JP3177299U - 冷暖房空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】風上側熱交換器の全面面積と風下側熱交換器の全面面積とが略同じであっても、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気の圧損がなく熱交換性能に優れた冷暖房空調装置を提供する。
【解決手段】圧縮機5及び室内機用熱交換器6を有し、外気通風路7に対して風上側と風下側に直列接続により面対向して並設される風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12が室外機用熱交換器として用いられ、暖房時には高温冷媒が風上側熱交換器11に流れた後、断熱膨張により低温となった冷媒が風下側熱交換器12に流れ、冷房時には高温冷媒が風下側熱交換器12及び風上側熱交換器11の順に流れる構成を有する冷暖房空調装置において、少なくとも風上側熱交換器11はパラレルフロー型熱交換器とし、風上側熱交換器11の通気抵抗Rを風下側熱交換器12の通気抵抗Rより小さく構成する。
【選択図】図1

Description

本考案は、冷暖房空調装置(システム)の新規な構造に関する。
一般に、冷暖房空調装置の室外機用熱交換器においては、暖房運転時に、外気の温度が低下すると、室外機用熱交換器に霜が付着して、通風量の低下及び熱交換量の低下をきたすため、除霜する必要があった。
そのため、例えば特許文献1(特開平10−253188号公報)においては、室外機用熱交換器を、風上側熱交換器と風下側熱交換器に分割し、暖房時に、室内側熱交換器から吐出された冷媒を風上側熱交換器、風下側熱交換器の順に流して、暖房運転中の除霜を行う構造のものが知られている(特許文献1、特許請求の範囲、図1等参照)。
また、例えば特許文献2(特開2002−333242号公報)においては、上記のように並設された風上側熱交換器と風下側熱交換器を、切換弁や配管を付加させて冷暖房空調装置に組み込み、通常(暖房)運転と除霜運転とを切り換えて除霜を行う構造のものも知られている(特許文献2、特許請求の範囲、図2〜4参照)。
ところが、上記特許文献1及び2に記載の室外機用熱交換器は、風上側熱交換器が風下側熱交換器の全面を覆う構造であるため、室外機用熱交換器の設置スペースを広くする必要があった。また、風上側熱交換器が風下側熱交換器の全面を覆うため、通風路を流れる空気の圧損が多くなり、熱交換性能が低下するという問題もあった。更にまた、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器は、伝熱フィン3に複数列の蛇行伝熱管4を貫通させる構造であるため、コアが厚くなり、その分設置スペースを広くする必要がある。
これに対し、特許文献3(特開2008−25897号公報)には、室外機用熱交換器の設置スペースの省スペース化が図れると共に、通風路を流れる空気の圧損を少なくして、熱交換性能の向上を図れるようにした冷暖房空調装置の室外機用熱交換器を提供することを意図した技術が開示されている。
即ち、特許文献3においては、風上側熱交換器を、風下側熱交換器の全面面積に対して1/4〜2/3の全面面積を有するアルミニウム製のパラレルフロー型熱交換器にて形成してなる、ことを特徴とする冷暖房空調装置の室外機用熱交換器が開示されている(特許文献3、要約等参照)。
特開平10−253188号公報 特開2002−333242号公報 特開2008−25897号公報
上記特許文献3に記載の室外機用熱交換器では、通風路を流れる空気の圧損を低減させるために、風上側熱交換器の全面面積を風下側熱交換器の全面面積の1/4〜2/3としなければならない。しかしながら、風上側熱交換器の伝熱面積が大きい方が熱交換器性能としても有利であり、風上側熱交換器の配置目的の一つである風下側熱交換器の暖房運転時の難着霜効果という面においても、風上側熱交換器と風下側熱交換器の全面面積(通風面積)を同一とし、風上側熱交換器からの通過空気が風下側熱交換器の全面に均一にあたる方が好ましい。
そこで、本考案の目的は、風上側熱交換器の全面面積と風下側熱交換器の全面面積とが略同じであっても、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気に対する最適通気抵抗を実現し、熱交換性能に優れた冷暖房空調装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案は
