JP3172960B2 - 地磁気レベル検出方法および地磁気レベル検出装置 - Google Patents

地磁気レベル検出方法および地磁気レベル検出装置

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JP3172960B2 JP29664095A JP29664095A JP3172960B2 JP 3172960 B2 JP3172960 B2 JP 3172960B2 JP 29664095 A JP29664095 A JP 29664095A JP 29664095 A JP29664095 A JP 29664095A JP 3172960 B2 JP3172960 B2 JP 3172960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の走行路近
辺に配置した磁気センサからの磁気センサ出力に基づい
て車両の通過を検知する際に用いて好適な地磁気レベル
検出方法および地磁気レベル検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、地磁気の乱れを利用して、車
両の通過を検知することが行われている。この磁気によ
る車両検知は、強磁性体(主に鉄)を主要材料とする車
両が、その走行路の近辺に配置された磁気センサの近傍
を通ることにより、地磁気の分布が乱され、磁気センサ
からの信号(磁気センサ出力)が変化することを利用し
て行われる。
【0003】すなわち、車両は強磁性体により構成され
ているので、地球をとりまく地磁気が集束し易い。した
がって、一般に車両の下などでは磁界が強くなり、車両
の脇などでは磁界が弱くなる。ただし、車両が磁化して
いるなどの理由で、車両の下でも一部で磁界が弱くなっ
ていることもある。従来から、この車両の持つ磁気的な
特徴を利用して車両の通過を検知する試みが続けられて
おり、これを実現する装置を地磁気式車両検知装置と呼
んでいる。以下の説明では、車両が磁気センサの上方を
通過するようにセンサが設置されている場合について説
明する。この場合は車両が通過すると磁界が強くなる。
車両がセンサの脇を通過するようにセンサが設置されて
いる場合は、車両が通過すると磁界が逆に弱くなるが、
強くなる場合と同様な考え方で車両を検知することがで
きる。
【0004】〔従来例1〕地磁気式車両検知装置は一般
に図1のような構成をとる。同図において、1は磁気セ
ンサ、2はコンパレータ、3は基準電圧源であり、コン
パレータ2からの出力が検知出力とされる。磁気センサ
1は車両の走行路の近辺(車両により地磁気が乱される
場所)に配置されている。図1では、走行路に埋設され
ている。磁気センサ1の近傍に車両が存在しない場合、
磁気センサ1からの磁気センサ出力は、地磁気を示すレ
ベルで安定している。磁気センサ1の上方を車両が通過
する際には、地磁気の集束により、磁気センサ出力は一
般に大きくなる。
【0005】そこで、コンパレータ2の反転入力(−入
力)に基準電圧源3を介して基準電圧V1を閾値として
設定しておくことにより、磁気センサ出力の波形が基準
電圧V1を越えた場合にコンパレータ2より「1」レベ
ルの検知出力を得るものとして、車両の通過を検出する
ようにしている。すなわち、図2(a)に磁気センサ1
からの磁気センサ出力を、図2(b)にコンパレータ2
からの検知出力を示すように、磁気センサ1の上方に車
両が存在しない場合、磁気センサ出力は地磁気レベルB
0で安定している。磁気センサ1の上方を車両が通過す
ると、磁気センサ出力が上昇し、基準電圧V1を上回る
(図2(a)に示すt1 点)。これにより、コンパレー
タ2からの検知出力は、「1」レベルとなる。車両が遠
ざかって、磁気センサ出力が下降し、基準電圧V1を下
回ると(図2(a)に示すt2 点)、コンパレータ2か
らの検知出力は「0」レベルとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の地磁気式車両検知装置では、基準電圧V1を
固定したままとしているので、地磁気レベルB0の変動
によって次のような問題が生じる。
【0007】〔地磁気レベルB0が上昇した場合〕地磁
気レベルB0が上昇すると、ノイズにより誤検知し易く
なる。地磁気レベルB0がさらに上昇すると、車両を検
知した状態にはりついてしまう。すなわち、図3(a)
では、t1 〜t2 点,t5 〜t8 点において、ノイズが
発生している。t1 〜t2 点では、地磁気レベルB0の
