JP3172059B2 - 紙葉類結束機 - Google Patents

紙葉類結束機

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JP3172059B2
JP3172059B2 JP13703795A JP13703795A JP3172059B2 JP 3172059 B2 JP3172059 B2 JP 3172059B2 JP 13703795 A JP13703795 A JP 13703795A JP 13703795 A JP13703795 A JP 13703795A JP 3172059 B2 JP3172059 B2 JP 3172059B2
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正志 大場
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Laurel Bank Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣、証券等の紙葉類
を集積して結束させる紙葉類結束機に関する。
【0002】
【従来の技術】所定枚数の紙幣、証券等のバラの紙葉類
を集積して結束させ収納する紙葉類結束機を具備する紙
葉類処理機として、例えば、特開平5−178531号
公報に開示されたものがある。上記紙葉類結束機は、紙
幣を取り扱うもので、搬送されてくる所定の金種の紙幣
を整列させつつ集積させる集積部と、該集積部で集積さ
れた所定枚数の集積紙幣を下方の結束部に移送する移送
部と、該移送部で移送された集積紙幣を結束する前記結
束部と、結束された束紙幣を搬送するととともに金種別
に振り分ける束紙幣搬送部とを有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な紙葉類結束機について、本出願人は、結束部として、
所定枚数集積された集積紙葉類を表裏両側から上下一対
のチャック部材により挾持するとともに、該集積紙葉類
の周囲にチャック部材とともに結束テープを巻き付けそ
の重合部分同士を接着させて束紙葉類となした後、該束
紙葉類を結束テープとともにチャック部材から押し出
し、結束テープをチャック部材から外す構成のものを考
えた。このような構成の紙葉類結束機において、束紙葉
類のチャック部材からの押出量は、受渡先である紙幣搬
送部に完全に受け渡しが行えるようにチャック部材から
束紙葉類が完全に押し出される量を確保するのが好まし
い。しかしながら、上記押出量の確保は、紙葉類結束機
の全体の大型化をともなうことになってしまう。このた
め、上記押出量を、少なくとも結束テープがチャック部
材から外れ、しかも受渡先である紙幣搬送部での搬送が
良好に行える最小量とすることを考えたが、この場合、
紙幣搬送部での搬送を束紙葉類の突出する一部をもって
行う必要があり安定した搬送を行うことができない可能
性があるため、結果的には、束紙幣が完全に押し出され
る量を確保せざるを得ない。
【0004】したがって、本発明の目的は、紙葉類結束
機の全体の大型化をともなうことなく、結束処理を施し
た後の束紙葉類を安定して搬送することができる紙葉類
結束機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の紙葉類結束機は、所定枚数
集積された集積紙葉類を表裏両側から上下一対のチャッ
ク部材により挾持するとともに、該集積紙葉類の周囲に
チャック部材とともに結束テープを巻き付けその重合部
分同士を接着させて束紙葉類となした後、チャック部材
から束紙葉類を結束テープとともに押し出し、結束テー
プをチャック部材から外すことにより、集積紙葉類に結
束処理を施すものであって、前記チャック部材から束紙
葉類を長手方向に沿って、少なくとも結束テープがチャ
ック部材から外れる位置まで、一部突出するよう押し出
す押出部材と、前記チャック部材から突出された束紙葉
類の前記一部を載置させる載置部材と、前記押出部材に
よる束紙葉類の押し出し時に、押し出される束紙葉類の
側方の待機位置に位置するとともに、前記チャック部材
から突出する束紙葉類の前記一部の、該束紙葉類の短手
方向における端側に水平移動により側方から当接してこ
れを前記載置部材上で移動させる移動部材と、該移動部
材に一側において回動自在に支持されるとともに他側が
前記載置部材に近接する方向に付勢され、該移動部材が
束紙葉類の前記一部に当接してこれを移動させる際に、
該束紙葉類の前記一部を前記他側において上方から押圧
する押さえ部材と、前記移動部材が前記待機位置に位置
する際に、前記押さえ部材を前記他側が前記載置部材か
ら離間する方向に回動した状態とする待機位置規制部材
と、を具備することを特徴としている。
【0006】本発明の請求項2記載の紙葉類結束機は、
請求項1記載のものに関して、前記移動部材が前記待機
位置に対し反対側の移動終端位置に位置する際に、前記
押さえ部材を前記他側が前記載置部材から離間する方向
に回動した状態とする移動終端規制部材を有することを
特徴としている。
【0007】本発明の請求項3記載の紙葉類結束機は、
請求項2記載のものに関して、前記移動終端規制部材に
よる前記押さえ部材の前記他側の前記載置部材から離間
する方向への回動を許容するとともに、前記移動部材が
前記移動終端位置から前記待機位置方向へ移動する際
に、前記押さえ部材を前記載置部材に対し離間状態に維
持する回動制御部材を有することを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の請求項1記載の紙葉類結束機によれ
ば、押出部材により、チャック部材から束紙葉類を、少
なくとも結束テープがチャック部材から外れる位置ま
で、一部突出するよう押し出すと、この突出する一部は
載置部材上に載置される。そして、押し出される束紙葉
類の側方の待機位置に位置する移動部材が、チャック部
材から突出する束紙葉類の前記一部に水平移動により側
方から当接してこれを載置部材上で移動させる。このと
き、移動部材に一側において回動自在に支持された押さ
え部材がその他側で束紙葉類の前記一部を上方から押圧
することになり、該束紙葉類を載置部材に上から押し付
けながら移動させることができる。しかも、押さえ部材
は、待機位置規制部材により、移動部材が前記待機位置
に位置する際に載置部材からその前記他側が離間される
ことになるため、押出部材によるチャック部材からの束
紙葉類の押し出しを妨げることがない。
【0009】本発明の請求項2記載の紙葉類結束機によ
れば、移動終端規制部材は、移動部材が前記待機位置に
対し反対側の移動終端位置に位置する際に、押さえ部材
をその前記他側が載置部材から離間する方向に回動した
状態とするため、移動終端位置での束紙葉類の受け渡し
が容易となる。
【0010】本発明の請求項3記載の紙葉類結束機によ
れば、回動制御部材が、移動部材が前記移動終端位置か
ら前記待機位置方向へ移動する際に、押さえ部材の前記
他側が載置部材に近接する方向への回動を所定の範囲内
で規制する。よって、例えば、束紙葉類が載置部材に残
存した状態で即座に移動部材を待機位置方向へ移動させ
ても、押さえ部材が束紙葉類に与える影響を排除するこ
とができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例による紙葉類結束機につい
て、図1〜図19を参照して以下に説明する。なお、本
実施例の紙葉類結束機は、紙葉類として紙幣を取り扱う
ものである。
【0012】図1は本実施例の紙葉類結束機を示す全体
構成図であり、この紙葉類結束機は、紙幣の判別、収納
および払出等を行なう図示せぬ紙葉類処理機に付設され
て用いられるものである。
【0013】本実施例の紙葉類結束機は、その外郭をな
す筐体11と、該筐体11内の紙葉類処理機付設側(図
1における右側)に配置されるとともに、紙葉類処理機
から紙幣を受け入れこれを搬送する紙幣搬送部12と、
筐体11内の紙葉類処理機付設側に対し反対側(図1に
おける左側)かつ上側に配置されるとともに、紙幣搬送
部12で搬送されてきた紙幣を集積させ結束処理を行う
上結束機本体部13と、筐体11内の該上結束機本体部
13の下側に配置されるとともに、紙幣搬送部12で搬
送されてきた紙幣を集積させ結束処理を行う下結束機本
体部14と、制御部15(図2参照)とで構成されてい
る。
【0014】紙幣搬送部12は、図示せぬ駆動部で駆動
されて紙葉類処理機からの紙幣を搬送するもので、筐体
11の前後方向(図1紙面に直交する方向)に長手方向
を沿わせた姿勢で紙幣を受け入れる一つの受入経路16
と、該受入経路16から上下方向に四つに分流されそれ
ぞれ前記姿勢のままで紙幣を搬送する分流経路17a,
17b,17c,17dと、分流部分に設けられ、制御
部15で制御されて紙幣の振り分けを行う振分部18と
を有している。なお、紙葉類処理機側には紙葉類結束機
側に繰り出す紙幣の金種を判別する金種判別部19が設
けられており、制御部15は該金種判別部19からの金
種信号を受けて紙幣の金種を判別しあるいは金種別の数
量を計数して、搬送される紙幣を分流経路17a〜17
dの所定のものへ、振分部18を制御して振り分けるよ
うになっている。
【0015】上結束機本体部13は、二つの集積部20
a,20bと、これら集積部20a,20bの紙幣搬送
部12に対し反対側に隣接して設けられた結束部21
と、集積部20a,20bおよび結束部21の下側に並
列された、集積部20a,20bと同数すなわち二つの
束紙幣収納繰出部22a,22bと、該束紙幣収納繰出
部22a,22bの紙幣搬送部12に対し反対側に設け
られた端数収納部23と、結束部21と束紙幣収納繰出
部22a,22bおよび端数収納部23との間に設けら
れた束紙幣搬送部(次の受渡先)24と、筐体前面側
(図3における紙面手前側)に設けられた機外放出部2
5と、筐体前面側に設けられた束紙幣払出部26とを有
している。
【0016】各集積部20a,20bは、同形状をなし
ており、水平方向の位置を一致させ上下方向にのみ位置
をずらして配置されている。上側の集積部20aは最も
上側の分流経路17aに接続され、下側の集積部20b
は前記の一つ下側の分流経路17bに接続されている。
【0017】集積部20aは、図3に示すように、分流
経路17aの末端に配置された一対のローラ30,30
と、ローラ30,30の結束部21側に所定距離離間し