圧縮機及び室内機用熱交換器を有し、外気通風路に対して風上側と風下側に直列接続により面対向して並設される風上側熱交換器及び風下側熱交換器が室外機用熱交換器として用いられ、暖房時には高温冷媒が前記風上側熱交換器に流れた後、断熱膨張により低温となった冷媒が前記風下側熱交換器に流れ、冷房時には高温冷媒が前記風下側熱交換器及び前記風上側熱交換器の順に流れる構成を有する冷暖房空調装置であって、
少なくとも上記風上側熱交換器は、上下に対峙する一対のアルミニウム製のヘッダーパイプと、前記一対のヘッダーパイプに連通する互いに平行なアルミニウム製の扁平熱交換管と、隣接する扁平熱交換管の間に介在されるアルミニウム製のフィンと、で構成されたパラレルフロー型熱交換器であり、
前記風上側熱交換器の通気抵抗R1が前記風下側熱交換器の通気抵抗R2より小さいこと、
を特徴とする冷暖房空調装置を提供する。
このような構成を有する本考案に係る冷暖房空調装置によれば、風上側熱交換器の全面面積と風下側熱交換器の全面面積とが略同じであっても、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気に対する通気抵抗を最適化して熱交換性能を向上させることができる。
上記の本考案の冷暖房空調装置においては、上記風上側熱交換器及び上記風下側熱交換器のいずれもが、上下に対峙する一対のアルミニウム製のヘッダーパイプと、前記一対のヘッダーパイプに連通する互いに平行なアルミニウム製の扁平熱交換管と、隣接する扁平熱交換管の間に介在されるアルミニウム製のフィンと、で構成されたパラレルフロー型熱交換器であること、が好ましい。
このような構成を有する本考案の冷暖房空調装置によれば、風上側熱交換器と風下側熱交換器の双方を同じ構造にすることができる上、両熱交換器の厚さをフィン・アンド・チューブ型熱交換器に比較して薄くすることができる。加えて、扁平熱交換管を垂直方向に配列することで、扁平熱交換管に付着する結露水又は除霜により生じた水を溜まりにくくすることができる。また、熱交換性能を高性能に維持させた状態で、熱交換器を薄くすることができる。
また、上記の本考案の冷暖房空調装置においては、前記風上側熱交換器における前記フィンがルーバーレスコルゲートフィンであり、前記風下側熱交換器における前記フィンがルーバー付コルゲートフィンであること、が好ましい。
このような構成を有する本考案の冷暖房空調装置によれば、風上側熱交換器の全面面積と風下側熱交換器の全面面積とが略同じであっても、また、風上側熱交換器及び風下側熱交換器を略同じサイズとしつつ、確実に風上側熱交換器の通気抵抗R1を風下側熱交換器の通気抵抗R2より小さくすることができ、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気に対する通気抵抗を最適化して熱交換性能を確実に向上させることができる。
また、上記の本考案の冷暖房空調装置においては、前記室内機用熱交換器と前記風上側熱交換器とを接続する配管に、暖房時に前記冷媒を通す第1の逆止弁と、冷房時にのみ機能して前記冷媒を減圧せずに通す第1の膨張弁と、が並列に介設されており、
前記風上側熱交換器と前記風下側熱交換器とを接続する配管に、冷房時に前記冷媒を通す第2の逆止弁と、暖房時にのみ機能して前記冷媒を減圧せずに通す第2の膨張弁と、が並列に介設されていること、が好ましい。
このような構成を有する本考案の冷暖房空調装置によれば、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気の圧損を確実に低減させて、熱交換性能を向上させることができ、かつ、冷暖房空調装置としての機能を確実に発揮することができる。
また、上記の本考案の冷暖房空調装置においては、前記風上側熱交換器の通気抵抗R1が2Pa(AF−0.5m/sec)〜14Pa(AF−3.0m/sec)であり、前記風下側熱交換器の通気抵抗R2が3Pa(AF−0.5m/sec)〜28Pa(AF−3.0m/sec)であること、が好ましい。
このような構成を有する本考案の冷暖房空調装置によれば、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気の圧損を確実に低減させて、熱交換性能を向上させることができ、かつ、冷暖房空調装置としての機能をより確実に発揮することができる。
