JP3175954B2 - 液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、液晶表示素子は、一定距離を
隔て対向して配置された一対の基板と、これら夫々の基
板の互いに対向する表面を被覆する配向膜と、前記基板
間に前記配向膜を介して封入された液晶とを具備した構
造をとっている。このような液晶表示素子では、画素部
において前記基板上に透明電極が積層され、更に該透明
電極上に配向膜が形成されており、透明電極によって液
晶に対して電圧の印加がなされる。特に、近年では、ア
クティブマトリックス型の表示方式に使用される液晶表
示素子として、前記画素部における一方の基板上に薄膜
トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)、MI
M(Metal-Insulator-Metal )素子等の駆動素子が実装
された液晶表示素子が開発され実用化されている。この
アクティブマトリックス型表示方式は、液晶表示素子に
おいて前記駆動素子が各画素部においてスイッチ素子と
して機能するため、液晶画像のコントラストの低下、所
謂クロストークの発生等の問題が解消され、現在の液晶
ディスプレイの主流となっている。
【0003】上述したような液晶表示素子の構成物のう
ち、前記配向膜は、その液晶と接する表面において液晶
分子を一定方向に配向させる目的で、絶縁性の膜表面に
各種の配向処理がなされたものである。これら配向処理
として、従来よりラビング法と呼ばれる処理が広く行わ
れている。
【0004】このラビング法とは、基板上に形成された
絶縁性の高分子膜等の液晶と接する表面を、綿、布等の
繊維状物質を用いて一定方向に擦る(ラビングする)こ
とによって、膜表面に液晶に対する配向能を付与する方
法である。該配向能については、ラビングにより該膜表
面に形成される微小な凹凸により液晶分子のチルト角
(液晶分子が基板に対し傾斜して配向する角度)が制御
され、また該膜表面がラビングされる際に延伸されこれ
によって膜を形成する高分子が配向し、この配向に従っ
て液晶分子の配向の方向性、均一性が制御されるという
説が提唱されている。このラビング法による配向処理
は、簡易で且つ非常に単純な製造装置を使用することが
でき、短時間で大量の配向膜の形成が可能で、また処理
された配向膜の液晶分子に対する配向力が極めて強いと
いう点で、現在の液晶表示素子の製造において最も頻繁
に使用されている。しかし、上記ラビング法による配向
処理には、以下のような欠点がある。即ち、ラビング法
の場合、布の構成成分(糸屑等)により、液晶表示素子
における基板およびその周辺部の汚染が引き起こされ
る。
【0005】また、ラビング法には高分子膜のような誘
電体上を布により摩擦する工程が含まれ、これにより配
向膜上に大量の静電気が発生する。このため基板表面が
帯電し、ゴミが吸着して基板間のギャップが所定の間隔
より広がり、形成された液晶表示素子において不良が発
生する。特に、アクティブマトリックス型表示方式に使
用される液晶表示素子では、上記静電気によって基板上
に設けられている駆動素子が破壊されるため、これによ
って当該液晶表示素子の不良率が更に上昇する。更に、
この基板上の薄膜表面を布により摩擦する工程では、基
板表面に不要な傷が発生し、液晶表示の画像欠損も生ず
る。
【0006】このように、現行のラビング法では、液晶
表示素子の品質にとって問題点が多数存在する。従っ
て、前記ラビング法に代わる配向処理方法(配向膜形成
方法)が強く要望されており、この要望に応えるために
幾つかの研究が報告されている。
【0007】現在研究されている配向膜の形成方法は、
以下の事実に基づいている。即ち、複数の等間隔に並ん
だ直線状のグルブ(溝)を有する基板上に液晶分子を置
いた場合、その溝に沿った方向にこれら液晶分子が配向
するという事実である。この事実については、、H.V.ケ
ネルらによるPhysicalReview A24(5)2713(1981)、A.Sug
iyamaらによるJpn.J.Appl.Phys.20(7)1343(1981) 等に
記載されている。例えば、横山和夫らによる特開昭60-6
0624号では、レーザー光の2光束干渉縞を基板表面に照
射することにより、グレーティング状の凹凸を形成する
方法が開示されている。また、田中らによる特開昭61-1
1725号では、ネガ型感光性PVA膜にマスクパターンを
転写および露光することにより、配向膜を形成する方法
が開示されている。しかし、これらの方法は、いまだ工
業的な実施レベルに至っていない。例えば、上記特開昭
61-11725号の配向膜は、液晶表示素子に使用するための
充分な耐熱性を有していない。
【0008】この他、基板上にLB膜(ラングミュア -
ブロジェット膜)を転写して配向膜とする方法、また基
板上に高分子薄膜を設け、該薄膜の表面に微細な凹凸が
形成された型を押し当て微細パターンを転写、即ち、レ
プリカ処理を施して配向膜とする方法が提案されてい
る。特に、後者については、特開昭58-100121号、同64-
18124号等に開示されている。しかしながら、これら配
向膜を有する液晶表示素子では、従来のラビング処理さ
れた配向膜を有する液晶表示素子に比べて、液晶の配向
均一性が劣っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたもので、その課題とするところは、液晶
の配向状態を均一に制御できる配向膜を、基板を汚染す
ることなく、且つ静電気の発生を伴うことなく、短時間
で形成すると共に、そのような配向膜を具備した液晶表
示素子を提供することである。更に詳しくは、本発明の
課題は、従来のラビング法による物理的な方法を用い
ず、膜の化学的処理等を用いた、簡易な工程によって形
成された配向膜を具備し、静電気による欠損がなく、画
像欠陥の少ない高性能の液晶表示素子を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子
は、一定間隔を隔て対向して配置された一対の基板と、
前記基板の互いに対向する表面上に形成された配向膜
と、前記配向膜間に設けられた液晶とを具備し、前記配
向膜の少なくとも一方は感光性高分子薄膜であり、前記
高分子薄膜は一定方向斜面を有する複数の凹部を有し、
前記凹部は膜表面に対する垂直面と斜面とからなること
を特徴とする。また本発明の液晶表示素子は、一定間隔
を隔て対向して配置された一対の基板と、前記基板の互
いに対向する表面上に形成された配向膜と、前記配向膜
間に設けられた液晶とを具備し、前記配向膜の少なくと
も一方は感光性高分子薄膜であり、前記高分子薄膜は筋
状模様を有し、前記筋状模様に沿って前記高分子薄膜の
膜厚を一定方向に変化させてなる複数の凹部が形成さ
れ、前記凹部は膜表面に対する垂直面と一定方向の斜面
とからなることを特徴とする。また、本発明の液晶表示
素子の製造方法は、基板上に配向膜を設ける工程と、前
記配向膜を露光する工程とを具備する液晶表示素子の製
造方法であって、前記配向膜の少なくとも一方は感光性
高分子から形成し、前記感光性高分子からなる配向膜の
一方向に沿って照射される光量を部分的に変化させる
とにより、この配向膜に一定方向斜面を有し膜表面に対
する垂直面と斜面とからなる複数の凹部を形成すること
を特徴とする。
【0011】本発明の液晶表示素子は、一般的な液晶表
示方式、即ち、単純マトリックス方式やアクティブマト
リックス方式等の何れに対しても効果的に適用すること
できる。以下、本発明の詳細を説明する。
【0012】まず、本発明の液晶表示素子の基本構造
を、アクティブマトリックス型表示方式に使用される場
合を例にとり、図1〜図2を参照して説明する。アクテ
ィブマトリックス型の表示方式は、3端子型(TFT素
子等を実装)、2端子型(MIM素子等を実装)に大別
されるが、以下では3端子型のTFT−LCDを例にと
って説明する。
【0013】図1は、本発明の液晶表示素子の全体構造
の一例を示す構造図である。同図において、11はTF
Tが実装されたTFTアレイ基板、12はTFTアレイ
基板11に対向する対向基板であり、夫々ガラス等の素
材で形成されている。
【0014】TFTアレイ基板11の表面には、複数の
表示電極13が敷設されている。これら表示電極には、
例えばITO(Indium Tin Oxide)膜等の導電性薄膜が
使用され得る。各表示電極13に隣接してTFT素子1
5が実装されており、各TFT素子15にはドレイン電
極16、ソース電極17、ゲート電極(図示せず)等が
設けられている。また、TFTアレイ基板11の表面に
は、複数のデータ配線18および複数のアドレス配線1
9が互いに直交して付設されており、データ配線18に
はTFT素子15のドレイン電極16またはソース電極
17の一方が、アドレス配線19にはTFT素子15の
ゲート電極が夫々接続している。TFTアレイ基板11
の裏面には偏光板20、拡散板21を介して背面照明
(バックライト)22が設けられている。
【0015】一方、対向基板12の表面には、カラーフ
ィルター層23を介し全面に亘って対向電極14が敷設
されている。これら対向電極も上記表示電極と同様の素
材で形成され得る。対向基板12の裏面には、偏光板2
4が設けられている。
【0016】上述したような液晶表示素子において表示
電極13および対向電極14の対向領域が画素部に相当
する。また、TFTアレイ基板11および対向基板12
の表面には、上記電極、素子、配線等を介して夫々配向
膜が形成されている(図示せず)。更に、これら配向膜
間には液晶物質10が封入されている。
【0017】図2は図1に表した本発明の液晶表示素子
