JP3172129B2 - ペースト製造装置及びその製造方法 - Google Patents

ペースト製造装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP3172129B2
JP3172129B2 JP30343497A JP30343497A JP3172129B2 JP 3172129 B2 JP3172129 B2 JP 3172129B2 JP 30343497 A JP30343497 A JP 30343497A JP 30343497 A JP30343497 A JP 30343497A JP 3172129 B2 JP3172129 B2 JP 3172129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paste
heating
starch
raw material
steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30343497A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11114392A (ja
Inventor
雅彦 堀江
淳一 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP30343497A priority Critical patent/JP3172129B2/ja
Publication of JPH11114392A publication Critical patent/JPH11114392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3172129B2 publication Critical patent/JP3172129B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Accessories For Mixers (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト原料を加
熱混合しペースト状態にする装置及びその方法に関し、
特に、デンプンを主体とし、砂糖、油脂、乳製品、卵な
どを加え、加熱、混和しクリーム状態としたフラワー類
のペースト製造装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラワーペーストの製造装置において、
フラワーペースト原料の加熱手段として掻き取り式熱交
換器を用いたものがある。図9を参照して、この掻き取
り式熱交換器は、二重管の内管部103に原料流体を通
過させ、外管部102に熱媒を流通させ、内管部103
において回転軸104に取り付けられた掻き取り羽根1
01を回転させることにより原料流体を撹拌し、外管部
102を流れる熱媒により間接的に原料流体を加熱する
ものである。また、本出願人が提案した別のフラワーペ
ーストの製造装置においては、フラワーペースト原料の
加熱手段として一段のクッカーを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記掻き取り式熱交換
器を用いたフラワーペーストの製造装置によれば、該掻
き取り式熱交換器における原料流体の滞留時間が長いた
め(5分間程度)、品質の劣化が起こりやすいという問
題がある。また、掻き取り式熱交換器の加熱接触面(管
壁)において局所的に原料が過熱されて焦げが発生する
おそれがある。さらに、 設備が大型化し初期導入費用
並びに運転及び保守費用が高価であるという問題があ
る。一方、クッカーを一段設けた上記製造装置によれ
ば、上記問題点らは解決されるものの、ペースト原料
(例えばデンプン)の膨化制御が難しく、原料配合の微
妙な調整が必要であり、また、要求されるペーストの食
感が得られない場合もある。なお、「膨化」とはデンプ
ンなどを加熱することによって生じるデンプンの粘度変
化のことを称し、「膨化点」とは膨化が開始する温度を
いう。
【0004】上記事情に鑑み、本発明の課題は、ペース
ト原料に含まれるデンプン質の膨化制御が容易であり、
所望の食感を備えたペーストを容易に得ることができる
ペーストの製造装置及びその製造方法を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の手段は、ペースト原料供給手段と、
スチーム供給手段と、スタティックミキサ要素を備えて
ペースト原料とスチームが供給され該ペースト原料を該
スチームにより直接加熱し該スタティックミキサ要素に
より混合する加熱混合手段と、前記加熱混合されたペー
スト原料を脱気する手段と、前記脱気されたペースト原
料を送出する手段と、が順に互いにインライン接続さ
