΔTに基づいたPID制御による電子膨張弁3の動作量
Xが決定され、ステップS8において当該動作量Xだけ
電子膨張弁3が開作動され、その後ステップS1に戻る
が、ΔT2<ΔT1、ΔT1<ΔT0と判定されると(即
ち、上昇傾向にあると判定されると)、ステップS1に
戻る。即ち、PID制御による電子膨張弁3の開度制御
は行われず、直前の運転状態に基づいてPID制御によ
り決定された直前開度に電子膨張弁3の開度は保持され
る。この制御は、コントローラ12の開度制御手段によ
り行われる。
【0027】つまり、図6のタイムチャートにおいて、
点P1で湿り領域に入り、PID制御により電子膨張弁
3が閉まり始め、点P2までは電子膨張弁3は閉め続け
られるが、点P3において吐出過熱度ΔTが上昇傾向に
なったと判定されると、電子膨張弁3の開度は、直前の
運転状態に基づいてPID制御により決定された直前開
度に保持されることとなり、ゆっくりと湿り領域を出て
少しだけ過熱領域へ入ることとなるのである。
【0028】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が湿り領域にある間は電
子膨張弁3は閉め続けられるため、電子膨張弁3の閉め
過ぎが生じ、図6に点線で示すように、吐出過熱度ΔT
が急激に上昇して、急に且つ大きく過熱領域へ入ってし
まう。
【0029】上記したように、本実施の形態において
は、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔTが下降傾向
あるいは上昇傾向にあると判断された場合には、電子膨
張弁3の開度が直前の運転状態に基づいてPID制御に
より決定された直前開度に保持されることとなっている
ため、電子膨張弁3の開き過ぎあるいは閉め過ぎがなく
なる。従って、湿り領域あるいは過熱領域へゆっくりと
且つ少しだけ移行することとなり、過熱領域から湿り領
域あるいは湿り領域から過熱領域への移行を繰り返すハ
ンチングから安定域に落ち着く時間を短くすることがで
きる。しかも、PID制御における定数を一つ(例え
ば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔT)に絞った
制御が可能となり、加工コストを低減できる。
【0030】第2の実施の形態 図7および図8には、本願発明の第2の実施の形態にか
かる冷凍装置における過熱制御および湿り制御のフロー
チャートが示されている。
【0031】この場合、吐出管温度Tdの下降勾配αが
所定値(例えば、−0.04)より小さいときおよび吐
出過熱度ΔTの上昇勾配βが所定値(例えば、0.0
4)より大きいときにPID制御を行うことなく、電子
膨張弁3の開度を直前の運転状態に基づいてPID制御
により決定された直前開度に保持するようにしている。
ここで、前記下降勾配αは、現在、前回(即ち、6秒
前)および前々回(即ち、12秒前)の吐出管温度Td
0,Td1,Td2の二次回帰式の傾きとして求められ、
前記上昇勾配βは、現在、前回(即ち、6秒前)および
前々回(即ち、12秒前)の吐出過熱度ΔT0,ΔT1
ΔT2の二次回帰式の傾きとして求められる。その他の
構成は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を
省略する。
【0032】以下に、この実施の形態における過熱制御
および湿り制御について詳述する。
【0033】(I) 過熱制御(図7のフローチャート
および図5のタイムチャート参照) 吐出管温度検出手段8により所定時間(例えば、6秒)
毎に検出された吐出管温度TdがステップS1において
入力されると、ステップS2においてこれらの吐出管温
度Tdが経時的に記憶データとしてコントローラ12の
記憶手段に記憶される。
【0034】ステップS3においては、吐出管温度Td
と過熱判断値Tdsとの比較がなされる。該過熱判断値
Tdsは、運転状態が過熱状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、Td≦Tdsと判定され
ている間(即ち、運転状態が過熱領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
過熱制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0035】ステップS3においてTd>Tdsと判定
されると(即ち、運転状態が過熱領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS4において吐出管温度Tdの下降
