JP3174735B2 - 移動体の無線捜索システム - Google Patents

移動体の無線捜索システム

Info

Publication number
JP3174735B2
JP3174735B2 JP24653496A JP24653496A JP3174735B2 JP 3174735 B2 JP3174735 B2 JP 3174735B2 JP 24653496 A JP24653496 A JP 24653496A JP 24653496 A JP24653496 A JP 24653496A JP 3174735 B2 JP3174735 B2 JP 3174735B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
wireless
gate
reception
search
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24653496A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1090388A (ja
Inventor
明善 森中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP24653496A priority Critical patent/JP3174735B2/ja
Publication of JPH1090388A publication Critical patent/JPH1090388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3174735B2 publication Critical patent/JP3174735B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として老人性
痴呆の原因により路上等を徘徊する老人の所在位置を見
出すために、徘徊老人側に設けた無線通報装置と、主た
る居住場所から当該無線通報装置の方向及び相対距離を
求めるための無線捜索装置とを組み合わせた徘徊老人等
移動体の無線捜索システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間の寿命が延びるに従って老人性痴呆
の対策が真剣に議論されるようになってきた。中でもそ
の初期の段階では、夜間に寝室から抜け出して路上等を
徘徊する人が増え、介護人はその捜索に多くの心労を費
やしている。今のところ、この対策として、家屋の出入
口に特別な鍵を設けたり、当該老人に足かせを付ける等
いろんな工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、徘徊老
人が一旦外出されてしまうとその行方が掴みにくく、こ
の対策に的確な手段がないまま今日に至っている。即
ち、上述した方法以外によい方法がなく、厚生省でも問
題視しつつある。
【0004】この発明は上述した問題点を解消するため
に、微弱電波を利用して至近距離間で、主として、老人
性痴呆の原因により路上等を徘徊する老人等移動体の現
在位置を見出すことができる移動体の無線捜索システム
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る移動体の無線捜索システムは、移動
体を捜索する無線捜索装置側に、システムトリガーを発
するトリガー発生器と、回転機により水平回転走査され
る単一指向性空中線と、上記システムトリガーに基づい
てパルス変調した捜索パルス波を上記空中線を介して送
信する送信部と、上記捜索パルス波に基づいて無線通報
装置側から送信される応答パルス波を上記空中線を介し
て受信する受信部と、上記回転機の回転角度情報を得る
検出手段と、上記検出手段による回転角度情報及び上記
受信部による受信出力に基づいて上記無線通報装置の現
在位置を平面位置上に表示する指示器とを備えると共
に、捜索すべき移動体に設ける無線通報装置側に、無指
向性空中線と、この無指向性空中線を介して上記無線捜
索装置側からの捜索パルス波を受信する受信部と、その
受信出力に基づいて上記無線捜索装置側にパルス変調し
た応答パルス波を上記無指向性空中線を介して送信する
送信部とを備えた移動体の無線捜索システムにおいて、
上記無線捜索装置側に、上記システムトリガーに基づい
て最大探知距離範囲のゲート時間を設定する受信ゲート
パルスを出力する受信ゲート発生器と、上記受信ゲート
パルスの立ち下がり時に起動し次のシステムトリガーが
発生するまでの間開くゲート期間が設定されたカウンタ
