JP3172898B2 - エッチング廃液処理方法 - Google Patents

エッチング廃液処理方法

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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/46Regeneration of etching compositions

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  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば銅プリント基板を
塩化第二銅エッチング液でエッチング処理した後のエッ
チング廃液の再生処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化第二銅エッチング液による銅プリン
ト基板のエッチング法は一般に民生用、産業機器用など
幅広い分野で多く利用されている。このエッチング液を
用いて被エッチング材である銅(Cu)をエッチング処
理する反応機構は下記の(1)式により示され、この反
応により塩化第二銅(CuCI2 )は塩化第一銅(Cu
Cl)になる。 Cu+CuCl2 =2CuCl…(1) この塩化第一銅は水に対する溶解度が小さく難溶性であ
るが、塩化第二銅エッチング液に約7〜8%含まれる塩
酸(HCl)により銅錯体を形成してエッチング処理後
の溶液中に溶解している。しかしながらこの塩化第一銅
は銅の溶解能力がないので、エッチング液中にこの塩化
第一銅が存在するとエッチング速度(銅の単位時間当た
りの溶解量)が低下し、このため被エッチング材のエッ
チング処理の効率が著しく悪化すると共に、エッチファ
クターも悪くなる。
【0003】そこで実際にエッチング処理を行う際に
は、なるべく新液に近い状態でエッチング処理を行うこ
とが必要であり、従来から上述のエッチング反応で生成
する塩化第一銅を酸化して速やかに塩化第二銅を再生す
る方法が採られている。この方法には化学的処理方法や
電気化学的処理方法がある。
【0004】このうち化学的処理方法とは、例えば過酸
化水素水(H2 2 )を酸化剤として用いると共に、酸
化の際に消費される塩素イオン(Cl)を補充するため
に塩酸を添加することにより、以下の(2)式に示す反
応によって塩化第一銅を塩化第二銅に酸化再生する方法
である。 2CuCl+2HCl+H2 2 =2CuCl2 +H2 O…(2) また電気化学的処理方法とは、例えば特公昭第63−5
4795号公報に開示されるように、隔膜で仕切られた
第1電解槽の陰極室において、エッチング廃液を5A/
dm2 以下の低電流密度で電解処理し、エッチング廃液
中の二価の銅イオン(Cu2+)を一価の銅イオン(Cu
+ )に還元した後、この溶液を第2電解槽へ導き、陽極
側では低電流密度(5A/dm2 )でかつ陰極側では高
電流密度(5A/dm2 )で電解を行い、上記の一価の
銅イオンの一部を陰極に銅(Cu)として析出させると
共に、この溶液を比重調整槽において比重を調整した
後、第1電解槽へ陽極室に導入して5A/dm2 以下の
低電流密度で電解し、溶液中の一価の銅イオンを二価の
銅イオンに酸化することにより、塩化第二銅エッチング
液を再生する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の化
学的処理方法では、エッチング液を再生することによっ
て再生液中の塩化第二銅の量が増加するため、エッチン
グ液を同一濃度に維持するには他の試薬及び水を添加し
て調整することが必要である。このため再生後のエッチ
ング液は再生前と比較して溶液量が増加する。従ってこ
の再生処理方法を実施する装置をエッチング処理装置に
連結して、エッチング処理とエッチング液の再生処理と
を連続的に行う場合には、エッチング処理が進行するに
つれて、エッチング液の再生によりエッチング液がオー
バーフローする可能性がある。このため増加分のエッチ
ング液を定期的に取出して廃棄する必要が生じるが、廃
棄に際しては廃液処理が必要である。従ってこの方法で
は、エッチング処理を行えば行うほど、それに伴う再生