の画素部の構造の一例を示す断面図である。同図におけ
る各符合は、図1の場合と同義である。15は該画素部
に形成されたTFT素子であり、TFTアレイ基板11
上で表示電極13に接続した形で形成されている。TF
Tアレイ基板11上には、まずゲート電極25が形成さ
れており、このゲート電極25を被覆する形でゲート絶
縁膜26が設けられている。ゲート絶縁膜26上には、
半導体層27が形成されており、更にこの半導体層27
上にはドレイン電極16およびソース電極17が形成さ
れており、ソース電極17は表示電極13に接続してい
る。TFT素子15および表示電極13の表面には配向
膜28が形成されており、一方対向基板12の表面に
は、カラーフィルター層(図示せず)および対向電極1
4を介して配向膜29が形成されている。配向膜28お
よび29の間には、液晶10が封入されている。
【0018】上述したような構造を有する本発明の液晶
表示素子では、前記配向膜28または29のうち少なく
とも一方に、従来のラビング法の如き物理的な方法に代
って、前記感光性高分子膜を化学的に処理することによ
って形成された、所定パターンのグルブを有する薄膜が
使用されている。即ち、前記配向膜28または29のう
ち少なくとも一方は、感光性高分子を素材とし、該感光
性高分子を処理することによって形成されたグルブを液
晶10と接する側に有する薄膜である。特に、前記配向
膜28および29のうち一方のみが、上述したような感
光性高分子による薄膜である場合、TFT素子が実装さ
れた基板11の表面を被覆する配向膜28に、前記感光
性高分子を素材とした薄膜が使用されることが好まし
い。
【0019】以下に、本発明の液晶表示素子において、
例えば図2に示す配向膜28および/または29の如
き、前記感光性高分子を使用して形成される配向膜につ
いて詳述する。
【0020】本発明の液晶表示素子においては、配向膜
は下記の如く形成され得る。即ち、まず基板上に感光性
高分子による薄膜を設け、該薄膜の所定領域を選択的に
露光する。この際、露光部には化学的な変化が生じ、更
に現像処理することによって、該露光部が選択的に除去
または残存される。この結果、前記感光性高分子の薄膜
表面には所定パターンのグルブが形成され、該薄膜には
配向膜としての機能が付与される。
【0021】当該配向膜の形成に使用される感光性高分
子には、多種に亘るポジ型またはネガ型の感光性高分子
が使用され得る。ポジ型の感光性高分子が使用された場
合、その露光部が分解され、現像処理によって選択的に
除去される。一方、ネガ型の感光性高分子が使用された
場合、その露光部は架橋反応または重合反応が誘起され
て固化し、現像処理によって選択的に残存する。
【0022】一般的には、前記感光性高分子として感光
性ポリイミドが好ましい。この感光性ポリイミドとして
は、特に限定されず、アクリル基またはメタクリル基等
のラジカル重合性二重結合を含まない感光性ポリイミド
が挙げられる。具体的には、フォトニース UR-4144(商
品名:東レ製)、CRC-6081x (商品名:住友ベークライ
ト製)、PIMEL F-5000(商品名:旭化成製)等が挙げら
れる。更に、前記感光性ポリイミドは、下記化1に示す
一般式(I)の反復単位を有するポリマーであることが
好ましい。
【0023】
【化1】 (但し、R1 はアルキル基、R2 は有機残基一般、nは
正の整数を夫々示す)
【0024】このような感光性ポリイミドとしては、例
えばプロビミド400(商品名:チバガイギー製)が挙げ
られる。また、上記構造を有するポリイミド樹脂は、配
向膜として形成された後、不要な反応生成物を発生しな
いため、形成される配向膜が汚染されることがないとい
う点で好ましい。
【0025】一方、上述したような感光性高分子の薄膜
を基板上に設け、該薄膜の所定領域を露光および現像処
理することによってグルブを有する配向膜を形成する方
法として、具体的には、その露光方法に因り大別して二
種の方法が挙げられる。
【0026】まず、第一の方法について述べる。当該方
法は、基板上に前記感光性高分子による薄膜を設け、該
薄膜の表面に対し所定のパターンを有する、即ち、透光
部および遮光部からなるパターンを有するマスクを介し
て選択的な露光を行い、更に現像処理するものである。
【0027】前記第一の方法において、露光用マスクの
パターンは、通常、一定間隔の筋状模様である。更に、
この一定間隔の筋状模様は、直線状模様、または前後で
幅の異なる山形図形が連続した鋸歯状模様であることが
好ましい。その具体例としては、直線状模様については
図3(A)に、鋸歯状模様については図3(B)または
(C)に夫々示された各パターン形状が挙げられる。
尚、同図において黒色部分は遮光部、白色部分は透光部
である。特に、図3(B)または(C)の鋸歯状模様
は、最終的に形成される配向膜に転写された場合、該配
向膜がプレチルト角の方向、即ち、液晶分子が基板表面
に対して僅かに傾斜して配向する角度の方向を一定にす
るのに効果的である。これら露光用マスクを用いて形成
される配向膜のグルブの形状は、断面矩形となり得る。
【0028】前記露光用マスクの一定間隔の筋状模様に
おいては、好ましくは、透光部の幅が 0.1〜50μm、遮
光部の幅が 0.1〜 100μmであり、また、より好ましく
は透光部の幅が 0.5〜10μmであり、遮光部の幅が 0.5
〜50μmである。
【0029】特に、本発明のような液晶配向処理に使用
される露光用マスクのパターンは、微細であるほどよ
く、透光部の幅および露光部の幅は、以下のような関係
であること望ましい。
【0030】即ち、露光用マスクの透光部の幅をL
1 (μm)、遮光部の幅をL2 (μm)とするとき、配
向膜の素材として、ネガ型感光性高分子が使用される場
合、下記(1)式および(2)式に示す関係であること
が望ましい。 0.5≦L1 +L2 ≦2 …(1) 1/5≦L1 /L2 ≦5 …(2) また、配向膜の素材として、ポジ型感光性高分子が使用
される場合、下記(1)式および(3)式に示す関係で
あることが望ましい。 0.5≦L1 +L2 ≦2 …(1) 1/5≦L2 /L1 ≦5 …(3)
【0031】この他、前記所定パターンを有する露光用
マスクは、その透光部の光透過率が部分的に変化したも
のであってもよい。この場合、前記感光性高分子の薄膜
の露光部に照射される光量が部分的に変化するため、こ
れに相応して当該露光部に生じる化学的な変化の程度も
部分的に変化し、最終的には、前記露光部の現像処理に
よって除去される程度または残存される程度も部分的に
変化する。従って、このような露光用マスクを使用すれ
ば、透光部の光透過率の変化を制御することによって、
最終的に形成される配向膜のグルブの形状を、特にその
深さ方向で任意に且つ微細に制御することが可能にな
る。即ち、断面三角形、断面波形等様々な形状のグルブ
を有する配向膜を自在に得ることができる。
【0032】上述したような露光用マスクにおいて、前
記透光部における光透過率の制御は、例えば、該透光部
におけるマスクの厚みを制御すること、また該透光部を
微細な穴によって形成しその穴の単位面積当りの数を制
御すること等によってなされ得る。例えば、石英ガラス
を基材にしたマスクでは、その表面に蒸着によってクロ
ム層を形成し、このクロム蒸着層をエレクトロンビーム
等で打ち抜いて層厚を変化させ、光透過率の変化した透
光部を得ることができる。前記クロム蒸着層を有する透
光部の光透過率が部分的に変化したマスクの例を図16
に示す。同図(A)は、当該マスクの構造を示す斜視図
であり、31は露光用マスク、31a(斜線部)は遮光
部、31bは透光部である。同図(B)は(A)のマス
ク上におけるクロム蒸着層の厚みの変化(縦軸)を、同
図(C)は(A)のマスクに対応する光透過率の変化
(縦軸)を夫々示す。
【0033】このような透光部の光透過率が部分的に変
化した露光用マスクを用いて形成される、グルブを有す
る配向膜を具備した液晶表示素子では、液晶分子のプレ
チルト角の制御をより充分に行うことができる。即ち、
液晶表示素子における、電圧印加による液晶分子の再配
列時の立ち上がり方向、または電圧遮断時の液晶分子の
立ち下がり方向の決定を行うことができ、所謂チルトリ
バースの発生が低減される。
【0034】前記第一の方法において、感光性高分子を
使用して形成される配向膜の総厚み、即ち、最初に基板
上に形成される薄膜の厚みは、特に限定されないが、10
〜1000nmの範囲であり、好ましくは10〜100nmの範囲で
ある。前記配向膜が上記範囲よりも薄いと配向膜として
の機能が充分ではなく、更に現像処理時に膜の剥離が発
生する等の問題が生ずる。また、上記範囲よりも厚いと
配向膜部分の抵抗値が大きくなり、液晶表示素子の機能
に関して支障が生ずる。
【0035】特に、前記配向膜の厚みは、前記(1)〜
(3)式を満たす筋状模様を有するマスクを使用して露
光する場合と関連して、一定の条件を満たすことが好ま
しい。即ち、露光後の感光性高分子の薄膜を現像処理す
る際に、現像液に対して溶出しない部分の幅(グルブの
凸部の幅)をL3 (μm)、現像液に対して溶出する部
分の幅(グルブの凹部の幅)をL4 (μm)、配向膜の
厚みをh(μm)とするとき、下記(4)式が満たされ
ることが好ましい。 1≦(L3 +L4 )/h≦50 …(4)
【0036】もし、1>(L3 +L4 )/hである場
合、配向膜部分の抵抗値が大きくなり、液晶表示素子の
機能に関して支障が生ずることがあり、一方、(L3
4 )/h>50である場合、配向膜としての機能が充
分ではなく、更に現像処理時に膜の剥離が発生すること
がある。
【0037】次に、本発明の液晶表示素子におけるグル
