JP3174783U - 手首式血圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】カフが手首の正しい位置に装着される、もしくは血圧測定中の被験者の体動を防ぐことによって、血圧値を正確に測定する手首式血圧計を提供する。
【解決手段】手首式血圧計は、被験者の手首に巻き回されるカフ150と、カフ150に設けられ、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起および尺骨茎状突起によって生じるカフ150の歪みを検出するための歪センサ31および歪センサ32とを備える。該歪センサの測定値により、カフ150の装着位置が正常であるか否かを付設のCPUが判断する。装着が正常な時には血圧測定プロセスに入り、正常でない時は、以後のプロセスを停止する様に構成する。
【選択図】図4

Description

この考案は、被験者の手首に装着される手首式血圧計に関する。
従来の手首式血圧計に関して、たとえば、特開2008−104666号公報には、手首の正しい位置に装着されていない状態で使用されることによる血圧測定精度の低下を防ぐことを目的とした手首血圧計が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された手首血圧計は、カフ帯と血圧計本体とが一体となるように構成されている。血圧計本体は、その手首側端面に、手首血圧計を手首に正しく巻き付ける際の目安となる目印部を有する。
また、特開2006−149682号公報には、常に手首への適正な装着を促すことを目的とした手首式血圧計が開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された手首式血圧計は、カフ帯と、カフ帯と一体に結合された血圧計本体とを備える。手首に巻き付けられた時の手の平の指先側に位置するカフ帯の側縁部には、指先側に突出した帯片が設けられている。
また、特開2008−168054号公報には、装着者の手首の太さの違いに対応し、尺骨突起によってバンドが浮いた状態とならず、脈波測定用センサなどのセンサが、手の平側や手の甲側の手首側に密着して適度な押圧力で押圧され、しかも、運動中やトレーニング中などにおいて位置がずれることなく、センサによる正確な測定を実施することを目的とした手首装着型の生体測定装置用のバンドが開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示された生体測定装置用のバンドには、生体の情報を測定するためのセンサが搭載されている。
特開2008−104666号公報 特開2006−149682号公報 特開2008−168054号公報
上述の特許文献に開示されるように、被験者の手首にカフを装着して血圧測定を実施する手首式血圧計が広く利用されている。このような手首式血圧計において血圧値を正確に測定するには、カフが手首の正しい位置に装着されることが必要である。
たとえば、特許文献1に開示された手首血圧計においては、カフ帯が巻き付けられる位置が手首の周方向にずれることを防ぐため、血圧計本体に目印部が設けられている。しかしながら、このような構成では、被験者が目印部に気付かない場合などが想定される。このため、被験者に対してカフを正しい位置に装着することをより強く促す方法が求められる。また、手首式血圧計において血圧値を正確に測定するには、血圧測定中に、手を手の平側もしくは手の甲側に傾けるといった被験者の体動を防ぐ必要がある。
そこでこの考案は、上記の課題を解決することであり、カフが手首の正しい位置に装着される、もしくは血圧測定中の被験者の体動を防ぐことによって、血圧値を正確に測定する手首式血圧計を提供することである。
この考案の1つの局面に従った手首式血圧計は、被験者の手首に巻き回されるカフと、カフに設けられ、カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の特徴的な形状によって生じるカフの歪みを検出するための歪センサとを備える。
このように構成された手首式血圧計によれば、歪センサによるカフの歪みの検出結果に基づいて、手首表面の特徴的な形状に対するカフの相対的な位置を特定し、カフが手首の適切な位置に装着されているか否かを判断することができる。これにより、カフが手首の正しい位置に装着されて、血圧値を正確に測定することができる。
また好ましくは、歪センサは、カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起または尺骨茎状突起に対応する位置に設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、手首表面の特徴的な形状として、手首表面の橈骨茎状突起または尺骨茎状突起を利用する。
また好ましくは、互いに間隔を隔てて複数の歪センサが設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、被験者の手首に巻き回されるカフの位置をより正確に特定することができる。
また好ましくは、カフは、被験者の手首に巻き回された状態で筒形状の形態をとる。複数の歪センサは、筒形状の周方向に並んで設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、被験者の手首に巻き回されたカフの位置が、筒形状の形態をとるカフの周方向、すなわち被験者の手首の周方向において、正しいか否かを判断できる。
また好ましくは、カフは、被験者の手首に巻き回された状態で筒形状の形態をとる。複数の歪センサは、筒形状の軸方向に並んで設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、被験者の手首に巻き回されたカフの位置が、筒形状の形態をとるカフの軸方向、すなわち被験者の手首の軸方向において、正しいか否かを判断できる。
また好ましくは、カフは、流体が供給される流体袋と、流体袋を収容し、伸縮性を有する外袋とを有する。歪センサは、外袋に設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、カフが被験者の手首に装着された時に、外袋が被験者の手首表面に沿って変形する。このため、その外袋に歪センサを設けることによって、手首表面の特徴的な形状によって生じるカフの歪みを検出することができる。