勾配αが演算され、テップS5においてこの下降勾配α
と所定値(例えば、−0.04)との比較がなされ、こ
こでα≧−0.04と判定されると(即ち、下降勾配α
が大きいと判定されると)、ステップS6において吐出
管温度Tdに基づいたPID制御による電子膨張弁3の
動作量Xが決定され、ステップS7において当該動作量
Xだけ電子膨張弁3が開作動され、その後ステップS1
に戻るが、α<−0.04と判定されると(即ち、下降
勾配αが小さいと判定されると)、ステップS1に戻
る。即ち、PID制御による電子膨張弁3の開度制御は
行われず、直前の運転状態に基づいてPID制御により
決定された直前開度に電子膨張弁3の開度は保持され
る。この制御は、コントローラ12の開度制御手段によ
り行われる。
【0036】つまり、図5のタイムチャートにおいて、
点P1で過熱領域に入り、PID制御により電子膨張弁
3が開き始め、点P2までは電子膨張弁3は開き続けら
れるが、点P3において吐出管温度Tdが下降傾向にあ
り且つ下降勾配α<−0.04と判定されると、電子膨
張弁3の開度は、直前の運転状態に基づいてPID制御
により決定された直前開度に保持されることとなり、ゆ
っくりと過熱領域を出て少しだけ湿り領域へ入ることと
なるのである。
【0037】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が過熱領域にある間は電
子膨張弁3は開き続けられるため、電子膨張弁3の開き
過ぎが生じ、図5に点線で示すように、吐出管温度Td
が急激に降下して、急に且つ大きく湿り領域へ入ってし
まう。
【0038】(II) 湿り制御(図8のフローチャー
トおよび図6のタイムチャート参照) 所定時間(例えば、6秒)毎に吐出管温度検出手段8お
よび吸入管温度検出手段10により検出された吐出管温
度Tdおよび吸入管温度TgがステップS1において入
力されると、ステップS2において吐出過熱度ΔT=T
d−Tgの演算がその都度なされ、ステップS3におい
てこれらの吐出過熱度ΔTが経時的に記憶データとして
コントローラ12の記憶手段に記憶される。
【0039】ステップS4においては、吐出過熱度ΔT
と湿り判断値ΔTsとの比較がなされる。該湿り判断値
ΔTsは、運転状態が湿り状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、ΔT≧ΔTsと判定され
ている間(即ち、運転状態が湿り領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
湿り制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0040】ステップS4においてΔT≧ΔTsと判定
されると(即ち、運転状態が湿り領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS5において吐出過熱度ΔTの上昇
勾配βが演算され、テップS6においてこの上昇勾配β
と所定値(例えば、0.04)との比較がなされ、ここ
でβ≦0.04と判定されると(即ち、上昇勾配βが小
さいと判定されると)、ステップS7において吐出過熱
度ΔTに基づいたPID制御による電子膨張弁3の動作
量Xが決定され、ステップS8において当該動作量Xだ
け電子膨張弁3が閉作動され、その後ステップS1に戻
るが、β>0.04と判定されると(即ち、上昇勾配β
が大きいと判定されると)、ステップS1に戻る。即
ち、PID制御による電子膨張弁3の開度制御は行われ
ず、直前の運転状態に基づいてPID制御により決定さ
れた直前開度に電子膨張弁3の開度は保持される。この
制御は、コントローラ12の開度制御手段により行われ
る。
【0041】つまり、図5のタイムチャートにおいて、
点P1で湿り領域に入り、PID制御により電子膨張弁
3が閉まり始め、点P2までは電子膨張弁3は閉め続け
られるが、点P3において吐出管温度Tdが上昇傾向に
あり且つ上昇勾配β>0.04と判定されると、電子膨
張弁3の開度は、直前の運転状態に基づいてPID制御
により決定された直前開度に保持されることとなり、ゆ
っくりと湿り領域を出て少しだけ過熱領域へ入ることと
なるのである。
【0042】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が湿り領域にある間は電
子膨張弁3は閉め続けられるため、電子膨張弁3の閉め
過ぎが生じ、図5に点線で示すように、吐出過熱度ΔT
が急激に上昇して、急に且つ大きく過熱領域へ入ってし
まう。
【0043】上記したように、本実施の形態において