れ、前記加熱混合手段が複数段設けられたこと、前記複
数段設けられた加熱混合手段は、前記ペースト原料に含
有される複数種のデンプン質に応じたそれぞれの所定温
度で前記ペースト原料を加熱混合するものであること
特徴としている。第2の手段は、複数種のデンプン質を
含有するペーストの製造方法であって、ペースト原料が
一のデンプン質の膨化点に応じた第1の設定温度となる
ようにスチームを供給して加熱混合し、前記第1の設定
温度で加熱混合されたペースト原料が他のデンプン質の
膨化点に応じた第2の設定温度となるようにスチームを
供給して加熱混合することを特徴としている。なお、膨
化点に応じてとは膨化点に基づいて加熱温度を設定する
ことを意味し、必ずしも設定温度と膨化点は一致しなく
てもよい。第3の手段は、複数種のデンプン質を含有す
るペースト原料とスチームを加熱混合する手段を複数段
設け、前記複数段設けられた加熱混合手段は、各デンプ
ン種に応じたそれぞれの所定温度で前記ペースト原料を
加熱混合するものであることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。複数段設けられるスタティックミキサ要
素を備えた加熱混合器として、好ましくは特登第148
5351号、実登第2122168号の分散混合装置、
分散混合器を用いる。図3に本発明に係る製造装置に好
適に適用される分散混合器を示す。この分散混合器(混
練用ラインミキサ)の上流部はスチーム注入部300で
あり、管端部からは原料、管周部からはスチームが注入
される。スチームはスチーム供給源からポンプ304に
よってヘッダ302に供給され、さらに複数の開閉弁3
03を介してスチーム注入部300においてラインミキ
サ管内に注入される。開閉弁303らはそれぞれ、制御
弁305(ソレノイドバルブ駆動回路)によって開閉弁
303らがそれぞれ備えるノズルが移動されることによ
り開閉し、ラインミキサ管内へのスチーム供給を制御す
る。ラインミキサ管内においてスチーム注入部300の
下流にはスタティックミキサ要素が複数固定されたスタ
ティックミキサ部112が設けられ、スタティックミキ
サ部112において原料とスチームの加熱混合が行われ
る。また、ポンプ304を駆動制御するポンプ駆動手段
306、ポンプ駆動手段の作動状態に基づいて制御弁3
05らを駆動制御する制御弁駆動手段307が付設され
ている。
【0007】ここで、ペースト原料に含有されるデンプ
ンの特性について説明する。デンプンは表1に示す通
り、種類によって異なる糊化温度(膨化温度)を有して
おり、損傷を受けていないデンプン粒子は熱水中で不可
逆に膨潤し糊化(膨化)する。
【0008】
【表1】
【0009】しかし、所定以上の高温では膨潤したデン
プン粒子が破裂するため、滑らかな食感のペーストを得
ることができなくなることもある。図5を参照してこの
ような現象を説明する。すなわち、温度が高くなるにつ
れて、小さなデンプン粒子が徐々に大きくなり、所定温
度においてデンプンの大きさ及び粘度は極大となり、そ
れ以上の高温では徐々に粘度が低下してデンプン粒子が
破裂し離水が起こる(これを「老化」と称する)。デン
プンの種類によって膨化開始温度及び粘度が最大となる
温度は異なるから、種々のデンプン粒子がいずれも膨潤
した滑らかな食感のペーストを得るためには、原料中の
デンプン質らの膨化特性に応じた加熱温度を設定する必
要があることが分かる。デンプンの膨化特性は加熱温度
だけではなく、加熱時間にも依存性を有し、十分に膨化
させるには所定温度を所定時間維持する必要がある(昇
温速度が速すぎると十分に膨化しない)。しかし、加熱
時間が長過ぎるとデンプン粒子が破裂するおそれがあ
る。従って、加熱時間は可及的に短く設定することが好
ましい。この点、スタティックミキサは回転部を有して
いないため、比較的短時間でペースト加熱混合体が管内
を通過でき好ましい。さらに、スタティックミキサを備
えた加熱混合器を複数段設けることにより、デンプンの
種類に応じて加熱時間と加熱温度とを段階的に設定する
ことができるようになる。
【0010】このように、デンプンの膨化特性は、加熱
温度と加熱時間に影響を受けるところ、上述のように加
熱混合器を複数設けることにより、加熱混合器間で異な
る加熱温度ないし混合具合を設定することができるため
(膨化特性に応じた加熱温度・時間の設定)、原料配合
の微妙な調整を行わなくても、ペースト原料(デンプン
など)の膨化を段階的に制御して所望の食感を備えたペ
ースト製品を得ることが容易となる。また、通常ペース
ト原料として、質の異なる第1、第2のデンプン質(例
えば、コーンスターチと小麦粉)を混合するところ、例
えば、前段の加熱混合器の温度を第1のデンプン質の膨
化点に応じて設定し、後段の加熱混合器の温度を第2の
デンプン質の膨化点に応じて設定することができる。こ
れによって、未糊化デンプン質が消失し、両方のデンプ