ブを有する配向膜を形成する第二の方法について述べ
る。当該方法は、基板上に前記感光性高分子による薄膜
を設け、該薄膜の表面に対し、光路長が空間的に変化ま
たは変調している媒質を介して露光を行い、更に現像処
理するものである。尚、ここで光路長が空間的に変化ま
たは変調しているとは、該媒質内の一定方向に沿って、
光路長が連続的に変化または変調していることをいう。
【0038】上記方法を詳述すれば、前記基板上の感光
性高分子の薄膜に対し、前記媒質を介して、一光源より
発せられた平行光束によって露光する。これら平行光束
は、前記媒質内において入射面および出射面間で多重反
射するため、出射面では異なる反射数を有する光波がそ
の光路差に応じて相互に干渉し、強めあいまたは弱めあ
う。更に、前記媒質は光路長が空間的に変化または変調
しているため、前記媒質から出射される光、即ち、媒質
内の多重反射による干渉光は、媒質の出射面において、
その強めあった部分(明部)と弱めあった部分(暗部)
とが繰り返された明暗縞を有するパターン光となり、こ
のパターン光が前記感光性高分子の薄膜に照射される。
こうして、前記感光性高分子の薄膜において、前記パタ
ーン光の明部に相当する部分は露光され、一方暗部に相
当する部分は露光されず、前記第一の方法における所定
パターンを有するマスク介した露光と同様に選択的な露
光がなされる。引続き、前記第一の方法と同様に現像処
理を行い、所定パターンのグルブを有する配向膜を形成
する。
【0039】前記第二の方法において、前記光路長が空
間的に変化または変調している媒質は、その屈折率およ
び/または光の伝播距離を空間的に変化させることによ
って形成されている。これは、光路長は媒質の屈折率と
光の伝播距離との積であることに起因してなされてい
る。更には、この媒質における屈折率および/または光
の伝播距離の空間的変化を制御することによって、媒質
の光路長を調整して媒質より出射されるパターン光を制
御する。最終的には、得られる配向膜のグルブのパター
ンを制御することもできる。
【0040】前記光路長が空間的に変化または変調して
いる媒質のうち、光の伝播距離を空間的に変化させたも
のとして、具体的には、例えば図23に示す石英ガラス
等の透明物質により作成された楔形の媒質が挙げられ
る。以下に、同図を参照して、このような媒質について
説明する。
【0041】図23に示す楔形の媒質41は、互いに平
行ではない一対の平面42および43を有する。これら
平面42および43のうち少なくとも一方の面(図では
平面42)より光波44(波長λ)を入射させ、他方の
面(図では平面43)より出射させる。この場合、媒質
41内部で生じる多重反射の結果、出射側の平面43上
の直線距離Xだけ隔てられた2点45および46におけ
る出射光の光路差δは、各光波の多重反射の回数を1回
として、下記(5)式の如く表される。 δ=2nX・tanθ …(5) (但し、nは媒質41の屈折率、θは媒質41の楔形の
傾斜角度)
【0042】この光路差δが、光波44の波長λの整数
倍であるとき、2点45および46における出射光は、
互いに同一の位相を有する。従って、45における出射
光が多重反射の結果その強度が強められたものならば、
46における出射光もその強度が強められたものとな
り、媒質41全体では間隔X/2の明暗縞を有するパタ
ーン光が出射される。即ち、この媒質41を介して基板
上の感光性高分子の薄膜を露光すれば、間隔X/2のパ
ターンで選択的な露光を施すことができる。前記明暗縞
を有するパターン光のコントラストは、媒質内部の入射
面および反射面における反射率が高いほど鮮明になる。
このため、前記入射面および反射面に高反射率の反射膜
を設置することが好ましい。
【0043】前記光路長が空間的に変化または変調して
いる媒質のうち、その屈折率を空間的に変化させたもの
として、具体的には、例えば、図24または図25に示
す内部の屈折率を空間的に単調または周期的に変化させ
た平行平板状の媒質が挙げられる。以下に、同図を参照
してこれら媒質について説明する。
【0044】図24に示す媒質51は、石英ガラス等に
よって形成された平行平板である。この媒質51は、同
図52に示す如く一方の平行平面より、ナトリウム、ホ
ウ素等がビーム状にイオン注入されたもので、更に、イ
オンビーム52の注入量をビーム走査方向53に沿って
増加させることによって、媒質内部の注入イオンの空間
密度が平板の面方向に沿って変化している。こうして、
媒質51は屈折率が内部で空間的に変化したものとなっ
ている。
【0045】上述したようなイオンの空間密度の変化
は、上述したようなイオン注入以外の方法で形成するこ
ともできる。即ち、多孔質ガラス平板の一方の側面をイ
オンを含有する液体に浸漬し、液体中のイオンを前記ガ
ラス平板中に拡散させて、ガラスの面方向にイオンの空
間密度の勾配を付与する。こうして、内部の屈折率が空
間的に単調に変化した媒質が得られる。
【0046】一方、図25に示す媒質61は、透明の平
行平板であるが、媒質内部において、一端62より超音
波が入射され、この入射波と入射端面62に対向する端
面63(出射端面)で反射した反射波とによって発生し
た定在波64が存在する。即ち、媒質61の内部では、
定在波64が発生してその振幅の節65と腹66とが一
定間隔(超音波の波長の1/2)で並んだパターンが形
成されている。この音波の振幅は媒質の密度と相関があ
り、更に媒質の密度は媒質の屈折率を決定する。従っ
て、定在波64の腹66の部分では屈折率が大きくな
り、節65の部分では屈折率が小さくなり、媒質61全
体では屈折率の大小が周期的に並んだパターンが形成さ
れている。このような媒質としては、露光に適用される
光に透明な物質であれば限定されず、固体、液体、気体
のいずれであってもよい。特に、液体、気体の場合に
は、平行平板の透明容器に、当該液体、気体を充満させ
たものでよい。
【0047】前記媒質51および61のような、屈折率
を空間的に変化させることによって光路長が空間的に変
化または変調している媒質を介して、基板上の感光性高
分子の薄膜を選択的に露光することができる。
【0048】前記グルブを有する配向膜を形成する第二
の方法は、上記のようにマスクを使用せずに露光が行わ
れる点で特徴的である。このような方法としては、従来
より、所謂ホログラフィの利用が検討されている(特開
昭60-60624号等)。即ち、まず、同一の光源から出た光
を二つに分割し、何らかの方法で両者に位相差を設け
る。次いで、これら二光線を基板上の感光性高分子薄膜
の表面で合致させ、干渉縞を形成し、選択的な露光を行
う。この方法では、光線を分割するための半透明の鏡、
分割された二光線を再度一点に集めるための鏡、レンズ
等の光学部品、また光線を分割するための一定体積の空
間が夫々必要であり、装置、プロセス等の点で非常に複
雑である。これに対し、本発明の前記第二の方法では、
その露光における光学部品も前記媒質のみでよく、必要
とされる空間も通常のマスクを用いた露光の場合と大差
がなく好ましい。
【0049】また、前記第二の方法で使用される媒質に
おいて、前記媒質41はその精密加工が非常に容易であ
り、特に前記媒質51および61は媒質自体の形状を加
工することなく内部の光路差を変化させることができ
る。前記方法によって形成される配向膜のグルブのパタ
ーンの精度は、選択的な露光の精度、即ち光路差等の媒
質の特性の精度に起因する。従って、前記媒質を使用す
る第二の方法は、高精度パターンのグルブを有する配向
膜を得るためには特に好ましい。前記第二の方法で形成
される配向膜の厚みについては、前記第一の方法によっ
て形成される配向膜の場合に準ずる。
【0050】以上の第一および第二の方法により形成さ
れる配向膜は、通常、露光および現像処理によりパター
ン形成された後、現像液を乾燥させるだけで使用可能と
なる。しかし、配向膜の耐熱性および密着性を向上させ
るため、パターン化された配向膜に対して更に可視光や
紫外光を全面露光するか、または配向膜を加熱処理等の
後処理を施すことが好ましい。このときの加熱処理は15
0 〜400 ℃、好ましくは200 〜380 ℃の温度範囲におい
て、10分〜 3時間、好ましくは30分〜 2時間行うことが
望ましい。上記の後処理において、前記条件よりも露光
エネルギーが低い場合、または加熱が低温もしくは短時
間で行われる場合には、配向膜の耐熱性および密着性を
向上させるのに効果的ではない。また、前記条件に比
べ、露光エネルギーが高い場合、または高温もしくは長
時間の加熱を行うと、逆に配向膜の劣化が生ずる。次
に、本発明の液晶表示素子における、ネガ型の感光性ポ
リイミドを素材としたグルブを有する配向膜の形成方法
を、その工程に沿って具体的に説明する。
【0051】まず、ガラス等の基板上に、ITO膜等を
素材とする透明電極、および必要に応じてTFT、MI
M素子等の駆動素子を形成した後に光硬化性ポリイミド
を塗布する。この光硬化性ポリイミドは、通常、濃度
0.1〜15%、好ましくは 1〜10%溶液として塗布され
る。この溶液濃度が低すぎると、形成される配向膜が薄
くなり、配向膜としての機能が充分ではなくなる。逆
に、高すぎると、形成される配向膜が厚くなり過ぎ、液
晶表示素子の性能を低下させる原因となる。塗布の方法
としては、配向膜形成用の硬化性ポリイミドを塗布する
ために従来使用されているように、ロールコーターによ
る方法を用いることができる。しかし、工程の連続性を
考慮すると、スピンコーターを使用することが好まし
い。このスピンコーターとしては、TFT等の形成用の
ものを使用することができる。スピンコーターの回転速
度は塗布材料によっても異なるが、通常1000〜6000rpm.