本考案によれば、風上側熱交換器の全面面積と風下側熱交換器の全面面積とが略同じであっても、風上側熱交換器から風下側熱交換器に流れる空気の圧損がなく熱交換性能に優れた冷暖房空調装置を提供することができる。
本考案の一実施形態に係る冷暖房空調装置1の構造を示す概略構成図である(暖房運転時の状態)。 本考案の一実施形態に係る冷暖房空調装置1の構造を示す概略構成図である(冷房運転時の状態)。 図1及び図2の冷暖房空調装置1における室外機用熱交換器10を構成する風上側熱交換器11と風下側熱交換器12の一例を展開して示す概略構成図である。 図1及び図2の冷暖房空調装置1における風上側熱交換器11と風下側熱交換器12の一例を示す斜視図である。 図1及び図2の冷暖房空調装置1における風上側熱交換器11のフィン(ルーバーレス)17の構造を示す部分拡大図(a)及び風下側熱交換器12のフィン(ルーバー付き)17の構造を示す部分拡大図(b)である。 図1及び図2の冷暖房空調装置1における風下側熱交換器12のフィン(ルーバー付き)17と扁平熱交換管18との構造の一例を示す部分写真である。 図1及び図2の冷暖房空調装置1における室外機用熱交換器10に使用できる他の熱交換器の例を示す斜視図である。
以下において、本考案の冷暖房空調装置の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明するが、本考案はこれらのみに限定されるものではない。また、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。図面は、本考案を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
図1及び図2は、本考案の一実施形態に係る冷暖房空調装置1の構造を示す概略構成図であり、図1は暖房運転時の状態を示し、図2は冷房運転時の状態を示している。また、図3は、本実施形態に係る冷暖房空調装置1における室外機用熱交換器を構成する風上側熱交換器と風下側熱交換器を展開して示す概略構成図であり、図4は、風上側熱交換器と風下側熱交換器を示す斜視図である。
更に、図5は、図1及び図2の冷暖房空調装置1における風上側熱交換器11のフィン(ルーバーレス)17の構造を示す部分拡大図(a)及び風下側熱交換器12のフィン(ルーバー付き)17の構造を示す部分拡大図(b)(それぞれ扁平熱交換管16の長さ方向に略平行な方向からみた図)であり、図6は、図1及び図2の冷暖房空調装置1における風下側熱交換器12のフィン(ルーバー付き)17と扁平熱交換管18との構造の一例を示す写真である。また、図7は、図1及び図2の冷暖房空調装置1における室外機用熱交換器10に使用できる他の熱交換器の例を示す斜視図である。
本実施形態の冷暖房空調装置1は、圧縮機5と、室内機用熱交換器6と、室外機用熱交換器10と、第1の電子膨張弁EV1と、第2の電子膨張弁EV2と、を具備している。また、室外機用熱交換器10は、外気通風路7に対して風上側に配置される風上側熱交換器11と風下側に配置される風下側熱交換器12とが直列接続により面対向して並設されており、風上側熱交換器11の風上側に送風ファン13が配設されている。
また、圧縮機5と室内機用熱交換器6とを接続する第1の配管21と、圧縮機5と室外機用熱交換器10の風下側熱交換器12とを接続する第2の配管22と、には、切換弁である四方弁DVが介設されている。この四方弁DVの切り換えによって、圧縮機5から吐出される高温・高圧の冷媒が室内機用熱交換器6、又は、室外機用熱交換器10の風下側熱交換器12に流れるように構成されている。
室内機用熱交換器6と室外機用熱交換器10の風上側熱交換器11とを接続する第3の配管23には、第1の逆止弁CV1と、冷房時にのみ機能する第1の電子膨張弁EV1と、が介設されている。風上側熱交換器11と風下側熱交換器12とを接続する第4の配管24には、第2の逆止弁CV2と、暖房時にのみ機能する第2の電子膨張弁EV2と、が介設されている。
ここで、本実施形態の室外機用熱交換器10を構成する風上側熱交換器11と風下側熱交換器12とは、図3に示すように、両者の全面面積が略同一となる形状及び寸法を有している。即ち、風上側熱交換器11と風下側熱交換器12の幅Bは略同一に形成され、風上側熱交換器11と風下側熱交換器12の高さHも略同一に形成されている。
