JP3176728B2 - 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法 - Google Patents

不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレン、イソブチ
レン又は三級ブタノールを気相接触酸化により、それぞ
れに対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を
合成する際に使用する触媒の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレンを気相接触酸化してア
クロレイン及びアクリル酸を製造する際に用いられる触
媒や、イソブチレン又は三級ブタノールを気相接触酸化
してメタクロレイン及びメタクリル酸を製造する際に用
いられる触媒に関し、数多くの提案がなされている。ま
た、それらの触媒の製造法についても数多く提案されて
いる。例えば、特開昭63−315147号公報や特開
平2−25443号公報等がある。これらの方法は、触
媒原料を含む混合溶液又は水性スラリーを乾燥或は焼成
(一次焼成)粉砕し、得られた粉砕品を再スラリー化し
て担体にコーティングする方法である。この場合、乾燥
或は一次焼成した触媒粉末を用いるのは、乾燥或は一次
焼成を行わないと担体に付着した触媒成分がその後の焼
成(二次焼成)時に粉化、脱落し易いためである。一
方、二次焼成を行わないと触媒活性が十分発現しない場
合が多く工業触媒としては利用出来ない。しかしなが
ら、触媒原料混合液の乾燥、一次焼成、再度スラリー化
そして担体へのコーティングと触媒製造の工程が長く複
雑であるため、製造工程の管理が難しく、かつ、再現性
に欠けるなどの欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プロピレ
ン、イソブチレン又は三級ブタノールからそれぞれに対
応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触
媒の製造に当り、工程を短縮した新規な製造法の提供を
目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロピレン、
イソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素を用いて
気相接触酸化しそれぞれに対応する不飽和アルデヒド及
び不飽和カルボン酸を合成する少なくともモリブデン、
ビスマス及び鉄を含む触媒の製法において、触媒原料を
含む混合液又は水性スラリーを比重1.25〜1.60
に濃縮し、これを200〜500℃の加熱空気及び/又
は窒素ガスによって流動している平均粒径1〜6mmφ
の不活性担体に供給してコーティングした後、焼成する
ことを特徴とする不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン
酸合成用触媒の製造方法にある。
【0005】一般に、触媒の製造に当り触媒原料を含む
混合水溶液を乾燥するには各種の触媒乾燥機が用いられ
る。これらの乾燥機の中には、不活性の加熱粒状物に触
媒原料混合水溶液を吹きつけて水分を蒸発させ、粒状物
表面に残留する物質を粉状で剥離、脱落させて乾燥物を
得ようとするスラリー乾燥機がある。このスラリー乾燥
機を用い、特定の条件での触媒水溶液を吹きつけると触
媒成分が粒状物に強固に付着し剥離しない現象を生じ
た。そこで本発明者等は、この触媒成分が付着した粒状
物を本発明の技術分野で用いる触媒の製造に当り行われ
る通常の焼成温度である500℃前後の温度で熱処理し
ても、触媒の粉化、脱落が極めて少なく、かつ目的とす
る生成物の収率が高いことを知見し本発明を完成するに
至った。
【0006】従来法は、前述の如く乾燥或は焼成してい
ない触媒原料中にはアンモニウム根や硝酸根などが多量
に含まれるため、これを直接担体に付着させて焼成する
とこれらが多量に残存してしまうか、或はこれらが分解
して除去される際に触媒を粉化し、強度の弱い、即ち、
物理的取扱い中に触媒物質が担体から剥離脱落し易いた
め、一度乾燥或は焼成(一次焼成)したものを、担体に
付着させていた。本発明は、この乾燥及び一次焼成工程
を省略出来る製法である。
【0007】以下、本発明を詳述する。本発明は、先ず
触媒原料を含む混合溶液又は水性スラリーを調製し、そ
の混合溶液又は水性スラリーの比重を1.25〜1.6
0まで濃縮を行う。次に平均粒径1〜6mmφの不活性
担体を、200〜500℃に加熱された空気及び/又は