は、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔTが下降傾向
あるいは上昇傾向にあり且つ下降勾配α<−0.04あ
るいは上昇勾配β>0.04と判断された場合には、電
子膨張弁3の開度が直前の運転状態に基づいてPID制
御により決定された直前開度に保持されることとなって
いるため、電子膨張弁3の開き過ぎあるいは閉め過ぎが
なくなる。従って、湿り領域あるいは過熱領域へゆっく
りと且つ少しだけ移行することとなり、過熱領域から湿
り領域あるいは湿り領域から過熱領域への移行を繰り返
すハンチングから安定域に落ち着く時間を短くすること
ができる。しかも、PID制御における定数を一つ(例
えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔT)に絞っ
た制御が可能となり、加工コストを低減できる。
【0044】第3の実施の形態 図9および図10には、本願発明の第3の実施の形態に
かかる冷凍装置における過熱制御および湿り制御のフロ
ーチャートが示されている。
【0045】この場合、吐出管温度Tdの下降勾配αが
所定値(例えば、−0.04)より小さいときおよび吐
出過熱度ΔTの上昇勾配βが所定値(例えば、0.0
4)より大きいときには、電子膨張弁3の動作量を、こ
の時にPID制御により決定された動作量Xoを前記下
降勾配αあるいは上昇勾配βに基づいて補正した補正動
作量としている。ここで、前記下降勾配αは、現在、前
回(即ち、6秒前)および前々回(即ち、12秒前)の
吐出管温度Td0,Td1,Td2の二次回帰式の傾きと
して求められ、前記上昇勾配βは、現在、前回(即ち、
6秒前)および前々回(即ち、12秒前)の吐出過熱度
ΔT0,ΔT1,ΔT2の二次回帰式の傾きとして求めら
れる。その他の構成は、第1の実施の形態におけると同
様なので説明を省略する。
【0046】以下に、この実施の形態における過熱制御
および湿り制御について詳述する。
【0047】(I) 過熱制御(図9のフローチャート
および図11のタイムチャート参照) 吐出管温度検出手段8により所定時間(例えば、6秒)
毎に検出された吐出管温度TdがステップS1において
入力されると、ステップS2においてこれらの吐出管温
度Tdが経時的に記憶データとしてコントローラ12の
記憶手段に記憶される。
【0048】ステップS3においては、吐出管温度Td
と過熱判断値Tdsとの比較がなされる。該過熱判断値
Tdsは、運転状態が過熱状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、Td≦Tdsと判定され
ている間(即ち、運転状態が過熱領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
過熱制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0049】ステップS3においてTd>Tdsと判定
されると(即ち、運転状態が過熱領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS4において吐出管温度Tdの下降
勾配αが演算され、テップS5においてこの下降勾配α
と所定値(例えば、−0.04)との比較がなされ、こ
こでα≧−0.04と判定されると(即ち、下降勾配α
が大きいと判定されると)、ステップS10において吐
出管温度Tdに基づいたPID制御による電子膨張弁3
の動作量Xが決定され、ステップS9において当該動作
量Xだけ電子膨張弁3が開作動され、その後ステップS
1に戻るが、α<−0.04と判定されると(即ち、下
降勾配αが小さいと判定されると)、ステップS6にお
いて吐出管温度Tdに基づいたPID制御による仮動作
量Xoが決定され、ステップS7において補正値ΔX=
1/25αが演算され、ステップS8において電子膨張
弁3の動作量X=Xo×ΔXが決定され、ステップS9
において当該動作量Xだけ電子膨張弁3が開作動され、
その後ステップS1に戻る。この制御は、コントローラ
12の開度制御手段により行われる。
【0050】つまり、図11のタイムチャートにおい
て、点P1で過熱領域に入り、PID制御により電子膨
張弁3が開き始め、点P2までは電子膨張弁3は開き続
けられるが、点P3において吐出管温度Tdが下降傾向
にあり且つ下降勾配α<−0.04と判定されると、電
子膨張弁3は、PID制御により決定された仮動作量X
oに補正値ΔXを乗じた動作量Xだけ開作動されること
となり、ゆっくりと過熱領域を出て少しだけ湿り領域へ