上昇量が小さいため、ノイズが発生しても検知出力は
「1」レベルとはならない(図3(b)参照)。t5
8 点では、地磁気レベルB0の上昇量が大きいため、
6 〜t7 間で検知出力が「1」レベルとなる。地磁気
レベルB0がさらに上昇すると(図3(a)に示すt9
点)、検知出力は「1」レベル、すなわち車両を検知し
た状態にはりついてしまう。
【0008】〔地磁気レベルB0が下降した場合〕地磁
気レベルB0が下降すると、1台の車両を複数台の車両
と誤検知することが多くなる。地磁気レベルB0がさら
に下降すると、車両を検知できなくなる。すなわち、図
4(a)では、t1 〜t4 点,t5 〜t10点,t11〜t
12点において、車両が通過している。t1 〜t4 点で
は、地磁気レベルB0の下降量が小さいため、t2 〜t
3 点において検知出力が「1」レベルとなる(図4
(b)参照)。t5 〜t10点では、地磁気レベルB0の
下降量が大きいため、t6 〜t7 点,t8 〜t9 点にお
いて検知出力が「1」レベルとなり、2台の車両が通過
したかのような検知出力となる。t11〜t12点では、地
磁気レベルB0がさらに下降しており、「1」レベルの
検知出力を得ることができない。
【0009】〔従来例2〕なお、従来例1では上述した
ような問題が生ずることから、磁気センサ出力をローパ
スフィルタにかけた結果を地磁気レベルとし、この地磁
気レベルにマージンを加算して閾値とすることが考えら
れている。しかしながら、磁気センサ出力をローパスフ
ィルタにかけた結果は、車両による磁界変化の影響を受
け、地磁気レベルを正しく示さない。この場合、ローパ
スフィルタにかけた結果は、真の地磁気レベルより大き
な値となる、この結果、閾値を高くし過ぎることになる
ので、車両を検知し損ねたり、複数台の通過として検知
してしまったりする虞れがある。
【0010】すなわち、図5(a)では、磁気センサ出
力をローパスフィルタにかけた結果を地磁気レベルと
し、この地磁気レベルにマージンを加算して閾値V2と
している。また、図5(a)では、t1 〜t6 点,t7
〜t8 点において、車両が通過している。この場合、t
1 〜t6 点では、車両による磁界変化の影響を受けて、
磁気センサ出力をローパスフィルタにかけた結果は真の
地磁気レベルよりも大きな値となっている。この結果、
閾値V2が高く設定され、t2 〜t3 点,t4 〜t5
において検知出力が「1」レベルとなり、2台の車両が
通過したかのような検知出力となる。また、t7 〜t8
点では、閾値V2よりも磁気センサ出力が低いため、
「1」レベルの検知出力を得ることができない。
【0011】〔従来例3〕なお、従来例2の改良型とし
て、車両がいないときだけ磁気センサ出力をローパスフ
ィルタにかける方法が考えられている。この方法では、
磁気センサ出力が閾値V2を越えたとき、検知出力を
「1」レベルとすると共に、その時の閾値V2を記憶す
る。そして、磁気センサ出力がこの記憶した閾値V2を
下回るまでの間、検知出力を「1」レベルとする。しか
しながら、この方法では、地磁気レベルの急激な変化に
より磁気センサ出力が閾値V2を越えたような場合、車
両が来たと誤って判断してしまう。この場合、地磁気レ
ベルが変化後の値を維持するものとすると、閾値V2の
更新がなされなくなるため、車両がいる状態にはりつい
てしまい、正常な状態に復帰できなくなる。
【0012】〔従来例4〕また、別の方法として、車両
がいないときの磁気センサ出力を地磁気レベルとし、こ
の地磁気レベルにマージンを加算して閾値とすることが
考えられている。しかしながら、この方法では、何らか
の理由により車両がいるのにいないと誤って判断してし
まうと、地磁気レベルとして正しくない値を使用するこ
とになる。地磁気レベルとして低すぎる値を使用すると
閾値が小さくなり、車両がいないのにいると判断してし
まう。一旦、車両がいると判断してしまうと、正常な状
態に復帰できなくなる。
【0013】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、車両の存否
に拘らず、常に正確に地磁気レベルを検出することので
きる地磁気レベル検出方法および地磁気レベル検出装置
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)および第2
発明(請求項2に係る発明)は、車両の走行路近辺に配
置された磁気センサからの磁気センサ出力を所定のサン
プリング周期で観測し、ヒストグラム作成時間毎に各ヒ