て設けられ、ローラ30,30から放出される紙幣の放
出先端側に当接してそれ以上の移動を規制する一対のゲ
ート部材31(図3において手前側の一方のみ現れてい
る)と、ゲート部材31の、結束部21に対し反対側に
設けられ、ローラ30から繰り出されるバラ紙幣を筐体
11の前後方向(図3における紙面に直交する方向)に
長手方向を沿わせかつ表裏方向を鉛直に沿わせた状態で
整列させながら集積させる集積紙幣載置板32と、ロー
ラ30から繰り出され放出される紙幣をガイドするガイ
ド板33とを有している。
【0018】上記一対のゲート部材31は、集積紙幣載
置板32に集積される紙幣の短手方向(図3における左
右方向)に直交するよう配置されるもので、紙幣の短手
方向に沿って延在される支持軸35(図3において手前
側の一方のみ現れている)で回動自在となるようそれぞ
れの上端部が支持されている。各支持軸35は、制御部
15により制御される図示せぬ駆動部の駆動力で回動さ
れるようになっており、制御部15の制御による支持軸
35の回動で、ゲート部材31は、相互の下端部を近接
させ紙幣集積位置の結束部21側前方を閉塞して、集積
部20a内に放出される紙幣の放出先端側を当接させて
それ以上の移動を規制する閉塞状態と、支持軸35が回
動させられることにより相互に下端部を離間させる方向
に回動させて紙幣集積位置の結束部21側前方を開放す
る開放状態とに切り換えられるようになっている。な
お、両ゲート部材31、両支持軸35および駆動部によ
りゲート機構36が構成されている。
【0019】集積紙幣載置板32は、下部に設けられた
二対のリンクアーム38,38(図3において手前側の
一対のみ現れている)により水平状態を維持したまま上
下に昇降自在となるよう支持されている。これらリンク
アーム38,38の内側には、制御部15により制御さ
れる図示せぬ駆動部の駆動力で回動させられる支持軸4
0,40が設けられており、支持軸40,40には該支
持軸40,40の回転でリンクアーム38,38を回動
させ集積紙幣載置板32を昇降させる作動アーム41,
41が固定されている。なお、これらリンクアーム3
8、支持軸40、作動アーム41および図示せぬ駆動部
で載置板昇降機構42が構成されている。
【0020】なお、制御部15は、集積紙幣載置板32
を、紙幣を受け入れる前の状態において上限に位置させ
(図3における集積部20bに示す状態)、紙幣を受け
入れると集積された紙幣の枚数に応じて集積紙幣載置板
32を徐々に下げ、結束すべき所定枚数(通常100
枚)を集積させると下限に位置するように載置板昇降機
構42の図示せぬ駆動部を制御する。集積部20aの集
積紙幣載置板32の、結束部21に対し反対側には、集
積部20aで集積された紙幣を結束部21方向の横方向
に押し出す集積紙幣押出機構(集積紙葉類押出機構)4
4aが設けられている。
【0021】この集積紙幣押出機構44aは、集積部2
0aの、結束部21に対し反対側に位置する待機位置か
らゲート部材31に近接する押出位置との間で水平移動
自在に設けられた集積紙幣押出部材45aと、制御部1
5により制御されてその駆動力で前記集積紙幣押出部材
45aを水平移動させる図示せぬ駆動部とを有してお
り、下限位置に位置する集積紙幣載置板32に結束すべ
き枚数の紙幣が集積された状態で結束部21方向に移動
することで、集積紙幣押出部材45aは集積された紙幣
全てを集積部20aから結束部21方向へ押し出す。こ
の集積部20aの下側近傍には、ゲート部材31よりさ
らに結束部21方向へ所定量突出する突出片部47aを
有する屈曲板状の下部チャック上昇規制部材48aが筐
体11側に固定されて設けられている。
【0022】なお、集積部20bは、上記集積部20a
と同じ構成となっており、各分流経路17a,17bで
搬送された紙幣は、各集積部20a,20bで、筐体1
1の前後方向に長手方向を沿わせかつ表裏方向を鉛直に
沿わせた状態で、整列させられながら(すなわち水平方
向の位置を一致させながら)集積紙幣載置板32上に上
下方向に集積される。
【0023】また、集積部20bの集積紙幣載置板32
の、結束部21に対し反対側にも、上記集積紙幣押出部
材45aを有する集積紙幣押出機構44aとほぼ同様、
集積紙幣押出部材45bを有する集積紙幣押出機構44
bが設けられている。そして、集積部(最上以外の集積
部)20bの下側近傍には、結束部21方向へ所定量突
出可能な突出片部47bを一端側に有し他端側に集積紙
幣押出部材45bの結束部21に対し反対側の端部に当
接可能な当接片部49を有する屈曲板状の下部チャック
上昇規制部材48bが設けられている。
【0024】この下部チャック上昇規制部材48bは、
集積紙幣載置板32上の集積紙幣の短手方向に沿う方向
に摺動自在とされており、かつ図示せぬバネ部材で結束
部21方向に付勢されている。そして、結束部21方向
へ集積紙幣押出部材45bが移動すると、下部チャック
上昇規制部材48bは前記バネ部材による付勢力で当接
片部49において集積紙幣押出部材45bに当接しつつ
これと一体に、突出片部47bを所定量(上記突出片部
47aと同じ位置まで)突出させるまで移動して図示せ
ぬストッパに当接する。この当接により、下部チャック
上昇規制部材48bは集積紙幣押出部材45bがさらに
結束部21方向に移動してもそれ以上の結束部21方向
への移動が規制されるようになっている。また、集積紙
幣押出部材45bが前記と逆方向に戻る際には、途中か
ら集積紙幣押出部材45bに当接してこれと一体に、突
出片部47bを引っ込める位置まで移動する。
【0025】結束部21は、集積部20a,20bに隣
接する位置に設けられ、集積紙幣押出機構44aあるい
は集積紙幣押出機構44bで押し出された集積紙幣S1
を受け取ってその表裏両側から挾持するチャック部材5
1と、このチャック部材51を、上側の集積部20aか
ら集積紙幣S1を受け取る上側受取位置と束紙幣搬送部
24に受け渡す受渡位置との間で昇降させるとともに、
これら上側受取位置と受渡位置とに加えて下側の集積部
20bから集積紙幣S1を受け取る下側受取位置に停止
させるチャックエレベータ機構52と、結束テープTを
繰り出すテープ供給機構53と、結束テープTを集積紙
幣S1に巻き付けるテープ巻付機構54と、結束テープ
Tが巻き付けられた集積紙幣S1の結束テープTを重合
部分で熱接着させるテープ接着機構55と、結束テープ
Tの接着がなされた束紙幣S2を押し出して束紙幣搬送
部24に受け渡す束紙幣押出機構(束紙葉類押出機構)
56とを具備している。
【0026】チャックエレベータ機構52は、図3〜図
5に示すように、集積部20aの上側に水平方向に延在
配置された状態で筐体11に固定されたフレーム58
と、束紙幣搬送部24の下側に水平方向に延在配置され
た状態で筐体11に固定されたフレーム59との間に上
下方向に延在配置された複数(三本)の摺動軸61,6
2,63およびボールネジ64を有しており、チャック
部材51は、摺動軸61,62およびボールネジ64に
支持される上部チャック65と、該上部チャック65お
よび摺動軸61,62,63に支持される下部チャック
66とを有している。なお、チャック部材51の上側受
取位置あるいは受渡位置等の位置は、すべて上部チャッ
ク65の位置で決められている。
【0027】上部チャック65は、摺動軸61,62に
それぞれ摺動自在に支持された摺動ブロック68,69
と、ボールネジ64に螺合されたナットブロック70
と、これら摺動ブロック68,69およびナットブロッ
ク70に水平をなして固定された板状の支持部材71
と、該支持部材71の下面かつ筐体前面側(図4におけ
る左側)に固定された上部挾持部材72とを有してい
る。ここで、上部挾持部材72は、集積紙幣S1の押し
出し方向に対し押出下流側(図3における左側)が高く
なるよう傾斜する平面部73と、該平板部73の集積部
20a,20b側に配置され平板部73側が低くなるよ
う傾斜しかつ該平板部73とのなす角が所定の鈍角をな
す平面部74とを有する略V字状をなしている。また、
上部チャック65の支持部材71の略中央には、筐体1
1の前後方向(図5に示す左右方向)に沿って延在する
長孔75が上下に貫通して形成されている。なお、上部
挾持部材72は、支持部材71より筐体前面(図5にお
ける左側)側に、挾持する集積紙幣S1の結束テープT
の巻付位置まで延出されている。
【0028】下部チャック66は、摺動ブロック68,
69より下側において摺動軸61,62,63に摺動自
在に支持された摺動ブロック77,78,79と、これ
ら摺動ブロック77,78,79に固定され、集積紙幣
S1の押し出し方向に対し押出下流側が高くなるよう傾
斜する平板部(第一平板部)80を有する下部挾持部材
81と、平板部80の集積部20a,20b側に蝶番8
2を介して回動自在に支持されるとともに、該平板部8
0側が低くなるよう傾斜しかつ該平板部80とのなす角
が所定の鈍角をなす位置で該なす角が小さくなる方向の
回動限界位置が規制された平板部材(第二平板部)83
と、平板部材83を前記なす角が小さくなる方向(図3
における反時計回り方向)へ付勢するバネ部材84とを
有している。
【0029】そして、下部挾持部材81には上方に延出
する降下規制軸85が設けられており、該降下規制軸8
5は、支持部材71を貫通するとともに貫通した上端部
にストッパ86が設けられていて、ストッパ86が支持
部材71に当接することで上部チャック65に対する下
部チャック66の離間限界位置が規制される。よって、
このストッパ86が支持部材71に当接するまでの範囲
において上部チャック65に対し下部チャック66は昇
降自在となっている。そして、下部チャック66は、図
示せぬバネ部材により上部チャック方向65に付勢され
ている。
【0030】加えて、下部挾持部材81の略中央には、
筐体11の前後方向(図5に示す左右方向)に沿って延
在する長孔87が上記長孔75と水平方向の位置を合わ
せて上下に貫通して形成されている。さらに、下部チャ
ック66の下部挾持部材81の集積部20a,20b側
には、ローラ88が突出して設けられており、また、図
4に示すように、筐体前面側(図4における左側)に、
上部挾持部材72と同位置すなわち集積紙幣S1の結束
テープTの巻付位置まで突出する突出部89が形成され
ている。
【0031】ここで、上述した下部チャック上昇規制部
材48aの突出片部47aの位置は、集積部20aから
集積紙幣S1を受け入れるべく、チャック部材51が下
