JP3174628U - 液体クロマトグラフ用集液ラック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上方に配置された注液ノズル11から注液された液体を受液するように集液ラック14の上面に開口している漏斗部と、漏斗部に注液された液体を集液容器16へ送液する送液チューブ15を漏斗部の下端部に接続させる接続部を前記液体に対して耐腐食性を有する樹脂材料の内部に複数形成し、漏斗部は、注液ノズル11が配置される上方に向かって広がるように開口させたファンネル部と、ファンネル部に注液された液体を一時的に留めるファンネルチューブ部とを有し、接続部は、送液チューブ15がファンネルチューブ部と連通するように形成されている。
【選択図】図2
Description
液体を移動相に用いる液体クロマトグラフには、分離した各液体を任意の成分毎に集液するように構成されたものがあり、さらに他の分析などに使用することも可能にしている。
フラクションコレクタ100は、検出器等から送入した液体を滴下または流出する注液ノズル103を有するディスペンスヘッド101、ディスペンスヘッド101を支持する移動アーム102、移動アーム102を図中左右方向に移動させると共に、移動アーム102を介してディスペンスヘッド101を図中手前方向に移動させる移動アーム駆動部104、ガラス等から成る漏斗106を複数支持する集液ラック105、及び、各漏斗106の下端部に接続された送液チューブ107を備えている。
なお、図6には4個の漏斗106を例示しているが、集液ラック105は、漏斗106を図中手前方向に例えば2列に並べて支持するように形成されており、図示した4個以上の漏斗106を支持することができるように構成されている。
漏斗106は、上方から視たとき例えば円状に形成され、その上端部はファンネル状に形成されて外周部位が最も外側に張り出した形状をしている。また、ファンネル状の下側は一様な径の筒状に形成され、いわゆるファンネルチューブを形成している。ファンネルチューブの下端部には、筒状の部分よりも細く形成された接続部が設けられ、その外径は送液チューブ107の内径と概ね同様に形成されている。
漏斗106は、一般的にはガラスによって形成されており、上記のファンネル状の上端部やファンネルチューブを強固に固定すると破損する可能性がある。そのため、押圧をかけて貫通孔へ挿入することや強く挟み込むことを避け、上記のように支持固定されている。
集液ラック14は、前述のようにカラム4aによって分離生成された液体に対して耐性を有する材料を用いて構成されており、詳しくは有機化合物に対する耐腐食性を備えたテフロン(登録商標)系の材料、例えばPTFEを用いて形成されている。
また、集液ラック14は、フラクションコレクタ6の本体からの着脱を容易に行うことができるように図示を省略した固定機構によって固定されている。
ファンネル部21の下側は、径が均一の筒状に形成されたファンネルチューブ部22を成している。ファンネルチューブ部22の底端部分は、細く絞り込まれて細管部23が形成され、細管部23の先(下側)には、雌ネジを内周面に形成させたチューブ接続部24が形成されている。
チューブ接続部24は、集液ラック14の底端部に設けられた、例えば断面形状が真円状の孔であり、内径が少なくとも細管部23の内径よりも大きく形成され、その孔内の上端部は平坦な面状に形成されている。換言すると、この平面状の上端部に細管部23の孔が開口している。また、チューブ接続部24の内周面には雌ネジ(タップ)が形成され、この雌ネジ部分は固定用押しネジ30と螺合するように形成されている。
図3に例示した固定用押しネジ30は、後述する送液チューブ15の一端部と当接したときに当該一端部が潰れることによって生じる余剰部分を収納する隙間を確保するため、先端部の平面がチューブ接続部24の上端部の平面よりも小さく形成されている。
また、固定用押しネジ30は、注液ノズル11から注液される液体と接する可能性があることから、有機溶剤等に対する耐腐食性を有する材料によって構成され、例えば、PEEK、PTFE、PFAなどの硬質の樹脂を用いて形成されている。
集液ラック14に接続固定される送液チューブ15は、一般的な均一径の管状に形成されたものであり、その一端部には、当該チューブ本体の外周部分よりも外側に張り出してフランジ状に広がるフランジ部15aが形成されている。なお、他端部は当該送液チューブ15のチューブ本体を途中で切断した形状をしている。この送液チューブ15も、集液ラック14と同様に有機溶剤等に対する耐腐食性を有する、例えばPTFE系の比較的柔軟性を有する材料によって形成されている。
送液チューブ15は、上記の他端部から固定用押しネジ30の先端側の貫通孔に挿入されると、フランジ部15aが固定用押しネジ30の先端部に接する。
図5は、集液ラックに接続される送液チューブにスリットを設けた構成例を示す説明図である。図5(a)は、スリットを設けた送液チューブの構成例である送液チューブ150を側方視したもので、固定用押しネジ30に挿通させた状態を示している。送液チューブ150は、図4の送液チューブ15のフランジ部15aと同様なフランジ部150aを一端部に備えている。
送液チューブ150の外周側面には、他端部からフランジ部150aに向かって延設されたスリット150bが形成されている。詳しくは、集液ラック14に接続された送液チューブ150が図2に示した集液容器16に挿入されたとき、集液容器16に貯留された液体の液面上限となる位置から、送液チューブ150の下端となる他端部まで、スリット150bが設けられている。
詳しくは、集液ラック14のファンネルチューブ部22に液体が溜り、この液体が順次送液チューブ150へ流れ込むとき、当該チューブ内に気泡が混入することがある。この気泡は、送液チューブ150の内部を移動して集液容器16の内部に至るが送液チューブ150を閉塞する場合がある。