ストグラム作成区間における磁気センサ出力の観測値の
出現回数を求め、その観測値の出現回数が最も多いヒス
トグラム作成区間に対応した磁気レベルを今回の地磁気
レベルとするようにしたものである。
【0015】第3発明(請求項3に係る発明)および第
4発明(請求項4に係る発明)は、車両の走行路近辺に
配置された磁気センサからの磁気センサ出力を所定のサ
ンプリング周期で観測し、ヒストグラム作成時間毎に各
ヒストグラム作成区間における磁気センサ出力の観測値
の出現回数を求め、その観測値の出現回数が最も多いヒ
ストグラム作成区間に対応した磁気レベルを今回の地磁
気レベルとして求め、この今回の地磁気レベルと前回の
地磁気レベルとの差を求め、この差が予め定められてい
る振れ幅制限を越えている場合には、上記求めた今回の
地磁気レベルではなく、前回の地磁気レベルを今回の地
磁気レベルとして確定するようにしたものである。第5
発明(請求項5に係る発明)は、第2発明又は第4発明
の地磁気レベル検出装置において、求められた今回の地
磁気レベルにマージンを加算し、車両の通過を検知する
際の閾値とするようにしたものである。
【0016】したがってこの発明によれば、第1発明お
よび第2発明では、磁気センサ出力が所定のサンプリン
グ周期で観測され、ヒストグラム作成時間毎に各ヒスト
グラム作成区間における磁気センサ出力の観測値の出現
回数が求められ、その観測値の出現回数が最も多いヒス
トグラム作成区間に対応した磁気レベルが今回の地磁気
レベルとされる。
【0017】第3発明および第4発明では、磁気センサ
出力が所定のサンプリング周期で観測され、ヒストグラ
ム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間における磁気セ
ンサ出力の観測値の出現回数が求められ、その観測値の
出現回数が最も多いヒストグラム作成区間に対応した磁
気レベルが今回の地磁気レベルとして求められ、今回の
地磁気レベルと前回の地磁気レベルとの差が振れ幅制限
を越えている場合、上記求めた今回の地磁気レベルでは
なく、前回の地磁気レベルが今回の地磁気レベルとして
確定される。第5発明では、第2発明又は第4発明にお
いて、求められた今回の地磁気レベルにマージンが加算
され、閾値とされる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。 〔実施の形態1〕図6はこの発明を適用してなる地磁気
式車両検知装置の構成図である。同図において、図1と
同一符号は同一構成要素を示し、その説明は省略する。
本実施の形態においては、コンパレータ2の非反転入力
(+入力)への磁気センサ1からの磁気センサ出力を、
A/D変換器4を介してマイクロコンピュータ5へ与え
るようにしている。また、マイクロコンピュータ5の出
力する閾値をD/A変換器6を介し基準電圧V3とし
て、コンパレータ2の−入力へ与えるようにしている。
【0019】マイクロコンピュータ5は次のようにして
閾値を作成する。図7はマイクロコンピュータ5でのC
PUが行う処理動作を示すフローチャートである。CP
Uは、磁気センサ出力を所定のサンプリング周期で観測
し、この観測した磁気センサ出力の観測値を予め定めら
れているヒストグラム作成時間の間、RAMに蓄える
(ステップ701)。そして、この蓄えた観測値を使っ
て、ヒストグラムを作成する(ステップ702)。すな
わち、ヒストグラム作成時間をTとした場合、このヒス
トグラム作成時間Tの間に得られた観測値の各ヒストグ
ラム作成区間(観測領域をn分割した区間)における出
現回数を求める。
【0020】そして、その観測値の出現回数が最も多い
ヒストグラム作成区間に対応した磁気レベルを今回の地
磁気レベルとして求め(ステップ703)、この求めた
今回の地磁気レベルにマージンを加算して閾値とし(ス
テップ704)、この算出した閾値を出力する(ステッ
プ705)。このステップ701〜705の処理動作を
繰り返し行うことにより、ヒストグラム作成時間T毎
に、各ヒストグラム作成区間における磁気センサ出力の
観測値の出現回数が求められ、その観測値の出現回数が
最も多いヒストグラム作成区間に対応した磁気レベルが
今回の地磁気レベルとして求められ、この求められた今
回の地磁気レベルにマージンを加算して閾値が作成され
るようになる。
【0021】図8(a)にヒストグラム作成時間T毎の
ヒストグラム作成状況および地磁気レベルの決定状況を
例示する。ヒストグラム作成時間T0,T1では、車両
