JP3176042B2 - カウンタウエイト - Google Patents

カウンタウエイト

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JP3176042B2
JP3176042B2 JP27274097A JP27274097A JP3176042B2 JP 3176042 B2 JP3176042 B2 JP 3176042B2 JP 27274097 A JP27274097 A JP 27274097A JP 27274097 A JP27274097 A JP 27274097A JP 3176042 B2 JP3176042 B2 JP 3176042B2
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幸一 坂本
政伸 小谷野
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ティー・シー・エム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばホイールロ
ーダ等の作業車両に適用されるカウンタウエイトの改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカウンタウエイトとして
は、例えば図7及び図8に示したものが知られている。
当該カウンタウエイト50は、基本的には、作業車両A
の車体Bの後部に取付けられる偏平且つ横長のウエイト
本体51と、これの中央に形成されて被牽引体(図示せ
ず)が挿入される挿入穴52と、ウエイト本体51に形
成されて挿入穴52に直交するピン穴53と、これに落
とし込まれる垂直な牽引ピン54と、これの上部に設け
られてピン穴53からの落下を防止すると共に抜き出し
を行なう為の取手55と、牽引ピン54の下部にこれと
直交して設けられた抜止孔56と、これに挿脱される抜
止ピン(ベータピン)57とから構成されている。而し
て、この様なものは、挿入穴に被牽引体が挿入されると
共に、被牽引体に形成された貫穴に牽引ピンが挿通され
る事に依り被牽引体がカウンタウエイトに連結され、作
業車両に依り牽引作業が行なえる様になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なも
のは、次の様な問題があった。 (1) ウエイト本体の形状が偏平且つ横長の為に長手
方向の寸法にて使用金枠が規定されるので、応々にして
機械込め鋳造プラントの金枠に収まらず、大物手込めに
依り製作せねばならないので、コスト高となる事が多
い。 (2) 垂直なピン穴を鋳造にて形成する為に中子を要
し、鋳造前のセット工程が複雑になるばかりでなく、解
枠時の中子バラしの作業も要する。 (3) 牽引ピンは、取手、抜止孔、抜止ピンを設けね
ばならないので、部品点数が多い。 (4) 取手の溶接や抜止孔の加工をせねばならない。 (5) ユーザーが牽引作業の為に牽引ピンを抜く際に
は、抜止ピンの脱着作業を要し、ワンタッチとは行かな
い。 本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為に創
案されたもので、その課題とする処は、鋳造作業の合理
化を図ると共に、牽引ピンの構造を簡単化し、然も牽引
ピンの脱着をワンタッチで行なえる様にしたカウンタウ
エイトを提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のカウンタウエイ
トは、基本的には、二分割されて作業車両の車体に取付
けられる左右のウエイト本体と、両ウエイト本体の間に
形成された間隙と、両ウエイト本体に跨がって形成され
た左右の受溝と、両受溝に跨がって落とし込まれる水平
な牽引ピンと、から構成した事に特徴が存する。
【0005】牽引ピンは、水平にされて被牽引体に形成
された水平な貫穴に両端が突出すべく挿通された後、左
右の受溝に跨がって落とし込まれる。そうすると、被牽
引体が間隙内に位置されて牽引作業を行なう事ができ
る。ウエイト本体を左右に二分割したので、機械込め鋳
造プラントの金枠に収める事ができ、鋳造作業を手込め
から機械込めにする事ができる。又、受溝を両ウエイト
本体に跨がって形成された左右のものにしたので、鋳造