用ゲートと、上記ゲート期間に上記受信部により受信さ
れる無線通報装置からの応答パルス波のうち識別コード
パルスの数をカウントしそのカウント数が設定値と一致
したときに一致出力を送出するカウンタと、上記受信部
と上記指示器との間に設けられて、上記カウンタの一致
出力に基づいて上記受信部の受信出力を上記指示器に供
給する受信ゲートとをさらに備えると共に、上記無線通
報装置側の送信部に、上記応答パルス波として、捜索パ
ルス波の受信に基づき応答送信パルスを発する応答送信
パルス発生器と、捜索パルス波の受信後、上記受信ゲー
ト発生器に設定したゲート期間と同一時間経過した後
に、所定の数の識別コードパルスを発する識別コードパ
ルス発生手段とをさらに備えたことを特徴とするもので
ある。
【0006】また、上記無線捜索装置のカウンタは、上
記設定値をプリセットするプリセット機能を有すると共
に、上記無線通報装置側に、上記応答パルス波のうち上
記無線捜索装置側に送信する識別コードパルスの数を設
定するプリセット器をさらに備えたことを特徴とするも
のである。
【0007】また、上記無線捜索装置側に、上記システ
ムトリガーの発生後上記無線捜索装置と上記無線通報装
置との相対距離が警報不要の可視距離に対応する設定さ
れた時間経過後に開いて出力を発する警報距離ゲート
と、上記受信ゲートと上記警報距離ゲートとの出力に基
づいて上記無線捜索装置と上記無線通報装置との相対距
離が警報範囲にあるときに警報を発する警報手段とをさ
らに備えたことを特徴とするものである。
【0008】さらに、上記無線捜索装置と上記無線通報
装置とはその送信周波数と受信周波数とを隣接する周波
数帯の異なる周波数に設定してなることを特徴とするも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明に係る移動体の無線捜索
システムは、電波法施行規則第六条に規定されている
「免許を要しない無線局の範囲」または郵政省告示第四
十二号の「特定小電力無線局の用途、電波の型式及び周
波数並びに空中線電力」の規定或るいは郵政省告示第三
百七十八号の「電波法施行規則の規定に基づく構内無線
局の用途、電波の型式及び周波数並びに空中線電力」の
規定に準じた無線局間の範囲で、小型の送受信機能を有
する無線通報装置を徘徊老人の身体の一部へ取り付ける
と共に、主たる居住家屋側には同じく免許を要しない無
線局の範囲の捜索用送受信機(無線捜索装置)、指向性
空中線系及び指示器等の組み合わせによる無線捜索シス
テムにより、移動体、特に老人が外出したときの捜索に
供しようとするものである。
【0010】ここで、無線捜索装置は、前述の規定を参
照して2,450MHz近傍を用いることが考えられ、
送信用1波、受信用1波の計2波の周波数を隣接させ
て、単一指向性空中線で水平面内360°を回転させな
がらパルス変調波による送信及び応答波の受信を行う。
上記周波数帯では、単一指向性空中線の指向性を比較的
鋭くすることが可能であり、また、市街地において建物
が介在してもある程度電波の回折を利用することができ
る等の利点がある。無線通報装置は、無線捜索装置の送
受信波と逆の周波数を用い、捜索パルス波の受信毎に、
後述する応答パルス波を自動的に送出してその存在位置
情報を提供する。
【0011】ここで用いるパルス変調波は、一般のパル
スレーダ波と同様に、送信波のデューティが低く選べる
ので、電池を必要とする無線通報装置に相応しい電波の
型式である。パルス変調波を用いるので相対距離情報が
得られ、また、無線捜索装置側での方位情報は上記単一
指向性空中線の回転軸と連動する指向データを上述の指
示器へ供給することにより求められる。複数の利用者が
送受信共同一の周波数を用いることになるので、最も簡
単な混信防止対策として、通報装置には応答パルスの後
に、個別のパルス列信号による識別コードを配列し、捜
索装置側にこれを識別する機能を付与する。
【0012】実施の形態1.以下、この発明の具体的な
実施の形態に係る移動体の無線捜索システムの系統図を
図1及び図2に、対応する主要各部の波形図を図3に、
上記指示器上に表される画像例を図4に示して詳細に説
明する。図1は移動体である徘徊老人を捜索する無線捜
索装置を示す構成図であり、電源部の記載は省略してあ
る。図1において、水晶発振器1、周波数逓倍器2、緩
衝増幅器3、パルス変調器4、電力増幅器5、システム
トリガー発生器6及び変調パルス発生器9により、シス
テムトリガーに基づいてパルス変調した捜索パルス波を
送信する送信部を構成し、該捜索パルス波はサーキュレ
ータ12及び単一指向性空中線10を介して図2に示す