の通過がないため、磁気センサ出力はほゞ地磁気レベル
B0となっている。このため、ヒストグラム作成時間T
0,T1でのヒストグラムは、磁気レベルB0に対応す
るヒストグラム作成区間における観測値の出現回数が最
も多くなる。この結果、ヒストグラム作成時間T0,T
1では、地磁気レベルB0が今回の地磁気レベルとされ
る。
【0022】ヒストグラム作成時間T2,T3では、車
両の通過があったため、磁気センサ出力は大きく変動し
ている。この場合、ヒストグラム作成時間T2,T3で
のヒストグラムは、T0,T1の場合と同様に、磁気レ
ベルB0に対応するヒストグラム作成区間における観測
値の出現回数が最も多くなる。これは、一番頻度の高い
磁界値は、車両のいないときの値になるからである。こ
の結果、ヒストグラム作成時間T2,T3でも、磁気レ
ベルB0が今回の地磁気レベルとされる。
【0023】このように、本実施の形態によれば、車両
の存否に拘らず、常に正確に地磁気レベルB0を検出す
ることができ、車両による磁界変化の影響を受けずに、
車両の通過を誤りなく検知することが可能となる。ま
た、本実施の形態によれば、地磁気レベルがヒストグラ
ム作成時間T毎に求められ、基準電圧V3がその都度更
新されるので、車両検知を高精度で行うことが可能とな
る。また、地磁気レベルの急激な変化により誤検知が生
じても、ヒストグラム作成時間Tの経過後には必ずその
誤検知状態が解消されるので、直ちに正常な状態に復帰
できるようになる。すなわち、地磁気レベルの急激な変
化により磁気センサ出力が基準電圧V3を越えてコンパ
レータ2の出力が「1」レベルとなっても、ヒストグラ
ム作成時間Tの経過後にはその変化後の地磁気レベルが
最頻値として検知され、この検知された地磁気レベルに
マージンを加算して新たなる閾値が作られるので、コン
パレータ2の出力は「0」レベルとなり、誤検知状態が
解消される。
【0024】〔実施の形態2〕なお、実施の形態1で
は、コンパレータ2およびD/A変換器6をマイクロコ
ンピュータ5に対して別体として設けたが、コンパレー
タ2およびD/A変換器6の機能をマイクロコンピュー
タ5内で実現するようにしてもよい。すなわち、図9に
示すように、磁気センサ出力をA/D変換器4を介して
マイクロコンピュータ5へ与えるものとし、マイクロコ
ンピュータ5において、ヒストグラム作成時間T毎にヒ
ストグラムを作成して今回の地磁気レベルを求め、この
求めた今回の地磁気レベルにマージンを加算して閾値と
し、この閾値とA/D変換器4を介して与えられる磁気
センサ出力とを比較し、磁気センサ出力の方が大きかっ
たら「1」レベルの検知出力を出すようにしてもよい。
【0025】〔実施の形態3〕車両が磁気センサ上で駐
車もしくは長時間停車すると、ヒストグラムの最頻値は
本来の地磁気レベルではなく、車両が止まった状態の磁
気レベルとなる。このため、単純にヒストグラムの最頻
値から地磁気レベルを求める実施の形態1では、駐車車
両があるにも拘らず、車両がいないと判断してしまうこ
とになる。このようになることを防止するために、本実
施の形態では、最頻値を用いて地磁気レベルを更新する
際、今回の地磁気レベルと前回の地磁気レベルとの差を
求め、この差が予め定められている振れ幅制限を越えて
いる場合には、上記求めた今回の地磁気レベルではな
く、前回の地磁気レベルを今回の地磁気レベルとして確
定する。すなわち地磁気レベルの更新を行わないように
する。最頻値が振れ幅制限内に戻ってきたら、地磁気レ
ベルの更新を再開する。
【0026】図6に示した構成に本実施の形態を適用し
た場合のCPUが行う処理動作を図10に示す。CPU
は、磁気センサ出力を所定のサンプリング周期で観測
し、この観測した磁気センサ出力の観測値をヒストグラ
ム作成時間Tの間、RAMに蓄える(ステップ10
1)。そして、この蓄えた観測値を使って、実施の形態
1と同様にしてヒストグラムを作成する(ステップ10
2)。
【0027】そして、その観測値の出現回数が最も多い
ヒストグラム作成区間に対応した磁気レベルを今回の地
磁気レベルとして求め(ステップ103)、この求めた
今回の地磁気レベルと前回の地磁気レベルとの差が振れ
幅制限内か否かをチェックする(ステップ104)。振
れ幅制限内であれば、ステップ103で求めた今回の地
磁気レベルにマージンを加算して閾値とし(ステップ1
05)、この算出した閾値を出力する(ステップ10
7)。振れ幅制限を越えていれば、前回の地磁気レベル
を今回の地磁気レベルとして確定し(ステップ10