程度の範囲であり、好ましくは1500〜5000rpm.の範囲で
ある。
【0052】次に、前記透明電極を介して感光性ポリイ
ミドが塗布された基板を乾燥する。この乾燥は、ホット
プレート、または乾燥機を使用して行うことができる。
乾燥条件は塗布される材料によっても異なるが、ホット
プレートを使用する場合は約150℃で 5〜15分、乾燥機
を使用する場合は約150℃で30分〜 2時間である。この
乾燥条件が過度に低温または短時間であると、光硬化性
ポリイミド膜表面のタック(粘着性)が残存し、後述す
る露光の際に露光用マスクを汚染する原因となる。ま
た、過度に高温または長時間であると、光硬化性ポリイ
ミド膜の硬化が進み過ぎ、後の現像工程で充分に現像す
ることができなくなる。この工程で形成される光硬化性
ポリイミド膜の厚みは、上述したように10〜1000nmであ
ることが好ましい。
【0053】次に、乾燥された光硬化性ポリイミド膜
に、前記所定パターンを有する露光用マスク、または光
路長が空間的に変化または変調している媒質を介して平
行光を選択的に露光する。この露光によって、ポリイミ
ド膜の露光部分は硬化する一方、ポリイミド膜の未露光
部分は未硬化のままある。また、透光部の光透過率が部
分的に変化した露光用マスクを使用した場合、前記マス
クの透光部に対応するポリイミド膜部分は、その硬化の
程度が部分的に変化したものとなる。
【0054】この露光は、光硬化性ポリイミド膜と、露
光用マスクまたは媒質とを接触させて行う接触露光方式
で行われ得る。しかし、接触露光では露光用マスクまた
は媒質の汚染がしばしば生ずるため、非接触露光方式に
よって行われることがより好ましい。この場合の光硬化
性ポリイミド膜表面と露光用マスクまたは媒質の距離
は、塗布材料、露光機により異なるが 1μm〜 100μ
m、好ましくは 5μm〜50μmである。この距離が短か
すぎると、前記接触露光方式の場合と同様に露光用マス
クまたは媒質の汚染がしばしばひきおこされ、これらの
寿命が短くなる。また、この距離が長すぎると、現像時
のパターンの解像度が低下する。解像度が低下すると、
得られる配向膜のグルブの形状も微細でなくなり、該配
向膜の機能が低下する。このため、形成された液晶表示
素子において、液晶分子の配向乱れが発生し、モザイク
状に見える組織が生ずる。
【0055】また、前記露光における露光量は光硬化性
ポリイミド膜の種類により異なるが、 1〜2000mj/c
m2 、好ましくは10〜1000mj/cm2 である。露光量が少
なすぎると、現像処理の際に膜全体が剥離し、また露光
部および未露光部の現像液に対する溶解度の差が不充分
となる。このため解像度が低下し、形成された配向膜の
機能が低下する。一方、露光量が多すぎると、特に非接
触露光方式の場合、前期第一の方法におけるマスクパタ
ーンの遮光部に相当する箇所(本来未露光部となるべき
箇所)にも露光される恐れがある。このため、解像度が
低下し、上記同様に得られた配向膜の機能が低下する。
【0056】続いて、露光後のポリイミド膜に対して現
像処理を行う。現像条件は、使用した光硬化性ポリイミ
ド膜の種類により異なるが、例えば感光性ポリイミドと
して前記プロビミド400 の 5%溶液を使用した場合は、
以下の通りである。即ち、窒素ガス1.0 〜3.0 kg/cm2
の加圧下、流量 5〜15ml/min.で現像液を露光された膜
に噴霧する(スプレー現像)。この現像処理によって、
前記露光部は残存する一方、未露光部は現像液に溶解す
るため、所定のパターンのグルブが形成される。現像時
間は、上記材料の場合には、現像液により10秒〜 2分、
現像液とリンス液を併用する形で 5〜20秒、リンス液単
独で 5〜20秒である。更に、窒素を使用し、スピンドラ
イで 5秒〜 2分で乾燥する。この現像時間が短すぎる
と、未露光部が現像液に溶解せずに残存する。その結
果、未露光部および露光部の間に充分な形状変化が生じ
ず、微細なグルブが得られないため、配向膜の機能が不
充分となる。逆に現像時間が長すぎると、配向膜全体が
剥離する現象がしばしば発生する。また、リンス液によ
る洗浄時間が短すぎる場合は、現像時に生ずる汚染が最
後まで残存し、パターンの鮮鋭性が欠如する。リンス液
による洗浄時間が長すぎる場合には、配向膜の剥離が生
ずる。
【0057】上述したような配向膜形成の方法および条
件は、配向膜の素材に特定の材料を使用した一例であ
り、他の材料を使用する場合には個別に適宜検討するこ
とが必要である。尚、配向膜の素材としてポジ型の感光
性高分子を使用した場合は、上記露光部および未露光部
における、現像処理時の変化の状態が逆になる。
【0058】こうして形成された配向膜は、そのまま液
晶表示素子に組み込まれ使用され得る。しかし、上述し
たように配向膜の耐熱性および密着性を向上させるた
め、更に配向膜に対して可視紫外光を全面露光するか、
または配向膜を加熱処理することも可能である。これら
の条件は材料によって異なるが、例えば感光性ポリイミ
ドとして前記プロビミド400 を使用した場合は以下の通
りである。まず、露光の場合、80W/cm2 高圧水銀ランプ
を約20cmの距離から照射する。この状態で照射時間は20
秒〜 5分、好ましくは30秒〜 2分である。また、加熱処
理の場合150〜400 ℃、好ましくは 200〜 380℃の温度
範囲において、10分〜 3時間、好ましくは30分〜 2時間
行う。以上のような工程によって、所定パターンのグル
ブを有する配向膜が形成され、これを具備した液晶表示
素子が得られる。
【0059】
【作用】本発明によれば、液晶表示素子において、基板
上の配向膜の形成が、従来のラビング法のような物理的
処理を行わずに、感光性高分子を露光および現像処理す
ることによって行われている。このため、従来のラビン
グ法での布による摩擦によってひきおこされる基板の汚
染、および静電気の発生が防止され、また配向膜形成工
程の時間が短縮され、装置等も簡略化される。特に、ア
クティブマトリックス型表示方式に使用される液晶表示
素子の場合、当該基板中に設けられているTFT等駆動
素子の破壊が防止され、液晶表示素子としての品質が向
上される。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。尚、これ
ら実施例は、本発明の理解を容易にする目的で記載され
るものであり、本発明を限定するものではない。また、
下記実施例および比較例において、各液晶表示素子は液
晶セルの形で作成および評価されている。 実施例1
【0061】表面にITO(Indium Tin Oxide)が蒸着
された硬質ガラス NA-45(商品名:HOYA社製)をウェハ
ー状に切出し、過酸化水素水および硫酸の混合物で処理
した。これを、水洗後、リンサードライヤーにより乾燥
し、更に 150℃30分間加熱乾燥した。
【0062】次に、上記処理後のガラス基板のITO面
上に、感光性ポリイミドとしてプロビミド400 の 5%溶
液を3000rpm.でスピンコートし、 150℃、 1時間、乾燥
機により加熱乾燥して、光硬化性ポリイミド層を形成し
た。
【0063】こうして形成された光硬化性ポリイミド層
に、図4に示したマスクを接触させ、これを介して、極
大波長 365nmの平行光を 200mj/cm2 で露光し、続いて
この基板に対してスプレー現像処理を行った。現像条件
は、以下の通りである。 現像液噴射量 8.3mlmin. 窒素加圧 1.5kg/cm2 現像液処理時間 1 分 オーバーラップ時間 10 秒 リンス時間 20 秒 窒素スピンドライ時間 10 秒 この現像処理後、基板を更に 300℃、 2時間加熱乾燥し
た。
【0064】こうして形成された配向膜を有する基板を
2cm平方の大きさに切出し、この基板を一組使用して常
法に従い液晶セルを形成した。この液晶セルにおいて、
シール剤には常温硬化二液性エポキシ樹脂を、スペーサ
ーには径が 6μmのグラスファイバーを夫々使用し、セ
ル内部にはネマティック液晶組成物(Merck 社製、ZLI-
1370)を封入した。 実施例2〜12
【0065】露光時において、図5〜15に示すパター
ンのマスクを使用することを除いては、実施例1と同じ
方法に従って基板上に配向膜を形成し、この基板を一組
使用して液晶セルを作製した。尚、図4〜図15に示す
露光用マスクおいて、黒色部分は遮光部、白色部分は透
光部である。 実施例13
【0066】前記露光時において、遮光部幅 150μm、
および透光部幅60μmの直線状のパターンのマスクを使
用することを除いては、実施例1と同じ方法に従って基
板上に感光性高分子による配向膜を形成し、この基板を
一組使用して液晶セルを作製した。 実施例14
【0067】前記露光時において、遮光部幅 150μm、
および透光部幅 5μmの直線状のパターンのマスクを使
