JP3171779U - 標識コーンの表示灯装置 - Google Patents

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辰男 松村
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Abstract

【課題】表示灯付き標識コーンを相互に重合させるのに適した標識コーンの表示灯装置を提供する。【解決手段】標識コーンの表示灯装置として、標識コーンの上端部寄り外周面13に沿って被せられる薄板筒状のカバー材21を有しているとともに、該カバー材21内の上部寄り位置に、該カバー材21の外径より外方にはみ出ない大きさの表示灯22を取付けている。【選択図】図2

Description

本願考案は、標識コーンの上端部に取付ける表示灯装置に関するものである。
工事現場などでは、通行人等に対して危険区域であることを知らすのに標識コーン(いわゆるカラーコーン)が多用されている。
ところで、夜間やトンネル内等の暗所では、カラーコーンであっても見えにくくなるので、該コーンの先端部に表示灯を装備して、暗所でも発光により危険区域であることをわかるようにしたものがある。
この種の表示灯付き標識コーンの一例として、図4に示すものがある。この図4の表示灯付き標識コーンBは、円錐形コーン101の先側を若干高さだけ切除してそのコーン先端部113に穴114を形成し、その穴114に表示灯102を装着したものである。尚、コーン101の内部は、空洞となっている。
図4で使用されている表示灯102は、下部側にコーン先端部113の穴114に差し込まれる棒状部121を有しているとともに、上部側に所定厚さの円形の発光部122を有している。発光部122は、コーン先端部113の外径Dより外側にはみ出す大きさWを有している。又、該発光部122は、コーン先端部113からかなりの高さだけ上方に突出している。
そして、図4の表示灯付き標識コーンBは、夜間において発光部122を発光させることにより、その付近が危険区域であることを認知させ得る機能がある。
ところで、この種の表示灯付き標識コーンBは、道路のような工事現場では多数個を並置して使用する関係で、工事現場には一度に多数個の標識コーンを搬送する必要がある。
その場合、表示灯の無いコーンだけのものでは、該各コーンを複数個重合させることによりコンパクトに集約できるので、運搬効率がよくなる(1台の運搬車に多数個のコーンを積載できる)が、図4に示す表示灯付き標識コーンBでは、コーン101上部の表示灯発光部122の外径Wがコーン上端部113の外径Dよりかなり大径であるので、図5に示すように複数個を重合させようとすると両表示灯付き標識コーンB,B同士をうまく重合させることができない。
即ち、図5に示すように、1つの表示灯付き標識コーンBの上に別の表示灯付き標識コーンB′を重合させようとすると、所定重合深さ状態で上側コーン101′の内面が下側コーン101の表示灯発光部122の外面に衝合するようになる。そして、この場合は、両表示灯付き標識コーンB,B′の重合深さが浅くなってコンパクト化の程度が低くなる一方、重合状態で両表示灯付き標識コーンB,B′が相互にグラつくので取り扱いが不便であるという問題がある。
又、図4の表示灯付き標識コーンBでは、図5に示すように上下の各表示灯付き標識コーンB,B′を強く重合させると、下側の表示灯付き標識コーンBの表示灯発光部122に上側のコーン101′の内面が強く衝突して該発光部122が損傷する虞れが生じるという問題もある。
尚、表示灯付き標識コーンBを運搬する際に、表示灯102を分離した状態で各コーン101部分を重合させることも考えられるが、その場合は、運搬(重合作業時)及び現場設置時に各表示灯102をコーン101に対して取外し及び再装着させる作業がそれぞれ必要になるので面倒であり、実際には表示灯付き標識コーンの状態で取り扱われているのが現状である。