そして、風上側熱交換器11と風下側熱交換器12とは、いずれもアルミニウム合金製のパラレルフロー型熱交換器(PFC)によって形成されている。より具体的には、風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12は、図3及び図4に示すように、主として、それぞれ上下に対峙する一対のアルミニウム合金製のヘッダーパイプ14、15と、これらヘッダーパイプ14、15に連通する互いに平行なアルミニウム合金製の複数の扁平熱交換管16(例えば押出形材で構成されている。)と、隣接する扁平熱交換管16の間に介在されるアルミニウム合金製のコルゲートフィン17と、で構成されている。
風上側熱交換器11の下部ヘッダーパイプ15には、第3の配管23が接続される冷媒流入出口18aが設けられ、風上側熱交換器11の上部ヘッダーパイプ14には、第4の配管24の一端が接続される冷媒流入出口18bが設けられている。一方、風下側熱交換器12の下部ヘッダーパイプ15には、第4の配管24の他端が接続される冷媒流入出口18cが設けられ、風上側熱交換器11の上部ヘッダーパイプ14には、第2の配管22が接続される冷媒流入出口18dが設けられている。
また、扁平熱交換管16には、複数の冷媒通路(後述する図5及び図6を参照)が区画形成されている。上部ヘッダーパイプ14及び下部ヘッダーパイプ15と、扁平熱交換管16と、コルゲートフィン17と、は、例えばろう付けによって一体的に形成されている。
次に、本実施形態の冷暖房空調装置1において、風上側熱交換器11では、図5の(a)に示すように、扁平熱交換管16の間に配設されているコルゲートフィン17が平板状の形状(ルーバーレス)を有しているのに対し、風下側熱交換器12では、図5の(b)及び図6に示すように、扁平熱交換管16の間に配設されているコルゲートフィン17は、平板状であるとともに多数のスリット状の開口17cが並列して設けられた形状(ルーバー付き)を有している。
このような構造により、風上側熱交換器11の通気抵抗R1が風下側熱交換器12の通気抵抗R2より小さく設定されている。通気抵抗とは、一般的に言う圧力損失と略同じ意味を有し、風上側熱交換器11の通気抵抗R1が風下側熱交換器12の通気抵抗R2と同じか大きいと、風下側熱交換器12に供給される風量が下がってしまい、熱交換性能を損なってしまう傾向にある。そのため、本実施形態では、上記のように、風上側熱交換器11の通気抵抗R1が風下側熱交換器12の通気抵抗R2より小さく設定されており、外気通風路7を流れる外気Aが風上側熱交換器11によって受ける通気抵抗を最適化して、熱交換性能の低下が効果的に抑制されている。
上記の通気抵抗の単位に関し、「Pa(AF−0.5m/sec)」とは、通過風速が0.5m/secの際の通気抵抗であることを意味し、「Pa(AF−1.5m/sec)」とは通過風速が1.5m/secの際の通気抵抗であることを意味する。本実施形態におけるこの通過風速は、熱交換性能と静音性とのバランスを考慮して、0.5〜3.0m/secの範囲、好ましくは0.5〜1.5m/secの範囲で決定すればよい。
より具体的には、風上側熱交換器11から風下側熱交換器12に流れる空気の圧損を確実に低減させて、熱交換性能を向上させることができ、かつ、冷暖房空調装置1の機能をより確実に発揮することができるという観点から、例えば風上側熱交換器11の通気抵抗R1を2Pa(AF−0.5m/sec)〜14Pa(AF−3.0m/sec)に設定し、風下側熱交換器12の通気抵抗R2を3Pa(AF−0.5m/sec)〜28Pa(AF−3.0m/sec)に設定することが好ましい。更には、風上側熱交換器11の通気抵抗R1を2Pa(AF−0.5m/sec)〜14Pa(AF−1.5m/sec)に設定し、風下側熱交換器12の通気抵抗R2を3Pa(AF−0.5m/sec)〜28Pa(AF−1.5m/sec)に設定することが好ましい。