方から上昇してきた際に、上側受取位置の手前位置で平
板部材83の集積部20a側に上側から当接し、チャッ
ク部材51がさらに上側受取位置まで移動したときに、
バネ部材84の付勢力に抗して平板部材83を傾斜が小
さく略水平となるよう回動させる位置とされている。
【0032】また、上述した下部チャック上昇規制部材
48bの突出片部47bの位置は、結束部21側に最も
移動した状態において、集積部20bから集積紙幣S1
を受け入れるべく、チャック部材51が下方から上昇し
てきた際に、下側受取位置の手前位置で平板部材83の
集積部20b側に上側から当接し、チャック部材51が
さらに下側受取位置まで移動したときに、バネ部材84
の付勢力に抗して平板部材83を傾斜が小さく略水平と
なるよう回動させる位置とされている。なお、集積紙幣
押出部材45bは、下部チャック上昇規制部材48bが
下側の集積部20bから集積紙幣S1を受け入れる以外
の状態においては、突出片部47bを、チャック部材5
1および該チャック部材51で挾持された集積紙幣S1
の昇降範囲に対し退避する位置に移動させるようその位
置が制御されることになる。
【0033】ボールネジ64には、その上端部にギア9
1が固定されており、制御部15で制御される図示せぬ
駆動部の駆動力でギア91が正逆方向に回転されること
により、その回転量に応じた距離だけ、ナットブロック
70すなわち上部チャック65を昇降させ、下部チャッ
ク66をこれに追従昇降させる。
【0034】なお、上記した摺動軸61,62,63、
ボールネジ64、摺動ブロック68,69,77〜7
9、ナットブロック70、ギア91およびこれを駆動す
る図示せぬ駆動部により、チャックエレベータ機構52
が構成されている。
【0035】テープ供給機構53は、チャックエレベー
タ機構52によるチャック部材51および該チャック部
材51で挾持された集積紙幣S1の昇降範囲の外側に、
筐体11に対し位置固定で設けられている。そして、制
御部15で制御される図示せぬ駆動部により駆動されて
結束テープTを、集積紙幣S1への巻き付け時等にチャ
ック部材51側の斜め下方に繰り出すとともに、該繰り
出した結束テープTを巻き付け後の締め上げの際に引き
戻す供給ローラ94と、制御部15で制御される図示せ
ぬ駆動部で駆動されて、前記供給ローラ94で繰り出さ
れ引き戻された結束テープTを供給ローラ94の回転に
対応した所定のタイミングで切断するカッタ95とを有
している。なお、制御部15は、チャック部材51が前
記上側受取位置あるいは下側受取位置から降下する前
に、あらかじめ結束テープTをテープ巻付機構54の受
入位置まで繰り出させるようテープ供給機構53を制御
する。また、テープ供給機構53の結束テープTの繰り
出しの筐体前後方向における位置は、チャック部材51
の筐体前面側の先端部に合わせている。
【0036】テープ巻付機構54は、テープ供給機構5
3の下側に設けられている。このテープ巻付機構54
は、筐体11内のチャック部材51および該チャック部
材51で挾持された集積紙幣S1の昇降範囲より前面側
に固定されたフレーム97によって基端部が支持され、
先端部が前記昇降範囲方向に延出する支持軸98と、該
支持軸98の先端部に回転自在に設けられ、テープ供給
機構53から繰り出された結束テープTを把み取るテー
プキャッチャー部99と、結束された束紙幣S2から該
テープキャッチャー部99を抜き取るテープキャッチャ
ー引出部100と、制御部15で制御される図示せぬ駆
動部の駆動力をテープキャッチャー部99に伝達させる
駆動伝達部101と、制御部15により制御されてテー
プキャッチャー引出部100を作動させる図示せぬソレ
ノイドとを有している。
【0037】支持軸98は、その軸線を、筐体11の左
右方向(図3における左右方向)におけるチャック部材
51の中央位置に位置を合わせ、しかも水平に配置して
いる。
【0038】テープキャッチャー部99は、図3、図6
および図7に示すように、支持軸98の先端側に回転か
つ摺動自在に支持されるとともに外周部のフレーム97
側にギア104が設けられ該ギア104のフレーム97
に対し反対側に環状の溝部105が形成された円盤状の
回転体106と、該回転体106のフレーム97に対し
反対側に固定されるとともに、該回転体106から側方
に延出する板部107と該板部107の回転体106に
対し反対側からその回転軸線と平行にかつ支持軸98と
反対方向に延出する板部108とを有し該板部108に
結束テープTを把持するための把持面109が形成され
てなるキャッチ部材110と、該キャッチ部材110の
板部108に一端側が軸部112において回動自在に支
持され他側に形成された把持面113が前記回動により
キャッチ部材110の把持面109に当接・離間可能と
されたキャッチ部材114と、該キャッチ部材114の
把持面113をキャッチ部材110の把持面109に当
接する方向すなわち閉じる方向に付勢するバネ部材11
5と、を具備している。
【0039】ここで、キャッチ部材114には、支持軸
98に対し径方向における反対側に突出する突出片部1
16が形成されている。なお、筐体11側に固定された
図示せぬフレームには、この突出片部116に当接可能
なテープキャッチャー規制部材118が設けられてい
る。
【0040】このテープキャッチャー規制部材118
は、筐体前面側から見て最も左側に位置するときの突出
片部116の上側に配置されており、鉛直方向に沿う状
態で該突出片部116に当接するとともに、この位置か
ら上端部を中心にテープキャッチャー部99から離間す
る方向に回動可能とされており、しかも、鉛直方向に沿
う方向に図示せぬバネ部材で付勢されている。これによ
り、テープキャッチャー部99は、その筐体前面側から
見て時計回り方向の回転時に、突出片部116がテープ
キャッチャー規制部材118に当接しその移動が規制さ
れることでキャッチ部材114の把持面113をキャッ
チ部材110の把持面109から離間すなわち開かせ
る。そして、この把持面109,113間が所定開度開
いた状態で停止しこれを受入位置として待機する。な
お、この待機位置の把持面109,113間の隙間を狙
ってテープ供給機構53は、結束テープTを繰り出す。
【0041】さらに、テープキャッチャー部99は、前
記待機状態から結束テープTを巻き付ける際に筐体前面
側から見て反時計回り方向に回転すると、突出片部11
6のテープキャッチャー規制部材118との当接が解除
されることにより閉じて、受け入れた結束テープTを把
持面109,113間に把み取る。そして、そのまま回
転を持続して、チャック部材51で挾持され降下する集
積紙幣S1の周囲を回って集積紙幣S1にチャック部材
51ごと結束テープTを、チャック部材51の筐体前面
側の先端部および集積紙幣S1の中央より筐体前面側に
巻き付ける。
【0042】ここで、制御部15は、上側の集積部20
aの集積紙幣S1を結束させる場合は、チャック部材5
1が、降下途中であって前記上側受取位置と前記受渡位
置との間に位置する間に集積紙幣S1に結束テープTを
巻き付け、また、下側の集積部20bの集積紙幣S1を
結束させる場合は、チャック部材51が、降下中であっ
て前記下側受取位置と前記受渡位置との間に位置する間
に集積紙幣S1に結束テープTを巻き付ける。また、い
ずれの場合においてもチャック部材51の降下を開始さ
せると同時にテープ巻付機構54で、回転体106の回
転を開始させ結束テープTの巻き付けを開始させる。
【0043】なお、テープキャッチャー部99が、結束
テープTの巻き付けのため筐体前面側から見て反時計回
り方向に回転する際に、当接片部116がテープキャッ
チャー規制部材118の側部を通過しても、該テープキ
ャッチャー規制部材118は、当接片部116の移動と
略同方向に沿う側部で接触しつつ該当接片部116によ
り回動され、よって、テープキャッチャー部99の通過
を妨げることはない。
【0044】テープキャッチャー引出部100は、回転
体106の溝部105に両外側から挿入される二つのロ
ーラ120が一端側に設けられたアーム121と、該ア
ーム121の他端側を回動自在に支持するとともにフレ
ーム97に固定される支持部材122と、アーム121
に一端が支持されて該アーム121に駆動力を伝達する
アーム123とを有しており、該アーム123が図示せ
ぬソレノイドに連結されている。そして、ソレノイドの
切り換えでアーム123,121を介して回転体106
を支持軸98上でその軸線方向に沿って往復動させるこ
とにより、テープキャッチャー部99を往復動させるこ
とになり、具体的には、把持面109,113が結束テ
ープTの結束位置と該結束位置から退避する退避位置と
の間で往復動する。
【0045】駆動伝達部101は、回転体106に形成
された上記ギア104と、該ギア104に噛み合うとと
もにフレーム97に支持され図示せぬ駆動部の駆動力で
回転するギア125とを有しており、ギア125は、テ
ープキャッチャー引出部100による回転体106の移
動位置にかかわらず常にギア104に噛み合うよう軸線
方向長さが長くされている。
【0046】テープ供給機構53には、テープ巻付不良
検出部127が設けられている。このテープ巻付不良検
出部127は、結束テープTの繰り出し位置に近接して
設けられた弾性を有する検知部材128と、該検知部材
128に近接して設けられた検知部材129とを有して
おり、制御部15に接続されている。
【0047】そして、検知部材128は、結束テープT
がテープ巻付機構54により集積紙幣S1に巻き付けら
れた後、テープ供給機構53の逆転で結束テープTが弛
みを除去すべく締め上げられると、図16に示すよう
に、このときに結束テープTに生じる張りで撓まされて
検知部材129に接触し、他方、テープキャッチャー部
99で結束テープTを把み損ねたり、結束テープTが切
断されたり、あるいは結束テープTがテープキャッチャ
ー部99から外れたり等、結束テープTの張りが適正で
なくなると撓みが小さくなって検知部材129から離間
する。
【0048】これら検知部材128,129は、ともに
導電材料からなっており、互いの接触・離間による電気
的導通・遮断を制御部15で検出して、結束テープTの
正常・異常を判定する。すなわち、テープ巻付機構54
による結束テープTの巻き付けおよびテープ供給機構5
3の逆転による結束テープTの締め上げ後のタイミング
で、検知部材128,129同士が離間して電気的導通
が遮断されていると、制御部15は、テープ巻付機構5