スリット150bを設けることにより上記の気泡は、チューブ内を移動してスリット150bが設けられた部分に達すると、当該スリット150bから送液チューブ150の外部へ抜け出し、集液容器16に貯留している液体内を通過することなく周辺空間に拡散する。
送液チューブ150の外周形状にはスリット150bが含まれている。このスリット150bが形成された部分は、他の部分とは異なる表面張力が作用する。そのため、液面の表面張力が一様ではなくなることから、送液チューブ150内で発生した気泡は破裂し易くなる。このように、液面と接するスリット150bによって気泡が消泡される。
このスリット150bは、送液チューブ150の管内中空部に達するように設けられており、図5(c)の送液チューブ150が集液ラック14に接続され、図2に示した集液容器16に挿入されたとき、集液容器16に貯留された液体の液面上限となる位置から、送液チューブ150の下端となる他端部の範囲内に適当な間隔を開けて配設されている。換言すると、集液容器16に貯留される液面の位置は刻々と変化するので、任意の液面の位置を複数設定しておき、これらの位置に対応させた各スリット150bを送液チューブ150に設けている。なお、図5(c)に示した各スリット150bは、数ミリメートル程度の幅員で開口するように形成されている。
このようなスリット150bを設けた場合にも、送液チューブ150内に気泡が発生することを防ぐことができる。
また、集液ラック14にはガラスによって形成された容器(漏斗)等を格納していないことから、フラクションコレクタ6本体から各部を脱着し、洗浄等を行うときに集液ラック14(漏斗部20)等が損傷する可能性を極めて低くすることができる。
2ポンプ
3試料抽入部
4カラム恒温槽
4aカラム
5検出器
6,100フラクションコレクタ
10,101ディスペンスヘッド
11,103注液ノズル
12,102移動アーム
13,104移動アーム駆動部
14,105集液ラック
15,107,150送液チューブ
15a,150aフランジ部
16集液容器
20漏斗部
21ファンネル部
22ファンネルチューブ部
23細管部
24チューブ接続部
30固定用押しネジ
106漏斗
150bスリット
Claims (2)
- 液体クロマトグラフのカラムによって分離された液体をフラクションコレクタの注液ノズルを介して受液し所定の集液容器へ送る液体クロマトグラフ用集液ラックであって、
上方に配置された前記注液ノズルから注液された前記液体を受液するように該集液ラックの上面に開口している漏斗部と、
前記漏斗部に注液された液体を前記集液容器へ送液する送液チューブを、前記漏斗部の下端部に接続させる接続部と、
を前記液体に対して耐腐食性を有する樹脂材料の内部に複数形成し、
前記漏斗部は、
前記注液ノズルが配置される上方に向かって広がるように開口させたファンネル部と、
前記ファンネル部の下側に形成され前記ファンネル部に注液された液体を一時的に留めるファンネルチューブ部と、
を有し、
前記接続部は、
前記送液チューブを挿通させた押しネジと螺合し、前記押しネジが螺合することにより前記送液チューブが前記ファンネルチューブ部と連通するように形成されている、
ことを特徴とする液体クロマトグラフ用集液ラック。 - 前記ファンネルチューブ部は、
前記ファンネル部に注液された液体が前記送液チューブへ送出されるまで留めることができる内容量を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体クロマトグラフ用集液ラック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012000210U JP3174628U (ja) | 2012-01-18 | 2012-01-18 | 液体クロマトグラフ用集液ラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012000210U JP3174628U (ja) | 2012-01-18 | 2012-01-18 | 液体クロマトグラフ用集液ラック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3174628U true JP3174628U (ja) | 2012-03-29 |
Family
ID=48001749
Family Applications (1)
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JP2012000210U Expired - Lifetime JP3174628U (ja) | 2012-01-18 | 2012-01-18 | 液体クロマトグラフ用集液ラック |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3174628U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013238471A (ja) * | 2012-05-15 | 2013-11-28 | Shimadzu Corp | 分取精製装置 |
CN108097883A (zh) * | 2018-02-11 | 2018-06-01 | 江西亿丰精密铸造有限公司 | 消失模铸造底注工艺的排渣溢流冒口 |
CN111484921A (zh) * | 2020-04-26 | 2020-08-04 | 海口健康岛生物科技有限公司 | 一种细胞质控装置 |
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2012
- 2012-01-18 JP JP2012000210U patent/JP3174628U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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