ン質が十分(最大に)に膨化した、ざらつきのない滑ら
かな食感のペーストを確実に得ることができる。
【0011】加熱混合器を複数設けることにより、場合
によっては、配管内の圧力変動(共振又は打ち消し合
い)により、配管が振動するおそれがある。これを抑制
するために、加熱混合器の後段に系圧安定化のための背
圧弁を設けることが好ましい。背圧弁はバネ式より空圧
制御式の弁を用いることが好ましい。なぜなら、空圧制
御式の弁は、動作がスムーズであり、空気シリンダ部が
ダンパ作用を発揮して、配管の圧力変動を迅速に緩和す
るからである。図4に、空圧制御式の背圧弁4の一例を
示す。この空圧制御式背圧弁は、空気が導入されたシリ
ンダ室41、シリンダ室41内に配されたピストン4
2、ピストン42の先端に形成されたシート44、バル
ブボディ側に形成されたシート座部43、シリンダ室4
1に接続するフィルタ付き減圧弁を備えている。この空
圧制御式背圧弁4において、図中左側から供給される流
体の圧力が高まると、シリンダ室41の背圧に抗してピ
ストン42が図中右側に移動し、図中左側から供給され
た流体が図中上側に放出され、系の圧力が低下し、ピス
トン42は初期位置に復帰する。また、シリンダ室41
の図中右側には不図示のリミットスイッチが配置され、
ピストン42が図中右側に所定以上移動した場合、系の
圧力を緊急に開放する。
【0012】本発明の製造装置によれば、デンプンを主
体とし、砂糖、油脂、乳製品、卵製品などを添加し、加
熱、混和しクリーム状としたフラワーペースト類、さら
には、ナッツ類(ピーナッツ、アーモンド、ゴマなど)
をすりつぶし、香料を添加し、パター状又は砂糖、油脂
を添加しクリーム状としたナッツペースト類、果実パル
プを主体とし、砂糖、香辛料を添加して煮つめ、バター
状としたフルーツペースト類、茶ペースト類(茶、コー
ヒ、紅茶など)も好適に製造することができる。
【0013】投入される原料は、加熱混合されてペース
トとなるものであればよく、好ましくはデンプン質の粉
体(麦類(小麦、大麦など)、米類(米、餅米、コーリ
ャンなど)、コーン、コーンスターチ、タビオカ、芋類
(馬鈴薯、サツマイモなど))である。その他、製品に
応じて、牛乳、卵、糖分(砂糖、液糖)、油脂分(バタ
ー、マーガリン、食用オイル)、香料、着色料、その他
の添加物を原料として投入できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。まず、
本発明の一実施例に係るペースト製造装置を説明する。
図1にペースト製造装置の上部(主に製造部)、図2に
下部(主に洗浄部)を示し、両部はそれぞれ破断部にお
いて実際には接続している。図1を参照して、ペースト
製造装置は、上流から下流に向かって順に互いに配管に
よりインライン接続された、原料タンク5、2段に直列
接続されたクッカー1,2、流体を所定時間保持しクッ
カー(加熱混合器)1,2に対して所定の背圧を加える
ためのホールディング管3、空圧式の背圧弁4、流体を
真空中に噴出して脱気・脱泡を行うフラッシュタンク
7、脱気・脱泡された流体を送出する引き抜きポンプ1
0を備えている。また、原料タンク5とクッカー1の間
には原料移送ポンプ6が接続されている。スチームは、
2つの分岐管を通ってクッカー1,2にそれぞれ別個に
供給され、クッカー1,2の下流にそれぞれ接続された
温度センサの温度検出出力に応じてクッカー1,2への
スチーム供給量が制御される。フラッシュタンク7に
は、除去されたスチームを冷却するための熱交換器9、
さらに熱交換器9を介してフラッシュタンク7を真空引
きする真空ポンプ8が接続されている。
【0015】図2における配管の破断部は、それぞれ図
1における配管の破断部に接続する。図2に示した洗浄
部は、洗浄液(CIP)ポンプ21、酸性洗浄液タンク
22、アルカリ性洗浄液タンク23、温水タンク24か
ら構成されている。タンク22,23,24の下流には
それぞれ切換弁が接続され、洗浄液ポンプ21により選
択的にポンピングされる。洗浄液ポンプ21の下流には
切換弁が接続され、洗浄工程において開放され製造部に
選択された洗浄液を送出する。なお、原料タンク部、加
熱混合部、脱気・脱泡部、原料送出部のそれぞれが独立
して洗浄できるように、各部の上流及び下流には洗浄液
ポンプ21に連通する切換弁が配設されている。そし
て、不図示のタイマにより各種洗浄液の送出時間、排出
時間が設定される。
【0016】次に、図1及び図2に示した製造装置にお
けるペースト製造工程を説明する。まず、原料タンク5
に複数種のデンプン質を含むペースト原料を投入し加温
する。原料タンク5の下流には水供給管が接続され、水
とペースト原料が混合される。水と混合しスラリ状とな
ったペースト原料は原料移送ポンプ6により、第1段目
のクッカー1に送出される。クッカー1には所定量のス