また好ましくは、手首式血圧計は、歪センサによるカフの歪みの検出結果に基づき、手首表面の特徴的な形状に対するカフの相対的な位置を特定し、カフが手首の適切な位置に装着されているか否かを判断する制御部と、制御部によりカフが手首の適切な位置に装着されていないと判断された場合に、その事実を被験者に報知する報知部とをさらに備える。
このように構成された手首式血圧計によれば、被験者は、カフが手首の適切な位置に装着されていないことを知ることができる。
この考案の別の局面に従った手首式血圧計は、被験者の手首に巻き回されるカフと、カフに設けられ、カフが被験者の手首に巻き回された状態で、被験者の体動時に生じる筋電位(筋肉を動かすときに生じる電圧)を検出するための表面筋電位センサとを備える。
このように構成された手首式血圧計によれば、表面筋電位センサにより筋電位を検出することによって、血圧測定時の被験者に体動があったか否かを判断することができる。これにより、血圧測定中の被験者の体動を防いで、血圧値を正確に測定することができる。
また好ましくは、表面筋電位センサは、カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手の平側の屈筋もしくは手の甲側の伸筋に対応する位置に設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、被験者が手を手の平側もしくは手の甲側に傾けた場合に、手の平側の屈筋もしくは手の甲側の伸筋が伸縮する。このため、これら屈筋もしくは伸筋の伸縮により生じる筋電位を表面筋電位センサにより検出することによって、血圧測定時の被験者に体動があったか否かを判断することができる。
また好ましくは、カフは、流体が供給される流体袋と、流体袋を収容し、伸縮性を有する外袋とを有する。表面筋電位センサは、カフが被験者の手首に巻き回された状態で被験者の体表面と向かい合うように、外袋に設けられる。このように構成された手首式血圧計によれば、表面筋電位センサにおいて、被験者の体動時に生じる筋電位をより正確に検出することができる。
また好ましくは、手首式血圧計は、表面筋電位センサによる筋電の検出結果に基づき、血圧測定時の被験者に体動があったか否かを判断する制御部と、制御部により血圧測定時の被験者に体動があったと判断された場合に、その事実を被験者に報知する報知部とをさらに備える。
このように構成された手首式血圧計によれば、被験者は、血圧測定時に体動があったことを知ることができる。
以上に説明したように、この考案に従えば、カフが手首の正しい位置に装着される、もしくは血圧測定中の被験者の体動を防ぐことによって、血圧値を正確に測定する手首式血圧計を提供することができる。
この考案の実施の形態1における手首式血圧計を示す斜視図である。 図1中の2点鎖線IIに示す範囲を拡大して示す断面図である。 図1中の手首式血圧計の構成を示す機能ブロック図である。 図1中の手首式血圧計のカフの装着状態を手の甲側から見た図である。 図1中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を示す断面図である。 図4中のVI−VI線上に沿った手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。 図1中の手首式血圧計のカフの別の装着状態を示す断面図である。 歪センサの検出結果と、カフの装着状態の可否との関係を示す表である。 図1中の手首式血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。 この考案の実施の形態2における手首式血圧計のカフの装着状態を示す図である。 図10中のXI−XI線上に沿った手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。 図10中の手首式血圧計のカフの装着状態を模式的に表わす図である。 図10中の手首式血圧計のカフの別の装着状態を模式的に表わす図である。 図10中の手首式血圧計のカフのさらに別の装着状態を模式的に表わす図である。 歪センサの検出結果と、カフの装着状態の可否との関係を示す表である。 この考案の実施の形態3における手首式血圧計の構成を示す機能ブロック図である。 この考案の実施の形態3における手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。 この考案の実施の形態3における手首式血圧計のカフの装着状態を示す斜視図である。 この考案の実施の形態3における手首式血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。 図6中の手首式血圧計の第1変形例を示す図である。 図6中の手首式血圧計の第2変形例を示す図である。 図6中の手首式血圧計の第3変形例を示す図である。 図6中の手首式血圧計の第4変形例を示す図である。 図6中の手首式血圧計の第5変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第1変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第2変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第3変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第4変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第5変形例を示す図である。 図12中の手首式血圧計の第6変形例を示す図である。 図17中の手首式血圧計の第1変形例を示す図である。 図17中の手首式血圧計の第2変形例を示す図である。
この考案の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この考案の実施の形態1における手首式血圧計を示す斜視図である。図2は、図1中の2点鎖線IIに示す範囲を拡大して示す断面図である。
図1および図2を参照して、まず、本実施の形態における手首式血圧計100の基本的な構造について説明すると、手首式血圧計100は、装置本体110およびカフ150を有する。血圧測定時、手首式血圧計100は、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で装着される。装置本体110は、カフ150に固定されている。