窒素ガスで加熱流動させ、所定の比重に濃縮した混合溶
液又は水性スラリーを供給し触媒原料をコーティングす
る。
【0008】触媒原料を含む混合溶液又は水性スラリー
は、濃縮した後の比重が1.25〜1.60の範囲にあ
ることが適当であり、特に1.30〜1.55の範囲が
好ましい。濃縮後の混合溶液又は水性スラリーの比重が
1.25未満では、加熱流動した不活性担体同士の衝突
により触媒成分の剥離を生じ、触媒原料を十分にコーテ
ィングすることができない。また、濃縮後の混合溶液又
は水性スラリーの比重が1.60を超えると、加熱流動
した不活性担体にコーティングした触媒原料同士の凝集
を生じ、均一にコーティングできなくなる。
【0009】不活性担体としては、反応を実質的に阻害
しないものが選ばれる。この具体例としては、シリカ、
アルミナ、シリカ−アルミナ、マグネシア等が挙げられ
る。本発明に用いられる不活性担体の平均粒径は、1〜
6mmφの範囲にあることが適当であり、特に2〜5m
mφの範囲が好ましい。平均粒径が1mmφ未満では、
触媒原料をコーティングする過程で、触媒原料を含むコ
ーティング品同士の凝集を生じ、均一にコーティングで
きなくなる。また、平均粒径が6mmφを超えた場合、
不活性担体の流動が著しく困難となるため、不活性担体
への触媒成分のコーティングができなくなる。
【0010】本発明では、加熱された空気及び/又は窒
素ガスで、不活性担体を流動させながら、触媒原料を含
む混合溶液又は水性スラリーを吹き付けて、触媒原料を
不活性担体へコーティングするが、その際の空気及び/
又は窒素の加熱温度としては200〜500℃の範囲に
あることが適当であり、特に250〜450℃の範囲が
好ましい。加熱温度が200℃未満では、触媒原料を含
む混合溶液又は水性スラリーを不活性担体に吹き付けて
も、十分に乾燥できず、触媒原料を含むコーティング品
同士の凝集を生じてしまう。また、加熱温度が500℃
を超えると、触媒の局部的な構造分解を生じ好ましくな
い。
【0011】所定の比重に濃縮された触媒原料を含む混
合溶液又は水性スラリーの不活性担体への供給コーティ
ングの手段の一例を示すと次の通りである。適当なメッ
シュの金網の上に不活性担体を載せ、金網下方から加熱
空気又は窒素ガスを送風して担体を流動させ、上方から
触媒原料水溶液を水滴状に降らす。この際下方からの加
熱空気量と上方からの水溶液量のバランスをとれば、水
溶液が金網の下に落下してくることは無く、触媒原料溶
液が担体に付着コーティングされ水分が除去される。
【0012】本発明においては、触媒原料を含む混合溶
液又は水性スラリーに、公知の添加剤、例えばセルロー
ス類や無機ファイバー等を加えて調製後、加熱ガスで流
動させた不活性担体にコーティングしても差し支えな
い。
【0013】このようにして得られた触媒は次いで熱処
理される。熱処理条件に特に限定はなく、公知の処理条
件を適用することができる。通常、熱処理条件としては
300〜600℃の温度で行われる。
【0014】本発明に用いられる触媒は少なくともその
成分にモリブデン、ビスマス及び鉄を含むものであり、
その1例を示すと、次の一般式で示される触媒の製法に
好ましく用いられる。 一般式Moa Bib Fec d e f g Sih i (式中Mo、Bi、Fe、Si及びOはそれぞれモリブ
デン、ビスマス、鉄、ケイ素及び酸素を示し、Aはコバ
ルト及びニッケルからなる群より選ばれた少なくとも1
種の元素、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウム、マ
グネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タンタル及
び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
Yはリン、ホウ素、硫黄、セレン、テルル、セリウム、
タングステン、アンチモン及びチタンからなる群より選
ばれた少なくとも1種の元素、Zはリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムから
なる群より選ばれた少なくとも1種の元素をそれぞれ示
す。a、b、c、d、e、f、g、h及びiは各元素の
原子比率を示し、a=12の時b=0.01〜3、c=
0.01〜5、d=1〜12、e=0〜8、f=0〜
5、g=0.001〜2、h=0〜20であり、iは前
記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子であ
る。)