に依り形成する場合に中子が不要となる。従って、鋳造
に伴う作業の合理化を図る事ができる。牽引ピンを受溝
に跨がって落とし込まれる水平なものとし、所謂横向き
の落とし込み式としたので、牽引ピンの部品点数及び加
工の削減が図れて構造を簡単化できると共に、牽引ピン
の脱着をワンタッチで行なう事ができる。
【0006】受溝は、垂直部とこれの下部から作業車両
の車体とは反対側に延びる水平部とを備えた略L型を呈
して垂直部の作業車両の車体側が開放されている方が好
ましい。この様にすれば、受溝の形成が容易になると共
に、作業車両の車体を受溝の一部として利用できるの
で、合理的である。
【0007】受溝の隅角部に挿入されて牽引ピンの落と
し込みを許容すると共に牽引ピンを鎮座させる為の突起
を作業車両の車体に設けた方が好ましい。この様にすれ
ば、牽引ピンの落とし込み時に重力に依り安定位置に自
動的に収まると共に、作業車両の走行時や作業時の踊り
を抑制する事ができる。
【0008】突起を左右両側に延長すると共に、ウエイ
ト本体には受溝に隣接して突起の延長部が挿入される挿
入溝を形成した方が好ましい。この様にすれば、作業車
両の車体にウエイト本体を取付ける際の位置決めと案内
にする事ができると共に、作業車両の掻揚作業時にウエ
イト本体の下部からの突き上げがあった場合のストッパ
としての役目を果たす事ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の第一例に係る
カウンタウエイトを示す斜視図。図2は、図1のカウン
タウエイトの鋳造要領を示す平面図。図3は、図1のカ
ウンタウエイトの牽引ピン付近を示す斜視図。図4は、
図3の縦断側面図である。
【0010】カウンタウエイト1は、ウエイト本体2、
間隙3、受溝4、牽引ピン5とからその主要部が構成さ
れている。
【0011】ウエイト本体2は、二分割されて作業車両
Aの車体Bに取付けられる左右のもので、この例では、
鋳鉄等に依り作製されて居り、作業車両Aの車体(フレ
ーム)Bの後部に着脱可能に取付けられている。ウエイ
ト本体2は、図2に示す如く、機械込め鋳造プラントの
金枠Cに収まる大きさにしてあると共に、2個取りとし
て1チャージの鋳造効率を大幅に高める様にしてある。
各ウエイト本体2は、作業車両Aの車体Bに取付ける為
の取付穴6を備えている。
【0012】間隙3は、両ウエイト本体2の間に形成さ
れたもので、この例では、被牽引物(図示せず)が挿入
できる大きさにしてあり、作業車両Aの車体Bに左右の
ウエイト本体2を所定の間隔を開けて取付ける事に依り
形成している。
【0013】受溝4は、両ウエイト本体2に跨がって形
成された左右のもので、この例では、略L型を呈し、ウ
エイト本体2の上面から下方に延びる垂直部7と、これ
の下部から後方(作業車両Aの車体Bとは反対側)に延
びる水平部8とから成り、垂直部7の前方(作業車両A
の車体B側)が開放されている。勿論、垂直部7の上方
と間隙3側が開放されていると共に、水平部8の間隙3
側が開放されている。而して、作業車両Aの車体Bに
は、両受溝4の隅角部9(垂直部7と水平部8との角
部)に跨がって挿入されて牽引ピン5の落とし込みを許
容すると共に落とし込まれた牽引ピン5を鎮座させる為
の突起10が設けられている。突起10は、上後側が斜
面にされた楔板状を呈して居り、下面が各ウエイト本体
2に接触してこれの上動を規制する様にしてある。
【0014】牽引ピン5は、両受溝4に跨がって落とし
込まれる水平なもので、この例では、丸棒状を呈し、受
溝4の溝幅より小さい直径を有すると共に、両受溝4間
の左右長さより若干短い長さを備え、両受溝4に水平に
転がして落とし込める様にしてある。牽引ピン5は、図
略しているが、被牽引体に形成された貫穴に挿通されて
その左右両側が被牽引体から突出される。
【0015】次に、この様な構成に基づいてその作用を
述解する。両ウエイト本体2は、取付穴6を利用して作
業車両Aの車体Bの後部に取付けられる。この時、作業
車両Aの車体Bに突設された突起10が受溝4の隅角部
9に挿入されると共に、受溝4の垂直部7の前側が作業
車両Aの車体Bに依り塞がれる。牽引ピン5は、水平に
されて被牽引体に形成された水平な貫穴に両端が突出す
べく挿通された後、左右の受溝4の上から下方へ跨がっ
て落とし込まれる。そうすると、牽引ピン5は、突起1