上記の通気抵抗は、コルゲートフィン17のピッチ(fp:山−谷間の距離)や風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12のコア厚み(コアとなる部分の厚み、本実施形態においては扁平熱交換管16の幅と略一致)によっても変動し得る。例えば、コア厚みが14、16、19又は21mmであり、fpは1.0〜2.5の範囲で適宜選択されるが、選択したこれらの具体的数値に応じて、風上側熱交換器11の通気抵抗R1及び風下側熱交換器12の通気抵抗R2を、上記の通気抵抗の範囲に設定すればよい。
また、本実施形態においては、上記のように、風上側熱交換器11と風下側熱交換器12を、パラレルフロー型熱交換器にて形成することにより、図7に示すような伝熱フィン103に複数列の蛇行伝熱管104を貫通させた、フィン・アンド・チューブ型熱交換器102に比べて厚さを薄くすることができるので、室外機用熱交換器の設置スペースの低減させることができる。ただし、変形態様として、風下側熱交換器12は図7に示すような構造を有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器であってもよい。
なお、パラレルフロー型熱交換器とフィン・アンド・チューブ型熱交換器を、熱交換性能を同等として比較した場合、パラレルフロー型熱交換器は、フィン・アンド・チューブ型熱交換器に対して厚み寸法を約半分にすることができると共に、冷媒の圧損を少なくすることができる。
例えば、風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12の上部ヘッダーパイプ14及び下部ヘッダーパイプ15の直径を25mmとし、扁平熱交換管16の厚み(コア厚み)を2mmとし、扁平熱交換管16のピッチ(fp)を10mmとしたパラレルフロー型熱交換器においては、コアの厚さを約20mmにすることができる。
これに対して、同等の熱交換性能を有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器においては、一般には、蛇行伝熱管104の直径を6〜9mmとして一列に配列した場合は、コア厚みは25mm以上となり、また、蛇行伝熱管104を2とした場合は、コア厚みは約34mmとすることができる。
なお、上記実施形態では、風上側熱交換器11と風下側熱交換器12の双方を、上下に対峙する上部ヘッダーパイプ14及び下部ヘッダーパイプ15を有するアルミニウム合金製のパラレルフロー型熱交換器としたが、風上側熱交換器11は、左右に対峙するヘッダーパイプを有するアルミニウム合金製のパラレルフロー型熱交換器であってもよい。
また、本実施形態における風上側熱交換器11と風下側熱交換器12との距離W(図1及び図2参照)は5〜50mmであればよい。風上側熱交換器11と前記風下側熱交換器12との距離Wが5mm以上であれば、風上側熱交換器11から風下側熱交換器12に流れる空気の攪拌を発生させ、十分な難着霜効果を確保でき、かつ、冷暖房空調装置1内のスペースを取り過ぎることもない。特に、上記距離Wが50mmを超えると熱交換性能は略一定となって変化が無いことを本発明者らは実験で確認している。風上側熱交換器11と前記風下側熱交換器12との距離Wは10〜50mmであることが好ましく、更には、30〜50mmであることが好ましい。
なお、風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12は、従来と同様に、室外機のフレームに取り付けて防振効果を備えているのが好ましい。
次に、上記のような構成を有する本実施形態の冷暖房空調装置1の動作について、図1〜図3を参照して説明する。
(1)暖房運転時
暖房運転時には、図1及び図3において矢印で示すように、四方弁DVを切り換えることにより、圧縮機5から吐出される高温・高圧の冷媒は、第1の配管21→室内機用熱交換器6→第3の配管23→第1の逆止弁CV1→風上側熱交換器11→第4の配管24→第2の電子膨張弁EVb→風下側熱交換器12→第2の配管22→圧縮機5の順に循環する。
この暖房運転時においては、室内機用熱交換器6から吐出される高温冷媒が風上側熱交換器11を流れた後に風下側熱交換器12に流れるため、風下側熱交換器12には、風上側熱交換器11で暖められた外気が送風される。したがって、暖房運転時に風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12の除霜を行うことができると共に、着霜の発生を抑制することができる。