チームが供給されて、クッカー1の内管に固定されたス
タティックミキサ要素によりペースト原料とスチームが
混合され、ペースト原料は所定温度に加熱される。この
加熱温度は低膨化点の方のデンプン質に応じて設定さ
れ、クッカー1の下流に取り付けられ温度センサの出力
に基づいてスチーム供給量を可変することにより一定制
御される。続いて、第1段目の加熱混合が終了したペー
スト原料は前記スチームの供給圧力などによって、第2
段目のクッカー2に送出される。クッカー2にも、クッ
カー1と同様に、所定量のスチームが供給されて、クッ
カー2の内管に固定されたスタティックミキサ要素によ
りペースト原料とスチームが混合され、ペースト原料は
所定温度に加熱される。この加熱温度は高膨化点の方の
デンプン質に応じて設定され、クッカー2の下流に取り
付けられ温度センサの出力に基づいてスチーム供給量を
可変することにより一定制御される。複数回の加熱混合
を終了したペースト原料は、ホールディング管3におい
て所定時間滞留したあと、前記スチームらの供給圧など
によって、フラッシュタンク7内に噴出され、脱気・脱
泡され余分な水分が除去される。脱気・脱泡されたペー
スト原料は原料引き抜きポンプ10により送出され、ペ
ーストが完成する。なお、本実施例においてはスチーム
供給量を変えることにより、クッカー1,2における加
熱設定温度を調整しているが、異なる温度のスチームを
クッカー1,2に供給してもよい。なお、加熱設定温度
は膨化温度(膨化が始まる温度)に対して+10〜20
℃に設定することが好ましい。
【0017】[製造例]以上説明したペースト製造装置
を用いて、シュークリーム用又は菓子パン用のカスター
ドクリームの製造を行った。製造条件は下記の通りであ
る。また、比較のため、一段のクッカーを用いた製造装
置(比較例1)においても同様の条件でペーストを製造
した。表2に製造条件を示す。
【0018】
【表2】
【0019】ここで予備試験として、前記ペースト原料
の熱示差分析を行った。実験条件は下記の通りである;
試料重量は20.1mg、昇温速度は2.0deg/m
in、サンプリング周期0.4sec。図6に示す熱示
唆分析チャートを参照して、熱示差曲線は3つの極値を
有していることが分かる。デンプン質が大きく膨化する
とき(図5参照)、大きな吸熱が起こるから、ペースト
原料には膨化点の異なるデンプン質が含有されているこ
とが確認された。なお、低温のピークは混合物を加熱し
ているため又はスタート時のベースラインの振れに起因
し、中温のピークは小麦、高温のピークはコンスターチ
に起因する。また、ペースト原料を加熱していき、粘性
の変化を測定した。図7にその結果を示す。
【0020】前記予備試験の結果を参考にして、本実施
例の装置、一段のクッカーを用いた比較例1の装置、及
び図9に示した掻き取り式加熱混合器を使用した比較例
2の装置を用い、それぞれ最も優れた食感のペーストが
得られるように互いに異なる加熱温度−加熱時間を設定
した(上述の表2及び図8参照)。本実施例と対比し
て、比較例1及び2の装置によればペースト原料を高温
に曝す時間を長く設定する必要があることが分かる。
【0021】次に、本実施例の装置、比較例1の装置を
用いて表2に示す製造条件によりそれぞれ製造されたペ
ーストの鹹味試験を行った。表3に示す鹹味試験結果の
通り、本実施例に係るペーストは食感がよく(ざらつき
がない)、カード形成力が高く(腰が強い)、離水が見
られなかった。これは、コーンスターチの膨化温度90
℃と、小麦の膨化温度95℃のそれぞれにおいて、所定
時間加熱が行われたことによる効果である。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ペースト原料の膨化制
御が容易であり、水分保持量が多く滑らかな食感を備え
たペーストを容易に得ることができる。詳細には、通常
のペースト原料は互いに膨化点の異なる複数種のデンプ
ン質を含有するところ、本発明によればデンプンの種類
に応じて異なる加熱時間及び加熱時間を設定することが
できる。これによって、例えば低温において低膨化点の
デンプン質を所定時間かけて十分に膨潤させることによ
り、ペースト原料を高温にさらす時間(高膨化点のデン
プン質を十分に膨潤させるため)を短縮することができ
る。このようにペースト原料を高温に保持する時間を短
くすることができるため、デンプン粒子の老化が防止さ
れ、形状保持力(腰の強さ)が高く、滑らかな食感のペ
ーストを製造することができる。また、一つの加熱混合
装置におけるペースト原料の滞留時間が短縮されるた
め、加熱混合装置にペースト原料が付着しにくい。ま
た、ペースト製造装置の各手段をインライン接続するこ
とにより、連続製造ができると共に、衛生的であり、イ