用することを除いては、実施例1と同じ方法に従って基
板上に感光性高分子による配向膜を形成し、この基板を
一組使用して液晶セルを作製した。 実施例15
【0068】前記露光時において、遮光部幅10μm、お
よび透光部幅60μmの直線状のパターンのマスクを使用
することを除いては、実施例1と同じ方法に従って基板
上に感光性高分子による配向膜を形成し、この基板を一
組使用して液晶セルを作製した。 比較例1
【0069】ガラス基板上に、熱硬化性ポリイミド 5%
溶液を塗布および焼き付け、この表面を前記ラビング法
により処理することによって配向膜を形成し、当該基板
を一組使用して実施例1同様に液晶セルを作製した。こ
れら液晶セルについて、以下のような特性に関する観察
および試験を行った。
【0070】まず、これら液晶セルを偏光板間に挟み、
液晶分子の配向の様子を目視もしくは偏光顕微鏡により
観察した。これによると、実施例1〜12、比較例1に
よる液晶セルについては同様に良好な配向状態が得られ
ていた。しかし、実施例13によるセルについては、全
面に白濁状態が生じており、顕微鏡での観察によるとこ
の白濁部分で配向が乱れていた。実施例14および15
についても、液晶セル中の大部分において、液晶分子が
配向していなかった。
【0071】次に、これら液晶セルの電圧−透過光量の
関係(V−T特性)を調べたところ、本発明による実施
例1〜12による液晶セルは、通常のラビング法により
形成された比較例1の液晶セルと殆ど同等の特性を示し
た。
【0072】また、実施例2〜8のセルにおいては、液
晶分子の配向膜に対する傾斜角(プレティルト角)が逆
転し、このため画像欠陥が頻繁に生じたが、実施例9〜
12のセルについてはこのような欠陥が殆ど発生しなか
った。
【0073】一方、従来のラビング法により形成された
配向膜を有する比較例1については、ポリイミド膜上に
傷が発生し易いこと、ラビング法の摩擦による静電気発
生のため表面にゴミが発生し易いこと、またこれが付着
し易いこと等の問題点があった。 実施例16
【0074】表面にTFTが形成されたガラス基板上
に、プロビミド 400の 5%溶液を3000rpm.で25秒間スピ
ンコートし、110℃、15分間、ホットプレート上で加熱
乾燥して、光硬化性ポリイミド層を形成した。
【0075】次に、図4に示したパターンの露光用マス
クを、上記形成された光硬化性ポリイミド層表面から、
間隔 6μmの位置に置き、これを介して180mj/cm2
平行光を露光した。続いて、この基板に対してスプレー
現像を行った。現像条件は、以下の通りである。 現像液噴射量 10 ml/min. 窒素加圧 2.5 Kg/cm2 現像液処理時間 1 分 オーバーラップ時間 10 秒 リンス時間 15 秒 窒素スピンドライ時間 10 秒 この現像処理後、基板を更に 250℃で 1時間加熱乾燥
し、更に室温まで除熱した。こうして感光性高分子を使
用した配向膜を有するTFT基板を形成した。
【0076】一方、保護膜をオーバーコートしたカラフ
ィルター(基板)表面に、熱硬化性ポリイミドの 5%溶
液をロールコーターにより塗布した後、200℃、 1時
間、加熱乾燥した。得られたポリイミド膜表面を、布を
装着したローラーにより擦り、ラビング法による処理を
行った。このように処理されたカラーフィルター基板上
に、シール剤として常温硬化二液性エポキシ樹脂をスク
リーン印刷した。
【0077】以上形成されたTFT基板およびカラーフ
ィルター基板を、TFT基板表面のグルブの方向とカラ
ーフィルター基板のラビング方向とが直交するように組
合せ、加圧下乾燥機内で、 180℃、 1時間加熱後、室温
まで除熱しセルを形成した。
【0078】次に、このセルを真空チャンバー内に入
れ、真空条件下において、セル空間内部にネマティック
液晶組成物(Merck 社製、ZLI-1370)を封入した。前記
液晶封入時に使用した注入口を、紫外線硬化型接着剤で
封口した後、セルを洗浄してTFT基板外側およびカラ
ーフィルター基板外側の夫々に偏向子が直交するように
張設した。
【0079】こうして、一方の基板(TFT素子を具備
する側)が感光性高分子使用して化学的処理により形成
された配向膜を有し、他方の基板(カラーフィルター
側)がラビング法による配向処理が施された配向膜を有
する、アクティブマトリックス型表示方式用の使用され
得る液晶表示素子(セル)を形成した。 実施例17〜27
【0080】TFT基板を被覆する配向膜を形成する
際、露光時において、図5〜図15に示したパターンの
マスクを使用することを除いては、上記実施例1と同じ
方法に従って、アクティブマトリックス型表示方式用の
使用され得る液晶表示素子(セル)を形成した。 実施例28
【0081】カラーフィルター基板における配向膜の形
成を、ラビング法に代えて、TFT基板側と同様に、感
光性ポリイミドの図4に示すパターンのマスクを介した
露光および現像処理による方法によって行い、これ以外
は実施例16と同様に基板上に配向膜を形成した。これ
ら基板を使用して、両基板に本発明による配向膜を有す
る、アクティブマトリックス型液晶表示素子に使用され
る液晶セルを作製した。 実施例29〜39
【0082】露光時において、図5〜図15に示したパ
ターンのマスクを使用することを除いては、上記実施例
28と同じ方法に従って、アクティブマトリックス型表
示方式用の使用され得る液晶表示素子(セル)を形成し
た。これら実施例16〜39の液晶セルについて、以下
のような特性に関する観察および試験を行った。 1)電圧無印加時における配向状態 2)V−T特性(液晶セルの電圧−透過光量の関係) 3)動画表示状態(画像欠陥の有無) 4)高温(85℃)ライフテスト 500時間後の動画表示状
態 以上に関する結果を下記表1に示す。
【0083】
【表1】 本発明による配向処理の施されたアクティブマトリック
ス型表示方式に使用される液晶表示素子(セル)は、上
記各特性について良好な結果を示した。
【0084】しかしながら、実施例16〜27について
は、実施例28〜39に比べ、若干のゴミ、傷による画
像欠陥が見られた。これは、実施例16〜27によりセ
ルにおいて、一方の基板が従来のラビング法により処理
された配向膜を有していることに起因したものと示唆さ
れる。 実施例40
【0085】配向膜用の光硬化性ポリイミドとして、PL
- 2035(商品名:日立化成製)を使用することを除いて
は、実施例28と同じ方法に従って基板上に配向膜を形
成し、この基板を用いてアクティブマトリックス型表示
方式用の素子に使用され得る液晶セルを作製した。この
液晶セルにおける電圧無印加時の配向状態は、部分的に
白濁したムラが観察されたが、画像としてはおおむね良
好な表示品位であった。 実施例41
【0086】配向膜用の光硬化性ポリイミドとして、フ
ォトニースUR-4144 を使用することを除いては、実施例
28と同じ方法に従って基板上に配向膜を形成し、この
基板を用いてアクティブマトリックス型表示方式用の素
子に使用され得る液晶セルを作製した。この液晶セルに
おける電圧無印加時の配向状態は、部分的に白濁したム
ラが観察されたが、画像としてはおおむね良好な表示品
位であった。 実施例42
【0087】配向膜用の光硬化性ポリイミドとして、CR
C-6081x を使用することを除いては、実施例28と同じ
方法に従って基板上に配向膜を形成し、この基板を用い
てアクティブマトリックス型表示方式用の素子に使用さ
れ得る液晶セルを作製した。この液晶セルにおける電圧
無印加時の配向状態は、部分的に白濁したムラが観察さ
れたが、画像としてはおおむね良好な表示品位であっ
た。 実施例43
【0088】配向膜用の光硬化性ポリイミドとして、PI
MEL F-5000を使用することを除いては、実施例28と同
じ方法に従って配向膜を形成し、この基板を用いてアク
ティブマトリックス型表示方式用の素子に使用され得る
液晶セルを作製した。この液晶セルにおける電圧無印加
時の配向状態は、部分的に白濁したムラが観察された
が、画像としてはおおむね良好な表示品位であった。 比較例2
【0089】表面にTFTが形成されたガラス基板上
に、熱硬化性ポリイミドの 5%溶液をロールコーターに
より塗布した後、 200℃で 1時間、加熱乾燥した。得ら
れたポリイミド膜表面を布を装着したローラーにより擦
ることによって、ラビング法による処理を行った。
【0090】一方、保護膜をオーバーコートしたカラフ
ィルター(基板)表面に、熱硬化性ポリイミドの 5%溶
液をロールコーターにより塗布した後、200℃、 1時
間、加熱乾燥した。得られたポリイミド膜表面を、布を
装着したローラーにより擦り、ラビング法による処理を
行った。このように処理されたカラーフィルター基板上
に、シール剤として常温硬化二液性エポキシ樹脂をスク
リーン印刷した。
【0091】以上二枚の共にラビング法により配向処理