無線通報装置側に送信される。
【0013】また、高周波増幅器13、周波数変換器1
4、水晶発振器15、周波数逓倍器16、中間周波増幅
器17、検波器18及びビデオ増幅器19により、上記
捜索パルス波に基づいて無線通報装置側から送信される
応答パルス波を上記単一指向性空中線10及び上記サー
キュレータ12を介して受信する受信部を構成する。こ
こで、単一指向性空中線10は、給電系の同軸型ロータ
リジョイントを設けた回転機11及び回転制御器22に
より水平面内を回転走査され、その指向角度データ(回
転角度データ)は、検出手段としてのエンコーダ21で
検出され、平面位置表示の指示器23へ供給される。
【0014】さらに、この無線捜索装置には、上記シス
テムトリガーに基づいて最大探知距離範囲のゲート時間
を設定する受信ゲートパルスを出力する単安定マルチバ
イブレータでなる受信ゲート発生器7と、上記受信ゲー
トパルスの立ち下がり時に起動し次のシステムトリガー
が発生するまでの間開くゲート期間が設定されたカウン
タ用ゲート8と、上記ゲート期間に受信部により受信さ
れる無線通報装置からの応答パルス波のうち識別コード
パルスの数をカウントしそのカウント数が設定値と一致
したときに一致出力を送出するプリセット機能が付いた
カウンタ24と、上記ビデオ増幅器19と上記指示器2
3との間に設けられて、上記カウンタ24の一致出力に
基づいてビデオ増幅器19の出力を指示器23に供給す
る受信ゲート20と、上記システムトリガーの発生後無
線捜索装置と無線通報装置との相対距離が警報不要の可
視距離に対応する設定された時間経過後に開いて出力を
発する警報距離ゲート25と、上記受信ゲート20と上
記警報距離ゲート25との出力に基づいて無線捜索装置
と無線通報装置との相対距離が警報範囲にあるときに警
報を発する警報手段としてNANDゲートでなる一致回
路26及び警報器27を備えている。
【0015】また、図2は捜索すべき移動体に設ける無
線通報装置を示す構成図であり、図1と同様に電源部の
記載は省略してあり、図1と同一部分は同一符号を付し
てある。図2において、高周波増幅器13、周波数変換
器14、水晶発振器15、周波数逓倍器16、中間周波
増幅器17、検波器18及びビデオ増幅器19により、
無指向性空中線31及びサーキュレータ12を介して上
記無線捜索装置側からの捜索パルス波を受信する受信部
を構成し、水晶発振器1、周波数逓倍器2、緩衝増幅器
3、パルス変調器4、電力増幅器5、変調パルス発生器
9、受信ゲート32、応答は送信パルス発生器33、識
別コードパルス発生器34、ユーザプリセット器35に
より、上記受信部による捜索パルス波の受信に基づいて
図1に示す無線捜索装置側にパルス変調された応答パル
ス波をサーキュレータ12及び無指向性空中線31を介
して送信する送信部を構成する。
【0016】ここで、上記応答パルス波としては、上記
応答送信パルス発生器33からの応答送信パルスの他
に、捜索パルス波の受信後、上記受信ゲート32に設定
したゲート時間経過した後に、上記識別コードパルス発
生器34から出力されれる識別コードパルスが送出され
るようになされ、その識別コードパルスの数は、ユーザ
プリセット器35により無線通報装置毎に個別に設定さ
れる。なお、上記受信ゲート32のゲート時間は図1に
示す無線捜索装置側の受信ゲート20のゲート時間と同
一である。また、上記無線捜索装置と上記無線通報装置
とはその送信周波数と受信周波数とを隣接する周波数帯
の異なる周波数に設定してある。
【0017】次に、上記図1及び図2に示す構成を備え
る移動体の無線捜索システムに係る動作を図3に示す各
部波形図を参照して説明する。まず、図1に示す無線捜
索装置側において、システムトリガー発生器6からは、
図3のaに示すシステムトリガーをトリガー1と2間の
パルス繰り返し周期で発生し、上述した送信部からは、
上記システムトリガーに基づいて図3のdに示すパルス
幅Pでなる送信パルスが捜索パルス波として送信され
る。
【0018】一方、図2に示す無線通報装置側におい
て、上述した受信部は、上記無線捜索装置側から送信さ
れる捜索パルス波として図3のgに示す受信パルスを受
信し、該受信パルスを増幅して応答送信パルス発生器3
3及び受信ゲート32に出力する。応答送信パルス発生
器33は、図3のgに示す受信パルスを増幅して得たビ
デオ増幅器19の出力パルスに基づいて図3のkに示す
如くパルス幅Rの応答送信パルスを変調パルス発生器9
に出力する。また、受信ゲート32には、図3のbに示
す如く無線捜索装置側の受信ゲート発生器7に設定され
た最大探知距離範囲となる受信ゲートと同様な受信ゲー