0に依り案内された後に受溝4の水平部8の奥部に重力
にて安定良く鎮座される。この時、被牽引体は、間隙3
内に位置されてカウンタウエイト1に連結され、この様
な状態で牽引作業を行なう事ができる。被牽引体をカウ
ンタウエイト1から離脱する場合は、上述の逆の要領で
行なう。
【0016】作業車両Aの車体Bに取付けられるウエイ
ト本体2を左右に二分割したので、機械込め鋳造プラン
トの金枠Cに収める事ができ、鋳造作業を手込めから機
械込めにする事ができる。又、受溝4を両ウエイト本体
2に跨がって形成された左右のものにすると共に、本体
B側に開放した形状としたので、鋳造に依り形成する場
合に中子が不要となる。従って、鋳造に伴う作業の合理
化を図る事ができる。牽引ピン5を受溝4に跨がって落
とし込まれる水平なものとし、所謂横向きの落とし込み
式としたので、牽引ピン5の部品点数及び加工の削減が
図れて構造を簡単化できる。牽引ピン5を所謂横向きの
落とし込み式としたので、受溝4に対する牽引ピン5の
脱着をワンタッチで行なう事ができる。牽引ピン5は、
突起10に依り受溝4の水平部8の奥部に重力にて安定
良く鎮座されるので、作業車両Aの走行時や作業時に際
しての遊動つまり踊りが抑制される。
【0017】次に、本発明の第二例を、図5に基づいて
説明する。第二例は、突起10を左右両側に延長して延
長部11を形成すると共に、ウエイト本体2には受溝4
に隣接して突起10の延長部11が挿入される挿入溝1
2を形成したしたもので、その他は第一例と同様であ
る。この様にすれば、作業車両Aの車体Bにウエイト本
体2を取付ける際の位置決めと案内にする事ができると
共に、図6に示す如く、作業車両Aに依り掻揚作業を行
なってウエイト本体2の下部からの突き上げがあった場
合のストッパとしての役目を果たす事ができる。
【0018】尚、受溝4は、先の例では、垂直部7の前
方(作業車両Aの車体側B)が開放されたものであった
が、これに限らず、例えば垂直部7の前方が開放されて
いないものでも良い。受溝4は、先の例では、垂直部7
と水平部8とを備えた略L型であったが、これに限ら
ず、例えばウエイト本体2の上面から下方に行くに従い
漸次後方へ行く傾斜したものでも良い。又、垂直部7だ
けのものでも良い。
【0019】
【発明の効果】以上、既述した如く、本発明に依れば、
次の様な優れた効果を奏する事ができる。 (1) 二分割されて作業車両の車体に取付けられる左
右のウエイト本体と、これらの間に形成された間隙と、
両ウエイト本体に跨がって形成された左右の受溝と、こ
れらに跨がって落とし込まれる水平な牽引ピンとから構
成したので、鋳造作業の合理化を図る事ができると共
に、牽引ピンの構造を簡単化でき、然も牽引ピンの脱着
をワンタッチで行なう事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一例に係るカウンタウエイトを示す
斜視図。
【図2】図1のカウンタウエイトの鋳造要領を示す平面
図。
【図3】図1のカウンタウエイトの牽引ピン付近を示す
斜視図。
【図4】図3の縦断側面図。
【図5】本発明の第二例に係るカウンタウエイトを示す
斜視図。
【図6】図5のカウンタウエイトを装着した作業車両が
掻揚作業をしている状態を示す側面図。
【図7】従来のカウンタウエイトを示す斜視図。
【図8】図7のカウンタウエイトの牽引ピン付近を示す
縦断背面図。
【符号の説明】
1,50…カウンタウエイト、2,51…ウエイト本
体、3…間隙、4…受溝、5,54…牽引ピン、6…取
付穴、7…垂直部、8…水平部、9…隅角部、10…突
起、11…延長部、12…挿入溝、52…挿入穴、53
…ピン穴、55…取手、56…抜止孔、57…抜止ピ
ン、A…作業車両、B…車体、C…金枠。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二分割されて作業車両の車体に取付けら
    れる左右のウエイト本体と、両ウエイト本体の間に形成
    された間隙と、両ウエイト本体に跨がって形成された左
    右の受溝と、両受溝に跨がって落とし込まれる水平な牽
    引ピンと、から構成した事を特徴とするカウンタウエイ
    ト。
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