装置本体110は、その外観をなし、筐体形状を有する本体ケース121と、本体ケース121の表面に設けられた表示部120および操作部190とを有する。
表示部120には、血圧値の測定結果(最高血圧、最低血圧)や、脈拍数の測定結果などが、数値やグラフなどを用いて表示される。表示部120としては、たとえば液晶パネルが利用される。操作部190としては、電源スイッチや、過去の測定記録を呼び出すための記録呼び出しスイッチ、血圧測定を開始させるための測定開始スイッチ、血圧測定を停止するための停止スイッチなどの各種スイッチが設けられている。
カフ150は、手首に対する巻き付け方向を長手方向とする帯状の外形を有する。カフ150は、被験者の手首に巻き回されることにより筒形状の形態をとる。カフ150は、空気が供給される流体袋としての空気袋151と、空気袋151を手首に巻き付けて固定するための外袋としての袋状カバー体152とを有する。
空気袋151は、袋状カバー体152の内部に収容されている。空気袋151は、樹脂シートを用いて形成された袋状の部材からなる。空気袋151の内部には、膨縮空間156が形成されている。膨縮空間156の圧力が、カフ圧である。膨縮空間156は、後述する装置本体110の血圧測定用エア系コンポーネント141と、配管130を介して接続されている(図3を参照のこと)。
袋状カバー体152は、カフ150の外観をなしている。袋状カバー体152は、伸縮性を有する部材からなる。より具体的には、袋状カバー体152は、内布28および外布29から構成されている。内布28は、空気袋151を内周側から覆うように設けられ、外布29は、空気袋151を外周側から覆うように設けられている。内布28と外布29とは、各布の周縁部が互いに接合されることによって、空気袋151を収容する空間を形成している。内布28は、外布29よりも大きい伸縮性を有する。内布28には、外面28aおよび内面28bが形成されている。内布28の外面28aは、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で被験者の体表面と向かい合う。内布28の内面28bは、外面28aの裏側に配置され、空気袋151を収容する空間に面している。
カフ150は、空気袋151を内側に向けて付勢する可撓性湾曲板としてのカーラ153をさらに有する。カーラ153は、略矩形状の外形を有する。カーラ153は、被験者の手首にフィットするように円筒形状に形成されており、環状に巻き回されることによって径方向に弾性変形可能に構成された可撓性の部材からなる。カーラ153は、袋状カバー体152の内部で、被験者の手首に対して空気袋151の外側に重なって配置されている。カーラ153は、外布29と空気袋151との間に配置されている。カーラ153は、十分な弾性力を発現するように、たとえばポリプロピレン(PP)等の樹脂部材により形成されている。
次に、手首式血圧計100の主要な機能ブロックの構成について説明する。図3は、図1中の手首式血圧計の構成を示す機能ブロック図である。
図3を参照して、装置本体110には、カフ150に内包された空気袋151に配管130を通じて空気を供給または排出するための血圧測定用エア系コンポーネント141が設けられている。血圧測定用エア系コンポーネント141は、空気袋151内の圧力を検出する圧力検出手段である圧力センサ142と、空気袋151を膨縮させるための膨縮機構部41であるポンプ143および弁145とから構成されている。装置本体110には、血圧測定用エア系コンポーネント141に関連して発振回路147、ポンプ駆動回路148および弁駆動回路149が設けられている。
装置本体110には、各部を集中的に制御および監視する制御部としてのCPU(Central Processing Unit)46と、CPU46に所定の動作をさせるプログラムや測定された血圧値などの各種情報を記憶するためのメモリ部170と、血圧測定結果を含む各種情報を表示するための表示部120と、測定のための各種指示を入力するために操作される操作部190と、CPU46および各機能ブロックに電力を供給するための電源部125とが設けられている。
CPU46は、測定開始スイッチが操作されると、血圧値の測定を実行し、停止スイッチが操作されると、血圧値の測定を停止する。CPU46は、血圧値を算出するための血圧値算出手段としても機能する。
圧力センサ142は、空気袋151のカフ圧を検出し、検出した圧力に応じた信号を発振回路147に出力する。ポンプ143は、配管130を通じて空気袋151に空気を供給する。弁145は、空気袋151内の圧力を維持したり、空気袋151内の空気を排出したりする際に開閉する。発振回路147は、圧力センサ142の出力値に応じた発振周波数の信号をCPU46に出力する。ポンプ駆動回路148は、ポンプ143の駆動をCPU46から与えられる制御信号に基づいて制御する。弁駆動回路149は、弁145の開閉制御をCPU46から与えられる制御信号に基づいて行なう。
続いて、本実施の形態における手首式血圧計100のより詳細な構造について説明する。
図4は、図1中の手首式血圧計のカフの装着状態を手の甲側から見た図である。図5は、図1中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を示す断面図である。図6は、図4中のVI−VI線上に沿った手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。
図1から図6を参照して、本実施の形態における手首式血圧計100においては、血圧測定時、装置本体110が親指側の手首の側部上に位置するようにして、カフ150が被験者の左手首に装着される。図4中に示す装着状態が、カフ150の正しい装着位置を示している。
手首式血圧計100は、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の特徴的な形状によって生じるカフ150の歪みを検出するための歪センサ31および歪センサ32をさらに有する。