トが設定されていて、図3のgに示す受信パルスを増幅
して得たビデオ増幅器19の出力パルスに基づいて図3
のhに示す受信ゲートパルスを識別コードパルス発生器
34に出力する。
【0019】上記識別コードパルス発生器34は、上記
受信ゲート32から出力される図3のhに示す受信ゲー
トパルスのゲート期間経過後、図3のjに示す如く識別
コードパルスを出力し、ユーザプリセット器35は、そ
のうち、あらかじめ設定されたユーザプリセット値に応
じた数の識別コードパルスを変調パルス発生器9に出力
する(なお、図3では識別コードパルスのユーザプリセ
ット値は3に設定されている例を示す)。この結果、上
記変調パルス発生器9を介して上述した送信部からサー
キュレータ12及び無指向性空中線31に送信される応
答送信パルスは、図3のkに示す如くパルス列となり、
応答パルス波として図1に示す無線捜索装置側に送信さ
れる。
【0020】図1に示す無線捜索装置は、上記応答パル
ス波を単一指向性空中線10及びサーキュレータ12を
介して受信し、図3のeに示す応答波受信パルスを得
て、受信部を介して受信ゲート発生器7及び受信ゲート
20に与えられる。ここで、上記受信ゲート発生器7に
は、最大探知距離範囲に対応するゲート期間が設けられ
ていて、上記システムトリガーに基づいて図3のbに示
す如く受信ゲートパルスを出力すると共に、カウンタ用
ゲート8は、上記受信ゲートパルスの後縁(立ち下が
り)から起動し、次のシステムトリガー(トリガー2)
の手前までの間に設定された図3のcに示すゲート期間
のゲート期間パルスを出力する。
【0021】そして、カウンタ24は、上記カウンタ用
ゲート8から出力されるゲート期間パルスのゲート期間
に、受信部と上記受信ゲート発生器7及びカウンタ用ゲ
ート8を介して受信される図3のeに示す応答波受信パ
ルスのうち識別コードパルスを図3のmの如くカウント
し、そのカウント数が設定値と一致したときに一致出力
を受信ゲート20に送出する。受信ゲート20は上記一
致出力に基づいてゲートを開き受信部のビデオ増幅器1
9の出力を指示器23に供給するようにする。このよう
にすることにより、無線捜索装置が1台で、無線通報装
置が複数台あり、送受信共同一周波数を用いる場合であ
っても、識別コードパルスの数によって無線通報装置を
識別することができ、混信を防止できる。
【0022】また、図3のaに示す上記システムトリガ
ー発生器6からのシステムトリガーは、警報用距離ゲー
ト25にも与えられ、警報用距離ゲート25は、該シス
テムトリガーに同期して図3のfに示す如くネガティブ
パルスを出力し、このネガティブパルスの負のパルス幅
は、警報不要の可視距離に対応する時間に設定されてお
り、この負の期間の経過後、すなわち、図3のbに示す
如く受信ゲート発生器7から受信ゲートパルスが出力さ
れる最大探知範囲距離内で、上記ネガティブパルスが正
となる期間が、無線捜索装置と無線通報装置との相対距
離として警報を要する期間となり、このとき、受信ゲー
ト20から応答パルス波(図3のeに示す応答波受信パ
ルスのうち、最初の応答パルス)の出力があった場合
に、一致回路26からは、図3のnに示す如く出力が送
出され、この出力に基づいて警報器27は警報を発する
ことになる。これにより、無線通報装置を徘徊する痴呆
性老人の身体の一部に取り付けて、監視部となる無線捜
索装置から離れ、その相対距離が警報不要の可視距離以
上となった場合には、警報器27により直ちに警報を発
することができることになる。
【0023】上述した図1の構成は、回転する単一指向
性空中線10に連なるパルス変調の送信部と受信部及び
平面位置表示の指示部23を主構成としており、機能的
には、航空機と地上管制レーダの間に交わされるSIF
(Selective IdentificationFeature)二次レーダの地
上装置に類似したものである。また、図2の構成は、航
空機側のSIF応答機に類似するもので、無線捜索装置
から発射されたパルス電波を受信すると所定の応答パル
ス電波が発射される。ここで、図3に示す最大探知距離
範囲は、無線通報装置を携行した人の行動範囲と電波の
有効到達距離に支配されるが、概ね半径を4Kmに選ぶ
とすれば、26.7μsとなる。
【0024】また、図3のkに示す応答送信パルスのパ
ルス幅を狭く選ぶと、距離分解能は向上するが、占有周
波数帯幅が広がって電波の有効利用上からも好ましくな
いし、対象人数が殆どの場合一人であるため、できれば
広めであることが望ましい。今、仮に、指示器23上に
受信パルスのパルス幅のまま応答パルス波を表示させる