【0015】触媒成分の原料としては、各元素の酸化
物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、アンモニウム
塩、ハロゲン化物などを組み合わせて使用することがで
きる。例えば、モリブデン原料としてはパラモリブデン
酸アンモニウム、三酸化モリブデン等が使用できる。
【0016】本発明で得られる触媒を用いる反応は、原
料のプロピレン、イソブチレン又は三級ブタノールに分
子状酸素を加え、前記の触媒の存在下に気相接触酸化を
行う。プロピレン、イソブチレン又は三級ブタノール対
酸素のモル比は1:0.5〜3が好ましい。原料ガスは
不活性ガスで希釈して用いることが好ましい。酸素源と
しては空気を用いることが経済的であるが、必要ならば
純酸素で富化した空気も用いうる。反応圧力は常圧から
数気圧までが良い。反応温度は200〜450℃の範囲
で選ぶことができるが、特に250〜400℃の範囲が
好ましい。反応は固定床でも流動床でも行うことができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明による触媒の製造法及び得られ
た触媒による反応例を具体的に説明する。文中「部」は
重量部を示し、分析はガスクロマトグラフィーによっ
た。実施例及び比較例中の原料オレフィン又は三級ブタ
ノールの反応率、生成する不飽和アルデヒド及び不飽和
カルボン酸の選択率及び触媒成分の担持率は以下のよう
に定義される。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】実施例1 水1000部にパラモリブデン酸アンモニウム500
部、パラタングステン酸アンモニウム43.1部及び硝
酸カリウム1.4部を加え加熱撹拌した(A液)。別に
水600部に60%硝酸41.9部を加え、均一にした
後、硝酸ビスマス114.5部を加え溶解した。これに
硝酸第二鉄95.3部、硝酸コバルト309.0部及び
硝酸亜鉛7.0部を順次加え、更に水400部を加え溶
解した(B液)。A液にB液を加え水性スラリーとした
後、三酸化アンチモン24.1部を加え、加熱撹拌して
該水性スラリーの比重が1.45となるまで濃縮した。
【0023】次に、平均粒径3mmφの不活性担体であ
るアルミナを、300℃に加熱された空気で加熱流動さ
せた中に、該水性スラリーを供給しアルミナに触媒成分
をコーティングさせた。このようにして得た触媒成分を
含むコーティング品を空気雰囲気下500℃で6時間熱
処理したものを触媒として用いた。得られた触媒の酸素
以外の元素組成(以下同じ)は、Mo120.7 Bi1
1 Sb0.7 Co4.5Zn0.1 0.06であった。また、
触媒成分の担持率は35%であった。
【0024】この触媒をステンレス製反応管に充填し、
プロピレン5%、酸素12%、水蒸気10%及び窒素7
3%(容量%)の原料混合ガスを接触時間3.6秒で触
媒層を通過させ、310℃で反応させた。その結果、プ
ロピレンの反応率99.2%、アクロレインの選択率8
9.0%、アクリル酸の選択率6.4%であった。
【0025】実施例2 実施例1において、加熱流動させるアルミナの平均粒径
を2mmφとした外は、実施例1と同様にしてコーティ
ング及び反応を行った。その結果、触媒成分の担持率は
38%で、プロピレンの反応率99.4%、アクロレイ
ンの選択率88.8%、アクリル酸の選択率6.4%で
あった。
【0026】実施例3 実施例1において、供給する空気の温度を400℃とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティング及び反応を
行った。その結果、触媒成分の担持率は35%で、プロ
ピレンの反応率99.3%、アクロレインの選択率8
8.9%、アクリル酸の選択率6.3%であった。
【0027】実施例4 実施例1において、水性スラリーの比重を1.35とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティング及び反応を
行った。その結果、触媒成分の担持率は35%で、プロ
ピレンの反応率99.4%、アクロレインの選択率8
8.6%、アクリル酸の選択率6.4%であった。
【0028】実施例5 実施例1において、供給ガスを空気及び窒素の1:1の
混合ガスとした外は、実施例1と同様にしてコーティン
グ及び反応を行った。その結果、触媒成分の担持率は3
5%で、プロピレンの反応率99.2%、アクロレイン
の選択率89.0%、アクリル酸の選択率6.4%であ
った。
【0029】比較例1 実施例1において、加熱流動させるアルミナの平均粒径