4による集積紙幣S1への結束テープTの巻き付けが失
敗したものと判定して、上結束機本体部13の主たる作
動を停止させるようになっている。
【0049】なお、テープ巻付不良検出部127として
は、図8に示す構成のものを採用することもできる。こ
のテープ巻付不良検出部127は、一端が回動自在に支
持され図示せぬバネ部材により結束テープT側に付勢さ
れて回動限界位置に位置する回動部材131と、該回動
部材131が前記バネ部材による付勢力に抗して所定量
回動するとONされるマイクロスイッチ132とを有し
ている。そして、回動部材131が、上記のように結束
テープTが適正な張りをもっている状態において該結束
テープTにより押圧されてマイクロスイッチ132をO
Nさせ、他方、結束テープTの張りが適正でないと前記
バネ部材の付勢力により回動限界位置に戻ってマイクロ
スイッチ132をOFFさせる位置に配置されることに
なる。そして、制御部15は、このマイクロスイッチ1
32のON・OFFで集積紙幣S1への結束テープTの
巻き付けの正常・異常を判定する。
【0050】テープ接着機構55は、図3に示すよう
に、チャックエレベータ機構52によるチャック部材5
1およびこれに挾持された集積紙幣S1の昇降範囲に対
し進退自在に設けられており、制御部15で制御される
図示せぬ駆動部で駆動されて前後進するアーム部134
と、該アーム部134の先端部に支持されたアイロン部
材135とを有している。そして、前記昇降範囲外から
該昇降範囲に向け前進する際に、テープ供給機構53に
よる結束テープTの繰り出し後の切断により形成される
該結束テープTの後端部をアイロン部材135で折り曲
げるようにして導き、前記受渡位置に位置する集積紙幣
S1にテープ巻付機構54ですでに巻き付けられた部分
に該後端部を押し付けて、これらをアイロン部材135
内に設けられた図示しないヒータによる熱で熱接着させ
る。
【0051】結束部21は、さらに下部チャック降下規
制機構138を有している。この下部チャック降下規制
機構138は、下部チャック66の鉛直下方位置に位置
し下側のフレーム59に一端が回動自在に支持された下
部チャック降下規制部材139と、制御部15で制御さ
れる図示せぬ駆動部とを有している。そして、下部チャ
ック降下規制部材139は、駆動部の駆動力で直立状態
と横倒状態との間を回動するもので、直立状態とされた
場合、チャック部材51がバネ部材の付勢力のみで結束
すべき枚数の集積紙幣S1を挾持した状態で前記受渡位
置に下降する際に、該受渡位置の所定距離手前位置で、
下部チャック66の下部挾持部材81および平板部材8
3に当接して、これらのそれ以上の移動を規制する。こ
れにより、上部チャック65がさらに受渡位置まで移動
すると下部チャック66と上部チャック65とが、バネ
部材により集積紙幣S1を挾持した状態よりその間の距
離を、例えば新券の枚数分の厚さ相当の距離に縮め、か
つ平板部材83が平板部80とのなす角が小さくなる方
向の回動限界位置に位置されることになる。また、横倒
状態では、前記受渡位置にある下部チャック66との接
触が回避される。
【0052】束紙幣押出機構56は、図3および図9に
示すように、前記受渡位置において該テープ接着機構5
5により結束テープTの接着がなされた束紙幣S2を筐
体前面方向に押し出して次の受渡先である束紙幣搬送部
24に受け渡すもので、フレーム59の、前記受渡位置
にあるチャック部材51の下方位置に、筐体11の前後
方向に沿って水平延在するよう設けられた一対のスライ
ドレール141を介して水平移動自在に支持されたスラ
イド部材142を有している。そして、該スライド部材
142には、押出棒(押出部材)143が鉛直立設され
ている。なお、該押出棒143の位置に合わせてこれを
挿入可能となるようにチャック部材51の長孔75,8
7が形成されている。また、スライド部材142は、制
御部15で制御される図示せぬ駆動部の駆動力で前後進
する。
【0053】具体的には、チャック部材51が受渡位置
に位置した際に、筐体11の最も後面側で待機するスラ
イド部材142の押出棒143が、チャック部材51で
挾持された束紙幣S2より後面側に長孔75,87(図
5参照)内において位置し、スライド部材142が筐体
11の前面方向に移動すると、これと一体に押出棒14
3が長孔75,87内において前進し、束紙幣S2を巻
回された結束テープTとともに前面方向に押し出して、
結束テープTをチャック部材51から外させ、束紙幣S
2をさらに所定量押し出して束紙幣搬送部24に受け渡
す。ここで、スライド部材142すなわち押出棒143
の移動量は、少なくとも、束紙幣S2をチャック部材5
1から押し出す際に、チャック部材51の先端側にも巻
き付けられた結束テープTが移動してチャック部材51
の先端から外れる位置まで必要で、本実施例では、これ
に所定ストローク量を付加した、束紙幣S2の長さ方向
における約半分の長さ分、束紙幣S2がチャック部材5
1から突出するように設定されている。
【0054】ここで、スライド部材142には、結束テ
ープTがチャック部材51から外れるまで束紙幣S2を
押し出す位置まで束押出棒143が移動すると、下部チ
ャック66を下方に押し下げる下部チャック押下部材1
45が固定されている。すなわち、この下部チャック押
下部材145は、スライド部材142にその移動方向に
沿って延在されるとともに、筐体前面側に近接する端部
が高く筐体後面方向に向かう程低くなるよう傾斜する押
下面146が形成されてなるもので、押下面146が、
受渡位置に位置するチャック部材51のローラ88の上
側に位置されている。
【0055】そして、スライド部材142が筐体前面方
向に移動し、結束テープTがチャック部材51から外れ
るタイミングで、下部チャック押下部材145は、押下
面146をローラ88に接触させ、さらなるスライド部
材142の移動で、押下面146の形状でローラ88を
下方に押圧移動させ、下部チャック66を押し下げる。
これにより、上部チャック65と下部チャック66とが
離間するため、その後の束紙幣S2の押し出しが円滑と
なる。なお、制御部15は、下部チャック降下規制部材
139を、結束テープTの熱接着完了後から下部チャッ
ク押下部材145が下部チャック66の押し下げを開始
する前のタイミングで、下部チャック66の降下を可能
とするため回動させ横倒状態とする。
【0056】結束部21は、テープ巻付機構54の近傍
に捺印部148を有している。捺印部148は、チャッ
クエレベータ機構52によるチャック部材51およびこ
れに挾持された集積紙幣S1の昇降範囲に対し、制御部
15で制御される図示せぬ駆動部で駆動されて水平方向
に進退自在とされている。該捺印部148は、接着後の
結束テープTに金融機関名および日付等の捺印を施すも
ので、捺印時には、該捺印部148が、前記昇降範囲に
向け前進して、テープ接着機構55で接着された結束テ
ープTの鉛直上方に位置して停止し、この状態でチャッ
クエレベータ機構52によりチャック部材51を所定量
上昇させて結束テープTを捺印部148に当接させ、捺
印を施す。
【0057】なお、制御部15による制御で、結束部2
1は、テープ供給機構53、テープ巻付機構54、テー
プ接着機構55および捺印部148を作動させることな
く、チャック部材51で受け入れた集積紙幣S1を、結
束させずにそのまま束紙幣搬送部24に受け渡すことも
できる。
【0058】束紙幣搬送部24は、図9〜図11に示す
ように、受渡位置にあるチャック部材51に対し、筐体
前面側に隣接して水平に設けられた束紙幣載置板(載置
部材)150と、該束紙幣載置板150に沿って筐体1
1の左右方向に往復水平移動自在に設けられた束紙幣搬
出部材(移動部材)151とを有している。
【0059】束紙幣載置板150は、束紙幣押出機構5
6でチャック部材51から一部押し出された束紙幣S2
の押出先端側の一部を上面に載置させる。ここで、束紙
幣載置板150のチャック部材51の先端からの、筐体
前後方向における長さは、押出棒143による集積紙幣
S1の押出量に合わせて、集積紙幣S1の長さ方向にお
ける約半分の長さ分に設定されている。下部チャック押
下部材145で下部チャック66が押し下げられた状態
のチャック部材51に一部残存し、他の一部が束紙幣載
置板150に載置された束紙幣S2を、束紙幣搬出部材
151は、前記他の一部に側方から当接して押し出し搬
出する。なお、束紙幣搬出部材151も、制御部15で
制御される図示せぬ駆動部で駆動されて前後進する。こ
こで、束紙幣搬出部材151は、押出棒143による束
紙幣S2の押し出し時には、押し出される束紙幣S2の
搬出方向上流側にあってこの方向の移動限界位置の待機
位置に位置する。
【0060】束紙幣搬出部材151の上部には、束紙幣
押さえ部材(押さえ部材)153がその一端側において
蝶番154を介して回動自在に支持されている。この束
紙幣押さえ部材153は、束紙幣搬出方向下流側(図1
0における左方向)に他端先端側が延出されており、該
先端側が下方に位置するすなわち束紙幣載置板150に
近接する方向(図10における反時計回り方向)にバネ
部材155で付勢されていて、該付勢力で上から、束紙
幣S2のチャック部材51から突出する一部に当接して
これを束紙幣載置板150に押し付ける。この束紙幣押
さえ部材153には、二つの規制ピン(待機位置規制部
材)156と規制ピン(移動終端規制部材)157が突
設された支持部材158が固定されている。
【0061】一方の規制ピン156は、束紙幣搬出部材
151が、受渡位置にある束紙幣S2の搬出方向上流側
にあってこの方向の移動限界位置すなわち待機位置に位
置した際に、筐体11側に固定された規制板(待機位置
規制部材)160に当接して、束紙幣押さえ部材153
を、束紙幣S2のチャック部材51からの受け渡しを円
滑にするようバネ部材155の付勢力に抗して、先端側
が束紙幣載置板150から離間し略水平となるよう回動
させ束紙幣載置板150に対し開いた状態にさせるもの
で、他方の規制ピン157は、束紙幣搬出部材151
が、束紙幣S2の搬出方向下流側の移動限界位置すなわ
ち移動終端位置に位置した際に、筐体11側に固定され
た規制板(移動終端規制部材)161に当接して、束紙
幣押さえ部材153を、束紙幣S2の次への受け渡しを
円滑にするようバネ部材155の付勢力に抗して、先端
側が束紙幣載置板150から離間し略水平となるよう回
動させ束紙幣載置板150に対し開いた状態にさせるも
のである。