とすれば、上記最大探知距離範囲26.7μsの1/1
0、即ち3μs程度が画像のシンボルサイズとして適当
であろう。より広いパルス幅を用いた場合は、図4中の
シンボルBのように受信ビデオ信号を微分処理して前縁
部分のみを表示させてもよい。なお、図3のkに示す応
答送信パルスのパルス幅を3μsとした場合、主パルス
だけの占有周波数帯幅は、666.7KHzと広くなる
ため、電力増幅器5とサーキュレータ12間に超狭帯域
な通過フィルタを挿入する必要があろう。
【0025】また、識別コードパルスのパルス幅は、半
径4Kmの範囲でユーザを20人程度と仮定し、1/2
デューティで10μsとすれば、本システムのパルス繰
り返し周期は、(2×10μs×20)+(26.7μ
s×2)=453.4μs以上(2.200pps以
下)となる。無線捜索装置の送信パルス幅Pは、その立
ち上がり時間を時間基準とするだけにつき、占有周波数
帯幅を勘案して図3のkに示す応答送信パルスより広め
でもよい。
【0026】なお、本システムは、その対の単位で無線
捜索装置のパルス周期に同期させる方式であるため、運
用周波数が同一であっても他の同一装置の情報は指示器
の画面上には“静止”せず画像の積分効果も得られない
ので実質上の弊害は生じないはずである。念のため、提
供者側で本装置が導入される地域別に、送受信周波数を
交互に入れ替えておけば更に効果的であろう。
【0027】また、方位測定精度を支配する単一指向性
空中線10は、前述の周波数帯で5°以下の指向性を得
るには大型の抛物面反射鏡を用いるのが一般的である
が、ここでは、20素子以上の垂直偏波八木型を4面ス
タックとすれば、約24dBiの利得で、水平面内5
°、垂直面内20°程度の指向性が得られる。回転数は
高い程、情報の更改率は向上するが、回転機11が大型
化するので、6〜10rpm程度が適当で、下記画像の
ヒット数も前記2,200ppsを引用した場合、5°
の中に305〜183本が得られて良好な積分効果が期
待できる。
【0028】次に、図4に、上記応答送信パルスkのパ
ルス幅及び単一指向性空中線10の指向性を引用したと
きの指示器23に表される画像(円は捜索範囲の4K
m、受信ビデオパルスをそのまま表示したときA、受信
ビデオを微分処理してその立ち上がり部分のみを表示し
た場合B、角度方向の広がりは5°)の表示例を示す。
図中のEWSNは東西南北を表し、中央は無線捜索装置
の空中線設置場所である。破線は概略の道路、目印の建
物等で、可能な限りレーダースキャンからTVスキャン
へのスキャンコンバータを内蔵して、このようなキャラ
クタ等を、ユーザが記入・保存できるようにすると使い
勝手が向上するだろう。また、上記受信ビデオを、単一
指向性空中線10の水平回転走査毎に指示器23で記憶
させ、上記キャラクタ上に矢印等で移動の軌跡を残すよ
うにすれば、建物の陰等で回線が途絶えるようなことが
あっても無線通報装置を携行した人の行動状況が把握で
き捜索が容易になる。
【0029】また、無線捜索装置の送受信周波数が異な
るため、指示器23の画像には一次レーダーのようなエ
コーは表示されず、無線通報装置から応答される存在位
置の応答送信パルスkだけが映るので、位置の確認が極
めて明確になるはずである。単一指向性空中線10の物
理的な寸法は、上述の特性を引用した場合、縦、横、高
さが1.35m×0.6m×0.06m程度で、概ねV
HF帯のTV用アンテナと大差がないので、一般家屋の
屋根上にも回転機11と共に設置することができる。な
お、この周波数帯で同軸給電線を用いる場合は、その長
さに応じて損失が無視できなくなるので、可能な限り無
線捜索装置の送信部及び受信部の高周波部はフロントエ
ンド形式にまとめて回転機11と隣接して設置すること
が望ましい。
【0030】また、無線通報装置の無指向性空中線31
は、垂直偏波に適したホイップ型が採用でき、5/8波
長でも僅か7cm長である。構造的には人が容易に取り
外せない背部へ薄型に構成した送受信部、電池及び水銀
溜スイッチ等と共に一体化して組み込み、就寝時には水
銀溜スイッチの水銀が電極から離れていることで電源は
遮断されているが、起床時には自動的に電源が投入さ
れ、当該空中線部が斜め後方へ起立させるようにすれば
よい。前かがみで歩行するとき、ほぼ垂直になるため好
都合である。なお、電源投入の手段としてタイムスイッ
チによる方法があることは敢えて述べるまでもない。
【0031】ここで、上記諸元値と下記の値を参照して
両者間の到達レベルを自由空間伝搬の範囲で試算してみ
る。無線捜索装置の空中線電力を構内無線局の規定を参
考に、尖頭電力で0.3W、同じく無線通報装置は0.