図1および図5中に示すように、歪センサ31は、カフ150に設けられている。歪センサ31は、袋状カバー体152に設けられている。歪センサ31は、袋状カバー体152の内布28に設けられている。歪センサ31は、内布28の内面28bに接着されている。図1および図5中には歪センサ31のみが示されているが、歪センサ32も、図4中に示す位置で歪センサ31と同じ形態により設けられている。
歪センサ31と歪センサ32とは、互いに間隔を隔てて設けられている。歪センサ31と歪センサ32とは、カフ150が有する筒形状の周方向(カフ150の手首に対する巻き付け方向)に互いに間隔を隔てて設けられている。本実施の形態では、歪センサ31,32は、カフ150が有する筒形状の軸方向におけるカフ150のほぼ全長に渡って設けられている。
歪センサ31,32は、伸縮可能な電気抵抗体と、その電気抵抗体が実装される絶縁性の基台とから構成されている。伸縮可能な電気抵抗体としては、代表的には、薄膜状の金属が用いられる。歪センサ31,32は、基台に塗布された接着剤によってカフ150に貼り合わされる。
カフ150が被験者の手首に巻き回されると、カフ150が手首表面の形状に沿うように変形する。この際、カフ150の変形とともに歪センサ31,32を構成する電気抵抗体が伸張することによってその電気抵抗体の抵抗値も変化する。より具体的には、歪センサ31,32を構成する電気抵抗体の伸張長さが大きくなるほど、その抵抗値は小さくなる。
被験者の手首表面は、その特徴的な形状として、橈骨による橈骨茎状突起(図4および図6中の突起T)と、尺骨による尺骨茎状突起(図4および図6中の突起S)とを有する。一般的に、手首表面に突出する橈骨茎状突起が高さは、手首表面に突出する尺骨茎状突起の高さよりも大きい。橈骨茎状突起は、小指側の手首の側部からやや手の甲側に寄った位置にあり、尺骨茎状突起は、親指側の手首の側部にある。
歪センサ31は、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起に対応する位置に設けられる。歪センサ32は、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の尺骨茎状突起に対応する位置に設けられる。
図3を参照して、手首式血圧計100は、歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37と、報知部47とをさらに有する。歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37と、報知部47とは、装置本体110に設けられている。
歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37は、それぞれ、図示しない配線によって、歪センサ31および歪センサ32に接続されている。歪センサ検出回路36は、歪センサ31における電気抵抗体の抵抗値を検出し、その検出結果をCPU46に対して出力する。歪センサ検出回路37は、歪センサ32における電気抵抗体の抵抗値を検出し、その検出結果をCPU46に対して出力する。
CPU46は、歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37からの出力に基づいて、カフ150の装着位置が異常であるか否かを判断する。CPU46は、カフ150の装着位置が異常であると判断した場合、報知部47に対して作動を指示する。報知部47は、CPU46から作動の指示を受けて、カフ150の装着位置が異常であることを被験者に報知する。また、CPU46は、カフ150の装着位置が正常であると判断した場合、報知部47に対して作動を指示する。報知部47は、CPU46から作動の指示を受けて、カフ150の装着位置が正常であることを被験者に報知する。
報知部47によってカフ150の装着位置が異常であるもしくは正常であることを被験者に伝える手段は、たとえば、種類の異なる電子音を発する構成であってもよいし、異常もしくは正常を意味する表示を表示部120に表示する構成であってもよい。
図7は、図1中の手首式血圧計のカフの別の装着状態を示す断面図である。図8は、歪センサの検出結果と、カフの装着状態の可否との関係を示す表である。
図6および図8を参照して、カフ150が被験者の手首に巻き回された時、手首表面の橈骨茎状突起および尺骨茎状突起に重なる位置では、カフ150がその筒形状の外側に向けて大きく湾曲するように変形し、それ以外の位置では、カフ150が局所的に見た場合に平面状に変形する。歪センサ31が、手首表面の橈骨茎状突起と重なるように配置され、歪センサ32が、手首表面の尺骨茎状突起と重なるように配置された場合(CASE1)、歪センサ31によって、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ32によって、尺骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出される。このとき、カフ150の装着位置が正常であると判断される。
図7および図8を参照して、歪センサ31が、手首表面の橈骨茎状突起からずれて配置され、歪センサ32が、手首表面の尺骨茎状突起からずれて配置された場合(CASE2)、歪センサ31および歪センサ32によって、カフ150の平面変形が検出される。このとき、カフ150の装着位置が異常であると判断される。
すなわち、本実施の形態においては、歪センサ31および歪センサ32を用いて、被験者の手首に巻き回されたカフ150の位置が、筒形状の形態をとるカフ150の周方向、すなわち被験者の手首の周方向において、正常であるか否かを判断することができる。
図9は、図1中の手首式血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。図9中のフローチャートに従うプログラムは、図3において示したメモリ部170に予め記憶されており、CPU46がメモリ部170からこのプログラムを読出して実行することにより、血圧測定処理が実施される。
図3および図9を参照して、被験者が操作部190のうちの電源スイッチを操作して電源をオンにする。測定開始スイッチを操作することにより、手首式血圧計100の初期化がなされる(S101)。