入ることとなるのである。
【0051】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が過熱領域にある間は電
子膨張弁3は開き続けられるため、電子膨張弁3の開き
過ぎが生じ、図11に点線で示すように、吐出管温度T
dが急激に降下して、急に且つ大きく湿り領域へ入って
しまう。
【0052】(II) 湿り制御(図10のフローチャ
ートおよび図12のタイムチャート参照) 所定時間(例えば、6秒)毎に吐出管温度検出手段8お
よび吸入管温度検出手段10により検出された吐出管温
度Tdおよび吸入管温度TgがステップS1において入
力されると、ステップS2において吐出過熱度ΔT=T
d−Tgの演算がその都度なされ、ステップS3におい
てこれらの吐出過熱度ΔTが経時的に記憶データとして
コントローラ12の記憶手段に記憶される。
【0053】ステップS4においては、吐出過熱度ΔT
と湿り判断値ΔTsとの比較がなされる。該湿り判断値
ΔTsは、運転状態が湿り状態か否かを判断する基準と
して予め設定される。ここで、ΔT≧ΔTsと判定され
ている間(即ち、運転状態が湿り領域ではないと判定さ
れている間)は、ステップS1に戻り、電子膨張弁3の
湿り制御は行われない。この判定は、コントローラ12
の判定手段により行われる。
【0054】ステップS4においてΔT≧ΔTsと判定
されると(即ち、運転状態が湿り領域に入ったと判定さ
れると)、ステップS5において吐出過熱度ΔTの上昇
勾配βが演算され、テップS6においてこの上昇勾配β
と所定値(例えば、0.04)との比較がなされ、ここ
でβ≦0.04と判定されると(即ち、上昇勾配βが小
さいと判定されると)、ステップS11において吐出過
熱度ΔTに基づいたPID制御による電子膨張弁3の動
作量Xが決定され、ステップS10において当該動作量
だけ電子膨張弁3が閉作動され、その後ステップS1に
戻るが、β>0.04と判定されると(即ち、上昇勾配
βが大きいと判定されると)、ステップS7において吐
出過熱度ΔTに基づいたPID制御による仮動作量Xo
が決定され、ステップS8において補正値ΔX=1/2
5βが演算され、ステップS9において電子膨張弁3の
動作量X=Xo×ΔXが決定され、ステップS10にお
いて当該動作量Xだけ電子膨張弁3が閉作動され、その
後ステップS1に戻る。この制御は、コントローラ12
の開度制御手段により行われる。
【0055】つまり、図12のタイムチャートにおい
て、点P1で湿り領域に入り、PID制御により電子膨
張弁3が閉まり始め、点P2までは電子膨張弁3は閉め
続けられるが、点P3において吐出管温度Tdが下降傾
向にあり且つ上昇勾配β>0.04と判定されると、電
子膨張弁3は、PID制御により決定された仮動作量X
oに補正値ΔXを乗じた動作量Xだけ閉作動されること
となり、ゆっくりと湿り領域を出て少しだけ過熱領域へ
入ることとなるのである。
【0056】これに対して、従来例のようにPID制御
のみによる場合には、運転状態が過熱領域にある間は電
子膨張弁3は開き続けられるため、電子膨張弁3の開き
過ぎが生じ、図12に点線で示すように、吐出過熱度Δ
Tが急激に上昇して、急に且つ大きく過熱領域へ入って
しまう。
【0057】上記したように、本実施の形態において
は、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔTが下降傾向
あるいは上昇傾向にあり且つ下降勾配α<−0.04あ
るいは上昇勾配β>0.04と判断された場合には、電
子膨張弁3の動作量Xを、この時にPID制御により決
定された仮動作量Xoを前記下降勾配αあるいは上昇勾
配βに基づいて補正した補正動作量としているため、電
子膨張弁3の開き過ぎあるいは閉め過ぎがなくなる。従
って、湿り領域あるいは過熱領域へさらにゆっくりと且
つより少しだけ移行することとなり、過熱領域から湿り
領域あるいは湿り領域から過熱領域への移行を繰り返す
ハンチングから安定域に落ち着く時間をより一層短くす
ることができる。しかも、PID制御における定数を一
つ(例えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔT)
に絞った制御が可能となり、加工コストを低減できる。
【0058】なお、吐出管温度および吸入管温度に代え
て吐出圧力および吸入圧力を用いることもできる。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、冷凍サイクル
Aの運転状態が過熱領域にあり且つ過去の記憶データか