01W、無線通報装置の空中線利得を0dBiと仮定し
た場合、相対距離4Kmで、各受信部への入力電力は、
無線捜索装置側へは約−78.3dBm、無線通報装置
側へは約−63.5dBmが得られる。受信限界は、雑
音指数:5dB、受信帯域幅:1MHz、環境温度:3
0℃と仮定すれば、−108.8dBmが雑音レベル
で、受信電力レベルとのマージンはそれぞれ30.5d
B、45.3dBとなって、偏波の傾きや建物の陰によ
る損失等を加味しても比較的良好な回線が構成できるこ
とになる。
【0032】更に付け加えるならば、路上に出た捜索者
との連絡が必要になる。この連絡は近くの公衆電話や携
帯電話を利用することも可能であるが、できれば、無線
捜索装置に電話の機能も併設した方が便利である。この
機能に対処するには、図1の水晶発振器1と周波数逓倍
器2との間に位相変調回路を設けると共に、IDC回路
を含む音声増幅回路と送話器及びパルス変調器4をパス
させるための切換回路と、中間周波増幅器17以降を分
岐して振幅制限回路を含むFM復調回路等を設ければ、
対応するFM無線電話装置間で同時通話による連絡が可
能となる。この場合、回転制御器22には、回転を停止
させて当該指向方向へ制御させる機能が必要なことは言
うまでもない。
【0033】実施の形態2.ここまでは一貫して徘徊者
の捜索を主体に説明してきたが、無線捜索装置のカウン
タ9へ複数対応のプリセット機能を設け、この切換操作
で目標別の無線通報装置の捜索もできるので、用途の異
なる無線捜索システムとしても活用できる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る移動体の
無線捜索システムは、移動体を捜索する無線捜索装置側
に、システムトリガーを発するトリガー発生器と、回転
機により水平回転走査される単一指向性空中線と、上記
システムトリガーに基づいてパルス変調した捜索パルス
波を上記空中線を介して送信する送信部と、上記捜索パ
ルス波に基づいて無線通報装置側から送信される応答パ
ルス波を上記空中線を介して受信する受信部と、上記回
転機の回転角度情報を得る検出手段と、上記検出手段に
よる回転角度情報及び上記受信部による受信出力に基づ
いて上記無線通報装置の現在位置を平面位置上に表示す
る指示器とを備えると共に、捜索すべき移動体に設ける
無線通報装置側に、無指向性空中線と、この無指向性空
中線を介して上記無線捜索装置側からの捜索パルス波を
受信する受信部と、その受信出力に基づいて上記無線捜
索装置側にパルス変調した応答パルス波を上記無指向性
空中線を介して送信する送信部とを備えた移動体の無線
捜索システムにおいて、上記無線捜索装置側に、上記シ
ステムトリガーに基づいて最大探知距離範囲のゲート時
間を設定する受信ゲートパルスを出力する受信ゲート発
生器と、上記受信ゲートパルスの立ち下がり時に起動し
次のシステムトリガーが発生するまでの間開くゲート期
間が設定されたカウンタ用ゲートと、上記ゲート期間に
上記受信部により受信される無線通報装置からの応答パ
ルス波のうち識別コードパルスの数をカウントしそのカ
ウント数が設定値と一致したときに一致出力を送出する
カウンタと、上記受信部と上記指示器との間に設けられ
て、上記カウンタの一致出力に基づいて上記受信部の受
信出力を上記指示器に供給する受信ゲートとをさらに備
えると共に、上記無線通報装置側の送信部に、上記応答
パルス波として、捜索パルス波の受信に基づき応答送信
パルスを発する応答送信パルス発生器と、捜索パルス波
の受信後、上記受信ゲート発生器に設定したゲート期間
と同一時間経過した後に、所定の数の識別コードパルス
を発する識別コードパルス発生手段とをさらに備えたの
で、主として、老人性痴呆の原因により路上等を徘徊す
る老人等移動体の現在位置を容易に見出すことができ
る。
【0035】また、上記無線捜索装置のカウンタは、上
記設定値をプリセットするプリセット機能を有すると共
に、上記無線通報装置側に、上記応答パルス波のうち上
記無線捜索装置側に送信する識別コードパルスの数を設
定するプリセット器をさらに備えたので、無線捜索装置
が1台で、無線通報装置が複数台あり、送受信共同一周
波数を用いる場合であっても、識別コードパルスの数に
よって無線通報装置を識別することができ、混信を防止
できる。
【0036】また、上記無線捜索装置側に、上記システ
ムトリガーの発生後上記無線捜索装置と上記無線通報装
置との相対距離が警報不要の可視距離に対応する設定さ
れた時間経過後に開いて出力を発する警報距離ゲート
と、上記受信ゲートと上記警報距離ゲートとの出力に基
づいて上記無線捜索装置と上記無線通報装置との相対距
離が警報範囲にあるときに警報を発する警報手段とをさ
らに備えたので、無線通報装置と無線捜索装置との相対
距離が警報不要の可視距離以上となった場合には、警報
器により直ちに警報を発することができる。
【0037】さらに、上記無線捜索装置と上記無線通報