を0.5mmφとした外は、実施例1と同様にしてコー
ティングを行ったところ、触媒原料を含むコーティグ品
同士の凝集を生じて、均一にコーティングできなかっ
た。
【0030】比較例2 実施例1において、加熱流動させるアルミナの平均粒径
を7mmφとした外は、実施例1と同様にしてコーティ
ングを行ったところ、アルミナの流動が困難でコーティ
ングできなかった。
【0031】比較例3 実施例1において、供給する空気の温度を150℃とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティングを行ったと
ころ、触媒原料を含むコーティング品同士の凝集によ
り、均一にコーティングできなかった。
【0032】比較例4 実施例1において、供給する空気の温度を600℃とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティング及び反応を
行った。その結果、触媒成分の担持率は35%で、プロ
ピレンの反応率98.2%、アクロレインの選択率8
8.4%、アクリル酸の選択率6.1%となり、実施例
1より低性能の触媒となった。
【0033】比較例5 実施例1において、水性スラリーの比重を1.20とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティングを行ったと
ころ、コーティング時に触媒成分の剥離を生じた。
【0034】比較例6 実施例1において、水性スラリーの比重を1.65とし
た外は、実施例1と同様にしてコーティングを行ったと
ころ、触媒原料を含むコーティング品同士の凝集を生じ
て、均一にコーティングできなかった。
【0035】比較例7 実施例1において、水性スラリーを加熱撹拌して水の大
部分を蒸発させた。得られたケーキ状物質を120℃で
16時間乾燥させた後、350℃で2時間熱処理し、更
に粉砕して触媒粉末を得た。このようにして得られた触
媒粉末を、遠心流動コーティング装置を用いて、平均粒
径3mmφのアルミナにコーティングさせた。コーティ
ング品を実施例1と同様にして熱処理及び反応を行っ
た。その結果、触媒成分の担持率は35%で、プロピレ
ンの反応率99.0%、アクロレインの選択率88.4
%、アクリル酸の選択率6.3%であった。
【0036】実施例6 水400部に60%硝酸42部を加え均一溶液としたの
ち、硝酸ビスマス68.7部を加え溶解した。これに硝
酸ニッケル274.5部及び三酸化アンチモン24.1
部を順次加え溶解、分散させた。この混合液に28%ア
ンモニア水165部を加え白色沈殿物と青色の溶液を得
た。これを加熱撹拌し、水の大部分を蒸発させた。得ら
れたスラリー状物質を120℃で16時間乾燥したの
ち、750℃で2時間熱処理し、微粉砕した。
【0037】水1000部にパラモリブデン酸アンモニ
ウム500部、バラタングステン酸アンモニウム18.
5部及び硝酸セシウム20.7部を加え、加熱撹拌した
(A液)。別に水700部に硝酸第二鉄190.7部、
硝酸コバルト137.3部及び硝酸マグネシウム12
1.0部を順次加え溶解した(B液)。A液にB液を加
えスラリー状とした後、20%シリカゾル354.5部
及び前記のビスマス−ニッケル−アンチモン化合物の微
粉末を加え、加熱撹拌して水性スラリーの比重が1.4
5になるまで濃縮した。
【0038】次に、平均粒径3mmφの不活性担体であ
るシリカ−アルミナを、300℃に加熱された空気で加
熱流動させた中に、該水性スラリーを供給しシリカ−ア
ルミナに触媒成分をコーティングさせた。このようにし
て得た触媒成分を含むコーティング品を空気雰囲気下5
00℃で6時間熱処理したものを触媒として用いた。得
られた触媒の組成はMo120.3 Bi0.6 Fe2 Sb
0.7 Ni4 Co2 Cs0.45Mg2 Si5 で、触媒成分の
担持率は30%であった。
【0039】この触媒をステンレス製反応管に充填し、
イソブチレン5%、酸素12%、水蒸気10%及び窒素
73%(容量%)の原料混合ガスを接触時間3.6秒で
触媒層を通過させ、350℃で反応させた。その結果、
イソブチレンの反応率97.3%、メタクロレインの選
択率89.3%、メタクリル酸の選択率3.1%であっ
た。
【0040】実施例7 実施例6において、加熱流動させるシリカ−アルミナの
平均粒径を2mmφとした外は、実施例6と同様にして
コーティング及び反応を行った。その結果、触媒成分の
担持率は35%で、イソブチレンの反応率97.5%、
メタクロレインの選択率89.2%、メタクリル酸の選
択率3.1%であった。