処理によって常にエッチング液が増加し、その増加した
エッチング液を系外へ取出して廃液処理を行った後、廃
棄しなくてはならないので、手間が多くまたコストがか
かるという問題があった。
【0006】さらにこの方法において、酸化剤として使
用する過酸化水素水には強力な酸化作用があり、手や足
などの皮膚に付着すると水泡状の薬傷を起こすので取扱
いに注意を要するほか、下記の(3)式に示すような自
己分解して純酸素を発生させる性質があるため、油分等
と長時間接すると、発火するなどの危険性がある。従っ
てこの薬液の使用に際しては危険が伴い、また管理が煩
わしいという問題があった。 2H2 2 =2H2 O+O2 …(3) 一方上述の電気化学的処理方法は、従来の電気化学的処
理方法において問題となっていた、陽極部における塩素
ガスの発生を抑える方法であり、このためこの方法で
は、エッチング廃液の酸化還元電位を調整するための第
1電解槽と、銅を回収するための第2電解槽と、比重を
調整するための比重調整槽の3つの槽を用い、第1、第
2電解槽において陽極及び陰極の電流密度の制御を行う
ようにしている。従ってこの方法の実施にあたっては、
処理液を隔膜で仕切られた電解槽の陰極部に導入し還元
処理を行った後に、同液を引き続いて陽極室で酸化処理
しているため電流効率が悪くなる傾向があると共に、3
つの電解槽と、各電解槽間を連結するポンプや流路が必
要となるため、全体として装置が大がかりで複雑であ
り、またこれらのバランスを保つためには全体に電流効
率を下げて運転しなくてはならない(さもなければ塩素
ガスの発生が陽極部において起こってしまう)という問
題点があった。
【0007】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、エッチング処理後のエッチ
ング液の再生を容易にしかも経済的に行うことができる
エッチング廃液処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化第二銅エ
ッチング液を用いて銅をエッチング処理した後のエッチ
ング廃液からエッチング液を再生する方法において、電
解槽を陰イオン交換膜により陰極室と陽極室とに区画
し、前記エッチング廃液の塩化第一銅濃度または塩化第
二銅濃度に応じた供給量の比率により、前記エッチング
廃液を陰極室及び陽極室に分割供給して電解を行うこと
を特徴とする。
【0009】
【作用】エッチング廃液中の塩化第一銅濃度を測定し、
この塩化第一銅濃度に応じた供給量の比率により、エッ
チング廃液を陰イオン交換膜で区画された電解槽の陰極
室と陽極室に分割供給する。陰極室では、エッチング廃
液中の塩化第二銅の塩化第一銅への還元反応と、塩化第
一銅から銅への還元析出反応の各電解反応が進行し、こ
の反応によって発生した塩素イオンは陰イオン交換膜を
通過して陽極室に移行する。一方、陽極室ではエッチン
グ廃液中の塩化第一銅から塩化第二銅への塩素イオンに
よる酸化反応が進行する。ここで陰極室において発生す
る塩素イオンの量と、陽極室において必要とされる塩素
イオンの量は、各電解室に供給されるエッチング廃液の
量の調整によりバランスが取れているため、効率よくエ
ッチング廃液の再生処理が行われる。
【0010】
【実施例】以下に本発明のエッチング廃液処理方法をこ
の方法を実施する装置により説明する。図1は本発明を
実施するエッチング廃液処理装置の構成図である。図1
中1は、被エッチング材例えば銅プリント基板と塩化第
二銅エッチング液でエッチング処理した後のエッチング
廃液を貯留するための廃液貯留槽であり、この廃液貯留
槽1には、ポンプ11、塩化第一銅濃度計12を介して
エッチング廃液を廃液貯留槽1に循環させる循環路Aが
設けられている。塩化第一銅濃度計12は、エッチング
廃液中の塩化第一銅濃度を測定するものであり、例えば
吸光光度法により、溶液中の塩化第一銅濃度を検出する
方法等を用いて測定される。
【0011】循環路Aのポンプ11と塩化第一銅濃度計
12との間からは供給路Bが分岐しており、さらにこの
供給路Bは2本の供給路C、Dに分かれている。そして
供給路Cは流量計21、流量調整バルブ23を介して電
解槽3の陰極室32の一端側へ接続され、一方供給路D