ンライン洗浄も容易であって洗浄時間が大幅に短縮され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るペースト製造装置の上
部分を示す図である。
【図2】図1に示したペースト製造装置の下部分を示す
図である。
【図3】分散混合器の一例を説明するための図である。
【図4】分散混合器の後段に取り付けられる空圧式背圧
弁を説明するための図である。
【図5】デンプンの膨化特性を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の一実施例において用いたペースト原料
の熱示差曲線を示す図である。
【図7】本発明の一実施例において用いたペースト原料
の温度−粘性曲線を示す図である。
【図8】本発明の一実施例及び比較例1,2において、
それぞれ設定されたペースト原料の加熱温度及び加熱時
間を説明するための図である。
【図9】従来例に係る、ペースト原料の加熱混合器(掻
き取り式熱交換器)を説明するための図である。
【符号の説明】
1,2 クッカー(複数段配設された加熱混合手段) 3 ホールディング管 4 空圧式背圧弁 5 原料タンク 6 原料移送ポンプ(原料供給手段) 7 フラッシュタンク(脱泡・脱気手段) 8 真空ポンプ 9 熱交換器 10 原料引き抜きポンプ(原料送出手段) 21 洗浄液ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−184280(JP,A) 特開 平2−207850(JP,A) 特開 平8−295504(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 5/00,15/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペースト原料供給手段と、スチーム供給手
    段と、スタティックミキサ要素を備えてペースト原料と
    スチームが供給され該ペースト原料を該スチームにより
    直接加熱し該スタティックミキサ要素により混合する加
    熱混合手段と、前記加熱混合されたペースト原料を脱気
    する手段と、前記脱気されたペースト原料を送出する手
    段と、が順に互いにインライン接続され、 前記加熱混合手段が複数段設けられたこと 前記複数段設けられた加熱混合手段は、前記ペースト原
    料に含有される複数種のデンプン質に応じたそれぞれの
    所定温度で前記ペースト原料を加熱混合するものである
    こと、 を特徴とするペースト製造装置。
  2. 【請求項2】前記複数段設けられた加熱混合装置らにお
    いて、互いに異なる加熱温度が設定されたことを特徴と
    する請求項1記載のペースト製造装置。
  3. 【請求項3】前記複数段設けられた加熱混合手段の下流
    の配管には、該配管に加わる圧力変動を吸収するための
    空気圧式の背圧弁が取り付けられたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載のペースト製造装置。
  4. 【請求項4】複数種のデンプン質を含有するペーストの
    製造方法であって、 ペースト原料が一のデンプン質の膨化点に応じた第1の
    設定温度となるようにスチームを供給して加熱混合し、 前記第1の設定温度で加熱混合されたペースト原料が他
    のデンプン質の膨化点に応じた第2の設定温度となるよ
    うにスチームを供給して加熱混合することを特徴とする
    ペースト製造方法。
  5. 【請求項5】複数種のデンプン質を含有するペースト原
    料とスチームを加熱混合する手段を複数段設け、 前記複数段設けられた加熱混合手段は、各デンプン種に
    応じたそれぞれの所定温度で前記ペースト原料を加熱混
    合するものであることを特徴とするペースト製造装置。
JP30343497A 1997-10-17 1997-10-17 ペースト製造装置及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3172129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30343497A JP3172129B2 (ja) 1997-10-17 1997-10-17 ペースト製造装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30343497A JP3172129B2 (ja) 1997-10-17 1997-10-17 ペースト製造装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11114392A JPH11114392A (ja) 1999-04-27
JP3172129B2 true JP3172129B2 (ja) 2001-06-04