【0041】実施例8 実施例6において、濃縮後の比重が1.45である水性
スラリーに、平均長さ200μの無機ファイバーを触媒
成分重量に対し3重量%添加して後、実施例6と同様に
して、無機ファイバー含有水性スラリーをコーティング
し反応を行った。その結果、触媒成分の担持率は33%
で、イソブチレンの反応率97.3%、メタクロレイン
の選択率89.2%、メタクリル酸の選択率3.2%で
あった。
【0042】実施例9 実施例6において、供給ガスを窒素とした外は、実施例
6と同様にしてコーティング及び反応を行った。その結
果、触媒成分の担持率は30%で、イソブチレンの反応
率97.3%、メタクロレインの選択率89.3%、メ
タクリル酸の選択率3.1%であった。
【0043】比較例8 実施例6において、加熱流動させるシリカ−アルミナの
平均粒径を0.5mmφとした外は、実施例6と同様に
してコーティングを行ったところ、触媒成分を含むコー
ティング品同士の凝集を生じて、均一にコーティングで
きなかった。
【0044】比較例9 実施例6において、供給する空気の温度を600℃とし
た外は、実施例6と同様にしてコーティング及び反応を
行った。その結果、触媒成分の担持率は30%で、イソ
ブチレンの反応率96.1%、メタクロレインの選択率
88.8%、メタクリル酸の選択率3.0%であった。
【0045】比較例10 実施例6において、水性スラリーの比重を1.20とし
た外は、実施例6と同様にしてコーティングを行ったと
ころ、コーティング時に触媒成分の剥離を生じた。
【0046】比較例11 実施例6において、水性スラリーを加熱撹拌して水の大
部分を蒸発させた。得られたケーキ状物質を120℃で
16時間乾燥させた後、350℃で2時間熱処理し、更
に粉砕して触媒粉末を得た。このようにして得られた触
媒粉末を、遠心流動コーティング装置を用いて、平均粒
径3mmφのシリカ−アルミナにコーティングさせた。
コーティング品を実施例6と同様にして熱処理及び反応
を行った。その結果、触媒成分の担持率は30%で、イ
ソブチレンの反応率96.9%、メタクロレインの選択
率89.0%、メタクリル酸の選択率3.1%であっ
た。
【0047】実施例10 実施例6の触媒を用い、原料を三級ブタノールに変え、
その他は実施例6と同様にして反応を行った。その結
果、三級ブタノールの反応率100%、メタクロレイン
の選択率88.4%、メタクリル酸の選択率2.5であ
った。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、不飽和アルデヒド及び
不飽和カルボン酸合成用触媒の製造工程を短縮し、従来
品より優れた反応成績を与える触媒を得ることを可能に
したもので、その工業的意義大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 51/23 C07C 51/23 51/25 51/25 57/05 57/05 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 23/88 B01J 37/02 301 B01J 37/08 C07C 45/35 C07C 47/22 C07C 51/23 C07C 51/25 C07C 57/05 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン、イソブチレン又は三級ブタ
    ノールを分子状酸素を用いて気相接触酸化しそれぞれに
    対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を合成
    する少なくともモリブデン、ビスマス及び鉄を含む触媒
    の製法において、触媒原料を含む混合液又は水性スラリ
    ーを比重1.25〜1.60に濃縮し、これを200〜
    500℃の加熱空気及び/又は窒素ガスによって流動し
    ている平均粒径1〜6mmφの不活性担体に供給してコ
    ーティングした後、焼成することを特徴とする不飽和ア
    ルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法。
JP20708892A 1992-07-10 1992-07-10 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法 Expired - Fee Related JP3176728B2 (ja)

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