は流量計22、流量調整バルブ24を介して電解槽3の
陽極室33の一端側へ接続されている。
【0012】電解槽3は陰イオン交換膜31によって陰
極室32と陽極室33とに仕切られた槽であり、陰極室
32には陰極34、陽極室33には陽極35がそれぞれ
設けられている。陰極34の材質としては、陰極34は
通電中陰分極され防蝕されているため、例えば軟鉄、ス
テンレスや銅等が適しており、また陽極35の材質とし
ては、耐食性が必要であるため、例えばクラファイト、
カーボン、不溶性陽極等が適している。なお不溶性陽極
を使用する場合は塩素適電圧の高い触媒能を持つものが
好ましい。
【0013】そしてこの電解槽には陰極室32の他端側
に供給路Eが設けられると共に、陽極室33の他端側に
供給路Fが設けられており、この供給路Fは途中で供給
路Eと合流して再生液槽4に接続されている。
【0014】またこの実施例では、塩化第一銅濃度計1
2の出力信号即ち溶液中の塩化第一銅濃度に基づいて流
量調整バルブ23、24を開閉制御して、陰極室32及
び陽極室33へ供給されるエッチング廃液の量を制御す
る制御手段5が設けられている。
【0015】次に上述実施例の作用について述べる。図
示しないエッチング反応槽には(従来の技術)の欄で説
明した、(1)式に示す塩化第二銅エッチング液による
例えば銅プリント基板のエッチング処理が行われてお
り、エッチング処理後の廃液(エッチング廃液)は廃液
貯留槽1内に貯留されると共に、ポンプ11の作動によ
り循環路Aを介して循環される。このエッチング廃液に
は、エッチング生成物である塩化第一銅と、未反応の塩
化第二銅が含まれており循環路Aの途中で塩化第一銅濃
度計12によってエッチング廃液中の塩化第一銅の濃度
が測定され、この測定値は制御手段5へ出力される。
【0016】そしてこの制御手段5から塩化第一銅濃度
の測定値に基づいて、流量調整バルブ23、24へ作動
信号が出力され、廃液貯留槽1内のエッチング廃液はポ
ンプ11、供給路B、C、流量計21、流量調整バルブ
23を介して電解槽3の陰極室32に供給されると共
に、同様に供給路D、流量計21、流量調整バルブ24
を介して陽極室33に供給される。
【0017】陰極室32では、電解により下記の(4)
式に示す塩化第二銅から塩化第一銅への還元反応と
(5)式に示す銅の還元析出反応が起こり、陰極34に
銅が析出すると共に、塩素イオン(Cl- )が陰イオン
交換膜31を通過して陽極室33へ移行する。また陽極
室33では、下記の(6)式に示すように、塩化第一銅
から塩化第二銅への酸化反応が起こり、塩化第二銅が再
生される。 CuCl2 +e- →CuCl+Cl- …(4) CuCl +e- →Cu+Cl- …(5) CuCl +Cl- →CuCl2 +e- …(6) 以上の電解反応により、陰極室32の出口側すなわち供
給路Eが設けられた側の溶液は、一価の銅イオンをほと
んど含まない塩酸液となり、また陽極室33の出口側す
なわち供給路Fが設けられた側の溶液は、一価の銅イオ
ンをほとんど含まない塩化第二銅液となる。そして再生
された塩化第二銅液は陽極室33から供給路Fを介して
再生液槽4へ供給され、また塩酸液も陰極室32から供
給路Eを介して供給路Fへ供給されて、供給路Fにより
塩化第二銅液と共に再生液槽4へ供給される。
【0018】ここでこの電解反応では、陽極35の面積
は陰極34に対して大きく設けられているが、このよう
に各電極の面積が異なるのは、各電極で反応する物質が
異なり、また不要な反応を抑制するためである。すなわ
ち一定の電流を電解槽に通電している場合、電極の面積
を変化させることにより、電極での見掛け上の過電圧が
変化し、電極の面積を大きくすると単位面積当たりの電
流密度は小さくなり電極電位は低くなる。一方電極の面
積を小さくすると単位面積当たりの電流密度は大きくな
り電極電位は高くなる。
【0019】そして電極電位が高くなると、陰極34で
は塩化第一銅が銅メタルとして析出する反応及び塩化第
二銅が塩化第一銅に還元する反応と共に、水素ガスの発
生反応が起こり、また陽極35では塩化第一銅が塩化第
二銅に酸化する反応と共に、塩素イオンが塩素ガスに酸
化する反応も起こる。この水素ガスや塩素ガスの発生反