次に、歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37によって、それぞれ、歪センサ31の抵抗値および歪センサ32の抵抗値を検出する(S102)。CPU46は、歪センサ31の抵抗値が予め定められた閾値Aよりも大きいか否かを判断する(S103)。歪センサ31の抵抗値>閾値Aである場合、歪センサ31が手首表面の橈骨茎状突起と重なっていると判断される。さらに、CPU46は、歪センサ32の抵抗値が予め定められた閾値Bよりも大きい否かを判断する(S104)。閾値Bは、閾値Aよりも小さい値)であり、一例として、閾値Aは50kΩであり、閾値Bは20kΩである。歪センサ32の抵抗値>閾値Bである場合、歪センサ32が手首表面の尺骨茎状突起と重なっていると判断される。報知部47は、被験者に対して、カフ150の装着位置が正常であることを報知する(S105)。
一方、S103において歪センサ31の抵抗値≦閾値Aである場合、もしくはS104において歪センサ32の抵抗値≦閾値Bである場合、報知部47は、被験者に対して、カフ150の装着位置が異常であることを報知する(S106,S107)。その後、血圧測定を終了する。
S105のステップの後、血圧値の測定が開始される(S108)。より具体的には、CPU41がポンプ143の駆動を開始し、空気袋151のカフ圧を徐々に上昇させる。血圧値算出の工程では、カフ圧が徐々に上昇する過程において、CPU46が発振回路147から得られる発振周波数に基づき脈波情報を抽出する。そして、抽出された脈波情報により収縮期血圧値(最高血圧値)および拡張期血圧値(最低血圧値)を算出する(S109)。
S109において血圧値が算出されると、CPU46は、算出された血圧値を表示部120に表示する(S110)。カフ圧が血圧測定のために必要な所定のレベルにまで達すると、CPU46はポンプ143を停止する。次いで、閉じていた弁145を開いて、空気袋151の空気を排気する(S111)。その後、CPU46は、被験者の電源オフの指令を待ってその動作を終了する。
このような構成によれば、カフ150に設けられた歪センサ31および歪センサ32を用いて、カフ150の装着位置が正常であるか否かを判断し、その結果を血圧測定のフローに反映させることができる。
特に被験者が手首式血圧計の使用に慣れていない場合などにおいては、カフ150が、装置本体110が手の甲側の手首表面上に位置するようにして装着されたり、装着すべき手の左右が取り間違えられたりする場面が想定される。本実施の形態では、このような場面においても、被験者にカフ150の装着位置の異常を知らせることができる。
なお、本実施の形態では、エラー報知のステップ(S106,107)の後に血圧測定を停止するフロー(強制終了)を説明したが、本考案はこれに限られるものではない。たとえば、エラー報知によって被験者にカフ150の正しい装着位置を採るように促せ、再びS102〜S104のステップを実施した後に、血圧測定のフローを続行してもよい。また、カフ150の装着位置が異常であると判断された場合にも、血圧測定のフローを続行し、S110において、血圧値とともにカフ150の装着位置が異常であったことを表示部120に表示させてもよい。
また、歪センサ31および歪センサ32の抵抗値を、測定毎にメモリ部170に記録してもよい。さらに、その記録データを基に、被験者の標準的なカフ150の巻き付け強さを設定してもよい。たとえば、設定された標準的なカフ150の巻き付け強さから一定の範囲を許容値とし、S102において検出された歪センサ31および歪センサ32の抵抗値がその許容値を超える場合に、被験者に知らせる構成としてもよい。
以上に説明した、この考案の実施の形態1における手首式血圧計100の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における手首式血圧計100は、被験者の手首に巻き回されるカフ150と、カフ150に設けられ、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の特徴的な形状としての橈骨茎状突起および尺骨茎状突起によって生じるカフ150の歪みを検出するための歪センサ31および歪センサ32とを備える。
このように構成された、この考案の実施の形態1における手首式血圧計100によれば、手首表面の橈骨茎状突起および尺骨茎状突起と、カフ150に設けられた歪センサ31および歪センサ32との相対的な位置を把握することによって、被験者の手首に巻き回されたカフ150の位置が正常であるか否かを被験者に知らせることができる。これにより、被験者に正しいカフ150の装着位置を採るように促せて、血圧値を正確に測定することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態における手首式血圧計は、実施の形態1における手首式血圧計100と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図10は、この考案の実施の形態2における手首式血圧計のカフの装着状態を示す図である。図11は、図10中のXI−XI線上に沿った手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。
図10および図11を参照して、本実施の形態における手首式血圧計は、図4中の歪センサ31および歪センサ32に替えて、手首表面の特徴的な形状によって生じるカフ150の歪みを検出するための歪センサ51、歪センサ52および歪センサ53を有する。歪センサ51、歪センサ52および歪センサ53の各センサに対応して、図3中に示す歪センサ検出回路が設けられている。
歪センサ51と、歪センサ52と、歪センサ53とは、互いに間隔を隔てて設けられている。歪センサ51と、歪センサ52と、歪センサ53とは、カフ150が有する筒形状の軸方向(カフ150の手首に対する巻き付け方向に直交する方向)に互いに間隔を隔てて設けられている。歪センサ51は、手の平に最も近い側に配置され、歪センサ53は、手の平から最も遠い側に配置され、歪センサ52は、歪センサ51と歪センサ53との間に配置されている。本実施の形態では、歪センサ51,52,53は、カフ150が有する筒形状の周方向において、被験者の手の甲側から手の側部の両側に渡る範囲を覆うように設けられている。
本実施の形態における手首式血圧計においては、血圧測定時、カフ150の上端が手首と手の平との境(しわのある位置)から手の平から離れる方向に15mmほど離れて位置するようにして、カフ150が被験者の左手首に装着される。図10中に示す装着状態が、カフ150の正しい装着位置を示している。