【0062】また、束紙幣搬出部材151が束紙幣S2
の搬出方向下流側への移動限界位置に移動する際の束紙
幣押さえ部材153の上記回動を許容するとともに、束
紙幣搬出部材151が、束紙幣S2の搬出方向下流側の
移動限界位置から搬出方向上流側に移動する際に、束紙
幣押さえ部材153を束紙幣載置板150に対し離間状
態に維持するためのガイド部材(回動制御部材)163
が設けられている。すなわち、ガイド部材163は、束
紙幣載置板150の上方に、略水平延在するとともに、
搬出方向下流側の部分が斜め下方に延出するよう若干屈
曲された形状をなして筐体11側に固定されるガイド板
164と、該ガイド板164の搬出方向下流側に、該ガ
イド板164に沿う状態と、該ガイド板164に対し上
方向に突出する状態との間で回動自在となるよう蝶番1
65を介して支持された回動板166と、該回動板16
6をガイド板164に沿う方向に付勢する図示せぬバネ
部材とを有している。
【0063】ここで、束紙幣押さえ部材153は、束紙
幣搬出部材151が束紙幣S2の搬出方向下流側の移動
限界位置に移動する際に規制ピン157により回動させ
られると、ガイド部材163の回動板166に下方から
接触してこれをバネ部材の付勢力に抗して回動させてそ
の上側の離間位置まで上昇する接触片部168が設けら
れている。そして、この接触片部168は、搬出方向下
流側の移動限界位置から、束紙幣搬出部材151が、搬
出方向上流側に移動すると、回動板166がバネ部材の
付勢力でガイド板164に沿う方向に戻されていること
から、該回動板166に上側から当接してそれ以上の下
方移動が規制される。よって、束紙幣搬出部材151
が、束紙幣S2の搬出方向上流側に移動すると回動板1
66およびガイド板164の上面に沿って移動する。こ
れにより、束紙幣押さえ部材153が束紙幣載置板15
0から離間された状態が維持されて、束紙幣搬出部材1
51は、束紙幣S2の搬出方向上流側に移動する。
【0064】束紙幣搬出部材151の筐体後面側には、
テープ押さえ部材170が設けられている。このテープ
押さえ部材170は、筐体後面方向に突出する突出位置
から、束紙幣S2の搬出方向上流側に倒れる方向に水平
旋回自在となるよう蝶番171を介して束紙幣搬出部材
151に支持されるとともに、前記突出位置となる方向
(図11に示す反時計回り方向)に図示せぬバネ部材で
付勢されている。そして、突出位置にあるテープ押さえ
部材170の搬出方向上流側の端面には摩擦部材172
が固定されており、この摩擦部材172は、受渡位置に
あるチャック部材51で挾持されテープ巻付機構54で
結束テープTが巻き付けられた状態の集積紙幣S2の搬
出方向下流側の端面に、間に結束テープTを介在させた
状態で当接可能となっている。
【0065】ここで、束紙幣搬出部材151は、搬出方
向下流側で待機していて、結束テープTがテープ巻付機
構54で巻き付けられテープ供給機構53の逆転により
締め上げられた後、カッタ95による切断の前のタイミ
ングで、搬出方向上流側に移動して、集積紙幣S1の搬
出方向下流側の端面に間に結束テープTを介在させた状
態で当接して停止する。ここで、この当接の方向は、テ
ープ押さえ部材170が回動できない方向であることか
ら、所定の押圧力で結束テープTを集積紙幣S1に押し
付けることになる。そして、結束テープTの切断後、熱
接着の完了まで停止状態を維持し、その後、捺印のため
チャック部材51が上昇する際に、搬出方向上流側の移
動限界位置まで移動し、搬出作動に備える。なお、搬出
作動時においては、テープ押さえ部材170はチャック
部材51に当接して回動することができ、よって、束紙
幣搬出部材151の移動を妨げることはない。
【0066】なお、束紙幣搬送部24は、上記束紙幣載
置板150および束紙幣搬出部材151で搬出された束
紙幣S2を、制御部15により制御されて、束紙幣収納
繰出部22a,22b、機外放出部25および端数収納
部23のいずれかに振り分けるよう搬送する。
【0067】ここで、制御部15は、集積部20a,2
0bのうち、結束すべき所定枚数の集積紙幣S1が集積
された側から集積紙幣押出機構44a,44bの対応す
るもので集積紙幣S1を押し出し、チャック部材51で
集積紙幣S1を受け入れさせ、これを束紙幣搬送部24
に向け下降させ該下降と並行して結束処理を実施させる
よう制御する。
【0068】機外放出部25は、束紙幣搬送部24で搬
送された結束紙幣S2または集積紙幣S1を、収納する
ことなくそのまま機外へ放出させるための開口部で、結
束紙幣S2または集積紙幣S1を放出させる時に制御部
により自動的に開作動されそれ以外は閉状態とされる図
示せぬシャッタを具備している。
【0069】各束紙幣収納繰出部22a,22bは、結
束紙幣S2を収納する収納庫27と、制御部15で制御
されて、収納庫27内の結束紙幣S2を水平方向にスラ
イドさせ収納庫27の筐体前面側から一束ずつ繰り出す
図示せぬ繰出機構とを有している。なお、収納庫27
は、筐体前面側に設けられた図示せぬ扉を開作動させる
ことにより形成される開口部から取り出すことができる
よう着脱可能とされている。
【0070】束紙幣払出部26は、両収納繰出部22
a,22bの筐体前面側に配置された引き出し状のもの
で、各収納繰出部22a,22bから繰り出された結束
紙幣S2を受け取り、制御部15で制御されて筐体11
外に突出して結束紙幣S2を筐体11外へ搬出する。
【0071】端数収納部23は、束紙幣搬送部24で搬
送される集積紙幣S1を、受け入れて収納するもので、
筐体前面側に設けられた図示せぬ扉を開作動させること
により形成される開口部から取り出すことができるよう
着脱可能とされている。なお、制御部15は、金種判別
部19からの金種信号の計数状況から、集積部20a,
20bのいずれかで集積された集積紙幣S1が結束させ
るべき所定枚数に達したと判定した場合に、該集積紙幣
S1をチャック部材51で挾持して結束部21により結
束させることになり、例えば紙葉類処理機で一取引分の
処理終了後、上下の集積部20a,20bのいずれかに
結束されていない端数の集積紙幣S1がある場合には、
該端数の集積紙幣S1をチャック部材51で挾持し結束
部21で結束させることなく束紙幣搬送部24に搬送さ
せ、該束紙幣搬送部24により上記端数収納部23に収
納させる。
【0072】下結束機本体部14は、上述した上結束機
本体部13と同様の構成をなしており、該上結束機本体
部13と水平方向の位置を一致させ上下方向にのみ位置
をずらして下側に配置されている。なお、上結束機本体
部13と同様の構成であるため、下結束機本体部14の
説明は略すが、集積部20aに対応する上側の集積部2
0cには、搬送部12の上から三番目の分流経路17c
が接続され、集積部20bに対応する下側の集積部20
dには、搬送部12の最下の分流経路17dが接続され
ており、また、上記束紙幣収納繰出部22aに対応して
束紙幣収納繰出部22cが、束紙幣収納繰出部22bに
対応して束紙幣収納繰出部22dがそれぞれ設けられて
いる。
【0073】以上の構成の本実施例の紙葉類結束機の制
御部15の制御内容を以下に説明する。以下において
は、紙葉類処理機側からすべての金種の紙幣がランダム
に搬送されてくる場合を例にとり説明する。この場合、
例えば、搬送量の最も多い金種すなわち万券を、上結束
機本体部13と下結束機本体部14とに交互に分流させ
て各集積部20a,20cに交互に集積させ、他の金種
すなわち例えば千券を上結束機本体部13の集積部20
bに、さらに他の金種すなわち例えば五千券を下結束機
本体部14の集積部20dに集積させ、また、集積部2
0aで集積された金種すなわち万券を束紙幣収納繰出部
22aに、集積部20bで集積された金種すなわち千券
を束紙幣収納繰出部22bに、集積部20cで集積され
た金種すなわち万券を束紙幣収納繰出部22cに、集積
部20dで集積された金種すなわち五千券を束紙幣収納
繰出部22dに収納させるよう制御する。
【0074】集積動作については、集積部20a〜20
dのいずれも同様であり、まず紙幣を受け入れる前の状
態において、集積紙幣載置板32を上限に位置させ、分
流経路17a〜17dの対応するものを介して搬送され
る紙幣を受け入れて、集積紙幣載置板32上に、集積紙
幣載置板32を徐々に下げながら集積させる。このよう
にして、各集積部20a〜20dで集積を行い、上結束
機本体部13において、集積部20a,20bのいずれ
かで集積された集積紙幣S1が結束すべき所定枚数に達
するとその側方の結束部21で結束処理を行わせ、他
方、下結束機本体部14において、集積部20c,20
dのいずれかで集積された集積紙幣S1が結束すべき所
定枚数に達するとその側方の結束部21で結束処理を行
わせる。なお、上結束機本体部13および下結束機本体
部14のいずれにおいても、集積紙幣S1の処理は同様
であるため、以下においては、上結束機本体部13につ
いてのみ説明する。
【0075】集積部20a,20bの集積紙幣S1が結
束すべき所定枚数に達する前の待機状態においては、図
3に示すように、上部チャック65を上限位置に位置さ
せることによりチャック部材51を集積部20aの水平
側方の上側受取位置に位置させている。このとき、上部
チャック65が、下限に位置する集積部20aの集積紙
幣載置板32の集積紙幣S1の上端位置よりさらに上側
に位置され、下部チャック66が、下部チャック上昇規
制部材48aの突出片部47aの下側に平板部材83が
当接して該平板部材83がバネ部材84の付勢力に抗し
て略水平な状態にされるとともに下部チャック66全体
が上部チャック65から離間され集積紙幣載置板32よ
り若干下側に位置される受入状態となる。
【0076】そして、上側の集積部20aで集積紙幣S
1が結束すべき所定枚数に達した場合には、そのままの
状態を維持し、他方、下側の集積部20bで集積紙幣S
1が結束すべき所定枚数に達した場合には、下側の集積
部20bの下部チャック上昇規制部材48bをチャック
部材51およびこれに挾持された集積紙幣S1の昇降範
囲から退避する位置で待機させているため、チャックエ
レベータ機構52のボールネジ64を駆動させることに
より、一旦下部チャック66の平板部材83が下部チャ
ック上昇規制部材48bの突出片部47bより下側に位
置するまで上部チャック65を下降させた後、下部チャ
ック上昇規制部材48bの突出片部47bを前進させ、
その後、上部チャック65を上昇させて、チャック部材