応は通電する電力から見るとロスであるため、電極の面
積を変えることで電極電位を変化させ、このロス即ち不
要な反応は抑制する必要がある。また陰極34について
は、電極電位を低くしす過ぎると、銅の析出反応が起こ
らなくなるので、これらを考慮して適当に各電極の大き
さを調整する必要がある。そこで例えば本実施例では、
陰極34の面積を1、陽極35の面積を5として、陽極
35の面積を陰極34に対して大きく設けている。
【0020】またこの電解反応では、陽極室33におけ
る塩素ガスの発生を抑えるために、陰極室32及び陽極
室33へ供給するエッチング廃液の量を流量調整バルブ
23、24により調節しており、この供給量は、陰極室
32から陽極室33へ移行する塩素イオンの量と、陽極
室33へ供給される塩化第一銅の量とのバランスがとれ
るように、エッチング廃液中の塩化第一銅濃度に基づい
て決定される。即ち例えばエッチング廃液の組成が、塩
化第一銅濃度2.4%、塩化第二銅濃度19.4%であ
り、エッチング廃液の総量が1008kgである場合に
おいて、陰極室32へ供給されるエッチング廃液の量を
x%とすると、陰極室32において発生する塩素イオン
の量は、塩化第一銅が銅に還元される際に発生する塩素
イオンの量(x%×2.4%×1008/塩化第一銅の
分子量 kmol)と、塩化第二銅が塩化第一銅を経て
銅に還元される際に発生する塩素イオンの量(x%×1
9.4%×1008g×2/塩化第二銅の分子量 km
ol)とを合わせたものであり、また陽極室33におい
て塩化第一銅の酸化に必要な塩素イオンの量は、(10
0−x)%×2.4%×1008/塩化第一銅の分子量
kmolである。陽極室33において、塩素ガスの発生
を抑えるためには、両者を等しくすればよく、この結果
はxは7.19%となる。従ってこの場合は陰極室32
への供給量と陽極室33への供給量との割合は7対93
となる。なお、エッチング廃液中の塩化第二銅の濃度は
塩化第一銅の濃度に基づいて決定することができる。
【0021】さらに本実施例のエッチング廃液処理装置
では、電解槽3をイオン選択性のある陰イオン交換膜3
1を用いて陰極室32と陽極室33とに仕切ってるた
め、陰極室32から陰イオンである塩素イオンが選択的
に陰イオン交換膜31を通過して陽極室33へ移行し、
陽極室33では、上述のように移行した塩素イオンと塩
化第一銅との反応により塩化第二銅が再生される。
【0022】ここで本実施例の電解槽3を隔膜で仕切っ
た場合について考察すると、隔膜はイオン選択性がない
ため、塩素イオンのみならず一価の銅イオン、二価の銅
イオンも隔膜を通過して陰極室32と陽極室33とを行
き来することになる。従って陰極室32及び陽極室33
へ供給するエッチング廃液の量を調整したとしても、各
イオンの行き来によりそれぞれの電解室に含まれるイオ
ンの濃度が変化し、陰極室32から陽極室33へ移行す
る塩素イオンの量と、陽極室33において必要とされる
塩素イオンとのバランスがとれなくなる。このため陰極
室32における水素ガス発生反応や、陽極室33におけ
る塩素ガス発生反応等の不要な反応が起こり、エッチン
グ液の再生のための電解反応が効率よく行えないと推察
される。
【0023】さらにまた本実施例のエッチング廃液処理
装置では、陰極室32へ供給されたエッチング廃液は陰
極室32のみを通過するかまたは循環し、また陽極室3
3へ供給されたエッチング廃液は陽極室33のみを通過
するかまたは循環するため、陰極室32及び陽極室33
において起こる各々の電極反応をロス無く有効に利用で
きる。
【0024】従って以上の実施例によれば、エッチング
廃液の電気化学的処理方法により、塩化第二銅エッチン
グ液を再生しているので、エッチング液の量を変化させ
ずにエッチング液を再生することができ、従来の化学的
処理方法で問題であった、再生後のエッチング液の増加
分の廃液処理が不用であると共に、過酸化水素水等の酸
化剤を必要としないため、容易にしかも安全にエッチン
グ液を再生するとができる。
【0025】さらに本実施例によれば、電解槽3を陰イ
オン交換膜31によって仕切り、また陰極室32及び陽
極室33へ供給するエッチング廃液の量をエッチング廃
液中の塩化第一銅濃度に基づいて調整しているため、陽