Family

ID=17920967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30343497A Expired - Lifetime JP3172129B2 (ja) 1997-10-17 1997-10-17 ペースト製造装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3172129B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3949079B2 (ja) * 2003-05-01 2007-07-25 ソントン食品工業株式会社 含気性フラワーペースト及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11114392A (ja) 1999-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3023104A (en) Food compositions incorporating cellulose crystallite aggregates
CN102333448B (zh) 奶油干酪样食物
US4655125A (en) Apparatus for producing baked products
EP0251630A2 (en) Coextruded filled cookies and the process for making same
CA2059524A1 (en) Triglyceride-free cheese slices and methods for manufacture thereof
JP7206189B2 (ja) 澱粉の改質方法
JP3172129B2 (ja) ペースト製造装置及びその製造方法
JP2011087513A (ja) 製パン改良材
USH1394H (en) Method of preparing reduced fat spreads
JPH06225684A (ja) でん粉食品の品質改良用組成物
JP5739129B2 (ja) 食物繊維組成物
JPS596626B2 (ja) ガスを、液状、クリ−ム状またはペ−スト状の連続流動物質に混入する方法、および該方法を実施する設備
JP3447100B2 (ja) 煎餅製造のための蒸煮方法と蒸練装置
JP6621993B2 (ja) 製菓製パン用粉末油脂
JP2001346515A (ja) 水中油型乳化油脂組成物の殺菌方法
JP3217499B2 (ja) 低カロリー食品
US3300316A (en) Method of preparing fruit pies
FR2802057A1 (fr) Procede de fabrication par foisonnement d'un produit alimentaire cuit alveolaire
JP3949079B2 (ja) 含気性フラワーペースト及びその製造方法
EP0811325B1 (fr) Cuisson en continu de graines
JP4075271B2 (ja) 層状小麦粉膨化食品連続生産ライン用油脂加工食品
JP3671994B2 (ja) 可食容器の製造方法及び装置
JP3099307B2 (ja) ロールインパン用フラワーペースト
JP3551400B2 (ja) 煎卵の製造方法及び煎卵
GB2058105A (en) Continuous cooking of mixtures containing suspension of starch or similar hydrocolloids

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010227

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090323

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100323

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110323

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110323

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120323

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120323

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130323

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140323

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term