51を集積部20bの側方の下側受取位置に位置させ
る。これにより、チャック部材51は、集積部20bに
対して上記受入状態となる。
【0077】なお、上部チャック65を下限位置で待機
させることも可能であり、この場合、上側の集積部20
aで集積紙幣S1が結束すべき所定枚数に達した場合に
は、下側の集積部20bの下部チャック上昇規制部材4
8bを、チャック部材51およびこれに挾持された集積
紙幣S1の昇降範囲から退避させた状態のままで、ボー
ルネジ64を駆動させることにより、チャック部材51
を上側受取位置に位置させて集積部20aに対して上記
受入状態とさせ、他方、下側の集積部20bで集積紙幣
S1が結束すべき所定枚数に達した場合には、下側の集
積部20bの下部チャック上昇規制部材48bの突出片
部47bを、チャック部材51およびこれに挾持された
集積紙幣S1の昇降範囲に前進させた後、ボールネジ6
4を駆動させることにより、チャック部材51を集積部
20bの水平側方の下側受取位置に位置させ集積部20
bに対して上記受入状態とさせる。
【0078】例えば、集積部20aの集積紙幣S1が結
束すべき所定枚数に達した場合、チャック部材51はそ
のままの状態で、ゲート機構36のゲート部材31を開
放状態にさせ、その後、対応する集積紙幣押出機構44
aにより集積紙幣押出部材45aをチャック部材51側
に前進させ、これにより、集積紙幣載置板32の集積紙
幣S1が、図12に示すように、離間状態にある上部チ
ャック65と下部チャック66との間に押し出される。
なお、この押し出しが完了すると、集積紙幣押出機構4
4aにより集積紙幣押出部材45a及びゲート部材31
を即座に元の位置に、さらに集積紙幣載置板32を上限
位置に移動させ、よって集積部20aに次の紙幣の集積
を行わせることになる。ここで、集積紙幣S1の押し出
し開始時点で、待機状態にあって横倒状態にあった下部
チャック降下規制部材139を回動させて直立状態とす
るとともに、上記待機状態において停止状態にあったテ
ープ供給機構53の供給ローラ94を駆動して結束テー
プTの繰り出しを開始させる。また、束紙幣搬送部24
の束紙幣搬出部材151は、上記待機位置から束紙幣搬
出方向下流側の移動限界位置に移動されている。
【0079】続いて、図13に示すように、すでに繰り
出しが開始されていた結束テープTの繰り出し量が所定
量となり、待機状態にあって開状態にあるキャッチ部材
114とキャッチ部材110との間にその先端部が挿入
される状態まで供給ローラ94を回転させた時点で、テ
ープキャッチャー部99を図13における反時計回り方
向に回動させ閉作動させて、結束テープTを把持面10
9,113間に把み取らせる。なお、供給ローラ94に
よる結束テープTの繰り出し速度が、テープキャッチャ
ー部99による結束テープTの引き出し速度より多少速
くなるようこれらを制御する。一方、完全に集積紙幣S
1をチャック部材51に押し出す位置まで集積紙幣押出
部材45aを前進させると、テープキャッチャー部99
の上記回動開始とタイミングを同じくして、ボールネジ
64の回転を開始させてチャック部材51すなわち上部
チャック65を下降させる。すると、まず、バネ部材の
付勢力により下部チャック66はそのままの状態で、上
部チャック65のみが下降して下部チャック66上の集
積紙幣S1に緩やかに当接し、その後、図13に示すよ
うに、該上部チャック65は、下部チャック66との間
で集積紙幣S1をバネ部材の付勢力で挾持しつつ一体に
下降する。この下降により、平板部材83は、下部チャ
ック上昇規制部材48aによる規制が解かれて、バネ部
材84の付勢力により傾動する。ここで、集積部20b
の集積紙幣S1が結束すべき所定枚数に達した場合、集
積部20bに対しチャック部材51を下側受取位置で停
止させ、また該下側受取位置において受入状態となった
時点で集積紙幣押出機構44bの集積紙幣押出部材45
bを前進させ、下側受取位置からチャック部材51を下
降させることになる以外は上記と略同様である。
【0080】上部チャック65をさらに下降させると、
図15に示すように、下部チャック66が下部チャック
降下規制部材139に当接してその移動が規制されるこ
とになり、上部チャック65が下部チャック66との距
離を縮めて集積紙幣S1を所定の強さで堅固に挾持し、
下限位置すなわち受渡位置に至ってその移動を停止させ
る。上部チャック65の下降に連動して、図13に示す
ように、テープキャッチャー部99を回転させ、図14
に示すように、チャック部材51で挾持され降下する集
積紙幣S1の周囲を回らせて集積紙幣S1にチャック部
材51ごと、結束テープTを巻き付ける。そして、図1
5に示すように、テープキャッチャー部99を、下部チ
ャック降下規制部材138により降下が規制された状態
の下部チャック66の平板部80の下側にキャッチ部材
110の板部108とキャッチ部材114とが該平板部
80と略同角度となりかつ集積紙幣の下面に当接する位
置で、停止させる。これにより、結束テープTの把持面
109,113による把持部分より繰り出し先端側の部
分が、集積紙幣S1に押し付けられる。
【0081】テープ供給機構53により、供給ローラ9
4を逆回転させ、結束テープTを引き戻す。すると、結
束テープTの繰り出し先端側の部分が、テープキャッチ
ャー部99により把持されさらに集積紙幣S1に押し付
けられているため、その位置がそのまま維持され、よっ
て、図16に示すように、集積紙幣S1に巻き付けられ
た結束テープTが締め上げられる。ここで、締め上げら
れた結束テープTは、集積紙幣S1と供給ローラ94と
の間の部分が直線状に張ることになる。すると、テープ
巻付不良検出部127は、その検知部材128が結束テ
ープTに当接しその張りで撓まされて検知部材129に
接触させられ電気的に導通状態となる。これにより、結
束テープTが正常であると判定する。他方、テープキャ
ッチャー部99で結束テープTを把み損ねたり、結束テ
ープTが切断されたり、あるいは結束テープTがテープ
キャッチャー部99から外れたりしたときには、結束テ
ープTの張りが適正でなくなるため、検知部材128が
撓むことなく検知部材129から離間した状態となって
電気的に遮断された状態となる。これにより、結束テー
プTが異常であると判定するとともに、テープキャチャ
ー引出部100によりテープキャッチャー部99を筐体
前面側に移動させて、その他の上結束機本体部13内の
動作を停止させ、さらに結束不良を、警報および表示に
より報知させる。なお、テープ巻付不良検出部127の
検出作動は、テープ供給機構53の供給ローラ94が逆
回転された後、結束テープTを締め上げるに十分な所定
時間が経過した後、後述するカッタ95による結束テー
プTの切断前までの間に実行される。
【0082】束紙幣搬出方向下流側の移動限界位置に位
置されていた束紙幣搬送部24の束紙幣搬出部材151
を、結束テープTが締め上げられた状態で、束紙幣搬出
方向上流側に移動させ、図17に示すように、テープ押
さえ部材170の摩擦部材172を集積紙幣S1の搬出
方向下流側の端面に間に結束テープTを介在させた状態
で当接させた後に、停止させる。これにより、摩擦部材
172が所定の押圧力で結束テープTを集積紙幣S1に
押し付けることになる。この状態で、テープ接着機構5
5によりそのアイロン部材135を結束テープT方向に
前進させる。そして、前進中、該アイロン部材135が
結束テープTに接触する若干手前まで移動するタイミン
グで、テープ供給機構53のカッタ95で結束テープT
を切断させる。すると、前進中のアイロン部材135に
より、切断で形成された後端部を折り曲げるようにして
導き、上部チャック65の上部挾持部材72の上面にあ
る結束テープTのすでに巻き付けられた部分に該後端部
を押し付けて熱接着させて束紙幣S2を得る。なお、こ
の接着中の所定タイミングで、束紙幣搬送部24の束紙
幣搬出部材151を、再度、束紙幣搬出方向下流側に若
干移動させる。これにより、テープ押さえ部材170の
摩擦部材172が結束テープTから離間する。
【0083】熱接着に十分な時間が経過したタイミング
で、アイロン部材135を後退させる。そして、該アイ
ロン部材135が結束テープTから離間するタイミング
で、図示せぬソレノイドを切り換えて、テープキャッチ
ャー引出部100によりテープキャッチャー部99を筐
体前面側に移動させてその把持面109,113を結束
テープTから退避する退避位置に移動させる。これによ
り、テープキャッチャー部99は、結束テープTから引
き抜かれることになる。テープ接着機構55がそのアイ
ロン部材135を最も後退させる待機位置に戻ると、チ
ャック部材51およびこれに挾持された集積紙幣S1の
昇降範囲外で待機状態にあった捺印部148を、前記昇
降範囲に前進させ、チャック部材51および集積紙幣S
1の上側位置に位置させる。その後、チャックエレベー
タ機構52のボールネジ64によりチャック部材51を
所定量上昇させて、図18に示すように、結束テープT
を捺印部148に当接させ、該結束テープTに金融機関
名および日付等の捺印を施す。
【0084】このチャック部材51の上昇時に、該チャ
ック部材51の下側を通過させて、束紙幣搬送部24の
束紙幣搬出部材151を、束紙幣搬出方向上流側に移動
させる。またこのとき、ソレノイドを切り換えて、テー
プキャッチャー引出部100によりテープキャッチャー
部99を筐体後面側に移動させてその把持面109,1
13を前進位置に移動させる。そして、テープキャッチ
ャー部99を、図3における時計回り方向に回動させ、
キャッチ部材114がテープキャッチャー規制部材11
8に当接しキャッチ部材110に対し所定量開かれる待
機位置で停止させる。さらにこのとき、下部チャック降
下規制部材139を回動させて横倒状態とさせる。
【0085】その後に、チャックエレベータ機構52の
ボールネジ64によりチャック部材51を下限位置すな
わち受渡位置まで下降させる。チャック部材51すなわ
ち上部チャック65を受渡位置まで下降させると、束紙
幣押出機構56の待機位置にあったスライド部材142
を筐体前面方向に前進させ、これと一体に押出棒143
をチャック部材51の長孔75,87内で前進させる。
すると、該押出棒143が、チャック部材51に挾持さ
れた集積紙幣S1に結束テープTが巻回されてなる束紙
幣S2をその長手方向に沿って筐体前面側に押す。この
スライド部材142の前進により、まず、束紙幣S2が
巻回された結束テープTとともに移動して、チャック部