された配向膜を有する基板を使用し、実施例16と同様
の方法に従って、アクティブマトリックス型液晶方式に
使用される液晶表示素子(セル)を形成した。
【0092】この液晶セルにおける液晶の配向の様子は
欠陥のない良好なものであった。しかし、実施例16〜
27では見られなかった、ラビング配向処理によるTF
T素子の破壊に起因すると考えられる画像の欠陥が頻繁
に観察された。また、実施例1〜8の液晶セルに比べ
て、ゴミ、傷に起因する画像欠陥も多数観察された。 実施例44
【0093】表面にITOが蒸着された硬質ガラス NA-
45をウェハー状に切出し、過酸化水素水および硫酸の混
合物で処理した。これを、水洗後、リンサードライヤー
により乾燥し、更に 150℃30分間加熱乾燥した。
【0094】次に、上記処理後のガラス基板のITO面
上に、感光性ポリイミドとしてプロビミド400 の 5%溶
液を3000rpm.でスピンコートし、 150℃、 1時間、乾燥
機により加熱乾燥して、光硬化性ポリイミド層を形成し
た。
【0095】こうして形成された光硬化性ポリイミド層
に、透光部の幅(L1 ) 1.0μm、遮光部の幅(L2
1.0μmの筋状模様を有するマスクを接触させ、これを
介して、極大波長 365nmの平行光を 200mj/cm2 で露光
し、続いてこの基板に対してスプレー現像処理を行っ
た。現像条件は、以下の通りである。 現像液噴射量 8.3mlmin. 窒素加圧 1.5kg/cm2 現像液処理時間 1 分 オーバーラップ時間 10 秒 リンス時間 20 秒 窒素スピンドライ時間 10 秒
【0096】この現像処理後、基板を更に 300℃で 2時
間加熱乾燥し、基板上に凸部の幅(L3 ) 1.0μm、凹
部の幅(L4 ) 1.0μmのグルブを有し、厚み(h)
1.0μmの配向膜を形成した。即ち、当該配向膜は、前
記(4)式の関係を満たすものである。
【0097】こうして形成された配向膜を有する基板を
2cm平方の大きさに切出し、この基板を一組使用して常
法に従い液晶セルを形成した。この液晶セルにおいて、
シール剤には常温硬化二液性エポキシ樹脂を、スペーサ
ーには径が 6μmのグラスファイバーを夫々使用し、セ
ル内部にはネマティック液晶組成物(Merck 社製、ZLI-
1370)を封入した。 実施例45〜67
【0098】露光時において使用するマスクのパターン
を調節し、これ以外は実施例44と同様の方法に従っ
て、基板上に下記表2に示すパタ−ン(L3 ,L4
h)の配向膜を形成した。次いで、当該基板を一組使用
し実施例44と同様に液晶セルを作製した。尚、これら
液晶セルにおける配向膜も、前記(4)式の関係を満た
すものである。 実施例68
【0099】露光時において使用するマスクのパターン
を調節し、これ以外は実施例44と同様の方法に従っ
て、基板上に凸部の幅(L3 ) 1.0μm、凹部の幅(L
4 ) 1.0μmのグルブを有し、厚み(h)0.02μmの配
向膜を形成した。次いで、当該基板を一組使用し実施例
44と同様に液晶セルを作製した。尚、この液晶セルに
おける配向膜については、(L3 +L4 )/h=100
となり、前記(4)式の関係を満たしていない。 実施例69
【0100】露光時において、透光部の幅(L1 ) 2.0
μm、遮光部の幅(L2 ) 1.0μmの筋状模様を有する
マスクを使用し、これ以外は実施例44と同様の方法に
従って、基板上に凸部の幅(L3 ) 2.0μm、凹部の幅
(L4 ) 1.0μmのグルブを有し、厚み(h)0.8 μm
の配向膜を形成した。次いで、当該基板を一組使用し実
施例44と同様に液晶セルを作製した。尚、この液晶セ
ルの作製における前記露光用マスクについては、L1
2 =3.0となり、前記(1)式の条件を満たしては
いない。 実施例70
【0101】露光時において、透光部の幅(L1 )0.25
μm、遮光部の幅(L2 )1.75μmの筋状模様を有する
マスクを使用するマスクのパターンを調節し、これ以外
は実施例44と同様の方法に従って、基板上に凸部の幅
(L3 )0.25μm、凹部の幅(L4 )1.75μmのグルブ
を有し、厚み(h)0.8 μmの配向膜を形成した。次い
で、当該基板を一組使用し実施例44と同様に液晶セル
を作製した。尚、この液晶セルの作製における前記露光
用マスクについては、L1 /L2 =0.14となり、前
記(2)式の条件を満たしてはいない。 比較例3
【0102】ガラス基板上に、熱硬化性ポリイミド 5%
溶液を塗布および焼き付け、この表面を前記ラビング法
により処理することによって配向膜を形成し、当該基板
を一組使用して実施例44同様に液晶セルを作製した。
これら実施例44〜70、比較例3の液晶セルについ
て、以下のような特性に関する観察および試験を行っ
た。 1)電圧無印加時における配向状態 2)V−T特性(液晶セルの電圧−透過光量の関係) 3)電圧印加時における配向状態(画像欠陥の有無) 4)高温(85℃)ライフテスト 500時間後の動画表示状
態 以上に関する結果(実施例44〜67について)を下記
表2に併記する。
【0103】
【表2】
【0104】前記特性1)に関しては、実施例44〜6
7、比較例3による液晶セルについては同様に良好な配
向状態が得られていた。しかし、実施例68〜70によ
るセルについては全面に白濁状態が生じており、顕微鏡
での観察によるとディスクリネーションラインが配向膜
全面に散見された。前記特性2)に関しては、実施例4
4〜67による液晶セルは、通常のラビング法により形
成された比較例3の液晶セルと殆ど同等の結果を示し
た。
【0105】前記特性3)に関しては、実施例44〜6
7、比較例3による液晶セルは、同様に欠陥が見られ
ず、実施例68〜70による液晶セルは、全体にざらつ
きが見られ、顕微鏡による観察の結果では多数の欠陥が
見られた。前記特性4)に関しては、実施例44〜6
7、比較例3による液晶セルは、同様に欠陥が見られな
かった。
【0106】以上のように、本発明の液晶表示素子にお
いて、配向膜のグルブの寸法形状またはこれを形成する
ための露光用マスクのパターンは、前記(1)〜(4)
式の関係を有することが好ましい。
【0107】この他、従来のラビング法により形成され
た配向膜を有する比較例3については、ポリイミド膜上
に傷が発生し易いこと、ラビング法の摩擦による静電気
発生のため表面にゴミが発生し易いこと、またこれが付
着し易いこと等の問題点があった。 実施例71
【0108】ストライプ状の透明電極が形成されたガラ
ス基板上に、溶媒除去後膜厚1000A(オングストロム)
となるようにポジ型感光性ポリイミド樹脂溶液を回転塗
布した。次いで、この基板を乾燥した後、基板上の樹脂
層に図16に示すパターンの露光用マスク31を介して
1/5の縮小投影、続いて現像処理を行い、基板上にグ
ルブを有する配向膜を形成した。続いて、前記現像処理
後のグルブを有する基板を一組使用し、常法に従って液
晶表示素子(セル)を作製した。
【0109】尚、図16において、(A)は当該マスク
の構造を示す。露光用マスク31は、表面にクロム蒸着
層を有する石英ガラスによって形成されている。また、
31a(斜線部)は遮光部、31bは透光部である。該
透光部31bはクロム蒸着層の厚みを変化させることに
伴って、光透過率を変化させたものである。同図(B)
は(A)のマスク上におけるクロム蒸着層の厚みの変化
(縦軸)を、同図(C)は(A)のマスクに対応する光
透過率の変化(縦軸)を夫々示す。
【0110】当該液晶セルでは、液晶分子の均一な配向
状態が得られ、駆動時におけるチルトリバース等による
表示品位の劣化または配向膜面損傷による表示欠陥もな
く、良好な表示状態が示された。 実施例72
【0111】ストライプ状の透明電極が形成されたガラ
ス基板上に、溶媒除去後膜厚1000Aとなるようにポジ型
感光性ポリイミド樹脂溶液を回転塗布した。次いで、こ
の基板を乾燥した後、基板上の樹脂層に図17に示すパ
ターンの露光用マスク32を介して1/5の縮小投影、
続いて現像処理を行い、基板上に図18(A)に示すグ
ルブを有する配向膜を形成した。続いて、前記現像処理
後のグルブを有する基板を一組使用して、常法にしたが
って液晶表示素子(セル)を作製した。
【0112】尚、図17おいて、(A)は当該マスクの
構造を示す。露光用マスク32は表面に酸化クロムの蒸
着層を有する石英ガラスによって形成されている。32
a(斜線部)は遮光部、32bは透光部である。該透光
部32bは酸化クロム蒸着層をエレクトロンビームによ
って打ち抜き、その開口率を変化させることに伴って光
透過率を変化させたものである。同図(B)は(A)の
マスク上における蒸着層の開口率の変化(縦軸)を、同
図(C)は(A)のマスクに対応する光透過率の変化
(縦軸)を夫々示す。
【0113】また、図18(A)において、33bは基
