JP3173255B2 - 鉄道車両用台車 - Google Patents

鉄道車両用台車

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JP3173255B2 JP27644993A JP27644993A JP3173255B2 JP 3173255 B2 JP3173255 B2 JP 3173255B2 JP 27644993 A JP27644993 A JP 27644993A JP 27644993 A JP27644993 A JP 27644993A JP 3173255 B2 JP3173255 B2 JP 3173255B2
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  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用台車に係
り、特に高速で走行する車両に好敵な鉄道車両用台車に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両用台車を図15ないし図
17によって説明する。図15に従来の高速走行用ボル
スタレス台車の一例、図16に図15の側面図、図17
に図15の断面DD図を示す。同図において、輪軸組立
1の両端に取付けた軸箱2の上に、軸バネ3を取付け、
前記軸バネ3上に台車枠4が支持されている。前記台車
枠4上に空気バネ5を取付け、該空気バネ5により車体
を支持する構造となっている。台車枠4には、ブレーキ
装置6、主電動機7、増圧シリンダ8、歯車吊り装置9
を取付けるための各ブラケットが構成されており、前記
各部品が締結されている。また、台車中央部には車体に
取付けられた中心ピン10が配置されており、前記中心
ピン10は一本リンク11により台車枠4と締結され前
後力を伝達する構成となっている。一例として、実開3
−109973に示す台車が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の台車は、必
要な機器が必要な部位に取付けられて、台車下部は凸凹
になっており、台車下部の空気の流れを整風するものは
なかった。このため、台車下部の空気の流れが乱れ、複
雑な渦流を発生し、騒音の原因となるとともに、渦流に
より、軌道に施設されたバラストを巻き上げて飛散をさ
せてしまうという不具合が生じていた。
【0004】本発明は、前記従来例の問題点を解決する
ため、台車下部を平滑化するためのカバーを設けて、台
車下部の空気の乱れを防止して、騒音を抑制するととも
に、バラストの飛散防止を図ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】鉄道車両の台車枠には、
その走行性能を確保するため、主電動機・ブレーキ装置
・歯車装置等が効率よく取付けられている。しかしなが
ら、これらの機器は、各々に最適な形状寸法で構成され
ており、台車枠に取付けた状態においては、必ずしも整
然で平滑な状態にはなっていない。このため、前記各機
器の下部に平滑なカバーを設けて空気の流れを整風する
手法を考案した。本発明の特徴は、台車の前位及び後位
に設置される前後の車軸と、前記前後の車軸に設置され
た軸箱に軸ばねを介して支持される台車枠と、前記台車
枠に設置される台車を構成する機器とから成る鉄道車両
用台車において、 台車を構成する前記機器の下部に、前
記機器の下面を覆う台車カバーを設置しており、前記台
車カバーは台車を構成する前後の車軸の間を覆う長さを
有しており、前記台車カバーは台車を構成する左右の車
輪の間を覆う幅を有しており、前記台車カバーは平滑に
構成されていることにある。
【0006】下部カバーの基本的な構成としては、左右
車輪間と前後車軸間をカバーするものであるが、電動台
車のように主電動機や歯車装置を有するものについて
は、前後方向は各機器の取付ブラケット間で構成するこ
とも考えられる。また、左右方向についても、側バリ下
部まで延長して前後軸箱間の整風まで考慮することも考
えられる。さらに、当該カバーは保守性を考慮して着脱
を容易にして、必要部位には点検窓を設け、保守作業の
容易化を考慮している。本カバーの材質は、振動や飛石
に対して十分な強度を有する必要があり、鋼製薄板,ア
ルミ合金板,アルミハニカム材,繊維強化プラスチック
やその他複合材料により構成することが考えられる。
【0007】
【作用】台車下部カバーは進行方向の空気の流れを整風
するとともに、万一、バラスト等が飛散して来た時に
は、台車枠に取付けられた機器を保護することができ、
かつ、該バラストの車体側方への飛散も抑制することが
できる。
【0008】
【実施例】本発明では台車下面に台車カバーを取付ける
ことによって、台車下面の空気の流れを滑らかにする。
図1は本発明による台車カバー12を付けた場合の平面
図、図2は図1の側面図を示す。同図において、前記従
来例と同一符号は、同一部材を示すものである。主電動
機受13及びキャリパ受14の下部に取付座を設置し、
カバー12をボルト締結する方式とし、高速走行時の風
圧、振動に対しても十分な強度を持つようにした。前記
カバー12を設置することにより、台車下面の平滑化が
図れ、騒音の発生を抑え、かつ、走行風の乱れを防止し
てバラストの飛散を抑することができる。バラストの飛
散による機器の損傷を防止できる。
【0009】図3、図4は、図1、図2と同様に主電動
機受13及びキャリパ受14下部にボルト締結する方式
の台車カバー12において、更に前後方向から、中心ピ
ン10に当たる風を防ぐため、横ハリ15の下の隙間を
埋める形で垂直板16を設けた方式とした例を示す。図
5は、図3の正面図を示す。このように横ハリの空間を
垂直板17でふさげば、中心ピン10に風が当たること
により発生する騒音を防止することができる。
【0010】さらに実施例について説明する。図3に示
した実施例において、台車カバー12が取外せることを
考慮した台車構造の例として図6に示す。
【0011】同図において、台車カバー12と垂直板1
7がボルト締結により分割されるようにして、垂直板1
7を残したまま台車カバー12を横から引き出すことが
可能である。
【0012】図7ないし図9の実施例は、台車カバー1
2を輪軸組立1の下部まで延長拡大したものである。こ