材51から結束テープTを外させる(このとき上部チャ
ック65と下部チャック66とはバネ部材の付勢力のみ
で束紙幣S2を挾持する)。続いて、図9に示すよう
に、下部チャック押下部材145が、押下面146を下
部チャック66のローラ88に接触させ、押下面146
の形状でローラ88を下方に押圧移動させ、下部チャッ
ク66をバネ部材の付勢力に抗してさらに下方に押し下
げる。このように上部チャック65と下部チャック66
とを強制的に離間させた状態で、最終的に、束紙幣S2
を、長さ方向の約半分の長さ分のみ束紙幣搬送部24の
束紙幣載置板150上に突出させる。
【0086】ここで、束紙幣搬送部24の束紙幣搬出部
材151は、このとき、図10に示すように、束紙幣搬
出方向上流側の移動限界位置に位置しており、よって、
束紙幣押さえ部材153は、筐体11側に固定された規
制板160に規制ピン156を当接させ、バネ部材15
5の付勢力に抗して略水平となるよう回動させられた状
態にある。そして、この状態から、束紙幣搬送部24の
束紙幣搬出部材151を、束紙幣搬出方向下流側に移動
させると、規制ピン156の規制板160からの離間に
より、束紙幣押さえ部材153がバネ部材155の付勢
力により回動し束紙幣S2を束紙幣載置板150上に押
し付ける。そして、この状態で、移動する束紙幣搬出部
材151が、束紙幣S2の短手方向における端側に当接
してこれを側方に押し出し搬送する。続いて、束紙幣搬
出部材151が、束紙幣S2の搬出方向下流側の移動限
界位置まで移動すると、図19に示すように、規制ピン
157が、筐体11側に固定された規制板161に当接
して、束紙幣押さえ部材153をバネ部材155の付勢
力に抗して略水平となるよう回動させ束紙幣S2に対し
離間状態とするとともに、束紙幣搬出部材151が、束
紙幣S2を、束紙幣載置板150外へ押し出し、落下さ
せる。すると、束紙幣搬送部24の図示せぬ他の一部
が、束紙幣S2を、束紙幣収納繰出部22a,22bお
よび機外放出部25のいずれかに振り分けるよう搬送す
る。そして、束紙幣搬出部材151は、束紙幣搬出方向
上流側の移動限界位置である待機位置まで移動して、次
の結束処理に向け待機する。
【0087】なお、束紙幣押出機構56は、スライド部
材142を前進させてチャック部材51から束紙幣S2
を束紙幣載置板150方向へ押し出した後、束紙幣搬送
部24の束紙幣搬出部材151により、束紙幣S2をチ
ャック部材51から完全に外側に位置させるタイミング
で、スライド部材142を後退させて待機位置に戻すこ
とになる。また同じタイミングで、チャックエレベータ
機構52は、チャック部材51を上昇させる。このと
き、下側の集積部20bに、結束すべき枚数の紙幣がす
でに集積されている場合には、下部チャック上昇規制部
材48bの突出片部47bの突出片部47bを結束部2
1方向に突出させた後、集積部20bの側方の下側受取
位置まで上部チャック65を上昇させて停止させる。そ
れ以外の場合は、下部チャック上昇規制部材48bを結
束部21方向に突出させることなく、集積部20aの側
方の上側受取位置まで上部チャック65を上昇させて停
止させて待機する。
【0088】ここで、集積部20a,20bによる紙幣
の集積枚数が結束するのに必要な枚数に満たずに処理を
終了する場合等、必要に応じて、集積紙幣押出機構44
a,44bで集積紙幣S1を押し出し、チャック部材5
1でこれを受け入れて、結束させることなく束紙幣搬送
部24に受け渡し、該束紙幣搬送部24から端数収納部
23に搬送して該端数収納部23に収納させることがで
きる。この場合、テープ供給機構53、テープ巻付機構
54およびテープ接着機構55を作動させることなく、
それ以外は上記と同様の処理を行い、束紙幣搬送部24
で、ばらの集積紙幣を端数収納部23に搬送させること
になる。
【0089】なお、以上においては、上結束機本体部1
3の結束処理を例にとり説明したが、下結束機本体部1
4についても同様である。また、集積部20a〜20d
への紙幣の振り分けの方式は、上記に限定されることな
く、すべての集積部20a〜20dにすべて異なる金種
の紙幣をそれぞれ振り分けたり、同一金種を振り分けた
りする等、種々の方式が適用できる。加えて、上記は紙
幣に限定されることなく他の種々の紙葉類を結束させる
際に用いて好適である。
【0090】以上に述べたように、本実施例の紙葉類結
束機によれば、押出棒143により、チャック部材51
から束紙幣S2を、一部すなわち長さ方向における約半
分突出するよう押し出すと、この突出する一部は束紙幣
載置板150上に載置される。そして、押し出される束
紙幣S2の側方の待機位置に位置する束紙幣搬出部材1
51が、チャック部材51から突出する束紙幣S2の前
記一部に水平移動により側方から当接してこれを束紙幣
載置板150上で移動させる。このとき、束紙幣搬出部
材151に一側において回動自在に支持された束紙幣押
さえ部材153がその他側で束紙幣S2の前記一部を上
方から押圧することになり、束紙幣S2を束紙幣載置板
150に上から押し付けながら移動させることができ
る。したがって、束紙幣S2のチャック部材51からの
押出量として、チャック部材51から束紙幣S2が完全
に押し出される量を確保することなく、一部突出するよ
う押し出すまでとし、紙葉類結束機の全体の大型化を防
止した上で、束紙幣搬出部材151による束紙幣S2の
移動すなわち搬送を安定させることができる。しかも、
束紙幣押さえ部材153は、規制ピン156と規制板1
60とにより、束紙幣搬出部材151が前記待機位置に
位置する際に束紙幣載置板150からその先端側が離間
されることになるため、押出棒143によるチャック部
材51からの束紙幣S2の押し出しを妨げることがな
い。なお、スライド部材142すなわち押出棒143の
移動量は、少なくとも、束紙幣S2をチャック部材51
から押し出す際に、チャック部材51の先端側にも巻き
付けられた結束テープTが移動してチャック部材51の
先端から外れる位置まで必要であるが、本実施例では、
これに所定ストローク量を付加した、束紙幣S2の長さ
方向における約半分の長さ分、束紙幣S2がチャック部
材51から突出するように設定しているため、束紙幣搬
出部材151による束紙幣S2の移動すなわち搬送をよ
り安定させることができる。
【0091】また、規制ピン157および規制板161
は、束紙幣搬出部材151が前記待機位置に対し反対側
の移動限界位置すなわち移動終端位置に位置する際に、
束紙幣押さえ部材153をその先端側が束紙幣載置板1
50から離間する方向に回動した状態とするため、移動
終端位置での束紙幣S2の受け渡しが容易となる。
【0092】さらに、ガイド部材163が、束紙幣搬出
部材151が前記移動終端位置から前記待機位置方向へ
移動する際に、束紙幣押さえ部材153の先端側が束紙
幣載置板150に近接する方向への回動を所定の範囲内
で規制する。よって、例えば、束紙幣S2が束紙幣載置
板150に残存した状態で即座に束紙幣搬出部材151
を待機位置方向へ移動させても、束紙幣押さえ部材15
3が束紙幣S2に与える影響を排除することができる。
【0093】加えて、集積部20a〜20dから次の受
渡先である束紙幣搬送部24への移送の際中に受け渡し
を行うことなく結束処理を行うことになるため、集積紙
幣S1の受け渡しは、集積部20a〜20dからチャッ
ク部材51への受け渡しと、チャック部材51から束紙
幣搬送部24への受け渡しの二カ所で済む(従来は四カ
所)。また、移送も集積部20a〜20dから束紙幣搬
送部24への一カ所で済む(従来は二カ所)。したがっ
て、受け渡しおよび移送の各機構の数を少なくできるた
め、小型化および低コスト化を図ることができ、受け渡
しおよび移送の処理時間を少なくできるため、集積開始
から結束後、次の受渡側への受け渡し完了までに要する
時間を短縮することができる。
【0094】また、チャック部材51が、上部チャック
65と、該上部チャック65に対し昇降自在に設けられ
た下部チャック66と、下部チャック66を上部チャッ
ク65方向に付勢するバネ部材とを有するため、集積紙
幣S1の厚さにバラツキがあっても、上部チャック65
に対する下部チャック66の位置の変化でこれに対応す
ることができる。したがって、集積紙幣S1の厚さにバ
ラツキがあっても、確実に該集積紙幣S1を挾持するこ
とができる。
【0095】さらに、チャック部材51が受渡位置に下
降する際に、受渡位置の手前位置で下部チャック66は
下部チャック降下規制部材139に当接しそれ以上の移
動が規制される。よって、受渡位置まで移動すると下部
チャック66と上部チャック65とが、バネ部材により
集積紙幣S1を挾持した状態よりその間の距離を縮める
ことになる。したがって、受渡位置に位置した集積紙幣
S1の結束テープTをテープ供給機構53で締め上げテ
ープ接着機構55で接着させる際に、集積紙幣S1の厚
さを小さくした状態で締め上げおよび接着させることが
できるため、結束テープTの弛みの発生を防止すること
ができる。
【0096】加えて、テープ巻付機構54により、上部
チャック65と下部チャック66との間に挾持された集
積紙幣S1にこれら上部チャック65と下部チャック6
6とともに結束テープTが巻き付けられた状態で、該結
束テープTの接着が行われ、そして、押出棒143によ
り、上部チャック65と下部チャック66との間にある
束紙幣S1を束紙幣搬送部24に押し出す際に、結束テ
ープTが上部チャック65および下部チャック66から
外れる位置まで押出棒143が移動した時点で、該押出
棒143と一体に移動する下部チャック押下部材145
が、下部チャック66を下方に押し下げ、よって、上部
チャック65および下部チャック66の束紙幣S2の挾
持が解除される。なお、この時の下部チャック66の高
さは、挾持が解除された束紙幣S2の下面が、束紙幣載
置板150と同様あるいは若干高くなるよう設定されて
いる。したがって、結束テープTがチャック部材51か
ら外れた以降の押出棒143による束紙幣S1の押し出
しを円滑に行うことができる。
【0097】また、制御部15が、集積紙幣S1を受け
取ったチャック部材51を上側受取位置あるいは下側受
取位置から降下させる前に、テープ供給機構53から結
束テープTを繰り出させ、チャック部材51の前記降下
を開始させると同時にテープ巻付機構54で結束テープ
Tの巻き付けを開始させることになる。したがって、チ
ャック部材51の降下開始と同時に結束テープTの巻き