装置とはその送信周波数と受信周波数とを隣接する周波
数帯の異なる周波数に設定したので、指示器にエコーは
表示されず、無線通報装置から応答する応答パルス波だ
けが表示され、位置の確認が明確になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る無線捜索装置
の系統図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る無線通報装置
の系統図である。
【図3】 図1及び図2の主要各部の動作を説明するた
めの波形図である。
【図4】 図1の指示器に表される画像の一例を表した
図である。
【符号の説明】
1、15 水晶発振器、2、16 周波数逓倍器、3
緩衝増幅器、4 パルス変調器、5 電力増幅器、6
システムトリガー発生器、7 受信ゲート発生器、8
カウンタ用ゲート、9 変調パルス発生器、10 単一
指向性空中線、11 回転機、12 サーキュレータ、
13 高周波増幅器、14 周波数変換器、17 中間
周波増幅器、18 検波器、19 ビデオ増幅器、20
受信ゲート、21 エンコーダ、22 回転制御器、
23 平面位置表示の指示器、24 プリセット機能の
カウンタ、25 警報用距離ゲート、26 一致回路、
27 警報器、31 無指向性空中線、32 受信ゲー
ト、33 応答送信パルス発生器、34 識別コードパ
ルス発生器、35 ユーザプリセット器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を捜索する無線捜索装置側に、シ
    ステムトリガーを発するトリガー発生器と、回転機によ
    り水平回転走査される単一指向性空中線と、上記システ
    ムトリガーに基づいてパルス変調した捜索パルス波を上
    記空中線を介して送信する送信部と、上記捜索パルス波
    に基づいて無線通報装置側から送信される応答パルス波
    を上記空中線を介して受信する受信部と、上記回転機の
    回転角度情報を得る検出手段と、上記検出手段による回
    転角度情報及び上記受信部による受信出力に基づいて上
    記無線通報装置の現在位置を平面位置上に表示する指示
    器とを備えると共に、捜索すべき移動体に設ける無線通
    報装置側に、無指向性空中線と、この無指向性空中線を
    介して上記無線捜索装置側からの捜索パルス波を受信す
    る受信部と、その受信出力に基づいて上記無線捜索装置
    側にパルス変調した応答パルス波を上記無指向性空中線
    を介して送信する送信部とを備えた移動体の無線捜索シ
    ステムにおいて、上記無線捜索装置側に、上記システム
    トリガーに基づいて最大探知距離範囲のゲート時間を設
    定する受信ゲートパルスを出力する受信ゲート発生器
    と、上記受信ゲートパルスの立ち下がり時に起動し次の
    システムトリガーが発生するまでの間開くゲート期間が
    設定されたカウンタ用ゲートと、上記ゲート期間に上記
    受信部により受信される無線通報装置からの応答パルス
    波のうち識別コードパルスの数をカウントしそのカウン
    ト数が設定値と一致したときに一致出力を送出するカウ
    ンタと、上記受信部と上記指示器との間に設けられて、
    上記カウンタの一致出力に基づいて上記受信部の受信出
    力を上記指示器に供給する受信ゲートとをさらに備える
    と共に、上記無線通報装置側の送信部に、上記応答パル
    ス波として、捜索パルス波の受信に基づき応答送信パル
    スを発する応答送信パルス発生器と、捜索パルス波の受
    信後、上記受信ゲート発生器に設定したゲート期間と同
    一時間経過した後に、所定の数の識別コードパルスを発
    する識別コードパルス発生手段とをさらに備えたことを
    特徴とする移動体の無線捜索システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体の無線捜索システ
    ムにおいて、上記無線捜索装置のカウンタは、上記設定
    値をプリセットするプリセット機能を有すると共に、上
    記無線通報装置側に、上記応答パルス波のうち上記無線
    捜索装置側に送信する識別コードパルスの数を設定する
    プリセット器をさらに備えたことを特徴とする移動体の
    無線捜索システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の移動体の無線捜
    索システムにおいて、上記無線捜索装置側に、上記シス
    テムトリガーの発生後上記無線捜索装置と上記無線通報
    装置との相対距離が警報不要の可視距離に対応する設定
    された時間経過後に開いて出力を発する警報距離ゲート
    と、上記受信ゲートと上記警報距離ゲートとの出力に基
    づいて上記無線捜索装置と上記無線通報装置との相対距