そこで、本願考案は、表示灯付き標識コーンの状態で、該両表示灯付き標識コーンを相互に重合させるのに適した構成の標識コーンの表示灯装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願考案は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願考案は、標識コーンの上端部に装着される表示灯装置を対象にしたものである。
そして、本願考案の標識コーンの表示灯装置は、標識コーンの上端部寄り外周面に沿って被せられる薄板筒状のカバー材を有しているとともに、該カバー材内の上部寄り位置に、該カバー材の外径より外方にはみ出ない大きさの表示灯を取付けたものである。
尚、本願の考案の名称は「標識コーンの表示灯装置」であるが、以下の説明では単に「表示灯装置」ということがある。又、以下の説明では、上記「標識コーン」のことを単に「コーン」と表現することがある。
本願で使用されるコーンは、大径の台部上に先細形状の円錐部を一体成形したものである。尚、コーン内部は空洞となっている。
本願の表示灯装置では、カバー材として、コーンの上端部寄り外周面に沿って被せられる薄板筒状のものを採用しているので、該カバー材をコーンの上端部寄り外周面に被せても、該カバー材によるコーン上部の外径増大幅は微々たるものである。尚、このカバー材は、合成樹脂製で、光が透過するものである。
カバー材に取付けられる表示灯としては、電源として例えばソーラーパネルで発電するものを採用できるが、電池式のものでもよい。
この表示灯は、カバー材内の上部寄り位置に取付けているが、該表示灯の取付状態では、該表示灯がカバー材の外径より外方にはみ出さないように位置している。従って、表示灯は、その側周囲全体がカバー材の上部寄り筒部でガードされている。
本願考案の表示灯装置は、工事現場等に設置される標識コーンの上端部に装着し、夜間やトンネル内の暗所において表示灯を発光させることにより、通行人等に対して危険区域の存在を認知させることができるものである。
ところで、この表示灯装置は、標識コーンの上端部にセットした状態(表示灯付き標識コーンの状態)で取り扱うことが便利である。他方、道路のような工事現場では、表示灯付き標識コーンを多数個並置して使用する関係で、工事現場には一度に多数個の表示灯付き標識コーンを搬送する必要がある。その場合、各表示灯付き標識コーンは、コーン部分を重合させるとコンパクトに集約できるので、運搬効率がよくなる。
そこで、本願考案の表示灯装置では、カバー材をコーン上端部に被せたときにコーン上端寄り部分の外径はごく僅かしか大きくならないので、2つの表示灯付き標識コーンを重合させたときに、下側の表示灯付き標識コーンを上側の表示灯付き標識コーンに対して深い位置まで差込むことができる。
又、本願発明の表示灯装置では、表示灯がカバー材でガードされているので、2つの表示灯付き標識コーンを重合させたときに、内側の表示灯付き標識コーンの表示灯が外側の表示灯付き標識コーンのコーン内面に直接干渉することがない。
上記のように、本願考案の表示灯装置は、コーン先端部に被せて使用されるものであるが、その装着状態では、該表示灯装置によるコーン先端部の外径増大幅が微々たるものである。
そして、この表示灯装置をコーンにセットした状態(表示灯付き標識コーン)で、2つの表示灯付き標識コーンを重合させたときには、両表示灯付き標識コーン同士を相互にかなり深い位置まで重合させることができるとともに、両表示灯付き標識コーンを重合させた状態では、外側コーンの内面と内側コーンの外面とがかなり近接しているので、内外両コーンが相互にグラつきにくい。
従って、例えば5個程度の表示灯付き標識コーンをコンパクトに1列状態で重合させることができるとともに、その重合姿勢が安定しているので、一度に多数個(例えば5個程度)の表示灯付き標識コーンを重合させた状態で運搬車に積み込むことができる。つまり、搬送効率が良好となるとともに搬送し易い形態にできるという効果がある。
又、表示灯がカバー材でガードされているので、2つの表示灯付き標識コーンを重合させたときに、内側の表示灯付き標識コーンの表示灯が外側の表示灯付き標識コーンのコーン内面に直接干渉することがないので、該表示灯を保護できるという効果もある。
本願実施例の表示灯装置をコーン上端部に装着した状態(表示灯付き標識コーン)の側面図である。 図1のII−II拡大断面図である。 図1の表示灯付き標識コーンを5個重合させた状態の側面図である。 従来の表示灯付き標識コーンの側面図である。 図4の表示灯付き標識コーンを重合させる場合の説明図である。
[実施例]
以下、図1〜図3を参照して本願実施例の標識コーンの表示灯装置を説明すると、この実施例の表示灯装置2は、図1及び図2に示すように標識コーン1の上端寄り部分に被せて使用されるものである。尚、本願の実施例においても、本願の「標識コーンの表示灯装置」を単に「表示灯装置」といい、上記「標識コーン」のことを単に「コーン」と表現することがある。
この実施例で使用されるコーン1は、図1に示すような一般的なものであって、四角形の台部11の中心部に先細形状の円錐部12を一体成形したものである。コーン1の内部は空洞となっている。
この実施例の表示灯装置2は、図1及び図2に示すように、コーン1の上端部寄り外周面13に被せられるカバー材21内の上部寄り位置に表示灯22を取付けて構成されている。
カバー材21は、コーン円錐部12の上端寄り外周面13に沿って被せられる形状(テーパー状)で、薄板筒状に形成されたものである。このカバー材21は、合成樹脂製で、光が透過するものである。尚、このカバー材21としては、透明の方が光の透過率がよいが、光を透過できるものであれば透明でなくてもよい(例えば乳白色のものでもよい)。
そして、このカバー材21は、図2に示すようにコーン円錐部12の上端寄り外周面13に被せた状態では、カバー材21の内面がコーン上端部寄り外周面13に対してほぼ密接状態で接合するようになっている。従って、カバー材21をコーン上部に被せた状態では、該カバー材21の装着状態は安定しているとともに、カバー材21によるコーン上部の外径増大幅は微々たるものとなる。
カバー材21に取付けた表示灯22は、この実施例では、図2に示すように有底円筒形のケース体23内に、ソーラーパネル24と蓄電池25と基盤26と電球27とを設置したものである。
表示灯22を収容するケース体23は、合成樹脂製で剛性のあるものである。又、このケース体23は透明なものがよいが、光を透過し得るものであれば乳白色のものでも採用可能である。
このケース体23は、その上部開口縁(フランジ)をカバー材21の上部開口縁に係止した状態で、ケース体下部側をカバー材21内に収容させている。この実施例では、カバー材21の上端部にケース体23の上部開口縁(フランジ)が位置しているが、このケース体23の上部開口縁(フランジ)は、剛性の高いものであって、他の部材と強く衝合しても容易に変形するものではない。尚、ケース体23の上部開口縁とカバー材21の上部開口縁とは、接着剤で接着させてもよい。
ケース体23の上部開口部分には、円形のソーラーパネル24が取付けられている。尚、このソーラーパネル24は、ケース体23の上部開口部分の高さより上側にはみ出さないように取付けられている。
そして、この表示灯22では、昼間においてソーラーパネル24で発電された電力を蓄電池25に蓄電するとともに、その蓄電した電力で夜間に電球27を発光させ得るようにしている。
電球27には、消費電力の少ないLED電球を使用している。又、この実施例では、4個のLED電球27を角度90°間隔をもって四方に向けて設置している。
ケース体23の側面にはスイッチ28が設けられている。このスイッチ28は、カバー材21の切欠部分から外方に臨ませており、該カバー材21の外側からON・OFF操作できるようになっている。尚、この表示灯装置2の使用状態(コーン上部にセットした状態)では、該スイッチ28をONにしておくが、昼間の明るいときには電球27は消灯しており、夕方以降の所定明るさ以下になったときに、自動的に電球27を点灯させるように制御される。
この実施例の表示灯装置2は、図1に示すように、カバー材21部分をコーン1の上端部寄り外周面13に被せた表示灯付き標識コーンAの状態で取り扱われる。そして、カバー材21をコーン1の上端部寄り外周面13に被せた状態では、カバー材21が薄板筒状であるので、該カバー材21によるコーン上部の外径増大幅は微々たるものである。尚、この表示灯装置2は、図1に鎖線図示(符号2′)するように必要に応じてコーン上端部から取外すことができるようになっている。
又、表示灯装置2における表示灯22の主要部分(ソーラーパネル24、蓄電池25、基盤26、電球27等)は、ケース体23内に収容され且つ該ケース体23がカバー材21内の上部寄り位置に収容されているので、該表示灯22はケース体23及びカバー材21でガードされている。
ところで、この表示灯装置2は、コーン1の上端部にセットした状態(表示灯付き標識コーンAの状態)で取り扱うことが便利である。他方、道路のような工事現場では、表示灯付き標識コーンAを多数個並置して使用する関係で、工事現場には一度に多数個の表示灯付き標識コーンAを搬送する必要がある。その場合、各表示灯付き標識コーンAは、図3に示すように、コーンの円錐部12同士を順次重合させるとコンパクトに集約できるので、運搬効率がよくなる。
そして、この表示灯装置2を装着したコーン1(表示灯付き標識コーンA)では、カバー材21をコーン上端部に被せたときに該コーン上端寄り部分の外径はごく僅かしか大きくならないので、2つの表示灯付き標識コーンA,Aを重合させたときに、下側の表示灯付き標識コーンAを上側の表示灯付き標識コーンAに対して深い位置まで差込むことができる。このように、両表示灯付き標識コーンA,Aを深い位置まで差込むと、その重合状態がコンパクトになる。尚、多数個(例えば図3に示す5個程度)の表示灯付き標識コーンA,A・・を重合させる場合もそれぞれ各コーンを深い位置まで差込むことができる。
従って、各表示灯付き標識コーンA,A・・を順次重合させると、全体個数をコンパクトに集約できる。
尚、図3に示す重合例では、内側(下側)の表示灯付き標識コーンAにおける表示灯装置2の上端部が外側(上側)の表示灯付き標識コーンAのコーン内面(円錐部12内面)に衝突しないように、上下コーン1,1の各台部11,11間にそれぞれスペーサSを介在させているが、他の重合例では、各スペーサSをを使用しないで各表示灯付き標識コーンA,A・・を重合させるようにしてもよい。尚、図3で使用しているスペーサSは、コーン1の重りを使用することができる。
又、この実施例の表示灯装置2を装備した表示灯付き標識コーンAでは、コーン上端寄り部分の外径はごく僅かしか大きくならないので、各表示灯付き標識コーンA,Aの重合状態(図3)において、内側コーンの円錐部12外面と外側コーンの円錐部12内面とが近接し、その結果、内外の両コーン1,1が相互にグラつきにくくなる(重合姿勢が安定する)。
又、この実施例の表示灯装置2では、表示灯22部分がケース体23及びカバー材21でガードされているので、2つの表示灯付き標識コーンA,Aを重合させたときに、内側の表示灯付き標識コーンの表示灯22が外側の表示灯付き標識コーンのコーン内面に直接干渉することがなく、もし両表示灯付き標識コーンA,Aの重合時に手荒く扱っても、表示灯22部分が破損することはない。
1は標識コーン、2は表示灯装置、11はコーンの台部、12はコーンの円錐部、13はコーンの上端部寄り外周面、21はカバー材、22は表示灯、23はケース体、Aは表示灯付き標識コーンである。

Claims (1)

  1. 標識コーン(1)の上端部に装着される表示灯装置(2)であって、
    上記標識コーン(1)の上端部寄り外周面(13)に沿って被せられる薄板筒状のカバー材(21)を有しているとともに、
    上記カバー材(21)内の上部寄り位置に、該カバー材(21)の外径より外方にはみ出ない大きさの表示灯(22)を取付けている、
    ことを特徴とする標識コーンの表示灯装置。
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