極室33における塩素ガスの発生反応を抑えて効率よく
エッチング液を再生することができると共に、従来の電
気化学的処理方法において必要であった2個の電解槽や
比重調整槽を用いなくても簡単な装置で容易にエッチン
グ液の再生処理を行うことができる。
【0026】ここで本実施例のエッチング廃液処理装置
の効果を確認するために行った実験例について説明す
る。例えば組成が、銅100kg(10%)、塩化第二
銅211.58kg(21%)、塩酸70.00kg
(7%)、水718.42kg(71%)からなるトー
タル量1000kgの塩化第二銅エッチング液を用いて
銅をエッチングした後のエッチング廃液の組成は、上述
の通り、塩化第一銅24.32kg(2.41%)、塩
化第二銅195.07kg(19.36%)、塩酸7
0.00kg(6.95%)、水718.42kg(7
1.29%)であり、このエッチング廃液を陰極室32
と陽極室33に、流量が夫々7:93の割合となるよう
に供給し、電解槽3において、電槽電圧5.0V、電解
槽1槽当たりの陽極面積0.5m2 、陽極電流密度40
0A/m2 、通電電流200A、電槽数31槽、必要電
気量6.1KAH(キロ・アンペア・アワ−)の条件の
下で電解反応を行った。そしてこの電解反応後に陰極室
32から流出する溶液の組成を測定したところ、塩酸
5.07kg(0.08879%)、水52.01kg
であり、また陽極室33から流出する溶液の組成は、塩
化第一銅0.00kg(0.00%)、塩化第二銅21
1.58kg(22.44%)、塩酸64.93kg
(6.89%)、水666.40kg(70.67%)
であった。従って再生液槽4に貯留される再生された溶
液(陰極室32から流出した溶液+陽極室33から流出
した溶液)の組成は、塩化第二銅211.58kg(2
1.16%)、塩酸70.00kg(7.00%)、水
718.42kg(71.84%)となり、この組成及
び溶液量は初期の塩化第二銅エッチング液とほぼ同じで
あった。これによりこのエッチング廃液処理装置では、
溶液量を増加させずに効率よくエッチング廃液の再生処
理が行われることが確認できた。
【0027】なお以上において、本発明のエッチング廃
液処理装置は、電解槽に間欠的にエッチング廃液を供給
し、再生処理を行う場合にも適用できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、塩化第二銅エッチング
液を用いて銅をエッチング処理した後のエッチング廃液
を、陰イオン交換膜によって陰極室と陽極室とが仕切ら
れた電解槽内において、エッチング廃液中の塩化第一銅
濃度に応じて陰極室及び陽極室に供給するエッチング廃
液の量を調節しながら電解処理を行い、塩化第二銅エッ
チング液を再生しているため、再生処理工程が単純化す
ると共に、再生処理によりエッチング液の量が増加しな
いため、面倒なエッチング液の増加分の廃液処理が不要
となり、効率のよいエッチング廃液の再生処理が行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング廃液処理方法を実施するエ
ッチング廃液処理装置の構成図である。
【符号の説明】
1 廃液貯留槽 21、22 流量計 23、24 流量調整バルブ 3 電解槽 31 陰イオン交換膜 32 陰極室 33 陽極室 34 陰極 35 陽極 4 再生液槽 5 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 1/00 - 4/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化第二銅エッチング液を用いて銅をエ
    ッチング処理した後のエッチング廃液からエッチング液
    を再生する方法において、 電解槽を陰イオン交換膜により陰極室と陽極室とに区画
    し、 前記エッチング廃液の塩化第一銅濃度または塩化第二銅
    濃度に応じた供給量の比率により、前記エッチング廃液
    を陰極室及び陽極室に分割供給して電解を行うことを特
    徴とするエッチング廃液処理方法。
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