うすることにより、台車下面の平滑な部分が前記各実施
例より大きくなる。取付方法としては、両端部で主電動
機7にボルト締結とし、他は図1,図2の実施例と同様
の主電動機13及びキャリパ受14の位置でボルト締結
とする。また、台車カバー12はバネ間部材となり、走
行時にバネ撓みにより変位するため輪軸組立1との間に
隙間を開ける必要がある。さらに歯車装置17の下部で
は固定することができないため、歯車装置17の下方の
部分では台車カバー12を切り欠いておく。このような
構成によれば、台車のほぼ全体の下面が平滑となること
から、さらに低騒音化が図れ、かつ、ハラストの飛散を
防止できる。
【0013】また、台車カバー12の取外しを考慮し
て、車輪内側まで幅を狭めた実施例を図10により説明
する。すなわち、台車カバー12は、前記図7の実施例
に比べ取付部材が少なく、また、キャリパブレーキ下部
を開口していることから、保持点検が容易に行なえるも
のである。
【0014】図11,図12の実施例も図7,図8と同
様に、台車カバー12を車軸まで拡大した実施例を示
す。ここでは台車カバー12の先端を主電動機7端部で
垂直に曲げて、主電動機7にボルト締結し、輪軸組立1
からの干渉を避けている。
【0015】図13,図14の実施例は、前記他の実施
例に示した台車カバーにおいて、中央部に保守作業用の
点検穴を明け、更に走行時に点検穴をふさぐための蓋1
8を取付け、下面を平滑にした例を示す。点検穴の縁に
は、蓋受座19を設け、蓋18を蓋受座19に下から押
し当て、ボルトで締結する。
【0016】
【発明の効果】台車下部に平滑な板を設けることによ
り、台車下面の進行方向の空気の流れが滑らかになり、
騒音低減とバラスト巻き上げ防止の効果がある。また、
バラストなど地面からの飛散物から台車各部品を保護す
る役割も果たす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の台車を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明の他の実施例の台車を示す平面図であ
る。
【図4】図3の側面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】本発明の他の実施例の台車を示す側面図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例の台車を示す平面図であ
る。
【図8】図7のAA部断面図である。
【図9】図7の正面図である。
【図10】本発明の他の実施例の台車を示す平面図であ
る。
【図11】本発明の他の実施例の台車を示す平面図であ
る。
【図12】図11のBB部断面図である。
【図13】本発明の他の実施例の台車を示す平面図であ
る。
【図14】図13のCC部断面図である。
【図15】従来の台車を示す平面図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】図15のDD部断面図である。
【符号の説明】
1…輪軸組立、2…軸箱、3…軸バネ、4…台車枠、5
…空気バネ、6…ブレーキ装置、7…主電動機、8…増
圧シリンダ、9…歯車箱吊り装置、10…中心ピン、1
1…一本リンク、12…台車カバー、13…主電動機
受、14…キャリパ受、15…横梁、16…垂直板、1
7…歯車装置、18…蓋、19…蓋受座。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−139306(JP,A) 実開 昭55−73468(JP,U) 実開 昭54−46405(JP,U) 実開 昭62−71425(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61F 5/52 B61F 19/02 B61F 3/14 B61D 49/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車の前位及び後位に設置される前後の車
    軸と、前記前後の車軸に設置された軸箱に軸ばねを介し
    て支持される台車枠と、前記台車枠に設置される台車を
    構成する機器とから成る鉄道車両用台車において、 台車を構成する前記機器の下部に、前記機器の下面を覆
    う台車カバーを設置しており、前記台車カバーは台車を
    構成する前後の車軸の間を覆う長さを有しており、前記
    台車カバーは台車を構成する左右の車輪の間を覆う幅を
    有しており、前記台車カバーは平滑に構成されているこ
    と、 を特徴とした鉄道車両用台車。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の鉄道車両用台車におい
    て、前記台車カバーは前記台車枠の横梁に取付けられた
    ブラケット下部を取付部として設置されていることを特
    徴とする鉄道車両用台車。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の鉄道車両用台車におい
    て、取付部のブラケット同士のすきまを垂直平面で塞い
    だことを特徴とする鉄道車両用台車。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の鉄道車両用台車におい
    て、前記台車カバーを鋼製薄板で構成したことを特徴と
    する鉄道車両用台車。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の鉄道車両用台車におい
    て、前記台車カバーをアルミハニカム材により構成した
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の鉄道車両用台車におい
    て、前記台車カバーの取付部を主電動機本体部に構成し
    たことを特徴とする鉄道車両用台車。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の鉄道車両用台車におい
    て、前記カバーに保守作業のための点検穴を開けたこと
    を特徴とする鉄道車両用台車。
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