付けが開始されるため、結束に要する時間をさらに短縮
することができる。
【0098】さらに、集積部20a〜集積部20dから
集積紙幣S1を受け取るべくチャック部材51が上昇す
ると、上側受取位置あるいは下側受取位置の手前位置
で、下部チャック66は、その平板部材83を下部チャ
ック上昇規制部材48aあるいは下部チャック上昇規制
部材48bに当接させ該当接位置のそれ以上の移動が規
制される。よって、上部チャック65がさらに受取位置
まで移動すると、平板部80側が低くなるよう傾斜した
状態にバネ部材84で付勢された平板部材83が傾斜を
小さく略水平となるよう回動する。したがって、集積部
20a〜集積部20dからの集積紙幣S1の受け取りを
円滑かつ確実に行うことができる。
【0099】加えて、複数の集積部20a〜20dを上
下に位置をずらして配置してなるため、複数種類の紙幣
の分別集積を行ったり、同一種類の紙幣の集積を各集積
部20a〜20dに並行して行わせたりすることが可能
となる。しかも、集積部20a〜20dが上下に位置を
ずらしているため、レイアウトに必要な床面積を増大さ
せることなくコンパクトにできる。
【0100】さらに、上結束機本体部13および下結束
機本体部14のそれぞれにおける最上の集積部20a以
外の集積部20bの近傍に設けられた下部チャック上昇
規制部材48bを、チャックエレベータ機構52による
チャック部材51および集積紙幣S1の昇降範囲に対し
進退自在に設けてなるため、集積部20bから集積紙幣
S1が押し出される以外のときに集積部20bの近傍に
設けられた下部チャック上昇規制部材48bを退避させ
ることで該下部チャック上昇規制部材48bのチャック
部材51の昇降への干渉を防止することができる。
【0101】加えて、制御部15は、上結束機本体部1
3の集積部20aと下結束機本体部14の集積部20c
とに、処理枚数の多い同じ金種の紙幣(万券)を交互に
搬送するようになっているため、これら集積部20a,
20cにおいては集積枚数が略同時に結束すべき同枚数
に達することになり、よって、上結束機本体部13の集
積部20aと下結束機本体部14の集積部20cとが、
常に略同時に結束処理を行うことになる。したがって、
結束処理の効率をさらに向上させることができる。しか
も、上結束機本体部13および下結束機本体部14が上
下に位置をずらしているため、レイアウトに必要な床面
積を増大させることなくコンパクトにできる。
【0102】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の紙葉類結束機に
よれば、押出部材により、チャック部材から束紙葉類
を、少なくとも結束テープがチャック部材から外れる位
置まで、一部突出するよう押し出すと、この突出する一
部は載置部材上に載置される。そして、押し出される束
紙葉類の側方の待機位置に位置する移動部材が、チャッ
ク部材から突出する束紙葉類の前記一部に水平移動によ
り側方から当接してこれを載置部材上で移動させる。こ
のとき、移動部材に一側において回動自在に支持された
押さえ部材がその他側で束紙葉類の前記一部を上方から
押圧することになり、束紙葉類を載置部材に上から押し
付けながら移動させることができる。したがって、束紙
葉類のチャック部材からの押出量として、チャック部材
から束紙葉類が完全に押し出される量を確保することな
く、一部突出するよう押し出すまでとし、紙葉類結束機
の全体の大型化を防止した上で、移動部材による束紙葉
類の移動すなわち搬送を安定させることができる。しか
も、押さえ部材は、待機位置規制部材により、移動部材
が前記待機位置に位置する際に載置部材からその前記他
側が離間されることになるため、押出部材によるチャッ
ク部材からの束紙葉類の押し出しを妨げることがない。
【0103】本発明の請求項2記載の紙葉類結束機によ
れば、移動終端規制部材は、移動部材が前記待機位置に
対し反対側の移動終端位置に位置する際に、押さえ部材
をその前記他側が載置部材から離間する方向に回動した
状態とするため、移動終端位置での束紙葉類の受け渡し
が容易となる。
【0104】本発明の請求項3記載の紙葉類結束機によ
れば、回動制御部材が、移動部材が前記移動終端位置か
ら前記待機位置方向へ移動する際に、押さえ部材の前記
他側が載置部材に近接する方向への回動を所定の範囲内
で規制する。よって、例えば、束紙葉類が載置部材に残
存した状態で即座に移動部材を待機位置方向へ移動させ
ても、押さえ部材が束紙葉類に与える影響を排除するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による紙葉類結束機の全体構
成を概略的に示す正断面図である。
【図2】本発明の一実施例による紙葉類結束機の一部制
御系のブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による紙葉類結束機の上結束
機本体部の全体構成を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施例による紙葉類結束機のチャッ
ク部材等を示す側面図である。
【図5】本発明の一実施例による紙葉類結束機のチャッ
ク部材等を示す側断面図である。
【図6】本発明の一実施例による紙葉類結束機のテープ
巻付機構等を示す平面図である。
【図7】本発明の一実施例による紙葉類結束機のテープ
巻付機構等を示す図6右方から見た側面図である。
【図8】本発明の一実施例による紙葉類結束機のテープ
巻付不良検出部の他の例を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施例による紙葉類結束機の束紙幣
押出機構等を示す側面図である。
【図10】本発明の一実施例による紙葉類結束機の束紙
幣搬送部等を示す正面図である。
【図11】本発明の一実施例による紙葉類結束機の束紙
幣搬送部等を示す平面図である。
【図12】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の初期状態を示す正面図である。
【図13】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図12の後の状態を示す正面図である。
【図14】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図13の後の状態を示す正面図である。
【図15】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図14の後の状態を示す正面図である。
【図16】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図15の後の状態を示す正面図である。
【図17】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図16の後の状態を示す正面図である。
【図18】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図17の後の状態を示す正面図である。
【図19】本発明の一実施例による紙葉類結束機の要部
の結束処理の図18の後の状態を示す正面図である。
【符号の説明】 51 チャック部材 143 押出棒(押出部材) 150 束紙幣載置板(載置部材) 151 束紙幣搬出部材(移動部材) 153 束紙幣押さえ部材(押さえ部材) 156 規制ピン(待機位置規制部材) 157 規制ピン(移動終端位置規制部材) 160 規制板(待機位置規制部材) 161 規制板(移動終端位置規制部材) 163 ガイド部材(揺動制御部材)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 27/08 B65B 13/02 G07D 9/00 401

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定枚数集積された集積紙葉類を表裏両
    側から上下一対のチャック部材により挾持するととも
    に、該集積紙葉類の周囲にチャック部材とともに結束テ
    ープを巻き付けその重合部分同士を接着させて束紙葉類
    となした後、チャック部材から該束紙葉類を結束テープ
    とともに押し出し、結束テープをチャック部材から外す
    ことにより、集積紙葉類に結束処理を施す紙葉類結束機
    であって、 前記チャック部材から束紙葉類を長手方向に沿って、少
    なくとも結束テープがチャック部材から外れる位置ま
    で、一部突出するよう押し出す押出部材と、 前記チャック部材から突出された束紙葉類の前記一部を
    載置させる載置部材と、 前記押出部材による束紙葉類の押し出し時に、押し出さ
    れる束紙葉類の側方の待機位置に位置するとともに、前
    記チャック部材から突出する束紙葉類の前記一部の、該
    束紙葉類の短手方向における端側に水平移動により側方
    から当接してこれを前記載置部材上で移動させる移動部
    材と、 該移動部材に一側において回動自在に支持されるととも
    に他側が前記載置部材に近接する方向に付勢され、該移
    動部材が束紙葉類の前記一部に当接してこれを移動させ
    る際に、該束紙葉類の前記一部を前記他側において上方
    から押圧する押さえ部材と、 前記移動部材が前記待機位置に位置する際に、前記押さ
    え部材を前記他側が前記載置部材から離間する方向に回
    動した状態とする待機位置規制部材と、 を具備することを特徴とする紙葉類結束機。
  2. 【請求項2】 前記移動部材が前記待機位置に対し反対
    側の移動終端位置に位置する際に、前記押さえ部材を前
    記他側が前記載置部材から離間する方向に回動した状態
    とする移動終端規制部材を有することを特徴とする請求
    項1記載の紙葉類結束機。
  3. 【請求項3】 前記移動終端規制部材による前記押さえ
    部材の前記他側の前記載置部材から離間する方向への回
    動を許容するとともに、前記移動部材が前記移動終端位
    置から前記待機位置方向へ移動する際に、前記押さえ部
    を前記載置 部材に対し離間状態に維持する回動制御部
    材を有することを特徴とする請求項2記載の紙葉類結束
    機。
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