ら現在の吐出管温度Tdが下降傾向にあると推測された
場合あるいは冷凍サイクルAの運転状態が湿り領域にあ
り且つ過去の記憶データから現在の吐出過熱度ΔTが上
昇傾向にあると推測された場合には、電子膨張弁3の開
度を、前記冷凍サイクルAにおける直前の運転状態に基
づいてPID制御により決定された直前開度に保持し
て、電子膨張弁3の開き過ぎあるいは閉め過ぎがなくな
るようにしたので、湿り領域あるいは過熱領域へゆっく
りと且つ少しだけ移行することとなり、過熱領域から湿
り領域あるいは湿り領域から過熱領域への移行を繰り返
すハンチングから安定域に落ち着く時間を短くすること
ができるという効果がある。しかも、PID制御におけ
る定数を一つ(例えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過
熱度ΔT)に絞った制御が可能となり、加工コストを低
減できる。
【0060】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の冷凍装置において、前記開度制御手段を、前記吐
出管温度Tdの下降勾配αが設定値より小さい場合ある
いは前記吐出過熱度ΔTの上昇勾配βが設定値より大き
い場合に動作させるようにした場合、吐出管温度Tdの
下降勾配αが設定値より小さくなったときあるいは吐出
過熱度ΔTの上昇勾配βが設定値より大きくなったとき
に、電子膨張弁3の開度が、冷凍サイクルAにおける直
前の運転状態に基づいてPID制御により決定された直
前開度に保持されることとなり、電子膨張弁3の開き過
ぎあるいは閉め過ぎがなくなる。従って、湿り領域ある
いは過熱領域へさらにゆっくりと且つより少しだけ移行
することとなり、過熱領域から湿り領域あるいは湿り領
域から過熱領域への移行を繰り返すハンチングから安定
域に落ち着く時間をより一層短くすることができる。
【0061】請求項3の発明によれば、冷凍サイクルA
の運転状態が過熱領域にあり且つ現在の吐出管温度Td
が下降傾向にあると推測され、しかもその下降勾配αが
設定値より小さくなったときあるいは冷凍サイクルAの
運転状態が湿り領域にあり且つ現在の吐出過熱度ΔTが
上昇傾向にあると推測され、しかもその上昇勾配βが設
定値より大きくなったときには、電子膨張弁3の動作量
Xを、この時にPID制御により決定された仮動作量X
oを前記下降勾配αあるいは上昇勾配βに基づいて補正
した補正動作量として、電子膨張弁3の開き過ぎあるい
は閉め過ぎがなくなるようにしたので、湿り領域あるい
は過熱領域へさらにゆっくりと且つより少しだけ移行す
ることとなり、過熱領域から湿り領域あるいは湿り領域
から過熱領域への移行を繰り返すハンチングから安定域
に落ち着く時間をより一層短くすることができるという
効果がある。しかも、PID制御における定数を一つ
(例えば、吐出管温度Tdあるいは吐出過熱度ΔT)に
絞った制御が可能となり、加工コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置
の冷媒回路図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置
における制御系を示すブロック図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置
における電子膨張弁の過熱制御を示すフローチャートで
ある。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置
における電子膨張弁の湿り制御を示すフローチャートで
ある。
【図5】本願発明の第1および第2の実施の形態にかか
る冷凍装置における電子膨張弁の過熱制御時の吐出管温
度の変化を示すタイムチャートである。
【図6】本願発明の第1および第2の実施の形態にかか
る冷凍装置における電子膨張弁の湿り制御時の吐出過熱
度の変化を示すタイムチャートである。
【図7】本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置
における電子膨張弁の過熱制御を示すフローチャートで
ある。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置
における電子膨張弁の湿り制御を示すフローチャートで
ある。
【図9】本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装置
における電子膨張弁の過熱制御を示すフローチャートで
ある。