6)、すなわち地磁気レベルの更新を行わず、今回(=
前回)の地磁気レベルにマージンを加算して閾値とし
(ステップ105)、この算出した閾値を出力する(ス
テップ107)。
【0028】図11にヒストグラム作成時間T毎のヒス
トグラム作成状況および地磁気レベルの決定状況を例示
する。ヒストグラム作成時間T2〜Tnでは、駐車車両
が存在しているため、磁気センサ出力は地磁気レベルB
0に対して大きく上昇した磁気レベルとなっている。こ
のため、ヒストグラム作成時間T2〜Tnについて作成
されるヒストグラムは、地磁気レベルB0に対して大き
く上昇した磁気レベルに対応するヒストグラム作成区間
において、その観測値の出現回数が最も多くなる。この
結果、ヒストグラム作成時間T2〜Tnでは、地磁気レ
ベルB0に対して大きく上昇した磁気レベルが今回の地
磁気レベルとして求められる。しかし、この場合、ヒス
トグラム作成時間T2では、ヒストグラム作成時間T1
での地磁気レベルB0が前回の地磁気レベルとして求め
られており、今回の地磁気レベルと前回の地磁気レベル
との差が振れ幅制限を越えているので、地磁気レベルの
更新が行われず、前回の地磁気レベルが今回の地磁気レ
ベルとして確定される。
【0029】以下、同様にして、ヒストグラム作成時間
T3〜Tnでも、今回の地磁気レベルと前回の地磁気レ
ベルとの差が振れ幅制限を越えているので、前回の地磁
気レベルすなわちヒストグラム作成時間T1での地磁気
レベルB0が今回の地磁気レベルとすて確定される。車
両が動き出し、ヒストグラム作成時間Tn+1で今回の
地磁気レベルがB0として求められると、今回の地磁気
レベルと前回の地磁気レベルとの差が振れ幅制限内とな
るので、ヒストグラム作成時間Tn+1での地磁気レベ
ルB0が今回の地磁気レベルとされる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、第1発明および第2発明では、磁気セン
サ出力が所定のサンプリング周期で観測され、ヒストグ
ラム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間における磁気
センサ出力の観測値の出現回数が求められ、その観測値
の出現回数が最も多いヒストグラム作成区間に対応した
磁気レベルが今回の地磁気レベルとされるので、車両の
存否に拘らず、常に正確に地磁気レベルを検出すること
ができるようになる。これにより、車両による磁界変化
の影響を受けずに、車両の通過を誤りなく、高精度で検
知することが可能となる。
【0031】第3発明および第4発明では、磁気センサ
出力が所定のサンプリング周期で観測され、ヒストグラ
ム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間における磁気セ
ンサ出力の観測値の出現回数が求められ、その観測値の
出現回数が最も多いヒストグラム作成区間に対応した磁
気レベルが今回の地磁気レベルとして求められ、今回の
地磁気レベルと前回の地磁気レベルとの差が振れ幅制限
を越えている場合、上記今回の地磁気レベルではなく、
前回の地磁気レベルが今回の地磁気レベルとして確定さ
れるので、第1および第2発明の効果に加えて、ヒスト
グラム作成時間より長く車両が駐車もしくは停車したよ
うな場合の地磁気レベルの誤検出を防止することができ
るようになる。第5発明では、第2発明又は第4発明に
おいて、求められた今回の地磁気レベルにマージンが加
算されて閾値とされるので、地磁気レベルのドリフトを
考慮に入れて、車両の通過を検知する際の閾値がその都
度更新されるものとなり、車両の通過を高精度で検知す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の地磁気式車両検知装置の一般的な構成
を示す図である。
【図2】 この地磁気式車両検知装置の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図3】 この地磁気式車両検知装置において地磁気レ
ベルが上昇した場合の問題を説明するためのタイミング
チャートである。
【図4】 この地磁気式車両検知装置において地磁気レ
ベルが下降した場合の問題を説明するためのタイミング
チャートである。
【図5】 磁気センサ出力をローパスフィルタにかけた
結果を地磁気レベルとした場合の問題を説明するための
タイミングチャートである。
【図6】 本発明を適用してなる地磁気式車両検知装置