板であり、この表面に図示されたようなグルブ形状の配
向膜33aが形成されている。同図(B)は、配向膜3
3aに対応して、その膜厚の変化(縦軸)を示す。
【0114】当該液晶セルでは、液晶分子の均一な配向
状態が得られ、駆動時におけるチルトリバース等による
表示品位の劣化または配向膜面損傷による表示欠陥もな
く、良好な表示状態が示された。 実施例73
【0115】透明電極およびTFT素子が形成されたガ
ラス基板上、およびITO電極が形成された対向基板上
に、溶媒除去後膜厚1000Aとなるようにポジ型感光性ポ
リイミド樹脂溶液を回転塗布した。次いで、これら基板
を乾燥した後、基板上の樹脂層に図19に示すパターン
の露光用マスク34を介して1/5の縮小投影、続いて
現像処理を行い、基板上に図20(A)に示すグルブを
有する配向膜を形成した。続いて、これら現像処理後の
グルブを有する基板を使用し、常法に従って液晶表示素
子(セル)を作製した。
【0116】尚、図19において、(A)は当該マスク
の構造を示す。露光用マスク34は表面にクロムの蒸着
層を有する石英ガラスによって形成されている。34a
(斜線部)は遮光部、34bは透光部である。該透光部
34bはクロム蒸着層の厚みを変化させることに伴っ
て、光透過率を変化させたものである。同図(B)は
(A)のマスク上における蒸着層の厚みの変化(縦軸)
を、同図(C)は(A)のマスクに対応する光透過率の
変化(縦軸)を夫々示す。
【0117】また、図20(A)において、35bは基
板であり、この表面に図示されたようなグルブ形状の配
向膜35aが形成されている。同図(B)は、配向膜3
5aに対応して、その膜厚の変化(縦軸)を示す。
【0118】当該液晶セルでは、液晶分子の均一な配向
状態が得られ、駆動時におけるチルトリバース等による
表示品位の劣化または配向膜面損傷による表示欠陥もな
く、良好な表示状態が示された。また、静電気によるT
FT素子による欠陥も観察されなかった。 実施例74
【0119】透明電極およびTFT素子が形成されたガ
ラス基板上に、溶媒除去後膜厚1000Aとなるようにポジ
型感光性ポリイミド樹脂溶液を回転塗布した。次いで、
これら基板を乾燥した後、基板上の樹脂層に図21に示
すパターンの露光用マスク36を介して1/5の縮小投
影、続いて現像処理を行い、基板上に図22(A)に示
すグルブを有する配向膜を形成した。続いて、これら現
像処理後のグルブを有する基板を使用し、常法に従って
液晶表示素子(セル)を作製した。
【0120】尚、図21において、(A)は当該マスク
の構造を示す。露光用マスク36において、36a(斜
線部)は遮光部、36bは透光部である。該透光部36
bは光透過率を変化させたものである。同図(B)は
(A)のマスクに対応する光透過率の変化(縦軸)を示
す。
【0121】また、図22(A)において、37bは基
板であり、この表面に図示されたようなグルブ形状の配
向膜37aが形成されている。同図(B)は、配向膜3
7aに対応して、その膜厚の変化(縦軸)を示す。
【0122】当該液晶セルでは、液晶分子の均一な配向
状態が得られたが、駆動時にはチルトリバースの発生に
よる表示品位の劣化が観察された。このことより、形成
される配向膜のグルブ形状を制御することにより、液晶
表示素子におけるチルトリバースの発生を低減させるこ
とが可能であることが示唆される。 実施例75
【0123】表面にITOが蒸着された硬質ガラス NA-
45をウェハー状に切出し、過酸化水素水および硫酸の混
合物で処理した。これを、水洗後、リンサードライヤー
により乾燥し、更に 150℃30分間加熱乾燥した。
【0124】次に、上記処理後のガラス基板のITO面
上に、感光性ポリイミドとしてプロビミド400 の 5%溶
液を3000rpm.でスピンコートし、 150℃、 1時間、乾燥
機により加熱乾燥して、光硬化性ポリイミド層を形成し
た。
【0125】こうして形成された光硬化性ポリイミド層
に、図26に示す楔形の石英板媒質71を接触させ、こ
れを介して、極大波長 365nmの平行光を 200mj/cm2
露光し、続いてこの基板に対してスプレー現像処理を行
った。現像条件は、以下の通りである。 現像液噴射量 8.3mlmin. 窒素加圧 1.5kg/cm2 現像液処理時間 1 分 オーバーラップ時間 10 秒 リンス時間 20 秒 窒素スピンドライ時間 10 秒 現像処理後、前記基板を更に 300℃、 2時間加熱乾燥し
た。
【0126】こうして形成された配向膜を有する基板を
2cm平方の大きさに切出し、この基板を一組使用して常
法に従い液晶セルを形成した。この液晶セルにおいて、
シール剤には常温硬化二液性エポキシ樹脂を、スペーサ
ーには径が 6μmのグラスファイバーを夫々使用し、セ
ル内部にはネマティック液晶組成物(Merck 社製、ZLI-
1370)を封入した。
【0127】尚、前記図26に示す楔形石英板媒質71
は以下の如く形成した。即ち、まず、50×50mm、厚さ 3
mmの溶融石英板の50×50mm側平面の一方を傾斜角度 1.0
度になるように切削加工し、この切削面72およびこれ
と対向する面73の表面に光学研磨を施して、ピッチ10
/λ(λ:露光波長)の凹凸を形成した。更に、切削面
72および対向面73に、多重反射の反射率を増加させ
るためアルミニウム蒸着膜74および75を夫々設け
た。これら蒸着膜の膜厚は、強度反射率が50%となるよ
うに調整した。 実施例76
【0128】図27に示す超音波セル81を介して露光
することを除いて、実施例75と同様の方法に従って基
板上に配向膜を形成し、この基板一組を用いて液晶セル
を形成した。
【0129】前記図27に示す超音波セル81は以下の
如く形成した。即ち、まず、厚さ 2mmの溶融石英板で形
成されたセル本体82(寸法60×60×10mm3 )の内部に
蒸留水83を満たし、セル開口部84に水晶の超音波発
振子85を設けた。該超音波発振子85において、水晶
はセル開口部84から底面へ向う方向86に振動が伝わ
るよう(振動方向)にカットを施したもの用いた。次い
で、超音波発振子85に周波数 100MHz の高周波電圧を
印加し、セル内部に超音波の定在波を発生させた。 比較例4
【0130】ガラス基板上に、熱硬化性ポリイミド 5%
溶液を塗布および焼き付け、この表面を前記ラビング法
により処理することによって配向膜を形成し、当該基板
を一組使用して実施例75同様に液晶セルを作製した。
これら実施例75,76、比較例4の液晶セルについ
て、以下のような特性に関する観察および試験を行っ
た。
【0131】まず、これら液晶セルを偏光板間に挟み、
液晶分子の配向の様子を目視もしくは偏光顕微鏡により
観察した。これによると、実施例75,76,比較例4
による液晶セルについて、同様に良好な配向状態が観察
された。
【0132】次に、これら液晶セルの電圧−透過光量の
関係(V−T特性)を調べたところ、本発明による実施
例75,76による液晶セルは、通常のラビング法によ
り形成された比較例4の液晶セルと殆ど同等の特性を示
した。
【0133】しかしながら、従来のラビング法により形
成された配向膜を有する比較例4の液晶セルについて
は、ポリイミド膜上に傷が発生し易いこと、ラビング法
の摩擦による静電気発生のため表面にゴミが発生し易い
こと、またこれが付着し易いこと等の問題点があった。
【0134】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の液晶表示
素子は、基板を汚染することなく、且つ静電気の発生を
伴うことなく、短時間で形成された配向膜を具備するも
のである。従って、本発明の液晶表示素子は、高品質の
液晶表示装置を提供し、その製造の点で製品事故率が低
減される。また、液晶表示装置において優れたV−T特
性、動画表示状態等の性能を提供する上で、顕著な効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示素子の全体構造の一例を
示す斜視図。
【図2】本発明による液晶表示素子における画素部の構
造の一例を示す断面図。
【図3】(A)〜(C):本発明の液晶表示素子におい
て、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用される露光
用マスクのパターン図。
【図4】本発明の実施例1,16,28,40〜43に
係る液晶表示素子において、基板表面を被覆する配向膜
の形成に使用される露光用マスクのパターン図。
【図5】本発明の実施例2,17,29に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクのパターン図。
【図6】本発明の実施例3,18,30に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクのパターン図。