【図10】本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装
置における電子膨張弁の湿り制御を示すフローチャート
である。
【図11】本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装
置における電子膨張弁の湿り制御時の吐出過熱度の変化
を示すタイムチャートである。
【図12】本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装
置における電子膨張弁の過熱制御を示すタイムチャート
である。
【符号の説明】
1は圧縮機、2は凝縮器、3は電子膨張弁、4は蒸発
器、8は吐出管温度検出手段、10は吸入管温度検出手
段、12はコントローラ、Aは冷凍サイクル、Tdは吐
出管温度、ΔTは吐出過熱度、Xは動作量、Xoは仮動
作量、ΔXは補正値、αは下降勾配、βは上昇勾配。
フロントページの続き (72)発明者 和田 邦英 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 川北 博之 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平3−164658(JP,A) 特開 平5−256525(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、電子膨張
    弁(3)および蒸発器(4)を冷媒配管を介して順次接
    続してなる冷凍サイクル(A)を備え、該冷凍サイクル
    (A)の運転状態に応じてPID制御により前記電子膨
    張弁(3)の動作量を決定するようにした冷凍装置であ
    って、前記圧縮機(1)の吐出管温度(Td)および吐
    出過熱度(ΔT)を経時的に記憶する記憶手段と、前記
    冷凍サイクル(A)の運転状態が過熱領域にあるか湿り
    領域にあるかを判定する判定手段と、該判定手段により
    過熱領域と判定され且つ前記記憶手段により記憶されて
    いる過去の記憶データから現在の吐出管温度(Td)が
    下降傾向にあると推測された場合あるいは前記判定手段
    により湿り領域と判定され且つ前記記憶手段により記憶
    されている過去の記憶データから現在の吐出過熱度(Δ
    T)が上昇傾向にあると推測された場合には、前記電子
    膨張弁(3)の開度を、前記冷凍サイクル(A)におけ
    る直前の運転状態に基づいてPID制御により決定され
    た直前開度に保持する開度制御手段とを付設したことを
    特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記開度制御手段を、前記吐出管温度
    (Td)の下降勾配(α)が設定値より小さい場合ある
    いは前記吐出過熱度(ΔT)の上昇勾配(β)が設定値
    より大きい場合に動作させるようにしたことを特徴とす
    る前記請求項1記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機(1)、凝縮器(2)、電子膨張
    弁(3)および蒸発器(4)を冷媒配管を介して順次接
    続してなる冷凍サイクル(A)を備え、該冷凍サイクル
    (A)の運転状態に応じてPID制御により前記電子膨
    張弁(3)の動作量を決定するようにした冷凍装置であ
    って、前記圧縮機(1)の吐出管温度(Td)および吐
    出過熱度(ΔT)を経時的に記憶する記憶手段と、前記
    冷凍サイクル(A)の運転状態が過熱領域にあるか湿り
    領域にあるかを判定する判定手段と、該判定手段により
    過熱領域と判定され且つ前記記憶手段により記憶されて
    いる過去の記憶データから現在の吐出管温度(Td)が
    下降傾向にあると推測され、しかもその下降勾配(α)
    が設定値より小さい場合あるいは前記判定手段により湿
    り領域と判定され且つ前記記憶手段により記憶されてい
    る過去の記憶データから現在の吐出過熱度(ΔT)が上
    昇傾向にあると推測され、しかもその上昇勾配(β)が
    設定値より大きい場合には、前記電子膨張弁(3)の動
    作量(X)を、この時にPID制御により決定された仮
    動作量(Xo)を前記下降勾配(α)あるいは上昇勾配
    (β)に基づいて補正した補正動作量とする開度制御手
    段とを付設したことを特徴とする冷凍装置。
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