また、風上側熱交換器11の通気抵抗R1が風下側熱交換器12の通気抵抗R2より小さいため、外気通風路7を流れる外気Aの圧損を少なくすることができると共に、風上側熱交換器11及び風下側熱交換器12を流れる冷媒の圧損を少なくすることができ、熱交換性能の低下を確実に抑制することができる。
(2)冷房運転時
冷房運転時には、図2に矢印で示すように、四方弁DVを切り換えることにより、圧縮機5から吐出される高温・高圧の冷媒は、第2の配管22→風下側熱交換器12→第4の配管24→第2の逆止弁CV2→風上側熱交換器11→第3の配管23→第1の電子膨張弁EV1→室内機用熱交換器6→第1の配管21→圧縮機5の順に循環する。
この冷房運転時においては、風下側熱交換器12から風上側熱交換器11には、第2の逆止弁CV2を介して減圧されない冷媒が送られ、しかも、外気通風路7を流れる外気Aの圧損は少なく、風下側熱交換器12及び風上側熱交換器11を流れる冷媒の圧損も少ないので、室外機用熱交換器10の熱交換性能の低下を確実に抑制することができる。
1・・・冷暖房空調装置、
5・・・圧縮機、
6・・・室内機用熱交換器、
7・・・外気通風路、
10・・・室外機用熱交換器、
11・・・風上側熱交換器、
12・・・風下側熱交換器、
13・・・送風ファン、
14・・・上部ヘッダーパイプ、
15・・・下部ヘッダーパイプ、
16・・・扁平熱交換管、
17・・・コルゲートフィン、
17a・・・コルゲートフィン(ルーバーレス)、
17b・・・コルゲートフィン(ルーバー付き)、
17c・・・開口、
18・・・扁平熱交換管、
21・・・第1の配管、
22・・・第2の配管、
23・・・第3の配管、
A・・・外気、
CV1・・・第1の逆止弁、
CV2・・・第2の逆止弁、
DV・・・四方弁、
EV1・・・第1の電子膨張弁、
EV2・・・第2の電子膨張弁。

Claims (5)

  1. 圧縮機及び室内機用熱交換器を有し、外気通風路に対して風上側と風下側に直列接続により面対向して並設される風上側熱交換器及び風下側熱交換器が室外機用熱交換器として用いられ、暖房時には高温冷媒が前記風上側熱交換器に流れた後、断熱膨張により低温となった冷媒が前記風下側熱交換器に流れ、冷房時には高温冷媒が前記風下側熱交換器及び前記風上側熱交換器の順に流れる構成を有する冷暖房空調装置であって、
    少なくとも上記風上側熱交換器は、上下に対峙する一対のアルミニウム製のヘッダーパイプと、前記一対のヘッダーパイプに連通する互いに平行なアルミニウム製の扁平熱交換管と、隣接する扁平熱交換管の間に介在されるアルミニウム製のフィンと、で構成されたパラレルフロー型熱交換器であり、
    前記風上側熱交換器の通気抵抗R1が前記風下側熱交換器の通気抵抗R2より小さいこと、
    を特徴とする冷暖房空調装置。
  2. 上記風上側熱交換器及び上記風下側熱交換器のいずれもが、上下に対峙する一対のアルミニウム製のヘッダーパイプと、前記一対のヘッダーパイプに連通する互いに平行なアルミニウム製の扁平熱交換管と、隣接する扁平熱交換管の間に介在されるアルミニウム製のフィンと、で構成されたパラレルフロー型熱交換器であること、を特徴とする請求項1に記載の冷暖房空調装置。
  3. 前記風上側熱交換器における前記フィンがルーバーレスコルゲートフィンであり、前記風下側熱交換器における前記フィンがルーバー付コルゲートフィンであること、
    を特徴とする請求項2に記載の冷暖房空調装置。
  4. 前記室内機用熱交換器と前記風上側熱交換器とを接続する配管に、暖房時に前記冷媒を通す第1の逆止弁と、冷房時にのみ機能して前記冷媒を減圧せずに通す第1の膨張弁と、が並列に介設されており、
    前記風上側熱交換器と前記風下側熱交換器とを接続する配管に、冷房時に前記冷媒を通す第2の逆止弁と、暖房時にのみ機能して前記冷媒を減圧せずに通す第2の膨張弁と、が並列に介設されていること、
    を特徴とする請求項1〜3のうちのいずれかに記載の冷暖房空調装置。
  5. 前記風上側熱交換器の通気抵抗R1が2Pa(AF−0.5m/sec)〜14Pa(AF−3.0m/sec)であり、前記風下側熱交換器の通気抵抗R2が3Pa(AF−0.5m/sec)〜28Pa(AF−3.0m/sec)であること、
    を特徴とする請求項1〜4のうちのいずれかに記載の冷暖房空調装置。
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