【図7】本発明の実施例4,19,31に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクのパターン図。
【図8】本発明の実施例5,20,32に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクのパターン図。
【図9】本発明の実施例6,21,33に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクのパターン図。
【図10】本発明の実施例7,22,34に係る液晶表
示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使
用される露光用マスクのパターン図。
【図11】本発明の実施例8,23,35に係る液晶表
示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使
用される露光用マスクのパターン図。
【図12】本発明の実施例9,24,36に係る液晶表
示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使
用される露光用マスクのパターン図。
【図13】本発明の実施例10,25,37に係る液晶
表示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に
使用される露光用マスクのパターン図。
【図14】本発明の実施例11,26,38に係る液晶
表示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に
使用される露光用マスクのパターン図。
【図15】本発明の実施例12,27,39に係る液晶
表示素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に
使用される露光用マスクのパターン図。
【図16】(A):本発明の液晶表示素子において、基
板表面を被覆する配向膜の形成に使用される露光用マス
クの構造を示す斜視図。 (B):同図(A)のマスク上におけるクロム蒸着層の
厚みの変化を示す線図。 (C):同図(A)のマスクに対応する光透過率の変化
を示す線図。
【図17】(A):本発明の実施例72に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクの構造を示す斜視図。 (B):同図(A)のマスク上における酸化クロム蒸着
層の開口率の変化を示す線図。 (C):同図(A)のマスクに対応する光透過率の変化
を示す線図。
【図18】(A):本発明の実施例72に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形状を示す
斜視図。 (B):同図(A)の配向膜の膜厚の変化を示す線図。
【図19】(A):本発明の実施例73に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクの構造を示す斜視図。 (B):同図(A)のマスク上におけるクロム蒸着層の
厚みの変化を示す線図。 (C):同図(A)のマスクに対応する光透過率の変化
を示す線図。
【図20】(A):本発明の実施例73に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形状を示す
斜視図。 (B):同図(A)の配向膜の膜厚の変化を示す線図。
【図21】(A):本発明の実施例74に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用
される露光用マスクの構造を示す斜視図。 (B):同図(A)のマスクに対応する光透過率の変化
を示す線図。
【図22】(A):本発明の実施例74に係る液晶表示
素子において、基板表面を被覆する配向膜の形状を示す
斜視図。 (B):同図(A)の配向膜の膜厚の変化を示す線図。
【図23】本発明の液晶表示素子において、基板表面を
被覆する配向膜の形成に使用される楔形の露光用媒質の
断面図。
【図24】本発明の液晶表示素子において、基板表面を
被覆する配向膜の形成に使用される露光用媒質の斜視
図。
【図25】本発明の液晶表示素子において、基板表面を
被覆する配向膜の形成に使用される露光用媒質の断面
図。
【図26】本発明の実施例75に係る液晶表示素子にお
いて、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用される楔
形の露光用媒質の断面図。
【図27】本発明の実施例76に係る液晶表示素子にお
いて、基板表面を被覆する配向膜の形成に使用される露
光用媒質の断面図。
【符号の説明】
10…液晶物質、11…TFTアレイ基板、12…対向
基板、13…表示電極、14…対向電極、15…TFT
素子、16…ドレイン電極、17…ソース電極、18…
データ配線、19…アドレス配線、20,24…偏光
板、21…拡散板、22…背面照明、23…カラーフィ
ルター層、25…ゲート電極、26…ゲート絶縁膜、2
7…半導体層、28,29…配向膜、31,32,3
4,36…露光用マスク、31a,32a,34a,3
6a…遮光部、31b,32b,34b,36b…透光
部、33a,35a,37a…配向膜、33b,35
b,37b…基板、41,51,61…媒質、42,4
3…媒質の対向平面,44…光波、45,46…媒質の
出射面における点、52…イオン注入方向、53…イオ
ンビーム走査方向、62…入射端面、63…出射端面、
64…定在波、65…定在波の節、66…定在波の腹、
71…石英板媒質、72…切削面、73…対向面。7
4,75…アルミニウム蒸着膜、81…超音波セル、8
2…セル本体、83…蒸留水、84…セル開口部、85
…超音波発振子、86…振動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮村 雅隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 森 寧 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 川田 靖 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 長谷川 誠 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 後河内 透 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−211425(JP,A) 特開 平1−188829(JP,A) 特開 平3−296721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 G02F 1/1333 G02F 1/13 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定間隔を隔て対向して配置された一対
    の基板と、前記基板の互いに対向する表面上に形成され
    た配向膜と、前記配向膜間に設けられた液晶とを具備
    し、 前記配向膜の少なくとも一方は感光性高分子薄膜であ
    り、前記高分子薄膜は一定方向斜面を有する複数の凹部
    を有し、前記凹部は膜表面に対する垂直面と斜面とから
    なることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 一定間隔を隔て対向して配置された一対
    の基板と、前記基板の互いに対向する表面上に形成され
    た配向膜と、前記配向膜間に設けられた液晶とを具備
    し、 前記配向膜の少なくとも一方は感光性高分子薄膜であ
    り、前記高分子薄膜は筋状模様を有し、前記筋状模様に
    沿って前記高分子薄膜の膜厚を一定方向に変化させてな
    る複数の凹部が形成され、前記凹部は膜表面に対する垂
    直面と一定方向の斜面とからなることを特徴とする液晶
    表示素子。
  3. 【請求項3】 前記凹部を有する配向膜は、チルトリバ
    ースの発生を低減する請求項1または2に記載の液晶表
    示素子。
  4. 【請求項4】 基板上に配向膜を設ける工程と、前記配
    向膜を露光する工程とを具備する液晶表示素子の製造方
    法であって、 前記配向膜の少なくとも一方は感光性高分子から形成
    し、 前記感光性高分子からなる配向膜の 一方向に沿って照射
    される光量を部分的に変化させることにより、この配向
    膜に一定方向斜面を有し膜表面に対する垂直面と斜面と
    からなる複数の凹部を形成することを特徴とする製造方
    法。
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