の構成図(実施の形態1)である。
【図7】 この地磁気式車両検知装置におけるマイクロ
コンピュータでのCPUが行う処理動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】 この地磁気式車両検知装置におけるヒストグ
ラム作成時間毎のヒストグラム作成状況および地磁気レ
ベルの決定状況を例示する図である。
【図9】 本発明を適用してなる地磁気式車両検知装置
の他の実施の形態(実施の形態2)を示す構成図であ
る。
【図10】 図6に示した構成においてCPUが行う処
理動作の他の実施の形態(実施の形態3)を示すフロー
チャートである。
【図11】 このフローチャートに従うヒストグラム作
成時間毎のヒストグラム作成状況および地磁気レベルの
決定状況を例示する図である。
【符号の説明】
1…磁気センサ、2…コンパレータ、3…基準電圧源、
4…A/D変換器、5…マイクロコンピュータ、6…D
/A変換器。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行路近辺に配置された磁気セン
    サからの磁気センサ出力を所定のサンプリング周期で観
    測し、 ヒストグラム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間にお
    ける前記磁気センサ出力の観測値の出現回数を求め、 その観測値の出現回数が最も多いヒストグラム作成区間
    に対応した磁気レベルを今回の地磁気レベルとするよう
    にしたことを特徴とする地磁気レベル検出方法。
  2. 【請求項2】 車両の走行路近辺に配置された磁気セン
    サと、 この磁気センサからの磁気センサ出力を所定のサンプリ
    ング周期で観測する磁気センサ出力観測手段と、 ヒストグラム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間にお
    ける前記磁気センサ出力の観測値の出現回数を求めるヒ
    ストグラム作成手段と、 このヒストグラム作成手段により求められた観測値の出
    現回数が最も多いヒストグラム作成区間に対応した磁気
    レベルを今回の地磁気レベルとする手段とを備えたこと
    を特徴とする地磁気レベル検出装置。
  3. 【請求項3】 車両の走行路近辺に配置された磁気セン
    サからの磁気センサ出力を所定のサンプリング周期で観
    測し、 ヒストグラム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間にお
    ける前記磁気センサ出力の観測値の出現回数を求め、 その観測値の出現回数が最も多いヒストグラム作成区間
    に対応した磁気レベルを今回の地磁気レベルとして求
    め、 この今回の地磁気レベルと前回の地磁気レベルとの差を
    求め、 この差が予め定められている振れ幅制限を越えている場
    合には、前記求めた今回の地磁気レベルではなく、前回
    の地磁気レベルを今回の地磁気レベルとして確定するよ
    うにしたことを特徴とする地磁気レベル検出方法。
  4. 【請求項4】 車両の走行路近辺に配置された磁気セン
    サと、 この磁気センサからの磁気センサ出力を所定のサンプリ
    ング周期で観測する磁気センサ出力観測手段と、 ヒストグラム作成時間毎に各ヒストグラム作成区間にお
    ける前記磁気センサ出力の観測値の出現回数を求めるヒ
    ストグラム作成手段と、 このヒストグラム作成手段により求められた観測値の出
    現回数が最も多いヒストグラム作成区間に対応した磁気
    レベルを今回の地磁気レベルとして求める手段と、 この手段により求められた今回の地磁気レベルと前回の
    地磁気レベルとの差を求め、この差が予め定められてい
    る振れ幅制限を越えている場合には、前記求めた今回の
    地磁気レベルではなく、前回の地磁気レベルを今回の地
    磁気レベルとして確定する手段とを備えたことを特徴と
    する地磁気レベル検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は請求項4において、求めら
    れた今回の地磁気レベルにマージンを加算し、車両の通
    過を検知する際の閾値とするようにしたことを特徴とす
    る地磁気レベル検出装置。
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