図12は、図10中の手首式血圧計のカフの装着状態を模式的に表わす図である。図13は、図10中の手首式血圧計のカフの別の装着状態を模式的に表わす図である。図14は、図10中の手首式血圧計のカフのさらに別の装着状態を模式的に表わす図である。図12から図14中には、被験者の手首を手の甲側から見た場合に、カフ150が被験者の手首に巻き回された時の歪センサ51,52,53の位置が示されている。図15は、歪センサの検出結果と、カフの装着状態の可否との関係を示す表である。
図12および図15を参照して、歪センサ52が、手首表面の橈骨茎状突起と重なるように配置され、歪センサ51および歪センサ53が、手首表面の橈骨茎状突起からずれて配置された場合(CASE1)、歪センサ52によって、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ51および歪センサ53によって、カフ150の平面変形が検出される。このとき、カフ150の装着位置が正常であると判断される。
図13および図15を参照して、歪センサ53が、手首表面の橈骨茎状突起と重なるように配置され、歪センサ51および歪センサ52が、手首表面の橈骨茎状突起からずれて配置された場合(CASE2)、歪センサ53によって、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ51および歪センサ52によって、カフ150の平面変形が検出される。このとき、カフ150の装着位置が、手の平に近い側にずれており、異常であると判断される。
図14および図15を参照して、歪センサ51が、手首表面の橈骨茎状突起と重なるように配置され、歪センサ52および歪センサ53が、手首表面の橈骨茎状突起からずれて配置された場合(CASE3)、歪センサ51によって、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ52および歪センサ53によって、カフ150の平面変形が検出される。このとき、カフ150の装着位置が、手の平から遠い側にずれており、異常であると判断される。
すなわち、本実施の形態においては、歪センサ51、歪センサ52および歪センサ53を用いて、被験者の手首に巻き回されたカフ150の位置が、筒形状の形態をとるカフ150の軸方向、すなわち被験者の手首の軸方向において、正常であるか否かを判断することができる。
なお、本実施の形態では、歪センサ51,52,53によって橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形を検出したが、さらに、尺骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形も検出し、その検出結果を、カフ150の装着位置の判断材料に加えてもよい。たとえば、図12中に示すカフ150の装着状態においては、歪センサ52によって、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ51によって、尺骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が検出され、歪センサ53によって、カフ150の平面変形が検出されたときに、カフ150の装着位置が正常であると判断される。
このように構成された、この考案の実施の形態2における手首式血圧計によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態における手首式血圧計は、実施の形態1における手首式血圧計100と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図16は、この考案の実施の形態3における手首式血圧計の構成を示す機能ブロック図である。図17は、この考案の実施の形態3における手首式血圧計のカフの装着状態を示す断面図である。図18は、この考案の実施の形態3における手首式血圧計のカフの装着状態を示す斜視図である。図17および図18中には、カフ150に設けられた表面筋電位センサ61のみが示されている。
図16から図18を参照して、本実施の形態における手首式血圧計は、図4中の歪センサ31および歪センサ32に替えて、被験者の体動時に生じる筋電を検出するための表面筋電位センサ61を有する。
表面筋電位センサ61は、カフ150に設けられている。表面筋電位センサ61は、袋状カバー体152に設けられている。表面筋電位センサ61は、図5中に示す袋状カバー体152の内布28に設けられている。表面筋電位センサ61は、図5中に示す内布28の外面28aに接着されている。このような構成により、カフ150が被験者の手首に巻き回された時に、表面筋電位センサ61は、被験者の体表面と向かい合い、接触する。
被験者の手首内部には、手の甲側にある伸筋(長橈側手根伸筋,総指伸筋,尺側手根伸筋)と、手の平側にある屈筋(浅指屈筋,橈側手根屈筋,尺側手根屈筋)とが存在する。表面筋電位センサ61は、手の甲側にある伸筋と重なるように配置されている。
表面筋電位センサ61は、一対の電極61mおよび電極61nから構成されている。電極61mと電極61nとは、計測したい筋線維が伸びる方向(手首の軸方向)に並んで配置されている。
本実施の形態における手首式血圧計は、図3中の歪センサ検出回路36および歪センサ検出回路37に替えて、表面筋電位センサ検出回路66を有する。表面筋電位センサ検出回路66は、装置本体110に設けられている。表面筋電位センサ検出回路66は、図示しない配線によって、表面筋電位センサ61に接続されている。
図18中に示すように、被験者が手を手の平側に傾けたり手の甲側に傾けたりすると、伸筋が伸縮し、これに伴って筋電位が生じる。表面筋電位センサ検出回路66は、表面筋電位センサ61の電極61mと電極61nとの間でこの筋電位が検出された場合に、その検出結果をCPU46に対して出力する。
図19は、この考案の実施の形態3における手首式血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。
図19を参照して、被験者が操作部190のうちの電源スイッチを操作して電源をオンにする。測定開始スイッチを操作することにより、手首式血圧計100の初期化がなされる(S201)。次に、血圧値の測定が開始される(S202)。より具体的には、CPU41がポンプ143の駆動を開始し、空気袋151のカフ圧を徐々に上昇させる。