    離が警報範囲にあるときに警報を発する警報手段とをさ
    らに備えたことを特徴とする移動体の無線捜索システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の移
    動体の無線捜索システムにおいて、上記無線捜索装置と
    上記無線通報装置とはその送信周波数と受信周波数とを
    隣接する周波数帯の異なる周波数に設定してなることを
    特徴とする移動体の無線捜索システム。
JP24653496A 1996-09-18 1996-09-18 移動体の無線捜索システム Expired - Fee Related JP3174735B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24653496A JP3174735B2 (ja) 1996-09-18 1996-09-18 移動体の無線捜索システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24653496A JP3174735B2 (ja) 1996-09-18 1996-09-18 移動体の無線捜索システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1090388A JPH1090388A (ja) 1998-04-10
JP3174735B2 true JP3174735B2 (ja) 2001-06-11

Family

ID=17149846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24653496A Expired - Fee Related JP3174735B2 (ja) 1996-09-18 1996-09-18 移動体の無線捜索システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3174735B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1090388A (ja) 1998-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6633254B1 (en) Self-modulating remote moving target detector
US6788199B2 (en) Article locator system
EP0133378B1 (en) Distress radiolocation method and system
CN101694519B (zh) 一种定位系统及其定位方法
US6472978B1 (en) Traffic system to prevent from accidents
US7633426B2 (en) Combined radar and communications link
US20110148688A1 (en) Combined radar and communications link
CA2303074A1 (en) Monitoring method and apparatus
JP2010507136A (ja) セキュリティモジュール
US5790022A (en) Security tracking system
US7339464B2 (en) Detection-resistant transponder with “stealth packaging” for high-risk surveillance applications
JP3174735B2 (ja) 移動体の無線捜索システム
JPH0480353B2 (ja)
RU2337406C1 (ru) Система для мониторинга и определения местоположения подвижных наземных объектов
JP2018013983A (ja) 個体の位置追跡システム
JP2954201B1 (ja) 個人位置特定システム
JPH11283170A (ja) 無線エリアを利用した存在確認システム
KR100269368B1 (ko) 무선신호를이용한긴급신호시스템
JPH01206279A (ja) 位置探知システム
KR20010064080A (ko) 지상형 위치추적시스템
US5977912A (en) Apparatus and method for emitter location
JP3089005B1 (ja) 救助無線通信システム
AU6109499A (en) Object identification apparatus
KR19990049006A (ko) 차량용 도난 경보시스템
JPS61269432A (ja) 隔たり検出システム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees