JP3170062U - 石を用いて構成した鉢載せ台 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造物に植物栽培容器を収容する穴乃至は凹みを設けた鉢載せ台において、植物栽培容器を穴乃至は凹み内に収容した後においても、難なく取り出すことができるようにした鉢載せ台を提供する。
【解決手段】石材を用いて形成されており、少なくとも上方に向かって開口する穴部20を1つ以上有する鉢載せ台10であって、当該穴部20は、その水平断面形状が上下方向に同じであるか、又は上方に向かって面積が大きくなる相似形状であって、当該穴部20の底部分には、当該穴部20内を昇降自在とする底板21が設けられている鉢載せ台10とする。
【選択図】図1
【解決手段】石材を用いて形成されており、少なくとも上方に向かって開口する穴部20を1つ以上有する鉢載せ台10であって、当該穴部20は、その水平断面形状が上下方向に同じであるか、又は上方に向かって面積が大きくなる相似形状であって、当該穴部20の底部分には、当該穴部20内を昇降自在とする底板21が設けられている鉢載せ台10とする。
【選択図】図1
Description
本考案は、植物を育成した植木鉢等を設置する鉢載せ台に関し、特に石材を用いて形成することにより、それ自体が存在価値を有し、庭石などのモニュメント相様の装飾的効果を発現することのできる鉢載せ台に関する。
従来より、草花や観葉植物等の植物を植栽するための容器として、植木鉢やプランター等の植物栽培容器が広く使用されている。これらの植物栽培容器は、庭先やベランダ等に平らに並べて配置する他、階段状に形成された鉢載せ台に並べて見栄え良く配置することが行われていた。
このような従来技術のもと、従前においても更に見栄えを良くするべく様々な工夫を施した植栽器具が各種開発・提案されている。
例えば特許文献1(実用新案登録第3039196号)では、興趣に富んだ植栽装置を提供するべく、岩山又は自然石を模して底部を有しない中空状に形成した中空体には該中空体の上面に開口する複数の支持孔を設け、各支持孔には該中空体の内側中空部に連通する排水孔を備えさせ、更に各支持孔には草花、観葉植物等の植物を植栽するための植木鉢を取り出し自在に支持させた植栽装置を提案している。
また、特許文献2(特開2001−69857号公報)においても、意匠性が良く、しかも、植物の取り替えが容易である植栽擬岩を提供するべく、自然石に近似した外観を備えた植栽擬岩において、内部を中空部とすると共に、擬岩本体表面に一又は複数の凹部を設け、この凹部は植木鉢を収納可能な態様に形成した植栽擬岩が提案されている。
更に特許文献3(実用新案登録第3051408号)では、従前における階段状の鉢載せ台は非常に広い場所を必要とし洗濯物及び毛布、等の干し場所と共通のため花檀の散水及び手入れが複雑、困難であり草花及び植木の損傷も数多く発生して、バルコニーを美しく有効に利用されていないとの課題に鑑みて、棚板に上載する花壇及び草花を、自由自在に昇降、停止、出来る構造で有り、又、朝、夕、の散水も無人で自在に定刻に、行う事の出来る、立体昇降式花檀が提案されている。
従前においても、植木鉢やプランターを見栄え良く配置するために、様々な意匠を施した鉢載せ台の如き植栽装置乃至は植栽擬岩が提案されている。これら従来提案されている植栽装置等は、何れも自然物を模した構造体に、植木鉢を収容可能な大きさの穴乃至は凹みを形成したものであり、植物を植えた植物栽培容器は、この穴乃至は凹み内に収容するものとなっていた。
しかしながら、これら従前の植栽装置等は、構造物に単に穴乃至は凹みを設けただけの構成であることから、植物を植え込んだ鉢を、この穴乃至は凹み内に配置した後には、その取り出しや交換を容易に行えないといった課題があった。そして穴乃至は凹み内に配置した植物栽培容器を取り出す為には、植物栽培容器に植えた植物を持つか、僅かな隙間に手や器具等を差し込んで、植物栽培容器を持ちあげなければならず、持ち上げたと同時に植物栽培容器だけが落下してしまうことも考えられた。
そこで本考案は、構造物に植物栽培容器を収容する穴乃至は凹みを設けた鉢載せ台において、植物栽培容器を穴乃至は凹み内に収容した後においても、難なく取り出すことができるようにした鉢載せ台を提供することを第1の課題とする。
また、従来使用されている鉢載せ台は、もともと植栽した植物をより見栄え良く見せるためのものであり、言わば植物を主とするならば、これを補助する為の従としての位置づけしかなかった。しかしながら、庭等の屋外装飾という根本的な観点からすれば、それ自体は十分に存在価値乃至は装飾的価値を有するのであれば、たとえ鉢載せ台であっても、鉢載せ台を主とし、これを植生した植物が従となって、主たる鉢載せ台を装飾するように構成することも可能である。
そこで本考案では、それ自体が庭園や玄関の装飾品となり得るようにし、更に植生した植物により意匠効果を高めることのできる鉢載せ台を提供することを第二の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本考案では、石材を用いることにより重量感のあるものとし、それ自体が装飾的価値を有するようにした鉢載せ台を提供するものである。
即ち本考案では、前記課題の少なくとも何れかを解決する為に、石材を用いて形成されており、少なくとも上方に向かって開口する穴部を1つ以上有する鉢載せ台であって、当該穴部は、その水平断面形状が上下方向に同じであるか、又は上方に向かって面積が大きくなる相似形状であって、当該穴部の底部分には、当該穴部内を昇降自在とする底板が設けられている鉢載せ台を提供する。
石材を用いて形成することにより、石灯篭や庭石と同じように庭園や玄関先の装飾的機能を発揮することができる。かかる装飾的機能を高める為には、当該鉢載せ台の高さを50cm以上、特に100cm以上に形成することが望ましく、また縦横の長さも50cm以上、特に100cm以上に形成することが望ましい。このような大きさの鉢載せ台とし、更に石材で形成することにより、装飾的効果が高まり、また十分な質量を有することから、50cm以上の植物、特に植木を植生しても、安定感が有り横倒するおそれは無くなる。
この鉢載せ台の製造に使用する石材としては、御影石、真壁石、青木石等の花崗岩、小松石、男鹿石等の安山岩の他、浮金石等の斑糲岩や、笏谷石等の凝灰岩、更には大理石などのような天然に産出する石材を使用することができる。ただし、製造コストを考慮した上で、合成石、人造石、模造石等の人口石を使用することもできる。
更に、この鉢載せ台は、少なくとも表面が石材で構成されていれば良く、例えば中空構造である他、内側をコンクリート等で構成して、その表面に石材を接合又は固定することによって製造することもできる。
また、この鉢載せ台に形成する穴部は、植物を植生した植物栽培容器を収容することを前提とするが、必ずしも植物栽培容器を収容する場合だけに限らず、この穴部内に、直接、植物を栽培する為の土等を充填して、即ち植物栽培容器を使用せずに、この穴内で植物を育成することもできる。
そして、本考案に係る鉢載せ台に設けられる穴部は、少なくとも上方に向かって開口する様に形成される。これはこの穴内に植え込まれた植物を取り出す際に、底板を上昇させるためである。また、この穴部は、その水平断面形状が上下方向に同じであるか、又は上方に向かって面積が大きくなる相似形状に形成される。即ち、この穴部を筒状(角筒及び丸筒)であるか、あるいは状部の開口側に広くなるように形成することにより、底板を穴部の上端まで上昇させることができる。特に、この穴部を筒状に形成した場合には、後述する底板を、穴部の上端(即ち開口部)まで上昇させた状態において、この穴部を塞ぐ蓋として機能させることができる。これにより、この鉢載せ台自体を庭石の様にして屋外装飾品として使用することができる。
石材に対する穴部の穿設に際しては、多量の水を切削刃に注水しながらホールソーなどの切削工具で切削加工を行うことができ、その他にもこの石材の成形や切断等の加工にはNCビーズソーマシン、手動式研磨機、丸鋸切削機等の石材加工機械器具を使用することができる。
そして本考案に係る鉢載せ台では、特に穴部の底部分に、当該穴部内を昇降自在とする底板が設けられている。かかる昇降自在な底板を設けることにより、穴部内に植物栽培容器を設置した後においても、この底板を上昇させることにより、難なく植物栽培容器を取り出すことができる。
そして上記本考案に係る鉢載せ台においては、前記穴部は石材を刳り抜いて形成されると共に、当該穴部には、その中に注入された水を穴部の外に排出する水抜き穴が設けられており、前記穴部の底部分には、底板を昇降自在とするリフト部材が設けられ、前記底板は鉢載せ台の上面と略面一になるまで上昇可能に形成されることが望ましい。
この鉢載せ台は、円柱、円錐台、角柱、角錐台、その他の幾何学形状や岩を模した形状等に形成することができ、係る形状は板状に形成した石材を組み合わせて形成する他、石材を切削して形成することができる。特に石材を幾何学形状に成型した場合には、これに直接穴部を穿設することで、より質感の高い鉢載せ台とすることができる。そしてかかる穴部の底部分には、底板を昇降する為の構成要素が収容されることから、例えば石材に刳り抜いた孔を形成し、その底部を閉塞すると共に、底部側に底板を昇降する為の構成要素を収容することができる。
また、この穴部内には、鉢やプランターの様に植物を栽培する為の容器が収容されることから、その栽培に必要な水を供給する必要が有り、一方で過剰な水は穴から排出する必要がある。そこで本考案では、この穴部には余分な水を排出する為の水抜き穴を形成する。この水抜き穴の出口は、鉢載せ台の側面に開口する他、底面に開口するように形成しても良い。
そして、本考案に係る鉢載せ台において、穴部の底部分に設けられる底板は、穴部内に収容した植物栽培容器を持ち上げる為に機能するものであり、商工自在に形成されることから、この穴部の底部分には、底板を昇降自在とするリフト部材が設けられることが望ましい。かかるリフト部材は、底板、更には植物栽培容器を持ち上げることのできる能力を発揮することが必要であり、例えばモーターや油圧などの動力を利用するか、手動によって上昇する構成に形成することができる。
更に、この穴内を昇降自在に設けられた底板は、最も上昇した位置においては、鉢載せ台の上面と略面一になることが望ましい。本考案に係る鉢載せ台では、この穴部内に、植物栽培容器を用いずに直接栽培土を充填して使用することもできる。この場合において、仮に植栽した植物が根腐れ等の病気になった場合には、栽培土を全て交換する必要が有り、かかる土の交換を容易かつ確実に行うことができるようにするためである。また、この鉢載せ台は、植物栽培容器を設置しない状態においては、そのままで庭石の様にして屋外装飾物(モニュメント)として使用することができ、その場合において、穴の存在による意匠効果の減少を無くすためである。この場合において、当該底板は鉢載せ台を構成する石材と同じもので構成されている事が望ましい。
そして本考案に係る鉢載せ台において、上記した穴部は1つである必要はなく、2つ以上の複数であっても良い。
以上のように構成された本考案の鉢載せ台によれば、従前に様に、植物を見栄え良く見せる為の鉢載せ台ではなく、鉢載せ台を主体として庭園や玄関先等の屋外を装飾することのできる鉢載せ台が提供される。そしてかかる鉢載せ台では、植物はこの鉢載せ台を、より見栄え良くする為の装飾品として機能することになり、即ち従前における鉢載せ台の価値観を覆すことができる。
また本考案に係る鉢載せ台では、植物栽培容器を収容することのできる穴部には昇降自在な底板が設けられていることから、構造物に植物栽培容器を収容する穴乃至は凹みを設けた鉢載せ台において、植物栽培容器を穴乃至は凹み内に収容した後においても、難なく取り出すことができるようにした鉢載せ台となっている。これにより、困難なく植物栽培容器を取り出すことができ、植物の交換なども簡易に行うことができる。更に仮にこの穴部内に直接植物栽培用の土を入れたとしても、底板が上昇することにより、穴部内の土を持ち上げて取り出すことができ、これにより仮に根腐れ等の病気が発生した場合でも、困難なく土を交換することができる。
図1は本実施の形態にかかる鉢載せ台10を示す透視斜視図であり、図2は鉢載せ台10の縦断面図であり(A)はモーター22を使用して底板21を昇降させる態様、(B)は空気袋42を使用して底板21を昇降させる態様を示しており、図3は他の実施の形態に係る鉢載せ台10の分解図を示しており、図4は本実施の形態に係る鉢載せ台10を玄関に設置した状態の使用状態を示す図面である。
図1に示すように、この実施の形態に係る鉢載せ台10は1つの石材を刳り抜いて形成した態様であり、全体として略角錐台形状に形成され、その上面には高さ方向に貫通する穴部20が形成されている。そしてこの穴部20における底部分は、同じく石材で形成された板状部材30で閉塞されており、またこの穴部20内には、高さ方向に昇降自在に設置された底板21が設けられている。そして穴部20内における昇降自在な底板21には、図1に示すように植物Pを植えた鉢35(即ち、植物栽培容器)が載せられ、当該鉢35は穴部20内に収容されることになる。
この実施の形態において、当該鉢載せ台10には、1つの穴部20が上面の中央に設けられているが、必ずしも1つである必要はなく、2つ以上の穴部20を設けても良い。またこの穴部20は、必ずしも中央に存在する必要はなく、何れかの縁部分又は角部分に遍心して配置されていても良い。更に、この穴部20は高さ方向に同じ水平断面形状である必要はなく、例えば上方に向かって広くなるように形成しても良い。
上記底板21を上下昇降させる為の構成は、特に限定するものではないが、例えば図2(A)に示すように、モーター22等の動力を使用し、その回転力をギヤやピニオンなどでシャフト23に対する直線移動に変換することにより、当該底板21を上下方向に昇降自在に構成することができる。ただし、この回転力の発生に際しては、モーター22などの動力によるものではなく、クランクシャフト等(図示せず)を手動によって回転させることにより、底板21を上下昇降させるように構成することもできる。
また図2(B)は、空気袋42を膨張させることによって底板21を上昇させるように構成したものであり、この実施の形態では穴部20内にエアーポンプ40を配置し、このポンプからの送風により空気袋42が膨張するように構成している。ただし、このポンプは必ずしも穴部20内に存在する必要はなく、例えば空気袋42に対する空気の出入り口を鉢載せ台10の側面に形成すれば、エアーポンプ40の他、手動ポンプによっても空気袋42に対するエアーの供給を行うことができる。また、空気袋42の他に、各種の流動体によって膨張する構成とすることもでき、更に油圧機構によって当該底板21を昇降自在にすることもできる。なお、この図2(A)(B)に示した符号34は、水抜き穴である。
図3は他の実施の形態に係る鉢載せ台10を示す分解図であり、特にこの実施の形態では、板状に形成した石材を組み合わせて構成するようにしたものである。かかる構成において、底部を構成する石板は必ずしも必要ではないが、全体の強度を向上させる上では、有った方が望ましい。また、この実施の形態に係る鉢載せ台10では、上端面を構成する石板は、中央部に貫通する孔部が形成されており、この孔部には金属などの強度を有する材料を用いて形成された筒体が取り付けられる。そしてこの筒体内には、筒体の軸方向に昇降自在に設けられる底板21が収容され、これにより組み立てた状態においては、鉢載せ台10の内部が中空であって、上面に穴部20が形成された鉢載せ台10が実現する。
この実施の形態に係る鉢載せ台10においても、底板21の昇降手段としてモーター22を使用した例を示しているが、必ずしもモーター22に限らず、クランクシャフト等を使用して手動で昇降可能なようにすることは可能である、
また、この図3に示すように、板状の石材を用いて製造する場合、当該石板の破損を阻止する為に、内部空間にコンクリート等を充填することもできる。更に、コンクリートで一定の形態に成型して固めた後に、その表面に石板を取り付けることもできる。
上記した幾つかの実施の形態において、穴部20に収容される底板21は、金属製あるいはプラスチック製などであっても良いが、当該底板21を鉢載せ台10の上面まで上昇させた場合において、他の部分との間において意匠上の違和感が生じることのないように、鉢載せ台10の上面を構成する石材と同じもので形成することが望ましい。
また、上記の実施の形態では、何れも1つの鉢載せ台10に、1つの穴部20を設けた例を示したが、その他にも1つの鉢載せ台10に、2つ以上の穴部20を形成することもできる。この場合において、当該穴部20に収容される底板21は、夫々別に昇降可能なように形成することもできる。
そして以上のように構成された鉢載せ台10は、例えば図4に示すように、家屋における玄関先等に設置することができる。特に、この実施の形態に示した鉢載せ台10は、おおよそ120cm程度の高さに形成していることから、十分な装飾的効果を発現することができる。
なお、本実施の形態に係る鉢載せ台10は、おおよそ角錐台形状を例に示したが、此れに限らず、例えば円錐台形状や、直方体、立方体、あるいは球体等の様に、様々な形状に形成することができる。
上記本考案に係る鉢載せ台は、植物を育成する為の器具として、例えばガーデニングの分野で使用できる他、この鉢載せ台自体が十分な存在価値を有することから、庭石と同様なモニュメントとして、植物の育成に限らず、庭園の装飾用途に使用できる。
10 鉢載せ台
20 穴部
21 底板
22 モーター
23 シャフト
30 板状部材
35 鉢
40 エアーポンプ
42 空気袋
20 穴部
21 底板
22 モーター
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30 板状部材
35 鉢
40 エアーポンプ
42 空気袋
Claims (2)
- 石材を用いて塊状に形成されており、少なくとも上方に向かって開口する穴部を1つ以上有する鉢載せ台であって、
当該穴部は、その水平断面形状が上下方向に同じであるか、又は上方に向かって面積が大きくなる相似形状であって、
当該穴部の底部分には、当該穴部内を昇降自在とする底板が設けられていることを特徴とする、鉢載せ台。
- 前記穴部は石材を刳り抜いて形成されると共に、当該穴部には、その中に注入された水を穴部の外に排出する水抜き穴が開口しており、
前記穴部の底部分には、底板を昇降自在とするリフト部材が設けられ、当該リフト部材は前記底板を鉢載せ台の上面と略面一になるまで上昇させる、請求項1に記載の鉢載せ台。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3170062U true JP3170062U (ja) | 2011-09-01 |
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