血圧値の測定開始とともに、表面筋電位センサ61による筋電位の検出が実行される(S203)。CPU46は、表面筋電位センサ61により検出される筋電位が予め定められた閾値より小さいか否かを判断する(S204)。
筋電位の値<閾値である場合、被験者に体動が生じていない、もしくは体動が血圧測定に影響を与えない程度であると判断されて、後に続く血圧値算出のステップに進む。
血圧値算出のステップでは、カフ圧が徐々に上昇する過程において、CPU46が発振回路147から得られる発振周波数に基づき脈波情報を抽出する。そして、抽出された脈波情報により収縮期血圧値(最高血圧値)および拡張期血圧値(最低血圧値)を算出する(S205)。
S205において血圧値が算出されると、CPU46は、算出された血圧値を表示部120に表示する(S206)。カフ圧が血圧測定のために必要な所定のレベルにまで達すると、CPU46はポンプ143を停止する。次いで、閉じていた弁145を開いて、空気袋151の空気を排気する(S207)。その後、CPU46は、被験者の電源オフの指令を待ってその動作を終了する。
一方、S204において筋電位の値≧閾値である場合、報知部47は、被験者に対して、体動があったことを報知する(S208)。その後、血圧値を算出することなく、S207の停止動作を実行する。
このような構成によれば、カフ150に設けられた表面筋電位センサ61を用いて、血圧測定中の被験者に体動があったか否かを判断し、その結果を血圧測定のフローに反映させることができる。
なお、本実施の形態では、エラー報知のステップ(S208)の後に血圧測定を停止するフロー(強制終了)を説明したが、本考案はこれに限られるものではない。たとえば、エラー報知によって被験者に正しい測定姿勢を採るように促せ、再びS203〜S204のステップを実施した後に血圧測定のフローを続行してもよい。また、S204において体動があったと判断された場合にも、血圧測定のフローを続行し、S206において、血圧値とともに体動があったことを表示部120に表示させてもよい。
また、表面筋電位センサ61により検出される筋電位の値を、測定毎にメモリ部170に記録してもよい。
以上に説明した、この考案の実施の形態3における手首式血圧計の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における手首式血圧計は、被験者の手首に巻き回されるカフ150と、カフ150に設けられ、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、被験者の体動時に生じる筋電位を検出するための表面筋電位センサ61とを備える。
このように構成された、この考案の実施の形態3における手首式血圧計によれば、表面筋電位センサ61により筋電位を検出することによって、血圧測定時の被験者に体動があったか否かを判断することができる。これにより、血圧測定中の被験者の体動を防いで、血圧値を正確に測定することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1〜3において説明した手首式血圧計の各種変形例について説明する。
図20から図24は、図6中の手首式血圧計の変形例を示す図である。図20を参照して、本変形例では、歪センサ31が、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起に対応する位置に設けられている。図21を参照して、本変形例では、歪センサ32が、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の尺骨茎状突起に対応する位置に設けられている。
図20および図21中に示す変形例のように、手首の周方向におけるカフ150の装着位置を検出するための歪センサは1つであってもよい。
図22から図24を参照して、これらの変形例では、歪センサ31が、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起に対応する位置に設けられ、歪センサ32が、カフ150が被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の尺骨茎状突起に対応する位置に設けられている。図22を参照して、本変形例では、さらに、歪センサ33が、手首表面の手の平側に対応する位置に設けられている。図23を参照して、本変形例では、さらに、歪センサ33が、手首表面の手の甲側に対応する位置に設けられている。図24を参照して、本変形例では、さらに、歪センサ33が、手首表面の手の甲側に対応する位置に設けられ、歪センサ34が、手首表面の手の平側に対応する位置に設けられている。
図22から図24中に示す変形例のように、手首の周方向におけるカフ150の装着位置を検出するための歪センサは、3つ以上の複数設けられてもよい。
図25から図30は、図12中の手首式血圧計の変形例を示す図である。図25を参照して、本変形例では、歪センサ51,52,53が、カフ150が有する筒形状の周方向において、被験者の手の甲側から小指側の手の側部に渡る範囲を覆うように設けられている。このような構成により、橈骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が歪センサ51,52,53のいずれで検出されるかによって、手首の軸方向においてカフ150の位置が正常であるか否かが判断される。
図26および図27を参照して、図26中の変形例では、図25中の歪センサ52が設けられておらず、図27中の変形例では、図25中の歪センサ53が設けられていない。図26中の変形例における歪センサ51と歪センサ53との間の間隔は、図27中の変形例における歪センサ51と歪センサ52との間の間隔よりも大きい。
図28を参照して、本変形例では、歪センサ51,52,53が、カフ150が有する筒形状の周方向において、被験者の手の甲側から親指側の手の側部に渡る範囲を覆うように設けられている。このような構成により、尺骨茎状突起によるカフ150の湾曲変形が歪センサ51,52,53のいずれで検出されるかによって、手首の軸方向においてカフ150の位置が正常であるか否かが判断される。
図29および図30を参照して、図29中の変形例では、図28中の歪センサ52が設けられておらず、図30中の変形例では、図28中の歪センサ53が設けられていない。図29中の変形例における歪センサ51と歪センサ53との間の間隔は、図30中の変形例における歪センサ51と歪センサ52との間の間隔よりも大きい。
図25から図30中に示す変形例のように、手首の軸方向におけるカフ150の装着位置を検出するための歪センサは、橈骨茎状突起および尺骨茎状突起のいずれかと重なるように設けられてもよい。
図31および図32は、図17中の手首式血圧計の変形例を示す図である。図31を参照して、本変形例における手首式血圧計は、図17中の表面筋電位センサ61に替えて、表面筋電位センサ62を有する。表面筋電位センサ62は、手の平側にある屈筋と重なるように配置されている。被験者が手を手の平側に傾けたり手の甲側に傾けたりすると、屈筋が伸縮し、これに伴って筋電位が生じる。表面筋電位センサ62によりこの筋電位が検出されることによって、血圧測定中の被験者に体動があったか否かが判断される。
なお、体動時に生じる筋電位は、筋肉の伸張時よりも収縮時の方が大きい。このため、手が手の甲側に傾こうとする体動をより確実に検出するという観点からいえば、表面筋電池センサが手の甲側にある伸筋と重なるように配置される形態が好ましい。また反対に、手が手の平側に傾こうとする体動をより確実に検出するという観点からいえば、表面筋電池センサが手の平側にある屈筋と重なるように配置される形態が好ましい。
図32を参照して、本変形例における手首式血圧計は、表面筋電位センサ61および表面筋電位センサ62を有する。表面筋電位センサ61は、手の甲側にある伸筋と重なるように配置され、表面筋電位センサ62は、手の平側にある屈筋と重なるように配置されている。このような構成によれば、血圧測定時における被験者の体動をより確実に検出することができる。
このように構成された、この考案の実施の形態4における手首式血圧計によれば、実施の形態1から3に記載された効果を同様に奏することができる。
なお、以上に説明した実施の形態1から4における手首式血圧計の構造を適宜組み合わせて、新たな手首式血圧計を構成してもよい。たとえば、実施の形態1および2における歪センサと、実施の形態3における表面筋電位センサとを併せ持った手首式血圧計を構成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は上記した説明ではなくて実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この考案は、被験者の手首に装着される手首式血圧計に適用される。
28 内布、28a 外面、28b 内面、29 外布、31,32,33,34 歪センサ、36,37 歪センサ検出回路、41 膨縮機構部、47 報知部、51,52,53 歪センサ、61,62 表面筋電位センサ、61m,61n 電極、66 表面筋電位センサ検出回路、100 手首式血圧計、110 装置本体、120 表示部、121 本体ケース、125 電源部、130 配管、141 血圧測定用エア系コンポーネント、142 圧力センサ、143 ポンプ、145 弁、147 発振回路、148 ポンプ駆動回路、149 弁駆動回路、150 カフ、151 空気袋、152 袋状カバー体、153 カーラ、156 膨縮空間、170 メモリ部、190 操作部。

Claims (11)

  1. 被験者の手首に巻き回されるカフと、
    前記カフに設けられ、前記カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の特徴的な形状によって生じる前記カフの歪みを検出するための歪センサとを備える、手首式血圧計。
  2. 前記歪センサは、前記カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手首表面の橈骨茎状突起または尺骨茎状突起に対応する位置に設けられる、請求項1に記載の手首式血圧計。
  3. 互いに間隔を隔てて複数の前記歪センサが設けられる、請求項1または2に記載の手首式血圧計。
  4. 前記カフは、被験者の手首に巻き回された状態で筒形状の形態をとり、
    複数の前記歪センサは、筒形状の周方向に並んで設けられる、請求項3に記載の手首式血圧計。
  5. 前記カフは、被験者の手首に巻き回された状態で筒形状の形態をとり、
    複数の前記歪センサは、筒形状の軸方向に並んで設けられる、請求項3または4に記載の手首式血圧計。
  6. 前記カフは、流体が供給される流体袋と、前記流体袋を収容し、伸縮性を有する外袋とを有し、
    前記歪センサは、前記外袋に設けられる、請求項1から5のいずれか1項に記載の手首式血圧計。
  7. 前記歪センサによる前記カフの歪みの検出結果に基づき、手首表面の特徴的な形状に対する前記カフの相対的な位置を特定し、前記カフが手首の適切な位置に装着されているか否かを判断する制御部と、
    前記制御部により前記カフが手首の適切な位置に装着されていないと判断された場合に、その事実を被験者に報知する報知部とをさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の手首式血圧計。
  8. 被験者の手首に巻き回されるカフと、
    前記カフに設けられ、前記カフが被験者の手首に巻き回された状態で、被験者の体動時に生じる筋電位を検出するための表面筋電位センサとを備える、手首式血圧計。
  9. 前記表面筋電位センサは、前記カフが被験者の手首に巻き回された状態で、手の平側の屈筋もしくは手の甲側の伸筋に対応する位置に設けられる、請求項8に記載の手首式血圧計。
  10. 前記カフは、流体が供給される流体袋と、前記流体袋を収容し、伸縮性を有する外袋とを有し、
    前記表面筋電位センサは、前記カフが被験者の手首に巻き回された状態で被験者の体表面と向かい合うように前記外袋に設けられる、請求項8または9に記載の手首式血圧計。
  11. 前記表面筋電位センサによる筋電位の検出結果に基づき、血圧測定時の被験者に体動があったか否かを判断する制御部と、
    前記制御部により血圧測定時の被験者に体動があったと判断された場合に、その事実を被験者に報知する報知部とをさらに備える、請求項8から10のいずれか1項に記載の手首式血圧計。
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